JP6391449B2 - 芝地面用の床面構築装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、競技用のスタジアム等の芝生を植生させた芝地面を利用して、コンサートその他のイベントを開催する際、該芝地面に床面を構築するための床面構築装置に関する。
近年、コンサートその他の大規模なイベントの会場として、野球場やサッカー競技場等のスタジアムが利用されている。ところが、このようなスタジアムは、芝生を植生させた芝地面を有しており、観客等の群衆が歩行したり、ステージ等を構築するための重機が走行したりすると、芝生を損傷するという問題がある。そこで、芝生を保護するため、芝地面の上に床面を構築する装置が提供されている。
床面構築装置は、群衆等の荷重を好適に支持する床材により構成され、該床材を縦横に並列させることにより、芝地面の上に敷設される。しかしながら、イベント会場は、開催に先立ち、少なくとも数日前から準備されるため、敷設された床材により被われた芝生が生育を妨げられ、芝枯れを生じるおそれがある。特に、床材が座面を芝地面に面接触する場合、床面構築体を解体したとき、面接触した部分の芝生の黄色変化が著しく、修復が困難であるばかりか、修復のために時間と労力を要し、再びスタジアムとして速やかに使用できないという深刻な問題を提起する。
そこで、床材を芝地面に敷設する際、該床材と芝地面の間に介装するための保護マットが提案されている。
特許第5401746号公報
特許文献1により提案された保護マットは、合成樹脂製のモノフィラメント状とされた線材を大小さまざまな連続ループ状に屈曲させ、屈曲した多数の線材を絡ませると共に溶着することにより、立体的な網状に形成された立体網状構造体を構成している。従って、保護マットを芝地面に敷設した状態で、芝生がループ内に入り込むので押し潰されることなく保護され、しかも、通気性が確保されるので芝生の生育を妨げないと説明されている。
しかしながら、このような保護マットは、次のような問題がある。
(1)立体網状構造体は、厚さが25〜35mmのように比較的分厚く形成され、しかも、連続ループ状に屈曲する線材が容易に撓む構造とされているので、該保護マットの上に敷設された床材が観客等の荷重を受けると、床材が沈み込み、床面が安定しない。このため、観客等が床面を歩行する際に違和感があり、歩行を困難とする。
(2)床面構築装置は、イベント会場を設営する都度、繰り返し使用されるため、使用後は、解体した床材と保護マットを水洗手段により洗浄し、付着した異物を洗い落とす必要がある。ところが、立体網状構造体とされた分厚い保護マットは、複雑に絡んだループの奥深い個所に異物が付着するので、異物を完全に洗い落とすことが困難である。因みに、芝生は、病害菌や病害虫の忌避が不可欠であるため、異物の残存付着は、致命的な問題を提起する。
(3)保護マットを構成する合成樹脂製のモノフィラメント状の線材は、経年等による劣化が進みやすく、劣化すると容易に折損し、折損した多数の細片を芝地面上に散在させるので、解体後に芝地面を清掃する際、芝生に入り込んだ細片を除去するために多大の労力を必要とする。
(4)分厚く形成された保護マットは、保管及び運搬に際し、嵩張るので好ましくない。保護マットを長い帯状に形成しておけば、ロール状に巻き取ることができるが、分厚い立体網状構造体のため、ロール径が極めて嵩高くなり、しかも、多数のロールを積層すると、ロール間に大きなスペースが生じるので、保管及び運搬のためのコストが高くなる。
