JP6387270B2 - 光反射材用樹脂組成物、光反射材、光半導体部品用リフレクタ、及び光半導体部品 - Google Patents

光反射材用樹脂組成物、光反射材、光半導体部品用リフレクタ、及び光半導体部品 Download PDF

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Description

本発明は、光反射材用樹脂組成物、これを用いた光反射材、光半導体部品用リフレクタ、及び光半導体部品に関する。
LED(Light Emitting Diode)に代表される光半導体部品は、高いエネルギー効率で発光するとともに駆動特性等も優れるため、車のインジケーターや装飾光源として幅広く利用されている。中でも、白色LED(発光ダイオード)は、表示装置のバックライトやカメラのフラッシュ光源としても広く利用されており、近年においては、次世代の照明装置として市場拡大が続いている。こうした発光装置には、照射方向の光の取り出し効率を高めるため、発せられた光を反射する光反射材が搭載されている。
現在、光反射材としてポリフタルアミド樹脂等が幅広く利用されているが、長期間使用による変色(黄変)、剥離、機械強度低下等が起こりやすく、特に、デバイスからの発熱が顕著となるハイパワーデバイスへの適用は困難となっている。
こうした問題点を解決するため、特許文献1にはエポキシ樹脂や無機酸化物フィラー等を構成成分とする光反射材が提案されている。
特許文献2では、セラミック製のリフレクタ材料が提案されている。
特許文献3では、特に白色LED用リフレクタ材料として有用なシリコーン樹脂硬化物が提案されている。
特許2656336号公報 特開2008−117932号公報 特開2010−202831号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、変色の抑制が不十分であるといった問題がある。そのため、特許文献1に記載の光反射材は、ハイパワーデバイスのリフレクタ等への使用が困難である。特許文献2に記載の技術では、セラミック材料は、その成形温度をかなり高くする必要があるため取扱性や作業性に問題があり、さらには微細な構造体や大面積の構造体への成形に不向きであるといった問題もある。特許文献3に記載の技術では、ガスバリア性に劣るという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ガスバリア性に優れるとともに、常温下及び高温環境下での光反射性にも優れる硬化物を実現可能な光反射材用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン100質量部に対して、ラジカル開始剤0.1〜10質量部と、白色顔料50〜600質量部とを含む光反射材用樹脂組成物が、上記特性を満たすことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
〔1〕
(A)アクリロイル基及び/又はメタアクリロイル基を有するポリシロキサン100質
量部と、
(B)ラジカル開始剤0.1〜10質量部と、
(C)白色顔料50〜600質量部と、
を含み、
前記(A)成分が、架橋構造を含有するポリシロキサンであり、
前記(A)成分100質量部に対して、(D)シリカ385〜600質量部を、更に含み、
前記(D)成分が、平均粒子径10μm〜100μmであるシリカ粒子aと、平均粒子
径0.1μm〜1μmであるシリカ粒子bとの、2種類であって、(D)成分全体におけるシリカ粒子aの含有量が60〜98質量%であり、シリカ粒子bの含有量が2〜40質量%である、光反射材用樹脂組成物。
〔2〕
前記(A)成分100質量部に対して、(E)カップリング剤1〜40質量部を、更に
含む、〔1〕に記載の光反射材用樹脂組成物。
〔3〕
前記(E)成分が、(a)(メタ)アクリロイル基と、(b)エポキシ基、メトキシ基
、及びエトキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1つと、を有するシランカップリン
グ剤である、〔2〕に記載の光反射材用樹脂組成物。
〔4〕
前記(C)成分の平均粒子径が、0.1μm〜0.3μmである、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の光反射材用樹脂組成物。
〔5〕
前記(D)成分が、表面の少なくとも一部に、アクリロイル基及び/又はメタアクリロ
イル基を有するシリカである、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の光反射材用樹脂組成物。
〔6〕
〔1〕〜〔5〕のいずれか一に記載の光反射材用樹脂組成物を硬化させることによって得られる光反射材。
〔7〕
前記光反射材は、成形方法として液状インジェクション成形法によって成形されたもの
である、〔6〕に記載の光反射材。
〔8〕
〔6〕又は〔7〕に記載の光反射材を備える、光半導体部品用リフレクタ。
〔9〕
〔8〕に記載の光半導体部品用リフレクタと、
光半導体素子と、
封止部材と、
を備える、光半導体部品。
本発明によれば、ガスバリア性に優れるとともに、常温下及び高温環境下での光反射性にも優れる硬化物を実現可能な光反射材用樹脂組成物を提供することができる。
本実施形態の光半導体部品の一態様の模式断面図を表す。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。なお、特に断りがない限り、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及び/又はメタアクリロイルを意味し、「(メタ)アクリル」はアクリル及び/又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリレート」はアクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
