JP6387020B2 - 道路橋の金属製床版 - Google Patents

道路橋の金属製床版 Download PDF

Info

Publication number
JP6387020B2
JP6387020B2 JP2015557865A JP2015557865A JP6387020B2 JP 6387020 B2 JP6387020 B2 JP 6387020B2 JP 2015557865 A JP2015557865 A JP 2015557865A JP 2015557865 A JP2015557865 A JP 2015557865A JP 6387020 B2 JP6387020 B2 JP 6387020B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floor slab
rib
deck plate
main
bolt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015557865A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015108103A1 (ja
Inventor
英一郎 佐伯
英一郎 佐伯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hinode Ltd
Original Assignee
Hinode Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hinode Ltd filed Critical Hinode Ltd
Publication of JPWO2015108103A1 publication Critical patent/JPWO2015108103A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6387020B2 publication Critical patent/JP6387020B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E01CONSTRUCTION OF ROADS, RAILWAYS, OR BRIDGES
    • E01DCONSTRUCTION OF BRIDGES, ELEVATED ROADWAYS OR VIADUCTS; ASSEMBLY OF BRIDGES
    • E01D19/00Structural or constructional details of bridges
    • E01D19/12Grating or flooring for bridges; Fastening railway sleepers or tracks to bridges
    • E01D19/125Grating or flooring for bridges

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Bridges Or Land Bridges (AREA)

