JP6382297B2 - 光の走査軌跡の算出方法及び光走査装置 - Google Patents

光の走査軌跡の算出方法及び光走査装置 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2014年2月21日に出願された日本国特許出願2014−031815号の優先権を主張するものであり、この先の出願の開示全体をここに参照のために取り込む。
本発明は、走査型内視鏡等における光の走査軌跡の算出方法、及び走査型内視鏡等の光走査装置に関するものである。
従来、光ファイバの出射端から光を対象物に向けて走査し、対象物で反射、散乱等される光、あるいは、対象物で発生する蛍光等を検出するファイバ走査型の観察装置が知られている。このような装置では、照射する光を対象物上で走査させるため、光を射出する出射端が揺動可能な状態で光ファイバの先端部が片持ち支持され、この支持部の近傍に力を及ぼすように圧電素子などの駆動機構を配置することによって、光ファイバを振動させている。
光ファイバの走査方法としては、照射する光のスポットがらせんを描くように走査するらせん走査(スパイラル走査)や、一方向に高速に振動させながらこれと直交する方向により低速で動かすラスター走査などが知られている。通常らせん走査では、振動周波数を共振周波数またはその近傍に設定する。また、ラスター走査では、高速で振動させる方向について、共振周波数近傍で振動させることが好ましい。このため、従来は、光ファイバ走査装置の設計値から決定される共振周波数に基づいて、ファイバを振動駆動している。
また、光ファイバ走査装置では、ファイバの位置を検出するセンサ等を用いて、光ファイバからの光の照射位置の座標データを、走査開始からの時間の関数として予め取得しておき、実際の対象物の走査を行う際には、走査開始からの時間に応じて検出された画素信号を2次元座標にマッピングして、画像を生成する。
しかしながら、光ファイバの特性(ヤング率や密度等)は常に一定ではなく、温度変化等の周囲の環境変化、構成部材の経年変化、および、使用時の対象物との間の衝撃等によって経時変化する。また、駆動機構を構成する圧電素子や接着剤などの部材の特性も、経時変化する。光ファイバや駆動機構の特性が経時変化すると、光ファイバの先端部の共振周波数、振動の減衰係数(Q値)および駆動機構の駆動力が変化する。その結果、光ファイバの走査軌跡が当初想定していた走査軌跡と異なる軌跡に変化してしまう。この様子を、図1、図2を用いて説明する。
図1は、単純化した例として、円軌道による光ファイバの走査を示す図であり、図1(a)は、X方向の光ファイバの先端の軌跡を示し、図1(b)はY方向の光ファイバの先端の軌跡を示す。また、図1(c)は、XY平面内での光走査の軌跡を示している。X方向のファイバ先端の振動とY方向のファイバ先端の振動とは、位相を90度異ならせているので、ファイバの先端は円軌道を描く。一方、図2は、経時変化後の光ファイバの走査を示す図である。共振周波数、振動のQ値および駆動機構の駆動力の変化は、図2(a)、(b)のX方向およびY方向のファイバ先端の軌跡に見られるように、位相や振幅を変化させる。このため、図2(c)のように対象物上での光走査の軌跡も変形する。
上記は、円軌道の場合であったが、例えばらせん走査をする場合、走査軌跡101は図3の実線で示すように、当初想定された軌跡(破線)102から変形する。このように光走査の軌跡が変形した場合、予め想定した光ファイバの軌道に基づいて、2次元座標に画素データをマッピングして対象物の画像を形成すると、実際とは異なる歪んだ画像が生成される。より具体的には、図4に示すように、実際の軌跡(一定の時間間隔毎に白丸のプロットで示している)は、理想の軌跡(一定の時間間隔毎に黒丸のプロットで示している)に対して振幅及び位相がずれてしまう。特に、位相ずれθが生じると、図5(a)に示すような本来の画像が、図5(b)に示すように、特に中心部が円周方向に捻じ曲がったような画像として形成されてしまうという問題があった。
このような問題に対応するため、特許文献1に記載の発明では、PSD(Position Sensor Device)などの走査位置検出手段を用いて、実際の走査軌跡の座標値を取得し、該座標値の情報を有するルックアップテーブルを作成して、このルックアップテーブルに基づいて画素に割り当てる座標を補正している。
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、PSD等により実際の走査軌跡を取得し、これを全てルックアップテーブルとしてメモリに格納しているため、メモリ容量が膨大になり、ハードウェアに制約を与えるという問題があった。
さらに、特許文献1に記載の手法では、PSDの電気ノイズや、走査光学系のレンズで反射される光の影響により、軌跡の座標値は本来の値からずれてしまうという問題もあった。
特表2008−514342号公報
