JP6391334B2 - 多孔質酸化チタン積層体の製造方法 - Google Patents

多孔質酸化チタン積層体の製造方法 Download PDF

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本発明は、高温での焼成を行うことなく、高い光散乱性を有する多孔質酸化チタン層を製造することが可能な多孔質酸化チタン積層体の製造方法、及び、該多孔質酸化チタン積層体の製造方法を用いた色素増感太陽電池に関する。
化石燃料の枯渇問題や地球温暖化問題を背景に、クリーンエネルギー源としての太陽電池が、近年大変注目されてきており、研究開発が盛んに行なわれるようになってきている。
従来、実用化されてきたのは、単結晶Si、多結晶Si、アモルファスSi等に代表されるシリコン系太陽電池であるが、高価であることや原料Siの不足問題等が表面化するにつれて、次世代太陽電池への要求が高まりつつある。
これに対応する太陽電池として有機系太陽電池が近年注目を浴びており、その中でも特に色素増感太陽電池が注目されている。色素増感太陽電池は、比較的容易に製造でき、原材料が安く、かつ高い光電変換効率を得られるため、次世代太陽電池の有力候補と考えられている。色素増感太陽電池においては、従来、電極材料として酸化チタンを層状に形成したものが用いられている。この酸化チタン層は、1)増感色素の吸着、2)励起した増感色素からの電子注入受け入れ、3)導電層への電子輸送、4)ヨウ化物イオンから色素への電子移動(還元)反応場の提供、並びに、5)光散乱及び光閉じこめ等の役割を持っており、太陽電池の性能を決めるもっとも重要な因子の一つである。
このうち、「1)増感色素の吸着」については、光電変換効率を向上させるため、より多くの増感色素を吸着させることが必要となる。従って、酸化チタン層は多孔質状であることが求められ、その表面積をできるだけ大きくし、不純物をなるべく少なくすることが求められる。通常、このような多孔質の酸化チタン層を形成する方法としては、酸化チタン粒子と有機バインダとを含有するペーストを基材上に印刷し、溶剤を揮発させた後、更に高温焼成処理にて有機バインダを消失させる方法が用いられている。これにより、酸化チタン粒子同士が焼結しつつ、多数の微細な空隙が層中に存在する多孔質膜を得ることが出来る。
このような酸化チタン粒子を含有するペーストに使用される有機バインダとしては、酸化チタン粒子の分散保持性やペーストの粘度等の印刷性の観点からエチルセルロースが一般的に使用されている。しかしながら、エチルセルロースを完全に消失させるためには、500℃を超えるような高温焼成処理が必要であり、近年更なるコストダウンや柔軟性を活かした様々な用途への展開のためにニーズが高まっている樹脂基材を用いることができないという問題があった。また、低温焼成処理を行った場合は、酸化チタン粒子表面に有機バインダの残渣が残ってしまうため増感色素を吸着することが出来ず、光電変換効率が著しく低下するという問題もあった。
これに対して、例えば、特許文献1には、有機バインダの含有量を低減させたペーストを用いて低温での焼成処理を行うことが開示されている。しかしながら、特許文献1に記載のペーストは粘度が低く、印刷時の形状保持が困難であり、膜厚の不均一化や端部形状の崩壊、また、微細配線状に印刷した際には配線同士の合着が起こるという問題があった。
更に、有機バインダとしてエチルセルロースを使用する場合、溶媒としては低級アルコールや、低級アルコールとテルピネオール等の高粘度溶媒との混合溶媒が用いられるが、ペースト印刷時には、長い間外気に曝されたり、版やスキージといった装置から強いせん断等の外力を受けたりするため、印刷前に分散媒が揮発して粘度が高くなることで印刷性が変化してしまうことがあり、安定した生産が難しいという問題も新たに生じていた。一方、色素増感太陽電池では、光電変換効率の向上のため、可能な限り多くの増感色素を担持させることが好ましいが、従来の有機バインダを含有するペーストを用いた場合、充分な量の増感色素を担持できなかったり、増感色素の担持に長期間を要したりするという問題があった。
そこで、特許文献2においては、有機バインダに(メタ)アクリル樹脂を用いることで熱分解性を高め、更に酸化チタンペースト層を焼成した後に紫外線を照射する工程を行うことで、酸化チタンの光触媒活性効果により有機バインダの残渣を除去する事が出来、低温焼成でも空孔率が高く不純物が少ない多孔質酸化チタン層を製造することを可能としている。
また、「5)光散乱及び光閉じこめ」については、例えば、特許文献3には酸化チタンペースト中に加熱消失性樹脂微粒子を加えることによって、高温焼成後に多孔質の酸化チタン層中に加熱消失性樹脂微粒子の直径と近似した空孔を形成し、入射光に対する光散乱効果を付与し、色素増感太陽電池としての光電変換効率を向上させることを可能としている。
ただし、加熱消失性樹脂微粒子の熱分解により空孔を形成するため、500℃を超えるような高温焼成処理が必要であり、樹脂基材を用いることができないという問題があった。
特許第4801899号公報 特開2013−064759号公報 特開2011−181281号公報
本発明は、高温での焼成を行うことなく、高い光散乱性を有する多孔質酸化チタン層を製造することが可能な多孔質酸化チタン積層体の製造方法、及び、該多孔質酸化チタン積層体の製造方法を用いた色素増感太陽電池を提供することを目的とする。
