JP6385109B2 - 画像形成装置、画像形成方法、およびプログラム - Google Patents

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本発明は、画像形成装置、画像形成方法、およびプログラムに関する。具体的には、本発明は、記録媒体上に形成される画像の質感を制御する画像形成装置、画像形成方法、およびプログラムに関する。
近年、高価な産業用装置としてだけでなく、比較的安価なデジタルカメラとして、被写体の三次元情報を取得可能な撮像装置が普及している。三次元情報を取得する技術として、例えば、多視点から同時に撮像して得られた複数の画像について、対応する特徴点の位置ズレ量から三角測量の原理によって奥行き情報を推定するステレオマッチングと呼ばれる手法が良く知られている。
上述した通り、一般的なユーザが三次元情報を比較的容易に取得できるようになったことから、従来の平面的なプリントだけでなく、立体的に見えるプリントや素材の質感を表現できるようなプリントに対する期待が高まっている。
立体的に見えるプリントの例として、短冊状に分割した多視点画像を水平方向に視点順に交互に配置した画像を、レンチキュラーシートを介して観察する裸眼立体視プリントが知られている(特許文献1)。また、取得した三次元情報に基づき、人間の目視で認識可能な凹凸を付与してレリーフ調の画像を形成する技術が知られている(特許文献2)。また、上述したステレオマッチングを利用して三次元的な奥行き情報を生成し、視差が大きい画素ほどぼかし量を大きくする技術が知られている(特許文献3)。また、素材の質感を表現したプリンタの例として、光沢信号と、拡散反射画像信号とを取得して、織物の繊維方向に依存したテクスチャや光沢感を再現する技術が知られている(特許文献4)。
また、従来、「構造色」と呼ばれる現象があることが知られている。例として、シャボン玉や油膜のような光の波長程度の薄膜において、上面で反射する光と、下面で反射する光とが干渉することによる「薄膜干渉」や、貝殻の内側や昆虫の玉虫などのように積層した薄膜の各層からの光が干渉することによる「多層膜干渉」がある。さらに別の例として、CDやDVD、モルフォチョウのように微細な凹凸が回折格子の役割を果たして光を干渉させる「微細凹凸による干渉」、オパールのように微粒子が規則的に並んで光を干渉させる「微粒子による干渉」などがある。このように、構造色とは、光の波長あるいはそれ以下の微細構造に起因する発色現象であり、対象物体を観察する角度に応じて様々な色味に観察される。
特開2011−154300号公報 特許第4358653号公報 特許第5186614号公報 特許第4073200号公報
上述した通り、三次元情報を利用して特殊効果を付与したプリント物に関する技術は幾つか知られているが、三次元情報に基づいて構造色を付与する技術は知られていない。例えば、デジタルカメラなどの撮像装置で構造色物体を撮像した画像には、撮像時の照明、物体、撮像装置の位置関係に依存した色付きは含まれるが、角度を変えながらその画像のプリント物を観察しても当然色付きは変化しない。
特許文献1では、三次元情報を利用して立体的に見えるプリント物を得ることは可能だが、上述したような構造色の付与に関する記載は無い。また、レンチキュラーシートと、画像とを正確に位置合わせして貼り合わせる技術が必要となり高コスト化してしまう。特許文献2では、三次元情報に基づいて人間の目視で認識可能な凹凸を付与する技術について記載されており、反射の特性を制御することにも言及されているが、構造色の付与に関する記載は無い。特許文献3では、被写体の三次元的な奥行き情報に応じて画像処理を変更する技術が記載されているが、ぼかし量の変更であり構造色を付与するプリント技術では無い。特許文献4では、被写体の光沢特性に応じてクリアインクの記録方法を決定する技術が記載されており、織物の繊維構造による光沢のテクスチャ表現は可能だが、構造色の付与に関する記載は無い。また、光沢信号はスキャナにより取得することを想定しており、平面に近い物体しか扱えない。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、三次元情報を取得して被写体の質感を付与するプリント技術に関する。特に、角度を変えながらプリント物を観察した際に、映り込む照明の色味が観察角度に応じて異なって観察される構造色を付与するプリント技術に関する。
本発明は、画像に含まれる物体の三次元形状に関する特徴量を取得する取得手段と、前記特徴量に基づいて、前記物体への入射光に対する反射光の構造色による色付きを前記画像に付与するための質感調整剤の記録方法を決定する第1決定手段と、前記質感調整剤の記録方法に基づいて、記録媒体上に形成された前記画像の上に前記質感調整剤を記録することによって、薄膜干渉による前記色付きが付与された前記画像を形成する形成手段と、前記物体のうち、前記質感調整剤によって前記色付きを付与する対象物体を設定する設定手段と、を有し、前記第1決定手段は、前記対象物体に前記色付きを付与するように、前記質感調整剤の記録方法を決定し、前記設定手段は、ユーザからの指示に基づいて、前記対象物体を設定することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、被写体の三次元形状に応じて構造色を付与した画像形成を行うことが可能となる。
第1実施形態における画像形成装置の概略構成を表すブロック図である。 第1実施形態における画像形成装置の処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施形態における画像形成装置の詳細な構成を表すブロック図である。 複数視点の画像に基づき、二次元画像と、三次元情報とを生成する方法を説明する概念図である。 三次元情報を用いて各被写体の法線ベクトルを算出する方法を説明する図である。 取得した法線ベクトル情報の例を説明する図である。 像構造特徴量として算出される、被写体の法線ベクトルと、所定の基準ベクトルとのなす角の例を示す図である。 被写体ごとに分離された状態を示す概念図である。 プリンタドライバにおける構造色オブジェクト設定用のユーザインタフェース(UI)の例である。 カラーマッチング処理を説明するためのCIE L*a*b*表色系における色再現領域を示すグラフである。 第1実施形態における三次元特徴量である基準ベクトルと、法線ベクトルとのなす角と、クリアインク記録量との関係を示すグラフである。 RGBデータと、カラーインク量との対応関係、三次元特徴量と、クリアインク量との対応関係がそれぞれ記載された色分解LUTの例である。 ドット配置パターン化処理で変換する、入力レベル0〜8に対する出力パターンの例である。 マルチパス記録方法を説明するための、記録ヘッドおよび記録パターンを模式的に示した図である。 カラーインクのマスクパターンと、クリアインクのマスクパターンとの例を模式的に示した図である。 三次元空間上で所定の基準点から各被写体の表面までの距離を算出する方法を説明する図である。 三次元空間上で所定の基準面から各被写体の表面までの距離を算出する方法を説明する図である。 マスクパターンによってクリアインクの記録走査数を制御する方法を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものではなく、また、以下の実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
