JP6385630B1 - ノイズフィルタおよび電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、各コンデンサを近接させた場合でもノイズを低減できるノイズフィルタおよび当該ノイズフィルタを備えた電力変換装置を得ることを目的としている。
第一配線およびこの第一配線に対向して配置された第二配線で構成される入出力配線と、
一端が前記第一配線と第一接続部により接続され他端が前記第二配線と第二接続部により接続される第一線間コンデンサと、
一端が前記第一配線と第三接続部により接続され他端が接地配線と第四接続部により接続される第一対地コンデンサと、
一端が前記第二配線と第五接続部により接続され他端が前記接地配線と第六接続部により接続される第二対地コンデンサとを備えたノイズフィルタであって、
前記各コンデンサは、前記接地配線が配設された平面の一方面側あるいは他方面側に配設されたものであり、
前記第一対地コンデンサおよび前記第二対地コンデンサは、該第一対地コンデンサの前記第三接続部から前記第四接続部へ向かう向きと該第二対地コンデンサの前記第五接続部から前記第六接続部へ向かう向きとのうちの少なくとも一方の向きが、前記第一線間コンデンサの前記第一接続部から前記第二接続部へ向かう向きに対して、前記平面と直交する方向から見て、0度を超え360度未満の第1調整角度をなすように配置され、
れ、
前記第一対地コンデンサが前記平面の一方面側に配設され、前記第二対地コンデンサが前記平面の他方面側に配設され、前記第一対地コンデンサまたは前記第二対地コンデンサのうちの一方の向きが、前記第1調整角度をなすように配置される構成において、
前記第一対地コンデンサおよび前記第二対地コンデンサは、前記第1調整角度をなすように配置される前記第一対地コンデンサまたは前記第二対地コンデンサの一方の向きに対して、他方の向きが、前記平面と直交する方向から見て、0度以上180度未満、180度を超え360度未満の第1補助角度をなすように配置され、
前記第一対地コンデンサが、前記平面と直交する方向から見て、前記第二対地コンデンサと重なる位置に配置される、
ものである。
また、本願に開示される電力変換装置においては、
上記のように構成されたノイズフィルタと、
入力された電圧をスイッチングする半導体スイッチング素子とを備えた、
ものである。
図1は、本実施の形態のノイズフィルタを示す回路図である。
図2Aは、本実施の形態のノイズフィルタの斜視図である。
図2Bは、図2Aにおけるノイズフィルタの上方から、すなわち平面Pと直交する方向から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す説明図である。
図2Cは、図2Aにおけるノイズフィルタの手前側から、すなわちノイズフィルタの側方から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す模式図である。
このように構成されたノイズフィルタは、半導体素子のスイッチング動作などによって生じる電磁気ノイズを減衰させるために、系統電源側とノイズの発生源である電気機器(例えばインバータ)との間、系統電源側とノイズの発生源である電力変換装置との間、電気機器と負荷との間、電力変換装置と負荷との間、等に挿入(接続)される。ここで、半導体素子には例えばSi(シリコン)を用いても良く、もしくは、SiC(炭化珪素)、GaN(ガリウムナイトライド、窒化ガリウム)、ダイヤモンド等を材料とするワイドバンドギャップ半導体の素子を用いても良い。
なお、以降の説明において、第一線間コンデンサ11、第一対地コンデンサ12、および第二対地コンデンサ13のそれぞれを区別する必要がない場合は、単にコンデンサと称す。
第一配線2、第二配線3、接地配線4は、薄い平板状の導体で形成され、それぞれ図2Aに示されるような形状に切り欠かれた切欠部が形成されている。第一配線2、第二配線3、接地配線4は、図2Aにおける上下方向に間隔を置いて、上から第一配線2、接地配線4、第二配線3の順に、かつ互いに平行に対向して配置されている。なお、接地配線4が配設された平面P、すなわち接地配線4を含む平面Pがこの実施の形態における予め決められた平面である。
第一対地コンデンサ12は、第三接続部としての接続部121aを有する第一接続線121および第四接続部としての接続部122aを有する第二接続線122を備えている。
