JP6559035B2 - 記録データ生成装置および記録データ生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、意匠性を高めるための印刷に関するものであり、観察方向により印刷物の見え方が異なる変角反射特性を再現するための技術に関する。
近年、印刷画像の反射特性を制御する研究が進んでおり、光沢分布を制御して印刷物の意匠性を高める等の動きがある。その中でも、反射率の角度依存性、すなわち変角反射特性を再現する技術として非特許文献1がある。非特許文献1は、画像表面に微小な傾斜構造を記録することで、変角反射特性を再現する記録方法を開示している。具体的には、入力光沢データを複数の傾斜構造のセットに対応づけることで、変角反射特性を制御する。
Xin Tong他、Bi-Scale Appearance Fabrication、Transaction on Graphics、Vol.32、No.4、Article 145、2013
しかしながら、非特許文献1の方法では、変角反射特性を再現するために記録される傾斜構造のセットはサイズが大きいため、変角反射特性の制御において空間解像度が低い問題がある。また、一般に画像記録装置では、微小な領域に記録可能な傾斜構造の種類は限られるので、階調数が少ない問題もある。
そこで本発明は、画像の変角反射特性を高解像度、高階調に再現できる形状データを生成することを目的とする。
本発明の記録データ生成装置は、記録媒体に傾斜構造を記録して画像の光沢を再現するための記録データを生成する記録データ生成装置であって、傾斜構造を1画素とする第1の解像度の光沢データを所定種類数の傾斜構造の組み合わせの割合を示す傾斜構造データに変換する変換手段と、前記第1の解像度の画素毎の前記傾斜構造データを中間調処理して、前記所定種類数の傾斜構造のうちいずれか1つを示す、Nが前記所定種類数に等しいN値の傾斜構造量子化データを生成する中間調処理手段と、前記傾斜構造量子化データに基づいて、前記第1の解像度の画素毎に前記所定種類数の傾斜構造のうちいずれか1つを記録するような、記録データを生成する記録データ生成手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、画像の変角反射特性を高解像度、高階調に再現することが可能となる。
本発明に係る記録データ生成装置は、画像の所定サイズの領域単位に、互いに異なる傾斜を有する複数種類の構造のいずれか1つを記録媒体上に形成することにより、当該画像の光沢を表現するための記録データを生成する記録データ生成装置であって、前記所定サイズの領域に与えられた光沢データに寄与する前記複数種類の構造のそれぞれの割合を、前記領域ごとに特定する特定手段と、前記領域ごとに特定された割合に基づいて、前記複数種類の構造のいずれか1つを、前記形成する構造として決定する決定手段と、前記決定された構造に基づいて、前記記録データを生成する生成手段と、を有することを特徴とする。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。
[第1の実施形態]
(変角反射特性の制御)
図1は、変角反射特性を説明する模式図である。
図1(a)は、入射光線ベクトルと反射面の法線ベクトルを含む平面(以下第1の平面)の変角反射特性の一例を示す。矢印ILは入射光線の方向を示す。曲線501は各方向への反射光の反射率を表す。例えば、線分oaの長さは、点oから点aの方向に反射する光の反射率を示す。ここで、点oから点aの方向に反射する光は正反射光である。典型的には、反射光は、方向によらない拡散反射光成分と表面反射光成分(斜線部S)とに分離でき、光沢は主に表面反射成分に関係する。
図1(b)は、表面反射成分の変角反射特性を示す模式図である。X軸は、第1の平面における反射光ベクトルと正反射光の光線ベクトル(図1(a)の点oから点aまでのベクトル)との成す角度を示す。Y軸は、第1の面に直交し、正反射光の光線ベクトルを含む平面(以下第2の平面)における、反射光ベクトルと正反射光の光線ベクトルとの成す角度を示す。また、Z軸は、X軸とY軸の値が示す方向への反射率を示す。例えば、点51(X=Y=0)は、正反射方向に対応しており、そのZ軸の値は、正反射方向の反射率を示す。一般に、反射光の表面反射成分は、正反射方向のまわりに3次元的に分布する。
本実施形態の画像記録装置は、図1(b)の変角反射特性が、入力された光沢データの示す特性と一致するように画像を記録する。変角反射特性の制御は、法線方向の異なる複数の微小な傾斜構造を適切な割合で画像表面に記録することによって行われる。すなわち、傾斜構造の面法線の分布によって変角反射特性を制御する。以下、その原理を説明する。
図2は、本実施形態における変角反射特性の制御方法を説明する模式図である。図2において、画像表面の所定領域を構成する複数の微小面要素の面法線の分布の一例が示されている。ブロック61〜69夫々の中心位置のX′軸およびY′軸の値は法線方向を示しており、各ブロックの値は所定領域におけるそのブロックの法線方向を有する微小面要素の割合である。図2における各ブロックに対応する微小面要素からの反射光の方向は、図1(b)のX軸、Y軸に対応する。例えば、ブロック61に対応する微小面要素からの表面反射光は、図1の点51に対応する方向へ反射する。同様に、ブロック62〜69に対応する微小面要素からの表面反射光は、図1の点52〜59に対応する方向へ反射する。
