JP6390261B2 - 点火コイル装置 - Google Patents
点火コイル装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6390261B2 JP6390261B2 JP2014165811A JP2014165811A JP6390261B2 JP 6390261 B2 JP6390261 B2 JP 6390261B2 JP 2014165811 A JP2014165811 A JP 2014165811A JP 2014165811 A JP2014165811 A JP 2014165811A JP 6390261 B2 JP6390261 B2 JP 6390261B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit module
- ignition coil
- peeling member
- housing
- resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 66
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 66
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 46
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical group [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 35
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 13
- 239000000853 adhesive Substances 0.000 claims description 8
- 230000001070 adhesive effect Effects 0.000 claims description 8
- 239000003822 epoxy resin Substances 0.000 claims description 8
- 229920000647 polyepoxide Polymers 0.000 claims description 8
- 229920001296 polysiloxane Polymers 0.000 claims description 6
- 239000004677 Nylon Substances 0.000 claims description 2
- 239000004952 Polyamide Substances 0.000 claims description 2
- 239000004642 Polyimide Substances 0.000 claims description 2
- 239000004743 Polypropylene Substances 0.000 claims description 2
- 229920001778 nylon Polymers 0.000 claims description 2
- 229920002647 polyamide Polymers 0.000 claims description 2
- 229920001721 polyimide Polymers 0.000 claims description 2
- -1 polypropylene Polymers 0.000 claims description 2
- 229920001155 polypropylene Polymers 0.000 claims description 2
- 229920002803 thermoplastic polyurethane Polymers 0.000 claims description 2
- 230000035882 stress Effects 0.000 description 35
- 230000008646 thermal stress Effects 0.000 description 16
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 11
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 10
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 9
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 9
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 8
- 230000017525 heat dissipation Effects 0.000 description 7
- 238000002485 combustion reaction Methods 0.000 description 6
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 6
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 5
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 4