本発明は、上記課題を解決した芝地面用の床面構築装置を提供するものであり、その手段として構成したところは、芝生を植生させた芝地面の上に床面を構築する床面構築装置であり、芝地面の上に敷設される保護マットと、該保護マットの上に敷設される床材とから成り、前記床材は、天板の下側にリブを垂設することにより、該リブの下端に接地座を形成すると共に、隣り合うリブの間に所定空間を形成し、前記リブに隣り合う所定空間を連通する連通路を形成しており、前記保護マットは、それぞれ上向き山部と下向き山部を軸方向に向けて交互に形成した多数の線条材を平行に配列した第1ネット構成体と第2ネット構成体を備え、前記第1ネット構成体と第2ネット構成体を相互に線条材を交差させた状態で上下から重ね合わせると共に前記線条材の交差部を固着することにより所定の網目を有するネット状シート板を構成しており、前記保護マットを芝地面に敷設した状態で、下側のネット構成体における線条材の下向き山部により接地部を形成すると共に、上側のネット構成体における線条材の上向き山部により前記床材の接地座を支持する支持部を形成するように構成して成る点にある。
前記ネット状シート板は、透光性を有する合成樹脂により成形し、前記線条材を波形状に成形することにより、前記上向き山部と下向き山部を形成することが好ましい。
上下から重ね合わせられた第1ネット構成体と第2ネット構成体の線条材は、上側の線条材の下向き山部と下側の線条材の上向き山部を交差させ、両山部を相互に固着することが好ましい。
本発明の好ましい実施形態において、前記保護マットは、輪郭を矩形状に形成された複数のネット状シート板を順に並列させると共に、隣り合う一対のネット状シート板の側縁を相互に連結具で連結しており、前記連結具は、一対のネット状シート板の網目に挿通されたループ部材を備え、該ループ部材を介して一方のネット状シート板を反転することにより、他方のネット状シート板の上に重ね合わせて折畳むように構成されている。
請求項1に記載の本発明によれば、芝地面Gに保護マット1を敷設し、該保護マット1の上に床材2を敷設することにより、床面を構築した状態で、前記保護マット1は、下側のネット構成体10Bの線条材10bの下向き山部13bを接地部15として、芝地面にほぼ点接触されるので、芝生Lが押し潰されてしまうことはない。しかも、点接触状態であるから、面接触の場合に見られるような芝生の黄色変化が好適に防止される。
そして、保護マット1は、上側のネット構成体10Aの線条材10aの上向き山部12aを支持部16として、床材2の接地座8を支持するので、床材2の上に群衆等が起立した状態で、床材2が受ける荷重は、該床材2の下側で連通路7により分断された複数の接地座8に分散された状態で保護マット1により支持されると共に、保護マット1は、接地座8の荷重を複数の支持部16により分散された状態で支持し、更に、支持部16の荷重は、前記芝地面Gにほぼ点接触された接地部15に分散された状態で支持されるので、芝生の特定個所に荷重が集中することはなく、芝生の損傷が防止される。
保護マット1は、多数の網目Nを備えると共に、上側の線条材10aに交互に形成された上向き山部12a及び下向き山部12bと、下側の線条材10bに交互に形成された上向き山部13a及び下向き山部13bにより、縦横に空間を展開しているので、芝生Lを自然な姿勢で起立させることによりストレスの発生を防止し、生育を妨げることはない。
しかも、保護マット1は、縦横に展開された空間を形成しているので、芝生の生育に必要とされる通気性が極めて良好であり、芝地面Gから上昇する蒸気等の気流を床材2の所定空間Sに好適に導くことができる。そして、導かれた気流は、床材2の下側で連通路7を介して隣接する所定空間Sに向けて広がるので、内部にこもることはなく、芝生Lの健康を妨げない。
更に、床面構築体の解体に際して、保護マット1は、線条材10aを平行に配列した第1ネット構成体10Aと、線条材10bを平行に配列した第2ネット構成体10Bを上下から重ね合わせた単純な構造のネット状シート板11により構成されているので、水洗手段による洗浄に際して、付着した異物を完全に洗い落とすことが容易であり、病害菌や病害虫を含む異物を付着状態のまま残存させるおそれはない。
請求項2に記載の本発明によれば、床面構築体により被われた芝地面Gは、日光の照射を妨げられ、床材2の下側に進入する少ない光量に頼ることになるが、保護マット1を構成するネット状シート板11は、プラスチックのバージン素材により成形する等、透光性を有しており、しかも、線条材10a、10bを波形状に形成しているので、少ない光であっても芝地面Gに向けて透過させることができ、芝地面Gに暗い影を落とすことはなく、これにより、芝生Lの黄色変化等の劣化を防止することができる。
