JP6384811B2 - 枠カバー - Google Patents
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Description
例えば、下記特許文献1では、無目枠等の既存造作材の外表面を覆うリフォーム用上貼材が提案されている。この上貼材は、既存造作材の背面(壁側に向く見込面)から一方の側面(見付面)にかけてL字状に覆う第1上貼材の上記側面を覆う片部に、既存造作材の正面から上記側面にかけてL字状に覆う第2上貼材の上記側面を覆う片部が重ね合わせられる構成とされている。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の実施形態では、本実施形態に係る枠カバーを施工した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係る枠カバー1は、図2に示すように、既設の枠材2の表面3,4,5を覆うように設けられる。図2では、当該枠カバー1を、壁体に設けられる出入口等の開口を区画する既設の枠材2としての縦枠2を覆うように設けた例を示している。また、図例では、縦枠2を、開き戸が建て付けられる戸枠を構成するものとした例を示している。
本実施形態では、枠カバー1を、上記のように壁体及び戸当り部材6によって見込方向に分断された縦枠2の見込方向両側のうちのいずれか一方の表面3,4,5を覆う構成としている。つまり、それぞれに第1カバー10,10と第2カバー20,20とを備えた2組の枠カバー1,1によって縦枠2の見込方向両側の表面3,4,5,3,4,5を覆う構成としている。なお、本実施形態では、これら見込方向両側の枠カバー1,1を、互いに同様の構成としているので、以下では、一方の枠カバー1を例にとって説明する。
また、これら第1カバー10及び第2カバー20のそれぞれの見込片部11,21及び見付片部14,24は、薄板状とされ、それぞれの見込片部11,21と見付片部14,24とを略直交状に設けた構成とされている。つまり、これら第1カバー10及び第2カバー20は、長手方向に見て略L字状とされている。
また、見込片部11の見込方向に沿う寸法は、一般的に施工される縦枠2のうちの比較的にちり寸法D2が大きい寸法とされたものの壁体側面3を覆い得る寸法としてもよい。
この見込片部11は、縦枠2のちり寸法D2に応じた見込寸法となるように切断補助溝13に沿ってカッター等の切断具8によって切断され(図1(a)参照)、その先端部を壁面7に当接または近接させ、裏面12を壁体側面3に沿わせて配される。
この突出部16は、壁厚方向外方側に向けて突出するように設けられており、当該第1カバー10の全長に亘って設けられている。また、この突出部16は、枠材厚さ方向に沿う方向で反出入口側に向く面が見込片部11の枠材厚さ方向に沿う方向で反出入口側に向く面(表面)と同一平面状(面一状)となるように、見込片部11と見付片部14との出隅部にこれらに一連状に形成されている。また、この突出部16の枠材厚さ方向に沿う方向で出入口側に向く面は、突出部16の上記反出入口側に向く面と平行状とされている。また、この突出部16の突出方向先端面は、見付片部14の枠材見込方向外方側に向く面(表面)と平行状とされている。つまり、この突出部16は、長手方向に見て略矩形状とされている。
この突出部16の突出寸法は、出入口側に向く面に突き合わせられる第2カバー20の見付片部24の先端面を目立ち難くする観点や、見付片部24との段差を小さくする観点等から適宜、設定するようにしてもよい。例えば、この突出部16の突出寸法を、第2カバー20の見付片部24の厚さ寸法の2倍未満としてもよく、好ましくは、見付片部24の厚さ寸法の1.1〜1.5倍程度としてもよい。
また、図例では、突出部16の厚さ寸法(枠材厚さ方向に沿う寸法)を、見込片部11の厚さ寸法と略同寸法とした例を示している。
なお、この突出部16は、出入口側に向く面に第2カバー20の見付片部24の先端面が突き合わせられるように出入口側に向く面を平坦面とすればよく、反出入口側に向く面と先端面との出隅部を、適宜の面取り形状等としてもよい。
この見込片部21は、縦枠2の出入口側面4の見込寸法(戸当り部材6の見込方向一方側面から見込方向一方側の見付面5までの見込方向に沿う寸法)に応じた見込寸法となるように切断補助溝23に沿ってカッター等の切断具8によって切断される(図1(b)参照)。また、見込片部21は、裏面22を出入口側面4に沿わせて配される。また、図例では、寸法調整された見込片部21の先端部を戸当り部材6に当接または近接させて配されるものとした例を示している。
この見付片部24は、縦枠2の出入口側面4から第1カバー10の突出部16の出入口側に向く面までの枠材厚さ方向に沿う寸法に応じた枠材厚さ方向に沿う寸法となるように切断補助溝26に沿ってカッター等の切断具8によって切断される(図1(b)参照)。また、このように寸法調整された見付片部24は、その先端部を突出部16に当接または近接させ、裏面25を第1カバー10の見付片部14の表面に沿わせて配される。
また、これら見込片部21及び見付片部24の厚さ寸法は、上記同様の観点等から適宜、設定するようにしてもよく、図例では、互いに同厚さ寸法とし、第1カバー10の各片部11,14と同厚さ寸法とした例を示している。
