JP6388804B2 - 広帯域化高感度aeセンサー - Google Patents
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Description
AE波は、材料が破壊に至る前の小さな変形や亀裂の発生に敏感に反応するので、AEセンサーによりAE波を検出することで、材料や構造物の欠陥や破壊を比較的容易かつ低コストで発見・予知することができる。
AEセンサーは、その特性より共振型と広帯域型に大別できる。
共振型AEセンサーは、検出素子である圧電素子の共振を利用して高い感度を得る。検出面から入ったAE波は、圧電素子内で反射を繰り返し、圧電素子の共振周波数の成分がより強調されて残り、他の成分は早く減衰する。そのため、共振型AEセンサーは共振周波数付近で高い感度(例えば、共振周波数150kHzの共振型AEセンサーの共振周波数での感度は約70dB、0dB=1V/m/s)を有するが、周波数が高くなるにつれ、一般に感度が顕著に減少し、普通は狭帯域である。
これに対し、広帯域型AEセンサーは、圧電素子の周囲をダンパ材で覆う構造になっており、共振による周波数特性のピークを少なくすることを特徴とする。これによりAE波は圧電素子内での共振が抑えられ、平坦な感度−周波数特性が得られる。しかし、広帯域型AEセンサーの感度は普通約50dBであり、共振型より低い。以上でわかるように、AEセンサーは高感度化と広帯域化の機構が異なり、高感度化かつ広帯域化同時にすることが困難である。
V = g33・l・(F/S) (1)
但し、g33:圧電定数;S:電極の面積;l:圧電体の長さ。圧電体はコンデンサとみなせるので、容量をCとすると、電極面に発生する電荷Qは式(2)で表す。
Q = C・V= C・g33・l・(F/S) (2)
圧電体は平行平板型コンデンサと仮定する場合、容量Cと誘電率εT 33及び寸法(S、l)間以下の式(3)が成り立つ。
C = εT 33・(S/l) (3)
従って
Q = εT 33・(S/l) ・g33・l・(F/S) = εT 33・g33・F (4)
式(4)から、AEセンサーに要求される圧電材料の特性は、圧電g33定数が高いこと、及び、誘電率εT 33が大きいことであることが分かる。
前述のように、一般的に、鉛フリー系圧電セラミックスの密度は鉛系圧電セラミックスより低い。例えば、ペロブスカイト構造を有する鉛フリー系圧電材料の密度は4.0〜6.5g/cm3程度で、一般に、PZTをはじめとした鉛系圧電セラミックスの密度(7.6〜8.1g/cm3程度)よりも約20〜50%程度も低いため、圧電性能が鉛系圧電セラミックスと比肩し得るものを選択することにより、鉛系圧電セラミックスを用いたAEセンサーよりも高感度になり得るとの従来の常識と全く懸隔した知見を得た。また、鉛は添加物、不純物あるいは助剤等として含まれる完全な鉛フリー系ではない場合も、密度はPZTより低ければよい、密度は4.0〜6.5g/cm3程度であればより好ましい。
<1>圧電素子でAE波を検出するAEセンサーにおいて、圧電素子の圧電材料として密度が4.0〜6.5g/cm3の圧電セラミックスを用いることを特徴とする広帯域化AEセンサー。
<2>圧電素子でAE波を検出するAEセンサーにおいて、圧電素子の圧電材料として密度が4.0〜6.5g/cm3の鉛フリー圧電セラミックスを用いることを特徴とする広帯域化AEセンサー。
<3>圧電定数g33が12×10-3V・m/N以上であることを特徴とする<1>又は<2>に記載の広帯域化AEセンサー。
<4>圧電素子からの出力を増幅するプリアンプを内蔵することを特徴とする<1>〜<3>のいずれか1項に記載の広帯域化AEセンサー。
<5>防水シールされたケースを具備することを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1項に記載の広帯域化AEセンサー。
