JP6390522B2 - 光走査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光走査装置に関するものである。
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)型光走査装置は、反射面を有する反射部と、反射部を両持ち支持する捩り梁とを備え、捩り梁の軸周りに反射部を回転させることにより光ビームの走査を行うものである。
具体的には、光走査装置は、捩り梁を介して反射部を支持する共振駆動部と、共振駆動部を支持する強制駆動部とに備えられた圧電膜への電圧の印加により、反射部を2つの軸周りに回転させ、反射部による結像位置を2次元的に走査可能としている。
このような光走査装置の大画面化、高精細化のためには、反射部の走査角の増大、走査動作の高周波数化が必要である。これを実現するために、基板をパターニングして形成される共振駆動部および強制駆動部の構造を、共振駆動部および強制駆動部のばね特性が最適な値となるように設計する必要がある。
共振駆動部および強制駆動部の平面形状のみを変更しても、ばね特性を大きく変化させることができない。これについて、例えば特許文献1では、基板の裏面から複数回のエッチングを行うことで、共振駆動部に相当するカンチレバーの厚みを変化させている。
特開2011−100100号公報
しかしながら、特許文献1に記載の光走査装置では、カンチレバーの厚みが捩り梁の厚みよりも小さくされており、カンチレバーは捩り梁よりも剛性が低い。そのため、走査動作による反射部の傾きは、主にカンチレバーの変形により発生させられ、捩り梁の捩れは小さい。
このような光走査装置においては、カンチレバーを大きく変形させることで、走査角を大きくすることができる。しかし、反射部の回転中心から距離があるカンチレバーを大きく変形させる場合、反射部の揺動の周波数が増大するとダンピング抵抗が増大するため、高周波数での走査において走査角を大きくすることができない。
本発明は上記点に鑑みて、広角走査および高周波数での走査を両立させる光走査装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、板状の第1基部(11)、および、第1基部の一面側に形成された、光ビームを反射させる反射面(12a)を有する反射部(1)と、反射部を中心として反射面に平行な一方向の両側に延設され、反射部を両持ち支持すると共に一方向に平行な軸周りに揺動可能とする捩り梁(3)と、板状の第2基部(51)、および、第2基部の表面に形成された第1圧電素子(52)を有し、第1圧電素子への電圧の印加により捩り梁を共振振動させ、反射部を一方向に平行な軸周りに揺動させる共振駆動部(5)と、を備え、第1基部、捩り梁、第2基部は、板状の基板(10)を用いて形成され、反射面の法線方向における第2基部の厚みは、反射面の法線方向における捩り梁の厚みよりも大きく、基板は、活性層(10a)、埋め込み酸化層(10b)、支持層(10c)が順に積層された構造とされており、反射部は、活性層の表面側に形成されており、基板のうち捩り梁を構成する部分において、埋め込み酸化層および支持層と、活性層の裏面側の一部とが除去されることにより、第2基部の厚みが、捩り梁の厚みよりも大きくされていることを特徴としている。
これによれば、第2基部の厚みが捩り梁の厚みよりも大きく、第2基部は捩り梁よりも剛性が高いため、走査動作による反射部の傾きが主に捩り梁の捩れにより発生させられ、共振駆動部の変形が抑制される。よって、高周波数での走査におけるダンピング抵抗の増大を抑制し、走査角を大きくすることができる。そのため、広角走査および高周波数での走査を両立させることができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態における光走査装置の平面図である。 図1のII−II線における断面図である。 光走査装置の製造方法を示す断面図である。 光走査装置の製造方法を示す断面図である。 光走査装置の動作を示す斜視図である。 図1のVI−VI線における断面図である。 比較例における光走査装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態の光走査装置100は、可変焦点型の光走査装置であり、図1に示すように、反射部1と、屈曲部2と、捩り梁3と、連結部4と、共振駆動部5と、第1支持部6と、強制駆動部7と、第2支持部8とを備える。