よって、傾斜構造の面法線の分布が図2に示す分布の場合、70%の微小面要素からの表面反射光が図1の点51に対応する方向に向かう。また、それぞれ5%の面要素からの表面反射光が図1の点52〜55に対応する方向に向かい、それぞれ2.5%の面要素からの表面反射光が図1の点56〜59に対応する方向に向かう。その結果、図2の面法線の分布を持つ画像は、点52〜点55に対応する方向の反射率が点51に対応する方向の反射率の5/70倍、点56〜点59に対応する方向の反射率の5/2.5倍の変角反射特性を示す。
このように、表面反射成分の変角反射特性は、面法線の分布と対応づけられ、法線方向の異なる複数の微小な傾斜構造を適切な割合で画像表面に記録することで制御できる。次に、微小な傾斜構造の記録方法について説明する。
図3は、本実施形態における傾斜構造の記録方法を説明する模式図である。まず、図3(a)に示すように、形状記録材の積層記録を行う。そして、図3(b)に示すように、適切に設定された積層数で記録した複数の記録画素によって、図3(c)に示すような所定の傾斜面を備える傾斜構造を形成する。図3の例では、縦4記録画素、横4記録画素の計16記録画素によって傾斜構造を構成する。最後に、最表面を滑らかにするように形状記録材の記録を行う。以上の手順によって、図3(c)に示すように、単一の平面からなる傾斜面(斜線部)を備える傾斜構造を形成する。この記録画素は、画像記録装置の解像度に応じた単位領域のことである。また、図3(c)に示すような、複数の記録画素から構成される傾斜構造の単位領域のことを以下では、単に「画素」と称する。
一般的な画像記録装置では、微小な領域に記録可能な傾斜構造の種類は限られる。そのため、再現可能な変角反射特性の階調数も限られる。また、変角反射特性の階調数を増やすためには傾斜構造のサイズを大きくする必要があるが、傾斜構造のサイズを大きくすると空間解像度(変角反射特性の制御解像度)が低下する。例えば、図3のように4記録画素×4記録画素によって1つの傾斜構造を構成し、5×5の傾斜構造からなる傾斜構造のセットによって1種類の変角反射特性を再現する場合に、変角反射特性の再現には20記録画素×20記録画素が必要となる。変角反射特性の制御解像度は、画像記録装置の記録解像度の1/20となる。
本実施形態の画像記録装置では、傾斜構造のセットではなく、図3に示すような傾斜構造を制御単位として変角反射特性を再現することで、変角反射特性の制御解像度の低下を控えることができる。また、図3のように4記録画素×4記録画素によって構成可能な傾斜構造の種類は限られるが、本実施形態の画像記録装置では、誤差拡散法を利用した中間調処理によって、再現可能な変角反射特性の階調数を実質的に増やす。具体的には、本実施形態の画像記録装置は、変角反射特性が、入力された光沢データの示す特性に一致するように、光沢データに対応した記録可能な複数の傾斜構造の組み合わせを決定し、複数の傾斜構造の組み合わせの割合を示す傾斜構造データを生成する。生成された傾斜構造データを中間調処理することで、複数の傾斜構造の中のいずれの傾斜構造を記録するかを決定する。これによって、例えば、傾斜構造1を0.7個記録し、傾斜構造2を0.3個記録した場合と同様な変角反射特性を再現することが可能になる。
図4は本実施形態における画素の傾斜構造の決定方法を説明するための図である。本実施形態では、例えば図3に示すような傾斜構造を1画素とし、画素毎に変角反射特性を制御する。簡単のため、形成可能な傾斜構造がK1とK2の2種類である例について説明する。図4(a)は、光沢データに対応した傾斜構造データを画素夫々において示している。図4(b)は、本実施形態の傾斜構造中間調処理を行わず、画素毎の傾斜構造データにおける組み合わせ比率の最も大きい傾斜構造を画素に形成される傾斜構造として決定する場合を示している。図4(c)は、本実施形態の傾斜構造中間調処理により画素に形成される傾斜構造を決定する場合を示しており、図4(b)と比べると、画素P_1_2,P_2_3,P_3_3の傾斜構造は異なる。
本実施形態の誤差拡散法を利用した中間調処理では、画素の傾斜構造データおよびその周辺画素の傾斜構造データに基づいて、画素に形成される傾斜構造を決定する。具体的に、入力された光沢データに基づいて生成した傾斜構造データと、決定された傾斜構造に対応した傾斜構造データとの差を誤差データとし、着目画素の周辺画素における誤差データの総和が最小化するように、着目画素の傾斜構造を決定する。着目画素の誤差データはさらにその周辺画素に拡散される。このように、着目画素の変角反射特性は、着目画素の傾斜構造のみによって再現されるではなく、着目画素および周辺画素の傾斜構造によって再現される。その結果、空間解像度を低下させることなく、実質的な階調数を増やすことができる。
(画像記録装置の概略構成)
図5は、本実施形態に適用可能な画像記録装置の一例を模式的に示す図である。画像記録装置400は、インクを用いて画像記録を行うインクジェット記録装置である。
ヘッドカートリッジ401は、複数の吐出口からなる記録ヘッドと、この記録ヘッドへインクを供給するインクタンクを備える。ヘッドカートリッジ401はキャリッジ402に位置決めして交換可能に搭載され、キャリッジ402は、ガイドシャフト403に沿って往復移動可能となっている。具体的には、キャリッジ402は、主走査モータ404を駆動源としてモータプーリ405、従動プーリ406およびタイミングベルト407等の駆動機構を介して駆動されるとともに、その位置及び移動が制御される。尚、このキャリッジ402のガイドシャフト403に沿った移動を「主走査」といい、移動方向を「主走査方向」という。