<6>鉛フリー圧電セラミックスが、一般式{Mx(NayLizK1-y-z)1-x}1-m{(Ti1-u-vZruHfv)x(Nb1-wTaw)1-x}O3で表される圧電固溶体組成物を含むものであることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項に記載の広帯域化AEセンサー。〔式中、Mは(Bi0.5K0.5)、(Bi0.5Na0.5)及び(Bi0.5Li0.5)からなる群から選ばれる少なくとも一種とBa、Sr、Ca及びMgからなる群から選ばれる少なくとも一種との組み合わせを示す;式中x,y,z,u,v,w及びmの範囲がそれぞれ0.06<x≦0.3、0<y≦1、0≦z≦0.3、0≦y+z≦1、0<u≦1、0≦v≦0.75、0≦w≦0.2、0<u+v≦1、-0.06≦m≦0.06である。〕
<7>鉛フリー圧電セラミックスが、一般式{(BaeSrfCagMgh)x(NayK1-y)1-x}{(Ti1-z-wZrzHfw)x(Nb1-u-vTauSbv)1-x}O3で表される圧電固溶体組成物を含むものであることを特徴とする<1>〜<5>のいずれか1項に記載の広帯域化AEセンサー。〔式中e,f,g,h,x,y,z,u,v,wの範囲がそれぞれ0≦e≦1、0≦f≦1、0≦g≦1、0≦h≦1、e+f+g+h=1、0<f+g+h<0.05或いは0.2<f+g+h≦1、0<x≦0.2、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦u≦0.5、0≦v≦0.4、0≦w≦1、z+w≦1であり、かつ(1-e)(1-f)(1-g)(1-h)+u+v+w+z>0である。〕
<8>x,y,z,u,v,w及びmの範囲がそれぞれ0.06<x≦0.20、0.3≦y≦0.7、0≦z≦0.1、0.4≦y+z≦0.7、0<u≦0.75、0≦v≦0.75、0≦w≦0.1、0<u+v≦0.75、-0.03≦m≦0.03である<6>に記載の広帯域化AEセンサー。
<9>x,y,z,u,v,w及びmの範囲がそれぞれ0.06<x≦0.15、0.4≦y≦0.6、0≦z≦0.1、0≦y+z≦0.6、0<u≦0.75、0≦v≦0.75、0≦w≦0.1、0<u+v≦0.75、-0.03≦m≦0.03である<8>に記載の広帯域化AEセンサー。
<10>e,f,g,h,x,y,z,u,v,wの範囲がそれぞれ0≦e≦1、0≦f≦1、0≦g≦1、0≦h≦1、e+f+g+h=1、0<f+g+h<0.05或いは0.2<f+g+h≦1、0<x≦0.2、0≦y≦0.8、0≦z≦0.75、0≦u≦0.5、0≦v≦0.4、0≦w≦0.75、z+w≦1である<7>に記載の広帯域化AEセンサー。
<11>e,f,g,h,x,y,z,u,v,wの範囲がそれぞれ0≦e≦1、0≦f≦1、0≦g≦1、0≦h≦1、e+f+g+h=1、0<f+g+h<0.05或いは0.2<f+g+h≦1、0<x≦0.15、0≦y≦0.6、0≦z≦0.75、0≦u≦0.5、0≦v≦0.4、0≦w≦0.75、z+w≦1である<10>に記載の広帯域化AEセンサー。
<12>圧電定数g33が15×10-3V・m/N以上である<3>〜<11>のいずれか1項に記載の広帯域化AEセンサー。
<13>共振型である<1>〜<12>のいずれか1項に記載の広帯域化AEセンサー。
媒質は厚さが波長に比べて十分薄い無限大板と仮定し、その面密度(単位面積あたりの質量)はm、入射波は角周波数ω=2πfの平面波が垂直入射するものとすると、超音波の透過損失(TL)は、理論的には式(5)によって定まる質量則が目安にされる。
TL = 18・log(f・m)-44 (5)
実際媒質は無限大板ではなく、式(5)は厳密的に成り立たないが、密度の高い媒質ほど、透過損失が大きく、いわゆる減衰が大きい傾向は変わらない。