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、ハードウェアに制約を与えることなく、高品質な画像を得ることのできる光の走査軌跡の算出方法及び光走査装置を提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明の光の走査軌跡の算出方法は、光源からの光を導光し対象物に照射する光ファイバの揺動部の共振周波数及び減衰係数を検出する工程と、前記検出された共振周波数及び減衰係数から前記光の走査軌跡を算出する工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の光の走査軌跡の算出方法にあっては、前記走査軌跡は、前記揺動部の位相ずれの時間変化の情報を含むことが好ましい。ここで、位相とは、走査軌跡を極座標で表したときの角度を意味する。
さらに、本発明の光の走査軌跡の算出方法においては、前記位相ずれの時間変化の近似関数を算出する工程をさらに含むことが好ましい。
本発明の別の態様の光の走査軌跡の算出方法は、走査位置検出器により検出される位置データを用いて、光源からの光を導光し対象物に照射する光ファイバの揺動部からの前記光の走査軌跡を検出する工程と、前記走査軌跡に含まれる前記揺動部の位相ずれの時間変化の近似関数を算出する工程と、を含むことを特徴とする。
ここで、本発明の光の走査軌跡の算出方法では、前記近似関数は、前記揺動部の振幅の大きさが一定値以下の場合は、指数関数であり、前記振幅の大きさが一定値より大きい場合には、一次関数であることが好ましい。
また、本発明の光の走査軌跡の算出方法にあっては、前記近似関数は、前記揺動部の振幅の大きさが一定値以下の場合は、二次以上の多項式関数であり、前記振幅の大きさが一定値より大きい場合には、一次関数であることが好ましい。
さらに、本発明の光の走査軌跡の算出方法においては、前記走査軌跡の往路と復路とで前記近似関数を別々に算出することが好ましい。
また、本発明の光の走査軌跡の算出方法においては、前記近似関数は、前記揺動部の駆動周波数及び/又は最大振幅に依存することが好ましい。
ここで、本発明の光走査装置は、光源からの光を導光し対象物に照射する光ファイバと、前記光ファイバの揺動可能に支持された揺動部を駆動する走査部と、前記揺動部の共振周波数を検出する検出部と、前記検出部を用いて検出された共振周波数及び事前に取得された減衰係数に基づいて算出された走査軌跡を用いて前記光の照射位置を決定する演算部と、を備えることを特徴とするものである。
さらに、本発明の光走査装置では、前記走査軌跡は、前記揺動部の位相ずれの時間変化の情報を含むことが好ましい。
また、本発明の光走査装置にあっては、前記演算部は、前記位相ずれの時間変化の近似関数を算出することが好ましい。
本発明の別の態様の光走査装置は、光源からの光を導光し対象物に照射する光ファイバと、前記光ファイバの揺動可能に支持された揺動部を駆動する走査部と、走査位置検出器により検出される位置データを用いて、走査軌跡に含まれる前記揺動部の位相ずれの時間変化の近似関数を算出する演算部と、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明の光走査装置においては、前記近似関数は、前記揺動部の振幅の大きさが一定値以下の場合は、指数関数であり、前記振幅の大きさが一定値より大きい場合には、一次関数であることが好ましい。
さらにまた、本発明の光走査装置では、前記近似関数は、前記揺動部の振幅の大きさが一定値以下の場合は、二次以上の多項式関数であり、前記振幅の大きさが一定値より大きい場合には、一次関数であることが好ましい。
ここでまた、本発明の光走査装置にあっては、前記演算部は、前記走査軌跡の往路と復路とで前記近似関数を別々に算出することが好ましい。
また、本発明の光走査装置においては、前記近似関数は、前記揺動部の駆動周波数及び/又は最大振幅に依存することが好ましい。
本発明によれば、ハードウェアに制約を与えることなく、高品質な画像を得ることのできる光の走査軌跡の算出方法及び光走査装置を提供することができる。
円軌道による光ファイバの走査を示す図であり、図1(a)は、X方向の光ファイバの先端の軌跡、図1(b)はY方向の光ファイバの先端の軌跡、図1(c)はXY平面内で光走査の軌跡を示す。 図1の走査軌跡が経時変化により変形した例を示す図であり、図2(a)は、X方向の光ファイバの先端の軌跡、図2(b)はY方向の光ファイバの先端の軌跡、図2(c)はXY平面内での光走査の軌跡を示す。 変形したらせん走査の軌跡の例を示す図である。 振幅及び位相ずれについて説明するための図である。 (a)本来の画像を示す模式図である。(b)中心が捻じ曲がった画像を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる光走査装置の一例であるファイバ走査型内視鏡装置の概略構成を示すブロック図である。 図6のファイバ走査型内視鏡装置のスコープを概略的に示す外観図である。 図7のスコープの先端部の断面図である。 図8のアクチュエータの構成を示す図である。 駆動制御/共振周波数検出部の概略構成を示すブロック図である。 典型的なインピーダンスおよび位相ずれの周波数特性を示す図である。 (a)ファイバの走査振幅の駆動信号に対する周波数特性を計測する機構を示す図である。