本明細書では、記録剤であるインクをCyan、Magenta、Yellow、Black、Clearなど英語表記で、または、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、クリアなど片仮名表記で表す。また、色もしくはそのデータ、色相をC、M、Y、K、Clなど英大文字の1字で、もしくは、それと英小文字1字との組み合わせで表すものとする。すなわち、Cはシアン色またはそのデータないし色相を、Mはマゼンタ色またはそのデータないし色相を、Yはイエロー色またはそのデータないし色相を、Kはブラック色またはそのデータないし色相をそれぞれ表すものとする。同様に、Clは透明またはそのデータないし色相を表すものとする。
また、本明細書において「画素」とは、階調表現できる最少単位のことであり、複数ビットの多値データの画像処理(後述するカラーマッチング、色分解、γ補正、ハーフトーン等の処理)の対象となる最小単位である。尚、ハーフトーン処理では、1つの画素は2×4のマスで構成されるパターンに対応し、この1画素内の各マスはエリアと定義する。この「エリア」はドットのオン・オフが定義される最小単位である。これに関連して、上記カラーマッチング処理、色分解処理、γ補正にいう「画像データ」は処理対象である画素の集合を表しており、各画素が本実施形態では8ビットの階調値を内容とするデータである。また、ハーフトーン処理でいう「画素データ」は処理対象である画素データそのものを表している。本実施形態のハーフトーン処理では、上記の8ビットの階調値を内容とする画素データが4ビットの階調値を内容とする画素データ(インデックスデータ)に変換される。
また、カラーインク(有色色材)としては、着色剤として顔料を含んだ所謂顔料インクを利用可能である。カラーインクは着色剤として染料からなる所謂染料インクでも構わない。質感調整剤としてのクリアインクは、定着後に可視光下で構造色を発生させる膜厚、つまり可視光の波長程度(数百ナノメートル)またはそれ以下の薄膜となり、かつ、無色透明に近い色材であれば良い。例えば、記録媒体に着弾した後に自然乾燥して定着する樹脂水溶液や、紫外線を照射することで定着するUV硬化型インク等を利用可能であり、クリアインクの組成は限定されない。また、発色に与える影響が小さければ、ごく少量の着色剤が含まれている所謂ライトグレーインク等を利用しても本発明を実施可能である。
<第1実施形態>
図1に、本実施形態における画像形成装置の概略構成を表すブロック図を示す。本実施形態のプリンタは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの色材として顔料を含む基本色インク4種と、質感調整剤としてクリアインクとによって印刷を行うものであり、その為にこれら5種のインクを吐出する記録ヘッドが用いられる。図1に示す通り、本実施形態の画像形成装置は、このインクを用いる記録装置としてのプリンタと、ホスト装置としてのパーソナルコンピュータ(PC)とから構成される。
ホスト装置のオペレーティングシステムで動作するプログラムとしてアプリケーションやプリンタドライバがある。画像入力部1001は、このアプリケーションによってプリンタで印刷する画像データの作成、印刷指示の処理を実行する。本実施形態では、画像入力部1001にて、三次元情報の付加された二次元画像データが入力される。本実施形態のプリンタドライバは、画像入力部1001で入力された二次元画像を画像取得部1002で取得する。また、上述した三次元情報に基づき、後述する被写体の三次元特徴量を三次元特徴量取得部1003にて取得する。次に、画像取得部1002にて取得した、例えばsRGB規格の二次元画像データ(入力信号値:R、G、B)に基づき、カラーインクの記録方法をカラーインク記録方法決定部1004で決定する。また、三次元特徴量取得部1003で取得した、各画素に対応した三次元特徴量に基づき、クリアインクの記録方法をクリアインク記録方法決定部1005でそれぞれ決定する。
カラーインク記録方法決定部1004、クリアインク記録方法決定部1005で決定した各色インクの記録方法に関する情報が本実施形態の記録装置であるプリンタに送られる。この情報に従って画像形成部1006の記録ヘッドによって各色インクが紙などの記録媒体に記録される。
上述した画像形成装置における処理の流れを図2のフローチャートに示す。まず、画像入力部1001で入力された二次元画像データを画像取得部1002で取得する(S201)。次に、取得した二次元画像データの各画素において被写体の三次元形状に関する特徴量を三次元特徴量取得部1003で取得する(S202)。次に、S201で取得した二次元画像データの各画素の信号値に応じてカラーインクの記録方法をカラーインク記録方法決定部1004で決定する(S203)。次に、S202で取得した各画素の被写体の三次元形状に関する特徴量に基づいてクリアインクの記録方法をクリアインク記録方法決定部1005で決定する(S204)。
以上、図1、図2を利用して本実施形態の画像形成装置の概略構成を説明した。以下、本実施形態の画像形成装置の詳細な構成について、図3を用いて説明する。
視差画像入力部3001にて、複数の視点から撮像した画像がPCのアプリケーションに入力される。PCのアプリケーションでは、入力された複数視点画像に基づいて二次元画像生成部3002にて二次元画像を生成する。
また、上記の複数視点画像に基づいて三次元情報生成部3006にて被写体の奥行き情報である三次元情報を生成する。
複数視点の画像に基づいて三次元情報を生成する方法は、対応する特徴点の位置ズレ量から三角測量の原理によって奥行き情報を推定するステレオマッチングと呼ばれる公知の手法を用いることができる。複数視点の画像に基づいて二次元画像を生成する方法と、複数視点の画像に基づいて三次元情報を生成する方法とについて、図4を用いて、簡単に説明を行う。図4(a)は相対的に左側にずれた位置から撮影した画像、図4(b)は相対的に右側にずれた位置から撮影した画像である。図4(c)は、この2つの画像を重ねて比較した画像である。この2つの画像を比較すると、手前にある被写体の方が撮影位置の違いによるずれ量が大きいことがわかる。例えば、手前にある球の方が奥にある円柱より、撮影位置の違いによるずれ量が大きい。図4(a)、図4(b)の2つの画像から色信号やエッジ情報に基づいて対応点を探索し、三角測量の原理で各被写体の奥行き情報を求める。奥行き情報を求めた結果を図4(d)に示す。図4(d)において、奥の被写体ほど濃い色で表示している。図4(e)は、図4(a)の画像と、図4(b)の画像とから生成した二次元画像である。画像データの色信号は、図4(a)、図4(b)のどちらかの色信号を採用しても良いし、対応点の色信号の平均値を用いても良い。尚、二次元画像生成、三次元情報生成の方法に関しては、一般的な1視点の二次元画像を撮像し、同一箇所から三次元デジタイザ等で三次元情報を計測しても良いし、ラインパターンを投影する手法を用いて三次元情報を計測しても良く、上述の方法に限定されない。
三次元特徴量算出部3007では、二次元画像生成部3002にて生成された二次元画像と、三次元情報生成部3006にて生成された三次元情報とに基づき、二次元画像データの各画素について被写体の三次元特徴量として法線ベクトルを算出する。図5は、三次元情報を用いて各被写体の法線ベクトルを算出する方法を説明する図である。まず、図4(d)に示す三次元空間上に基準座標(x,y,z)を設定する。次に、二次元画像データである図4(e)のある画素(i,j)との対応点において、三次元空間の被写体上に微小面を形成する。この微小面の法線ベクトルをNijとする。つまり、図4(e)の画像解像度に依存して二次元画像データの全ての画素に対して、法線ベクトル情報を取得する。図6を用いて、法線ベクトル情報の例を説明する。図6(a)は、図4(e)同様、二次元画像データを示す。簡単のため、符号601に示す範囲のみの法線ベクトル情報を図6(b)に示す。図6(b)における色掛け領域は、詳細は後述するが構造色効果を付与する被写体の範囲を示している。次に、図7に、像構造特徴量として算出される、被写体の法線ベクトルと、所定の基準ベクトルとのなす角の例を示す。図7に示す角はそれぞれ、図6(b)に示される範囲と対応して存在している。図7(a)は、基準ベクトルNrが(x,y,z)=(0,0,1)のときの、基準ベクトルNrと、被写体の法線ベクトルNijとのなす角を示している。このなす角は、基準ベクトルNrと、各画素における法線ベクトルNij(i、jは横画素、縦画素)との内積から、つまり下記(1)式から求められる。