本実施形態の光反射材用樹脂組成物は、(A)(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン100質量部と、(B)ラジカル開始剤0.1〜10質量部と、(C)白色顔料50〜600質量部とを含有する光反射材用樹脂組成物である。本実施形態の光反射材用樹脂組成物は、ガスバリア性に優れるとともに、常温下及び高温環境下での光反射性にも優れる硬化物を実現できる。本実施形態の光反射材用樹脂組成物から得られる硬化物のガスバリア性に関して、少なくとも硬化直後のガスバリア性が優れているならば、当該硬化物を高温環境下に置いた後も優れたガスバリア性を維持できること等も認められる。
さらに、最近のLEDパッケージにはハイパワー化と低コスト化が同時に求められるようになり、リフレクタの成形方法にも変革の波が押し寄せている。リフレクタの成形方法としては、低コスト化を実現する観点から、従来の個片成形(パンチタイプ)ではなく、リフレクタを面状に一体成形して多数個のリフレクタを一括成形した後、ダイシングによって個片化する成形方法(MAPタイプ)が採用される傾向にある。その際、リフレクタ部材には、ダイシング工程時に端面に大きな欠けが生じない加工性(ダイシング加工性)が新たに求められている。本発明者らは、かかる実情も踏まえて検討した結果、意外にも、本実施形態の光反射材用樹脂組成物は、成形体とした際のダイシング性にも優れていることを見出した。詳しくは後述するが、加えて、(A)成分であるポリシロキサンに特定の構造を導入することで、ダイシング性が一層向上すること等も更に見出した。
<(A)(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサン>
(A)成分である(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサンは、(メタ)アクリロイル基及びシロキサン結合を有するポリシロキサンである。
(A)成分は、(メタ)アクリロイル基に有機基が直接結合されたものを有するものであってもよい。(メタ)アクリロイル基に直接結合した有機基としては、特に限定されず、例えば、アルキレン基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、炭素数1〜12のアルキレン基がより好ましい。(メタ)アクリロイル基に直接結合した有機基は、例えば、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子を更に有してもよい。
炭素数1〜12のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、−CH2CH(CH3)CH2−、ヘキサメチレン基、−(CH212−等が挙げられる。
(メタ)アクリロイル基に直接結合した有機基であり、酸素原子を有するものとしては、アルキレンオキシ基等が挙げられる。アルキレンオキシ基としては、−(CH22−O−(CH23−、−(CH22−O−(CH22−O−(CH23−等の炭素数1〜12のアルキレンオキシ基が好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基が直接結合しているアルキレン基の具体例としては、例えば、(メタ)アクリロイルオキシメチル基、(メタ)アクリロイルオキシエチル基、(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル基、(メタ)アクリロイルオキシトリメチレン基が挙げられる。これらの中でも、透明性及び耐熱着色安定性等の観点から、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルオキシメチル基、(メタ)アクリロイルオキシエチル基、(メタ)アクリロイルオキシイソプロピル基、(メタ)アクリロイルオキシトリメチレン基が好ましい。
(メタ)アクリロイル基は、ポリシロキサンの末端や側鎖等に結合していてもよい。ポリシロキサンが有する(メタ)アクリロイル基の合計数は、硬化物の物性や作業性を考慮した上で、適宜選択すればよいが、2個以上であることが好ましい。
ポリシロキサンの(メタ)アクリロイル基の合計数が2個以上であると、得られる硬化物が、(メタ)アクリロイル基が重合してできる、ポリ(メタ)アクリル鎖とポリ(メタ)アクリル鎖とを、ポリシロキサン骨格がつないでいる構造、あるいは、主鎖中にポリシロキサン骨格を有する構造等を形成しやすくなる。そのため、硬化物の耐熱性が一層向上する傾向にある(但し、本実施形態の作用効果はこれらに限定されない。)。
本実施形態で用いられる(メタ)アクリロイル基を有するポリシロキサンの構造は特に限定されないが、硬化物に、高いダイシング加工性が求められる場合には、ポリシロキサンの構造は、架橋構造を含有することが好ましい。
架橋構造としては、少なくともシランが架橋構造の中に含まれていることが好ましい。このような架橋構造としては、例えば、(1)シロキサン骨格の一部にTユニット(3方分岐)、又はQユニット(4方分岐)のシランを含む構造や、(2)Dユニット(直鎖構造)の側鎖が架橋基によって架橋された構造等が挙げられる。なお、特に断りがない限り、「Tユニット」とは、Si−O結合を3個有する3方分岐構造をいい、「Qユニット」とは、Si−O結合を4個有する4方分岐構造をいい、「Dユニット」とは、Si−O結合を2個有する直鎖構造をいう。そして、Tユニットを構成できる原料モノマーを「Tモノマー」と、Qユニットを構成できる原料モノマーを「Qモノマー」と、Dユニットを構成できる原料モノマーを「Dモノマー」等と、それぞれ呼ばれる場合もある。このような構造を含有することによって分子構造が3次元的に広がった構造をとることができる。このようなポリシロキサンの具体例の一例を以下に示す。