第二対地コンデンサ13は、第五接続部としての接続部131aを有する第一接続線131および第六接続部としての接続部132aを有する第二接続線132を備えている。
なお、以下においては、第一配線2および接地配線4および第二配線3並びに平面Pに対する各コンデンサ11、12、13の位置関係を説明するときに、特に断らない限り代表として平面Pを用いて説明することとする。
すなわち、第一線間コンデンサ11の、第一配線2に接続された接続部111aから、第二配線3に接続された接続部112aへ向かう向きをD1とする。
第一対地コンデンサ12の、第一配線2に接続された接続部121aから、接地配線4に接続された接続部122aへ向かう向きをD2とする。
第二対地コンデンサ13の、第二配線3に接続された接続部131aから、接地配線4に接続された接続部132aへ向かう向きをD3とする。
また、向きD1、向きD2、向きD3がなす角度とは、平面Pと直交する方向から見たときの向きD1、向きD2、向きD3がなす角度のことである。
具体的には、図2A〜図2Cに示されるように、第一対地コンデンサ12および第二対地コンデンサ13のうち、第一線間コンデンサ11に近接する方の第二対地コンデンサ13の向きD3が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見てほぼ180度の第1調整角度をなすように配置されている。
具体的には、図2A〜図2Cに示されるように、第一対地コンデンサ12の向きD2は、上記第1調整角度をなすように配置された第二対地コンデンサ13の向きD3に対して、平面Pと直交する方向から見てほぼ180度の第1補助角度をなすように配置される。
このように結合量を−1とした構成においては、第一線間コンデンサ11および第二対地コンデンサ13を流れる電流によって形成される磁場が相互に打消しあう。
そのため、従来のもの、例えば向きD1と、向きD3とが、ほぼ0度(同じ方向)となる従来の配置のものに比べて、図1に示した電磁結合が大幅に低減される。
このため、第一線間コンデンサ11と第二対地コンデンサ13とが近接して配置された場合でも、第一線間コンデンサ11と第二対地コンデンサの寄生インダクタンスを介した電磁結合を大幅に低減でき、各コンデンサが持つノイズのバイパス効果を維持できるため、ノイズを低減できる。
またこのように第一対地コンデンサ12に対して第1補助角度をなすように、第二対地コンデンサ13を配置することで、第一対地コンデンサ12と第二対地コンデンサ13との間の静電容量による静電結合を抑制することも可能である。これにより伝導ノイズを抑制できる。
また、第1調整角度および第1補助角度として用いた180度は、前述のように最も電磁結合を低減できる角度であると共に、各コンデンサを実装する場合において実装が容易な角度である。但し、マシン実装を用いず、人手により実装する場合等においては、最大プラスマイナス45度の誤差が生じることがある。よって、第1調整角度は、実装容易な180度を中心としたプラスマイナス45度の公差を含む値とする。
また、図2では第一配線2、第二配線3、接地配線4は、板状の導体に部分的に切欠き部を設けた特有の形状を有しているが、これらの形状については第一線間コンデンサ11、第一対地コンデンサ12、および第二対地コンデンサ13との接続に適する任意の形状のものでよい。さらに、第一配線2、第二配線3、接地配線4は、平板状の導体で形成された薄板状のものを示したが、板状ではなく断面円形の銅線などで形成されたものであってもよい。
図4Aは、本実施の形態のノイズフィルタの斜視図である。
図4Bは、図4Aにおけるノイズフィルタを、平面Pと直交する方向から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す説明図である。
図4Cは、図4Aにおけるノイズフィルタを側方から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す模式図である。
第一線間コンデンサ11、第一対地コンデンサ12、および第二対地コンデンサ13は平面Pの一方面側(図4Aにおける上方面側)に配置される。そして、図4Aにおける右方から第一線間コンデンサ11、第二対地コンデンサ13、第一対地コンデンサ12の順に、図4Aにおける平面Pと平行な方向から見て重なる位置に配置される。なお、第一対地コンデンサ12は、第二対地コンデンサ13の左方に第二対地コンデンサ13とほぼ平行にかつ近接して配置されている。