図7(a)における基準ベクトルNrは、図5に示す三次元空間のZ軸と平行なベクトルである。図7(b)は、図7(a)と同様に、基準ベクトルNrが(x,y,z)=(0.96,0.2,0.2)のときの、基準ベクトルNrと、被写体の法線ベクトルNijとのなす角を示している。この基準ベクトルNrは、視線方向を示すベクトルの一例を示している。
上述した通り、基準ベクトルは、三次元空間の大局的な情報であるZ方向ベクトル等でも良いし、視線方向ベクトルでも良い。その他、基準ベクトルは、所定の方向に照明があることを仮定し、照明方向を示すベクトルでも構わない。尚、本実施形態では、三次元特徴量算出部3007としてプリンタドライバとは別のPCアプリケーションに実装されている例を示したが、三次元特徴量算出部はプリンタドライバに実装されていても良い。その場合、後述する構造色オブジェクト設定部3005などのユーザインタフェース上に基準ベクトルを指定可能な機能を有することが好ましい。もちろん、プリンタドライバではなく同等の機能を有するPCアプリケーションであっても良い。尚、図7における色掛け領域は、図6(b)同様、構造色効果を付与する被写体の範囲を示している。また、被写体の三次元情報として奥行きが無限遠の画素の法線ベクトルNijは、予め設定された(x,y,z)=(0,0,1)など任意のベクトルを設定する。
二次元画像取得部3003において、本実施形態におけるプリンタドライバは、二次元画像生成部3002にて生成された、例えば8ビットのRGB画像を取得する。
オブジェクト分離部3004は、オブジェクト(被写体)を分離する。オブジェクトの分離方法は、色信号、エッジ情報等を利用して、オブジェクトを判別、分離する公知の技術を用いることができる。また、図3中に図示しないが、三次元情報生成部3006で生成された三次元情報を利用してオブジェクトを分離しても構わない。分離された各オブジェクトに対し、オブジェクト番号がタグとして付与され、各画素にこのタグ情報が付加される。図8は、分離されたオブジェクトの概念図である。図4(e)に示される二次元画像に対して、被写体ごとに領域化されてオブジェクト801、802、803、804と分離されている。
構造色オブジェクト設定部3005は、構造色の効果を付与する被写体をユーザの指示に従って設定する。図9は、プリンタドライバにおける構造色オブジェクト設定用のユーザインタフェース(UI)の例である。印刷対象の画像がオブジェクト分離部3004でタグ付けされたオブジェクト番号とともに印刷プレビュー画面901内のプレビューエリア902に表示され、印刷時に構造色効果を付与したいオブジェクトを指定可能となっている。オブジェクトの指定に関して、図示した通りマウスでカーソル903を操作し、対象オブジェクト(図中ではオブジェクト番号1が付与されたオブジェクト904)をクリックすることでオブジェクトを選択的に指定できる。選択されたオブジェクトは、図で示したように枠線表示される等、選択されたことをユーザが認識できるよう表示されることが好ましい。選択オブジェクトの解除は、選択中のオブジェクトを再度クリックすることにより実現される。また、全解除ボタン905を具備しておき、全解除ボタン905押下により、全選択オブジェクトを一括して解除可能としても良い。尚、上述したUIは一例であり、オブジェクト番号を数値入力で指定できるような構成などでも良く、本発明はこのUI例に限定されるものではない。構造色効果を付与するオブジェクトの指定後、OKボタン906を押下することで、構造色の効果を付与する被写体の設定を完了する。尚、上述した図6(b)で色掛けした領域は、構造色オブジェクト設定部3005で指定された構造色を付与するオブジェクト内の画素であることを示している。尚、構造色を付与するオブジェクトの設定は、ユーザによる指定でなくても良く、オブジェクト毎の色分布情報から自動で判別して設定しても良い。
カラーマッチング処理部3008では、sRGB規格などの画像データR、G、Bによって再現される色域を、本プリントシステムのプリンタによって再現される色域内に写像する。具体的には、写像関係を内容とする3次元ルックアップテーブル(LUT)を用い、これに補間演算を併用して8ビットの画像データR、G、Bをプリンタの色域内のデータR、G、Bに変換するデータ変換を行う。カラーマッチング処理は、sRGB等のモニタで表現された色をプリンタで再現した場合に色味を一致させるための処理である。CIE L*a*b*等の色空間にてモニタのGamutからプリンタのGamutへの色空間圧縮を行う。色空間圧縮の手法としては、Perceptualと呼ばれる知覚的な一致を優先したカラーマッチングや、Colorimetricと呼ばれる測色的な一致を優先したカラーマッチングがある。また、Saturationと呼ばれる鮮やかさを優先したカラーマッチング等の手法も用いてもよい。カラーマッチング処理部3008では不図示のLUTを参照して、補間演算を併用してデータ変換を行う。入力信号値R、G、Bに対して、色域のマッピングがなされた8ビットのデータR、G、Bが出力される。
尚、構造色オブジェクト設定部3005で指定された構造色効果を付与するオブジェクトと、それ以外のオブジェクトとで、それぞれ異なるカラーマッチング処理を行うことが好ましい。その理由は、撮影画像自体に含まれる構造色による色付きがカラーインクの発色として鮮やかに再現された場合、プリント物に映り込んだ照明の色付きと、カラーインクの発色との両方が観測され、違和感を生じる場合があるからである。以下、図10を用いて、構造色効果を付与するか否かによって、オブジェクトに対するカラーマッチング処理をそれぞれ異ならせた場合の例を示す。図10は、CIE L*a*b*表色系における色再現領域(色域)をb*=0におけるL*a*平面上で表示したグラフである。色域1001は、入力画像フォーマットに対応する例えばsRGBの色域である。色域1002は、本実施形態の記録装置であるプリンタによって再現可能な色域である。破線1003は、予め指定した所定の彩度以下となる範囲の外郭を示している。点P、点Rは構造色オブジェクトの色信号を表しており、点Qはそれ以外のオブジェクトの色信号を表しており、3点ともsRGBの色域1001の最外殻の点を示している。図10中の点Pは、構造色オブジェクトの色信号を表していたとしても、破線1003で示す彩度以下であるため、色域1002の最外殻にマッピングされる。点Rは、構造色オブジェクトの色信号を表し、かつ、破線1003で示す彩度以上であるため、色域1002の最外殻よりさらに低彩度の破線1003で示される彩度にマッピングされる。構造色オブジェクトではないオブジェクトの色信号を表す点Qは、プリンタで再現可能な色域1002の最外殻にマッピングされる。写像方法は、変換前の色信号と、例えば(L*,a*,b*)=(50,0,0)とを結ぶ直線上で、変更後の色信号がプリンタで再現可能な色域内になるように写像する。また、sRGBの色域最外殻の色がプリンタで再現される色域最外殻に変換されるようにし、かつ、高彩度の色の圧縮量が大きくなるような非線形な変換を行うようにする。撮影画像に含まれる構造色の彩度を低減させる目的を実現出来るのであれば、構造色を付与するオブジェクトの全ての画素において、全ての色領域で所定彩度以下になるような小さい色域にガマットマッピングしても良い。この方法によれば、構造色オブジェクト内の高彩度の色で階調潰れが発生しないようなガマットマッピングを実現できる。また、撮影画像に含まれる構造色の彩度を低減させる目的を実現出来るのであれば、カラーマッチング処理で実施しなくても良く、図9に示すUI上にスライドバーなどで色調整可能な機能を設け、構造色オブジェクトの彩度をRGB信号で変更しても構わない。