なお、図1は断面図ではないが、図を見やすくするために、後述するミラー12、圧電素子52、圧電素子72にハッチングを施してある。
光走査装置100が備える上記の構成要素は、板状の基板10を用いて形成されている。 図2に示すように、基板10は、活性層10a、Box層(埋め込み酸化層:Buried Oxide)10b、支持層10cが順に積層された構造のSOI(Silicon on insulator)基板にて構成されている。
活性層10aは例えばSi等で構成され、活性層10aの上面は研磨されて平滑な研磨面が形成されている。Box層10bは例えばSiO等で構成され、支持層10cはSi等で構成される。活性層10aの上面には絶縁膜10dが形成されており、基板10は、絶縁膜10dも備える。絶縁膜10dは、後述する圧電素子52、圧電素子72の下部電極間にリーク電流が流れることを抑制するためのものであり、例えばSiO等で構成される。活性層10aは、光走査装置100が備える構成要素にパターニングされている。
反射部1は、光走査装置100に照射された光ビームを反射させるものであり、板状の基部11と、基部11の一面側に形成されたミラー12とを備える。基部11は、活性層10aを円形にパターニングすることにより形成された部分であり、本発明の第1基部に相当する。図2に示すように、基板11の上面には、屈曲部2、ミラー12が順に積層されている。ミラー12は、屈曲部2と反対側の表面である反射面12aにおいて光ビームを反射させる部分であり、例えばAl、Ag等により構成されている。
反射面12aに平行な一方向をx方向とし、反射面12aに平行で、かつ、x方向に垂直な方向をy方向とする。また、反射面12aの法線方向をz方向とする。
図2に示すように、基部11の内周部では、Box層10bおよび支持層10cと、活性層10aの一部とが除去され、z方向における厚みが外周部よりも小さくされている。このように、内周部においてBox層10bおよび支持層10cと、活性層10aの一部とを除去し、内周部の厚みを小さくすることにより、内周部が屈曲変形しやすくなる。なお、基部11のうち反射面12aの内周部に対応する部分を基部11の内周部とし、反射面12aの外周部に対応する部分を基部11の外周部とする。
屈曲部2は、上面形状が円形状とされ、反射面12aを球面状に屈曲させることで反射面12aによる反射光の焦点位置を変化させるものであり、下部電極2a、圧電膜2b、上部電極2cが順に積層された構造の圧電素子により構成されている。下部電極2aおよび上部電極2cは、例えばAl、Au、Pt、SRO、LNO等により構成されている。また、圧電膜2bは、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電材料により構成されている。なお、下部電極2aおよび上部電極2cを、Pt/Ti、SRO/Pt/Ti、Au/W等の積層構造としてもよい。
下部電極2aと上部電極2cは、それぞれ、図示しない配線を介して図示しない制御装置に接続されている。この制御装置により下部電極2aと上部電極2cとの間に電位差が発生させられると、圧電膜2bが変形する。また、これに伴い、圧電膜2bを含む屈曲部2と共に積層構造をなす基部11およびミラー12が屈曲し、反射面12aが屈曲して、反射光の焦点位置が変化する。
図1に示すように、反射部1は、反射部1を中心としてx方向の両側に延設された捩り梁3により両持ち支持されている。捩り梁3は、反射部1をx方向に平行な軸周りに揺動可能とするものである。
捩り梁3では、Box層10bおよび支持層10cと、活性層10aの一部とが除去され、z方向における厚みが小さくされている。捩り梁3のz方向の厚みは一定とされている。
連結部4は、捩り梁3と共振駆動部5とを連結するものであり、x方向における反射部1の両側に配置されている。連結部4のうち、反射部1に対してx方向の一方側に配置された部分を連結部4a、他方側に配置された部分を連結部4bとする。
