JP6384438B2 - 焼結鉱の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高炉において鉄源として使用される焼結鉱の製造方法に関する。具体的には、焼結鉱の焼成を均一化することにより焼結歩留の改善を行う焼結鉱の製造方法に関する。
高炉製銑法の主原料である焼結鉱は、一般に、鉄鉱石粉、製鉄所内回収粉、焼結鉱篩下粉、石灰石及びドロマイトなどの含CaO原料、生石灰等の造粒助剤、粉コークスや無煙炭などの炭材(固体燃料)を原料として無端移動床型火格子式焼結機であるドワイトロイド(DL)焼結機(以下、単に「焼結機」と記載する)を用いて製造される。焼結原料は、焼結機の無端移動式のパレット上に装入され、焼結ベッドとも呼ばれる装入層が形成される。装入層の厚さ(高さ)は400〜800mm前後である。その後、装入層の上方に設置された点火炉により、この装入層中の炭材に点火される。パレットの下に配設されているウインドボックスを介して空気を下方に吸引することにより、装入層中の炭材は順次に燃焼し、その燃焼はパレットの移動につれて次第に下層にかつ前方に進行する。このときに発生する燃焼熱によって、焼結原料が燃焼、溶融し、焼結ケーキが生成する。その後、得られた焼結ケーキは、排鉱部において破砕され、クーラーで冷却され、整粒されて成品焼結鉱となる。
焼結ケーキを破砕する前の排鉱部において、焼結ケーキは、パレットから破断しながら落下する。このとき、焼結ケーキの破断面には、残火層と呼ばれる「コークスが燃焼し、赤く燃えている箇所」が存在する。この残火層の形は、装入層のパレット幅方向の厚み、パレット移動速度、ウインドボックスを介して吸引される吸引圧のバラつき等の操業条件によって変化する。このため、残火層の形は、成品焼結鉱の成品品質を評価する指標として用いられることが知られている。残火層の形は、焼結鉱の強度、歩留向上の観点からパレット下部で薄く均一な形にすることが好ましい。
焼結鉱を焼結するにあたり、パレット幅方向に均一な焼成を行なうことは、従来より検討がなされている。例えば、特許文献1には、装入層の幅方向に沿って多分割された分割ゲートを給鉱部に配設し、排鉱部に分割ゲートに即応した残火層厚計測手段を各分割ゲート毎に配設する。次に、残火層厚の目標値との偏差と、給鉱部における装入線形状との関係をオフラインで求め、偏差が零となるように装入線形状を各分割ゲート毎に制御する技術が開示されている。
特開平01−191751号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、残火層厚と、残火層厚の目標値との偏差を零にすることを目的としていることから、残火層の厚みは均一化されるが、残火層の上面高さについては何ら考慮されていない。図1は、それぞれ理想的な残火層と、(1)下限位置が一定の残火層と、(2)上面高さが一定の残火層と、(3)厚さが一定の残火層を示す。焼結鉱の焼成において、残火層の厚みは、パレットの移動速度や焼結材料のコークス比で制御可能である。そのため、残火層の上面高さを一定にできれば、パレットの移動速度や、焼結材料のコークス比の制御によって、理想的な残火層にすることができる。一方、残火層の下限位置が一定もしくは厚さが一定であっても上面高さが一定でない場合は、パレットの移動速度や、焼結材料のコークス比の制御によっても理想的な残火層にすることができない。そのため、理想的な残火層にできるか否かの判断は、残火層の上面高さが一定であるか否かを基準にすればよいことがわかる。
本発明は、従来技術が抱える上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、焼結機を用いて焼結鉱を製造するにあたり、焼結ケーキ破断面に観察される残火層の上面高さを予め定められた範囲内になるように制御する。これにより、理想的な残火層にすることができるので、焼結鉱を幅方向に均一に焼結させて、焼結機の幅方法における焼結ムラを解消させることができ、成品焼結鉱の品質や歩留りを向上させることができる。
このような課題を解決するための本発明の特徴は、以下の通りである。