尚、プリント物の構造色オブジェクト領域に映り込んだ照明の色付きと、入力画像に存在する鮮やかな発色との同時発生を防ぐために上述の色変換を行うことが好ましいが、構造色オブジェクトと、それ以外とで同じ色変換処理を行っても本発明を実施可能である。
色分解処理部3010は、色分解LUT3011を参照し、カラーマッチング処理部3008で処理されたR、G、B(各色8ビット)に対してカラーインクC、M、Y、Kの記録量を決定する。また、色分解処理部3010は、三次元特徴量取得部3009で取得した三次元特徴量に対してクリアインクClの記録量を決定する。図11は、本実施形態の三次元特徴量である基準ベクトルと、法線ベクトルとのなす角と、クリアインク記録量との関係を示すグラフである。このなす角と、クリアインク記録量との関係は、線形な単調増加関係1101でも良いし、線形な単調減少関係1102でも良い。つまり、基準ベクトルと、法線ベクトルとのなす角が大きいほどクリアインクの記録量を増やすようにしても良いし、基準ベクトルと、法線ベクトルとのなす角が小さいほどクリアインクの記録量を増やしても良い。また、このなす角と、クリアインク記録量との関係は、非線形な単調増加関係1103でも良い。図11中に図示しないが非線形な単調減少関係でも良いし、さらには、なす角に対して増減を含む非線形な関係でも良い。
図12に、色分解LUT3011の例を示す。色分解LUT3011として、色域のマッピングがなされたデータR、G、Bと、カラーインク量との対応関係が記載されたテーブル、および、三次元特徴量と、クリアインク量との対応関係が記載されたテーブルが格納されている。図12(a)は、カラーマッチング処理後のRGBデータに対するCMYK各色カラーインクの記録量を8ビットで記載したLUTの例である。図12(b)は、三次元特徴量に対するクリアインクの記録量を8ビットで記載したLUTの例である。尚、本実施形態では、三次元特徴量として、基準ベクトルと、被写体の法線ベクトルとのなす角を用いるが、0度から180度のデータが、0から255の8ビットの整数値に対応している。色分解処理部3010は、これらの情報が記載されたファイルを参照しながら、補間演算を併用して色分解処理を実施する。
γ補正処理部3012は、色分解処理部3010にて求められた色分解データの各色のデータごとにその階調値変換を行う。具体的には、本システムで用いるプリンタの各色インクの階調特性に応じた1次元LUTを用いることにより、上記色分解データがプリンタの階調特性に線形的に対応づけられるような変換を行う。
HT(ハーフトーン)処理部3013は、8ビットの色分解データC、M、Y、Kそれぞれについて、例えば一般的に良く知られた誤差拡散法を用いて4ビットのデータに変換する量子化を行う。この4ビットのデータは、記録装置におけるドット配置パターン化処理部3015で利用する配置パターンを示すためのインデックスとなるデータである。誤差拡散法では、処理対象となる画素の累積加算後の画素データと、予め設定した閾値とを比較して上下関係を決定することで、出力階調値を決定する。閾値との差分を誤差として周辺画素に伝播する。累積誤差加算後の画素データとは、処理済の画素から伝播された誤差が加算されたデータである。累積加算後のデータをIとし、出力階調値をOとした際の量子化の例を(2)〜(10)式に示す。
O=0 (I<16) (2)
O=32 (16≦I<48) (3)
O=64 (48≦I<80) (4)
O=96 (80≦I<112) (5)
O=128 (112≦I<144) (6)
O=160 (144≦I<176) (7)
O=192 (176≦I<208) (8)
O=224 (208≦I<240) (9)
O=255 (I≧240) (10)
ここで、説明の都合上、各出力階調値Oに対し以下のような名称を与える。すなわち、O=0をレベル0、O=32をレベル1、O=64をレベル2、O=96をレベル3、O=128をレベル4、O=160をレベル5、O=192をレベル6、O=224をレベル7、そしてO=255をレベル8とそれぞれ称することにする。
印刷データ作成部3014によって、上記4ビットのインデックスデータを内容とする印刷イメージデータに印刷制御情報を加えた印刷データを作成する。印刷制御情報として、記録の対象となる普通紙、光沢紙、コート紙などの用紙の種類、および、高速印刷、高品位印刷などの品位が規定されている。尚、これらの印刷制御情報は、ホストPCにてユーザが指定した内容に基づいて形成される。さらに、印刷イメージ情報(印刷イメージデータ)では前述のハーフトーン処理によって生成された画像データが記述されているものとする。以上、ハーフトーン処理が施された後で、印刷データ作成部3014にて作成された印刷データは、次に、記録装置本体のドット配置パターン化処理部3015へ供給される。
尚、上記ハーフトーン処理および印刷データの作成における説明においては、記録装置本体ではなくホスト装置にインストールされたプリンタドライバによって処理されることを前提に説明してきたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。ハーフトーン処理自体が記録装置内部で処理される構成であっても、本発明の効果は同等に得られる。
また、上述したアプリケーションおよびプリンタドライバの処理は、それらのプログラムに従ってCPUにより行われる。その際、プログラムはROMもしくはハードディスクから読み出されて用いられ、また、その処理実行に際してRAMがワークエリアとして用いられる。
記録装置では、データ処理に関してドット配置パターン化処理およびマスクデータ変換処理を行う。
ドット配置パターン化処理部3015は、実際の印刷画像に対応する画素ごとに、印刷イメージデータである4ビットのインデックスデータ(階調値情報)に対応したドット配置パターンに従ってドット配置を行う。上述したハーフトーン処理では、256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を9値の階調値情報(4ビットデータ)までにレベル数を下げている。しかし、実際に本実施形態のインクジェット記録装置が記録できる情報は、インクを記録するか否かの2値情報である。ドット配置パターン化処理部3015は、0〜8の多値レベルを、ドットの有無を決定する2値レベルまで低減する役割を果たす。具体的には、ドット配置パターン化処理部3015では、HT処理部3013の出力値である4ビットデータで表現される各画素に、その画素の階調値(レベル0〜8)に対応したドット配置パターンを割当てる。これにより1画素内の複数のエリア各々にドットのオン・オフを定義し、1画素内の各エリアに「1」または「0」の1ビットの吐出データを配置する。図13は、本実施形態のドット配置パターン化処理部3015で変換する、入力レベル0〜8に対する出力パターンを示している。