JP6384152B2 - 光デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光デバイス及びその製造方法に関する。
光通信や光情報処理では、シリコンウェハに形成される光導波路、光スイッチ、光変調器などのフォトニクス光デバイスを光ファイバ、レーザ、レンズ、ミラーなどの光部品に同一基板上で光結合した光集積デバイスが使用されている。
例えば、光ファイバとマイクロレンズを光接続するためのファイバコリメータアレイとして、光ファイバが挿入される貫通孔が形成された光ファイバアレイ基板とマイクロレンズが一面に形成されたレンズアレイ基板を貼り合わせる構造が知られている。この場合、光ファイバアレイ基板とレンズアレイ基板の位置決めは、それらの基板に形成した貫通孔を一致させることにより行われる。また、貫通孔には球体が嵌め込まれ、その状態で、球体と貫通孔を接着剤により接接着することにより2つの基板が固定される。
また、光素子と光ファイバを接続するために使用される光伝送路基板では、金属製キャリアシート上に置かれる光ファイバの両側の配線の上に複数の金属層を積層してガイド層を形成し、ガイド層により光ファイバを位置的に規制することが知られている。さらに、キャリアシート、ガイド層及び光ファイバの上に、基板となる樹脂を含む材料を堆積し、その後にキャリアシートを基板上から除去することにより光伝送路基板を形成することが知られている。ガイド層は、金属から形成され、マスクを使用し、スパッタ、蒸着、メッキ等を用いて形成される。また、光伝送路基板では、樹脂含有基板のうち配線の間の領域に溝を形成し、溝の中に光ファイバを取り付ける構造も知られている。
また、光ファイバを位置決めする構造として、例えば、シリコン基板にV形固定用溝を形成することが知られている。V形固定用溝の形成方法として、まず、シリコン基板の上面にフォトリソグラフィ技術によってレジストマスクを被覆する。その後、レジストマスクの間に露出させたシリコン基板の上面を、85℃に加熱された水酸化カリウムの4.5モル%溶液を用い、異方性ウエットエッチングにより断面をV字状に形成することが知られている。
また、SOI基板のシリコン層に形成されたシリコン細線コアに光ファイバのコアを位置合わせするため、SOI基板の最上のシリコン層と中間の酸化膜を除去した後に、シリコン基板にV字状溝を形成し、V字状溝に光ファイバを載置する構造が知られている。V字状溝は、シリコン基板部として主面が(111)面の単結晶シリコンを用い、水酸化カリウムなどのアルカリ溶液によるウエットエッチングを行うと、自動的にV字状の溝が形成できる。
特開2002−267883号公報 特開2007−114588号公報 特開2005−234557号公報 特開2005−061904号公報
上記のように、両側方から光ファイバを挟む配線の上に金属層を重ねてガイド層を形成する構造では、金属層の重ね合わせにズレが生じ易く、ガイド層の側面に凹凸が生じるため、ガイド層の間に置かれる光ファイバに横方向のズレが生じ易い。また、上記のように樹脂含有基板内に光ファイバを嵌め込む溝を高精度の深さに形成することは難しい。
さらに、シリコン基板にV字状溝を形成する際にはウエットエッチングを用いるため、エッチング液の温度、濃度及びエッチング時間を緻密に管理しても、V字状溝の幅と高さを高精度で制御するのは難しい。このため、シリコン基板上のコアと光ファイバのコアの高さが相対的にずれ易く、シリコン基板上のコアに光ファイバの高さを合わせる調心作業が別途必要になり、コストの上昇を招く。
本発明の目的は、高い精度で光部品の位置決めをすることができる凹部を有する光デバイス及びその製造方法を提供することにある。
絶縁層と半導体層が交互に下から順に少なくとも2層ずつ主面に積層された半導体下地層を有する基板と、最上の前記半導体層から形成された光導波路コアと、前記光導波路コアの先方で、少なくとも最上の前記絶縁層と上から2層目の前記半導体層までを貫通し、残された前記絶縁層を底面とする凹部と、前記凹部内に取り付けられ、前記光導波路コアの先端に光接続された光部品と、を有することを特徴とする光デバイスが提供される。
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない、と理解されるものである。