[1]焼結機の給鉱部で無端移動式のパレット上に粉鉱石と炭材を含む焼結原料を装入して装入層を形成し、上記給鉱部の下流側に設置された点火炉で前記装入層の上表面に点火し、パレット下方に配設されたウインドボックスで前記装入層内に空気を吸引・導入して炭材を燃焼させて焼結原料を焼結して焼結ケーキとした後、前記焼結ケーキを排鉱部で破砕して成品焼結鉱を得る焼結鉱の製造方法において、前記排鉱部の焼結ケーキ破断面に観察される残火層を撮像して取得した残火層の画像を、前記パレットの幅方向に分割された分割ゲートにおける幅方向の位置の順に対応付けて分割し、分割された一の画像における残火層の上面高さと、全ての画像における残火層の上面高さの平均値との差である残火層差が予め定められた範囲内になるように、前記分割された一の画像における残火層と前記パレットの幅方向で同じ位置の前記分割ゲートの開度を調整する焼結鉱の製造方法。
[2]一の分割ゲートによって装入された装入厚と全ての分割ゲートの装入厚の平均値との差を装入厚差とすると、前記分割された一の画像における残火層の残火層差が予め定められた範囲内になる前記一の分割ゲートの前記装入厚差の範囲を算出し、前記装入厚差の範囲内になるように前記一の分割ゲートの開度を調整する[1]に記載の焼結鉱の製造方法。
[3]焼結原料の特性の範囲に対応付けて過去に算出された前記装入厚差の範囲が記録されており、装入される焼結原料の特性が含まれる前記特性の範囲に対応付いた前記装入厚差の範囲内になるように前記分割ゲートの開度を予め調整する[2]に記載の焼結鉱の製造方法。
本発明によれば、焼結ケーキ破断面に観察される残火層の上面高さを予め定められた範囲内になるように制御できるので、焼結機の幅方法における焼結ムラは解消する。これにより、成品焼結鉱の品質や歩留りを向上させることができる。さらには、成品焼結鉱の品質や歩留りを向上させることによって、焼結機の生産性を高めることができる。
残火層の形を説明する図である。 本実施形態に係る焼結鉱の製造方法に用いる焼結機10の一例を示す側面模式図である。 給鉱部30の斜視模式図である。 焼結鉱の製造方法を説明する図である。 残火層監視システム44における画像解析を説明する図である。 焼結原料の特性に対応付いた分類の一例を示す表である。 均一装入した場合における残火層の形を示す。 残火層の上面高さを均一化するための分割ゲート16の開度設定値によって調整された後に装入された装入層における残火層の形を示す。
図2は、本実施形態に係る焼結鉱の製造方法に用いる焼結機10の一例を示す側面模式図である。焼結機10において鉄鉱石と炭材を含む焼結原料は、焼結機10の給鉱部30に設けられたサージホッパー12からロールフィーダー14で切り出されて無端移動式のパレット24上に装入され、焼結原料の装入層が形成される。このとき、装入層の厚さ(以後、「装入レベル」という場合がある)は、パレット24の幅方向に複数設置された分割ゲート16の開度を調整することによって制御される。装入層は、レベル計によって、装入レベルが計測された後、焼結機10の下流に向かって移動する。
装入層は、給鉱部30の下流側に設置された点火炉18によって、装入層の上表面に点火される。さらに、パレット24の下方に設けられたウインドボックス(風箱)20を通じてブロワー22から空気を下方に吸引することによって装入層内に空気が導入され、焼結鉱の原料に含まれる炭材は燃焼する。炭材の燃焼による燃焼熱によって焼き固められた焼結原料は、焼結鉱の塊である焼結ケーキになって排鉱部32で排鉱される。
排鉱部32から排鉱される焼結ケーキは、パレット24から落下する直前に焼結表層部のパレット幅方向に亀裂が生じて破断する。パレット24上に残された焼結ケーキの破断面には、残火層が形成される。排鉱部カメラ26は、焼結ケーキの破断面に形成された残火層を撮像する。その後、焼結ケーキは、排鉱部32から落下し、破砕され、クーラーで冷却されて、整粒され、例えば、5.0mm以上の塊成物からなる成品焼結鉱となる。