図13の左に示した各レベル値は、HT処理部3013からの出力値であるレベル0〜レベル8に相当している。右側に配列した縦2エリア×横4エリアで構成される各マトリクスの領域は、ハーフトーン処理で出力された1画素の領域に対応するものである。また、1画素内の各エリアは、ドットのオン・オフが定義される最小単位に相当するものである。図13において、丸印を記入したエリアがドットの記録を行うエリアを示しており、レベル数が上がるに従って、マトリクスにおける記録するドット数も1つずつ増加している。本実施形態においては、最終的にこのような形でオリジナル画像の濃度情報が反映されることになる。図13中の符号(4n)〜(4n+3)は、nに1以上の整数を代入することにより、入力画像の左端からの横方向の画素位置を示している。その下に示した各パターン見ると、同一の入力レベルにおいても画素位置に応じて互いに異なる複数のパターンが用意されていることが分かる。すなわち、同一のレベルが入力された場合にも、記録媒体上では画素位置(4n)〜(4n+3)に対応する4種類のドット配置パターンが巡回されて割当てられる構成となっている。図13においては、縦方向を記録ヘッドの吐出口が配列する方向、横方向を記録ヘッドの走査方向としている。よって、上述のように同一レベルに対しても様々なドット配置で記録できる構成にしておくことにより、ドット配置パターンの上段に位置するノズルと、下段に位置するノズルとの吐出回数の分散、記録装置特有の様々なノイズの分散という効果が得られる。以上説明したドット配置パターン化処理を終了した段階で、記録媒体に対するドットの配置パターンが全て決定される。
このようにして得られる1ビットの吐出データは、マスクデータ変換処理部3016によってマスク処理がなされ、記録ヘッドによる所定幅の走査領域の記録を複数回の走査で完成するための各走査の吐出データを生成する。尚、マスクデータ変換処理部3016には、この1ビットの吐出データに、クリアインクパス数の情報2ビットを付加した3ビットのデータが供給される。
マスク処理について説明する前に、マルチパス記録方式について説明を行う。インクジェット記録方式における記録ヘッドには、その記録形式において、ライン型のものとシリアル型のものがある。ライン型の記録ヘッドは、印刷領域幅分の記録ヘッドを用いて、記録媒体のみを副走査方向に移動させることにより記録する。また、シリアル型の記録ヘッドは、ライン型に比べ短い幅の記録ヘッドからインクを吐出させながら、記録主走査と、副走査とを交互に繰り返すことにより記録媒体上に順次画像を形成していく。記録主走査とは記録ヘッドを搭載したキャリッジを記録媒体に対して移動走査させることであり、副走査とは記録主走査と直行する方向に所定量ずつ搬送することである。この場合、記録ヘッドに構成されている複数のインク吐出口(以下、「記録素子」と称する)の配列密度と、数とによって、1回の記録主走査で記録される領域の幅が決まる。よって、その幅に対する記録主走査と、その幅相当の副走査とを繰り返すことにより記録を進めていくのが、最も短時間で画像を形成させる方法である。しかし、1回の記録走査で記録を行うと、インクを吐出させるノズルの製造誤差、記録ヘッドの記録主走査による気流等から、インクの記録位置にばらつきが発生し、画像品位を劣化させてしまう。また、各記録主走査間の境界に濃度や色の差異、いわゆる「つなぎすじ」が発生してしまう。そこで、実際には、より画像品位を高めるために、マルチパス記録方式を採用することが多い。
マルチパス方式では1回の記録主走査で記録可能な画像領域に対し、N回(N≧2)の記録走査を実行する。各記録主走査の間に行われる副走査の量は、記録ヘッドに配列する複数の記録素子をN個のブロックに分割した際の、各ブロックに含まれる記録素子の記録幅相当となる。すなわち、同一の画像領域(1回の記録主走査で記録可能な画像領域)は、N個のブロックに含まれる記録素子によって、N回の記録主走査にて画像が形成される。
記録ヘッドに配列する複数の記録素子をN個のブロックに分割する際、各ブロックに含まれる記録素子の数は、同数であることが一般的であるものの、必ず同数でなければならないというわけではない。例えば、記録素子の総数が、Nで割り切れない場合には、(N−1)番目までのブロックは、任意のM個の素子で構成し、最後のN番目のブロックについては、割り切れなかった残りの個数の素子で構成しても良い。また、任意のM個、L個を順に繰り返すことにより、往方向(奇数走査)での記録幅と、復方向(偶数走査)での記録幅とを一定にする等の方法を採っても良い。さらに、例えば、10個の記録素子を有する記録ヘッドにおいて、2個、6個、2個から構成される3つの記録素子ブロックに分割し、両端に位置する2個の記録素子で記録される領域だけが2回のマルチパス方式により記録される構成としても良い。この場合、中央に位置する6個の記録素子によって記録される領域は、1回の記録主走査で画像が形成されることになるので、マルチパス数としては、N=1.5回と表現することも可能である。
このように、マルチパス方式では、異なるブロックによる複数回の記録主走査によって、初めて画像が完成されるので、1回の記録主走査では、記録可能な画像データの全てを記録しない。ここで、画像データを各ブロックに振り分けるために用いられるのが、いわゆるマスクである。このマスクは、画像信号とは独立して決定されることが多く、例えば、マスクと、各記録素子における画像信号とのアンド回路を設置しておくことにより、各記録走査で与えられた画像信号を記録するか否かを決定する構成を形成することができる。
この際、個々の画像データから見れば、1回の記録主走査で記録される割合がこのマスクによって決定されることになる。すなわち、記録されるべき画像データが、マスクによってある程度間引かれ、その間引く割合を本明細書では「間引き率」と称する。この「間引き率」は、各記録主走査において記録される割合(本明細書では、「記録率」と称する)とは逆を意味することになる。
以上の構成に従ったマルチパス方式の一般的な具体例を1つ挙げる。100個の記録素子を用いて4回のマルチパス記録を行う場合、100個の記録素子を25個ずつの4つのブロックに分割する。各記録主走査間に行われる副走査量は、25個の記録素子相当となる。また、各記録主走査で各ブロックに対応するマスクは、間引き率が75%で記録率が25%となる。このマスクパターンは4つのブロックで互いに補完し合う関係にあり、4つのマスクパターンをそれぞれ重ね合わせることにより、100%の記録が行われるように構成されている。尚、ここでは一般例として、記録素子の総数100がマルチパス数N=4によって等分される場合を例に挙げて説明したが、マルチパス方式は無論これに限定されるものではない。先にも述べたように、マルチパス数Nは記録素子の総数に対し、割り切れる値でなくても良い。要するに、同一の画像領域に対し、異なる複数のブロックによって記録主走査が行われる構成であれば、マルチパス方式は成立する。マルチパス方式を採用する理由は画像品位を良化させることにあると先に述べたが、この方式によると、各インク色に対するマスクパターンによって、インク記録順を決定することが可能になる。
