JP6107461B2 - 焼結原料の焼結方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼結原料を最適な焼結条件で焼結する方法に関する。
従来から、高炉による製鉄プロセスでは、焼結機で、主原料の粉鉄鉱石と副原料の石灰石及び燃料(コークス)を塊状に焼き固めた焼結鉱を、高炉原料として使用している。図1に、DL式焼結機による焼結鉱の製造を示す。
ホッパー(図示なし)から切り出された主原料(粉鉱石)、副原料(石灰石、コークス等)、及び、返鉱が、ミキサー1で、混合、調湿、造粒されて、焼結配合原料2となり搬送され、サージホッパー3に貯蔵される。焼結配合原料2は、ドラムフィーダー4で、サージホッパー3から切り出され、シュート5を介して焼結パレット8に装入され、焼結原料層6を形成する。通常、焼結原料層の厚さは600mm程度である。
点火炉7で、焼結原料層6の表層のコークスに点火し、焼結パレット8を、図中矢印方向に搬送しつつ、空気を下方に吸引してコークスを燃焼させる。コークスの燃焼熱で、焼結原料層6の表層から下層に向かって焼結原料を焼結する。焼結鉱は、焼結機の排出端から排出される。
空気を下方に吸引する方式の焼結機では、焼結原料層の上層部が下層部よりも先に焼結して焼結塊となるので、焼結の進行に伴い焼結原料層の下層部が、焼結塊の重みで圧縮され高密度化して、通気性が低下する。通気性が低下すると、コークスの燃焼速度が低下して、焼結速度が遅くなり、また、燃焼むらが生じる。その結果、生産性が低下し、また、焼結鉱の品質のばらつきが大きくなる。
そこで、通常、図2に示すように、焼結パレット8に、焼結塊の重みを受ける部材として、焼結スタンド9’を、所定の間隔で、焼結原料層6の中に埋没するように設置して、焼結原料層6の下層部の高密度化を抑制して、通気性の低下を防止する。
図3に、従来の焼結スタンドの一態様を示す。焼結スタンドは、通常、耐熱・耐摩耗鋼又は耐摩耗鋳鉄で作製されていて、取付部10の上面10aの中央部に、焼結層を支える逆台形状の支持板11が設けられている。
焼結機で焼結鉱を製造する場合、焼結パレットの移動とともに進行する焼結状態(温度、焼結速度)を把握することは、所望の特性を備える焼結鉱を製造するうえで重要である。それ故、これまで、焼結の進行状態を把握するため、焼結層内の温度を測定する技術が幾つか開示されている。
特許文献1には、焼結機のグレートバーの表面に、該表面から突出する包囲体を設け、該包囲体中に、1つ以上の温度検出素子を、該素子の先端の感温部がグレートバーの表面と略平行で、かつ、下流側に露出するように配置して、焼結層の各層の温度を測定し、測定温度から焼結速度を把握する焼結速度測定方法が開示されている。
特許文献2には、焼結過程の温度変化を測定する測温検出器を、焼結層内のパレットの進行方向と略々平行に突き出し、さらに、該測温検出器を、焼成後落鉱の寸前に引き込める手段を設けた焼結層内の測温装置が開示されている。
特許文献3には、焼結機のパレットに、グレートバーから突出するスタンドを一体的に設け、該スタンドの内部に、複数の熱電対を、下流方向に向けて、スタンドの高さ方向に並べた状態で内蔵させ、複数の熱電対で焼結層から伝達されるスタンド内の温度を測定し、実際の焼結層内の温度変化を、複数の熱電対で測定した温度をもとに、スタンドの材質、構造を条件として計算することを特徴とする焼結層内のヒートパターン測定方法が開示されている。
しかし、特許文献1〜3に開示の技術は、温度検出器の検出端に焼結鉱が溶着して、温度測定ができなくなり、焼結スタンドを頻繁に交換しなければならないという課題を抱えている。
そこで、出願人は、特許文献4で、焼結機のパレットの底面を構成する複数のグレートバーとともに配列され、パレットの進行方向の下流側に向かって突出する測温体を備え、焼結原料層の温度を測定する焼結スタンドを提案した。
特公昭57−004691号公報 実公昭58−001760号公報 特開2009−228071号公報 特開2010−243443号公報
焼結は、最初、焼結原料層(以下、単に「原料層」ということがある。)の表層のコークスに点火して燃焼させ、燃焼熱で焼結反応が進行する赤熱帯を形成し、焼結パレットを移動させつつ空気を下方に吸引して、赤熱帯を、原料層の表層から下層に向けて移動(下降)させて行う。