架橋構造を含有するポリシロキサンは、例えば、下記一般式(1)で表されるモノマー(1)及び下記一般式(2)で表されるモノマー(2)のいずれか1つを、酸触媒の存在下で、重縮合させることで得ることができる。さらには、モノマー(1)及び/又はモノマー(2)だけでなく、下記一般式(3)で表されるモノマー(3)、下記一般式(4)で表されるモノマー(4)、及び下記一般式(5)で表されるモノマー(5)からなる群より選ばれるいずれか1つも用いて、酸触媒の存在下に、重縮合させてもよい。
(式中、Xは、シロキサン結合生成基を表し、R1、R2及びR4は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アラルキル基、シクロアルキル基、シクロアラルキル基、アリール基、又はエチレン性不飽和結合を有する基を表し、R3及びR5は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アラルキル基、シクロアルキル基、シクロアラルキル基、又はアリール基を表す。さらに、一般式(2)、一般式(3)、一般式(4)、一般式(5)のいずれかで表される化合物を少なくとも用いる場合、R1、R2及びR4のうちの少なくとも一つはアクリロイル基又はメタアクリロイル基である。)
各モノマー中に複数のXがある場合、Xの一部又は全てが同一であってもよいし、異なっていてもよい。一般式(5)のR4の一部又は全てが同一であってもよいし、異なっていてもよい。―般式(4)及び(5)のR5の一部又は全てが同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Xは縮合によってシロキサン結合を生成できるシロキサン結合生成基である。上述したように、1分子中に4つのシロキサン結合生成基を有するQモノマー、1分子中に3つのシロキサン結合生成基を有するTモノマー等をモノマーとして用いることによって、架橋構造を含むシロキサンを得ることができる。また、1分子中に2つのシロキサン結合生成基を有するDモノマーは架橋点間をつなぐことができる。1分子中に1つのシロキサン結合生成基を有するMモノマーは、シロキサン末端をキャップする機能を有する。
複数のQモノマーを重縮合させるとすると、4つのシロキサン結合を有する構造ユニット(Qユニット)が生じる。Tモノマーからは3つのシロキサン結合を有する構造ユニット(Tユニット)が生じる。Dモノマーからは2つのシロキサン結合を有する構造ユニット(Dユニット)が生じる。Mモノマーからは1つのシロキサン結合を有するMユニットが生じる。Mユニットはシロキサン結合による縮合鎖をターミネートして縮合鎖末端を保護する効果があるので、Mモノマーは「キャッピング剤」と呼ばれる場合もある。
置換基Xの具体例としては、例えば、水酸基、加水分解性基等が挙げられる。加水分解性基としては、例えば、ハロゲノ基、アルコキシ基等が挙げられる。これらのうち、加水分解性が一層良好であり、酸の副生を効果的に抑制できるといった観点から、アルコキン基が好ましく、炭素原子数1〜3のアルコキシ基がより好ましい。
モノマー(1)の具体例としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン等が挙げられる。モノマー(2)の具体例としては、例えば、(3−メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキンシラン、(3−メタクリロイルオキシプロピル)トリエトキシシラン等が挙げられる。モノマー(3)の具体例としては、例えば、ジメトキシジメチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、ジメトキシ(3−アクリロイルオキシプロピル)メチルシラン、ジエトキシ(3−アクリロイルオキシプロピル)メチルシラン等が挙げられる。モノマー(4)の具体例としては、例えば、メトキシトリメチルシラン、メトキシトリエチルシラン、エトキシトリメチルシラン等が挙げられる。モノマー(5)の具体例としては、例えば、1、3、3−テトラメチルジシロキサン、1、1、3、3−テトラエチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサエチルジシロキサン等が挙げられる。
触媒としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸等の酸触媒が挙げられる。重縮合反応は、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール等の反応溶媒に中で、モノマー、酸触媒、及び水等を、加熱することによって行うことができる。反応条件としては、特に限定されないが、通常、反応温度が30〜80℃、反応時間が1〜20時間程度の範囲で適宜好適な条件を選択することができる。