図14は、マルチパス記録方法を説明するために、記録ヘッドおよび記録パターンを模式的に示した図である。符号1401は記録ヘッドを示している。インクジェット記録装置では一般的に数100個のノズルを有するが、ここでは簡単のため16個のノズルを有するものとする。ノズルは、図に示すように第1〜第4の4つのノズル群に分割され、各ノズル群には4つのノズルが含まれている。符号1402はマスクパターンを示し、各ノズルが記録を行うエリアを黒塗りで示している。各ノズル群が記録するパターンは互いに補完の関係にあり、これらを重ね合わせると4×4のエリアに対応した領域の記録が完成される構成となっている。符号1403〜1406で示した各パターンは、記録走査を重ねていくことによって画像が完成されていく様子を示したものである。各記録走査が終了するたびに、記録媒体は図の矢印の方向にノズル群の幅分ずつ搬送される。よって、記録媒体の同一領域(各ノズル群の幅に対応する領域)は4回の記録走査によって初めて画像が完成される構成となっている。以上のように、記録媒体の各同一領域が複数回の走査で複数のノズル群によって形成されることは、ノズル特有のばらつきや記録媒体の搬送精度のばらつき等を低減させる効果がある。
図15は、カラーインクのマスクパターンと、クリアインクのマスクパターンとの例を模式的に示した図である。図15に示す例では、カラーインクは前半の4回の記録走査で記録を終了し、クリアインクは後半の2回の記録走査で記録を終了する。このようにカラーインクの記録が完了した後にクリアインクの記録を行うことで、記録媒体上に形成された画像の最上層にクリアインク膜が形成されることになる。この最上層のクリアインク膜によって薄膜干渉を発生させ、構造色効果を付与することが可能となる。記録順の制御はこの限りではなく、例えばカラーインクに染料インクを用いる場合、染料インクは用紙表面に堆積せずに用紙内部に浸透するため、どのような記録順で印刷してもクリアインクのみが用紙表面に堆積する。そのため、クリアインクのマスクパターンを例えばカラーインクと同じマスクパターンとしても良い。
走査ごとの吐出データC、M、Y、K、Clは、適切なタイミングでヘッド駆動回路3017に送られ、これにより、記録ヘッド3018が駆動されて吐出データに従ってそれぞれのインクが吐出される。尚、記録装置における上述のドット配置パターン化処理やマスクデータ変換処理は、それらに専用のハードウエア回路を用い記録装置の制御部を構成するCPUの制御の下に実行される。尚、これらの処理がプログラムに従ってCPUにより行われてもよく、また、上記処理がPCにおける例えばプリンタドライバによって実行されるものでもよく、本発明を適用する上でこれら処理の形態が問われないことは以下の説明からも明らかである。
上述した例では、8ビットの画像が入力され、HT処理部で4ビットに量子化され、ドット配置パターン化処理で1ビットに変換される場合を例に挙げて説明を行ったが、各処理部のビット数は限定されるものではない。すなわち、入力された多階調の画像データから、インク吐出のオン・オフの制御が可能な2階調(1ビット)への変換ができれば、ビット数が異なっても本発明の効果を得ることは可能である。
また、本実施形態における説明は、プリンタドライバにおける処理を印刷データ作成部3014による処理までとしているが(図3参照)、プリンタドライバにおける処理と、記録装置における処理との境界は特に限定されるものではない。同様に、PCのアプリケーションにおける処理と、プリンタドライバにおける処理との境界も限定されるものではない。
以上、説明した通り、被写体の三次元情報に基づいてクリアインクの記録量を異ならせることによって異なる膜厚でクリアインク層が形成される。このクリアインク層の膜厚に応じて、映り込んだ照明の薄膜干渉による色味が異なることになり、被写体の立体形状に応じた構造色効果の付与が可能になる。特に、構造色オブジェクトを指定することと、構造色オブジェクトの彩度を低彩度にすることとにより、画像観察者にとって違和感の無い構造色効果の付与が可能となる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、三次元特徴量として被写体の法線ベクトルの情報を用いた。本実施形態では、基準点から被写体各点までの距離情報もしくは基準面から被写体各点までの距離情報を、三次元特徴量として用いる。尚、画像形成装置の構成や三次元特徴量算出部を除く各部の処理内容は、第1実施形態と同様のため説明を割愛し、第1実施形態との差分を中心に説明を行う。
図16は、第1実施形態と同様の三次元空間を表している。本実施形態では、基準点Oから各被写体表面までの距離OA、OB、OCを算出し、距離情報を取得する。この計算を二次元画像の全ての画素に対して実施する。基準点Oは三次元空間上に予め設定しておいても良いし、ユーザがプレビュー画面等で指定できるようにしても構わない。取得した各画素の距離情報に基づいて、第1実施形態の図11で説明した通り、クリアインクの記録量を決定する。三次元特徴量を基準点からの距離とすることで、三次元空間上のある点からの距離が長いほど、もしくは、距離が短いほどクリアインクの記録量が増加することになり、被写体の立体形状に応じて、映り込んだ照明に薄膜干渉による色付きを発生させることができる。
図17は、図16同様の三次元空間を表している。本実施形態では、基準面1701から各被写体表面D,E、Fまでの距離を算出し、距離情報を取得する。この計算を二次元画像の全ての画素に対して実施する。基準面1701は三次元空間上に予め設定しておいても良いし、ユーザがプレビュー画面等で指定できるようにしても構わない。取得した各画素の距離情報に基づいて、第1実施形態の図11で説明した通り、クリアインクの記録量を決定する。三次元特徴量を基準面からの距離とすることで、三次元空間上のある面からの距離が長いほど、もしくは、距離が短いほどクリアインクの記録量が増加することになり、被写体の立体形状に応じて、映り込んだ照明に薄膜干渉による色付きを発生させることができる。特に撮影対象の大局的な平面(地面と平行な面)を基準とした場合、上述した距離は被写体の高さ情報となり、被写体が高いほど(つまり照明に近いほど)、もしくは被写体が低いほど(つまり照明から遠いほど)クリアインクの記録量が増加する。この方法によると、画像観察者にとって違和感の少ない、被写体の立体形状に応じた薄膜干渉を発生させることが可能になる。
<第3実施形態>
第1実施形態、第2実施形態では、被写体の三次元特徴量に応じて、質感調整剤であるクリアインクの記録量を決定した。本実施形態では、被写体の三次元特徴量に応じて、記録走査回数(パス数)を変更する。
上述の実施形態で説明した通り、クリアインクの記録量を異ならせると薄膜干渉によって異なった色付きを発生させることができ、構造色効果を付与することができる。一方、本実施形態では、クリアインクのパス数を異ならせると、表面の平滑度が変化することに注目する。具体的には、相対的に少ないパス数で記録した方が相対的に多いパス数で記録するより表面が平滑化される。理由としては、少ないパス数で記録する場合、多いパス数で記録する場合と比べて、相対的に同一パスで記録するクリアインク量が多くなるからである。同一パスで記録されたインクは乾燥する前にインク同士がくっつき大きく平滑なインクドットとして形成されるため、少ないパス数で記録された場合は多いパス数で記録された場合と比べて平滑な表面が形成される。反射特性としては表面の平滑度に応じて正反射光の強度や正反射方向近傍の反射光の広がりが変化し、結果として鏡面光沢度や写像性が変化する。つまり、被写体の三次元特徴量に応じてパス数を変更すると、光沢の特性を制御することができ、知覚的な立体感を感じさせる画像形成が可能となる。尚、画像形成装置の構成や各部の処理内容は、第1実施形態と同様のため説明を割愛し、第1実施形態との差分を中心に説明を行う。
本実施形態では、三次元特徴量として、第1実施形態、第2実施形態に記載した、法線ベクトルと、基準ベクトルとのなす角、基準点もしくは基準面からの距離を用いることができる。
本実施形態では、三次元特徴量取得部3009で取得した各画素の三次元特徴量は、印刷データ作成部3014で作成する印刷データの一部として保持される。記録装置内のマスクデータ変換処理部3016は、印刷データの一部として保持された各画素の三次元特徴量に基づいて後述するマスクパターンの切り替えを行う。