具体的には、図4A〜図4Cに示されるように、第二対地コンデンサ13は、その向きD3が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ135度の第1調整角度をなすように配置される。また、第一対地コンデンサ12は、その向きD2が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ315度の第1調整角度をなすように配置される。
このように、第一対地コンデンサ12は、第一線間コンデンサ11の寄生インダクタンスとの結合量を低減しつつ、隣接する第二対地コンデンサ13の寄生インダクタンスとの結合量を低減するように配置されている。
図5Aは、本願の実施の形態3のノイズフィルタの斜視図である。
図5Bは、図5Aにおけるノイズフィルタを、平面Pと直交する方向から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す説明図である。
図5Cは、図5Aにおけるノイズフィルタを側方から見たときの各コンデンサの配置を側方から見て模式的に示す模式図である。
第一線間コンデンサ11、第一対地コンデンサ12、および第二対地コンデンサ13は、平面Pの一方面側(図5Aにおける上方面側)に配置される。そして、図5Aにおける右方から第一線間コンデンサ11、第二対地コンデンサ13、第一対地コンデンサ12の順に、図5Aにおける平面Pと平行な方向から見て重なる位置に配置される。なお、第二対地コンデンサ13にほぼ平行にかつ近接して第一対地コンデンサ12が配置されている。
具体的には、図5A〜図5Cに示されるように、第二対地コンデンサ13は、その向きD3が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ90度の第1調整角度をなすように配置される。また、第一対地コンデンサ12は、その向きD2が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ270度の第1調整角度をなすように配置される。
このように、第一対地コンデンサ12は、第一線間コンデンサ11の寄生インダクタンスとの結合量を低減しつつ、隣接する第二対地コンデンサ13の寄生インダクタンスとの結合量を低減するように配置されている。
なお、第一線間コンデンサ11の向きD1を180度回転させて、第一線間コンデンサ11の向きD1に対する第二対地コンデンサ13の向きD3がなす角度がほぼ270度の角度となるようにしてもよい。
図6Aは、本実施の形態4のノイズフィルタの斜視図である。
図6Bは、図6Aにおけるノイズフィルタを、平面Pと直交する方向から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す説明図である。
図6Cは、図6Aにおけるノイズフィルタを側方から見たときの各コンデンサの配置を側方から見て模式的に示す模式図である。
第一線間コンデンサ11、第一対地コンデンサ12、および第二対地コンデンサ13は、平面Pの一方面側(図6Aにおける上方面側)に配置される。そして、図6Aにおける右方から第一線間コンデンサ11、第二対地コンデンサ13、第一対地コンデンサ12の順に、図6Aにおける平面Pと平行な方向から見て重なる位置に配置される。
具体的には、図6A〜図6Cに示されるように、第二対地コンデンサ13は、その向きD3が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ90度の第1調整角度をなすように配置される。また、第一対地コンデンサ12は、その向きD2が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見てほぼ180度の角度をなすように配置される。
このように、第一対地コンデンサ12は、第一線間コンデンサ11の寄生インダクタンスとの結合量を低減しつつ、隣接する第二対地コンデンサ13の寄生インダクタンスとの結合量を低減するように配置されている。
図7Aは、本実施の形態のノイズフィルタの斜視図である。
図7Bは、図7Aにおけるノイズフィルタを、平面Pと直交する方向から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す説明図である。
図7Cは、図7Aにおけるノイズフィルタを側方から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す模式図である。