Description

本発明は、道路橋の金属製床版に関する。
近年、日本の高度成長期以降に数多く施工された道路橋が耐用年数を迎え、維持管理にかかる費用や作業負荷は膨大となり、架け替え工事も増加している。
道路橋の床版は、コンクリート系床版、鋼とコンクリートとの合成床版、鋼床版に大別される。従来の鋼床版は、例えば特許文献1に開示されるように、鋼板などの長尺のデッキプレートに補強リブを溶接により接合した構造であり、コンクリート系床版や合成床版に比して軽量である。また、架設後のコンクリート工事がなく、工期を短縮することができるという特徴を有している。
特許文献1に開示される鋼床版は、車両の荷重を直接支持する鋼板などの長尺のデッキプレートと、デッキプレートの長手方向下面に設けたU形鋼等の補強リブとを備え、橋軸方向(車両の通行方向)に延びる主桁と、主桁と直交する方向に延びる横桁との少なくとも何れか一方に支持される。
特開昭63−89705号公報
上記特許文献1に開示される鋼床版の補強リブは、橋軸方向に延びる縦リブにより構成されているが、従来の鋼床版においては、加えて縦リブと直交する方向に延びる横リブを有し、縦リブはデッキプレートに、横リブは縦リブおよび主桁に、それぞれ溶接により接合されている。この場合、橋軸方向に延びる縦リブは、車両の通行により鋼床版に加わる荷重に対してデッキプレートを補強する主リブとして機能し、横リブは主桁に荷重を伝達する機能を有し、主桁、縦リブおよび横リブがそれぞれ鋼床版の自重および車両の通行により鋼床版に加わる荷重を負担している。
しかしながら、従来の鋼床版は溶接により接合されており、これらの溶接部は活荷重を直接受けることにより、溶接部は疲労性能が劣化しているため疲労損傷が激しく、近年大きな社会問題となっている。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、従来の鋼床版と同等以上の強度、剛性を有し、疲労性能が高い道路橋の金属製床版を提供することにある。併せて、道路橋の施工性を向上させ、工期短縮と軽量化によるコスト低減を図るものである。
上記目的を達成するため、本発明の道路橋の金属製床版は、道路橋の橋軸方向に延びる主桁の上面に支持される床版であって、デッキプレートと、デッキプレートの下面に形成した補強リブとを備え、デッキプレートおよび補強リブを鋳造により一体成形したことを特徴とする。
好ましくは、デッキプレートには、床版の自重および床版に加わる鉛直荷重を主桁の上面に伝達する脚部と、床版と主桁の上面とを接合する接合手段とを有している。
好ましくは、接合手段は、ボルトをデッキプレートの上面から挿通可能なボルト装着部を備え、ボルト装着部と主桁の上面とをボルトおよびナットにより締結する。
好ましくは、接合手段は、ナットをデッキプレートの上面から挿入可能かつボルトを下方から挿通可能なボルト装着部を備え、ボルト装着部と主桁の上面とをボルトおよびナットにより締結する。
好ましくは、ボルト装着部を補強リブに連接して形成する。
好ましくは、脚部には、垂直方向に切り欠かれた切欠部を橋軸方向に沿って複数有する。
好ましくは、補強リブは、橋軸方向と直交する方向に延びる主リブからなる。
もしくは、補強リブは、橋軸方向と直交する方向に延びる主リブと、隣接する主リブの間に連接されて主リブに床版に加わる荷重を伝達する副リブとからなる。
好ましくは、補強リブはデッキプレートの下面から垂直に板状に突設された平リブである。
好ましくは、デッキプレートは、上面視台形に形成する。
本発明の道路橋の金属製床版によれば、デッキプレートおよび補強リブを鋳造により一体成形して床版を形成することにより、従来の鋼床版において必要であったデッキプレートに対する補強リブの溶接が不要となる。したがって、溶接による接合部がなくなり、溶接部の疲労亀裂(疲労損傷)が発生しないことから、床版の疲労性能を格段に向上させることができる。しかも、鋳造により補強リブの形状や厚み、高さ等の寸法を自由に設定可能であることおよび補強リブ基端のコーナー部(角部)にR面をなめらかに容易に施すことができることから、床版に発生する応力の均一化および応力集中の緩和が可能となり、疲労耐久性の向上が実現できる。
本発明の一実施例における道路橋の一部を示した斜視図である。 道路橋の主桁、および横桁に本発明の実施例1に係る金属製床版を敷き詰めた状態を示す上面図である。 本発明の実施例1に係る金属製床版を上面から見た斜視図である。 図3の金属製床版を下面から見た斜視図である。 (a)図3の金属製床版をA方向から見た側面図、(b)図3の金属製床版の一部を下面から見た平面図、(c)図3の金属製床版の一部をB方向から見た側面図である。 Y方向に隣接する異なる本発明の実施例1に係る金属製床版が主桁に当接する部位を示した部分断面図である。 X方向に隣接する異なる本発明の実施例1に係る金属製床版同士が連結される部位を示した側面図である。 本発明の実施例2に係る金属製床版を下面から見た斜視図である。 本発明の実施例3に係る金属製床版を下面から見た斜視図である。 本発明の実施例4に係る金属製床版が主桁に設置されている状態を示した側面図である。 本発明の実施例5に係る金属製床版を上面から見た図である。 図11の金属製床版の橋軸方向における配置状態の一例を示した図である。 図11の金属製床版の橋軸方向における配置状態の別例を示した図である。 デッキプレートの上面に凸部を形成した本発明の実施例6に係る金属製床版を上面から見た斜視図である。 図6の金属製床版と主桁との接合における別の実施形態を示した部分断面図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