また、第1カバー10及び第2カバー20は、合成樹脂系材料や、木質系材料、金属系材料等から形成されたものとしてもよい。また、第1カバー10及び第2カバー20は、例えば、合成樹脂系材料に、木粉や無機フィラー、相溶化剤、着色剤などを所定の含有割合で含有させた木粉(木質)・プラスチック複合材(WPC)から形成されたものとしてもよい。
また、これら第1カバー10及び第2カバー20は、粘着テープ等の粘着材や接着剤等によって縦枠2に固定されるものとしてもよい。
また、これら第1カバー10及び第2カバー20における少なくとも縦枠2に取り付けられた状態で露出する表面を、突板や合成樹脂シート等の貼着や、塗装等によって表面化粧処理が施された化粧面としてもよい。
なお、図3では、図2に示す縦枠2の見込寸法D1よりも見込寸法D3が大とされ、図2に示す縦枠2のちり寸法D2よりもちり寸法D4が小とされ、図2に示す縦枠2の厚さ寸法W1よりも厚さ寸法W2が大とされた縦枠2Aを例示している。
まず、第1カバー10の見込片部11の見込寸法を、縦枠2,2Aのちり寸法D2,D4に応じた寸法となるように切断して調整する。そして、この第1カバー10の見込片部11と見付片部14との入隅部を、縦枠2,2Aの壁体側面3,3Aと見付面5,5Aとの出隅部に沿わせるようにして第1カバー10を縦枠2,2Aに固定する。この際、第1カバー10の各片部11,14の先端部の裏面12,15を粘着テープ等によって仮固定し、各片部11,14の基端側部位の裏面12,15に塗布された接着剤によって第1カバー10を縦枠2,2Aに固定するようにしてもよい。このように第1カバー10が縦枠2,2Aに取り付けられた状態では、第1カバー10の見込片部11の先端部が壁面7に近接または当接した状態となる。
また、上記した例では、第2カバー20の見込片部21の先端部を、戸当り部材6に近接または当接させた例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、戸当り部材6も模様替えや改装等の対象とする場合には、既設の戸当り部材6を覆う略コ字状のカバーを設け、このカバーの一片部によって第2カバー20の見込片部21の先端部を押さえるように納めるような態様等としてもよい。または、既設の戸当り部材6を除去し、新たに設置される戸当り部材の一側部によって第2カバー20の見込片部21の先端部を押さえるように納めるような態様等としてもよい。
つまり、見込片部11及び見付片部14を有した第1カバー10と、見込片部21及び第1カバー10の見付片部14を覆うように配される見付片部24を有した第2カバーと、を備えた構成としている。従って、これらカバー10,20によって既設の枠材(縦枠)2,2Aの表面(壁体側面、出入口側面及び見付面)3,3A,4,4A,5,5Aを覆うことができる。これにより、例えば、既設の枠材2,2Aを撤去して改装工事等をする場合と比べて、既設の枠材2,2Aの模様替えや改装等の作業性を向上させることができる。
また、第1カバー10と第2カバー20とを互いの見付片部14,24同士を重ね合わせ、各カバー10,20の見込片部11,21を、既設の枠材2,2Aの各見込面3,3A,4,4Aに当接させるようにして取り付けられる構成としている。従って、例えば、反壁体側の見込面(出入口側面)4,4Aにおいて重ね合わせられるようなものと比べて、開口幅や開口高が小さくなるようなことを抑制することができる。
また、上記した例では、枠材2,2Aを、開き戸が建て付けられる戸枠を構成するものとした例を示しているが、このような態様に限られず、折戸や引戸等の他の建具が建て付けられる戸枠を構成するものとしてもよい。また、枠材2,2Aとしては、戸枠を構成するものに限られず、窓枠や無目枠等を構成するものとしてもよい。例えば、既設の枠材2,2Aを、窓枠を構成するものとした場合は、枠カバー1を、窓枠の見込方向一方側のみに設けるようにしてもよい。
10 第1カバー
11 見込片部
14 見付片部
16 突出部
20 第2カバー
21 見込片部
24 見付片部
25 裏面
26 切断補助溝
2,2A 縦枠(既設の枠材)
3,3A 壁体側面(一方の見込面、表面)
4,4A 出入口側面(他方の見込面、表面)
5,5A 見付面(一方の見付面、表面)
Claims (2)
- 既設の枠材の表面を覆うように設けられる枠カバーであって、
前記枠材の一方の見込面を覆うように配される見込片部及び該枠材の一方の見付面を覆うように配される見付片部を有した第1カバーと、前記枠材の他方の見込面を覆うように配される見込片部及び前記第1カバーの見付片部を覆うように配される見付片部を有した第2カバーと、を備えており、
前記第2カバーの見付片部の裏面には、見付方向に間隔を空けて複数本の切断補助溝が設けられており、
前記第1カバーにおける見込片部と見付片部との出隅部には、前記第2カバーの見付片部の先端部が突き合わせられる突出部が見込方向に突出するように設けられており、
前記突出部は、見付方向に向く両側面のうちの一方面が前記第1カバーの見込片部の表面と同一平面状とされ、他方面が前記一方面に平行状の平坦面とされ、突出方向先端面が前記第1カバーの見付片部の表面と平行状とされ、かつ見付方向に沿う寸法が前記第1カバーの見込片部の厚さ寸法と同寸法とされていることを特徴とする枠カバー。 - 請求項1において、
前記第1カバーの突出部の突出寸法は、前記第2カバーの見付片部の厚さ寸法よりも大きい寸法とされていることを特徴とする枠カバー。
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