本発明は、酸化チタン微粒子と、(メタ)アクリル樹脂と、加熱消失性樹脂微粒子と、有機溶媒とを含有する酸化チタンペーストを調製する工程、前記酸化チタンペーストを樹脂基材上に印刷し、該樹脂基材上に酸化チタンペースト層を形成する工程、前記酸化チタンペースト層を焼成する工程、及び、前記焼成後の酸化チタンペースト層に積算光量が150〜750J/cmの紫外線を照射する工程を有し、前記(メタ)アクリル樹脂がポリイソブチルメタクリレートであり、前記有機溶媒がテルペン系溶剤と多価アルコール系溶剤との混合溶媒であり、前記樹脂基材がポリエチレンナフタレートである多孔質酸化チタン積層体の製造方法である。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、酸化チタン微粒子、(メタ)アクリル樹脂、加熱消失性樹脂微粒子及び有機溶媒を含有する酸化チタンペーストを用いて、酸化チタンペースト層を形成した後、所定光量の紫外線を照射する工程を行うことで、低温焼成でも酸化チタンの光触媒活性効果により、加熱消失性樹脂微粒子の有機物残渣の分解が可能となることから、例えば、色素増感太陽電池の材料として用いた場合に、高い光電変換効率を実現できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の多孔質酸化チタン積層体の製造方法は、酸化チタン微粒子と、(メタ)アクリル樹脂と、加熱消失性樹脂微粒子と、有機溶媒とを含有する酸化チタンペーストを調製する工程を行う。
上記酸化チタンペーストは、酸化チタン微粒子を含有する。酸化チタンは、バンドギャップが広く、資源も比較的豊富にあるという理由から、好適に使用することができる。
上記酸化チタン微粒子としては、例えば、通常ルチル型の酸化チタン微粒子、アナターゼ型の酸化チタン微粒子、ブルッカイト型の酸化チタン微粒子及びこれら結晶性酸化チタンを修飾した酸化チタン微粒子等を用いることができる。
上記酸化チタン微粒子の平均粒子径は、好ましい下限が5nm、好ましい上限が50nmであり、より好ましい下限は10nm、より好ましい上限は25nmである。上記範囲内とすることで、得られる多孔質酸化チタン層が充分な比表面積を有するものとすることができる。また、電子と正孔の再結合を防ぐことができる。また、粒子径分布の異なる2種類以上の微粒子を混合してもよい。
上記酸化チタン微粒子の添加量の好ましい下限は酸化チタンペーストに対して5重量%、好ましい上限は75重量%である。上記添加量が5重量%未満であると、十分な厚みの多孔質酸化チタン層を得ることができないことがあり、75重量%を超えると、ペーストの粘度が上昇して平滑に印刷できないことがある。より好ましい下限は10重量%、より好ましい上限は50重量%である。更に好ましい下限は20重量%、更に好ましい上限は35重量%である。
上記酸化チタンペーストは、(メタ)アクリル樹脂を含有する。上記(メタ)アクリル樹脂は、低温分解性に優れることから、低温焼成を行う場合でも有機残渣量が少ない酸化チタンペーストとすることができる。また、(メタ)アクリル樹脂は低粘度特性であることから、作業環境において溶媒揮発が起きても粘度特性の変化を大幅に抑えることができるため、安定した印刷を行うことができる。
上記(メタ)アクリル樹脂としては、300℃程度の低温で分解するものが好ましい。
なかでも、アルキル(メタ)アクリレートからなる重合体が好ましく、上記アルキル(メタ)アクリレートを構成するアルキル基としては、炭素数が1〜20であるものが好ましい。このような(メタ)アクリル樹脂を用いることで、得られる酸化チタンペーストは、優れた印刷性と熱分解性を両立することができる。
上記(メタ)アクリル樹脂としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート及びポリオキシアルキレン構造を有する(メタ)アクリルモノマーからなる群より選択される少なくとも1種からなる重合体が好適に用いられる。ここで、例えば(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。なかでも、少ない樹脂の量で高い粘度を得ることができることから、ガラス転移温度(Tg)が高く、かつ、低温脱脂性に優れるメチルメタクリレートの重合体であるポリイソブチルメタクリレート(イソブチルメタクリレート重合体)が好適である。
上記(メタ)アクリル樹脂のポリスチレン換算による重量平均分子量の好ましい下限は5000、好ましい上限は500000である。上記重量平均分子量が5000未満であると、充分な粘度を発現することができないために印刷用途に適さないことがあり、500000を超えると、上記酸化チタンペーストの粘着力が高くなり、延糸が発生したりし、印刷性が低下することがある。上記重量平均分子量のより好ましい上限は100000であり、更に好ましい上限は50000である。なお、ポリスチレン換算による重量平均分子量の測定は、カラムとして例えばカラムLF−804(SHOKO社製)を用いてGPC測定を行うことで得ることができる。
上記酸化チタンペーストにおける(メタ)アクリル樹脂の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は1重量%、好ましい上限は50重量%である。上記(メタ)アクリル樹脂の含有量が1重量%未満であると、酸化チタンペーストに充分な粘度が得られず、印刷性が低下することがあり、50重量%を超えると、酸化チタンペーストの粘度、粘着力が高くなりすぎて印刷性が悪くなることがある。上記(メタ)アクリル樹脂の含有量のより好ましい下限は1.5重量%、より好ましい上限は10重量%である。
なお、上記(メタ)アクリル樹脂は、上記酸化チタン微粒子よりも少ない含有量であることが好ましい。上記(メタ)アクリル樹脂が、上記酸化チタン微粒子よりも多くなると、加熱後の(メタ)アクリル樹脂残留量が多くなることがある。
上記酸化チタンペーストは、上記(メタ)アクリル樹脂に加えて、低温焼成でも不純物が残らない程度の範囲内において他の少量のバインダ樹脂を添加してもよい。上記バインダ樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリエチレングリコール、ポリスチレン、ポリ乳酸等が挙げられる。
上記酸化チタンペーストは加熱消失性樹脂微粒子を含有する。上記加熱消失性樹脂微粒子は、加熱や酸化分解などによる分解により、多孔質酸化チタン積層体中に加熱消失性樹脂微粒子の直径と近似した空孔を形成し、入射光に対する光散乱効果を付与することができる。