架橋構造を含有するポリシロキサンとしては、例えば、下記一般式(6)〜(8)のいずれかで表されるケイ素原子に直接結合した水素原子を1個以上有するハイドロジェンポリシロキサン(6)〜(8)の少なくとも1種と、ケイ素原子に直接結合したビニル基を2個以上有するビニル基含有オルガノポリシロキサンと、(a)ビニル基と(b)アクリロイル基及び/又はメタアクリロイル基を共に含む有機化合物とを、付加重合触媒の存在下に、付加重合させて得ることができる。付加重合では、ハイドロジェンポリシロキサン(6)〜(8)として1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(一般式(8)中、R1は、水素原子、アルキル基、アラルキル基、シクロアルキル基、シクロアラルキル基、アリール基、又はエチレン性不飽和結合を有する基を表し、R6は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の炭素数1〜10のアルキル基、置換若しくは非置換の炭素数3〜10のシクロアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換のアラルキル基を表し、jは1以上の整数を表し、kは0以上の整数を表し、(j+k)は3〜20の整数である。)
ケイ素原子に直接結合したビニル基を2個以上有するビニル基含有オルガノポリシロキサンの具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる。
CH2=CHSi(CH32O−Si(CH32CH=CH2
CH2=CHSi(CH32O−Si(CH32O−Si(CH32CH=CH2
CH2=CHSi(CH32O−(Si(CH32O)3−Si(CH32CH=CH2
CH2=CHSi(CH32O−(Si(CH32O)6−Si(CH32CH=CH2
CH2=CHSi(CH32O−(Si(CH32O)8−Si(CH32CH=CH2
ケイ素原子に直接結合したビニル基を2個以上有するビニル基含有オルガノポリシロキサンは、2種以上を併用してもよいし、1種単独で用いてもよい。
(a)ビニル基と(b)アクリロイル基及び/又はメタアクリロイル基を共に含む有機化合物としては、例えば、下記一般式(9)で表される化合物(9)等が挙げられる。
(一般式(9)中、R2は、アクリロイル基又はメタアクリロイル基を表し、R3は炭素数1〜8の2価の炭化水素基を表す。)
ハイドロジェンポリシロキサン(8)の具体例としては、例えば、1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。化合物(9)の具体例としては、例えば、3−ブテニルメタクリレート等が挙げられる。触媒としては、例えば、塩化白金酸、塩化白金酸と一価アルコールとの反応生成物、塩化白金酸とオレフィン類との錯体等が挙げられる。付加重合反応は、例えば、トルエンやキシレン等の芳香族系溶剤、ジイソプロピルエーテルや1,4−ジオキサン等の溶剤中にて加熱処理することにより行うことができる。反応条件としては、特に限定されないが、通常、反応温度が40〜70℃、反応時間が24〜144時間程度の範囲で適宜好適な条件を選択することができる。
直鎖構造だけでなく架橋構造も有するポリシロキサンを用いることで、ダイシング加工性等に優れる理由は、必ずしも明確ではないが、ポリマー構造が3次元的に広がった構造を有するので白色顔料等との相互作用が向上するからではないかと推察される。そして、かかる効果は、上述したような架橋構造を採用することで、一層向上することが期待される(但し、本実施形態の作用効果はこれらに限定されない。)。
<(B)ラジカル開始剤>
(B)ラジカル開始剤は、熱及び/又は光によって自らが分解し、それによって(A)成分の(メタ)アクリロイル基等をラジカル重合させ得るものであればよく、その種類は特に限定されない。(B)成分としては、熱ラジカル開始剤、光ラジカル開始剤等が挙げられる。
熱ラジカル開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。
光ラジカル開始剤としては、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ベンゾフェノン系化合物等のカルボニル化合物、硫黄化合物、アゾ化合物、パーオキサイド化合物、ホスフィンオキサイド系化合物等が挙げられる。
光ラジカル開始剤の具体例としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ブチロイン、トルオイン、ベンジル、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルグリオキシレート、4,4′−ビス(ジメチルアミノベンゾフェノン)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド等の硫黄化合物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロ等のアゾ化合物;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド等のパーオキサイド化合物が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記の中でも、常態での安定性、光開裂の高効率性、及び硬化性の観点から、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンが好ましい。
これらは、適宜に市販品を用いることもできる。例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトンとして、「IRGACURE 184」(CIBA社製)等の市販品を用いることもできる。
(A)成分100質量部に対する(B)成分の含有量は、0.1〜10質量部である。(A)成分100質量部に対する(B)成分の含有量がこの範囲外であると、耐熱着色安定性等が不十分となる傾向にある。(A)成分100質量部に対する(B)成分の含有量は、耐熱着色安定性等の観点から、0.1〜3質量部であることが好ましい。