ノイズフィルタ500は、第二線間コンデンサ14を備える。
第二線間コンデンサ14は、第七接続部としての接続部141aを有する第一接続線141および第八接続部としての接続部142aを有する第二接続線142を備えている。
第二線間コンデンサ14は、図7Aにおける第一線間コンデンサ11の右方に第一線間コンデンサ11と並べて平行に配置されている。
なお、第二線間コンデンサ14の第一配線2に接続された接続部141aから第二配線3に接続された接続部142aへ向かう向きをD4とする。
具体的には、図7A〜図7Cに示されるように、第二対地コンデンサ13は、その向きD3が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ180度の第1調整角度をなすように配置される。また、第一対地コンデンサ12は、向きD2が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ270度の第1調整角度をなすように配置される。
具体的には、図7A〜図7Cに示されるように、第二線間コンデンサ14は、その向きD4が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、180度の第2調整角度をなすように配置される。
このように、第一対地コンデンサ12は、第一線間コンデンサ11の寄生インダクタンスとの結合量を低減しつつ、隣接する第二対地コンデンサ13の寄生インダクタンスとの結合量を低減するように配置されている。
図8Aは、本実施の形態のノイズフィルタの斜視図である。
図8Bは、図8Aにおけるノイズフィルタを、平面Pと直交する方向から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す説明図である。
図8Cは、図8Aにおけるノイズフィルタを側方から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す模式図である。
図9は、平面Pの一方面側に配置されたコンデンサの向きと、平面Pの他方面側に配置されたコンデンサの向きとがなす角度に基づく電磁結合量を実験結果に基づき示した図である。
第一線間コンデンサ11および第二対地コンデンサ13は平面Pの一方面側(図8Aにおける上方面側)に配置される。そして、図8Aにおける右方から第一線間コンデンサ11、第二対地コンデンサ13の順に、図8Aにおける平面Pと平行な方向から見て重なる位置に配置される。
また、図8Cに示すように、第一対地コンデンサ12は、平面Pの他方面側(図8Aにおける下方面側)に、平面Pと直交する方向から見て、第二対地コンデンサ13と上下方向に重なる位置に配置される。
なお、図8Bにおいて、図示の都合上、平面Pの他方面側(図8Aにおける下方面側)に位置する第一対地コンデンサ12を点線にて表し、かつ第二対地コンデンサ13の左方に並べて図示している。
具体的には、平面Pの他方面側に配置される第一対地コンデンサ12の向きD2は、上記第1調整角度をなすように、平面Pの一方面側に配置された第二対地コンデンサ13の向きD3に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ0度の第1補助角度をなすように配置される。
図9に示したように、平面Pの一方面側に配置されたコンデンサの向きと、平面Pの他方面側に配置されたコンデンサの向きとがなす角度に基づく電磁結合量は、角度0度(360度)において−1と最も低くなる。よって、平面Pの一方面側に配値された第二対地コンデンサ13と、平面Pの他方面側に配置された第一対地コンデンサ12の寄生インダクタンスを介した結合量を−1に低減できる。
また、第一対地コンデンサ12は、平面Pと直交する方向から見て、第二対地コンデンサ13と上下方向に重なる位置に配置されるため、より効果的に磁場を打ち消して電磁結合を大幅に低減できる。
また、平面Pの他方面側に第一対地コンデンサ12を配置する構成としたため、図8Aにおける左右方向の寸法の増加を抑制しつつノイズを低減することができる。
図10Aは、本実施の形態のノイズフィルタの斜視図である。
図10Bは、図10Aにおけるノイズフィルタを、平面Pと直交する方向から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す説明図である。