本実施形態によれば、高い精度で光部品の位置決めをすることができる。
図1(a)〜(d)は、実施形態に係る光デバイスの製造方法の一例を示す断面図ある。 図2(a)〜(c)は、実施形態に係る光デバイスの製造方法の一例を示す断面図ある。 図3(a)〜(d)は、実施形態に係る光デバイスの製造方法の一例を示す平面図である。 図4は、実施形態に係る光デバイスにおいて光導波路に接続される光変調素子の一例を示す断面図である。 図5は、実施形態に係る光デバイスに接続される複数の光ファイバの配置の一例を示す断面図である。 図6は、実施形態に係る実施形態に係る光デバイスの第1の変形例を示す断面図である。 図7(a)、(b)は、実施形態に係る実施形態に係る光デバイスの第2の変形例を示す断面図、平面図である。
以下に、図面を参照して実施形態を説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
図1、図2は、本実施形態に係る光デバイスの製造工程の一例を示す断面図、図3は、本実施形態に係る光デバイスの製造工程の一例を示す平面図である。なお、図1、図2は、図3のI−1線に沿った断面図である。
次に、図1(a)の断面に示す構造について説明する。
まず、シリコン(Si)下地層1の上に第1の二酸化シリコン(SiO)層2、第1のSi層3、第2のSiO層4、第2のSi層5が順に形成された5層構造のウェハ状のSOI基板6を用意する。第2のSi層5は、光導波路のコアとして機能する厚さを有し、また、第2のSiO層4は、光導波路のクラッドとして機能する厚さを有している。さらに、第2のSiO層4と第1のSi層3の合計の厚さは、光ファイバの取り付けに要求される凹部の深さと等しくなるように設定される。具体的には、第2のSiO層4と第1のSi層3の総厚は、後述するSSC7aと光ファイバ9の光結合損失が最小となるファイバ用凹部3aの深さと同じ値に設定される。また、第1のSiO層2は、第1のSi層3のエッチングに対してエッチングストップとして機能を確保できる厚さに形成される。
具体的には、第1のSiO層2、第1のSi層3、第2のSiO層4及び第2のSi層5の厚さは、例えば、下から順に約200nm、約58μm、約3μm、約250nmとなっている。5層構造のSOI基板6の形成方法は、特に限定されるものではなく、例えば次のような方法により形成される。なお、Si下地層1の厚さは、その上に形成される層の総厚より厚く形成される。
まず、第2のSi層5となるシリコン基板の上面に第2のSiO層4と第2のSi層3が順に形成された3層構造のウェハ状のSOI基板を用意する。3層構造のSOI基板は、例えば、SiO層を介して2枚のシリコンウェハを貼り合わせた後に一方のシリコンウェハを化学機械研磨(CMP)法等により研削・研磨してその厚みを調整する、などの方法により形成される。これとは別に、第1のSiO層2を表面に形成したシリコンウェハを用意し、このシリコンウェハをSi下地層1として使用する。
その後、3層構造のSOI基板の第1のSi層3に第1のSiO層2を介してSi下地層1を貼り合わせる。さらに、3層構造のSOI基板側に露出したシリコン基板を研削・研磨し、その厚さを約250nmに調整し、第2のSi層5として使用する。
このようにSOI基板6は、接着剤を使用しない張り合わせ技術を使用することにより、半導体層と絶縁層を交互に少なくとも2層ずつ形成した構造を有する。各層の厚さは、例えば±10nm以下の精度で制御することができ、大きく見積もっても全体で200nm以下の厚さの誤差となる精度でSOI基板6を作成することが可能である。
このような5層構造のSOI基板6の加熱による反りを防止するため、Si下地層1の裏面の上に絶縁膜10、例えばSiO膜をCVD法により形成してもよい。この場合、SOI基板6は6層構造になる。絶縁膜10は形成されない場合もある。なお、SOI基板6の裏面における絶縁膜10は、図1(a)以外の図面において、省略して描かれている。
次に、SOI基板6の第2のSi層5の主面の上にフォトレジストを塗布し、これに露光、現像等を施すことにより、平面が細長い光導波路コア形状の第1レジストパターン11を形成する。この後に、第1レジストパターン11をマスクに使用し、第2のSi層5を例えば反応性イオンエッチング(RIE)法などのドライエッチングによりエッチングする。シリコンをドライエッチングするための反応ガスとして塩素系ガス、臭素系ガス等が使用される。