プリント用紙等の記録媒体408は、オートシートフィーダ(以下「ASF」)410に載置されている。画像記録時、給紙モータ411の駆動によってギアを介してピックアップローラ412が回転し、ASF410から記録媒体408が一枚ずつ分離され、給紙される。さらに、記録媒体408は、搬送ローラ409の回転によりキャリッジ402上のヘッドカートリッジ401の吐出口面と対向する記録開始位置に搬送される。搬送ローラ409は、ラインフィード(LF)モータ413を駆動源としてギアを介して駆動される。記録媒体408が給紙されたか否かの判定と給紙時位置の確定は、記録媒体408がペーパエンドセンサ414を通過した時点で行われる。
キャリッジ402に搭載されたヘッドカートリッジ401は、記録材としてのインクを貯蔵するインクタンクと、このインクタンクから供給されるインクを吐出データに応じて吐出させる記録ヘッドと、紫外線照射装置から成る。記録ヘッドは、インクの吐出口面がキャリッジ402から下方へ突出して記録媒体408と平行になるように保持される。
インクは、例えば、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、凹凸形成材1(W)、凹凸形成材2(S)の6種類である。Wインクは、例えば、白色の紫外線硬化インクである。記録媒体に着弾したWインクは、紫外線照射装置で紫外線を照射されて硬化し、記録媒体に傾斜構造を記録する。Y、M、C、Kの色インクは、例えば、顔料インクであり、Wインクで記録した傾斜構造の上に4種類のインクの組み合わせによって色を再現する。Sインクは、例えば、無色透明な紫外線硬化インクであり、色インクで記録した色画像の上の最表面に吐出される。記録媒体に着弾したSインクは、紫外線照射装置で紫外線を照射されて硬化し、傾斜構造の表面に滑らかな傾斜面を形成する。
次に、画像記録装置400の記録動作について説明する。まず、記録媒体408が所定の記録開始位置に搬送されると、キャリッジ402がガイドシャフト403に沿って記録媒体408上を移動し、その移動の際に記録ヘッドの吐出口よりインクが吐出される。そして、キャリッジ402がガイドシャフト403の一端まで移動すると、搬送ローラ409が所定量だけ記録媒体408をキャリッジ402の走査方向に垂直な方向に搬送する。この記録媒体408の搬送を「紙送り」または「副走査」といい、この搬送方向を「紙送り方向」または「副走査方向」という。記録媒体408の所定量の搬送が終了すると、再度キャリッジ402はガイドシャフト403に沿って移動する。このように、記録ヘッドのキャリッジ402による走査と紙送りとを繰り返すことにより記録媒体408全体に画像が記録される。
本実施形態の画像記録装置は、下地の傾斜構造の記録と、色の記録および最表面の傾斜構造の記録の3ステップで画像を記録する。下地の傾斜構造は、Wインクを積層して吐出することで形成される。1つの層の記録が完了する毎に、搬送ローラ409を逆回転させて記録媒体408を記録開始位置まで戻し、次の層の記録に移る。全ての層の記録が完了し、傾斜構造の形成が完了したら、色の記録に移る。最後にSインクを吐出し、傾斜構造の表面に滑らかな傾斜面を形成する。
(画像記録システムのハードウェア構成)
図6は、本実施形態における画像記録システムのハードウェア構成を示すブロック図である。図6に示すように、画像記録システムは、ホスト500および画像記録装置400を含む。
画像処理部としてのホスト500は、例えばコンピュータであり、マイクロプロセッサ(CPU)501と、ランダムアクセスメモリなどのメモリ502を備える。また、キーボードなどの入力部503、ハードディスクドライブなどの外部記憶装置504を備える。ホスト500はさらに画像記録装置400との間の通信インタフェイス(以下「プリンタI/F」)505と、モニタ510との間の通信インタフェイス(以下「ビデオI/F」)506を備える。
CPU501は、メモリ502に格納されたプログラムに従って種々の処理を実行するものであり、本実施形態の画像処理に関わる処理を実行する。これらのプログラムは外部記憶装置504に記憶しておくか、或いは不図示の外部装置から供給される。また、ホスト500はビデオI/F506を介してモニタ510に種々の情報を出力すると共に、入力部503を通じて各種情報を入力する。また、ホスト500はプリンタI/F505を介して画像記録装置400と接続されており、画像処理されたインク吐出データを画像記録装置400に送信して記録を行わせると共に、画像記録装置400から各種情報を受け取る。
なお、本実施形態では、画像処理部はホスト500において構成されているが、画像記録装置400において構成されてもよい。または、画像処理部は、ホスト500および画像記録装置400に通信可能な記録データ生成装置として構成されてもよい。
(画像処理に係る機能構成)
図7は、本実施形態の画像処理に係る機能構成を示すブロック図である。
入力部503は、色データ(R,G,B)および光沢データ(gloss,haze)を入力する。
解像度変換部701は、入力画像データの解像度を変換する。色データは画像記録装置400の記録解像度に変換される。光沢データは1つの傾斜構造を1画素とする解像度に変換される。
傾斜構造データ変換部702は、傾斜構造テーブル格納部711に格納される傾斜構造テーブルを参照して、光沢データを、複数の記録可能な傾斜構造の組み合わせ比率を表す傾斜構造データに変換する。
傾斜構造中間調処理部703は、傾斜構造データに対して誤差拡散を利用した中間調処理を行い、複数の傾斜構造の中のいずれの傾斜構造を記録するかを決定する。すなわち、傾斜構造データに対して中間調処理を行うことで、傾斜構造1〜41の中のいずれの傾斜構造を記録するかを示す、N=41であるN値の傾斜構造量子化データを生成する。