連結部4a、4bは、上面が反射部1に向かって開口したU字状とされており、中央部において捩り梁3と接続されている。また、連結部4a、4bのx方向に延設された両端部の上面は、中央部と接続された一端と反対側の他端がy方向の外側を向くようなS字状とされており、先端において共振駆動部5と接続されている。
図1に示すように、反射部1は、捩り梁3および連結部4を介して共振駆動部5により支持されている。共振駆動部5は、捩り梁3を共振振動させることにより、反射部1をx方向に平行な軸周りに揺動させるものであり、活性層10aをパターニングして形成された板状の基部51の上面に、圧電素子52を形成することで構成されている。
基部51は、共振駆動部5に2つ備えられている。図1に示すように、2つの基部51は、それぞれ上面が反射部1に向かって開口したU字状とされており、反射部1に対してy方向の両側に配置されている。2つの基部51は、それぞれ両端部において連結部4と接続されており、中央部において第1支持部6と接続されている。
図2に示すように、基部51ではBox層10bおよび支持層10cが除去されているが、活性層10aは除去されずに残されている。また、基部51のz方向の厚みは一定とされている。基部51は、本発明の第2基部に相当する。
前述したように、捩り梁3ではBox層10bおよび支持層10cと、活性層10aの一部とが除去され、z方向における厚みが小さくされている。そのため、z方向における基部51の厚みは、z方向における捩り梁3の厚みよりも大きい。
圧電素子52は、共振駆動部5に2つ備えられている。図2に示すように、圧電素子52は、下部電極52aと、圧電膜52bと、上部電極52cとが順に積層された構造とされている。下部電極52aおよび上部電極52cは、例えばAl、Au、Pt、SRO、LNO等により構成されている。また、圧電膜52bは、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電材料により構成されている。なお、下部電極52aおよび上部電極52cを、Pt/Ti、SRO/Pt/Ti、Au/W等の積層構造としてもよい。
2つの圧電素子52をそれぞれ圧電素子521、522とする。図1に示すように、圧電素子521、522はそれぞれ、上面がU字状とされており、基部51から第1支持部6に至る部分の上面に、反射部1を挟んで対向するように形成されている。また、圧電素子521と圧電素子522は、それぞれ、図示しない配線を介して図示しない制御装置に接続されている。
第1支持部6の上面は、反射部1、屈曲部2、捩り梁3、連結部4、共振駆動部5を内部に配置した長方形状とされており、x方向に平行な2つの辺において基部51と接続されている。
第1支持部6のy方向における両側には、強制駆動部7が配置されている。強制駆動部7は、第1支持部6をy方向に平行な軸周りに揺動させることにより、反射部1をy方向に平行な軸周りに揺動させるものである。強制駆動部7は、活性層10aをパターニングして形成された板状の基部71の上面に、4つの圧電素子72を形成することで構成されている。
図1に示すように、基部71は、第1支持部6のy方向における両側に配置されている。基部71ではBox層10bおよび支持層10cと、活性層10aの一部とが除去され、z方向における基部71の厚みが、基部51の厚みよりも小さくされている。また、基部71のz方向の厚みは一定とされている。基部71は、本発明の第3基部に相当する。
基部71のうち、反射部1に対して圧電素子521とy方向における同じ側に配置された部分を基部71a、圧電素子522と同じ側に配置された部分を基部71bとする。基部71a、71bは、それぞれ、上面がx方向の一方側に開口したU字状とされており、両端がy方向の外側に延設され、両端において基部51、第2支持部8と接続されている。
図2に示すように、圧電素子72は、下部電極72aと、圧電膜72bと、上部電極72cとが順に積層された構造とされている。下部電極72aおよび上部電極72cは、例えばAl、Au、Pt、SRO、LNO等により構成されている。また、圧電膜72bは、例えばチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電材料により構成されている。なお、下部電極72aおよび上部電極72cを、Pt/Ti、SRO/Pt/Ti、Au/W等の積層構造としてもよい。