焼結において、上記赤熱帯の形状及び下降は重要で、従来、焼結パレットを通じて下部に吸引したガス(空気+燃焼ガス)の温度を測定して、焼結の進行状況を推測していた。しかし、吸引したガスの温度は、焼結層、赤熱帯、及び、原料層を通過したガスと漏風が混合したガスの温度であるので、該温度から、焼結の進行状況を正確に把握することは難しい。
そこで、本発明は、焼結の進行状況(赤熱帯の形状及び下降速度)を正確に把握し、(i)焼結パレットの幅方向における赤熱帯の二次元形状、又は、(ii)焼結パレットの周回方向及び幅方向にわたる赤熱帯の三次元形状を最適化することを課題とし、該課題を解決する焼結方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決する手法について鋭意検討した。その結果、特許文献4で提案した焼結スタンドを用いれば、焼結の進行状況を正確に把握することができ、その結果、赤熱帯の形状を最適化して、焼結鉱の品質を一定に維持できることを見いだした。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
(1)焼結機の焼結パレット上に装入した焼結原料を焼結する焼結方法において、
(a)一つ又は複数の温度検出端を、焼結機の排鉱側の端面に所定の間隔で備える焼結スタンドを、焼結パレットの幅方向に、先行する上記焼結スタンドと同じ周回軌道を辿るように、複数配列し、
(b)上記温度検出端で、焼結が進行中の赤熱帯の温度を測定し、
(c1)上記測定した温度に基づいて、焼結パレットの幅方向における赤熱帯の二次元形状を、焼結パレット毎に推定し、焼結の進行状況を確認するとともに、推定した排鉱時の赤熱帯の二次元形状と、前記焼結機の排鉱部で撮像した焼結層断面の画像を解析して得た赤熱帯の形状を比較し、差異があれば、焼結条件を調整して、排鉱時の赤熱帯の二次元形状を最適化する
ことを特徴とする焼結原料の焼結方法。
(2)(d1)上記焼結の進行状況を確認しつつ、焼結条件を調整して、上記赤熱帯の二次元形状を最適化することを特徴とする前記(1)に記載の焼結原料の焼結方法。
)(c2)前記(c1)で推定した赤熱帯の二次元形状の経時変化に基づいて、焼結パレットの周回方向及び幅方向における赤熱帯の三次元形状を推定し、焼結の進行状況を総合的に確認することを特徴とする前記(1)に記載の焼結原料の焼結方法。
)(d2)上記焼結の進行状況を総合的に確認しつつ、焼結条件を調整して、上記赤熱帯の三次元形状を最適化することを特徴とする前記()に記載の焼結原料の焼結方法。
)前記焼結条件が、焼結パレット速度、通風吸引圧、及び、焼結原料層厚のいずれか1つ又は2つ以上であることを特徴とする前記()、()、又は、()に記載の焼結原料の焼結方法。
本発明によれば、焼結パレットの幅方向における赤熱帯の形状を最適化して、焼結鉱の品質を所望の範囲に維持し、歩留りを高めることができる。
焼結機による焼結鉱の製造を示す図である。 焼結スタンドの使用態様を示す図である。 従来の焼結スタンドの一態様を示す図である。 本発明で用いる焼結スタンドの一態様を示す図である。 焼結パレットに、図4に示す焼結スタンドを2つ配置した態様を示す図である。 2個の温度検出端を備える焼結スタンドで、焼結原料が焼結する際の温度推移を測定した結果を示す図である。 図6に示す温度推移曲線と焼結の進行状況(赤熱帯の下降)の対応を示す図である。 赤熱帯を高温に保持する保持時間(分)と焼結鉱強度(TI(%))との関係を示す図である。 赤熱帯の形状の幅方向のバラツキ(%)と焼結鉱強度(TI(%))との関係を示す図である。 排鉱時の赤熱帯を含む焼結鉱の断面画像と、赤熱帯のパレット幅方向の温度分布を示す図である。(a)は、排鉱時の赤熱帯を含む焼結鉱の断面画像を示し、(b)は、排鉱時の赤熱帯のパレット幅方向の温度分布を示す。
本発明は、焼結機の焼結パレット上に装入した焼結原料を焼結する焼結方法において、
(a)一つ又は複数の温度検出端を、焼結機の排鉱側の端面に所定の間隔で備える焼結スタンドを、焼結パレットの幅方向に、先行する上記焼結スタンドと同じ周回軌道を辿るように、複数配列し、