図10Cは、図10Aにおけるノイズフィルタを側方から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す模式図である。
その他の構成については、図2に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。なお、第一線間コンデンサ11の向きD1を180度回転させて、第一線間コンデンサ11の向きD1に対する第二対地コンデンサの向きD3がなす第1調整角度がほぼ270度の角度となるようにしてもよい。
図11Aは、本実施の形態のノイズフィルタの斜視図である。
図11Bは、図11Aにおけるノイズフィルタを、平面Pと直交する方向から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す説明図である。
図11Cは、図11Aにおけるノイズフィルタを側方から見たときの各コンデンサの配置を模式的に示す模式図である。
ノイズフィルタ800は、第二線間コンデンサ14を備える。
第二線間コンデンサ14は、第七接続部としての接続部141aを有する第一接続線141および第八接続部としての接続部142aを有する第二接続線142を備えている。
第一線間コンデンサ11、第二対地コンデンサ13、第一対地コンデンサ12は、平面Pの一方面側に、かつ図11Aにおける右方から第一線間コンデンサ11、第二対地コンデンサ13、第一対地コンデンサ12の順に、平面Pと平行な方向から見て重なる位置にして配置されている。そして、第二線間コンデンサ14は、接続部141aが第一配線2に接続され、接続部142aが第二配線3に接続されている。
具体的には、図11Bおよび図11Cに示されるように、第二線間コンデンサ14の向きD4は、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ0度(360度)の第2調整角度をなすように配置されている。
図12は、本実施の形態のノイズフィルタを示す回路図である。
図13Aは、本実施の形態のノイズフィルタの斜視図である。
図13Bは、図13Aにおけるノイズフィルタを、平面Pと直交する方向から見たときのコンデンサおよびコイルの配置を模式的に示す説明図である。
図13Cは、図13Aにおけるノイズフィルタを側方から見たときのコンデンサおよびコイルの配置を模式的に示す模式図である。
ノイズフィルタ900は、第一コイル15、第二コイル16を備える。
第一コイル15は、第九接続部としての接続部151aを有する第一接続線151および第十接続部としての接続部152aを有する第二接続線152を備えている。また、第二コイル16は、第十一接続部としての接続部161aを有する第一接続線161および第十二接続部としての接続部162aを有する第二接続線162を備えている。
第一コイル15は、その一端が接続部151aにより、他端が接続部152aにより、第一配線2に直列接続される。また、第二コイル16は、その一端が接続部161aにより、他端が接続部162aにより、第二配線3に直列接続されている。
すなわち、第一コイル15の第一配線2に接続された接続部151aから同じく第一配線2に接続された接続部152aへ向かう向きをD5とする。
第二コイル16の第二配線3に接続された接続部161aから同じく第二配線3に接続された接続部162aへ向かう向きをD6とする。
具体的には、図13A〜13Cに示されるように、第一コイル15は、その向きD5が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直行する方向から見て、ほぼ270度の第3調整角度をなすように配置される。また、第二コイル16は、その向きD6が、第一線間コンデンサの向きD1に対して、平面Pと直行する方向から見て、ほぼ180度の第3調整角度をなすように配置される。
具体的には、図13A〜図13Cに示されるように、第一コイル15の向きD5は、第二コイル16のD6に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ90度の第2補助角度をなすように配置される。
その他の構成については、図2に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
このように、第一コイル15および第二コイル16は、第一線間コンデンサ11の寄生インダクタンスとの結合量を低減しつつ、互いの寄生インダクタンスの結合量(図12における相互インダクタンスンスM6)を低減するように配置されている。