<(C)白色顔料>
(C)白色顔料とは、白色を呈する顔料である。白色顔料としては、特に限定されず、例えば、酸化マグネシウム、アルミナ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等が挙げられる。これらの中でも、高屈折率及び材料の入手容易性等の観点から、酸化チタンが好ましい。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
酸化チタンの結晶形態としては、特に限定されず、例えば、アナターゼ、ルチル、ブルカイト等が挙げられる。(C)白色顔料は、硬化物に良好な光反射性を与える。
(A)成分100質量部に対する(C)成分の含有量は、50〜600質量部である。(A)成分100質量部に対する(C)成分の含有量がこの範囲外であると、流動性や、硬化物の光反射性能が不十分となる傾向にある。
(A)成分100質量部に対する(C)成分の含有量は、100〜600質量部であることが好ましく、100〜400質量部であることがより好ましい。(C)成分の配合量がこの範囲内であると、本実施形態の組成物の流動性が一層向上し、硬化物の光反射性も一層向上する傾向にある。
(C)成分の平均粒子径は、0.01〜200μmであることが好ましく、0.1〜0.3μmであることがより好ましい。この範囲の平均粒子径を有する(C)成分を用いることで、得られる硬化物の光反射性が一層向上する。ここで、なお、平均粒子径は、SEM解析によって得られた画像から100個の粒子を抽出して、その粒子の直径を測定し、これらの相加平均をとることで求めることができる。
<(D)シリカ粒子>
本実施形態の光反射材用樹脂組成物は、シリカを更に含むことが好ましい。シリカを含有することによって、硬化物のダイシング性が一層向上する。本実施形態で使用するシリカ粒子の製法は特に限定されるものではなく、例えば、破砕シリカを溶融して製造するもの、金属シリコンを爆燃法で製造するもの、アルコキシケイ素化合物をゾル−ゲル法で製造するもの等が挙げられる。
(D)成分は、その表面の少なくとも一部に、アクリロイル基及び/又はメタアクリロイル基を有するシリカであることが好ましい。(D)成分の表面にアクリロイル基やメタアクリロイル基が少なくとも存在することで、硬化物のダイシング性が一層向上する傾向にある。
表面にアクリロイル基及び/又はメタアクリロイル基を存在させる方法としては、例えば、溶液中にシリカ粒子を分散させた状態で、アクリロイル基及び/又はメタアクリロイル基を有する化合物を反応させる方法等が挙げられる。
(D)成分の平均粒子径は0.01〜100μmであることが好ましく、0.1〜100μmであることがより好ましい。(D)成分の平均粒子径が上記範囲であると、硬化物のダイシング性を一層向上する。なお、平均粒子径は、SEM解析によって得られた画像から100個の粒子を抽出して、その粒子の直径を測定し、これらの相加平均をとることで求めることができる。
(D)成分は、平均粒子径が異なるシリカ粒子を併用することが好ましい。具体的には、平均粒子径が10〜100μmであるシリカ粒子a(大粒子)と、平均粒子径が0.1〜1μmであるシリカ粒子b(小粒子)とを含むことがより好ましい。このようなシリカ粒子を併用することで、硬化物のダイシング性が一層向上する。特に、(A)成分が架橋構造を含有したものであり、かつ、(D)成分として、平均粒子径が異なるシリカ粒子を2種以上併用している場合に、かかる効果はより一層優れたものになる。このように架橋構造を含有する(A)成分と併用する場合、(D)成分としては、上記したような大粒径のシリカ粒子と小粒径のシリカ粒子とを併用することが、上記効果の観点から、一層好ましい。
シリカ粒子aとシリカ粒子bの含有比率は、特に限定されないが、硬化物のダイシング性の観点から、(D)成分全体におけるシリカ粒子a(大粒子)の含有量が60〜98質量%であり、シリカ粒子b(小粒子)の含有量が2〜40%であることが好ましい。さらに、(D)成分全体におけるシリカ粒子aの含有量が75〜98質量%であり、シリカ粒子bの含有量が2〜25質量%であることがより好ましい。
(A)成分100質量部に対する(D)成分の含有量は、特に限定されないが、50〜600質量部であることが好ましく、400〜600質量部であることがより好ましい。(D)成分の含有量をこの範囲にすることによって硬化物のダイシング性が一層向上する。
<(E)カップリング剤>
本実施形態の光反射材用樹脂組成物は、金属配線(リードフレーム)等との密着性を向上させる目的等で、(E)カップリング剤を更に含むことが好ましい。カップリング剤としては、特に限定されず、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤等が挙げられる。
(E)シランカップリング剤としては、例えば、エポキシ基、アミノ基、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、メルカプト基、及びアルコキシ基等からなる群より選ばれる少なくとも1つを含むシラン系化合物、並びに分子中にこれらの官能基を複数含む化合物等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(E)成分としては、(a)(メタ)アクリロイル基と、(b)エポキシ基、メトキシ基、及びエトキシ基からなる群より選ばれる少なくとも1つと、を有するシランカップリング剤であることが好ましい。このような(E)シランカップリング剤を使用することによって、成形時の金型からの離型性を確保しながら、金属配線(リードフレーム)等との密着性を高めることができるので特に好ましい。