(実施例1)
図1は、道路橋の一部を示した斜視図である。図2は、道路橋の主桁、および横桁に本実施例に係る金属製床版を敷き詰めた状態を示す上面図である。図3は、本実施例に係る金属製床版を上面から見た斜視図である。図4は、図3の金属製床版を下面から見た斜視図である。図5(a)は、図3の金属製床版をA方向から見た側面図、図5(b)は、図3の金属製床版の一部を下面から見た平面図、図5(c)は、図3の金属製床版の一部をB方向から見た側面図である。
本実施例の道路橋1は、図1に示すように、橋軸方向(車両の通行方向)Xに延びる主桁4と、主桁4と直交する方向Yに延びる横桁6(図2参照)と、複数の床版14と、床版14の上面にアスファルト等の舗装により施工された路面16とから構成される。主桁4および横桁6は、上部フランジ8、下部フランジ10、およびウエブ12を有するH形鋼から形成されている。
床版14は、主桁4の上部フランジ8の上面に支持され、床版14の自重および床版14に加わる路面16の自重と車両の通行により発生する荷重とを主桁4に伝達している。なお、図1は道路橋1の一部として3つの主桁4により2つの床版14を支持した状態を示している。
図2に示すように、床版14は、主桁4および横桁6により格子状に区画されたうちの1つの区画を覆う大きさを有し、複数の床版14が主桁4の上面および横桁6の上面に互いに隙間なく敷き詰められている。
図3および図4に示すように、床版14はデッキプレート18と補強リブ20とを備えている。デッキプレート18は、長方形の板状に形成され、デッキプレート18の上面18a側にアスファルト等の舗装により路面16が施工され、デッキプレート18の下面18bに補強リブ20を形成している。
床版14はデッキプレート18および補強リブ20を球状黒鉛鋳鉄(FCD)材で一体に鋳造して成形され、床版14に反りや内部欠陥が発生せず所定の性能が確保されるように、床版14の鋳型形状や床版14の鋳造工程における冷却時間などが予め検討される。なお、床版14は球状黒鉛鋳鉄(FCD)材に限らず他種の鋳鉄や鋳鋼、アルミニウム合金等の異種金属にて製造しても良い。
補強リブ20は、橋軸方向Xと直交する方向Yに延びる主リブ22と、橋軸方向Xに延びる副リブ24とから構成される。主リブ22および副リブ24は、何れもデッキプレート18の下面18bから垂直方向Zに板状に突設された、いわゆる平リブであり、全体として平面視格子状の補強リブ20を形成している。
図5(a)〜(c)に示すように、デッキプレート18は脚部26とボルト装着部(接合手段)28とを備えている。脚部26は、方向Yにおけるデッキプレート18の両端において、デッキプレート18の下面18bから垂直方向Zに板状に突設しており、主リブ22が連接される。
主リブ22には、脚部26近傍に距離D3を存して主リブ22の厚みt1よりも厚肉にしたボルト装着部28を連接して形成している。ボルト装着部28は後述するボルト(接合手段)32をデッキプレート18の上面18aから挿通して保持可能な形状を有している。なお、本発明において使用するボルト32の頭部の形状は、六角形等の多角形のものに限らず、円形のものであっても良い。
主リブ22は、厚みt1、垂直方向Zの高さH1を有して形成され、対向する脚部26間に亘って各脚部26に連接して延設されており、デッキプレート18の下面18bの橋軸方向Xにリブ間隔(ピッチ)P1を存して複数配置されている。
副リブ24は、隣接する主リブ22の間に主リブ22と連接して形成され、デッキプレート18の下面18bの橋軸方向Xにおける全域に亘って延設されており、車両の通行により床版14に発生する荷重を主リブ22に伝達する。副リブ24は、長リブ24aと短リブ24bとから形成されている。長リブ24aは、厚みt2、垂直方向Zの高さが主リブ22とほぼ同じH2を有して形成され、本実施例では、デッキプレート18の下面18bの橋軸方向Xと直交する方向Yにおける中央に1つだけ配置されている。
短リブ24bは、厚みt3、垂直方向Zの高さが長リブ24aよりも短いH3を有して形成され、長リブ24aに平行して、デッキプレート18の下面18bの橋軸方向Xと直交する方向Yにリブ間隔P2を存して複数配置されている。
長リブ24aの橋軸方向Xにおける両端部にはそれぞれ、垂直方向Zに4つのボルト孔34が並んで穿孔されている。また、短リブ24bの橋軸方向Xにおける両端部にはそれぞれ、垂直方向Zに2つのボルト孔34が並んで穿孔されている。
以下に、道路橋1および床版14の仕様を例示する。
道路橋1の仕様を以下に示す(図2参照)。
・路面幅Wr:10m、
・主桁4の中心間隔D1:2.5m、
・横桁6の中心間隔D2:5.0m
床版14の仕様を以下に示す(図4参照)。
・デッキプレート18の大きさ(縦長L1×横幅W1):5.0m×2.5m、
・デッキプレート18の厚みt:12mm、
・主リブ22の高さH1:215mm、