図14は、図12および図13で示したノイズフィルタ900と異なる構成のノイズフィルタ900aを示す回路図である。
図15は、図14に示すノイズフィルタ900aを、平面Pと直交する方向から見たときのコンデンサおよびコイルの配置を模式的に示す説明図である。
図14、15において、ノイズフィルタ900aは、次のように構成されている。
ノイズフィルタ900aは、第一コモンモードコイル25、第二コモンモードコイル26を備える。
第三コイル17は、一端に第十三接続部としての接続部171aを有する第一接続線171と、他端に第十四接続部としての接続部172aを有する第二接続線172を備えている。また、第四コイル18は、一端に第十五接続部としての接続部181aを有する第一接続線181と、他端に第十六接続部としての接続部182aを有する第二接続線182を備えている。
第五コイル19は、一端に第十七接続部としての接続部191aを有する第一接続線191と、他端が第十八接続部としての接続部192aを有する第二接続線192を備えている。また、第六コイル20は、一端が第十九接続部としての接続部201aを有する第一接続線201と、他端が第二十接続部としての接続部202aを有する第二接続線202を備えている。
第二コモンモードコイル26の第五コイル19は、その一端が接続部191aにより、他端が192aにより、第一配線2に直列接続される。また、第二コモンモードコイル26の第六コイル20は、その一端が201aにより、他端が202aにより、第二配線3に直列接続される。
すなわち、第一コモンモードコイル25の第三コイル17の第一配線2に接続された接続部171aから同じく第一配線2に接続された接続部172aへ向かう向きをD7とする。
第二コモンモードコイル26の第五コイル19の第一配線2に接続された接続部191aから同じく第一配線2に接続された接続部192aへ向かう向きをD8とする。
具体的には、図15に示されるように、第一コモンモードコイル25は、その向きD7が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ270度の第4調整角度をなすように配置される。また、第二コモンモードコイル26は、その向きD8が、第一線間コンデンサ11の向きD1に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ180度の第4調整角度をなすように配置される。
具体的には、図15に示されるように、第一コモンモードコイル25の向きD7は、第二コモンモードコイル26のD8に対して、平面Pと直交する方向から見て、ほぼ90度の第3補助角度をなすように配置される。
その他の構成については、図2に示した実施の形態1と同様のものであるので、相当するものに同じ符号を付して説明を省略する。
このように、第一コモンモードコイル25および第二コモンモードコイル26は、第一線間コンデンサ11の寄生インダクタンスとの結合量を低減しつつ、互いの寄生インダクタンスの結合量を低減するように配置されている。
ここで、系統電源側とノイズの発生源である電力変換器との間に、実施の形態9に示したノイズフィルタ900を接続した場合の電力変換装置1000の構成例を図を用いて示す。
電力変換装置1000は、半導体スイッチング素子41を備えて電力変換を行う電力変換器40と、ノイズフィルタ900とを備える。ノイズフィルタ900は、電源30と電力変換器40との間に設けられて、電力変換器40の半導体スイッチング素子41のスイッチング動作により生じるノイズを減衰する。
ノイズフィルタ900は、各コンデンサおよびコイルを近接させて配置することで小型でありつつ高いノイズ低減効果を有する。よって、このようなノイズフィルタ900を備えることで、小型で且つ高いノイズ低減効果を有する高性能の電力変換装置1000を提供できる。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
Claims (15)
- 第一配線およびこの第一配線に対向して配置された第二配線で構成される入出力配線と、
一端が前記第一配線と第一接続部により接続され他端が前記第二配線と第二接続部により接続される第一線間コンデンサと、
一端が前記第一配線と第三接続部により接続され他端が接地配線と第四接続部により接続される第一対地コンデンサと、