(E)成分の含有量は、特に限定されないが、(A)成分100質量部に対して、1〜40質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましく、1〜5質量部であることが更に好ましい。(E)成分の含有量をこの範囲内にすることで、密着性が一層向上する。
本実施形態において、必要に応じて、酸化防止剤、離型剤、イオン捕捉剤、ガラスファイバー等の他の無機系添加剤といった公知の各種添加剤を更に添加してもよい。本実施形態の光反射材用樹脂組成物中の(A)成分の含有量は、有機系成分(無機系成分((C)成分、(D)成分、及び上記した(C)成分と(D)成分以外の他の無機系添加剤)を除いた成分))に対して、70質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、ラジカル捕捉作用を持つフェノール系化合物等が挙げられる。離型剤としては、例えば、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、ポリオレフィン系化合物等が挙げられる。イオン捕捉剤としては、例えば、無機イオン交換体等が挙げられる。
本実施形態の光反射材用樹脂組成物は、例えば、上記した各成分を均一に分散混合することによって得ることができる。光反射材用樹脂組成物の製造方法としては、使用目的、使用する材料の種類、その他条件等を適宜に考慮して、好適な方法を採用することができる。例えば、各材料の分散手段や条件等は特に限定されないが、例えば、所定配合量の各種成分をミキサー等によって十分に均一に撹拌及び混合した後、ミキシングロール、押出機、ニーダー、3本ロール等の混練手段を用いて混練する方法等を挙げることができる。
<光反射材>
本実施形態の光反射材は、上述した光反射材用樹脂組成物を硬化させることによって得られる。硬化方法としては、例えば、紫外線照射、電子線照射、加熱による方法が挙げられる。本実施形態の光反射材用樹脂組成物の成形方法としては、例えば、光反射材用樹脂組成物又はそのタブレット成形体を、トランスファー成形やインジェクション成形によって製造する方法が挙げられるが、本実施形態の光反射材用樹脂組成物の特に好ましい成形方法は、液状インジェクション成形法(LIM)である。
ここで、タブレット成形体とは、樹脂や紛体等を含む組成物を、型を用いて円柱形状に加圧成形したものであり、例えば、油圧式のタブレットマシーン等がこの成形に用いられる。タブレット形状は通常は、直径が5〜100mm程度、高さは5〜100mm程度の円柱形状である。液状インジェクション成形法としては、液状及びペースト状の分散体を、プランジャーを有する射出ユニットで計量後金型に射出して成形を行う成形方法である。分散体の粘度は、0.1〜2000Pa・sであることが好ましく、1〜500Pa・sであることがより好ましい。粘度が上記下限値以上であると、成形時にバリの発生を一層効果的に防止できる。また、粘度が上記上限値以下であると、金型内での流動性の低下を防ぎ、成形不良が一層効果的に防止できる。
上述した液状インジェクション成形法(LIM)の一例を説明する。まず、金属箔からの打ち抜きやエッチング等の公知の方法によって、金属配線(リードフレーム)を製造する。次に、金属配線の部分あるいは全面にAgめっきを施した後、該金属配線を所定形状の金型に配置し、金型の樹脂注入口から本実施形態の光反射材用樹脂組成物を注入する。このとき、注入する材料は、液状またはペースト状であり、粘度は0.1〜2000Pa・sであることが好ましく、1〜500Pa・sであることがより好ましい。なお、ここでいう粘度は、E型粘度計を用いて0.5rpmの条件によって測定することができる。そして、注入した樹脂組成物を、好ましくは金型温度80〜170℃、成形圧力2〜8MPaの条件で、60〜120秒硬化させた後に、金型を外し、必要に応じて、温度80〜170℃で10分〜3時間程度のアフタキュアを更に行う。
<リフレクタ、光半導体部品>
本実施形態の光反射材は、光半導体部品用リフレクタ、照明器具用リフレクタ、実装基板光反射材等に使用できる。本実施形態の光反射材は、光半導体部品用リフレクタとして好適に用いることができる。特に、リフレクタの部品として用いる場合には、上述した液状インジェクション成形法によって成形されたものであることが好ましい。そして、本実施形態による光半導体部品としては、上述したリフレクタと、半導体素子と、封止部材と、を備える半導体部品が挙げられる。具体的には、上述したリフレクタと、その凹部底面に搭載された光半導体素子と、さらに光半導体素子を覆うように凹部内に形成された封止部材とを少なくとも備える半導体部品等が挙げられる。
ここでいう光半導体素子としては、例えば、光を受発光する半導体素子等が挙げられる。具体的には白色LED(発光ダイオード)やUV−LED等が挙げられる。
封止部材とは、光半導体を外部からの衝撃や腐食性ガス等から保護する目的で光半導体を覆う透明な部材である。封止部材としては、透明な樹脂を用いることが好ましく、具体的にはシリコーン樹脂やエポキシ樹脂等が好ましい。また、封止部材は蛍光体を含むことが好ましい。蛍光体としては、例えば、ガーネット系蛍光体、シリケート系蛍光体、ナイトライド系蛍光体、オキシナイトライド系蛍光体等が挙げられる。
光半導体部品の製造方法の一例を説明する。本実施形態のリフレクタの凹部底面に光半導体素子が搭載され、該光半導体素子と金属配線(リードフレーム)とが、ボンディングワイヤ等によって電気的に接続される。そして、光半導体素子は封止部材によって覆われる。通常は、蛍光体が封止部材に分散され、これをディスペンサー等で凹部に注液の後、加熱オーブン中で硬化されて封止工程が完了する。