図3は、給鉱部30の斜視模式図である。上述したように、装入層の装入レベルは、パレット24の幅方向に複数設置された分割ゲート16の開度を調整することによって制御される。本実施形態において、分割ゲート16は、例えば、8つに分割されており、各分割ゲート16にはパレット24における幅方向の位置の順に対応付けてゲート番号(1〜8)が割り振られている。
レベル計28は、本実施形態において、分割ゲート16の分割数と同じ数である8個設けられている。レベル計28は、それぞれの分割ゲートの下流側に1つ設けられている。各レベル計28には、ゲート番号と同じ番号が割り振られており、各レベル計28は、同じ番号が割り振られている分割ゲート16の装入レベルをそれぞれ測定する。本実施形態において、レベル計28として、超音波レベル計を用いた。
図4は、焼結鉱の製造方法を説明する図である。焼結機10は、さらに、コントローラ40と、プロコン42と、残火層監視システム44とを備える。コントローラ40は、オペレーターから各分割ゲート16の装入レベルの設定値Sv(Sv〜Sv)の入力を受付ける。コントローラ40は、受付けたSvに対応させて、それぞれの分割ゲート16の開度を調整する。ここで、iは、分割ゲート16のゲート番号(1〜8)に対応する。
上述したように、レベル計28は、同じ番号が割り振られている分割ゲートの装入レベル実績値P(P〜P)を測定し、測定結果を予め定められた時間ごとに、測定値をコントローラ40に出力する。本実施形態において、レベル計28は、例えば、1分ごとにコントローラ40へ装入レベル実績値Pを出力する。
コントローラ40は、レベル計28から装入レベル実績値Pを取得すると、下記数式(1)に従い、それぞれの分割ゲートの装入レベルと、全装入レベル測定値の平均との差である装入レベル差ΔP(ΔP〜ΔP)を算出する。
なお、上記数式(1)において、nは、分割ゲートの分割数を表す。本実施形態において、分割ゲートの分割数は8なので、nは8である。コントローラ40は、算出した装入レベル差ΔPを、例えば、1分ごとにプロコン42に出力する。プロコン42は、コントローラ40から出力されたΔPを、分割ゲート番号iおよび取得した時間とともに、プロコン42に備えられた記録装置に記録する。
上述したように、排鉱部カメラ26は、焼結ケーキの破断面に形成された残火層を撮像し、予め定められた時間ごとに画像データを残火層監視システム44に出力する。本実施形態において、排鉱部カメラ26は、例えば、1分ごとに残火層監視システム44へ画像データを出力する。なお、排後部カメラ26として、例えば、CCDまたはCMOS撮像素子を備えるデジタルカメラを用いてよく、赤外線サーモグラフィカメラ等を用いてもよい。
残火層監視システム44は、排鉱部カメラ26から取得した画像データを解析する。図5は、残火層監視システム44における画像解析を説明する図である。残火層監視システム44は、画像データの幅方向左右に±140の座標を割り振るとともに、幅方向における座標−123〜102をパレットの座標領域と特定する。さらに、残火層監視システム44は、−123〜102のパレット座標領域を、分割ゲート16における位置の順に対応付けて8つの座標領域に分割する。分割されたそれぞれの座標領域には、パレット24の幅方向に同じ位置の分割ゲートに割り振られたゲート番号と同じ場号がそれぞれ割り振られる。
残火層監視システム44は、左右方向に分割した8つの座標領域ごとに残火層の上面高さを測定する。残火層監視システム44は、例えば、予め定められた輝度閾値よりも大きい輝度の画素を残火層と特定し、輝度閾値よりも小さい輝度の画素を残火層ではないと特定する。なお、輝度閾値は、例えば、残火層の形状が特定されている画像データにおける残火層の形状に含まれる画素の輝度と、残火層の形状に含まれない画素の輝度との境界となる輝度で定めてよい。本実施形態において、画像データの輝度範囲が0〜255であるので、輝度閾値を55にした。この場合に、残火層管理システム44は、輝度値の範囲255〜55の画素を残火層と特定し、輝度値の範囲54〜0の画素を残火層ではない他の領域と特定する。