上記加熱消失性樹脂微粒子は加熱や酸化分解により分解する機能を有していれば特に限定されないが、500℃で1時間加熱した場合、95重量%以上が消失する加熱消失性樹脂微粒子が好ましい。加熱による重量減少が95重量%以下であると多孔質酸化チタン積層体中に形成された空孔中に樹脂残差が残されることになり、光散乱効果を阻害する場合や、ヨウ化物イオンを含有する電解質物質の充填を阻害する場合がある。
上記加熱消失性樹脂微粒子としては、例えば、ポリスチレン樹脂、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリオキシアルキレン樹脂、ポリ(メタ)アクリロニトリル樹脂などを含有する微粒子が挙げられる。この中でも、酸素原子を含む樹脂からなる微粒子が好ましく、ポリオキシアルキレン樹脂を含有する微粒子が特に好ましい。
ポリ(メタ)アクリレート樹脂等上記酸素原子を含む樹脂は、所定熱が加えられると、燃焼反応を伴って分解消滅し、優れた加熱消滅性を発揮する。
また、上記ポリオキシアルキレン樹脂は、所定の温度に加熱することにより、低分子量の炭化水素、エーテル等に分解された後、燃焼反応や蒸発等の相変化によって消滅し、極めて優れた加熱消滅性を発揮する。
上記ポリオキシアルキレン樹脂としては特に限定されないが、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレン又はポリオキシテトラメチレンを含有することが好ましい。これらのポリオキシアルキレン樹脂を含有しない場合、所定の加熱消滅性や粒子強度が得られないことがある。なかでも、ポリオキシプロピレンがより好適である。なお、適度な加熱消滅性及び粒子強度を得るためには、上記加熱消失性樹脂微粒子に含有されるポリオキシアルキレン樹脂のうち、5重量%以上がポリオキシプロピレンであることが好ましい。また、ポリオキシエチレンは、エチレングリコールを含むものとする。
上記ポリオキシアルキレン樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、MSポリマーS−203、S−303、S−903(以上、カネカ社製)、サイリルSAT−200、MA−403、MA−447(以上、カネカ社製)、エピオンEP103S、EP303S、EP505S(以上、カネカ社製)、エクセスターESS−2410、ESS−2420、ESS−3630(以上、旭硝子社製)等が挙げられる。
上記ポリオキシアルキレン樹脂の数平均分子量としては特に限定されないが、数平均分子量の好ましい下限が300、好ましい上限が100万である。上記数平均分子量が300未満であると、高い加熱消滅性を実現できないことがあり、100万を超えると、高い粒子強度を実現できないことがある。
上記加熱消失性樹脂微粒子において、ポリオキシアルキレン樹脂の含有量の好ましい下限は5重量%である。5重量%未満であると、加熱消滅性を充分に実現できないことがある。
上記加熱消失性樹脂微粒子は、架橋性モノマーを含有する重合性モノマーを重合してなる重合体を含有することが好ましい。
上記架橋性モノマーを含有することによって、上記加熱消失性樹脂微粒子の圧縮強度を向上させることができる。また、上記架橋性モノマーを含有することによって、加熱消失性樹脂微粒子を溶剤に膨潤しないものとすることができる。
上記架橋性モノマーとしては特に限定されず、例えば、ポリオキシプロピレンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアクリル系多官能性モノマーや、ジビニルベンゼン、後述する官能基を2個以上もつマクロモノマー等が挙げられる。
上記架橋性モノマーを含有する重合性モノマーにおける上記架橋性モノマーの含有量は、5重量%以上であることが好ましい。これにより、溶剤への膨潤性を更に低減することができる。より好ましくは10〜30重量%である。
上記加熱消失性樹脂微粒子は、更に、アクリルモノマー重合体を含有することが好ましい。上記アクリルモノマー重合体は、解重合しやすく熱分解性に優れており、特にポリオキシアルキレン樹脂と共存することにより、更に分解性を向上させることができる。
上記アクリルモノマー重合体としては特に限定されず、例えば、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート等の重合体が挙げられる。
また、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等のアクリル系多官能性モノマーの重合体が好適に用いられる。
上記加熱消失性樹脂微粒子は、これら重合性モノマー、架橋性モノマーの種類及び比率を所望の特性が得られるよう、適時選択し、単独での重合ないしは共重合させることで得られる。
特に、ポリオキシアルキレン樹脂とアクリルモノマー重合体との共重合体が好ましい。
具体的には、ポリオキシアルキレンマクロモノマー又はポリオキシアルキレンマクロモノマーとアクリルモノマーとの共重合体が好ましい。なお、本明細書において、マクロモノマーとは、分子末端にビニル基等の重合可能な官能基を有する高分子量の線状分子のことをいい、ポリオキシアルキレンマクロモノマーとは、線状部分がポリオキシアルキレンからなるマクロモノマーのことをいう。
上記ポリオキシアルキレンマクロモノマーとしては、例えば、ポリオキシプロピレンジメタクリレート、ポリオキシエチレンジメタクリレート等が挙げられる。
また、ポリオキシアルキレンユニットは、1〜5であることが好ましい。
上記加熱消失性樹脂微粒子の平均粒子径は、好ましい下限が100nm、好ましい上限が3000nmである。上記平均粒子径が100nm未満であると、多孔質酸化チタン積層体の入射光に対する光散乱効果が得られないことがあり、また、空孔によるハニカム構造が形成できず樹脂基材屈折時における柔軟性が低下することがある。3000nmを超えると、得られる多孔質酸化チタン構造体の強度が低下することがあり、また、平滑な酸化チタン積層体を形成できないことがある。より好ましい下限は200nm、より好ましい上限は1000nmである。