(b)周波数特性を示す図である。 バネ・質量モデルを示す図である。 (a)駆動波形の一例を示す図である。(b)(a)の一部を拡大して示す図である。 (a)駆動波形の往路と復路を示す図である。(b)走査軌跡の往路を示す図である。 (a)〜(c)周回数に対する位相ずれの変化を示す図である。 駆動波形の振幅及び位相を周回毎に示す図である。 (a)周回数に対する振幅の変化を示す図である。(b)周回数に対する位相ずれの変化を示す図である。 周回数に対する位相ずれの変化を示す図である。 らせん走査を行った場合に走査軌跡を算出した例を示す図である。 駆動パターン(上図)及び周回数と位相との関係(下図)を示す図である。 (a)走査軌跡を計測する機構の一例を示す図である。(b)走査軌跡を計測する機構の他の例を示す図である。(c)走査軌跡とPSDによる受光範囲との関係を示す図である。 本発明の一実施形態にかかる光の走査軌跡の算出方法のフロー図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に例示説明する。
まず、本発明の光走査装置の一例について図面を参照して説明する。図6は、光走査装置の一例である光走査型内視鏡装置の概略構成を示すブロック図である。光走査型内視鏡装置10は、スコープ20と、制御装置本体30とディスプレイ40とによって構成されている。
制御装置本体30は、光走査型内視鏡装置10全体を制御する制御・演算部31、発光タイミング制御部32、レーザ33R、33G、33B、および結合器34を含んで構成される。発光タイミング制御部32は、制御・演算部31の制御の下で、赤、緑および青の三原色のレーザ光を射出する3つのレーザ33R、33G、33Bの発光タイミングを制御する。レーザ33R、33G、33Bとしては、例えばDPSSレーザ(半導体励起固体レーザ)やレーザダイオードを使用することができる。レーザ33R、33G、33Bから出射されたレーザ光は、結合器34により合波され、白色の照明光としてシングルモードファイバである照明用光ファイバ11に入射される。もちろん、光走査型内視鏡装置10の光源の構成はこれに限られず、一つのレーザ光源を用いるものであっても、他の複数の光源を用いるものであっても良い。また、レーザ33R、33G、33Bおよび結合器34は、制御装置本体30と信号線で結ばれた制御装置本体30とは別の筐体に収納されていても良い。
照明用光ファイバ11は、スコープ20の先端部まで繋がっており、結合器34から照明用光ファイバ11に入射した光は、スコープ20の先端部まで導光され対象物100に向けて照射される。その際、駆動部21が振動駆動されることによって、照明用光ファイバ11を出射した照明光は、対象物100の観察表面上を2次元走査することができる。この駆動部21は、後述する制御装置本体30の駆動制御部38によって制御されている。照明光の照射により対象物100から得られる反射光、散乱光、蛍光などの信号光は、マルチモードファイバにより構成される検出用光ファイババンドル12の先端で受光して、スコープ20内を通り制御装置本体30まで導光される。
制御装置本体30は、信号光を処理するための光検出器35、ADC(アナログ−デジタル変換器)36および画像処理部37をさらに備える。光検出器35は、検出用光ファイババンドル12を通って来た信号光をスペクトル成分に分解し、フォトダイオード等により、それぞれのスペクトル成分を電気信号に変換する。ADC36は電気信号に変換された画像信号をデジタル信号に変換し、画像処理部37に出力する。制御・演算部31は、駆動制御/共振周波数検出部38により印加した振動電圧の振幅および位相などの情報から走査経路上の走査位置の情報を算出し、画像処理部37に渡す。画像処理部37は、ADC36から出力されたデジタル信号から、当該走査位置における対象物100の画素データを得る。画像処理部37は、走査位置と画素データの情報を順次図示しないメモリに記憶し、走査終了後または走査中に補間処理等の必要な処理を行って対象物100の画像を生成し、ディスプレイ40に表示する。
上記の各処理において、制御・演算部31は、発光タイミング制御部32、光検出器35、駆動制御/共振周波数検出部38、画像処理部37を同期制御する。
図7は、スコープ20を概略的に示す概観図である。スコープ20は、操作部22および挿入部23を備える。操作部22には、制御装置本体30からの照明用光ファイバ11、検出用光ファイババンドル12、および、配線ケーブル13が、それぞれ接続されている。これら照明用光ファイバ11、検出用光ファイババンドル12および配線ケーブル13は挿入部23内部を通り、挿入部23の先端部24(図7における破線部内の部分)まで導かれている。
図8は、図7のスコープ20の挿入部23の先端部24を拡大して示す断面図である。先端部24は、駆動部21、投影用レンズ25a、25b、中心部を通る照明用光ファイバ11および外周部を通る検出用光ファイババンドル12を含んで構成される。