これにより、図1(b)の断面図と図3(a)の平面図に示すように、第1レジストパターン11の下に細長く残されたストライプ状の第2のSi層5が第2のSiO層4の上に凸状に形成され、これを光導波路のコア5aとして使用する。本実施形態では、コア5aの先端部の平面形状は先細りのテーパー状に形成される。その後に、レジストパターン11を除去する。
次に、図1(c)に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、第2のSiO層4とコア5aの上に、屈折率がSiOより大きな値、例えば1.47〜1.50程度の窒化酸化シリコン(SiON)膜7を例えばCVD法により例えば約3μmの厚さに形成する。SiON膜7は、原料ガスとして例えば、シラン(SiH)、ヘリウム(He)、亜酸化窒素(NO)を使用し、基板温度を例えば360℃程度に設定する条件で形成される。
その後、SiON膜7の上にフォトレジストを塗布し、これに露光、現像等を施すことにより第2レジストパターン12を形成する。レジストパターン12の平面形状は、コア5aの先端部の上からその先方に延びる長方形を含んでいる。
次に、図1(d)の断面図に示すように、第2レジストパターン12をマスクにしてSiON膜7をエッチングし、パターン形状をSiON膜7に転写する。これにより平面が長方形に残されたSiON膜7は、図3(b)の平面図に示すように、コア5aの先端部を覆う光スポットサイズ変換器(SSC:Spot-Size Converter)7aとして使用される。その後に、第2レジストパターン12を除去する。
次に、図2(a)に示すように、SSC7a、コア5a及び第2のSiO層4の上に、絶縁性の保護膜8、例えばSiO膜を形成する。保護膜8であるSiO膜は、例えばテトラエトキシシラン(TEOS)ガスを使用するプラズマCVD法により形成される。
その後に、保護膜8の上にフォトレジストを塗布し、これに露光、現像等を施すことにより第3レジストパターン13を形成する。第3レジストパターン13は、コア5aの先方でSSC7aの先端部に重なる開口部13aを有している。開口部13aは、図3(c)に示すように、平面が長方形に形成され、長方形のうちコア5aに近い後端の一辺は、上から見てコア5aの先端部の延長線に直交し、その一辺の中心がコア5aの光軸にほぼ一致する形状を有している。その一辺の幅は、後述する光ファイバ10をはめ込める大きさを有している。
次に、図2(b)に示すように、第3レジストパターン13をマスクに使用し、開口部13aを通して保護膜8から第1のSi層3までを連続してエッチングし、ファイバ用凹部3aを形成する。開口部13a内において、保護膜8とSSC7aと第2のSiO膜4までの層のエッチングは、例えばフッ素系ガスを使用するRIE法により連続してエッチングされる。さらに、第1のSi膜3は、塩素系ガス、臭素系ガスなどを使用するRIE法により、その下の第1のSiO膜2に対して選択的にエッチングされる。即ち、第1のSiO膜2は、第1のSi膜3をエッチングする際のエッチングストップ層として機能する。その後に、第3レジストパターン13を除去する。これにより、コア5aの上下にある保護膜8と第2のSiO層4は光導波路のクラッド層として機能する。
ところで、第1のSiO層2をエッチングストップ層として使用したが、レジストパターン13の開口部13aを通して第1のSiO層2を例えばRIE法によりエッチングし、ファイバ用凹部3aの底に接着剤を入れる隙間として使用してもよい。また、SOI基板1の厚さの誤差に由来するファイバ用凹部3aの深さに生じる誤差を小さくするために第1のSiO層2をエッチングしてもよい。この場合、エッチングガスとしてフッ素系ガスを使用すると、Si下地層1はエッチングストップ層として機能するので、ファイバ用溝3の深さが自己整合的に定まる。この場合、第1のSiO層2の厚さは、第1のSi層3と第2のSiO層4の厚さの誤差を考慮して定められてもよい。
次に、ダイシングソーなどを使用してSOI基板6を定められた大きさに切断する。さらに、図2(c)、図3(d)に示すように、SOI基板6に形成されたファイバ用凹部3aに接着剤(不図示)、例えばエポキシ樹脂接着剤を充填する。さらに、ファイバ用凹部3a内に光ファイバ9の一端部を嵌め込む。光ファイバ9の直径は例えば125μmであり、その中央部に形成されたコア9aの径は例えば約5μmとなっている。