形状データ生成部704は、形状プロファイル格納部712に格納される形状プロファイルを参照して、傾斜構造量子化データから、記録画素毎の積層数を示す形状データ(光沢に関する記録データ)を生成する。
色変換部705は、色変換テーブル713に格納される色変換テーブルを参照して、色データ(RGB)を記録装置に依存した色データ(R′,G′,B′)に変換する。
色分解部706は、色分解テーブル格納部714に格納される色分解テーブルを参照して、色データ(R′,G′,B′)を色材データ(C,M,Y,K)に変換する。
色中間調処理部707は、色材データ(C,M,Y,K)に対して中間調処理を行い、インクを吐出するか否かの2値データ(C′,M′,Y′,K′)(色に関する記録データ)を生成する。
形状記録部708は、Wインクの積層記録を行う。色記録部709は、C、M、Y、Kインクの記録を行う。傾斜面平滑化部710は、Sインクの記録を行う。
(画像処理手順)
図8は、本実施形態における画像処理の手順を示すフローチャートである。
ステップS601において、入力部503が色データと光沢データを含む画像データを入力する。例として、本実施形態では、色データは夫々RGBに対応する3つの色データを含み、光沢データは鏡面光沢度(gloss)および反射ヘイズ(haze)を含む。光沢データのうち、反射ヘイズは正反射方向から数度外れた方向の反射率に関係し、反射ヘイズの再現には、光沢の強度だけでなく角度特性(変角反射特性)を制御する必要がある。
ステップS602において、解像度変換部701(光沢データ取得手段)が入力画像データの解像度を変換する。色データは画像記録装置400の記録解像度に変換される。光沢データは1つの傾斜構造を1画素とする解像度に変換される。本実施形態では、図3(b)に示すように画像記録装置400で縦4記録画素、横4記録画素の傾斜構造を記録するため、光沢データの解像度は画像記録装置400の記録解像度の1/4に変換される。例えば、画像記録装置400の記録解像度が720dpiである場合に、光沢データの解像度は180dpiに変換される。
ステップS603において、傾斜構造データ変換部702が光沢データを、記録可能な傾斜構造(例えば、傾斜構造1,傾斜構造2,・・・傾斜構造41)の組み合わせ比率を表す傾斜構造データに変換する。本実施形態では、単一の平面からなる傾斜面を備えた41種類(所定種類数)の傾斜構造を記録する例について説明する。
図9は、本実施形態における記録可能な傾斜構造の種類を説明する模式図である。本実施形態における記録可能な傾斜構造は、傾斜面の法線方向がマクロな画像記録媒体の面法線と一致する天頂角0の傾斜構造1を含む。また、傾斜面の法線方向の天頂角が22.5度で、方位角が45度間隔の8個の傾斜構造2〜傾斜構造9を含む。さらに、傾斜面の法線方向の天頂角が45度と67.5度で、それぞれ方位角が22.5度間隔の32個の傾斜構造10〜傾斜構造41を含む。傾斜構造データは、これらの各傾斜構造に対応した41個の成分からなり、各成分は比率を表すため全成分の値の合計は1である。光沢データから傾斜構造データへの変換は、傾斜構造テーブルを参照した、公知のルックアップテーブル(以下LUTとも言う)法によって行う。
図10は、本実施形態における傾斜構造テーブルの一例を示す図である。傾斜構造テーブルは、光沢データと傾斜構造データの対応関係を記述したテーブルである。このテーブルは、光沢データの示す変角反射特性が、各傾斜構造を当該光沢データに対応する傾斜構造データにおける比率で記録することで再現されることを示す。例えば、光沢データ(gloss_i,haze_i)に対応する傾斜構造データが、傾斜構造1の成分が0.7、傾斜構造2の成分が0.3、他の成分が0であるとする。すなわち、(0.7,0.3,・・・0)である。この場合、光沢データに対応する変角反射特性は、70%の領域を傾斜構造1で記録し、残りの30%の領域を傾斜構造2で記録することによって再現できることを示す。
ステップS604において、傾斜構造中間調処理部703が画素毎の傾斜構造データに対して中間調処理を行い、画素毎に傾斜構造1〜41の中のいずれの傾斜構造を記録するかを決定する。41種類の傾斜構造のうちいずれか1つを示す、41値の傾斜構造量子化データを生成する。本実施形態では、誤差拡散法を利用した中間調処理によって傾斜構造量子化データを生成する例を説明する。
まず、着目画素の傾斜構造データに周辺画素からの誤差の和を加え、判定データを取得する。そして、着目画素の傾斜構造量子化データとして、最も値の大きい成分の1つに対応する傾斜構造の種類を示す値(例えば、傾斜構造ID)を設定する。例えば、着目画素の傾斜構造データが(0.7,0.3,・・・0)であり、周辺画素から拡散されてきた誤差の和が(0,0.6,・・・0)の場合は、判定データは(0.7,0.9,・・・0)となる。この場合、着目画素の傾斜構造量子化データには、最も値の大きい成分に対応する傾斜構造ID(2)が設定される。さらに、着目画素の誤差を算出する。誤差は、判定データから設定された傾斜構造IDに対応する傾斜構造データを引いた値となる。上記の例では、設定された傾斜構造IDに対応する傾斜構造データは(0,1,・・・0)である。この場合、誤差は(0.7,−0.1,・・・0)となる。この誤差は傾斜構造量子化データが生成されていない周辺画素へ拡散される。