上記酸化チタンペーストにおける加熱消失性樹脂微粒子の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は1重量%、好ましい上限は50重量%である。上記加熱消失性樹脂微粒子の含有量が1重量%未満であると、多孔質酸化チタン積層体の入射光に対する光散乱効果が得られず、また、空孔によるハニカム構造が形成できず樹脂基材屈折時における柔軟性が低下することがある。50重量%を超えると、得られる多孔質酸化チタン構造体の強度が低下することがあり、また、平滑な酸化チタン積層体を形成できないことがある。より好ましい下限は2.5重量%、より好ましい上限は25重量%である。
上記酸化チタンペーストは、有機溶媒を含有する。上記有機溶媒としては、(メタ)アクリル樹脂の溶解性に優れ、極性が高いものが好ましく、例えば、α−テレピネオール、γ−テレピネオール等のテルペン系溶剤、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤、ジオール、トリオール等の多価アルコール系溶剤、上記アルコール系溶媒/炭化水素等の混合溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン等のへテロ化合物等が挙げられる。なかでも、テルペン系溶剤が好ましい。
上記多価アルコール系溶剤としては、例えば、エチレングリコール、1,2−イソプロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オタンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2、4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。
上記有機溶媒は、沸点が100〜300℃であることが好ましい。上記有機溶媒の沸点が100℃未満であると、得られる酸化チタンペーストは、印刷中に乾燥しやすく、長時間の連続印刷に用いる場合には不具合が生じることがある。上記沸点が300℃を超えると、得られる酸化チタンペーストは、印刷後の乾燥工程における乾燥性が低下する。なお、上記沸点は、常圧における沸点を意味する。
上記有機溶媒は、沸点が異なる複数の有機溶媒を混合して混合溶媒として用いることが好ましい。上記混合溶媒とすることで乾燥時及び焼成時における溶媒揮発が段階的に生じ、酸化チタンペーストを構成する他の物質がより均一な混合状態で残留するため、焼成後の多孔質酸化チタン積層体がより均一な多孔質構造となり、かつ、高い比表面積を有するものとすることができる。
上記混合溶媒としては、特にテルペン系溶剤と多価アルコール系溶剤との組み合わせが好ましい。
上記有機溶媒の含有量の好ましい下限は55重量%、好ましい上限は74重量%である。上記有機溶媒の含有量が55重量%未満であると、得られる酸化チタンペーストは、粘度が高くなり、印刷性が悪くなることがある。上記有機溶媒の含有量が74重量%を超えると、得られる酸化チタンペーストの粘度が低くなりすぎて印刷性が悪くなることがある。より好ましい下限は60重量%、より好ましい上限は70重量%である。
上記酸化チタンペーストは、光酸発生剤を含有することが好ましい。上記光酸発生剤を含有することで、後述する紫外線による酸化分解に加えて、光酸発生剤からの酸による有機物分解という2つの作用が起るため、残渣分解を更に効果的に行うことができる。
上記光酸発生剤としては、光が照射されると酸を発生するものであれば特に限定されない。上記光酸発生剤としては、例えば、酸化合物と光吸収化合物とがエステル結合した化合物等が挙げられる。上記光酸発生剤の具体例としては、ミドリ化学社製の商品名「TPS−105」(CAS No.66003−78−9)、「TPS−109」(CAS No.144317−44−2)、「MDS−105」(CAS No.116808−67−4)、「MDS−205」(CAS No.81416−37−7)、「DTS−105」(CAS No.111281−12−0)、「NDS−105」(CAS No.195057−83−1)、「NDS−165」(CAS No.316821−98−4)等のスルホニウム塩化合物、「DPI−105」(CAS No.66003−76−7)、「DPI−106」(CAS No.214534−44−8)、「DPI−109」(CAS No.194999−82−1)、「DPI−201」(CAS No.6293−66−9)、「BI−105」(CAS No.154557−16−1)、「MPI−105」(CAS No.115298−63−0)、「MPI−106」(CAS No.260061−46−9)、「MPI−109」(CAS No.260061−47−0)、「BBI−105」(CAS No.84563−54−2)、「BBI−106」(CAS No.185195−30−6)、「BBI−109」(CAS No.194999−85−4)、「BBI−110」(CAS No.213740−80−8)、「BBI−201」(CAS No.142342−33−4)等のヨードニウム塩化合物、ミドリ化学社製の商品名「NAI−106」(ナフタルイミド カンファスルホン酸塩、CAS No.83697−56−7)、「NAI−100」(CAS No.83697−53−4)、「NAI−1002」(CAS No.76656−48−9)、「NAI−1004」(CAS No.83697−60−3)、「NAI−101」(CAS No.5551−72−4)、「NAI−105」(CAS No.85342−62−7)、「NAI−109」(CAS No.171417−91−7)、「NI−101」(CAS No.131526−99−3)、「NI−105」(CAS No.85342−63−8)、「NDI−101」(CAS No.141714−82−1)、「NDI−105」(CAS No.133710−62−0)、「NDI−106」(CAS