請求項3に記載の本発明によれば、ネット状シート板11は、上側の線条材10aの下向き山部12bと下側の線条材10bの上向き山13aを交差させ、該交差部よりも上方に位置する上向き山部12aにより支持部16を形成し、該交差部よりも下方に位置する下向き山部13bにより接地部15を形成しているので、接地部15から支持部16までの高さHを十分に確保することができる。従って、芝生Lの自然な起立姿勢を保持させることが可能になる。しかも、線条材10a、10bを波形状に形成することにより、上向き山部及び下向き山部の反対側には谷部が形成される。従って、十分な高さHを有する厚い構成でありながら、内部に縦横方向に展開された通気空間が形成される。これにより、芝生Lの生育を妨げることがない。
請求項4に記載の本発明によれば、一連に連結されたネット状シート板11は、連結具7のループ部材7bを介して一方のネット状シート板11を反転することにより、他方のネット状シート板11の上に重ね合わせることにより、容易に折畳むことができる。反対に、折畳まれたネット状シート板11を展開するときは、前記と逆の方法で、上から順にネット状シート板11を反転させながら展開すれば良く、作業が容易である。そして、折畳まれた多数のネット状シート板11は、積層状態で直方体形状を成すので、保管場所及び運搬場所のスペースを効率良く使うことにより集合させることができる。
本発明の1実施形態に係る床面構築装置を示しており、1枚の保護マットと複数枚の床材を分解状態で示す斜視図である。 床材の上面を示しており、(A)は全体を示す斜視図、(B)は部分拡大を示す斜視図である。 床材の下面を示しており、(A)は全体を示す斜視図、(B)は部分拡大を示す斜視図である。 床材の連結手段を示しており、(A)は連結前の状態を示す断面図、(B)は連結状態を示す断面図である。 保護マットに床材の接地座を載置した状態の部分拡大を示す斜視図である。 保護マットにおける線条材の交差部の部分拡大を示しており、(A)は斜視図、(B)はB−B線断面図である。 複数の保護マットを連結具により連結した状態を示し、(A)は平面図、(B)は折畳状態を示す側面図である。 図5のA−A線に相当する部分に関して保護マットの上に床材の接地座を載置した状態を示す断面図である。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
(全体構成)
図1に示すように、床面構築装置は、芝地面の上に敷設される保護マット1と、該保護マット1の上に敷設される床材2により構成されており、競技用のスタジアム等の芝生を植生させた広大な芝地面の上に、相互に直交するX方向とY方向に関して、多数の保護マット1を縦横に並列状態で敷設すると共に、該保護マット1の上に多数の床材2を縦横に並列状態で敷設することにより、芝生を保護し、観客等の群衆が歩行するイベント会場の床面を構築する。
保護マット1及び床材2は、それぞれの輪郭を矩形状(図例の場合、正方形状)に形成されており、保護マット1は、該保護マットの1辺の長さを床材2の1辺の長さの整数倍とする大きさに形成され、1枚の保護マット1の上に複数枚の床材2を敷設するように構成することが好ましい。図例の場合、床材2は、1辺の長さを1mとする正方形に形成されているのに対し、保護マット1は、1辺の長さを2mとする正方形に形成されており、従って、1枚の保護マット1の上に、4枚の床材2が縦横に並列状態で敷設される。
後述するように、床材2は、合成樹脂製の盤状体であり、1枚だけでも比較的重量物であるのに対し、保護マット1は、ネット状シート板から成る軽量物であるから、1枚の保護マット1に複数枚の床材2を敷設する構成とすることにより、敷設作業及び解体作業を容易としている。
(床材の構成)