図11は、周辺画素への誤差の拡散を説明する模式図である。P0は着目画素、斜線部は既に傾斜構造量子化データが生成された画素である。着目画素P0の誤差は、P0の周辺で傾斜構造量子化データが生成されていない周辺画素P1、P2、P3、P4に所定の比率で拡散される。例えば、P1、P2、P3、P4の各画素にそれぞれP0の誤差の7/16、3/16、5/16、1/16が拡散される。
以上のように、傾斜構造データの全ての画素についてステップS604の中間調処理を行って、傾斜構造量子化データを生成する。
ステップS605において、形状データ生成部704が傾斜構造量子化データに基づいて形状データ(光沢に関する記録データ)を生成する。形状データは、画像記録装置400の記録解像度の画像データであり、画像表面の形状を表す、画像記録装置400の記録解像度の記録画素毎の積層数を示すデータである。具体的には、形状プロファイルを参照して、傾斜構造配置データの各画素の傾斜構造IDを、縦4記録画素、横4記録画素の積層数データに置き換えることで生成される。なお、形状データは、積層数を示すデータに限られず、高さを示すデータでもよい。
図12は、形状プロファイルの一例を示す図である。形状プロファイルは、傾斜構造IDと傾斜構造を記録するための縦4記録画素、横4記録画素の積層数データとの対応関係を記述したテーブルである。図12の(m,n)は、縦m記録画素目、横n記録画素目を示す。
ステップS606において、色データに基づいて色材吐出データを生成する。色材吐出データは、色インクC、M、Y、Kの吐出に関するデータであり、次のように生成される。
まず、色変換部705が色変換テーブルを参照して、解像度変換された色データ(R′,G′,B′)を記録装置に依存した色データ(R″,G″,B″)に変換する。色変換テーブルは、離散的な色データ(R′,G′,B′)に対応する色データ(R″,G″,B″)を記述したテーブルであり、色データは公知の3次元LUT法を用いて変換される。この変換によって、入力色データの示す色は画像記録装置で再現できる色にマッピングされる。色差最小、彩度優先、明度優先など、複数の色変換テーブルを用意しておき、目的に応じて利用するテーブルを切り替えるようにしてもよい。
次に、色分解部706が色分解テーブルを参照して色データ(R′,G′,B′)を各色インクの量に関する色材データ(C,M,Y,K)に変換する。色分解テーブルは、離散的な色データ(R′,G′,B′)に対応する色材データ(C,M,Y,K)を記述したテーブルであり、色材データは公知の3次元LUT法を用いて変換される。
ステップS606において、色中間調処理部707が色材データ(C,M,Y,K)で構成される画像データに基づいて中間調処理を行い、インクを吐出するか否かの2値データ(C′,M′,Y′,K′)で構成される色材吐出データを生成する。2値データ(C′,M′,Y′,K′)は、例えば、値が1であればインクを吐出し、値が0であればインクを吐出しないことを示す。色中間調処理部707が行う中間調処理には、公知の誤差拡散法や組織的ディザ法を利用することができる。
ステップS607において、形状データと色材吐出データに基づいて記録媒体に画像を記録する。まず、形状記録部708が形状データに基づいてWインクを積層して傾斜構造の下地を形成する。次に、色記録部709が色材吐出データに基づいてC、M、Y、Kのインクを吐出し、最後に、傾斜面平滑化部710がSインクを画像全面に吐出して傾斜面を平滑にする。
以上説明したように、本実施形態の画像記録装置は、変角反射特性に係る光沢データを、記録可能な傾斜構造の組み合わせ比率を示す傾斜構造データに変換する変換手段を有する。これによって、任意の光沢データを少ない数の傾斜構造による組み合わせに対応づけできるため、傾斜構造のサイズを小さくすることが可能になり、解像度の低下を抑制することができる。また、本実施形態の画像記録装置は、傾斜構造データを中間調処理して記録する傾斜構造を決定する中間調処理手段を有する。これによって、記録する傾斜構造の種類に限定されることなく、多くの変角反射特性を再現することができる。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、傾斜構造中間調処理に誤差拡散法を利用する例について説明した。誤差拡散法は、先に処理した画素からの誤差データに基づいて後に処理する画素の傾斜構造量子化データを決定するため、複数の画素の処理を並行して実行することができず、処理に時間がかかる。本実施形態では、乱数発生器を利用することで、各画素の処理を並行して実行することが可能な構成の例を説明する。なお、傾斜構造中間調処理部703以外の構成は、第1の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
(傾斜構造中間調処理部)
本実形態の傾斜構造中間調処理部は、乱数発生器を利用して傾斜構造量子化データを生成する。
図13は、本実施形態の傾斜構造中間調処理(図8のステップS604)の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS1201において、傾斜構造中間調処理部703が、着目画素の傾斜構造データから累積傾斜構造データを算出する。累積傾斜構造データは、傾斜構造データと同様に、画像記録装置400で記録可能な傾斜構造1〜41に対応する成分を持ち、累積傾斜構造データの第n成分の値は、傾斜構造データの第1成分の値から第n成分の値までの総和である。例えば、傾斜構造データが(0.5,0.3,0.2,・・・0)であれば、累積傾斜構造データは(0.5,0.8,1,・・・1)である。