ファイバ用凹部3aにおいて、その底面から第2の二酸化シリコン層4の上面までの高さが約61μmとなり、さらにその底面からSSC7aの中心までの高さが約62.5μmとなる。従って、第1のSiO層2の上面に対し、光ファイバ9のコア9aまでの中心の高さとSSC7aの中心まで高さが実質的に一致する。また、5層構造のSi下地層1の表面から上の層2〜5は、それぞれ約10nm以下の精度で制御可能なので、高い精度でSOI基板6の厚さ制御が可能であり、大きく見積もっても200nm以下の誤差範囲でファイバ用凹部3aを形成することができる。
第2のSi層3の屈折率は第2のSiO層4の屈折率より高い。また、SSC7aとなるSiON層7の屈折率は、第2のSi層5の屈折率より低く、第2のSiO層4及び保護膜8の屈折率より高い。また、第2のSi層5から形成されるコア5aの先端部は先細りにテーパー状に形成されている。これにより、第2のSiO層4と保護膜8は、コア5aとSSC7aを囲むクラッドとして機能する。
従って、第2のSiO層4と保護膜8に閉じこめられてコア5a内を進行する光は、SSC7a内でコア5aのテーパー部の先端から広がって光スポット径が変換され、SSC7a内に閉じこめられ、さらに光ファイバ9のコア9aに向けて出射される。
ところで、コア5aは、SOI基板6において図4の断面に例示するような光変調器17のリブ部5bに接続されてもよい。図4に示した光変調器17は、第2のSi層5をパターニングすることにより凸状に形成された断面四角形のリブ部5bと、リブ部5bの両側端に接続される第1配線部5c、第2配線部5dを有している。
リブ部5bにおいて、光進行方向に直交する断面のうち一側寄りの領域にはn型不純物がイオン注入されたn型領域5nが形成され、他側寄りの領域にはp型不純物がイオン注入されたp型領域5pが形成されている。n型領域5nとp型領域5pはリブ部5bのほぼ中央でpn接合している。
また、リブ部5bのn型領域5nの側端に第1配線5cが接続され、p型領域5pの側端に第2配線5dが接続されている。第1配線5cと第2配線5dは、フォトリソグラフィとエッチングを施して第2のSi層5をパターニングして形成され、リブ部5bより薄く形成される。第1配線5cは、リブ部5bのn型領域5nとともにn型不純物が導入されて導電化され、第2配線5dは、p型領域5pとともにp型不純物が導入されて導電化される。第2のSi層5のパターンに導入されるn型不純物とp型不純物は、活性化のために例えば約1000℃でアニールされる。
光変調器17、第1配線5c及び第2配線5dの上には保護膜8が形成され、保護膜8内には、第1配線5c及び第2配線5dのそれぞれに達するホール8a、8bが形成され、ホール8a、8b内には導電性プラグ18a、18bが充填されている。導電性プラグ18a、18bは、例えば、チタン(Ti)、窒化チタン(TiN)、タングステン(W)の積層構造層から形成される。
上記のように、本実施形態によれば、最上半導体層を第2のSi層5とし、Si下地層1上にSiO層2、4とSi層3、5を交互に少なくとも2層ずつ形成した少なくとも5層構造のSOI基板6を使用している。これにより、最上層の第2のSi層5をパターニングして光導波路のコア5aを形成し、その下にクラッドとなる第2のSiO層4を配置して光導波路を形成することができる。
また、第2のSiO層4と第1のSi層3の厚さは、SSC7aと光ファイバ9の光結合損失が最小となるファイバ用凹部3aの深さと同じ値に設定され、しかも第1のSi層3の下にエッチストップ層として機能する第1のSiO層2が形成されている。即ち、最小で5層のSOI基板6のうち、上の層から中間の第1のSi層3までの層の総厚で深さが規定されるファイバ用凹部3aを形成している。このため、第2のSiO層4と第1のシリコン層3をエッチングしてファイバ用凹部3aを形成する際に、ファイバ用凹部3aは、ばらつき無く予め定められた深さに形成されるので、ファイバ用凹部3a内に取り付けられた光ファイバ9とその後方のSSC7aとの光結合損失を最小にすることができる。