図2ないし図4に示すように、床材2は、輪郭を矩形状に形成された天板3を備えた合成樹脂製の盤状体を構成している。天板3の上面には、多数の平行な突条4により滑り止め手段が形成され、該突条4に沿って天板3を貫通する通気孔5が列設されている。天板3の下側には、該天板の周縁に沿う縁取り状のリブと天板の下面に位置する格子状のリブを含む多数のリブ6が垂設され、これらのリブ6は、前記X方向及びY方向に沿って縦横に格子状に配置されることにより、隣り合うリブ6の間に所定空間Sを形成している。
前記リブ6は、所定間隔をあけて下端から切欠き状に形成された連通路7を設けており、これにより、天板3の下側で隣り合う所定空間S、Sを相互に連通する。リブ6の下端のうち、前記切欠きを形成していない部分は、接地座8を構成する。図示実施形態の場合、格子状に配列されたリブ6は、該格子状の交差部分により接地座8を形成し、該接地座8の両側に切欠き状の連通路7を形成している。
複数の床材2を縦横に並列状態で敷設したとき、相互に隣り合う床材2、2を連結するための連結手段9が設けられている。連結手段9は、矩形状に形成された床材2の4辺に設けられており、各辺の左右一方寄り部分に設けられた施錠爪9aと、他方寄り部分に設けられた受部9bを1組として構成されている。図示実施形態の場合、施錠爪9aは、天板3の下側で回動させることにより床材2の縁取り状のリブから外側に向けて出没するように形成され、受部9bは、前記施錠爪9aを嵌入係止するように床材2の縁取り状リブに設けた孔又は凹部により形成されている。
そこで、図4(A)に示すように、複数の床材2を縦横に敷設する際、隣り合う床材2の対面する辺(縁取り状リブ)の間において、一方の床材2の施錠爪9aが他方の床材2の受部9bに臨むように配置されている。従って、図4(B)に示すように、隣り合う床材2、2の辺(縁取り状リブ)を合掌させ、一方の床材2の施錠爪9aを回動させると、該施錠爪9aが他方の床材2の受部9bに嵌入係止され、それぞれの床材2の各辺を左右2個所において連結することができる。
尚、図示省略しているが、前記施錠爪9aの回動軸は、天板3の上面に露出する操作部を設けており、従って、作業者は、複数の床材2を敷設しながら、天板3の上方から施錠爪9aを回動させることが可能である。例えば、天板3の上面に露出する回動軸の軸端に工具係合部を設け、該工具係合部に工具を係合することにより、回動軸を回動させ、施錠爪9aを受部9bに嵌入係止させるように構成することが好ましい。
(保護マットの構成)
図5ないし図8に示すように、保護マット1は、それぞれ多数の線条材10a、10bを平行に配置した第1ネット構成体10Aと第2ネット構成体10Bを上下から重ね合わせることにより形成され、所定の網目Nを有するネット状シート板11を構成している。従って、上下の線条材10a、10bは、平織りや平編みのネット構造のように交互に上下入れ替わるように織成又は編成されておらず、単純に上下から重ね合わせられている。
前記ネット状シート板11は、透光性を有する合成樹脂により成形することが好ましく、例えば、ポリプロピレンやポリエチレンやナイロン等のプラスチックに顔料を含有させていないバージンの樹脂素材により成形されている。尚、図面は、断面を矩形とした線条材10a、10bを示しているが、断面形状を問うものではない。
図示実施形態の場合、前記ネット状シート板11を構成する線条材10a、10の太さ(幅寸法)は、1.5mm〜3.0mm(好ましくは2.0mm)とされ、前記網目Nは、1辺の長さを4.0mm〜6.0mm(好ましくは5.0mm)とされた正方形又は平行四辺形に形成されている。従って、上述したような1m×1mとされた床材2に対して、細かいネットを形成している。しかも、ある程度の撓みは許すが、シート状の形態を保持するように高い保形性を有しており、ロール状に巻回することができない強度を備えたものであることを理解されたい。