・主リブ22の厚みt1:15mm、
・主リブ22のリブ間隔(ピッチ)P1:320mm、
・主リブ22の数:16、
・長リブ24a(副リブ24)の高さH2:215mm、
・長リブ24aの数:1、
・短リブ24b(副リブ24)の高さH3:100mm、
・短リブ24bの数:6、
・副リブ24の厚みt2:15mm
なお、主リブ22および副リブ24の厚み、高さ、リブ間隔(ピッチ)や、デッキプレート18の厚み等は、上記の仕様に限定されるものではなく、事前の応力解析シミュレーションの結果に応じて床版14に応力集中が発生しないよう、例えば、一部の主リブ22の厚みを大きくしたり、高くしたり、主リブ22の先端と付け根の厚みを変えるなど、適宜最適に設定される。
図6は、Y方向に隣接する異なる本発明の実施例1に係る金属製床版が主桁に当接する部位を示した部分断面図である。図7は、X方向に隣接する異なる本発明の実施例1に係る金属製床版同士が連結される部位を示した側面図である。
図6に示すように、主桁4の上部フランジ8の上面には、橋軸方向Xと直交する方向Yに隣接する床版14のそれぞれのデッキプレート18の脚部26が当接されている。車両の通行により床版14に発生する荷重は、主リブ22から脚部26に伝達され、あるいは副リブ24から主リブ22を介して脚部26に伝達され、主桁4の直上から矢印で示す鉛直方向Cに主桁4へ伝達される。
また、床版14と主桁4の上部フランジ8とは、ボルト孔38が穿孔されたボルト装着部28においてボルト32およびナット(接合手段)36により摩擦接合される。詳しくは、ボルト孔38は、互いに連通する上孔38aと、上孔38aよりも小径の下孔38bとから構成されている。上孔38aは、ボルト32をデッキプレート18の上面18aから挿通したときボルト32の頭部32aがデッキプレート18の上面18aから埋没可能な深さを有し、上孔38aと下孔38bとの段差により頭部32aが係止され、ボルト32を保持可能である。
このように、ボルト32の頭部32aをデッキプレート18の上面18aから埋没可能とすることにより、ボルト32の長さを短くすることができる。なお、上孔38aを、ボルト32の頭部32aと同形の多角形とするとともにボルト32の頭部32aと略同一の寸法で形成しても良い。このような構成とすることにより、ボルト32にナット36を螺合する際のボルト32の回り止めを併せて実現することが可能となる。
主桁4の上部フランジ8にもボルト孔38と一貫となる貫通孔40が形成され、貫通孔40から下方に突出されたボルト32にナット36を螺合することにより、床版14と主桁4とがボルト32およびナット36により摩擦接合される。また、上孔38aの開口に図示しないキャップを被せ、ボルト32を保護するのが好ましい。なお、本実施例においては、床版14は横桁6とボルトおよびナットにより接合されない。
図7に示すように、橋軸方向Xに隣接する床版14は、連結プレート42により互いに連結されている。
連結プレート42には、隣接する床版14の副リブ24同士に穿孔された各ボルト孔34に対応する位置にボルト孔44が穿孔されている。一貫するボルト孔34、44に、ボルト46を挿通して図示しないナットで締結することにより隣接する床版14同士が連結プレート42により互いに連結される。なお、図7では短リブ24bにおける連結のみを示したが、長リブ24aにおいても同様の連結プレート42を用いたボルト46による連結が行われる。
本実施例では、デッキプレート18および補強リブ20を鋳造により一体成形して床版14を形成することにより、従来の鋼床版において必要であったデッキプレートに対する補強リブの溶接が不要となる。したがって、溶接による接合部がなくなり、溶接部の疲労亀裂(疲労損傷)が発生しないことから、床版14の疲労性能を格段に向上させることができる。また、現場での溶接作業を行わないで済むため、道路橋1の施工の大幅な効率化を図ることができる。
さらに、鋳造により補強リブ20の形状や厚み、高さ等の寸法を自由に設定可能であり、無駄な材料を省略でき軽量化を図ることができる。また、鋳型により床版14のコーナー(角部)等にR面を容易に施すことができるため、床版14に発生する応力の均一化、応力の集中緩和および疲労耐久性の向上を容易に実現することができる。
また、床版14として、疲労限300MPa、耐力値400MPa、許容応力度235MPa(安全率1.7)、ヤング率170GPa、ポアソン比0.28を有する材料にて行った応力解析シミュレーションによれば、同程度の大きさの最大応力が発生する条件下で、従来構造の鋼床版よりも本実施例の鋳物の床版14の方が床版自体の重量を軽減することが可能であり、もしくは同程度の重量の床版において、床版に発生する最大応力を低減可能であることが判明している。
また、従来の鋼床版は、橋軸方向Xに延びる縦リブは、車両の通行により鋼床版に発生する荷重に対してデッキプレートを補強する主リブとして機能し、橋軸方向Xと直交する方向Yに延びる横リブは、主桁に荷重を伝達する機能を有し、主桁、縦リブおよび横リブがそれぞれ車両の通行により鋼床版に発生する荷重を負担していた。