残火層監視システム44は、残火層として特定された画素から構成される領域が残火層の形であるとして、当該残火層の上面高さを左右方向に分割された8つの座標領域ごとに測定する。残火層監視システム44は、残火層の上面高さの測定として、例えば、8つに分割された座標領域における残火層の上面高さの平均値を算出する。なお、残火層監視システム44は、残火層の上面高さの測定として、分割された座標領域における上面高さの最高値を算出してもよく、また、分割された座標領域における上面高さの最低値を算出するとしてもよい。
残火層監視システム44は、測定した残火層の上面高さと、下記数式(2)とを用いて、分割された座標領域の残火層の上面高さと、残火層の上面高さの平均値との差である残火層差ΔFi(ΔF〜ΔF)を算出する。
なお、上記数式(2)において、nは、分割した座標領域の分割数を表す。本実施形態において、分割数は、分割ゲートの分割数と同じ8であるので、nは8である。また、iは、座標領域ごとに1〜8まで割り振られた分割領域の番号であって、パレット24の幅方向で同じ位置の分割ゲート番号を表す。
残火層監視システム44は、それぞれのΔFを、例えば、1分ごとにプロコン42に出力する。プロコン42は、残火層監視システム44から出力されたΔFを分割ゲート番号iおよび取得した時間とともに記録装置に記録する。
プロコン42は、残火層監視システム44から出力されたΔFを、パレット24の移動時間を加味して、同じ分割ゲート番号のΔPと紐付けする。例えば、給鉱部30から装入された装入層が30分後に排鉱部32から排鉱される場合において、プロコン42は、残火層監視システム44から出力されたΔFを、30分前にコントローラ40から出力されたΔPと紐付けする。
プロコン42は、紐付けしたΔFをyの値とし、ΔPをxの値としてx-y平面上に点(ΔF、ΔP)をプロットする。プロコン42は、ΔFが出力されるごとに、点(ΔF、ΔP)をプロットし、複数の点(ΔF、ΔP)から構成される散布図を作成する。
プロコン42は、少なくとも点(ΔF、ΔP)を2点以上プロットしたことを条件として、当該プロットを用いて回帰直線(ΔF=ΔP×α+β)を算出する。プロコン42は、回帰直線を算出すると、算出した回帰直線において、ΔF=0となるΔPの値を算出する。ΔF=0となるΔPの値を以後、ΔPi−0とする。なお、ΔF=0すなわち、残火層差が0mmであることは、残火層差における予め定められた範囲内の一例である。なお、残火層差は、残火層の上面高さの平均値に対して−50mmより大きく+50mm未満であればよい。残火層差が平均値の−50mm未満または+50mmを超えると、残火層下部の焼結が完全に完了しないので、焼結鉱の品質、焼結鉱の歩留りに悪影響を及ぼすおそれがある。残火層差の範囲を残火層の上面高さの平均値に対して−50mmより大きく+50mm未満にする場合において、プロコン42が算出するΔPの範囲は、回帰直線におけるΔF=−50とした場合に算出されるΔPからΔF=+50とした場合に算出されるのΔPまでの範囲となる。
プロコン42は、算出したΔPi−0をコントローラ40に出力する。コントローラ40は、取得したΔPi−0を、それぞれの分割ゲート16の装入レベル設定値Svに反映させる。これにより、コントローラ40は、残火層の上面高さを均一化するための分割ゲートの開度設定値を得ることができる。そして、コントローラ40は、当該開度設定値に対応させて分割ゲート16の開度を調整することで、残火層の上面高さを均一化できる。
なお、上記説明においては、コントローラ40は、プロコン42からΔPi−0を取得して、分割ゲート16の装入レベル設定値Svに反映させるとして説明したが、コントローラ40は、取得したΔPi−0を別途設けられた表示手段により表示するとしてもよい。そして、オペレータは、当該表示手段によって表示されたΔPi−0を参照して、装入レベル設定値Svを変更するとしてもよい。
また、コントローラ40は、装入される原料の特性を受け付けて、当該原料の特性に基づいてすべての分割ゲートの開度設定値を予め調整するとしてもよい。図6は、焼結原料の特性に対応付いた分類の一例を示す表である。なお、図6において、CRは、焼結原料に対するコークスの質量%を表す。また、CRを算出する際の焼結原料は、鉄鉱石粉、製鉄所内回収粉、焼結鉱篩下粉、石灰石やドロマイドなどの含CaO原料、生石灰等の造粒助剤および粉コークスや無煙炭などの炭材(固体燃料)を含む。