図6に示すように、第1ネット構成体10Aを構成する線条材10aは、上向き山部12aと下向き山部12bを軸方向に向けて交互に形成しており、同様に、第2ネット構成体10Bを構成する線条材10bは、上向き山部13aと下向き山部13bを軸方向に向けて交互に形成している。このような上向き山部と下向き山部を交互に形成した線条材10a、10bは、例えば、合成樹脂による押出成形時に、ダイスを回転させることにより、所定ピッチの波形状を描く線条材を成形すれば良く、これにより山部の間隔を等間隔に形成することができる。あるいは、押出成形時に、線条材を捻じることにより撚りをかけることによっても、上向き山部と下向き山部を交互に形成することが可能であるが、成形方法を問うものではない。
第1ネット構成体10Aと第2ネット構成体10Bは、相互に線条材10a、10bを交差させた状態で上下から重ね合わせられ、溶融状態の線条材10a、10bの交差部を溶着することにより固着部14を設け、これによりネット状シート板11が形成される。
前記線条材10a、10bの交差構造は、図6に示すように、上側のネット構成体(図示の場合、第1ネット構成体10A)の線条材10aの下向き山部12bと、下側のネット構成体(図示の場合、第2ネット構成体10B)の線条材10bの上向き山部13aを交差させ、両山部12b、13aを相互に固着することが好ましい。
これにより、線条材10a、10bの交差部分に対して、下側のネット構成体(図示の場合、第2ネット構成体10B)の線条材10bの下向き山部13bが該交差部分よりも下方に位置し、上側のネット構成体(図示の場合、第1ネット構成体10A)の線条材10aの上向き山部12aが該交差部分よりも上方に位置させられる。
図6(B)に示すように、ネット状シート板11から成る保護マット1は、芝地面Gに敷設されたとき、前記交差部分よりも下方に位置する下側の線条材10bの下向き山部13bにより接地部15を形成し、前記交差部分よりも上方に位置する上側の線条材10aの上向き山部12aにより床材2の接地座8を支持する支持部16を形成する。このため、接地部15から支持部16までの高さHが可及的高くなるように構成されている。従って、芝生を押し潰すおそれはなく、しかも、通気性に優れた保護マット1が提供される。
尚、ネット状シート板11から成る保護マット1は、輪郭を矩形状に形成され、図1に示すようにX方向及びY方向に並列状態で敷設するように構成されているが、線条材10a、10bは、例えば、矩形輪郭の対角線に平行して配置される等、X方向及びY方向に対して斜交するように配置されていることが好ましい。これにより、保護マット1の上に床材2を敷設する際、リブ6の下端に形成された接地座8が線条材10aに交差した状態で、支持部16に好適に支持される。
(保護マットの折畳み構造)
上述のようにネット状シート板11により構成した保護マット1は、図7に示すように、矩形状に係止した複数のネット状シート板11をX方向又はY方向の1方向に順に並列させると共に、隣り合う一対のネット状シート板11の側縁を相互に連結具17で連結することが好ましい。
前記連結具17は、ケーブル結束用バンドとして提供されている合成樹脂製のインシュロック(登録商標)と同様のものを使用することが可能であり、固定部17aからフレキシブルなループ部材17bを延設している。従って、隣り合うネット状シート板11、11の側縁に近傍する網目N、Nに跨ってループ部材17bを挿通すると共に、該ループ部材17bの先端部を固定部17aに固定すれば、簡単容易に隣り合うネット状シート板11、11を連結することが可能である。この際、図示のように複数個の連結具17を使用し、ネット状シート板11、11の側縁のうち間隔をあけた複数個所を連結することが好ましい。
これにより、一連に連結されたネット状シート板11は、図7(B)に示すように、連結具7のループ部材7bを介して一方のネット状シート板11を反転することにより、他方のネット状シート板11の上に重ね合わせることにより、容易に折畳まれる。反対に、折畳まれたネット状シート板11を展開するときも、前記と逆の方法で、上から順にネット状シート板11を反転させながら展開すれば良く、作業が容易である。