(b)上記温度検出端で、焼結が進行中の赤熱帯の温度を測定し、
(c1)上記測定した温度に基づいて、焼結パレットの幅方向における赤熱帯の二次元形状を、焼結パレット毎に推定し、焼結の進行状況を確認するとともに、推定した排鉱時の赤熱帯の二次元形状と、前記焼結機の排鉱部で撮像した焼結層断面の画像を解析して得た赤熱帯の形状を比較し、差異があれば、焼結条件を調整して、排鉱時の赤熱帯の二次元形状を最適化する、又は、
(c2)前記(c1)で推定した赤熱帯の二次元形状の経時変化に基づいて、焼結パレットの周回方向及び幅方向における赤熱帯の三次元形状を推定し、焼結の進行状況を総合的に確認する
ことを特徴とする。
そして、本発明は、さらに、焼結の進行状況を踏まえ、焼結条件を調整して、(d1)焼結パレットの幅方向における赤熱帯の二次元形状を最適化する、又は、(d2)焼結パレットの周回方向及び幅方向における三次元形状を最適化する
ことを特徴とする。
以下、本発明について、図面に基づいて説明する。
図4に、本発明で用いる焼結スタンドの一態様を示す。焼結スタンド9において、取付部10に設けた支持板11の排鉱側端面12に、内蔵する2個の温度計13の温度検出端13aが突出して配置されている。温度検出端13aは、焼結鉱の溶着及び焼結鉱による摩耗を抑制するため、耐熱・耐摩耗鋼で被覆されている。
温度検出端の数は2個に限定されない。1個でもよく、3個以上でもよい。ただし、温度検出スタンドに内蔵する温度計の数には限度があるので、その限度内で、温度検出端の数を適宜設定すればよい。なお、焼結スタンド9の給鉱側の端面は傾斜面となっている。
図4に示す焼結スタンド(以下「温度検出スタンド」ということがある。)を用いて、温度検出端13aで、焼結原料が焼結する際の温度分布とその推移を、直接、測定する。温度検出端が1個の場合、排鉱時の焼結鉱の焼結パレット幅方向における温度を正確に測定でき、上記幅方向における焼結開始温度を正確に推定できる。温度検出端を2個設けると、赤熱帯の厚さと下降速度を算出することができる。
図5に、温度検出スタンド9aを、1つの焼結パレット8に2つ配置した態様を示す。図中、矢印が周回方向である。温度検出スタンドは、周回方向において一定の間隔を開けるとともに、焼結パレットの幅方向に、先行の焼結スタンドと同じ周回軌道を辿るように配列する。測定した温度は、無線で、系外の演算・制御装置(図示なし)に送信される。
温度検出スタンドを上記のように配置し、焼結開始から終了までの焼結温度を、直接、測定することで、焼結反応が起きている赤熱帯の下降速度と厚さを推定することができる。この推定は、上記系外の演算・制御装置で行う。
支持板の排鉱側端面に、取付部の上面から100mmと200mmの位置に温度検出端を配置した焼結スタンド(図4、参照)を、図5に示すように、焼結パレットに所要の間隔を開けて配列し、焼結開始から終了までの焼結温度を測定した。測定結果の一部を図6に示す。
図中、曲線(1)は、取付部の上面から200mmの温度検出端(以下「上部温度検出端」ということがある。)で測定した温度の推移を示し、曲線(2)は、同100mmの温度検出端(以下「下部温度検出端」ということがある。)で測定した温度の推移を示す。図6に示す曲線(1)及び(2)から、焼結の進行状況(赤熱帯の下降状況)を推測することができる。
図7に、図6に示す曲線(1)及び(2)と焼結の進行状況の対応を示す。焼結パレット上の原料層Aの表層に着火し、空気を下方に吸引すると、燃料の燃焼熱で焼結反応が進行する赤熱帯Bが生成する。赤熱帯Bは、高さ方向の幅を増大しつつ下降し(図中、下向き矢印、参照)、通過跡に焼結層Cが生成する。焼結層Cが生成するまでの過程は、図6に示す曲線(1)及び(2)から推測することができる。具体的には、以下の通りである。
焼結パレットが周回し(図中、右向き矢印、参照)、赤熱帯Bが下降し、赤熱帯Bの下端が上部温度検出端S1に達すると、測定温度は急に立ち上がる。曲線(1)の立上がり部における変曲点xの温度T1(焼結開始温度)の位置から、原料層Aが赤熱帯Bに移行し始めるまでの時間が解り、さらに、曲線(1)の最高温度T1maxの位置から、赤熱帯Bが最高温度T1maxに達するまでの時間が解る。