よく研究されているペロブスカイト型鉛フリー系圧電セラミックスの母材であるBaTiO3、(Na0.5K0.5)NbO3、(Bi0.5Na0.5)TiO3の密度ρはそれぞれ約6.05、4.50、5.96g/cm3で、PZTの約8g/cm3より小さい。元素添加などにより圧電特性が高性能化されたBaTiO3、(Na0.5K0.5)NbO3、(Bi0.5Na0.5)TiO3を基礎組成とする鉛フリー圧電セラミックスも、その密度は4.0〜6.5g/cm3範囲であり、PZTより小さい。従って、弾性波はPZTより、鉛フリー圧電セラミックスを伝播する時の減衰が少ない。
外部から伝えられてきた弾性波がAEセンサーの圧電振動子内で減衰が少なくなることは、圧電振動子を歪ませる能力がより長距離においても維持できることと同等であると言える。これは、密度の小さい鉛フリー圧電セラミックスを用いた鉛フリーAEセンサーは広い周波数範囲で高感度を示すことに繋がっていると考えられる。
一般のAEセンサーは、例えば図1(B)のように、構造物等に接し、AE波を受信するアルミナ等の絶縁物(例えば、絶縁性セラミックス)からなる受信板と、受信板表面に取り付けられる圧電素子と、受信板の周囲に結合し、圧電体を保護したり、内部をシールドしたりするアルミやステンレス等からなるケースを含む。圧電素子を構成する圧電材料からなる圧電体は、一方の電極となる銀蒸着等を介して受信板表面に取り付けられる。前記ケースには、AE波により圧電素子に生じた検出信号をケース外に取り出すコネクタやケースを適宜開閉し得るフタを備えることができる。
その他にも、図示しないが、防水型、防油型、高温型、2重ケース絶縁型、耐圧型などのものも存在する。
本発明のAEセンサーは、下記の実施例に記載するように、共振型(圧電素子の周囲を覆うダンパ材を有しないもの)としたときに市販のものよりも広帯域(例えば、30〜700kHz、100〜850kHz、30〜1000kHz等の範囲)で高い感度を有する。また、本発明のAEセンサーの圧電素子に用いられる密度の低い圧電材料は広帯域型(圧電素子の周囲を覆うダンパ材を有するもの)構造AEセンサーの圧電素子としても利用することができる。
本発明で用いる、(Na,K)NbO3を含有する組成物を主成分とするペロブスカイト構造のような鉛フリー系圧電セラミックスは、圧電性能がソフトPZTよりもやや劣るものの、ソフトPZTよりも40%程度密度が低いため、ソフトPZTと同様かそれ以上のAE波検出性能を示す。
{Mx(NayLizK1-y-z)1-x}1-m{(Ti1-u-vZruHfv)x(Nb1-wTaw)1-x}O3 (6)
〔式中、Mは(Bi0.5K0.5)、(Bi0.5Na0.5)及び(Bi0.5Li0.5)からなる群から選ばれる少なくとも一種とBa、Sr、Ca及びMgからなる群から選ばれる少なくとも一種との組み合わせを示す;式中x,y,z,u,v,w及びmの範囲がそれぞれ0.06<x≦0.3、0<y≦1、0≦z≦0.3、0≦y+z≦1、0<u≦1、0≦v≦0.75、0≦w≦0.2、0<u+v≦1、-0.06≦m≦0.06である。〕
これらのもののうち、特に、0.06<x≦0.20、0.3≦y≦0.7、0≦z≦0.1、0.3≦y+z≦0.7、0<u≦0.75、0≦v≦0.75、0≦w≦0.1、0<u+v≦0.75、-0.03≦m≦0.03等が好ましく、より好ましくは、0.06<x≦0.15、0.4≦y≦0.6、0≦z≦0.1、0.4≦y+z≦0.6、0<u≦0.75、0≦v≦0.75、0≦w≦0.1、0<u+v≦0.75、-0.03≦m≦0.03等である。
{(BaeSrfCagMgh)x(NayK1-y)1-x}{(Ti1-z-wZrzHfw)x(Nb1-u-vTauSbv)1-x}O3 (7)