図6に示した例において、コントローラ40は、オペレータから焼結原料の原料のコークス比、水分量および生石灰量の入力を受け付ける。コントローラ40は、受け付けたコークス比、水分量および生石灰量を含む範囲に対応付いた焼結原料の分類番号を特定する。例えば、装入する原材料のコークス比が3.7%であって、生石灰が2%であって、水分量が6.5%である場合に、コントローラ40は、装入する原材料の分類番号を「11」に特定する。コントローラ40は、特定した分類番号をΔPとともに、プロコン42に出力する。
プロコン42は、上述したように回帰直線を算出し、算出した回帰直線においてΔF=0となるΔPi−0を算出する。プロコン42は、算出したΔPi−0を焼結原料の分類番号に対応付けて記録する。なお、プロコン42は、同じ焼結原料の分類番号に対応付いたΔPi−0を算出した場合においては、古いΔPi−0を消去して新たに算出したΔPi−0の値に更新する。このようにして、プロコン42には、図6の焼結原料の分類に対応付けて新しいΔPi−0の値が記録される。
焼結機10を用いて、新たに焼結鉱の製造を開始する場合に、給鉱部30から装入された装入層が30分後に排鉱部32から排鉱されるとすると、分割ゲート16の開度設定値は、30分後に得られる。一方、プロコン42に、焼結原料の分類番号に対応付いた過去のΔPi−0が記録されていれば、コントローラ40から出力される焼結原料の分類番号を用いて、プロコン42は、焼結原料の分類番号に対応付いたΔPi−0をコントローラ40に出力できる。そして、コントローラ40は、取得したΔPi−0を、それぞれの分割ゲート16の装入レベル設定値Svに反映させることによって、30分待つことなく、残火層の上面高さを均一化するための分割ゲートの開度設定値を得ることができる。
なお、図6に示した例においては、コークス比、生石灰量および水分量で焼結原料を分類したが、これに限られず、焼結鉱の焼結速度に影響を与え得る他の特性で焼結材料を分類してもよい。また、プロコン42に、図6の焼結原料の分類番号に対応付いたΔPi−0の値の一部が記録されていない場合に、プロコン42は、記録されていない一部のΔPi−0の値を他の分類番号に記録されたΔPi−0の値から算出してもよい。この場合にプロコン42は、「コークス比が高くなると装入レベルを下げる」もしくは「水分量が多くなると装入レベルを下げる」もしくは「生石灰量が増えると装入レベルを上げる」という焼結原料の特性変化に対応した装入レベルの変化傾向に基づいて、ΔPi−0の値を算出する。なお、上記装入レベルの変化傾向に基づいたΔPi−0の算出は、オペレータが実施して算出したΔPi−0をプロコン42に記録するとしてもよい。
図2〜図4に示した焼結機10と同じ8つの分割ゲートを備えた焼結機を用いて焼結鉱を製造した。まず、装入レベル設定値SVを装入レベルがパレット幅方向で均一となるように設定して、給鉱部30からパレット上に焼結原料を装入して装入層を形成させた。
コントローラ40は、8つのレベル計28が測定した各分割ゲートごとに装入レベル実績値P(1〜8)を取得して、それぞれの層入レベル差ΔP(ΔP〜ΔP)を算出した。コントローラ40は、算出した装入レベル差ΔPをプロコンへ出力した。コントローラ40は、上記を繰り返し、継続して複数の装入レベル差ΔPをプロコンへ出力した。
焼結機の排鉱部においては、排鉱部の後方位置に設けられた排鉱部カメラ26で焼結ケーキ破断面に形成された残火層を撮像し、その残火層の画像データを残火層監視システム44に出力する。図7は、均一装入した場合における残火層の形を示す。このように、装入層の装入レベルを等しくしても残火層の上面高さは、右下下がりの形状となった。このように、装入レベルを等しくても残火層の上面高さが均一にならないのは、例えば、風箱20に部分的な漏風が生じ、パレット幅方向で空気の吸引負圧が一定にならない等の原因が考えられる。