図18は、カラーインクのマスクパターン(カラーマスク)と、クリアインクのマスクパターン(クリアマスク)との例を模式的に示した図である。説明上、マスクのサイズは4×2とする。つまり、図13のドット配置パターン化処理のエリアと同一サイズであり、この4×2で表わされる単位が二次元画像取得部3003で取得される画像における1画素に相当する。上述した通り、この1画素単位(4×2マス単位)で三次元特徴量を保持しており、三次元特徴量に対応して1画素単位でクリアマスクを切り替える。クリアマスクAは8回、クリアマスクBは4回、クリアマスクCは2回、クリアマスクは1回のパス数でクリアインクを記録する。例えば、法線ベクトルと、基準ベクトルとのなす角が、0度から45度の間の場合にはクリアマスクA、45度から90度の場合にはクリアマスクB、90度から135度の場合にはクリアマスクC、135度以上の場合にはクリアマスクDを用いる。なす角が大きいほど少ないパス数で記録する例を述べたが、反対になす角が小さいほど少ないパス数で記録しても良い。また、なす角の代わりに、上述した基準点もしくは基準面からの距離を三次元特徴量として用いることができる。この図の例では、カラーインクは前半の2回の記録走査で記録を終了し、クリアインクは後半の記録走査で記録を終了する。
尚、本実施形態では、各画素の三次元特徴量に基づいてパス数を制御する例を示したが、本実施形態を第1実施形態、第2実施形態と併用し、各画素の三次元特徴量に基づいてパス数と、クリアインク記録量との両方を異ならせても良い。
これまで、クリアインクのパス数を制御する例を述べたが、本実施形態では薄膜干渉ではなく、最表面の粗さに基づいて光沢特性を制御している。そのため、必ずしもクリアインクを用いなくても良く、カラーインクのみでパス数を制御しても良い。その際は、図18におけるカラーマスクは省き、クリアマスクA、クリアマスクB、クリアマスクC、クリアマスクDをそれぞれカラーインクのマスクとして利用できる。すなわち、三次元特徴量取得部3009で取得した各画素の三次元特徴量を印刷データ作成部3014で作成する印刷データの一部として保持し、これを用いて記録装置内のマスクデータ変換処理部3016でカラーインクのマスクパターンの切り替えを行う。
<その他の実施形態>
本発明の目的は、前述した実施例の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システム、情報処理装置に供給し、それらのコンピュータ(またはCPUまたはMPU)がプログラムコードを読み出し実行することでも達成され得る。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行うこともできる。その処理によって前述した実施例の機能が実現される場合も、本発明の範囲に含まれる。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき実行されてもよい。その際、機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も、本発明の範囲に含まれる。
尚、本発明は、前述した実施例の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体から、そのプログラムを、パソコン通信など通信ラインを介して要求者に配信する場合にも適用できる。
以上、説明した通り、本発明によれば構造色を有する被写体に構造色効果を付与した印刷物を得ることができる。

Claims (15)

  1. 画像に含まれる物体の三次元形状に関する特徴量を取得する取得手段と、
    前記特徴量に基づいて、前記物体への入射光に対する反射光の構造色による色付きを前記画像に付与するための質感調整剤の記録方法を決定する第1決定手段と、
    前記質感調整剤の記録方法に基づいて、記録媒体上に形成された前記画像の上に前記質感調整剤を記録することによって、薄膜干渉による前記色付きが付与された前記画像を形成する形成手段と、
    前記物体のうち、前記質感調整剤によって前記色付きを付与する対象物体を設定する設定手段と、
    を有し、
    前記第1決定手段は、前記対象物体に前記色付きを付与するように、前記質感調整剤の記録方法を決定し、
    前記設定手段は、ユーザからの指示に基づいて、前記対象物体を設定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 画像に含まれる物体の三次元形状に関する特徴量を取得する取得手段と、
    前記特徴量に基づいて、前記物体への入射光に対する反射光の構造色による色付きを前記画像に付与するための質感調整剤の記録方法を決定する第1決定手段と、
    前記質感調整剤の記録方法に基づいて、記録媒体上に形成された前記画像の上に前記質感調整剤を記録することによって、薄膜干渉による前記色付きが付与された前記画像を形成する形成手段と、
    前記物体のうち、前記質感調整剤によって前記色付きを付与する対象物体を設定する設定手段と、
    を有し、
    前記第1決定手段は、前記対象物体に前記色付きを付与するように、前記質感調整剤の記録方法を決定し、
    前記設定手段は、前記物体における色の分布情報に基づいて、前記対象物体を設定することを特徴とする画像形成装置。
  3. 画像を表す色信号と前記画像に含まれる物体の三次元形状を表す情報または前記物体までの距離を示す情報を特徴量として取得する取得手段と、
    前記物体のうち、質感調整剤によって色付きを付与する対象物体を設定する設定手段と、
    前記特徴量に基づいて、前記物体への入射光に対する反射光の構造色による色付きを前記対象物体に付与するための質感調整剤の記録方法を決定する第1決定手段と、
    前記色信号に基づいて、前記画像を記録媒体上に形成するための有色色材の記録方法を決定する第2決定手段と、
    前記有色色材の記録方法に基づいて、前記記録媒体上に前記画像を形成した後、前記質感調整剤の記録方法に基づいて、前記記録媒体上に形成された前記画像の上に前記質感調整剤を記録することによって、薄膜干渉による前記色付きが付与された前記画像を形成する形成手段と、を有し、
    前記第2決定手段は、前記質感調整剤によって前記色付きを付与する対象物体において所定の彩度以上の色を表す前記色信号に対応する領域が、前記物体のうち前記対象物体ではない物体において前記所定の彩度以上の色を表す前記色信号に対応する領域よりも、前記記録媒体上で彩度が低くなるように前記有色色材の記録方法を決定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 画像を表す色信号と前記画像に含まれる物体の三次元形状を表す情報または前記物体までの距離を示す情報を特徴量として取得する取得手段と、
    前記物体のうち、質感調整剤によって色付きを付与する対象物体を設定する設定手段と、
    前記特徴量に基づいて、前記物体への入射光に対する反射光の構造色による色付きを前記対象物体に付与するための質感調整剤の記録方法を決定する第1決定手段と、
    前記色信号に基づいて、前記画像を記録媒体上に形成するための有色色材の記録方法を決定する第2決定手段と、
    前記有色色材の記録方法に基づいて、前記記録媒体上に前記画像を形成した後、前記質感調整剤の記録方法に基づいて、前記記録媒体上に形成された前記画像の上に前記質感調整剤を記録することによって、薄膜干渉による前記色付きが付与された前記画像を形成する形成手段と、を有し、