そのエッチングの際にはRIE法のように垂直加工性の良好なドライエッチング法を採用しているので、図5に示すように、例えば2μm以下の間隔Wをおいて複数のファイバ用凹部3aを高密度に形成するができ、これにより光ファイバ9をSOI基板6に高密度で実装することができる。
ところで、上記のような5層構造のSOI基板6の代わりに一般的な3層構造のSOI基板のSiO中間層をエッチングしてファイバ用溝を形成することもできるが、ファイバ用溝の深さに相当する厚さにSiO中間層を形成する必要がある。このようにSiO中間層を厚く形成すると、最上のSi層に導入したn型不純物、p型不純物を活性化させるアニールの際に、Si下地層とSiO層の熱膨張係数の相違により3層構造のSOI基板に反りが生じ易い。
これに対し、本実施形態ではSOI基板6を少なくとも5層構造から形成し、Si下地層1と第2のSi層5の中間層として第1、第2のSiO層2、4及び第1のSi層3を挟んでいる。しかも、中間層において、第1のSi層3の厚さを第1、第2のSiO層2、4の合計の厚さより厚くしている。これにより、アニール時のSOI基板6の反りを防止することができる。それでもSOI基板6に反りが生じるおそれがある場合には、Si下地層1の裏面に例えば絶縁膜10としてSiO層を薄く、例えば10μm以下の厚さに形成してもよい。
SOI基板6には、ファイバ用凹部3aの代わりに、図6に示すように、光部品、例えばレンズ21を取り付ける二段の光部品用凹部3bを形成してもよい。二段の光部品用凹部3bは、第2のSiO層4に形成されたレンズ配置用凹部3bと、第1のSi層3に形成されたレンズ枠取り付け用凹部3bを有している。この場合、第1のSi層3と第2のSiO層4の合計の厚さは、レンズ21とSSC7aの光結合損失が最小となる位置にレンズ21が取り付けられる光部品用凹部3bの深さと同じ値に設定される。光部品は、レンズ21に限られるものではなく、半導体レーザ、フォトダイオードなどを用いてもよい。
図7は、7層構造のSOI基板16を使用し、最上の第2のSi層5に形成されたコア5aにSSC7aを接続し、さらにレンズ21を介して光ファイバ9をSSC7aに光接続する構造を示している。SOI基板16は、上記した第1のSiO層2と第1のSi層3の間に下から順に第3のSi層14と第3のSiO層15を挟んだ7層構造を有している。
この場合、ファイバ用凹部3aとSSC7aの間に、ファイバ用凹部3aより横方向に大きな光部品用凹部3bが形成され、その中にはレンズ21が取り付けられる。光部品用凹部3bは、第2のSiO層4と第1のSi層3に形成されたレンズ配置用凹部3bと、第3のSi層14と第3のSiO層15に形成されたレンズ枠取り付け用凹部3bを有している。この場合、レンズ21とSSC7aの光結合損失が最小となる位置にレンズ21を支持する深さに光部品用凹部3bが形成される。
この場合、SOI基板16の中間層において、第2、第3のSi層3、14の総厚を第2、第3のSiO層4、15の総厚より厚くすることにより、熱による反りを抑制することができる。このように、絶縁層2、15、4と半導体層14,3、5を交互に3層ずつ形成し、最上層を第2の半導体層5とした多層構造のSOI基板16を使用して光デバイスを形成してもよい。
なお、上記したSOI基板6、16では半導体層としてSi層を形成しているが、ゲルマニウム(Ge)層を形成してもよい。また、Si層、Ge層等の半導体層は、単結晶、多結晶、非晶質、混晶のいずれかから選ばれる結晶性を有すればよい。
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈され、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができると理解される。
次に、本実施形態をさらに付記する。
(付記1)絶縁層と半導体層が交互に下から順に少なくとも2層ずつ主面に積層された半導体下地層を有する基板と、最上の前記半導体層から形成された光導波路コアと、少なくとも最上の前記絶縁層と上から2層目の前記半導体層を貫通し、残された前記絶縁層を底面とする凹部と、前記凹部内に取り付けられ、前記光導波路コアの先端に光接続された光部品と、を有することを特徴とする光デバイス。
(付記2)前記光導波路コアの前記先端と前記光部品の間に形成された光スポットサイズ変換器を有することを特徴とする付記1に記載の光デバイス。