- 238000000034 method Methods 0.000 description 4
- 229920000139 polyethylene terephthalate Polymers 0.000 description 4
- 229920006268 silicone film Polymers 0.000 description 3
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 229910000976 Electrical steel Inorganic materials 0.000 description 2
- YCKRFDGAMUMZLT-UHFFFAOYSA-N Fluorine atom Chemical compound [F] YCKRFDGAMUMZLT-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000004458 analytical method Methods 0.000 description 2
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 2
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000010949 copper Substances 0.000 description 2
- 239000000945 filler Substances 0.000 description 2
- 239000011737 fluorine Substances 0.000 description 2
- 229910052731 fluorine Inorganic materials 0.000 description 2
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 description 2
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 2
- 230000005855 radiation Effects 0.000 description 2
- 229920002050 silicone resin Polymers 0.000 description 2
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 2
- AZUYLZMQTIKGSC-UHFFFAOYSA-N 1-[6-[4-(5-chloro-6-methyl-1H-indazol-4-yl)-5-methyl-3-(1-methylindazol-5-yl)pyrazol-1-yl]-2-azaspiro[3.3]heptan-2-yl]prop-2-en-1-one Chemical class ClC=1C(=C2C=NNC2=CC=1C)C=1C(=NN(C=1C)C1CC2(CN(C2)C(C=C)=O)C1)C=1C=C2C=NN(C2=CC=1)C AZUYLZMQTIKGSC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229920002799 BoPET Polymers 0.000 description 1
- 239000004820 Pressure-sensitive adhesive Substances 0.000 description 1
- 229910052782 aluminium Inorganic materials 0.000 description 1
- XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N aluminium Chemical compound [Al] XAGFODPZIPBFFR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 239000003795 chemical substances by application Substances 0.000 description 1
- 239000012141 concentrate Substances 0.000 description 1
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 1
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 1
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 1
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 210000003298 dental enamel Anatomy 0.000 description 1
- 230000005489 elastic deformation Effects 0.000 description 1
- 239000013013 elastic material Substances 0.000 description 1
- 229920001971 elastomer Polymers 0.000 description 1
- 229920006015 heat resistant resin Polymers 0.000 description 1