4つの圧電素子72をそれぞれ圧電素子721、722、723、724とする。圧電素子721、722、723、724は、それぞれ、上面が長方形状とされている。図1に示すように、圧電素子721、722は、基部71aのx方向に延設された両端部の上面に形成されており、圧電素子723、724は、基部71bの両端部の上面に形成されている。
圧電素子721、722は、基部71aの上面に形成された図示しない配線により互いに接続されている。圧電素子723、724は、基部71bの上面に形成された図示しない配線により互いに接続されている。また、圧電素子721、722、723、724は、図示しない配線を介して図示しない制御装置に接続されている。
第2支持部8は、捩り梁3、連結部4、共振駆動部5、第1支持部6、強制駆動部7を介して反射部1を支持するものであり、反射部1、屈曲部2、捩り梁3、連結部4、共振駆動部5、第1支持部6、強制駆動部7を内部に配置した長方形状の枠体で構成されている。
以上のようにして、本実施形態にかかる光走査装置100が構成されている。このような光走査装置100は、絶縁膜10dに、フォトリソグラフィおよびエッチングにより各圧電素子、各配線を形成し、基板10をパターニングして反射部1等を上記のように形成することで製造できる。
光走査装置100の製造方法のうち、活性層10aの一部を除去する方法について説明する。まず、活性層10aのうちBox層10bと反対側の表面を研磨し、平滑な研磨面を形成する。この研磨面に絶縁膜10dを形成する。その後、図3および図4に示す各工程を行う。なお、図3、図4では、絶縁膜10dの図示を省略している。
図3(a)に示す工程では、支持層10cの表面にTEOS(オルトケイ酸テトラエチル)膜20を形成する。そして、TEOS膜20の上面のうち基部11の外周部、第1支持部6、第2支持部8の形成予定領域の上方に位置する部分に、レジスト等で構成されるマスク21を形成する。
図3(b)に示す工程では、TEOS膜20のうちマスク21に覆われていない部分を異方性エッチングにより除去する。これにより、TEOS膜20が開口し、支持層10cのうち基部11の内周部、基部51、基部71の形成予定領域の表面が露出する。支持層10cのうち基部11の内周部、基部51、基部71の形成予定領域をそれぞれ支持層10e、10f、10gとする。図3(c)に示す工程では、アッシングによりマスク21を除去する。
図3(d)に示す工程では、TEOS膜20の上面および側面と、支持層10fの表面とに、レジスト等で構成されるマスク22を形成する。図3(e)に示す工程では、支持層10cのうちマスク22に覆われていない部分をICP(誘導結合型プラズマ)エッチングにより一部除去し、厚みを小さくする。
これにより、支持層10cのうち、基部51の形成予定領域の厚みが、基部11の内周部および基部71の形成予定領域の厚みよりも大きくなる。
図4(a)に示す工程では、アッシングによりマスク22を除去する。これにより、支持層10fの表面が露出する。図4(b)に示す工程では、支持層10cのうちTEOS膜20に覆われていない部分を異方性エッチングにより除去する。具体的には、ICPエッチングにより支持層10e、10gを除去し、支持層10fを一部除去する。
前述したように、図3(e)に示す工程において、支持層10cのうち、基部51の形成予定領域の厚みが、基部11の内周部および基部71の形成予定領域の厚みよりも大きくされている。そのため、支持層10e、10gが除去されてBox層10bの表面が露出しても、支持層10fは一部が残っている。Box層10bのうち基部11の内周部、基部51、基部71の形成予定領域を、それぞれBox層10h、10i、10jとする。
図4(c)に示す工程では、異方性ドライエッチングによりBox層10h、10j、支持層10fを除去し、Box層10i、TEOS膜20を一部除去する。これにより、活性層10aのうち基部11の内周部、基部71の形成予定領域の表面と、Box層10iの表面とが露出する。