ステップS1202において、傾斜構造中間調処理部703が、累積傾斜構造データから閾値データを算出する。閾値データは、累積傾斜構造データの各成分の値を定数A倍したデータである。ここで定数Aは、例えば256である。この場合、累積傾斜構造群データが(0.5,0.8,1,・・・1)であれば、閾値データは(128,205,256,・・・256)である。
ステップS1203において、傾斜構造中間調処理部703が、乱数発生器を利用して、1から前記定数Aまでの何れかの整数値を1つ生成し、変数V1に設定する。ここで利用される乱数発生器は、何れの値も等しい確率で生成する乱数発生器である。
ステップS1204において、傾斜構造中間調処理部703が、閾値データの最初の成分に対応する傾斜構造の種類を示す値(例えば、傾斜構造ID)を変数Cに設定し、この成分の値を変数V2に設定する。例えば、閾値データが(128,205,256,・・・256)であれば、変数Cには1が設定され、変数V2には128が設定される。
ステップS1205において、傾斜構造中間調処理部703が、変数V1の値と変数V2の値を比較する。変数V1の値が変数V2の値以下であれば、ステップS1206に進み、他の場合はステップS1207に進む。
ステップS1206では、傾斜構造中間調処理部703が、変数Cを着目画素の傾斜構造量子化データとして出力し、着目画素の処理を終了する。
ステップS1207では、傾斜構造中間調処理部703が、変数Cおよび変数V2の値を更新し、ステップS1205に戻る。具体的には、閾値データの次の成分に対応する傾斜構造IDを変数Cに設定し、閾値データの当該成分の値を変数V2に設定する。例えば、ステップS1207の処理前の変数Cの値が1であれば、本ステップの処理により、変数Cの値は2に更新され、変数V2は205に更新される。
以上の処理によれば、着目画素の傾斜構造量子化データの生成は、他の画素の処理によらず独立して実行できる。よって、複数の画素の処理を並行して実行することで、処理を高速化することができる。
以上説明したように、本実形態の画像記録装置によれば、傾斜構造中間調処理を画素毎に並行して実施することが可能となり、処理が高速化できる。
[第3の実施形態]
第2の実施形態では、傾斜構造中間調処理部に乱数発生器を利用する例について説明したが、本実施形態では、ディザマトリクスを利用する例について説明する。なお、傾斜構造中間調処理部以外の構成は、第2の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
(傾斜構造中間調処理部)
本実形態の傾斜構造中間調処理部は、ディザマトリクスを利用して傾斜構造量子化データを生成する。
具体的には、ステップS1202で閾値データの算出に利用する定数Aには、ディザマトリクスの全セル数を利用する。例えば、ディザマトリクスのサイズが、縦256セル、横512セルの計131072セルであれば、前記定数Aには、131072を設定する。また、ステップS1203で設定する変数V1の値には、乱数発生器で生成した値の替わりに、着目画素に対応するディザマトリクスの値を設定する。また、その他の処理手順は、第2の実施形態と同じである。
図14は、本実施形態の傾斜構造中間調処理部が利用するディザマトリクスの一例を示す。図14に示すディザマトリクスは、縦16セル、横16セルの計256セルにより構成され、各セルには1から256のいずれかの整数値が重複なく格納されている。ディザマトリクスのサイズは、これに限らず、様々な大きさとすることができる。縦のセル数がDy個、横のセル数がDx個のディザマトリクスであれば、各セルには1からDy×Dxのいずれかの整数値が重複なく格納される。例えば、縦256セル、横512セルのディザマトリクスであれば、1から131072のいずれかの整数値が重複なく格納される。好適には、ディザマトリクスの各セルに格納される値は、Bayerディザマトリクスに代表されるドット分散型組織的ディザ法により設定される。この場合、同一の傾斜構造の画素が分散して設定されるので、第2の実施形態と比較して、光沢ノイズの点で良好な画質の記録画像を得ることができる。
図15は、本実施形態の傾斜構造中間調処理部が着目画素に対応するディザマトリクスの値を取得する方法を説明する模式図である。縦Iy画素、横Ix画素の傾斜構造データで構成される画像Iは、ディザマトリクスDのサイズである縦Dy画素、横Dx画素毎にブロックが設定される。各ブロックを破線で区切って示している。着目画素Qが存在するブロックにディザマトリクスDを重ねる。着目画素Qに対応するディザマトリクスの値は、ブロックにおける着目画素Qの位置に一致するディザマトリクスのセルの値である。具体的には画像Iの左上の画素、およびディザマトリクスDの左上のセルの位置をO(0,0)とすし、画像Iにおける着目画素の位置をQ(Qx、Qy)とする場合に、次のように決定する。すなわち、QxをDxで除した余りをMx、QyをDyで除した余りをMyとすると、着目画素に対応するディザマトリクスの値は、ディザマトリクスDの位置(Mx,My)におけるセルの値である。このように取得したディザマトリクスの値は、ステップS1203で変数V1に設定される。
以上説明したように、本実施形態の画像記録装置によれば、乱数発生器を利用することなく、高速な処理が可能となる。
[第4の実施形態]
本実施形態では、光沢データを直接、傾斜構造配置データに変換する構成について説明する。尚、第1の実施形態と同じ構成については同じ番号を付与し、説明を省略する。