- 238000005338 heat storage Methods 0.000 description 1
- 238000010030 laminating Methods 0.000 description 1
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 1
- 229920000728 polyester Polymers 0.000 description 1
- 229920002635 polyurethane Polymers 0.000 description 1
- 239000004814 polyurethane Substances 0.000 description 1
- 230000002265 prevention Effects 0.000 description 1
- 230000000452 restraining effect Effects 0.000 description 1
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 1
- 239000013464 silicone adhesive Substances 0.000 description 1
- 238000009751 slip forming Methods 0.000 description 1
- 230000000087 stabilizing effect Effects 0.000 description 1
- 238000002076 thermal analysis method Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
Description
一方、側面鉄心14の下側及び中心鉄心10は、ハウジング30z内に充填された絶縁樹脂40zによって封止固定されている。
さらに、ハウジング30z内には、樹脂モールドされた回路モジュール20がコネクタ32の附近に収容され、絶縁樹脂40zによって封止固定されている。
このため、特許文献1にあるように、二次コイル12と側面鉄心14との間に剥離性のテープを介装しても、コアカバー15や絶縁樹脂40z等の亀裂防止に対する効果は薄いと考えられる。
また、従来の点火コイル装置1zでは、専ら回路モジュール20zから引き出されたリード21zを経由した熱伝導によって回路モジュール20zに発生した熱の放熱が行われている。
このため、回路モジュール20zからの発熱量の増加に伴い、リード21zに対する冷熱ストレスが大きくなり、コネクタターミナル22zとの接続不良や断線等を招き、点火コイル装置1zの信頼性が低下するおそれがあった。
特に、ハウジングの幅広部301と回路収容部31yを構成する幅狭部311yとを連結する連結部302yと幅狭部311yとが交わる内周側角部313yに応力集中するため、内周側角部313yから外周側角部314yに向かって亀裂を発生させるおそれがあることが判明した。
前記ハウジングが、前記回路モジュールの横幅方向に対して、前記点火コイルを収容可能な横幅(W1)に形成した幅広部(301)と、前記回路モジュールを収容する回路収容部(31)を構成し、前記幅広部よりも狭い横幅(W2)に形成された幅狭部(311)と、前記幅広部と前記幅狭部とを連結する連結部(302)とを具備し、前記幅狭部と前記連結部とが交わる内周側角部(313)と前記回路モジュールとの間に前記絶縁性樹脂との接着力が相対的に弱い剥離部材(50、50a〜50g)を介装したことを特徴とする。
発明者等の鋭意試験により、前記幅狭部の横幅(W2)に対する前記回路モジュールの横幅(W3)が63%以上、100(%)以下の場合に上記内周側角部への応力集中が顕著となり、前記ハウジングを構成するモールド樹脂の疲労限界を超え、亀裂を招く虞を生じるが、前記剥離部材を介装することで、前記内周側角部への応力集中を緩和し、亀裂の発生を防止できることが判明した。
また、前記回路モジュールの厚み方向における前記剥離部材の幅(T2)を前記回路モジュールの厚み(T1)の60%以上とすることで前記剥離部材の応力緩和効果を発揮できることが判明した。
本発明の点火コイル装置1は、一次コイル11と、二次コイル12と、一次コイル11の内側に配置した中心鉄心10と、二次コイル12の外側に配置した側面鉄心14と、中心鉄心10と側面鉄心14との間隙に配設した永久磁石13とからなる点火コイル100と、一次コイル11への電流の供給と遮断とを制御する回路モジュール20と、一次コイル11及び回路モジュール20のリード部21と外部との接続を図るコネクタターミナル22と、二次コイル12の出力端と図略の点火栓との接続を図る出力中継端子120、高圧端子121、バネ端子122と、をハウジング30内に収容し、絶縁性樹脂40によって封止してある。
ハウジング30は、回路モジュール20の横幅方向に対して、点火コイル100を収容可能な横幅W1に形成された幅広部301と、回路モジュール20を収容する回路収容部31を構成し、幅広部301よりも狭い横幅W2に形成された幅狭部311と、前記幅広部と前記幅狭部とを連結する連結部302とを具備する。
さらに、回路モジュール20と回路収容部31との間において、特に、応力集中を引き起こし易い回路収容部31の幅狭部311と連結部302とが交わる内周側角部313と回路モジュール20の側面との間には、絶縁樹脂40との接着性の低い剥離部材50が介装されている特徴としている。