(付記3)前記凹部は、前記光部品と前記光導波路コアを低損失で光結合する位置に前記光部品を保持する深さを有し、前記凹部が形成された前記絶縁層と前記半導体層は、前記凹部の前記深さに等しい総厚を有することを特徴とする付記1又は付記2に記載の光デバイス。
(付記4)前記半導体下地層の裏面に形成された裏側絶縁層を有することを特徴とする付記1乃至付記3のいずれか1つに記載の光デバイス。
(付記5)前記半導体層の総厚は、前記絶縁層の総厚より厚いことを特徴とする付記1乃至付4のいずれか1つに記載の光デバイス。
(付記6)第1絶縁層と半導体層が交互に下から順に少なくとも2層ずつ主面に積層された半導体下地層を有する基板において、前記半導体層のうち最上の半導体層をパターニングして光導波路コアを形成する工程と、少なくとも最上の前記第1絶縁層と上から2層目の前記半導体層を順にエッチングし、露出した残りの前記第1絶縁層をエッチングストップ層として凹部を形成する工程と、前記凹部内に光部品を取り付け、前記光部品と前記光導波路コア層を光接続する工程と、を含む光デバイスの製造方法。
(付記7)前記最上の半導体層より屈折率が高い第2絶縁層を前記光導波路コア及び最上の前記第1絶縁層の上に形成する工程と、前記第2絶縁層をパターニングすることにより、前記光導波路コアと前記光部品に光接続する光スポットサイズ変換器を形成する工程と、を含むことを特徴とする付記6に記載の光デバイスの製造方法。
(付記8)前記半導体下地層の裏面に第3絶縁層を形成する工程を有することを特徴とする付記6又は付記7に記載の光デバイスの製造方法。
(付記9)前記凹部が形成された前記第1絶縁層と前記半導体層の総厚は、前記光部品と前記光導波路コアを低損失で光結合する位置に前記光部品を保持する前記凹部の深さに等しい値に設定されることを特徴とする付記6乃至付記8のいずれか1つに記載の光デバイスの製造方法。
(付記10)前記半導体層の総厚は、前記第1絶縁層の総厚より厚く形成することを特徴とする付記6乃至付9のいずれか1つに記載の光デバイスの製造方法。
1 シリコン下地層
2、4 二酸化シリコン層
3、5 シリコン層
3a ファイバ用凹部
3b 光部品用凹部
5a コア
6 SOI基板
7 炭化酸化シリコン層
7a 光スポットサイズ変換器
8 保護膜
9 光ファイバ
9a コア
21 レンズ

Claims (5)

  1. 絶縁層と半導体層が交互に下から順に少なくとも2層ずつ主面に積層された半導体下地層を有する基板と、
    最上の前記半導体層から形成された光導波路コアと、
    前記光導波路コアの先方で、少なくとも最上の前記絶縁層と上から2層目の前記半導体層までを貫通し、残された前記絶縁層を底面とする凹部と、
    前記凹部内に取り付けられ、前記光導波路コアの先端に光接続された光部品と、
    を有することを特徴とする光デバイス。
  2. 前記光導波路コアの前記先端と前記光部品の間に形成された光スポットサイズ変換器を有することを特徴とする請求項1に記載の光デバイス。
  3. 前記凹部は、前記光部品と前記光導波路コアを低損失で光結合する位置に前記光部品を保持する深さを有し、
    前記凹部が形成された前記絶縁層と前記半導体層は、前記凹部の前記深さに等しい総厚を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光デバイス。
  4. 前記半導体下地層の裏面に形成された裏側絶縁層を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光デバイス。
  5. 第1絶縁層と半導体層が交互に下から順に少なくとも2層ずつ主面に積層された半導体下地層を有する基板において、前記半導体層のうち最上の半導体層をエッチングによりパターニングして光導波路コアを形成する工程と、
    前記光導波路コアの先方で、少なくとも最上の前記第1絶縁層と上から2層目の前記半導体層を順にエッチングし、露出した残りの前記第1絶縁層をエッチングストップ層として凹部を形成する工程と、
    前記凹部内に光部品を取り付け、前記光部品と前記光導波路コアを光接続する工程と、
    を含む光デバイスの製造方法。
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