No.210218−57−8)、「NDI−109」(CAS No.307531−76−6)、「PAI−01」(CAS No.17512−88−8)、「PAI−101」(CAS No.82424−53−1)、「PAI−106」(CAS No.202419−88−3)、「PAI−1001」(CAS No.193222−02−5)、「SI−101」(CAS No.55048−39−0)、「SI−105」(CAS No.34684−40−7)、「SI−106」(CAS No.179419−32−0)、「SI−109」(CAS No.252937−66−9)、「PI−105」(CAS No.41580−58−9)、「PI−106」(CAS No.83697−51−2)、チバスペシャリティケミカルズ社製の商品名「PAG−121」、「CGI1397」、「CGI1325」、「CGI1380」、「CGI1311」、「CGI263」、「CGI268」等のスルホン酸エステル系化合物、ミドリ化学社製の商品名「DTS200」(CAS No.203573−06−2)、ローディアジャパン社製の商品名「RHODORSIL PHOTOINITIATOR−2074」(CAS No.178233−72−2)等のBF4−を対イオンとする化合物等が挙げられる。光酸発生剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なかでも、紫外線波長域に最大吸収波長域を有し更には強力な酸化効果を有する酸を発生するもの、例えば下記式(1)に示すようなスルホン酸塩構造を有する光酸発生剤を用いることが好ましい。
上記光酸発生剤の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は0.0025重量%、好ましい上限は2.5重量%である。上記光酸発生剤の含有量が0.0025重量%未満であると、光酸発生剤を添加することによる有機物分解効果が不充分となることがあり、2.5重量%を超えると、例えば、上記光吸収化合物の割合も多くなり、悪影響を及ぼすことがある。より好ましい下限は0.025重量%、より好ましい上限は1.25重量%である。
上記酸化チタンペーストは、粘度の好ましい下限が15Pa・s、好ましい上限が50Pa・sである。上記粘度が15Pa・s未満であると、印刷時の形状保持が困難となることがある。上記粘度が50Pa・sを超えると、得られる酸化チタンペーストが塗工性に劣るものとなることがある。上記粘度のより好ましい下限は17.5Pa・s、より好ましい上限は45Pa・sである。
なお、上記粘度は、E型粘度計を用いて25℃、10rpmせん断時における動粘度を測定したものである。
上記酸化チタンペーストは、チキソ比の好ましい下限が2である。上記チキソ比が2未満であると、印刷後の形状保持が難しく、膜厚の不均一化や端部形状の崩壊、また、微細配線状に印刷した際には配線同士の合着が起こることがある。上記チキソ比のより好ましい下限は2.25、好ましい上限は5である。なお、上記チキソ比は、E型粘度計を用いて25℃、0.5rpmせん断時の動粘度を5rpmせん断時の動粘度で割ることによって求めることができる。
上記酸化チタンペーストは、常温、大気雰囲気下において、スキージ操作を25回繰り返した場合の粘度変化率が105%以下であることが好ましい。上記粘度変化率が105%を超えると、印刷性が変化してしまうことがあり、安定した生産が難しくなる。
なお、上記粘度変化率は、酸化チタンペーストをガラス上に乗せ、ゴム製スキージを用いてガラス表面に酸化チタンペーストを薄く延ばし、また擦り取るという操作を25回繰り返した前後の粘度の比率であり、粘度は、E型粘度計を用いて25℃、10rpmせん断時における動粘度を測定したものである。
また、上記酸化チタンペーストは、スクリーン版の洗浄に一般的に使用される有機溶剤との相溶性に優れ、使用後に充分に洗浄除去することができることから、スクリーン版の目詰まりを低減することができ、スクリーン印刷を安定して長期間行うことが可能となる。
更に、上記酸化チタンペーストは、色素増感太陽電池の材料として用いた場合、短時間で増感色素を充分に吸着させることが可能となり、得られる色素増感太陽電池は、高い光電変換効率を実現することができる。
上記酸化チタンペーストを製造する方法としては、酸化チタン微粒子と、(メタ)アクリル樹脂と、加熱消失性樹脂微粒子と、有機溶媒とを混合する混合工程を有する方法を用いることができる。上記混合の手段としては、例えば、2本ロールミル、3本ロールミル、ビーズミル、ボールミル、ディスパー、プラネタリーミキサー、自転公転式攪拌装置、ニーダー、押し出し機、ミックスローター、スターラー等を用いて混合する方法等が挙げられる。
本発明の多孔質酸化チタン積層体の製造方法は、上記酸化チタンペーストを樹脂基材上に印刷し、該樹脂基材上に酸化チタンペースト層を形成する工程を有する。
上記酸化チタンペーストを樹脂基材上に印刷する方法としては特に限定されないが、スクリーン印刷法を用いることが好ましい。
上記スクリーン印刷法による工程におけるスクリーン版の目開きの大きさ、スキージアタック角、スキージ速度、スキージ押圧力等については、適宜設定することが好ましい。
上記酸化チタンペーストを樹脂基材上に印刷する工程において、上記樹脂基材としては、透明性及び柔軟性を有する熱可塑性樹脂からなるものを用いることが好ましい。
このような樹脂基材を、例えば、色素増感太陽電池用途に使用する場合は、透明導電層を形成した透明樹脂基材の該透明導電層上に塗工することによって行う。また、樹脂基材が柔軟性を有する場合はロールトゥロール方式による連続印刷工程を用いることで量産性及び生産コストの観点で大きな利点となる。
上記樹脂基材は、化学的、熱的に強化させたものを用いてもよい。
上記透明樹脂基材としては、透明で且つ柔軟性を有する樹脂であれば特に限定されないが、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド等からなるものが挙げられる。また、特にコストや化学的、熱的安定性の観点からポリエチレンナフタレートが好適である。また、透明で且つ柔軟性を確保できれば、種々の表面処理等を行ってもよい。