    前記第2決定手段は、前記質感調整剤によって前記色付きを付与する対象物体において所定の彩度以上の色を表す色信号に対応する領域が、前記記録媒体上で前記所定の彩度より彩度が低くなるように前記有色色材の記録方法を決定することを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記特徴量は、前記物体の表面における領域ごとの法線ベクトルと、所定の基準ベクトルとのなす角であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記特徴量は、前記物体の三次元情報を表現する三次元空間における、所定の基準点から前記物体の各位置までの距離、又は、所定の基準面から前記物体の各位置までの相対的な高さであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1決定手段は、前記物体の表面の第1領域における前記法線ベクトルと前記基準ベクトルとがなす第1の角が、前記物体の表面の第2領域における前記法線ベクトルと前記基準ベクトルとがなす第2の角よりも大きい場合、前記第1領域に記録する前記質感調整剤の記録量よりも前記第2領域に記録する前記質感調整剤の記録量を多くする、又は、少なくすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1決定手段は、前記物体の第1領域についての前記距離が前記物体の第2領域についての前記距離より短い、又は、前記第1領域についての前記高さが前記第2領域についての前記高さより低い場合、前記第1領域に記録する前記質感調整剤の記録量よりも前記第2領域に記録する前記質感調整剤の記録量を多くする、又は、少なくすることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 前記第1決定手段は、前記物体の表面の第1領域における前記法線ベクトルと前記基準ベクトルとがなす第1の角が、前記物体の表面の第2領域における前記法線ベクトルと前記基準ベクトルとがなす第2の角よりも大きい場合、前記第1領域に記録する前記質感調整剤の記録走査の回数よりも前記第2領域に記録する前記質感調整剤の記録走査の回数を多くする、又は、少なくすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  10. 前記第1決定手段は、前記物体の第1領域についての前記距離が前記物体の第2領域についての前記距離より短い、又は、前記第1領域についての前記高さが前記第2領域についての前記高さより低い場合、前記第1領域に記録する前記質感調整剤の記録走査の回数よりも前記第2領域に記録する前記質感調整剤の記録走査の回数を多くする、又は、少なくすることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  11. 画像に含まれる物体の三次元形状に関する特徴量を取得する取得ステップと、
    前記特徴量に基づいて、前記物体への入射光に対する反射光の構造色による色付きを前記画像に付与するための質感調整剤の記録方法を決定する第1決定ステップと、
    前記質感調整剤の記録方法に基づいて、記録媒体上に形成された前記画像の上に前記質感調整剤を記録することによって、薄膜干渉による前記色付きが付与された前記画像を形成する形成ステップと、
    前記物体のうち、前記質感調整剤によって前記色付きを付与する対象物体を設定する設定ステップと、
    を有し、
    前記第1決定ステップにおいて、前記対象物体に前記色付きを付与するように、前記質感調整剤の記録方法を決定し、
    前記設定ステップにおいて、ユーザからの指示に基づいて、前記対象物体を設定することを特徴とする画像形成方法。
  12. 画像に含まれる物体の三次元形状に関する特徴量を取得する取得ステップと、
    前記特徴量に基づいて、前記物体への入射光に対する反射光の構造色による色付きを前記画像に付与するための質感調整剤の記録方法を決定する第1決定ステップと、
    前記質感調整剤の記録方法に基づいて、記録媒体上に形成された前記画像の上に前記質感調整剤を記録することによって、薄膜干渉による前記色付きが付与された前記画像を形成する形成ステップと、
    前記物体のうち、前記質感調整剤によって前記色付きを付与する対象物体を設定する設定ステップと、
    を有し、
    前記第1決定ステップにおいて、前記対象物体に前記色付きを付与するように、前記質感調整剤の記録方法を決定し、
    前記設定ステップにおいて、前記物体における色の分布情報に基づいて、前記対象物体を設定することを特徴とする画像形成方法。
  13. 画像を表す色信号と前記画像に含まれる物体の三次元形状を表す情報または前記物体までの距離を示す情報を特徴量として取得する取得ステップと、
    前記物体のうち、質感調整剤によって色付きを付与する対象物体を設定する設定ステップと、
    前記特徴量に基づいて、前記物体への入射光に対する反射光の構造色による色付きを前記対象物体に付与するための質感調整剤の記録方法を決定する第1決定ステップと、
    前記色信号に基づいて、前記画像を記録媒体上に形成するための有色色材の記録方法を決定する第2決定ステップと、
    前記有色色材の記録方法に基づいて、前記記録媒体上に前記画像を形成した後、前記質感調整剤の記録方法に基づいて、前記記録媒体上に形成された前記画像の上に前記質感調整剤を記録することによって、薄膜干渉による前記色付きが付与された前記画像を形成する形成ステップと、を有し、
    前記第2決定ステップにおいて、前記質感調整剤によって前記色付きを付与する対象物体において所定の彩度以上の色を表す前記色信号に対応する領域が、前記物体のうち前記対象物体ではない物体において前記所定の彩度以上の色を表す前記色信号に対応する領域よりも、前記記録媒体上で彩度が低くなるように前記有色色材の記録方法を決定することを特徴とする画像形成方法。
  14. 画像を表す色信号と前記画像に含まれる物体の三次元形状を表す情報または前記物体までの距離を示す情報を特徴量として取得する取得ステップと、
    前記物体のうち、質感調整剤によって色付きを付与する対象物体を設定する設定ステップと、
    前記特徴量に基づいて、前記物体への入射光に対する反射光の構造色による色付きを前記対象物体に付与するための質感調整剤の記録方法を決定する第1決定ステップと、
    前記色信号に基づいて、前記画像を記録媒体上に形成するための有色色材の記録方法を決定する第2決定ステップと、
    前記有色色材の記録方法に基づいて、前記記録媒体上に前記画像を形成した後、前記質感調整剤の記録方法に基づいて、前記記録媒体上に形成された前記画像の上に前記質感調整剤を記録することによって、薄膜干渉による前記色付きが付与された前記画像を形成する形成ステップと、を有し、
    前記第2決定ステップにおいて、前記質感調整剤によって前記色付きを付与する対象物体において所定の彩度以上の色を表す色信号に対応する領域が、前記記録媒体上で前記所定の彩度より彩度が低くなるように前記有色色材の記録方法を決定することを特徴とする画像形成方法。
  15. コンピュータを請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の画像形成装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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