これに対し本実施例の床版14は、発生応力に応じた最適な形状設計が容易に実現できる。また、少なくとも副リブ24の短リブ24bよりもリブ高さが高い主リブ22を主桁4と直交する方向Yに延設し、車両の通行により床版14に発生する荷重を主リブ22から脚部26を介して主桁4に真上から、あるいは副リブ24から主リブ22および脚部26を介して主桁4に真上から伝達する。したがって、縦リブ(主リブ)が主桁と平行に配置される従来の鋼床版の場合に比して、車両の通行により床版14に発生する荷重を主桁4に効率的に分散して伝達することができ、道路橋1の剛性を従来に比して向上することができる。
また、主リブ22および副リブ24を簡単な形状の平リブとすることにより、床版14に作用する応力を低減しながら、床版14の強度、剛性、および疲労性能を向上させるような床版14の鋳型を比較的容易に製作可能である。
また、床版14は主桁4および横桁6により格子状に区画されたうちの1つの区画を覆う大きさを有し、床版14を主桁4の上部フランジ8に当接して支持する「単純はり」的な支持方法であるため、従来の鋼床版のように1つの鋼床版が複数の主桁を跨ぐ大きさを有し、1つの鋼床版を複数の主桁で支持する「連続ばり」による支持方法と比較して、主リブ22の端部に大きなモーメントが発生せず、また、床版14と主桁4との接合部を単純構造にすることができる。
また、本実施例のように、ボルト装着部28を脚部26と別部位として配置し、鉛直荷重と水平荷重を主桁4に伝達する箇所を分離することにより、鉛直荷重を伝達する脚部26の位置をできるだけ主桁4のウエブ12に近い位置とすることができ、主桁4の上部フランジ8に発生する偏芯モーメントを減少させることができる。
また、ボルト装着部28を主リブ22に連接して形成することにより、ボルト装着部28にモーメントが作用したとしても、主リブ22の剛性によりボルト装着部28の強度を確保することができる。
また、図6に示すように、主桁4の上部フランジ8と隣接する床版14とをボルト32とナット36により摩擦接合して一体にすることにより、主桁4と床版14との合成効果を発揮させることができ、道路橋1の剛性と強度を向上することができる。
また、主桁4と床版14とをボルト32およびナット36により締結する構造とすることにより、従来の鋼床版を主桁および/または横桁に溶接する場合に比して、現場での施工が容易になり、工期短縮とコスト低減を実現することができる。
また、本実施例の補強リブ20は平リブであり、開断面のリブ形状を有するため、ねじれ剛性が小さく、既存の主桁4の上部フランジ8の表面に不陸の箇所が存在してもなじむため、床版14の取り付けが容易となる。
なお、本発明は本実施例の形態に制約されるものではなく、種々の異なった実施形態が可能である。
例えば、本実施例においては、図6に示すように、ボルト32をデッキプレート18の上面18aから挿通しているが、図15に示すように、図6とはボルト32の挿通方向が逆であっても良い。
詳しくは、ボルト32を主桁4の上部フランジ8に形成した貫通孔40の下方からボルト装着部28に穿孔されたボルト孔38に挿通し、ナット36をデッキプレート18の上面18aからボルト装着部38に穿孔されたボルト孔38の上孔38aに挿入して上孔38aと下孔38bとの段差により保持させ、ナット36をボルト32に螺合することにより、床版14と主桁4とがボルト32およびナット36により摩擦接合される。
なお、頭部の形状が多角形のボルト32を使用する場合には、上孔38aを、ナット36と同形の多角形とするとともにナット36と略同一の寸法としても良い。このような構成とすることにより、ナット36にボルト32を螺合する際のナット36の回り止めを併せて実現することが可能となる。また、上孔38aの開口に図示しないキャップを被せ、ナット36を保護するのが好ましい。
また、本実施例においては、床版14を主桁4に当接させて支持するようにしているが、床版14を主桁4および横桁6の両方、もしくは横桁6に当接させて支持するようにしても良く、その場合、ボルト装着部28を副リブ24に連接して形成し、床版14と横桁6とをボルトおよびナットにより締結するようにしても良い。
また、ボルト装着部28を補強リブ20(主リブ22もしくは副リブ24)に連接せず、別部位に形成するようにしても良い。
また、本実施例においては、補強リブ20は主リブ22および副リブ24から形成されるが、副リブ24は必須ではなく、主リブ22のみで補強リブ20を形成しても良い。
また、主リブ22と副リブ24の高さを同じ高さに形成するようにしても良い。
(実施例2)
図8は、本発明の他の実施例である金属製床版を下面から見た斜視図である。
この実施例では、実施例1の床版14を橋軸方向Xに4分割した大きさの床版48を連結して、床版14の大きさにしている。
以下に、実施例1の床版14を橋軸方向Xに4分割した大きさの床版48の仕様を例示する。なお、実施例1の場合と同じ形態のものについては説明を省略する。
・デッキプレート18の大きさ(縦長L2×横幅W2):1.25m×2.5m、
・主リブ22の数:4
実施例1の床版14を橋軸方向Xに4分割した大きさの床版48は、実施例1の床版14に比して小さく軽量となる。したがって、1つの床版48を小型車で運搬できるとともに、小型クレーンでの施工が可能となるため、道路橋1の建設における作業性を向上させ、コストを低減することができる。また、分割することで、主桁4の上部フランジ8の表面に不陸の箇所が存在してもなじむため、床版48の取り付けが容易となる。