〔式中e,f,g,h,x,y,z,u,v,wの範囲がそれぞれ0≦e≦1、0≦f≦1、0≦g≦1、0≦h≦1、e+f+g+h=1、0<f+g+h<0.05或いは0.2<f+g+h≦1、0<x≦0.2、0≦y≦1、0≦z≦1、0≦u≦0.5、0≦v≦0.4、0≦w≦1、z+w≦1であり、かつ(1-e)(1-f)(1-g)(1-h)+u+v+w+z>0である。〕
これらのもののうち、特に、0≦e≦1、0≦f≦1、0≦g≦1、0≦h≦1、e+f+g+h=1、0<f+g+h<0.05或いは0.2<f+g+h≦1、0<x≦0.2、0≦y≦0.8、0≦z≦0.75、0≦u≦0.5、0≦v≦0.4、0≦w≦0.75、z+w≦1等が好ましく、より好ましくは、0≦e≦1、0≦f≦1、0≦g≦1、0≦h≦1、e+f+g+h=1、0<f+g+h<0.05或いは0.2<f+g+h≦1、0<x≦0.15、0≦y≦0.6、0≦z≦0.75、0≦u≦0.5、0≦v≦0.4、0≦w≦0.75、z+w≦1等である。
本発明の広帯域化AEセンサーにおける鉛フリー圧電セラミックスとして前記式(6)や式(7)からなるものを用いる場合、そのいずれかの成分量が100重量%であることが好ましいが、他の鉛フリー圧電セラミックスや添加元素(例えば、金属元素もしくは金属化合物)を少量(例えば、30重量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下)含ませることもできる。
一般式{Mx(NayLizK1-y-z)1-x}1-m{(Ti1-u-vZruHfv)x(Nb1-wTaw)1-x}O3において、Mとして(Bi0.5Li0.5)とBaとを組み合わせ、x=0.08,y=0.50,z=v=w=0,m=0としつつ、uの値を0.06とした鉛フリー圧電セラミックス(表1の組成1)を用いて、図2(a)に示すような、不平衡型で、プリアンプを含まない、共振周波数約150kHzの実施例1の共振型AEセンサーを作製した。100〜1000kHz周波数範囲における縦波の検出感度を調べ、図4(A)に示す。
一般式{Mx(NayLizK1-y-z)1-x}1-m{(Ti1-u-vZruHfv)x(Nb1-wTaw)1-x}O3において、Mとして(Bi0.5K0.5)とCaとを組み合わせ、x=0.08,y=0.50,z=v=w=0,m=0としつつ、uの値を0.04とした鉛フリー圧電セラミックス(表1の組成2)を用いて、図2(b)に示すような、不平衡型で、プリアンプを含まない、共振周波数約150kHzの実施例2の共振型AEセンサーを作製した。30〜1000kHz周波数範囲における縦波の検出感度を調べ、図4(B)に示す。
一方、比較例1として、市販のPZT製AEセンサー(Physical Acoustics Corporation製、型番:R15-Alpha、共振型でかつ不平衡型)の検出感度を図4(C)に示す。
実施例1の共振周波数での感度は約70dBで、比較例1のPZT製AEセンサーとほぼ同様である。実施例2の共振周波数での感度は約60dBで、比較例1のPZT製AEセンサーよりやや低い。しかし、比較例1のPZT製AEセンサーの感度は周波数が高くなるにつれ顕著に低下し、500kHz(0.5MHz)より高い周波数範囲で30dB以下であるのに対して、実施例1・実施例2の感度は約700kHzまで30dB以上で、比較例1より広い周波数帯において優れた検出感度を示す。特に実施例2は、30〜1000kHz周波数範囲でほぼ30dB以上の感度を示し、周波数応答性は特に優れている。
実施例1と同じ組成の鉛フリー圧電セラミックス(表1の組成1)を用いて、図2(c)に示すような、プリアンプ内蔵の防水型である、共振周波数は約150kHzの実施例3の共振型AEセンサーを作製した。プリアンプの利得は40dBである。30〜1000kHz周波数範囲における縦波の検出感度を調べ、図5(A)に示す。