一端が前記第二配線と第五接続部により接続され他端が前記接地配線と第六接続部により接続される第二対地コンデンサとを備えたノイズフィルタであって、
前記各コンデンサは、前記接地配線が配設された平面の一方面側あるいは他方面側に配設されたものであり、
前記第一対地コンデンサおよび前記第二対地コンデンサは、該第一対地コンデンサの前記第三接続部から前記第四接続部へ向かう向きと該第二対地コンデンサの前記第五接続部から前記第六接続部へ向かう向きとのうちの少なくとも一方の向きが、前記第一線間コンデンサの前記第一接続部から前記第二接続部へ向かう向きに対して、前記平面と直交する方向から見て、0度を超え360度未満の第1調整角度をなすように配置され、
前記第一対地コンデンサが前記平面の一方面側に配設され、前記第二対地コンデンサが前記平面の他方面側に配設され、前記第一対地コンデンサまたは前記第二対地コンデンサのうちの一方の向きが、前記第1調整角度をなすように配置される構成において、
前記第一対地コンデンサおよび前記第二対地コンデンサは、前記第1調整角度をなすように配置される前記第一対地コンデンサまたは前記第二対地コンデンサの一方の向きに対して、他方の向きが、前記平面と直交する方向から見て、0度以上180度未満、180度を超え360度未満の第1補助角度をなすように配置され、
前記第一対地コンデンサが、前記平面と直交する方向から見て、前記第二対地コンデンサと重なる位置に配置される、
ノイズフィルタ。 - 前記第1調整角度は、180度を中心にプラスマイナス45度以内、90度を中心にプラスマイナス45度以内、270度を中心にプラスマイナス45度以内、のいずれかである、
請求項1に記載のノイズフィルタ。 - 一端が前記第一配線と第七接続部により接続され他端が前記第二配線と第八接続部により接続される第二線間コンデンサを有するものであって、
かつ前記第二線間コンデンサと前記第一線間コンデンサとが隣接して前記平面の一方面側に配設され、
前記第二線間コンデンサの前記第七接続部から前記第八接続部へ向かう向きが、前記第一線間コンデンサの前記第一接続部から前記第二接続部へ向かう向きに対して、前記平面と直交する方向から見て、0度を超え360度未満の第2調整角度をなすように配置される、
請求項1または請求項2に記載のノイズフィルタ。 - 一端が前記第一配線と第七接続部により接続され他端が前記第二配線と第八接続部により接続される第二線間コンデンサを有するものであって、
かつ前記第一線間コンデンサが前記平面の一方面側に配設され、前記第二線間コンデンサが前記平面の他方面側に配設され、
前記第二線間コンデンサの前記第七接続部から前記第八接続部へ向かう向きが、前記第一線間コンデンサの前記第一接続部から前記第二接続部へ向かう向きに対して、前記平面と直交する方向から見て、0度以上180度未満、180度を超え360度未満の第2調整角度をなすように配置される、
請求項1または請求項2に記載のノイズフィルタ。 - 一端が第九接続部により、他端が第十接続部により、前記第一配線に直列接続される第一コイルと、
一端が第十一接続部により、他端が第十二接続部により、前記第二配線に直列接続される第二コイルと、を有するものであって、
前記第一コイルおよび前記第二コイルは、該第一コイルの前記第九接続部から前記第十接続部へ向かう向きと該第二コイルの前記第十一接続部から前記第十二接続部へ向かう向きとのうちの少なくとも一方の向きが、前記第一線間コンデンサの前記第一接続部から前記第二接続部へ向かう向きに対して、前記平面と直交する方向から見て、0度を超え360度未満の第3調整角度をなすように配置される、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のノイズフィルタ。 - 前記第一コイルと前記第二コイルと前記第一線間コンデンサとが、前記平面の一方面側に配設される構成において、
前記第一コイルおよび前記第二コイルは、前記第一コイルまたは前記第二コイルの一方の向きに対して、他方の向きが、前記平面と直交する方向から見て、0度を超え360度未満の第2補助角度をなすように配置される、
請求項5に記載のノイズフィルタ。 - 前記第一コイルと前記第二コイルとが、前記平面の一方面側において前記第一線間コンデンサに隣接して配設される構成において、
前記第一コイルおよび前記第二コイルは、
前記第一コイルまたは前記第二コイルの一方の向きに対して他方の向きが前記第2補助角度をなすとともに、前記第一線間コンデンサに対して前記第3調整角度をそれぞれがなして配置される、