駆動部21は、取付環26によりスコープ20の挿入部23の内部に固定されたアクチュエータ管27、並びに、アクチュエータ管27内に配置されるファイバ保持部材29および圧電素子28a〜28d(図9(a)および(b)参照)を含んで構成される。照明用光ファイバ11は、ファイバ保持部材29で支持されるとともにファイバ保持部材29で支持された固定端11aから先端部11cまでが、揺動可能に支持された揺動部11bとなっている。一方、検出用光ファイババンドル12は挿入部23の外周部を通るように配置され、先端部24の先端まで延びている。さらに、検出用光ファイババンドル12の各ファイバの先端部には図示しない検出用レンズを備えても良い。
さらに、投影用レンズ25a、25bおよび検出用レンズは、先端部24の最先端に配置される。投影用レンズ25a、25bは、照明用光ファイバ11の先端部11cから射出されたレーザ光が、対象物100上に略集光するように構成されている。また、検出用レンズは、対象物100上に集光されたレーザ光が、対象物100により反射、散乱、屈折等をした光(対象物100と相互作用した光)又は蛍光等を信号光として取り込み、検出用レンズの後に配置された検出用光ファイババンドル12に集光、結合させるように配置される。なお、投影用レンズは、二枚構成に限られず、一枚や他の複数枚のレンズにより構成しても良い。検出用レンズを用いず、直接、光を検出用ファイババンドルで取り込んでも良い。
図9(a)は、光走査型内視鏡装置10の駆動部21の振動駆動機構および照明用光ファイバ11の揺動部11bを示す図であり、図9(b)は図9(a)のA−A断面図である。照明用光ファイバ11は角柱状の形状を有するファイバ保持部材29の中央を貫通し、これによってファイバ保持部材29によって固定され保持される。ファイバ保持部材29の4つの側面は、それぞれ+Y方向および+X方向並びにこれらの反対方向に向いている。そして、ファイバ保持部材29の+Y方向および−Y方向にはY方向駆動用の一対の圧電素子28a、28cが固定され+X方向および−X方向にはX方向駆動用の一対の圧電素子28b、28cが固定される。
各圧電素子28a〜28dは、制御装置本体30の駆動制御/共振周波数及び減衰係数検出部38からの配線ケーブル13が接続される。
ここで、図6に戻って、制御装置本体30は、光ファイバ11の揺動部11bの共振周波数を検出する駆動制御/共振周波数検出部38を備えている。駆動制御/共振周波数検出部38による共振周波数の検出は、例えば、圧電素子に所定の大きさの電圧を印加したときの電流値をモニタするインピーダンス測定などの簡便な手法により行うことができる。
図10は、駆動制御/共振周波数検出部38の概略構成を示すブロック図である。
駆動制御/共振周波数検出部38は、駆動部21の圧電素子28a〜28dを駆動するために、DDS(デジタル直接合成発信器)51x、51y、DAC(デジタル−アナログ変換器)52x、52y、増幅器53x、53yを備える。DDS51xとDDS51yとは、それぞれ制御部31からの制御信号を受信して、デジタル駆動信号波形を生成する。この信号は、DAC52x,52yによりアナログ信号に変換され、増幅器53x、53yで増幅され、配線ケーブル13を介してスコープ20の先端部24に位置する圧電素子28a〜28dを駆動する。
なお、実際にはX方向の圧電素子28bと28dとの間には常に正負が反対で大きさの等しい電圧が印加され、同様に、Y方向の圧電素子28aと28cとの間にも常に反対方向で大きさの等しい電圧が印加される。ファイバ保持部材29を挟んで対向配置された圧電素子28b、28dが、互いに一方が伸びるとき他方が縮むことによって、ファイバ保持部材29に撓みを生じさせ、これを繰り返すことによりX方向の振動を生ぜしめる。Y方向の振動についても同様である。
駆動制御/共振周波数検出部38は、X方向駆動用の圧電素子28b、28dとY方向駆動用の圧電素子28a、28cとに、同一の周波数の振動電圧を印加し、あるいは、異なる周波数の振動電圧を印加し、振動駆動させることができる。Y方向駆動用の圧電素子28a、28cとX方向駆動用の圧電素子28b、28dとをそれぞれ振動駆動させると、照明用光ファイバ11の揺動部11bが振動し、先端部11cが偏向するので、先端部11cから出射されるレーザ光は対象物100の表面を順次走査する。
照明用光ファイバ11の揺動部11bは、X方向およびY方向の双方に共振周波数で振動駆動される。しかし、揺動部11bの共振周波数は、環境条件や経時的変化により変化するので、駆動制御/共振周波数検出部38は、照明用光ファイバ11の揺動部11bの共振周波数を検出する共振周波数検出機構を有する。共振周波数検出機構は、図10に示すように、増幅器53xから圧電素子28b、28dに向かう回路上に設けられた電流検出回路55xおよび電圧検出回路56xと、これらによりそれぞれ検出された電流信号および電圧信号をデジタル信号に変換する、ADC(アナログ−デジタル変換器)57、58と、2つのADC57およびADC58の出力信号の位相差からX方向の振動の共振周波数を検出する共振周波数検出部59により構成されている。なお、Y方向の振動の共振周波数を検出するために、同様に電流検出回路55y、電圧検出回路56yが設けられ、これらの出力もADC(図示せず)を介して共振周波数検出部59に入力されるように構成されている。