図16は、第4の実施形態の画像処理に係る機能構成を示すブロック図である。第4の実施形態の画像記録装置は、形状データ生成部1501において、解像度変換部701で解像度変換された光沢データから直接、形状データを生成する。形状データ生成部1501は、形状変換テーブル格納部1502に格納された形状変換テーブルを参照して、光沢データに対応する形状データを取得する。形状変換テーブルは、想定される全ての光沢データに対応する形状データを記述するテーブルである。
形状変換テーブルは、第1の実施形態の傾斜構造データ変換部702、傾斜構造中間調処理部703および形状データ生成部704により作成できる。すなわち、まず、想定される光沢データから1つのデータを選択する。次に、選択された光沢データを傾斜構造データ変換部702により傾斜構造データに変換する。次に、変換された傾斜構造データを傾斜構造中間調処理部703によって傾斜構造量子化データに変換し、さらに、形状データ生成部704によって形状データに変換する。こうして変換された形状データと光沢データとの対応関係が形状変換テーブルに記述される。この処理を想定される全ての光沢データについて実施することで、形状変換テーブルが作成される。
傾斜構造中間調処理部703は誤差拡散を利用した中間調処理を行うため、生成した着目画素の傾斜構造量子化データは周辺画素から拡散された誤差の影響を受けている。従って、形状変換テーブルには、光沢データが着目画素とその周辺画素の組み合わせとして記述されることが好ましい。また、このような形状変換テーブルを参照する際に、着目画素およびその周辺画素の光沢データに基づいて、形状データを決定する。
図17は、第4の実施形態の画像記録の手順を示すフローチャートである。ステップS601でデータを入力して、ステップS602で解像度変換を行った後、ステップS1603において、光沢データに基づいて形状データを生成する。次に、ステップS606で色材吐出データを生成し、ステップS607で形状データと色材吐出データに基づいて記録媒体に画像を記録する。なお、ステップS1603の工程は、形状データ生成部1501によって実施される。
(検証方法)
以下、形状変換テーブル格納部1502に格納された形状変換テーブルが適切であるか否かを検証する方法を説明する。
まず、検証用の画像データについて説明する。検証用の第1の画像データは、画像記録装置の記録解像度の1/4である解像度の画像データであって、1つの画素からなる領域Aと、領域A以外の領域Bの2つの領域を設定したデータである。領域Aには、反射ヘイズの値が10以下の高い写像性を示し、かつ、天頂角0度から照明したときに、反射率が最大となる方向が天頂角45度を示す光沢に対応した光沢データを設定する。また、領域Bには、反射ヘイズの値が10以下の高い写像性を示し、かつ、天頂角0度から照明したときに、反射率が最大となる方向が天頂角0度を示す光沢に対応した光沢データを設定する。なお、他の条件は、領域Aと領域Bで同一条件を設定する。
検証用の第2の画像データは、画像記録装置の記録解像度の1/4である解像度の画像データであって、プリントサイズが10mm角となる2つの領域、領域Cおよび領域Dを設定したデータである。領域Cには、反射ヘイズの値が10以下の高い写像性を示す光沢に対応した光沢データを設定する。領域Dには、反射ヘイズの値が50以上の低い写像性を示す光沢に対応した光沢データを設定する。なお、他の条件は、領域Cと領域Dで同一条件を設定する。
第1の画像データを画像記録装置に入力し、出力画像の表面形状データを取得する。形状変換テーブルが適切に設定されていれば、解像度が低下することなく記録されるため、領域Aに対応する領域の表面の法線方向の平均と、領域Bに対応する領域の法線方向の平均とのなす角度には少なくとも10度以上の差が発生する。
第2の画像データを画像記録装置に入力し、出力画像の反射ヘイズの値を取得する。形状変換テーブルが適切に設定されていれば、階調数が低下することなく記録されるため、領域Cに対応する領域の反射ヘイズの値と、領域Dに対応する領域の反射ヘイズの値には少なくとも10以上の差が発生する。
第4の実施形態の画像記録装置によれば、光沢データと形状データとの対応関係を記述した形状変換テーブルを参照することで、第1の実施形態の複数の処理を1回の変換処理で実現する。その結果、高速な処理が可能となる。
[その他の実施形態]
前述の実施形態では、鏡面光沢度と反射ヘイズの2つのデータで構成される光沢データを入力する例について説明したが、光沢データはこの例に限らない。写像性に関するデータでも良いし、複数の反射ヘイズや写像性に関するデータでもよい。また、入射方向や反射方向ごとの反射率に関するデータでもよい。さらに、コンピュータグラフィックで利用される反射モデルのパラメータであってもよい。例えば、PhongモデルやWardモデル、Cook−Torranceモデルなどのパラメータが利用できる。この場合は、利用する光沢データに対応した傾斜構造テーブルを用意する。また、前述の実施形態では、単一の平面から成る傾斜面をもった傾斜構造を利用する例について説明したが、傾斜構造は、複数の平面からなる構造でもよいし、曲面からなる構造であってもよい。この場合は、利用する傾斜構造に対応した傾斜構造テーブルを用意する。また、傾斜構造テーブルの替わりに、光学計算によって、光沢データから傾斜構造データを算出するように構成してもよい。また、インクの種類や画像記録装置の構成は実施形態の構成に限らない。特色インクを含む構成や、記録材としてトナーを利用する構成であってもよい。また、傾斜構造のサイズや傾斜構造の記録手順も実施形態の構成に限らない。10記録画素以上の大きな傾斜構造を利用してもよいし、色を記録した後に透明な記録材で傾斜構造を記録するような構成でもかまわない。また、前述の実施形態では、傾斜構造データとして、記録可能な傾斜構造の各々の合計が1となるような比率を用いる例を示した。しかしながら傾斜構造データは、各傾斜構造の組み合わせの割合を表すものであり、傾斜構造の割合の合計が各光沢データについて同じであればよい。例えば、各傾斜構造の割合の合計が100になるデータや、255になるデータであってもよい。