図4(d)に示す工程では、ICPエッチングにより、活性層10aのうち基部11の内周部、基部71の形成予定領域を一部除去し、Box層10i、TEOS膜20を一部除去する。これにより、活性層10aのうち基部11の内周部、基部71の形成予定領域の厚みが小さくなる。
図4(e)に示す工程では、BHFを用いた異方性エッチングによりBox層10i、TEOS膜20を除去する。これにより、活性層10aのうち基部51の形成予定領域の表面が露出する。また、支持層10cの基部11の外周部、第1支持部6、第2支持部8の形成予定領域のうち、Box層10bと反対側の表面が露出する。
このように加工された基板10をさらにエッチングにより加工し、図1に示す形状にすることで、基部11、捩り梁3、連結部4、基部51、第1支持部6、基部71、第2支持部8が形成される。
このように構成された光走査装置100では、共振駆動部5の圧電素子52が備える下部電極52a、上部電極52cに対して図示しない制御装置により共振走査用電圧を印加することで、圧電膜52bを変形させ、捩り梁3を共振振動させる。これにより、図5に示すように、反射部1をx方向に平行な軸周りに揺動させる。
また、強制駆動部7の圧電素子72が備える下部電極72a、上部電極72cに対して図示しない制御装置により強制走査用電圧を印加することで、圧電膜72bおよび基部71を変形させる。これにより、第1支持部6のうち基部71と接続されている側の端部をxy平面に垂直な方向に変位させ、反射部1をy方向に平行な軸周りに揺動させる。
このように、共振駆動部5および強制駆動部7により、反射部1がx方向に平行な軸およびy方向に平行な軸周りに揺動し、2次元での走査が可能となる。
また、光走査装置100では、屈曲部2を構成する圧電素子が備える下部電極2a、上部電極2cに対して図示しない制御装置により電圧を印加することで、圧電膜2bを変形させ、反射面12aを屈曲させる。これにより、反射光の焦点位置を変化させる。
本実施形態の光走査装置100の走査動作における基部51および圧電素子52の変形の様子を図6に示す。図7は、比較例における光走査装置の断面図であり、図6に相当する図である。
図7に示す比較例では、基部51の厚みが捩り梁3の厚みよりも小さくされており、基部51は捩り梁3よりも剛性が低い。そのため、走査動作による反射部1の傾きは、主に共振駆動部5の変形により発生させられ、捩り梁3の捩れは小さい。
このような光走査装置においては、共振駆動部5を大きく変形させることで、走査角を大きくすることができる。しかし、反射部1の回転中心から距離がある共振駆動部5を大きく変形させる場合、反射部1の揺動の周波数が増大するとダンピング抵抗が増大するため、高周波数での走査において走査角を大きくすることができない。
これに対し、本実施形態の光走査装置100では、基部51の厚みが捩り梁3の厚みよりも大きくされており、基部51は捩り梁3よりも剛性が高い。そのため、図6に示すように、走査動作による反射部1の傾きが主に捩り梁3の捩れにより発生させられ、共振駆動部5の変形が抑制される。よって、高周波数での走査におけるダンピング抵抗の増大を抑制し、走査角を大きくすることができる。そのため、広角走査および高周波数での走査を両立させることができる。
このように、本実施形態では、基部51の厚みを捩り梁3の厚みよりも大きくし、基部51の剛性を捩り梁3の剛性よりも高くすることにより、高周波数での走査におけるダンピング抵抗の増大を抑制し、走査角を大きくすることができる。そのため、共振駆動において、広角走査および高周波数での走査を両立させることができる。また、これにより、光走査装置100の大画面化、高精細化が可能となる。
また、本実施形態では、基部71においてBox層10bおよび支持層10cと、活性層10aの一部とが除去され、z方向における基部71の厚みが、基部51の厚みよりも小さくされている。そのため、基部71は基部51よりも剛性が低く、変形しやすい。よって、強制駆動部7の動作による第1支持部6の変位が大きくなり、強制駆動において広角走査化が可能となる。
また、本実施形態では、基部11の内周部においてBox層10bおよび支持層10cと、活性層10aの一部とが除去され、z方向における内周部の厚みが基部51の厚みよりも小さくされているため、基部11の内周部は剛性が低く、変形しやすい。よって、屈曲部2の動作による基部11およびミラー12の変形が大きくなり、反射光の焦点位置が広い範囲で変化する。そのため、ミラー12の屈曲動作を伴う共振駆動、強制駆動において、広角走査化が可能となる。