この実施例の床版48を用いる場合には、橋軸方向Xに隣接する床版48同士を、実施例1で示した連結プレート42を介して互いにボルト接合することにより連結し、実施例1の床版14と同じ大きさを有する床版連結体を形成する。
(実施例3)
図9は、本発明のさらに他の実施例である金属製床版を下面から見た斜視図である。
この実施例では、床版48を橋軸方向Xと直交する方向Yに張り出して拡幅した大きさの床版54を連結している。なお、実施例1および実施例2の場合と同じ形態のものについては説明を省略する。
以下に、拡幅した張出部56を有する床版54の仕様を例示する。
・デッキプレート18の大きさ(縦長L2×横幅W3):1.25m×3.5m
この実施例のように、床版48を橋軸方向Xと直交する方向Yに拡幅した大きさの床版54とした場合には、路面幅Wrを実施例1の場合よりも1.0m拡幅した道路橋1を建設することができ、高欄等の設置が必要とされる外側車線に使用される。
この床版54を用いる場合にも、実施例2の場合と同様に、橋軸方向Xに隣接する床版54同士を連結プレート42を介して互いにボルト接合することにより連結し、床版連結体を形成する。
(実施例4)
図10は、本発明のさらに他の実施例である金属製床版が、主桁に設置されている状態を示した側面図である。この実施例では、床版57の脚部26には、垂直方向Zに切り欠かれた切欠部26aを形成している。この切欠部26aは、例えば上方向を頂点とする略二等辺三角形状をなし、脚部26の橋軸方向Xに沿って等間隔を存し複数配置されている。各切欠部26aは脚部26において各主リブ22が連接される位置の略中間に位置付けられている。
従来、道路橋1を建設した際に水平となるよう、床版およびアスファルト等の舗装の重量を考慮して、主桁4は、橋軸方向Xにおいて全体的に上方に若干凸となる弓なり形状に予め設計され、いわゆるキャンバー加工が施されている。
したがって、脚部26に切欠部26aを形成することにより、床版57と主桁4とを接合する際に、床版57が上方凸の弓なり形状の主桁4に追従して容易に載置可能である。また、脚部26ひいては床版57が変形することが許容されるため、主桁4と床版57とが馴染むような状態で接合することができる。
(実施例5)
図11は、本発明のさらに他の実施例である金属製床版62を上面から見た図である。図12は、金属製床版62の橋軸方向Xにおける配置状態の一例を示した図である。図13は、金属製床版62の橋軸方向Xにおける配置状態の別例を示した図である。この実施例では、実施例2の床版48(実施例1の床版14を橋軸方向Xに4分割した大きさの床版48)のデッキプレート18を上面視台形に形成した床版62を使用している。
詳しくは、本実施例のデッキプレート18は、上面視等脚台形に形成され、橋軸方向Xに向けて延び、互いに平行な1組の対辺である長底64a、短底64bと、橋軸方向Xと直交する方向Yに向けて延び、もう一組の対辺であって長さの等しい脚66a、66bとから構成されている。脚66a、66bは、それぞれ長底64a、短底64bと形成する底角が等しくなるように、図11で見て方向Yからθの角度を有して傾斜している。
図12に示すように、複数の床版62をデッキプレート18の長底64a、短底64bが同一側となる向きで隣り合う脚66a、66bにおいて連結することにより、1枚の床版62の脚66a、66bにおいて形成される傾斜角度2θと、床版62の数nとに基づいた曲率半径R1のカーブを道路橋1の橋軸方向Xに向けて形成することができる。
また、図13に示すように、橋軸方向Xに向けて連結された床版62を例えば3つ目毎に図12とは逆向きに配置して連結したり、矩形である床版48と組み合わせたりすることにより、図12の場合に比して緩やかな曲率半径R2のカーブを道路橋1に形成することもできる。
道路橋1は直線だけでなくカーブを有しているものもあり、この実施例のように、デッキプレート18をθの角度を有する上面視台形に形成した床版62を使用するだけで、その配置の仕方を種々変更することにより、所望の曲率半径のカーブを有する道路橋1を形成することができる。
(実施例6)
図14は、本発明のさらに他の実施例である金属製床版を上面から見た斜視図である。この実施例では、デッキプレート18の上面18aに、例えば大きさの異なる平面視六角形状の凸を2段重ねた凸部58を一様に多数有する床版60を形成している。この場合には、路面16を施工する際、デッキプレート18の上面18aに対するアスファルト等の舗装材の接合性を高めることができて好ましい。
また、凸部58が車両の耐スリップ性能を有する場合には、道路橋1を舗装しないで使用することができるため、道路橋1のさらなる軽量化が可能となる。
1 道路橋
4 主桁
8 上部フランジ
14 床版(金属製床版)
18 デッキプレート
18a デッキプレートの上面
18b デッキプレートの下面
20 補強リブ
22 主リブ
24 副リブ
26 脚部
26a 切欠部
28 ボルト装着部(接合手段)
32 ボルト(接合手段)
36 ナット(接合手段)
48 床版(金属製床版)
54 床版(金属製床版)
57 床版(金属製床版)
60 床版(金属製床版)
62 床版(金属製床版)