また、剥離部材50には、耐熱性樹脂をシート状に形成した基材の表面にシリコーン樹脂等の剥離剤を塗布し、裏面側にゴム系接着剤、シリコーン接着剤等の粘着剤を塗布したテープ状部材を用いても良い。
尚、上記において剥離部材50には、エポキシ樹脂との接着性の低い樹脂が使用されると表現しているが、これは、剥離部材50と絶縁樹脂40を構成するエポキシ樹脂との間に作用する接着力が、他の部材(例えば、ハウジング30、一次側ボビン111、や二次側ボビン121を構成する樹脂、側面鉄心14を構成する金属)と絶縁樹脂40を構成するエポキシ樹脂との間に作用する接着力より、相対的に低いことを意味しており剥離部材の基材を示すものではない。
本実施形態においては、図1Eに示すように、テープ状のシリコーンフィルムからなる剥離部材50を回路収容部31の内周側角部313の内側面に沿って貼り付けてある。
特に、裏面に接着剤の付いたテープ状のシリコーンフィルム等のテープ部材を使用することで、極めて簡単に、素子収容部31の内側への貼り付けを行うことができる。
加えて、樹脂テープの裏面側に塗布された接着剤は、粘弾性を有するため、シリコーンテープの剥離性に加えて、接着剤の粘弾性によって、回路モジュール20を構成するモールド樹脂と絶縁樹脂40との熱膨張率差による冷熱ストレス、又は、素子収容部31と絶縁樹脂40との熱膨張差による冷熱ストレスを抑制できると考えられる。
発明者等の鋭意試験により、幅狭部311の横幅W2に対する回路モジュール20の横幅W3が63%以上、100%以下とした場合に内周側角部313への応力集中が顕著となり、ハウジング30を構成するモールド樹脂の疲労限界を超え、内周側角部313から外周側角部314に向かって亀裂を生じる虞がことが判明した。
しかし、回路モジュール20と内周側角部313との間に剥離部材50を介装することで、内周側角部313への応力集中を緩和し、亀裂の発生を防止できることが判明した。
また、回路モジュール20の厚み方向における剥離部材の幅T2を回路モジュール20の厚みT1の60%以上とすることで剥離部材50の応力緩和効果を発揮できることが判明した。
回路収容部31の内周側角部313に剥離部材50を貼り付けることによって、内周側角部313と絶縁樹脂40との間の拘束力が弱まり、熱応力が緩和され、内周側角部313に外側に向かって亀裂を生じるのを防止することができる。
このような構成とすることによって、回路モジュール20からの発熱による熱応力だけでなく、点火コイル100への通電に伴う中心鉄心10の発熱による熱応力が内周側角部313に集中するのを抑制し、内周側角部313に亀裂が生じるのを防止できる。
また、少なくとも、冷熱ストレスの大きい、回路モジュール20の側面に対向する位置において、回路収容部31の内周側角部313を覆うように剥離部材50を設ければ、本発明の効果を発揮できる。
一次側ボビン111に、一次巻線110が、所定回数N1だけ巻回され一次コイル11を構成している。
一次コイル11の一方の端は、コネクタターミナル22を介して外部に設けた図略の電源に接続されている。
一次コイル11の他方の端は、回路モジュール20の所定のリード部21に接続されている。
二次コイル12の一方の端は、ダイオード16を介して一次巻線11の一方の端に接続されている。
二次コイル12の他方の端は、出力中継端子122、高圧端子123、バネ端子124に接続されており、内燃機関に設けた点火プラグの中心電極に接続できるようになっている。
一次コイル11と二次コイル12とは同心に配設され、一次コイル11の内側には、中心鉄心10が配設され、二次コイル12の外側には側面鉄心14が配設されている。
コアカバー15の一部は、絶縁性樹脂40の表面から露出している。
中心鉄心13は、帯状のケイ素鋼板を複数枚積層して柱状としたものであり、励磁コアを構成している。
側面鉄心14は、コ字型に形成したケイ素鋼板を複数積層し、かしめ固定したものである。
側面鉄心14と中心鉄心10との間隙には永久磁石13が配設されている。
側面鉄心14と中心鉄心10との協働により閉磁路を形成している。
コアカバー15の一部は、絶縁性樹脂40の表面から外部に露出している。
コアカバー15の一部を絶縁性樹脂40の表面から露出させることにより、放熱性を良好にすると共に、冷熱ストレスを開放し易くし、コアカバー15や、絶縁性樹脂40、ハウジング30等に亀裂を生じ難くしている。
また、ハウジング30には、筒状のプラグキャップ33が延設され、内燃機関に設けた図略の点火プラグへの装着が可能となっている。
プラグキャップ33の内側には、出力中継端子120、高圧端子121を介して二次巻線12の出力端に接続されたバネ端子122が配設されている。
絶縁性樹脂40には、エポキシ樹脂等が用いられており、機械的強度向上のための繊維を添加した繊維強化樹脂や、放熱性向上のための放熱フィラーを添加したものを用いても良い。
回路モジュール20には、パワーMOSFETやIGBT等のスイッチング素子やスイッチング素子を開閉駆動するためのドライバ、制御IC等が内蔵されている。
点火コイル装置1は、回路モジュール20によって制御され、一次コイル線11への通電と遮断を行うことにより、一次コイル11の巻回数N1と二次コイル12の巻回数N2との比N2/N1に比例する二次電圧を発生させることができる。
なお、必要に応じて、雑音防止用コンデンサや、補助電源用コンデンサ等を内蔵させても良い。
なお、以下の実施形態はいずれも、基本的な構成は、第1の実施形態と同様であり、本発明の要部である剥離部材50、51の配設位置、配設範囲、形状等が異なる。
したがって、以下の説明において、第1の実施形態と同様の構成については説明を省略し、相違する構成を中心に説明する。