図1は、本実施形態の光半導体部品の一態様の模式断面図である。図1の光半導体部品Aは、金属配線4が付されたリフレクタ3と、金属配線4と電気的に接続された光半導体素子2と、光半導体素子2及び他方の金属配線4と電気的に接続されたボンディングワイヤ5と、光半導体素子2、ボンディングワイヤ5及び金属配線4を封止する封止部材1と、を備えている。
本実施形態のリフレクタや光半導体部品は、照明、バックライト、車載、ディスプレイ、モバイル機器に好適に使用できる。本実施形態の光半導体部品は、光反射率の劣化が少ないので、耐熱性が特に要求される照明用途に特に好適に使用することが可能である。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより詳述するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、20℃、湿度50%の条件下で実験を行った。
(材料等)
以下のものを使用した。
(A)ポリシロキサン
・(a−1)信越化学工業社製、「X22−164」(両末端にメタアクリロイル基を含有するジメチルシリコーン;官能基当量190g/mol)
・(a−2)東亞合成社製「AC−SQ SI−20」(分子骨格中に、T構造の架橋構造を有し、かつ、メタアクリロイル基を含有するポリシロキサン;官能基当量350g/mol)
・(a−3)1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサン100g(0.416mol、ハイドロジェンポリシロキサン(8)に相当)、ビニルジメチルシロキシ末端ジメチルジシロキサン124g(0.665mol、ケイ素原子に直接結合したビニル基を2個以上有するビニル基含有オルガノポリシロキサンに相当)、3−ブテニルメタクリレート93.2g(0.665mol、(a)ビニル基と(b)アクリロイル基及び/又はメタアクリロイル基を共に含む有機化合物に相当)に、塩化白金酸触媒を加え、トルエン中にて65℃で92時間反応させた後、活性炭処理し、揮発成分を留去して、分子骨格中に、架橋構造を有し、かつ、メタアクリロイル基を有するポリシロキサンを得た((a−3);官能基当量814g/mol)
なお、特に断りがない限り、構造の同定は、日本分光社製、FT−NMR核磁気共鳴装置「α−400」を用いて行った。例えば、(a−3)では、1H−NMR、13C−NMR及び29Si−NMRを測定し、環状のテトラシロキサンがビニルジメチルシロキサンで架橋された架橋構造を有し、ブテニル基を含む分子構造であることを確認した。また、1H−NMR、29Si−NMRから求めた1分子あたりの平均組成から、メタアクリロイル基の官能基当量(官能基1モル当りの質量)を算出した。
(B)ラジカル開始剤
火薬アクゾ社製、「トリゴノックス121−50E」(tert−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノレート
(C)白色顔料
・(c−1)堺化学社製、「R−11P」(酸化チタン、平均粒子径0.2μm)
・(c−2)堺化学社製、「R−38L」(酸化チタン、平均粒子径0.4μm)
・(c−3)石原産業社製、「PT−401M」(酸化チタン、平均粒子径0.07μm)
なお、白色顔料の平均粒子径は、SEM解析(日立ハイテクノロジーズ社製、走査型電子顕微鏡「S−3000N」、加速電圧:8.0kV、撮像倍率:1500倍)によって得られた画像から100個の粒子を抽出して、その粒子の直径を測定し、これらの相加平均をとることで算出した。
(D)シリカ粒子
・(d−1)アドマテックス社製、「FEDSeries」(シリカ粒子、平均粒子径20μm)
・(d−2)アドマテックス社製、「FEDSeries−SM」(メタクリル修飾シリカ粒子、平均粒子径20μm)
・(d−3)アドマテックス社製、「SO−02」(シリカ粒子、平均粒子径0.5μm)
なお、シリカ粒子の平均粒子径は、SEM解析(日立ハイテクノロジーズ社製、走査型電子顕微鏡「S−3000N」)によって得られた画像から100個のシリカ粒子を抽出して、このシリカ粒子の直径を測定し、相加平均をとることで測定した。
(E)カップリング剤
・(e−1)信越シリコーン社製、「KBM−503」(3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン)
・(e−2)信越化学工業社製、「LS−2940」(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
・(e−3)協栄社化学社製、「ライトエステルG」(グリシジルメタクリレート)
シリコーン、信越化学工業社製、「KER−2500」
エポキシ、ダイセル化学社製、「W0931」
(実施例、比較例)
1.光反射材用樹脂組成物の調製と硬化物の作製
表1及び表2に示した配合割合に従って各成分を配合し、三本ロールによって混練して光反射材用樹脂組成物を得た。得られた組成物を10mm×10mm×0.5mmの型に流し込んで、AMK社製の遠赤外線加熱炉にて、150℃、表1及び表2に記載の硬化時間の条件にて硬化させ、硬化物を得た。なお、表1及び表2に示した各成分の配合量の単位は、特に断りがない限り、「質量部」である。各表における「−」は該当する成分が配合されていなかったことを意味する。
2.光反射材用樹脂組成物の評価
各実施例及び各比較例の光反射材用樹脂組成物の硬化直後の硬化物について、光反射率(初期反射率)とガスバリア性を以下の方法によって測定した。さらに、これらの各硬化物を150℃で1000時間静置したものについて、光反射率を測定した。
(光反射率)
光反射率は、積分球型分光光度計「V−750型」(日本分光社製)を用いて、波長400nmにおける各試験片の光反射率を測定した。