Claims (8)

  1. 道路橋の橋軸方向に延びる主桁の上面に支持される床版であって、
    デッキプレートと、
    前記デッキプレートの下面に形成した補強リブと
    を備え、
    前記デッキプレートおよび前記補強リブを鋳造により一体成形し、
    前記デッキプレートには、
    前記床版の自重および前記床版に加わる鉛直荷重を前記主桁の上面に伝達する脚部と、
    前記床版と前記主桁の上面とを接合する接合手段と
    を有し、
    前記接合手段は、ボルトを前記デッキプレートの上面から挿通可能なボルト装着部を備え、前記ボルト装着部と前記主桁の上面とを前記ボルトおよびナットにより締結することを特徴とする道路橋の金属製床版。
  2. 道路橋の橋軸方向に延びる主桁の上面に支持される床版であって、
    デッキプレートと、
    前記デッキプレートの下面に形成した補強リブと
    を備え、
    前記デッキプレートおよび前記補強リブを鋳造により一体成形し、
    前記デッキプレートには、
    前記床版の自重および前記床版に加わる鉛直荷重を前記主桁の上面に伝達する脚部と、
    前記床版と前記主桁の上面とを接合する接合手段と
    を有し、
    前記接合手段は、ナットを前記デッキプレートの上面から挿入可能かつボルトを下方から挿通可能なボルト装着部を備え、前記ボルト装着部と前記主桁の上面とを前記ボルトおよびナットにより締結することを特徴とする道路橋の金属製床版。
  3. 前記ボルト装着部を前記補強リブに連接して形成することを特徴とする請求項1または2に記載の道路橋の金属製床版。
  4. 前記脚部には、垂直方向に切り欠かれた切欠部を前記橋軸方向に沿って複数有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の道路橋の金属製床版。
  5. 前記補強リブは、前記橋軸方向と直交する方向に延びる主リブからなることを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一項に記載の道路橋の金属製床版。
  6. 前記補強リブは、
    前記橋軸方向と直交する方向に延びる主リブと、
    隣接する前記主リブの間に連接されて前記主リブに前記床版に加わる荷重を伝達する副リブと
    からなることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の道路橋の金属製床版。
  7. 前記補強リブは、前記デッキプレートの下面から垂直に板状に突設された平リブであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の道路橋の金属製床版。
  8. 前記デッキプレートは、
    上面視台形に形成することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の道路橋の金属製床版。
JP2015557865A 2014-01-16 2015-01-15 道路橋の金属製床版 Active JP6387020B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014005797 2014-01-16
JP2014005797 2014-01-16
PCT/JP2015/050933 WO2015108103A1 (ja) 2014-01-16 2015-01-15 道路橋の金属製床版