そして、折畳まれた多数のネット状シート板11は、積層状態で直方体形状を成すので、保管場所及び運搬場所のスペースを効率良く使うことにより集合させることができる。
(作用)
上記の床面構築装置は、競技用のスタジアム等の芝生を植生させた広大な芝地面の上に、芝生を保護し、観客等の群衆が歩行し集合するイベント会場の床面を構築する。図1に示すように、相互に直交するX方向とY方向に関して、芝地面の上に、多数の保護マット1が縦横に並列状態で敷設され、該保護マット1の上に多数の床材2が縦横に並列状態で敷設される。上述のように、1枚の保護マット1の上に複数枚の床材2が敷設され、隣り合う床材2は、相互に連結手段9で連結される。尚、スタジアム等における芝地面の芝生は、通常、15mm〜30mm程度の長さとなるように刈り込まれている。
図8に示すように、芝地面Gに敷設された保護マット1は、下側のネット構成体(図示の第2ネット構成体10B)の線条材10bの下向き山部13bを接地部15として、芝地面にほぼ点接触される。従って、芝生Lを押し潰してしまうことはない。
保護マット1は、上側のネット構成体(図示の場合、第1ネット構成体10A)の線条材10aの上向き山部12aを支持部16として、床材2の接地座8を支持する。この際、接地座8は、複数の支持部16(好ましくは3個以上の支持部、更に好ましくは4個以上の支持部)に跨って接支される。従って、床材2の上に群衆等が起立した状態で、床材2が受ける荷重は、該床材2の下側で連通路7により分断状態で離間配置された多数の接地座8に分散された状態で保護マット1により支持され、各接地座8の荷重は、保護マット1の複数の支持部16に分散された状態で支持され、更に、該支持部16の荷重は、芝地面Gにほぼ点接触された接地部15に分散された状態で支持されるので、芝生の特定個所に荷重が集中することはなく、芝生の損傷が防止される。
この際、接地座8から荷重を受ける支持部16(上側の線条材10aの上向き山部12a)と、芝地面Gに接支する接地部15(下側の線条材10bの下向き山部13b)は、上下に重なり合うことなく、横方向に偏位しているので、支持部16の荷重が接地部15に対して直接に伝達することはなく、この点においても、芝生の損傷が防止される。
芝生Lは、保護マット1の多数の網目Nに進入することにより自然な起立姿勢を保持することができる。上述のような山部12b、13aの交差構造により、ネット状シート板11は、接地部15から支持部16までの高さHを十分に確保しているので、支持部16に載置した床材2の接地座8が芝生Lの先端を押付けて芝生Lにストレスを生じさせることはない。
保護マット1及び床材2を敷設し、床面を構築した状態で、芝地面Gと保護マット1の間には、網目Nによる通気空間だけでなく、芝地面Gと波形状に形成された線条材10a、10bとの間にも通気空間が形成されている。線条材10a、10bを波形状に形成することにより、上向き山部12a、13a及び下向き山部12b、13bの反対側には、谷部が形成されている。従って、十分な高さHを有する厚い構成でありながら、内部に縦横方向に展開された通気空間が形成されている。従って、芝生Lの生育に必要とされる通気性が極めて良好である。
芝地面Gから上昇する蒸気等の気流は、保護マット1の通気空間を介して床材2の所定空間Sに好適に流入すると共に、流入した気流は連通路7により隣接する所定空間Sに向けて広がるので、床材2の下側にこもることはなく、その後、天板3の通気孔5から外部に流出する。これにより、芝生Lの健康が妨げられることはない。
芝地面Gは、床面を構築する床材2により被われ、日光の照射を妨げられるが、床材2をプラスチックのバージン素材により成形する等、透光性を有するように構成しておけば、芝地面Gに対する日光の照射量を確保することが可能である。あるいは、床材2を淡い白色のプラスチックにより成形しておけば、天板3を透過した僅かな日光が天板3の下面で反射することにより広がるので、芝地面Gに対する照射量が確保される。