残火層監視システム44は、取得した画像データを用いて分割ゲート番号に対応した残火層差ΔF(ΔF〜ΔF)を算出した。残火層監視システム44は、算出した残火層差ΔFをプロコン42へ出力した。残火層監視システム44は、上記を繰り返し、継続して複数の装入レベル差ΔFをプロコンへ出力した。
プロコン42は、残火層監視システム44から出力されたΔFを、30分前にコントローラ40から出力されたΔPと紐付けする。プロコン42は、それぞれの分割ゲート番号において2点がプロットできた時点で、当該2点を用いて回帰直線を算出した。プロコン42は、算出した回帰直線において、残火層が均一となるΔF=0となるΔPi−0を算出した。
プロコン42は、算出したΔPi−0をコントローラ40に出力した。コントローラ40は、取得したΔPi−0を、それぞれの分割ゲート16の装入レベル設定値Svに反映させた。これにより、コントローラ40は、残火層の上面高さを均一化するための分割ゲートの開度設定値を得ることができた。
図8は、残火層の上面高さを均一化するための分割ゲート16の開度設定値によって調整された後に装入された装入層における残火層の形を示す。図8に示すように、残火層の上面高さは均一に近い形にすることができた。これらの結果から、パレットの幅方向で同じ位置の給鉱部30での分割ゲート16による装入レベルと、排鉱部32で観察される残火層の上面高さを対応付けて、残火層の上面高さが均一となるΔPi−0を算出する。そして、当該ΔPi−0を各分割ゲート16における装入レベル設定値Svに反映させることで、各分割ゲート16の開度が調整され、分割ゲート16から焼結原料の装入レベルが調整される。このように、焼結原料の装入レベルが調整され、本発明を実施することで、装入層における残火層の上面高さを均一化することができた。
そしてこれにより、本発明を適用する前の焼結鉱の成品ロス分(粉率)(排鉱部で破砕した後の粒径が4mm以下の割合(mass%))は10.3%である。一方、本発明を適用した後の焼結鉱の成品ロス分は、9.8%であり、0.5%の向上が確認された。
10 焼結機
12 サージホッパー
14 ロールフィーダー
16 分割ゲート
18 点火炉
20 風箱
22 ブロワー
24 パレット
26 排鉱部カメラ
28 レベル計
30 給鉱部
32 排鉱部
40 コントローラ
42 プロコン
44 残火層監視システム

Claims (3)

  1. 焼結機の給鉱部で無端移動式のパレット上に粉鉱石と炭材を含む焼結原料を装入して装入層を形成し、上記給鉱部の下流側に設置された点火炉で前記装入層の上表面に点火し、パレット下方に配設されたウインドボックスで前記装入層内に空気を吸引・導入して炭材を燃焼させて焼結原料を焼結して焼結ケーキとした後、前記焼結ケーキを排鉱部で破砕して成品焼結鉱を得る焼結鉱の製造方法において、
    前記排鉱部の焼結ケーキ破断面に観察される残火層を撮像して取得した残火層の画像を、前記パレットの幅方向に分割された分割ゲートにおける幅方向の位置の順に対応付けて分割し、分割された一の画像における残火層の上面高さと、全ての画像における残火層の上面高さの平均値との差である残火層差が予め定められた範囲内になるように、前記分割された一の画像における残火層と前記パレットの幅方向で同じ位置の前記分割ゲートの開度を調整する焼結鉱の製造方法。
  2. 一の分割ゲートによって装入された装入厚と全ての分割ゲートの装入厚の平均値との差を装入厚差と、前記分割された一の画像における残火層の残火層差が予め定められた範囲内になる前記一の分割ゲートの前記装入厚差の範囲を算出し、前記装入厚差の範囲内になるように前記一の分割ゲートの開度を調整する請求項1に記載の焼結鉱の製造方法。
  3. 焼結原料の特性の範囲に対応付けて過去に算出された前記装入厚差の範囲が記録されており、装入される焼結原料の特性が含まれる前記特性の範囲に対応付いた前記装入厚差の範囲内になるように前記分割ゲートの開度を予め調整する請求項2に記載の焼結鉱の製造方法。
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