実施例2と同じ組成の鉛フリー圧電セラミックス(表1の組成2)を用いて、図2(c)に示すような、プリアンプ内蔵の防水型である、共振周波数は約150kHzの実施例4の共振型AEセンサーを作製した。プリアンプの利得は40dBである。30〜1000kHz周波数範囲における縦波の検出感度を調べ、図5(B)に示す。
一方、比較例2として、市販のPZT製AEセンサー(Physical Acoustics Corporation製、型番:R15I-AST、共振型、不平衡型でかつ利得40dBのプリアンプ内蔵型)の検出感度を図5(C)に示す。
実施例3・実施例4の共振周波数での感度は約110dBで、比較例2のPZT製AEセンサーとほぼ同様である。しかし、比較例2のPZT製AEセンサーの感度は周波数が高くなるにつれ顕著に低下し、約450kHz(0.45MHz)より高い周波数範囲で70dB以下であるのに対して、実施例3・実施例4の感度は30〜1000kHzまでの全周波数範囲で70dB以上で、比較例2より広い周波数帯において優れた検出感度を示す。
また、図7に、実施例3の鉛フリーAEセンサーと比較例2のAEセンサーの両方を橋につけて、時間経過(横軸)の際に車や振動による発生するAE信号(縦軸)を同時に実測した結果を示す。実施例3は比較例2より広帯域に微弱信号の測定能力が高いことが明らかである。
実施例1と同じ組成の鉛フリー圧電セラミックス(組成1)を用いて、図2(c)に示すような、プリアンプ内蔵の防水型である、共振周波数は約600kHzの実施例5の共振型AEセンサーを作製した。100〜1000kHz周波数範囲における縦波の検出感度を調べ、図6(A)に示す。
一方、比較例3として、市販のPZT製ワイドバンド型AEセンサー(Physical Acoustics Corporation製、型番:WDI、不平衡型、利得40dBのプリアンプ内蔵型)の検出感度を図6(B)に示す。
100〜1000kHzの周波数範囲で、比較例3のPZT製AEセンサーの感度の最大値は約96dBで、最小値は約60dBで、感度の差は36dBである。同じ周波数範囲で、実施例5の感度の最大値は約99dBで、最小値は約71dBで、感度の差は約28dBで、比較例3より小さい。特に実施例5の感度は、100kHzから約850kHzまでの広い周波数範囲で99dBと80dB間の値を示し、変化が少なく、周波数応答性は特に優れている。
Claims (4)
- 圧電素子でAE波を検出するAEセンサーにおいて、圧電素子の圧電材料として、一般式{M x (Na y Li z K 1-y-z ) 1-x } 1-m {(Ti 1-u-v Zr u Hf v ) x (Nb 1-w Ta w ) 1-x }O 3 〔式中、Mは(Bi 0.5 K 0.5 )、(Bi 0.5 Na 0.5 )及び(Bi 0.5 Li 0.5 )からなる群から選ばれる少なくとも一種とBa、Sr、Ca及びMgからなる群から選ばれる少なくとも一種との組み合わせを示す;式中x,y,z,u,v,w及びmの範囲がそれぞれ0.06<x≦0.3、0<y≦1、0≦z≦0.3、0≦y+z≦1、0<u≦1、0≦v≦0.75、0≦w≦0.2、0<u+v≦1、-0.06≦m≦0.06である。〕で表される圧電固溶体組成物を含むものであり、密度が4.0〜6.5g/cm3の鉛フリー圧電セラミックスを用いることを特徴とする広帯域化AEセンサー。
- 圧電定数g33が12×10-3V・m/N以上であることを特徴とする請求項1に記載の広帯域化AEセンサー。
- 圧電素子からの出力を増幅するプリアンプを内蔵することを特徴とする請求項1又は2に記載の広帯域化AEセンサー。
- 防水シールされたケースを具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の広帯域化AEセンサー。
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