保護マット1を構成するネット状シート板11は、プラスチックのバージン素材により成形する等、透光性を有しているので、床材2の下側に進入した光は、芝地面Gに向けて透過させられる。従って、ネット状シート板11が芝地面Gに暗い影を落とすことはなく、芝生Lの黄色変化等の劣化を防止する。
イベントの終了等により、床面構築体を解体するときは、敷設された床材2を撤去すると共に、保護マット1を撤去すれば良く、撤去した床材2及び保護マット1は、水洗手段により洗浄され、汚れや、付着した異物を洗い落とされる。この際、保護マット1は、線条材10aを平行に配列した第1ネット構成体10Aと、線条材10bを平行に配列した第2ネット構成体10Bを上下から重ね合わせた単純な構造のネット状シート板11により構成されているので、付着した異物を完全に洗い落とすことが容易であり、病害菌や病害虫を含む異物を付着状態のまま残存させるおそれはない。
尚、保護マット1は、一連に連結された多数のネット状シート板11を折畳んだ状態で積層された直方体形状を成し、この状態で保管及び運搬される。
(床面構築装置の他の開示例)
上記の保護マット1と床材2により構成された床面構築装置は、スタジアム等の芝地面を利用してイベント会場を設営する際、ステージ等を構築するための重機が走行する路面を形成する床面を構築する場合にも利用することができる。その場合、床材の強度を向上する必要があるので、上述した図示実施形態のような床材2に代えて、例えば、分厚いアクリル板等から成る高強度の路面用床材を使用することが好ましいが、保護マットは、上述した図示実施形態の保護マット1をそのまま使用することができる。
この場合、床面構築装置は、次のように開示することができる。
(1)芝生を植生させた芝地面の上に床面を構築する床面構築装置であり、芝地面の上に敷設される保護マットと、該保護マットの上に敷設される床材とから成り、前記保護マットは、それぞれ上向き山部と下向き山部を軸方向に向けて交互に形成した多数の線条材を平行に配列した第1ネット構成体と第2ネット構成体を備え、前記第1ネット構成体と第2ネット構成体を相互に線条材を交差させた状態で上下から重ね合わせると共に前記線条材の交差部を固着することにより所定の網目を有するネット状シート板を構成しており、前記保護マットを芝地面に敷設した状態で、下側のネット構成体における線条材の下向き山部により接地部を形成すると共に、上側のネット構成体における線条材の上向き山部により支持部を形成し、前記保護マットの上に前記支持部を介して床材を敷設するように構成して成ることを特徴とする芝地面用の床面構築装置。この際、床材は、上下面を平坦面とした中実又は中空のアクリル等のプラスチック盤により構成することができ、プラスチックのバージン素材で成形する等、透光性を有することが好ましい。
(2)前記ネット状シート板は、透光性を有する合成樹脂により成形されており、前記線条材を波形状に成形することにより、前記上向き山部と下向き山部を形成して成ることを特徴とする前記(1)に記載の芝地面用の床面構築装置。
(3)上下から重ね合わせられた第1ネット構成体と第2ネット構成体の線条材は、上側の線条材の下向き山部と下側の線条材の上向き山部を交差させ、両山部を相互に固着して成ることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の芝地面用の床面構築装置。
(4)前記保護マットは、輪郭を矩形状に形成された複数のネット状シート板を順に並列させると共に、隣り合う一対のネット状シート板の側縁を相互に連結具で連結しており、前記連結具は、一対のネット状シート板の網目に挿通されたループ部材を備え、該ループ部材を介して一方のネット状シート板を反転することにより、他方のネット状シート板の上に重ね合わせて折畳むように構成されて成ることを特徴とする前記(1)(2)又は(3)に記載の芝地面用の床面構築装置。
(床面構築装置の別の実施形態)
本発明の床面構築装置は、保護マット1と床材2により構成されていれば良く、その敷設方法や、大きさ等に関して、図示実施形態に限定されないことは、勿論である。