上記樹脂基材の厚さは、0.1〜10mmが好ましく、0.3〜5mmがより好ましい。
上記透明導電層としては、InやSnOの導電性金属酸化物からなる層や金属等の導電性材料からなる層が挙げられる。上記導電性金属酸化物としては、例えば、In:Sn(ITO)、SnO:Sb、SnO:F、ZnO:Al、ZnO:F、CdSnO等が挙げられる。
本発明の多孔質酸化チタン積層体の製造方法は、上記酸化チタンペースト層を焼成する工程を有する。
上記酸化チタンペースト層の焼成は、塗工する基板の種類等により、温度、時間、雰囲気等を適宜調整することができる。例えば、大気下又は不活性ガス雰囲気下、50〜800℃程度の範囲内で、10秒〜12時間程度行うことが好ましい。特に、本発明では、後の紫外線照射工程での有機残渣の除去が可能となることから、低温で焼成してもよく、その場合は、焼成温度を150℃以下とすることが好ましい。
また、乾燥及び焼成は、単一の温度で1回又は温度を変化させて2回以上行ってもよい。
本発明の多孔質酸化チタン積層体の製造方法は、上記焼成後の酸化チタンペースト層に紫外線を照射する工程を有する。このような工程を行うことで、酸化チタンの光触媒活性効果により、酸化チタンペースト層中の有機残渣を酸化分解することができる。加えて、本発明では、酸化分解により加熱消失性樹脂微粒子も分解除去できることから、高温焼成工程を必要とせず、その結果、樹脂基材上に形成した多孔質の酸化チタン層中に、加熱消失性樹脂微粒子の直径と近似した空孔を形成し、入射光に対する光散乱効果を付与し、色素増感太陽電池としての光電変換効率を向上させることを可能としている。
上記紫外線を照射する工程において、紫外線照射の積算光量は100〜1000J/cmである。
上記積算光量が100J/cm未満であると、有機残渣の除去を充分に行うことができず、1000J/cmを超えると、樹脂基材の紫外線劣化や熱的劣化を及ぼす。上記積算光量の好ましい下限は150J/cmであり、好ましい上限は750J/cmである。
また、紫外線照射の積算光量を上述の範囲内とすることで、加熱消失性樹脂微粒子の直径と近似した空孔を形成し、樹脂基材を屈折した際の酸化チタン層の応力緩和点となりうることから、樹脂基材との追従性に優れる多孔質酸化チタン積層体を得ることができる。
なお、積算光量は照射強度(mW/cm)×照射時間(秒)によって簡易的に算出することができる。
また、上記紫外線を照射する工程において、紫外線の照射強度は0.5〜1000mW/cmであることが好ましい。更に、紫外線の照射時間は1秒〜300分間であることが好ましく、より好ましくは1秒〜120分間照射である。照射強度が小さすぎたり、照射時間が短すぎたりすると、有機残渣の除去が部分的にしか進行しないため充分な効果を得ることが出来ず、照射強度が大きすぎたり、照射時間が長すぎたりすると、樹脂基材の紫外線劣化や熱的劣化を及ぼすことがある。
上記紫外線を照射する方法としては特に限定されず、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、水銀−キセノンランプ等を用いる方法が挙げられる。
上記紫外線を照射する工程では、上記焼成後の酸化チタンペースト層の表側(樹脂基材と反対側)及び裏側(樹脂基材側)の両方から紫外線を照射することが好ましい。これにより、酸化チタンペースト層の内部まで充分に紫外線を照射することができる。その結果、少ない積算光量でも充分に、紫外線照射の効果を得ることができ、製造工程全体の時間短縮に繋げることが可能となる。なお、表側からの照射、及び、裏側からの照射は、同時に行ってもよく、複数回に分けて順次行ってもよい。
本発明では、上記紫外線を照射する工程を行った後、更にパルス幅の小さい紫外線を含むパルス光を照射する工程を行うことが好ましい。上記パルス光を照射することで、酸化チタンペースト層における酸化チタン粒子間の表面の溶融による緻密化が起こり、その結果、表面抵抗を低下させることが可能となる。
上記パルス光は、パルス幅が0.1〜10msであることが好ましい。これにより、瞬間的に強力な光エネルギーを照射することができる。
上記パルス光の光量としては特に限定されないが、4J/cm以上であることが好ましい。これにより、粒子間の融合に充分なエネルギーを加えることが出来る。好ましくは、15〜40J/cmである。また、照射時間は10ms以下であることが好ましい。更に、照射回数は1〜5回であることが望ましい。
上記パルス光を照射するための手段としては、ハロゲンフラッシュランプ、キセノンフラッシュランプ、LEDフラッシュランプ等が挙げられるが、特にキセノンフラッシュランプを用いることが好ましい。
本発明では、上述の多孔質酸化チタン積層体の製造方法により、上記樹脂基材上に多孔質酸化チタン層が形成された多孔質酸化チタン積層体が得られる。
このようにして得られた多孔質酸化チタン積層体に増感色素を吸着させる工程を行い、対向電極と対向させて設置し、これらの電極の間に電解質層を形成することで、色素増感太陽電池セルを製造することができる。このようにして得られた色素増感太陽電池は、高い光電変換効率を達成することができる。上記増感色素を吸着する方法としては、例えば、増感色素を含むアルコール溶液に、上記多孔質酸化チタン積層体を浸漬した後、アルコールを乾燥除去する方法等が挙げられる。
上記増感色素としては、ルテニウム−トリス、ルテニウム−ビス型のルテニウム色素、フタロシアニンやポルフィリン、シアニジン色素、メロシアニン色素、ローダミン色素、キサンテン系色素、トリフェニルメタン色素等の有機色素が挙げられる。
本発明によれば、高温での焼成を行うことなく、高い光散乱性を有する多孔質酸化チタン層を製造することが可能な多孔質酸化チタン積層体の製造方法、及び、該多孔質酸化チタン積層体の製造方法を用いた色素増感太陽電池を提供できる。