赤熱帯Bが下降し、その下端が下部温度検出端S2に達し、原料層Aが赤熱帯Bに移行し始める時間は、曲線(2)の立上がり部における変曲点yの温度T2(焼結開始温度)の位置から解り、さらに、曲線(2)の最高温度T2maxから、赤熱帯BがT2maxに達するまでの時間が解る。
最高焼結温度(T1max、T2max)から下降する曲線(1)及び(2)において、焼結開始温度T1及びT2と、焼結完了温度T1’及びT2’の位置から、赤熱帯Bが下降して焼結が完了するまでの時間が解る。この時間から、赤熱帯Bが高温に保持されている時間が解る。この保持時間は、赤熱帯の形状に、さらに、当然に焼結鉱の強度に影響する。この点については、後述する。
さらに、温度検出端の間の距離と、温度検出端の間を通過する時間(=焼結開始温度T2に達する時間−焼結開始温度T1に達する時間)から、赤熱帯の下端(先端)の下降速度が解り、また、温度検出端の間の距離と、温度検出端の間を通過する時間(=T2’に達する時間−T1’に達する時間)から、赤熱帯の上端(後端)の下降速度が解る。
赤熱帯の下端(先端)及び上端(後端)の下降速度が解れば、焼結パレットの周回方向における赤熱帯の形状(三次元形状)の進展過程を解明することができる。
このように、本発明によれば、温度検出スタンドで、従来法では取得できなかった焼結温度情報を取得することができ、該情報に基づいて、焼結の進行状況(赤熱帯の二次元形状、及び、三次元形状)を推定することができる。この点が、本発明の特徴である。
前述したように、赤熱帯が高温に保持されている時間は、赤熱帯の形状に影響し、当然に、焼結鉱の強度に影響する。この点について説明する。
図8に、赤熱帯が高温に保持される保持時間(分)と焼結鉱強度(TI(%))との関係を示す。なお、温度は、200mmの高さの温度検出端で検出した温度である。また、焼結鉱強度TI(%)は、焼結鉱の冷間強度ISO−TIを意味し、JIS M8712の焼結鉱品質評価方法で評価した強度である。
焼結パレット速度、又は、通風吸引圧を変更して、赤熱帯が高温に保持される時間(図7、参照)を長くすると、図8に示すように、焼結鉱強度(TI(%))は向上するが、その向上には限度がある。
そこで、本発明者らは、赤熱帯の二次元形状(焼結パレットの幅方向の形状)の態様が、直接、焼結鉱の強度に大きく影響すると考え、赤熱帯の二次元形状の幅方向のバラツキ(%)と焼結鉱強度(TI(%))との関係を調査した。その結果を図9に示す。図9から、赤熱帯の二次元形状の幅方向のバラツキ(%)を抑制すると、焼結鉱強度(TI(%))が向上することが解る。
即ち、焼結条件を調整して、赤熱帯の二次元形状の幅方向のバラツキ(%)を抑制して、赤熱帯の二次元形状を最適化すると、焼結鉱強度(TI(%))が向上することが判明した。
本発明者らは、赤熱帯の二次元形状の幅方向のバラツキ(%)を、さらに抑制するため、焼結機の排鉱側で撮像した焼結鉱の断面画像を利用することを試みた。
図7に示すように、赤熱帯Bの上端が焼結パレットの底部に達した時点(曲線(1)及び(2)が極小となる時点)で、原料層Aの焼結が完了し、焼結層Cは焼結機から排鉱される。排鉱時、焼結層は、焼結機から落下する直前に割れ、赤熱帯が残る断面が露出するので、該断面の画像に基づいて、焼結層に残る排鉱直前の赤熱帯の二次元形状を解析することができる。
図10に、排鉱時の赤熱帯を含む焼結鉱の断面画像と、赤熱帯のパレット幅方向の温度分布を示す。図10(a)に、排鉱時の赤熱帯を含む焼結鉱の断面画像を示し、図10(b)に、排鉱時の赤熱帯のパレット幅方向の温度分布を示す。
図10(b)は、焼結パレットを幅方向で13に区分し、4つの温度範囲(750℃未満、750〜950℃未満、950〜1200℃未満、1200℃以上)の面積割合で、排鉱時の赤熱帯の温度分布を示している。図10(b)から、950℃以上の赤熱帯の焼結パレットの幅方向における形状を知ることができる。