また、本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
702 傾斜構造データ変換部
703 傾斜構造中間調処理部
704 形状データ生成部

Claims (17)

  1. 画像の所定サイズの領域単位に、互いに異なる傾斜を有する複数種類の構造のいずれか1つを記録媒体上に形成することにより、当該画像の光沢を表現するための記録データを生成する記録データ生成装置であって、
    前記所定サイズの領域に与えられた光沢データに寄与する前記複数種類の構造のそれぞれの割合を、前記領域ごとに特定する特定手段と、
    前記領域ごとに特定された割合に基づいて、前記複数種類の構造のいずれか1つを、前記形成する構造として決定する決定手段と、
    前記決定された構造に基づいて、前記記録データを生成する生成手段と、
    を有することを特徴とする記録データ生成装置。
  2. 前記記録データの解像度は、前記記録データを用いて前記構造を記録媒体上に形成する記録装置の記録解像度と同じ第1の解像度であり、
    前記記録データは、前記記録解像度における画素毎の記録材の積層数または高さを示すデータであることを特徴とする請求項1に記載の記録データ生成装置。
  3. 前記第1の解像度は、前記光沢データの解像度である第2の解像度より大きいことを特徴とする請求項2に記載の記録データ生成装置。
  4. 前記第2の解像度を有する前記光沢データは、前記第1の解像度を有する光沢データを前記第2の解像度に変換することにより取得される、ことを特徴とする請求項3に記載の記録データ生成装置。
  5. 前記決定手段は、前記複数種類の構造のそれぞれの割合を示す構造データに対する中間調処理によって、前記複数種類の構造のいずれか1つを、前記形成する構造として決定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の記録データ生成装置。
  6. 前記決定手段は、誤差拡散によって、前記複数種類の構造のいずれか1つを、前記形成する構造として決定することを特徴とする請求項5に記載の記録データ生成装置。
  7. 前記決定手段は、着目画素の近傍の画素において前記複数種類の構造のうち前記形成する構造として決定されていない構造に対応する前記割合に基づいて、前記着目画素に形成する構造を決定することを特徴とする請求項6に記載の記録データ生成装置。
  8. 前記決定手段は、ディザマトリクスを利用して、前記複数種類の構造のいずれか1つを、前記形成する構造として決定することを特徴とする請求項5に記載の記録データ生成装置。
  9. 前記決定手段は、乱数を利用して、前記複数種類の構造のいずれか1つを、前記形成する構造として決定することを特徴する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の記録データ生成装置。
  10. 前記特定手段は、光沢データと前記複数種類の構造との対応関係を記述したルックアップテーブルを参照して、前記割合を特定することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の記録データ生成装置。
  11. 前記光沢データは、反射ヘイズのデータを含むことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の記録データ生成装置。
  12. 前記光沢データは、写像性のデータを含むことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の記録データ生成装置。
  13. 前記光沢データは、変角反射特性のデータであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の記録データ生成装置。
  14. 前記光沢データは、反射モデルのパラメータであることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の記録データ生成装置。
  15. 前記反射モデルはWardモデルであることを特徴とする請求項14に記載の記録データ生成装置。
  16. 画像の所定サイズの領域単位に、互いに異なる傾斜を有する複数種類の構造のいずれか1つを記録媒体上に形成することにより、当該画像の光沢を表現するための記録データを生成する記録データ生成方法であって、
    前記所定サイズの領域に与えられた光沢データに寄与する前記複数種類の構造のそれぞれの割合を、前記領域ごとに特定する特定工程と、
    前記領域ごとに特定された割合に基づいて、前記複数種類の構造のいずれか1つを、前記形成する構造として決定する決定工程と、
    前記決定された構造に基づいて、前記記録データを生成する生成工程と、
    を含むことを特徴とする記録データ生成方法。
  17. コンピュータを、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の記録データ生成装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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