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015108103A1 JPWO2015108103A1 (ja) 2017-03-23
JP6387020B2 true JP6387020B2 (ja) 2018-09-05

Family

ID=53542989

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015557865A Active JP6387020B2 (ja) 2014-01-16 2015-01-15 道路橋の金属製床版

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6387020B2 (ja)
WO (1) WO2015108103A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105113405B (zh) * 2015-08-21 2018-05-08 同济大学 一种基于钢和uhpc的组合桥面
JP6660646B2 (ja) * 2015-12-16 2020-03-11 日本鉄塔工業株式会社 鉄骨床版橋
JP2019039572A (ja) * 2017-08-22 2019-03-14 アイシン精機株式会社 冷凍機

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5031624Y1 (ja) * 1970-11-25 1975-09-16
JPS5851208Y2 (ja) * 1981-07-11 1983-11-22 勝巳 福岡 橋,高架道路等構築体
JP2813107B2 (ja) * 1993-07-01 1998-10-22 新日本製鐵株式会社 橋 梁
JP2000008327A (ja) * 1998-06-24 2000-01-11 Kawada Industries Inc 曲線鋼床板橋の架設工法
JP2002155507A (ja) * 2000-11-17 2002-05-31 Koichi Matsumoto 橋 梁
US20090077758A1 (en) * 2007-09-21 2009-03-26 Groupe Canam Inc. Bridge deck panel
WO2014103392A1 (ja) * 2012-12-28 2014-07-03 株式会社Aoi デッキプレート支持具とそれを用いたスラブ施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2015108103A1 (ja) 2017-03-23
WO2015108103A1 (ja) 2015-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6387020B2 (ja) 道路橋の金属製床版
JP2010156167A (ja) 道路用柵
JP2013245459A (ja) 鋼床版及びこれを備えた鋼床版橋
JP2008050774A (ja) 鋼床板改修方法
KR102080492B1 (ko) 거더교의 캔틸레버 시공 방법
JP4897643B2 (ja) 鉄筋コンクリート合成鋼床版桁橋
JP4668760B2 (ja) 鋼橋の補修・補強構造及び方法
JP4143935B2 (ja) 縦リブ複合床版
JP4682839B2 (ja) 鋼床版の補強構造及び鋼床版の補強方法
JP4347158B2 (ja) 鋼橋、並びに鋼橋の補強方法及び補修方法
JP4585614B1 (ja) 合成鋼床版橋の施工方法、並びにリブ付き鋼床版、及び合成鋼床版橋
JP2010229733A (ja) 鋼管による橋梁用床版と橋梁用床版構造および鋼管
KR101464349B1 (ko) 주차장 건물의 상부플랜지 노출형 철골보
JP2008156934A (ja) 覆工板
JP6286737B2 (ja) 床版パネルの固定構造
JP2008231688A (ja) 合成床版を用いた橋梁構造及びその施工方法、合成床版用型枠
KR102209681B1 (ko) 신축이음장치
JP2006336231A (ja) 複合床版
JP4607785B2 (ja) 連続高架橋
JP6489078B2 (ja) 床版支持構造
JP4030825B2 (ja) 床版の取り付け構造およびこれを用いた床版の取替工法
JP2013024008A (ja) 横リブの疲労向上構造およびこれを用いた鋼床版
JP5295198B2 (ja) 合成床版及び連続桁橋
JP4733655B2 (ja) 少数主桁橋
KR100742222B1 (ko) 복공판이 필요 없는 임시 가설교량

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180810

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6387020

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250