(ガスバリア性)
ガスバリア性は、酸素透過率測定装置「Model8001」(イリノイ社製)を用いて、温度25℃、50%RHの条件で各試験片の酸素透過率を測定した。以下の基準に基づき、酸素透過率を評価した。
○:酸素透過率が1000mL/m2/日未満であった場合
×:酸素透過率が1000mL/m2/日以上であった場合
(密着性)
密着性は、Al板(2cm×10cm×厚み1mm)に各実施例及び各比較例の光反射材用樹脂組成物を1cm四方サイズで塗布した後、別のAl板を対向密着させ硬化(150℃×2時間)し、得られた試験片を引張試験機(島津製作所社製、オートグラフAGS−Xシリーズ)で引っ張り評価を行った。以下の基準に基づき、密着性を評価した。
◎:密着強度が40kgf/cm2以上であった場合
○:10kgf/cm2以上40kgf/cm2未満であった場合
△:10kgf/cm2未満であった場合
(ダイシング性)
各実施例の光反射材用樹脂組成物を参考例1と同様にして硬化させて硬化物を得た。得られた硬化物を、ディスコ社製、「DFDシリーズ」のダイサーで、レジンブレードを使ってダイシングした。ダイシング後、その切断端面を上部から顕微鏡観察(倍率:100倍)し、欠けの大きさを観察した。以下の基準に基づき、ダイシング性を評価した。
◎:欠けの大きさが20μm未満であった場合
○:欠けの大きさが20μm以上30μm未満であった場合
△:欠けの大きさが30μm以上40μm未満であった場合
×:欠けの大きさが40μm以上であった場合
(成形性)
一例として、参考例1の組成物についてLIM成形性の評価を行った。液状インジェクション成形の評価は、ソディック社製射出成形機「LS40EHV」を用いて行った。5050サイズのリフレクタ形状(厚み0.8mm)を126個彫り込んだ下金型を準備し、上金型と型締めした後、金型温度を120℃に保った。その後、参考例1の光反射材用樹脂組成物を型に注液し、金型を120℃で5分間保持した後、型開きを行って成形物を取り出した(成形体1)。成形物の離型性は良好であった。
トランスファー成形物の評価は、アピック社製トランスファー成形機「G Line
Manual System」を用いて行った。参考例1の光反射材用樹脂組成物をタブレット型(10mmφ×15mm)に注液して100℃×15秒加熱してタブレットを得た。このタブレットを、5050サイズのリフレクタ形状(厚み0.8mm)を126個彫り込み120℃に保たれた下金型に配置した。そして、型締めしてタブレットを金型内に押し込んだ後、金型を引き続き120℃で5分間保持した。その後、型開きを行って成形物を取り出した(成形体2)。成形体の離型性は良好であった。
成形体1と成形体2をオーブンで追硬化(150℃×1時間)した後、各成形体の表面
を光学顕微鏡で拡大観察した。その結果、成形体2は実用レベルでは問題ない程度の欠け
しか確認できず、成形体1は欠けが全く確認されなかった。これらのことから、当該実施
例の光反射材用樹脂組成物の成形手法としてはLIM成形が一層好適であることが確認で
きた。
各実施例及び各比較例の結果を、表1及び表2に示す。
本発明に係る光反射材用樹脂組成物等は、光反射材、光半導体部品用リフレクタ、及び半導体部品等の材料として幅広く利用できる。
A…半導体部品、1…封止部材、2…光半導体素子、3…リフレクタ、4…金属配線、5…ボンディングワイヤ

Claims (9)

  1. (A)アクリロイル基及び/又はメタアクリロイル基を有するポリシロキサン100質
    量部と、
    (B)ラジカル開始剤0.1〜10質量部と、
    (C)白色顔料50〜600質量部と、
    を含み、
    前記(A)成分が、架橋構造を含有するポリシロキサンであり、
    前記(A)成分100質量部に対して、(D)シリカ385〜600質量部を、更に含み、
    前記(D)成分が、平均粒子径10μm〜100μmであるシリカ粒子aと、平均粒子
    径0.1μm〜1μmであるシリカ粒子bとの、2種類であって、(D)成分全体におけるシリカ粒子aの含有量が60〜98質量%であり、シリカ粒子bの含有量が2〜40質量%である、光反射材用樹脂組成物。
  2. 前記(A)成分100質量部に対して、(E)カップリング剤1〜40質量部を、更に
    含む、請求項に記載の光反射材用樹脂組成物。
  3. 前記(E)成分が、(a)(メタ)アクリロイル基と、(b)エポキシ基、メトキシ基
    、及びエトキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1つと、を有するシランカップリン
    グ剤である、請求項に記載の光反射材用樹脂組成物。
  4. 前記(C)成分の平均粒子径が、0.1μm〜0.3μmである、請求項1〜のいずれかに記載の光反射材用樹脂組成物。
  5. 前記(D)成分が、表面の少なくとも一部に、アクリロイル基及び/又はメタアクリロ
    イル基を有するシリカである、請求項1〜4のいずれかに記載の光反射材用樹脂組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載の光反射材用樹脂組成物を硬化させることによって得られる光反射材。
  7. 前記光反射材は、成形方法として液状インジェクション成形法によって成形されたもの
    である、請求項に記載の光反射材。
  8. 請求項6又は7に記載の光反射材を備える、光半導体部品用リフレクタ。
  9. 請求項に記載の光半導体部品用リフレクタと、
    光半導体素子と、
    封止部材と、
    を備える、光半導体部品。
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