なお、本実施形態では、活性層10aの一部が除去された部分と、活性層10aが元の厚みのまま残された部分との両方において、活性層10aの表面が研磨されて平滑な研磨面が形成されている。これにより、各圧電素子を基板10の面方位にしたがって成膜することができるため、耐電圧、圧電定数の高い圧電素子を成膜することが可能となる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。
例えば、上記第1実施形態では光走査装置100は屈曲部2を備えているが、光走査装置100が屈曲部2を備えていなくてもよい。また、上記第1実施形態では光走査装置100は強制駆動部7を備えているが、光走査装置100が強制駆動部7を備えていなくてもよい。
1 反射部
3 捩り梁
5 共振駆動部
7 強制駆動部

Claims (6)

  1. 板状の第1基部(11)、および、前記第1基部の一面側に形成された、光ビームを反射させる反射面(12a)を有する反射部(1)と、
    前記反射部を中心として前記反射面に平行な一方向の両側に延設され、前記反射部を両持ち支持すると共に前記一方向に平行な軸周りに揺動可能とする捩り梁(3)と、
    板状の第2基部(51)、および、前記第2基部の表面に形成された第1圧電素子(52)を有し、前記第1圧電素子への電圧の印加により前記捩り梁を共振振動させ、前記反射部を前記一方向に平行な軸周りに揺動させる共振駆動部(5)と、を備え、
    前記第1基部、前記捩り梁、前記第2基部は、板状の基板(10)を用いて形成され、
    前記反射面の法線方向における前記第2基部の厚みは、前記反射面の法線方向における前記捩り梁の厚みよりも大きく、
    前記基板は、活性層(10a)、埋め込み酸化層(10b)、支持層(10c)が順に積層された構造とされており、
    前記反射部は、前記活性層の表面側に形成されており、
    前記基板のうち前記捩り梁を構成する部分において、前記埋め込み酸化層および前記支持層と、前記活性層の裏面側の一部とが除去されることにより、前記第2基部の厚みが、前記捩り梁の厚みよりも大きくされていることを特徴とする光走査装置。
  2. 前記活性層の表面が平滑な研磨面とされていることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
  3. 前記反射部と前記基板との間に配置された圧電膜(2b)を有し、前記圧電膜と共に前記反射面を屈曲させることで前記反射面による反射光の焦点位置を変化させる屈曲部(2)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光走査装置。
  4. 前記捩り梁および前記第2基部は、前記反射面の法線方向における厚みがそれぞれ一定であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の光走査装置。
  5. 前記基板を用いて形成された板状の第3基部(71)、および、前記第3基部の表面に形成された第2圧電素子(72)を有し、前記第2圧電素子への電圧の印加により、前記反射面に平行で、かつ、前記一方向に垂直な軸周りに前記反射部を揺動させる強制駆動部(7)を備え、
    前記反射面の法線方向における前記第3基部の厚みは、前記反射面の法線方向における前記第2基部の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の光走査装置。
  6. 前記第1基部は、前記反射面の内周部に対応する部分の厚みが前記反射面の外周部に対応する部分の厚みよりも小さくされており、
    前記第1基部のうち前記反射面の内周部に対応する部分の厚みは、前記反射面の法線方向における前記第2基部の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の光走査装置。
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