変形例1aでは、図2の左側に示すように、内周側角部313に対向する位置において、回路モジュール20の側面と上面とを覆うように、剥離部材50aを貼り付け、さらに、本図右側に示すように、剥離部材51aを内周側角部313に対向する位置において、中心鉄心10の底面と側面とを覆うように貼り付けている。
また、中心鉄心100と絶縁樹脂40との間においても同様に、剥離部材51aによって熱応力が内周側角部313へ集中することがない。
第1の実施形態においては、回路収容部31の内周側角部313を覆うように、又は、内周側角部313に対向する範囲を覆うように剥離部材50、50a、51,51aを貼り付けたが、本実施形態においては、剥離部材50b、50c、51b、51cの貼り付け範囲を拡大した点が相違する。
また、図3Aの右側に示すように、剥離部材51bを、内周側角部313の内周面のみならず、回路収容部31の内壁全体を覆うように貼り付けてある。
本実施形態においても、第1の実施形態の同様の効果を発揮できる。
本実施形態においては、剥離部材50d、51d、50e、51eの貼り付け範囲をさらに拡大した点が相違する。
このような構成とすることにより、上記実施形態と同様の効果に加え、リード部21に対する熱応力の緩和も期待できる。
ただし、本実施形態においても、剥離部材50dが絶縁樹脂40の表面から露出することはなく、ハウジング30の開口部は、絶縁樹脂40によって封止されていなければならない。
このような構成とすることによって、第1の実施形態と同様の効果が発揮され、内周側角部313への応力集中による亀裂の発生を抑制できる。
上記実施形態においては、剥離部材として、シート状のPETフィルムを貼り付けする例を示したが、本実施形態においては、剥離部材50f、50g、51f、51gを、ハウジング30を樹脂成型した後、ハウジング30に収容設置したり、ハウジング30の内周面に塗布したりする方法によって、形成した点が相違する。
本実施形態においては、熱応力発生源となる回路モジュール20の側面とこれに対向する回路収容部31の内周面との両方に剥離部材50f、50gが接しており、その間には、拘束力を生じる絶縁性樹脂40が介在しないので、内周側角部313への応力集中を回避し、亀裂の発生を抑制できると考えられる。
さらに、剥離部材として、PET等の硬質の材料のみならず、シリコーン樹脂やフッ素樹脂等の弾性を有する材料を用いることにより、絶縁部材40との剥離による応力の緩和だけでなく、弾性変形することでより一相の応力緩和を図ることも期待できる。
点火コイル装置1の基本モデルとして、幅広部301の横幅W1を28mm、幅狭部311の横幅W2を14mm、回路モジュール20の横幅W3を14mmとし、幅広部301の高さH1を16mとし、幅狭部311の高さH2を6mmとし、回路モジュール20の高さH3を6mmとした。
また、ハウジング30を構成する材料がPBTであり、充填樹脂40を構成する材料がエポキシ樹脂であり、回路モジュール20を構成する材料が銅に等しいものと見なして、基本条件を設定し、回路モジュール20に0℃から160℃の温度変化があった場合の熱応力を有限要素法を用いた熱解析を行った。
このときの主応力は、図7に示すように、回路モジュール20の上端縁が最も高く、回路収容部31に対して内側角部313に作用していることが分かる。
図8に示すように、幅狭部311の横幅W2に対する回路モジュール20の横幅W3の比率W3/W2が高くなると、即ち、回路モジュール20の側面と幅狭部311との距離が短くなるにしたがって、主応力の最大値PSm(MPa)は高くなり、幅狭部311の横幅W2に対する回路モジュール20の横幅W3の比率W3/W2が63%を超えると、材料樹脂の疲労限界を超え、内周側角部313に亀裂が発生する虞を生じることが判明した。
図9に示すように、回路モジュール20の横幅W3と幅狭部311の横幅W2の比率W3/W2が63%以上であっても、剥離部材50を介装することで、最大主応力PSmを低くすることができることが判明した。
特に、回路モジュール20の板厚方向における剥離部材50の幅T2を回路モジュール20の板厚T1に対する比率T2/T1を60%以上とすることで、幅狭部311の横幅W2に対する回路モジュール20の横幅W3比率W3/W2が100%に近い値、即ち、剥離部材50を介して回路モジュール20と幅狭部311とが密接している状態においても、最大主応力PSmが材料の疲労限界を超えないため、確実に内周側角部313に亀裂が生じるのを防止できる。
なお、図10においては、剥離部材50を設けず、幅狭部311の横幅W2に対する回路モジュール20の横幅W3の比率W3/W2を100%としたときと、50%としたときにおいて、ハウジング30の幅広部301の横幅W1に対する幅狭部311の横幅W2の比率W2/W1を20%〜100%まで変化させた場合について最大主応力PSm(MPa)の変化を解析した。
その結果、図10に示すように、ハウジング30の幅広部301の横幅W1に対する幅狭部311の横幅W2の比率W2/W1を変化させたときの最大主応力PSmの変化が少ないことが判明した。
剥離部材50を介装せず、主応力PSmが最大となる幅狭部311の横幅W2に対する回路モジュール20の横幅W3の比率W3/W3が100%で、ハウジング30の幅広部301の横幅W1に対する幅狭部311の横幅W2の比率W2/W3を25%、50%、100%とし、幅広部301の高さH1に対する幅狭部311の高さH2の比率を50%、100%、150%、200%としたときの最大主応力PSmの変化を解析した。