次に、駆動制御/共振周波数検出部38により、インピーダンス測定を行う方法について説明する。
X方向の圧電素子28b、28dおよびY方向の圧電素子28a、28cに、振幅が所定の振幅に等しく、位相がX方向とY方向とで90°ずれ、周波数fが時間ともに増大する振動電圧を印加する。これにより、照明用光ファイバ11の先端部11cの振動周波数を所定の周波数範囲内で掃引させる。所定の周波数範囲は、設計時の共振周波数の前後で共振周波数が変動し得る範囲を予め予測して決定する。
駆動電圧の周波数が増加する間、電流検出回路55x、55yおよび電圧検出回路56x、56yによりそれぞれ検出される電流信号及び電圧信号は、共振周波数検出部59によりモニターされる。共振周波数検出部59は、電流信号および電圧信号の位相のズレを検知することにより共振周波数を検出する。一般に、振動回路のインピーダンスおよび電流と電圧との位相ズレの周波数特性は、それぞれ図11(a)、図11(b)のようになることが知られている。図11(a)に示すように、共振周波数で振動するとき、インピーダンスは最小となり、位相ズレは0となる。そこで、共振周波数検出部59は、電流検出回路55x、55yからの電流信号と、電圧検出回路56x、56yからの電圧信号との位相ズルが0となったときの周波数frを共振周波数として識別し、制御部31に出力する。また、上記計測方法により、圧電素子のアドミッタンスを複素平面上に表した動アドミッタンス円から、他にも諸々の計測値が得られ、機械的直列共振周波数fsを共振周波数として識別しても良い。
また、減衰係数(Q値)についてもインピーダンス測定等により事前に減衰係数を算出することができる。なお、本実施形態では、共振周波数及び減衰係数は、共通の検出部で検出してもよく、あるいは、別々の検出部で検出してもよい。
また、本実施例では、圧電素子を用いたアクチュエータを例に挙げたが、電磁駆動を用いたアクチュエータでも、同様の手段を用いて、共振周波数及び減衰係数を検出することが可能である。
また、図12(a)(b)に示す通り、ファイバの走査振幅の駆動信号に対する周波数特性を計測することによっても、ファイバの共振周波数、最大振幅、及び減衰係数(Q値)を求めることができる。
すなわち、図12(a)に示すように、駆動制御/共振周波数検出部38により、圧電素子28に一定の振幅を有する周期的な駆動波形を与え、ファイバの揺動部11bを振動させる。ファイバに光を導光し、ファイバ射出端から射出された光を、光学系50を通して光走査位置検出器52の光検出面51に集光させる。
このようにして、駆動波形の周波数を掃引させながらファイバの振幅値を計測すると、図12(b)に示すようなグラフが求まる。
この振幅の周波数特性により、ファイバのある駆動方向(X)での共振周波数fxとファイバの最大振幅Xmaxが求まる。
また、片持ち梁構造のファイバ振動の振幅xは、理想的には以下の式で表される。
上記式1を用いて振動のQ値(Qx)を求めることができる。ファイバスキャナの減衰係数ζxとQ値(Qx)との関係は、以下の式2で表される。
X方向と同様に、Y方向についても共振周波数fy、最大振幅Ymax、及びQ値(Qy)を求めることができる。
振幅の計測方法は、上記の例には限定されず、例えば、PSDの代わりに撮像素子を用いても良く、あるいは、ファイバの揺動部11bの振動変位をレーザ変位計で計測しても良い。また、光ファイバの走査の駆動信号をある時間に0にして、ファイバの減衰振動の減衰曲線を解析することにより、ファイバの共振周波数と減衰係数(Q値)を求めてもよい。
また、図6に示すように、制御・演算部31は、減衰係数、及び駆動制御/共振周波数検出部38により検出された共振周波数、並びに、選定した駆動周波数及び/又は最大振幅から光の走査軌跡を算出することができる。
制御・演算部31により走査軌跡を算出するに当たっては、具体的には、揺動部11bの運動方程式の係数部分に、駆動制御/共振周波数検出部38により検出した共振周波数及び事前に取得した減衰係数、ファイバの走査振幅値を代入して、その運動方程式を解くことにより行うことができる。運動方程式は、解析的及び/又は数値計算的に解くことができる。ここで、例えば、製品出荷時に共振周波数及び減衰係数を検出して走査軌跡を算出してもよく、あるいは、経年変化を経た後に共振周波数及び減衰係数を検出することもできる。
図13に示すように、片持ち梁構造のファイバ共振振動の振る舞いは、例えばバネ・質量モデルで簡便に考えることができる。ファイバの揺動部11bの振幅をxとすると、以下の運動方程式(式3)でファイバの揺動部11bの振動を表現することができる。
(ただし、m:質量、k:バネ係数、c:ダンパー係数、F(t):外力)
ここで、ω=(k/m)1/2、Q=1/(2ζ)=(mk)1/2/c、F(t)/m=K・u(t)とおくと、上記式3は、以下の式4のように表すことができる。
(ただし、ω=2πf:ファイバの固有角振動数、Q:ファイバの振動Q値、ζ:ファイバの減衰係数、K:ゲイン、u(t):入力波形)
この微分方程式(式4)をラプラス変換すると、ファイバ振動系の伝達関数G(s)が求まり、以下の式5のように、2次遅れ系で表現することができる。
このように、ファイバの共振周波数、減衰係数、及び最大振幅を求めて、任意の駆動入力波形に対して走査軌跡を数値計算的に求めることができる。
また、算出された走査軌跡は、位相ずれの時間変化の情報を含む。そして、制御・演算部31は、位相ずれの時間変化の近似関数を算出することができる。
なお、後述するように、近似関数は、定義域(時間軸)全体にわたって1つの関数とすることもできるが、定義域ごとに別々の関数とすることもできる。
ここで、近似関数の算出方法について具体的に説明する。
図14(a)に示すような駆動波形を例にとると、駆動電圧変調波形の関数は、
と表される。
なお、fは、変調周波数(フレームレート/2)である。
図14(b)は、図14(a)の駆動波形を一部拡大して示す図であり、fは、駆動周波数を示している。
このような駆動波形では、らせん走査の往路及び復路で1枚ずつの画像を取得することができる。
得られるX方向及びY方向の振動軌跡について、入力信号波形に対する位相ずれを比較するに当たり、図16(a)(b)に示すように、振動軌跡を往復路中心と、周辺とに分けて考えると、図17(a)〜(c)に示すように、走査軌跡の中心近傍で位相ずれが大きくなり、走査軌跡の周辺近傍では位相ずれが小さくなる。
この現象について定量的に求めるために、例えば、図18に示すように、周回数n毎に、位相θ(n)及び振幅A(n)を、X=Asin(2πft+θ)の関数の形でフィッティングして求めることができる。
すなわち、図18に示すように、駆動周波数をfとするとき、時刻t=(1/f)×(m−1)から(1/f)×mの間にある駆動波形について、上記の式でフィッティングを行い、m周目の位相θ(m)及び振幅A(m)を求めることができる。
周回数毎のX方向及びY方向の位相ずれ及び振幅を求める一例として、駆動周波数:3000Hz、変調周波数:15Hz、X方向の共振周波数:3050Hz、Y方向の共振周波数:3100Hz、X方向の振動のQ値:500、Y方向の振動のQ値:400の場合について、フィッティングする場合について説明する。
周回数nにおけるX方向の振幅A(n)及び位相θ(n)は、例えば、多項式によりフィッティングすることができ、以下の式7、式8のように表すことができる。
よって、X方向のスパイラル変調軌跡は、以下のように表すことができる。
(n=f×t)
Y方向についても同様に求めることで、係数a〜a及びb〜bを導出することができる。
なお、求めた振幅及び位相の近似関数のグラフを、それぞれ図19(a)(b)に示している。
別の例として、軌跡の中心部と周辺部とでフィッティング関数を分けることができる。すなわち、図20(a)(b)に示すように、周辺近傍と中心近傍とでは、位相ずれの振舞いが異なるため、例えば、周辺近傍では線形近似を行い、中心近傍では多項式近似を行うことができる。
具体的には、例えば、0〜150周目(中心近傍往路)では、位相ずれθ(n)を多項式(例えば5次関数)で近似し、151〜350周目(周辺近傍)では、位相ずれθ(n)を1次関数で近似し、また、351〜500周目(中心近傍復路)では、位相ずれθ(n)を多項式(例えば5次関数)で近似することができる。
このような方法で、関数を簡素化することができる。
そして、制御・演算部31は、駆動制御/共振周波数検出部38により印加した振動電圧の振幅および位相などの情報から算出した走査軌跡の情報を画像処理部37に渡すことができる。
以下、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の光走査装置によれば、まず、駆動制御/共振周波数検出部38により光ファイバの揺動部11bの共振周波数を予め取得することができる。減衰係数についてもインピーダンス測定等により予め取得することができる。
そして、制御・演算部31によって、予め取得した共振周波数及び減衰係数から走査軌跡を算出し、制御・演算部31により算出された走査軌跡を用いて、この走査軌跡が示す位置座標を画像処理の際の位置情報として用いることができる。
これにより、PSD等を用いて各時刻による実際の位置座標を測定することなく、共振周波数及び減衰係数を求めるだけで、座標データを用いることができるため、膨大なデータをメモリに格納することなく、ハードウェアへの制約を回避することができる。また、上記の共振周波数及び減衰係数は、上述したインピーダンス測定などの簡単な方法により行うことができる。
そして、算出した走査軌跡は、位相ずれの情報を含むため、画像の歪み(特に回転方向の捩れ)を解消することができる。
従って、本実施形態によれば、簡便な手法により、高品質な画像を得ることができる。
ここで、図6に示す光走査型内視鏡装置を用いて実際に走査軌跡を算出した例を以下に説明する。なお、駆動周波数は、共振周波数より小さいものとした。
図21は、らせん走査を行った場合に、走査軌跡を算出した例を示す。図21において、黄色の点列Aは、らせんの中心部から外周部へと向かう往路のY軸方向の位相ずれを示し、水色の点列Bは、らせんの外周部から中心部へと向かう復路のY軸方向の位相ずれを示している。
また、図22は、図21に示す例における、駆動パターン(上図)及び周回数と位相との関係(下図)を示しており、実際にPSDにより測定した周回数と位相との関係を実験結果として示している。
まず、図22(下図)に示すように、算出により求めた周回数と位相ずれとの関係を示すグラフは、実験結果と良く整合することがわかる。
このことから、本発明によれば、制御・演算部31により走査軌跡を正確に算出することができることがわかる。
さらに、図22に示すように、らせんの外周部より中心部に位置する際に特に位相ずれが大きくなることがわかる。
このため、図22(下図)に示すように、時間(周回数)に対する位相の変化の近似関数を算出する際、らせんの中心部(すなわち、振幅の大きさが一定値以下の場合)においては、二次以上の多項式近似又は指数関数近似を行い、一方で、らせんの外周部(すなわち、振幅の大きさが一定値より大きい場合)においては、線形(一次関数)近似を行うことで、より正確に近似を行うことができる。
また、本発明にあっては、走査軌跡の往路と復路とで近似関数を別々に算出することが好ましい。往路と復路で異なる走査軌跡となる場合があり、別々に算出することによってより一層正確な近似とすることができるからである。
さらに、本発明を、走査の一部において適用することができ、具体的には、揺動部の振幅が一定以下値の場合に、走査位置検出器により検出される位置データを用いて近似関数を算出することが好ましい。走査領域の中心近傍では、理想の走査軌跡に対する位相ずれが大きいので、より高精度に走査軌跡を求める必要があり、その範囲においては、走査位置検出器により実際のデータを取得して正確な走査軌跡を取得しつつも、振幅が大きい範囲については、上記のように走査軌跡を算出することにより、メモリの容量を最小限に抑えることができるからである。
また、走査位置検出器によりすべての振幅の範囲の実際のデータを取得し、上述したような方法を用いて関数化することによっても、メモリの容量を抑えることができる。
具体的には、図23(a)に示すように、スキャナ60の揺動部とPSD62の受光部が光学的に共役となるように設定し、スキャナからのレーザスポット光をPSD62で受光すると、ファイバの走査軌跡を取得することができる。
このとき、光学系61の倍率を調整すると、ファイバの揺動部の走査範囲ABを投影した軌跡範囲CDは、PSD62の受光範囲EFよりも大きくなり、らせん走査領域の中心部の走査軌跡を計測することができる。すべての振幅の範囲のデータを取得するときは、CDがEFよりも小さくなるように光学系61の倍率を調整すればよい。
図23(c)は、光軸方向から見た走査軌跡範囲と、PSDの受光範囲とを図示したものである。
また、図23(b)に示すように、スキャナ60の揺動部及び光学系61がハウジング63により一体となったプローブ状のスキャナを評価する場合には、プローブ先端とPSDとの距離を適切に調整することにより、走査領域中心部の軌跡を拡大し、精度良く計測を行うことができる。PSDは、レーザスポット光の重心位置を検出するため、ファイバの揺動部とPSD受光部とが、必ずしも共役となる必要はない。すべての振幅の範囲のデータを取得するときは、CDがEFよりも小さくなるようにプローブ先端とPSDの距離を適切に調整すればよい。
このように、振幅が一定以下の場合の領域の走査位置を精度良く検出することができる。
図24は、本発明の一実施形態にかかる光の走査軌跡の算出方法のフロー図である。図24に示すように、本実施形態では、まず、上述したインピーダンス測定用の簡便な手法により、光ファイバの揺動部の共振周波数及び減衰係数を事前に検出して求めておく(ステップS101)。そして、検出された共振周波数及び減衰係数から光の走査軌跡を算出する(ステップS102)。ここで、走査軌跡は、位相ずれの時間変化の情報を含むため、適宜、この近似関数を求めておくこともできる(ステップS103)。そして、算出された走査軌跡(ステップS103を経た場合には近似関数)に基づく光の走査位置の位置情報を画像形成を行う際のマッピングに用いる位置座標として用い、画像処理を行うことができる(ステップS104)。本実施形態の光の走査軌跡の算出方法によれば、ハードウェアに制約を与えることなく、高品質な画像を得ることができる。
ここで、ステップS101とステップS102の代わりに、PSD等を用いて実際に計測した走査軌跡を用いても良く、すべての走査軌跡をメモリに保存することに比べて、ハードウェアへの制約を軽減することができる。