例えば、床面構築装置は、床材2の下面に保護マット1を固定状態で一体化した盤状ユニットにより構成することが可能であり、これによれば、保管や運搬に際して、多数の盤状ユニットを積層するだけで良いので、便利であり、しかも、スタジアム等の床地面に床面を構築する際には、盤状ユニットを縦横に並設するだけで、保護マット1と床材2が同時に敷設されるので、構築作業を迅速容易に行うことができ、同様に、解体作業も迅速容易に行うことができる。
この際、保護マット1を床材2に対して着脱自在に構成しておけば、両者を分離することにより、水洗等による洗浄が容易である。
1 保護マット
2 床材
3 天板
4 突条
5 通気孔
6 リブ
7 連通路
8 接地座
9 連結手段
9a 施錠爪
9b 受部
10A 第1ネット構成体
10B 第2ネット構成体
10a、10b 線条材
11 ネット状シート板
12a 上向き山部
12b 下向き山部
13a 上向き山部
13b 下向き山部
14 固着部
15 接地部
16 支持部
17 連結具
17a 固定部
17b ループ部材

Claims (4)

  1. 芝生を植生させた芝地面の上に床面を構築する床面構築装置であり、芝地面の上に敷設される保護マット(1)と、該保護マットの上に敷設される床材(2)とから成り、
    前記床材(2)は、天板(3)の下側にリブ(6)を垂設することにより、該リブの下端に接地座(8)を形成すると共に、隣り合うリブの間に所定空間(S)を形成し、前記リブに隣り合う所定空間を連通する連通路(7)を形成しており、
    前記保護マット(1)は、それぞれ上向き山部(12a)(13a)と下向き山部(12b)(13b)を軸方向に向けて交互に形成した多数の線条材(10a)(10b)を平行に配列した第1ネット構成体(10A)と第2ネット構成体(10B)を備え、前記第1ネット構成体と第2ネット構成体を相互に線条材(10a)(10b)を交差させた状態で上下から重ね合わせると共に前記線条材の交差部を固着することにより所定の網目を有するネット状シート板(11)を構成しており、
    前記保護マット(1)を芝地面(G)に敷設した状態で、下側のネット構成体(10B)における線条材(10b)の下向き山部(13b)により接地部(15)を形成すると共に、上側のネット構成体(10A)における線条材(10a)の上向き山部(12a)により前記床材(2)の接地座(8)を支持する支持部(16)を形成するように構成して成ることを特徴とする芝地面用の床面構築装置。
  2. 前記ネット状シート板(11)は、透光性を有する合成樹脂により成形されており、前記線条材(10a)(10b)を波形状に成形することにより、前記上向き山部と下向き山部を形成して成ることを特徴とする請求項1に記載の芝地面用の床面構築装置。
  3. 上下から重ね合わせられた第1ネット構成体(10A)と第2ネット構成体(10B)の線条材は、上側の線条材(10a)の下向き山部(12b)と下側の線条材(10b)の上向き山部(13a)を交差させ、両山部(12b)(13a)を相互に固着して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の芝地面用の床面構築装置。
  4. 前記保護マット(1)は、輪郭を矩形状に形成された複数のネット状シート板(11)を順に並列させると共に、隣り合う一対のネット状シート板の側縁を相互に連結具(17)で連結しており、
    前記連結具(17)は、一対のネット状シート板(11)(11)の網目(N)(N)に挿通されたループ部材(17b)を備え、該ループ部材を介して一方のネット状シート板(11)を反転することにより、他方のネット状シート板(11)の上に重ね合わせて折畳むように構成されて成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の芝地面用の床面構築装置。
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