その結果、図11に示すように、幅広部301の高さH1と幅狭部311の高さH2との違いにより発生する最大主応力の変化は小さいことが判明した。
以上のことから、内周側角部313に亀裂を生じ難くするためには、幅狭部311の横幅W1に対する回路モジュール20の横幅W2が63%以上、100%以下である場合に、内周側角部313と回路モジュール20との間に剥離部材50を介装することで、最大主応力PSmをハウジング30を構成する材料の疲労限界以下とすることが可能となり内周側角部313に亀裂が発生するのを防止できる。
さらに、回路モジュール20の厚み方向における剥離部材50の幅T2を回路モジュール20の厚さT1に対して60%以上とすることで、幅狭部311の横幅W1に対する回路モジュール20の横幅W2の比率の如何にかかわらず、最大主応力PSmをハウジング30を構成する材料の疲労限界以下とすることが可能となり内周側角部313に亀裂が発生するのを防止できることが判明した。
100 点火コイル
10 中心鉄心
11 一次コイル
110 一次巻線
111 一次ボビン
12 二次コイル
120 二次巻線
121 二次ボビン
122 出力中継端子
123 高圧端子
124 バネ端子
13 永久磁石
14 側面鉄心
15 コアカバー
20 回路モジュール
21 リード部
22 コネクタターミナル
30 ハウジング
301 幅広部
302 連結部
31 回路収容部
311 幅狭部
313 内周側角部
32 コネクタ
33プラグキャップ
34 フランジ
40 絶縁樹脂
50、51 剥離性樹脂
W1 幅広部横幅
W2 幅狭部横幅
W3 回路モジュール横幅
T1 回路モジュール厚さ
T2 回路モジュールの厚さ方向における剥離部材の幅
Claims (6)
- 少なくとも、一次コイル(11)と、二次コイル(12)と、前記一次コイル(11)の内側に配置した中心鉄心(10)と、前記二次コイル(12)の外側に配置した側面鉄心(14)と、を含む点火コイル(100)と、前記コイル(100)への電圧の供給と遮断とを制御する回路モジュール(20)と、をハウジング(30)の内側に収容し、絶縁性樹脂(40)によって封止した点火コイル装置であって、
前記ハウジングが、前記回路モジュールの横幅方向に対して、前記点火コイルを収容可能な横幅(W1)に形成した幅広部(301)と、
前記回路モジュールを収容する回路収容部(31)を構成し、前記幅広部よりも狭い横幅(W2)に形成された幅狭部(311)と、
前記幅広部と前記幅狭部とを連結する連結部(302)とを具備し、
前記幅狭部と前記連結部とが交わる内周側角部(313)と前記回路モジュールとの間に前記絶縁性樹脂との接着力が相対的に弱い剥離部材(50、50a〜50g)を介挿したこと特徴とする点火コイル装置(1、1a〜1g) - 前記幅狭部の横幅(W2)に対する前記回路モジュールの横幅(W3)の比率(W3/W2)が63%以上、100%以下である請求項1に記載の点火コイル装置(1、1a〜1g)
- 前記回路モジュールの厚さ(T1)に対する前記剥離部材の幅(T2)の比率(T2/T1)が60%以上である請求項1又は2に記載の点火コイル装置(1、1a〜1g)
- 前記剥離部材を、少なくとも、前記内周側角部を覆う位置、又は、これに対向する範囲における前記回路モジュールを覆う位置に設けた請求項1ないし3のいずれかに記載の点火コイル装置(1、1a〜1g)
- 前記中心鉄心及び/又は、前記側面鉄心と前記回路収容部との間に、前記絶縁樹脂との接着力が相対的に低い第2の剥離部材(51、51a、51b、51c、51d、51e、51f、51g)を介装せしめた請求項1ないし4のいずれかに記載の点火コイル装置(1、1a〜1g)
- 前記絶縁樹脂がエポキシ樹脂、ウレタン樹脂のいずれかから選択した樹脂材料からなり、前記剥離部材が、シリコーン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド、ナイロン、フッ素樹脂のいずれかから選択した樹脂材料からなる請求項1ないし5のいずれかに記載の点火コイル装置(1、1a〜1g)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014165811A JP6390261B2 (ja) | 2013-08-29 | 2014-08-18 | 点火コイル装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013178007 | 2013-08-29 | ||
JP2013178007 | 2013-08-29 | ||
JP2014165811A JP6390261B2 (ja) | 2013-08-29 | 2014-08-18 | 点火コイル装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015065422A JP2015065422A (ja) | 2015-04-09 |
JP6390261B2 true JP6390261B2 (ja) | 2018-09-19 |
Family
ID=52833023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014165811A Active JP6390261B2 (ja) | 2013-08-29 | 2014-08-18 | 点火コイル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6390261B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6507044B2 (ja) * | 2015-06-19 | 2019-04-24 | ダイヤモンド電機株式会社 | 内燃機関用点火コイル |