実施例1で得られた多孔質酸化チタン層の断面を撮影した走査型電子顕微鏡写真である。 比較例2で得られた多孔質酸化チタン層の断面を撮影した走査型電子顕微鏡写真である。 比較例4で得られた多孔質酸化チタン層の断面を撮影した走査型電子顕微鏡写真である。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(加熱消失性樹脂微粒子Aの作製)
モノマー成分として、ポリオキシプロピレンジメタクリレート5重量部(ポリオキシプロピレンユニット数=約4;日油社製、ブレンマーPDP−250)、メタクリル酸イソブチル95重量部を混合したモノマー100重量部全量を、ノニオン系界面活性剤NL−250(第一工業製薬社製)0.5重量%水溶液100重量部に加え、攪拌分散装置を用いて攪拌し、乳化懸濁液を得た。次に、攪拌機、ジャケット、還流冷却機及び温度計を備えた2リットルの重合器を用い、重合器内を減圧し、容器内の脱酸素を行った後、窒素ガスにより圧力を大気圧まで戻し、重合器内部を窒素雰囲気とした。この重合器内に、水200重量部を投入し、重合器を70℃まで昇温したのち、重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.5重量部と上記乳化懸濁液のうち0.5重量部をシードモノマーとして添加し重合を開始した。30分熟成させた後に残りの乳化懸濁液を2時間かけて滴下した。
さらに2時間熟成させた後、重合器を室温まで冷却して加熱消失性樹脂微粒子Aのスラリーを得た。得られた加熱消失性樹脂微粒子Aの体積平均粒子径を測定したところ454nmであった。得られたスラリーを、遠心分離機を用いて分離し、更に水、メタノールを用いて再分散させ、再び遠心分離機を用いて分離することによって洗浄を行い、加熱消失性樹脂微粒子Aを得た。
なお、加熱消失樹脂微粒子Aの粒子径(体積平均粒子径)は、SEM写真を画像解析することで無作為に抽出した任意個数の加熱消失性樹脂微粒子Aの粒子径を測定した後、その平均値を求めることで測定した。
(酸化チタンペーストの作製)
平均粒子径が20nmの酸化チタン微粒子、有機バインダとしてイソブチルメタクリレート重合体(重量平均分子量50000)、加熱消失性樹脂微粒子A、有機溶媒としてα−テルピネオール(沸点219℃)及び、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール(PD−9、沸点264℃)を用い、表1の組成となるようにビーズミルを用いて均一に混合することにより酸化チタンペーストを作製した。
(多孔質酸化チタン層の形成)
得られた酸化チタンペーストを、25mm角のITO透明電極形成済みポリエチレンナフタレート基材上(厚み0.1mm)に、5mm角の正方形状に印刷し、150℃で1時間焼成した。その後、更に高圧水銀ランプ(セン特殊光源社製、HLR100T−2)を用いて、樹脂基材とは逆側(表側)から照射強度100mW/cmで60分間照射することにより多孔質酸化チタン層を得た。なお、得られた多孔質酸化チタン層の厚みが10μmとなるよう、印刷条件の微調整を行った。
(色素増感太陽電池の作製)
得られた多孔質酸化チタン層付き樹脂基材を、Ru錯体色素(N719)のアセトニトリル:t−ブタノール=1:1溶液(濃度0.3mM)中に1日浸漬することにより、多孔質酸化チタン層表面に増感色素を吸着させた。次に、この基材上に、一方向を除いて多孔質酸化チタン層を取り囲むように厚さ30μmのハイミラン社製フィルムを載せ、更にその上から白金電極を蒸着したガラス基板を乗せ、その隙間にヨウ化リチウム及びヨウ素のアセトニトリル溶液を注入、封止することで色素増感太陽電池を得た。
(実施例2)
実施例1において、紫外線照射の時間を30分に変更した以外は、実施例1と同様にして、多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(実施例3)
実施例1において、紫外線照射の時間を120分に変更した以外は、実施例1と同様にして、多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(実施例4)
実施例3において、加熱消失性樹脂微粒子Aに代えて、下記方法で作製した加熱消失性樹脂微粒子Bを用いた以外は、実施例3と同様にして、多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(加熱消失性樹脂微粒子Bの作製)
実施例1の(加熱消失性樹脂微粒子Aの作製)において、モノマー成分をポリオキシプロピレンジメタクリレート10重量部(ポリオキシプロピレンユニット数=約4)、トリメチロールプロパントリメタクリレート15重量部、イソブチルメタクリレート75重量部を混合したモノマー100重量部としたこと以外は同様の手法を用いて加熱消失性樹脂微粒子Bのスラリーを得た。
得られた加熱消失性樹脂微粒子Bの体積平均粒子径を測定したところ475nmであった。
(実施例5)
実施例1において、樹脂基材とは逆側(表側)から照射強度100mW/cmで30分間照射した後、更に樹脂基材側(裏側)から照射強度100mW/cmで30分間照射することにより多孔質酸化チタン層を得た以外は実施例1と同様にして多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(実施例6)
実施例1において、樹脂基材とは逆側(表側)から照射強度100mW/cmで15分間照射した後、更に樹脂基材側(裏側)から照射強度100mW/cmで15分間照射することにより多孔質酸化チタン層を得た以外は実施例1と同様にして多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(実施例7)
実施例1において、樹脂基材とは逆側(表側)から照射強度100mW/cmで60分間照射した後、更に樹脂基材側(裏側)から照射強度100mW/cmで60分間照射することにより多孔質酸化チタン層を得た以外は実施例1と同様にして多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(実施例8〜10)
実施例1において、表1に示すように、酸化チタン微粒子と、(メタ)アクリル樹脂と、加熱消失性樹脂微粒子と、有機溶媒の量を変更し、光酸発生剤を添加した以外は、実施例1と同様にして多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。なお、光酸発生剤としては、上記式(1)に示す構造を有するものを用いた。
(実施例11〜16)
実施例1(多孔質酸化チタン層の形成)の後に、更にキセノンフラッシュランプ(アルテック社製、Sinteron2000)を用いて、表1に示す光量、照射時間、照射回数の条件でパルス光を照射した以外は、実施例1と同様にして多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(比較例1)
実施例1において、酸化チタンペーストの作製時に加熱消失性樹脂微粒子Aを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(比較例2)
実施例1において、紫外線照射を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(比較例3)
実施例1において、焼成温度を500℃に変更し、紫外線照射を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(比較例4)
実施例1において、紫外線照射の時間を15分に変更した以外は、実施例1と同様にして、多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(比較例5)
実施例1において、紫外線照射の時間を180分に変更した以外は、実施例1と同様にして、多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(比較例6)
実施例1(多孔質酸化チタン層の形成)において、樹脂基材とは逆側(表側)から照射強度100mW/cmで7.5分間照射した後、更に樹脂基材側(裏側)から照射強度100mW/cmで7.5分間照射することにより多孔質酸化チタン層を得た以外は、実施例1と同様にして多孔質酸化チタン層、色素増感太陽電池を得た。
(比較例7)
実施例1において、酸化チタンの代わりに平均粒子径16nmの酸化ケイ素微粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして多孔質酸化ケイ素層、色素増感太陽電池を得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた多孔質酸化チタン層及び多孔質酸化ケイ素層、色素増感太陽電池について以下の評価を行った。結果を表2に示した。
なお、実施例1、比較例2、4で得られた多孔質酸化チタン層の断面を撮影した走査型電子顕微鏡写真を図1〜3に示す。
(1)多孔質酸化チタン層及び多孔質酸化ケイ素層中の空孔部分の有機残渣量変化測定
得られた多孔質酸化チタン層について、クロスセクションポリッシャーを用いて膜厚方向に沿って研磨を行った。そして、X線光電子分法装置(アルバックファイ社製、PHI5000)を用いて、断面表面から10nmをスパッタリングし表面汚染層を除去した後、空孔部分に焦点を絞り、炭素ピークを測定した。また、加熱消失性樹脂微粒子単体に対しても同様に測定を行い、炭素ピークを測定した。得られた測定値との加熱消失性樹脂微粒子単体での測定値とを比較することにより、空孔中に残留する有機残渣量の相対評価を重量分率に換算した上で百分率を用いて行った。また、この評価を各実施例及び比較例において10回繰り返すことで平均値として算出を行った。
(2)多孔質酸化チタン層及び多孔質酸化ケイ素層の光散乱特性評価
得られた多孔質酸化チタン層付き樹脂基材を分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製、U−4100)を用いて300nmから800nmにおける平均透過率を測定した。
(3)色素増感太陽電池の性能評価
得られた色素増感太陽電池の電極間に、電源(236モデル、KEYTHLEY社製)を接続し、100mW/cmの強度のソーラーシミュレータ(山下電装社製)を用いて、色素増感太陽電池の光電変換効率を測定した。
(4)樹脂基材追従性(フレキシビリティ)の評価
得られた色素増感太陽電池を曲率半径が7.5mmとなるように均一の力で屈曲させ、これを15回及び50回繰り返し行った後における色素増感太陽電池の性能評価を行うことで色素増感太陽電池中における多孔質酸化チタン層の樹脂基材に対する追従性(フレキシビリティ)を評価した。
本発明によれば、高温での焼成を行うことなく、高い光散乱性を有する多孔質酸化チタン層を製造することが可能な多孔質酸化チタン積層体の製造方法、及び、該多孔質酸化チタン積層体の製造方法を用いた色素増感太陽電池を提供できる。

Claims (2)

  1. 酸化チタン微粒子と、(メタ)アクリル樹脂と、加熱消失性樹脂微粒子と、有機溶媒とを含有する酸化チタンペーストを調製する工程、前記酸化チタンペーストを樹脂基材上に印刷し、該樹脂基材上に酸化チタンペースト層を形成する工程、前記酸化チタンペースト層を焼成する工程、及び、前記焼成後の酸化チタンペースト層に積算光量が150〜750J/cmの紫外線を照射する工程を有し、前記(メタ)アクリル樹脂がポリイソブチルメタクリレートであり、前記有機溶媒がテルペン系溶剤と多価アルコール系溶剤との混合溶媒であり、前記樹脂基材がポリエチレンナフタレートであることを特徴とする多孔質酸化チタン積層体の製造方法。
  2. 酸化チタンペースト層を焼成する工程において、焼成温度を150℃以下とすることを特徴とする請求項1記載の多孔質酸化チタン積層体の製造方法。
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