請求項6に記載のノイズフィルタ。 - 前記第一コイルが前記平面の一方面側に配設され、前記第二コイルが前記平面の他方面側に配設され、前記第一コイルまたは前記第二コイルのうちの一方の向きが、前記第3調整角度をなすように配置される構成において、
前記第一コイルおよび前記第二コイルは、前記第3調整角度をなすように配置される前記第一コイルまたは前記第二コイルの一方の向きに対して、他方の向きが、前記平面と直交する方向から見て、0度以上180度未満、180度を超え360度未満の第2補助角度をなすように配置される、
請求項5に記載のノイズフィルタ。 - 前記第一コイルが、前記平面と直交する方向から見て、前記第二コイルと重なる位置に配置される、
請求項8に記載のノイズフィルタ。 - 一端が第十三接続部により、他端が第十四接続部により、前記第一配線に直列接続される第三コイルと、一端が第十五接続部により、他端が第十六接続部により、前記第二配線に直列接続される第四コイルと、で形成される第一コモンモードコイルと、
一端が第十七接続部により、他端が第十八接続部により、前記第一配線に直列接続される第五コイルと、一端が第十九接続部により、他端が第二十接続部により、前記第二配線に直列接続される第六コイルと、で形成される第二コモンモードコイルと、
を有するものであって、
前記第一コモンモードコイルおよび前記第二コモンモードコイルは、該第一コモンモードコイルの前記第十三接続部から前記第十四接続部へ向かう向きと該第二コモンモードコイルの前記第十七接続部から前記第十八接続部へ向かう向きとのうちの少なくとも一方の向きが、前記第一線間コンデンサの前記第一接続部から前記第二接続部へ向かう向きに対して、前記平面と直交する方向から見て、0度を超え360度未満の第4調整角度をなすように配置される、
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のノイズフィルタ。 - 前記第一コモンモードコイルと前記第二コモンモードコイルと前記第一線間コンデンサとが、前記平面の一方面側に配設される構成において、
前記第一コモンモードコイルおよび前記第二コモンモードコイルは、前記第一コモンモードコイルまたは前記第二コモンモードコイルの一方の向きに対して、他方の向きが、前記平面と直交する方向から見て、0度を超え360度未満の第3補助角度をなすように配置される、
請求項10に記載のノイズフィルタ。 - 前記第一コモンモードコイルと前記第二コモンモードコイルとが、前記平面の一方面側において前記第一線間コンデンサに隣接して配設される構成において、
前記第一コモンモードコイルおよび前記第二コモンモードコイルは、
前記第一コモンモードコイルまたは前記第二コモンモードコイルの一方の向きに対して他方の向きが前記第3補助角度をなすとともに、前記第一線間コンデンサに対して前記第4調整角度をそれぞれがなして配置される、
請求項11に記載のノイズフィルタ。 - 前記第一コモンモードコイルが前記平面の一方面側に配設され、前記第二コモンモードコイルが前記平面の他方面側に配設され、前記第一コモンモードコイルまたは前記第二コモンモードコイルのうちの一方の向きが、前記第4調整角度をなすように配置される構成において、
前記第一コモンモードコイルおよび前記第二コモンモードコイルは、前記第4調整角度をなすように配置された前記第一コモンモードコイルまたは前記第二コモンモードコイルの一方の向きに対して、他方の向きが、前記平面と直交する方向から見て、0度以上180度未満、180度を超え360度未満の第3補助角度をなすように配置される、
請求項12に記載のノイズフィルタ。 - 前記第一コモンモードコイルが、前記平面と直交する方向から見て、前記第二コモンモードコイルと重なる位置に配置される、
請求項13に記載のノイズフィルタ。 - 請求項1から請求項14のいずれか1項に記載のノイズフィルタと、
入力された電圧をスイッチングする半導体スイッチング素子とを備えた、
電力変換装置。
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JP2000100555A (ja) * | 1998-09-18 | 2000-04-07 | Sanyo Electric Co Ltd | 高周波加熱装置 |
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