本発明者らは、排鉱時の画像に基づいて取得した赤熱帯の二次元形状と、温度検出スタンドで取得した焼結温度情報に基づいて推定した、排鉱時の赤熱帯の二次元形状が一致するように、焼結条件を変更すると、赤熱帯の幅方向のバラツキがより抑制されて、焼結鉱の強度が向上することが解った。
さらに、焼結反応を均一に行うためには、赤熱帯の下降速度を均一にし、赤熱帯の三次元形状を最適化する必要があるので、そのため、焼結パレット速度、通風吸引圧、装入原料密度・層厚調整のいずれか1つ又は2つ以上の焼結条件を変更する。焼結条件を変更し、赤熱帯の三次元形状を最適化することにより、焼結鉱の品質を、所望の範囲に維持することができる。
次に、本発明の実施例について説明するが、実施例の条件は、本発明の実施可能性及び効果を確認するために採用した一条件例であり、本発明は、この一条件例に限定されるものではない。本発明は、本発明の要旨を逸脱せず、本発明の目的を達成する限りにおいて、種々の条件を採用し得るものである。
(実施例)
給鉱側の排鉱側端面に高さ100mmと200mmの位置に温度検出端を有する焼結スタンド(図4、参照)を、幅方向に2基、同じ軌道を周回するように配列した焼結パレット(幅:5500mm)を連ねた焼結機で、焼結原料(粉鉄鉱石:65〜75質量%、副原料(石灰石等):10〜15質量%、燃料:4〜6質量%、返鉱10〜20質量%)を、表1に示す焼結条件で焼結し、焼結の途中で、赤熱帯の二次元形状、及び、三次元形状を最適化した。焼結後、焼結鉱強度TI(%)を測定した。結果を、表1に示す。
排鉱時の赤熱帯の幅方向のバラツキは、排鉱時の焼結層の断面画像を解析して求めた。発明例においては、焼結鉱強度TI(%)が、比較例に比べ高いことが解る。
前述したように、本発明によれば、焼結パレットの幅方向における赤熱帯の形状を最適化して、焼結鉱の品質を所望の範囲に維持し、歩留りを高めることができる。よって、本発明は、鉄鋼産業において利用可能性が高いものである。
1 ミキサー
2 焼結配合原料
3 サージホッパー
4 ドラムフィーダー
5 シュート
6 焼結原料層
7 点火炉
8 焼結パレット
9、9’ 焼結スタンド
9a 温度検出スタンド
10 取付部
10a 取付部10の上面
11 支持板
12 排鉱側端面
13 温度計
13a 温度検出端
A 原料層
B 赤熱帯
C 焼結層
S1 焼結スタンド下端から200mmの温度検出端の位置
S2 焼結スタンド下端から100mmの温度検出端の位置

Claims (5)

  1. 焼結機の焼結パレット上に装入した焼結原料を焼結する焼結方法において、
    (a)一つ又は複数の温度検出端を、焼結機の排鉱側の端面に所定の間隔で備える焼結スタンドを、焼結パレットの幅方向に、先行する上記焼結スタンドと同じ周回軌道を辿るように、複数配列し、
    (b)上記温度検出端で、焼結が進行中の赤熱帯の温度を測定し、
    (c1)上記測定した温度に基づいて、焼結パレットの幅方向における赤熱帯の二次元形状を、焼結パレット毎に推定し、焼結の進行状況を確認するとともに、推定した排鉱時の赤熱帯の二次元形状と、前記焼結機の排鉱部で撮像した焼結層断面の画像を解析して得た赤熱帯の形状を比較し、差異があれば、焼結条件を調整して、排鉱時の赤熱帯の二次元形状を最適化する
    ことを特徴とする焼結原料の焼結方法。
  2. (d1)上記焼結の進行状況を確認しつつ、焼結条件を調整して、上記赤熱帯の二次元形状を最適化する
    ことを特徴とする請求項1に記載の焼結原料の焼結方法。
  3. (c2)前記(c1)で推定した赤熱帯の二次元形状の経時変化に基づいて、焼結パレットの周回方向及び幅方向における赤熱帯の三次元形状を推定し、焼結の進行状況を総合的に確認する
    ことを特徴とする請求項1に記載の焼結原料の焼結方法。
  4. (d2)上記焼結の進行状況を総合的に確認しつつ、焼結条件を調整して、上記赤熱帯の三次元形状を最適化する
    ことを特徴とする請求項に記載の焼結原料の焼結方法。
  5. 前記焼結条件が、焼結パレット速度、通風吸引圧、及び、焼結原料層厚のいずれか1つ又は2つ以上であることを特徴とする請求項、又は、に記載の焼結原料の焼結方法。
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