また、事前に複数の駆動条件での光走査軌跡を算出し、近似関数を複数求めておき、ハードウェアにメモリしておいても良い。複数の駆動条件としては、共振周波数、減衰係数等が考えられる。経年劣化や、使用環境の温度、湿度の変化によって、共振周波数や減衰係数がどのように変化するかを、事前に把握し、メモリしておき、例えば、スキャナ近傍に温度センサを配置し、その検知温度に従って、共振周波数、減衰係数を推定し、その駆動条件に基づいて、対応する光走査軌跡、近似関数をメモリから呼び出し、画像処理に適用すれば、温度経時変化による画像の歪みを軽減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、例えば上記の実施形態では、らせん走査を行う場合で説明したが、本発明はリサージュスキャンやラスタースキャン等にも適用することができる。また、減衰係数、共振周波数が既知の場合は、検出する工程は不要であり、減衰係数、共振周波数をスコープ20に内蔵されているメモリから読み出すことで走査軌跡を算出することができる。さらには、本明細書中では、圧電素子を用いてファイバを駆動する方法について述べたが、ファイバ駆動手段はこれに限られるものではなく、電磁駆動等の手段であっても、同様の効果がある。また、駆動波形についても、本明細書以外のパターンであっても、本発明の手段を用いれば、同様の効果が期待できる。
10 ファイバ走査型内視鏡装置
11 照明用光ファイバ
11a 固定端
11b 揺動部
11c 出射端
12 検出用光ファイバ
13 配線ケーブル
20 スコープ
21 駆動部
22 操作部
23 挿入部
24 先端部
25 光学系
26 取付環
27 アクチュエータ管
28a〜28d 圧電素子
29 ファイバ保持部材
30 制御装置本体
31 制御部
32 発光タイミング制御部
33R、33G、33B レーザ
34 結合器
35 光検出器
36 ADC
37 画像処理部
38 駆動制御/共振周波数検出部
40 ディスプレイ
50 光学系
51 光検出面
52 光走査位置検出器
60 ファイバスキャナ
61 光学系
62 PSD
63 ハウジング
100 対象物

Claims (16)

  1. 光源からの光を導光し対象物に照射する光ファイバの揺動部の共振周波数及び減衰係数を検出する工程と、
    前記検出された共振周波数及び減衰係数から前記光の走査軌跡を算出する工程と、を含むことを特徴とする、光の走査軌跡の算出方法。
  2. 前記走査軌跡は、前記揺動部の位相ずれの時間変化の情報を含む、請求項1に記載の光の走査軌跡の算出方法。
  3. 前記位相ずれの時間変化の近似関数を算出する工程をさらに含む、請求項2に記載の光の走査軌跡の算出方法。
  4. 走査位置検出器により検出される位置データを用いて、光源からの光を導光し対象物に照射する光ファイバの揺動部からの前記光の走査軌跡を検出する工程と、
    前記走査軌跡に含まれる前記揺動部の位相ずれの時間変化の近似関数を算出する工程と、を含むことを特徴とする、光の走査軌跡の算出方法。
  5. 前記近似関数は、前記揺動部の振幅の大きさが一定値以下の場合は、指数関数であり、前記振幅の大きさが一定値より大きい場合には、一次関数である、請求項3又は4に記載の光の走査軌跡の算出方法。
  6. 前記近似関数は、前記揺動部の振幅の大きさが一定値以下の場合は、二次以上の多項式関数であり、前記振幅の大きさが一定値より大きい場合には、一次関数である、請求項3又は4に記載の光の走査軌跡の算出方法。
  7. 前記走査軌跡の往路と復路とで前記近似関数を別々に算出する、請求項3〜6のいずれか一項に記載の光の走査軌跡の算出方法。
  8. 前記近似関数は、前記揺動部の駆動周波数及び/又は最大振幅に依存する、請求項3〜7のいずれか一項に記載の光の走査軌跡の算出方法。
  9. 光源からの光を導光し対象物に照射する光ファイバと、
    前記光ファイバの揺動可能に支持された揺動部を駆動する走査部と、
    前記揺動部の共振周波数を検出する検出部と、
    前記検出部を用いて検出された共振周波数及び事前に取得された減衰係数に基づいて算出された走査軌跡を用いて前記光の照射位置を決定する演算部と、を備えることを特徴とする光走査装置。
  10. 前記走査軌跡は、前記揺動部の位相ずれの時間変化の情報を含む、請求項9に記載の光走査装置。
  11. 前記演算部は、前記位相ずれの時間変化の近似関数を算出する、請求項10に記載の光走査装置。
  12. 光源からの光を導光し対象物に照射する光ファイバと、
    前記光ファイバの揺動可能に支持された揺動部を駆動する走査部と、
    走査位置検出器により検出される位置データを用いて、走査軌跡に含まれる前記揺動部の位相ずれの時間変化の近似関数を算出する演算部と、を備えることを特徴とする光走査装置。
  13. 前記近似関数は、前記揺動部の振幅の大きさが一定値以下の場合は、指数関数であり、前記振幅の大きさが一定値より大きい場合には、一次関数である、請求項11又は12に記載の光走査装置。
  14. 前記近似関数は、前記揺動部の振幅の大きさが一定値以下の場合は、二次以上の多項式関数であり、前記振幅の大きさが一定値より大きい場合には、一次関数である、請求項11又は12に記載の光走査装置。
  15. 前記演算部は、前記走査軌跡の往路と復路とで前記近似関数を別々に算出する、請求項11〜14のいずれか一項に記載の光走査装置。
  16. 前記近似関数は、前記揺動部の駆動周波数及び/又は最大振幅に依存する、請求項11〜15のいずれか一項に記載の光走査装置。
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