JP6930330B2 (ja) * | 2017-09-22 | 2021-09-01 | 株式会社デンソー | 内燃機関用の点火コイル |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3195823B2 (ja) * | 1992-06-04 | 2001-08-06 | 三菱電機株式会社 | 内燃機関用点火装置 |
JP3188962B2 (ja) * | 1992-09-24 | 2001-07-16 | 東洋電装株式会社 | エンジンの点火コイル装置 |
JPH0869926A (ja) * | 1994-08-31 | 1996-03-12 | Hitachi Ltd | 内燃機関用点火装置 |
JPH08293421A (ja) * | 1995-04-24 | 1996-11-05 | Mitsubishi Electric Corp | 内燃機関用点火装置 |
JP3459229B2 (ja) * | 2000-07-21 | 2003-10-20 | 阪神エレクトリック株式会社 | 内燃機関用点火コイル |
JP4003722B2 (ja) * | 2003-08-29 | 2007-11-07 | 株式会社デンソー | 内燃機関用点火コイル |
JP3900149B2 (ja) * | 2003-12-17 | 2007-04-04 | 三菱電機株式会社 | 点火コイル |
JP2012146896A (ja) * | 2011-01-14 | 2012-08-02 | Diamond Electric Mfg Co Ltd | 内燃機関用の点火コイル |
-
2014
- 2014-08-18 JP JP2014165811A patent/JP6390261B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015065422A (ja) | 2015-04-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101285182B1 (ko) | 반도체장치 | |
EP2833380A1 (en) | Reactor apparatus | |
US8947191B2 (en) | Reactor | |
US9336942B2 (en) | Reactor, converter, and power conversion device | |
CN107533900B (zh) | 电抗器 | |
JP4587920B2 (ja) | 内燃機関用点火コイル | |
JP2008235860A (ja) | コイルユニットおよびその製造方法ならびに電子機器 | |
JP5212891B2 (ja) | リアクトル | |
JP2009194198A (ja) | リアクトル | |
JP2011130639A (ja) | 車両用交流発電機 | |
JP6420596B2 (ja) | リアクトル | |
JP2005183515A (ja) | 点火コイル | |
JP6390261B2 (ja) | 点火コイル装置 | |
US20130092411A1 (en) | Receptacle for transformer | |
JP6480256B2 (ja) | 固定構造及びコイルユニット | |
US9653834B2 (en) | Printed circuit board insulation structure for electronic device | |
US11551861B2 (en) | Ignition coil | |
JP5523597B1 (ja) | 電力変換装置 | |
JP6619663B2 (ja) | リアクトル | |
JP6106645B2 (ja) | リアクトル | |
US20130321975A1 (en) | Ignition coil having integrated electronics | |
JP2006328990A (ja) | 内燃機関用点火コイル | |
CN108604492B (zh) | 电路结构体 | |
JP4462076B2 (ja) | 点火コイル | |
JP2011014669A (ja) | 磁気部品の冷却装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20150224 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170720 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180713 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180724 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180806 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6390261 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |