JP6382004B2 - 光走査型観察装置 - Google Patents

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本発明は、対象物上で光を走査させ、該光の照射により得られた光を検出して観察を行う走査型観察装置に関する。
ファイバの先端部を、螺旋軌道(渦巻き状の軌道)を描くように振動させ、ファイバから射出される照明光を観察対象物上でスポットを形成するように照射し、その照射位置を走査させることによって、観察対象物から得られる透過光、反射光、または、蛍光等の信号光を検出し、光電変換手段により電気信号に変換して、画像データを生成する光走査型観察装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような装置では、通常ファイバの先端部は共振周波数の近傍で振動され、1フレームの走査で振幅を0と最大値との間で時間的に変化させる。したがって、螺旋軌道の角速度はおよそ一定値となる一方、観察対象物上の走査速度は振幅の小さい走査中心の近傍では遅く、走査中心からの距離が離れるほど、すなわち取得する画像の周辺部ほど、走査速度が速くなる。このため、固定周波数で照明光の照射およびサンプリングを行うと、走査中心近傍では照明光の照射スポットが密集し、外周部ではまばらとなる。特に、走査中心の近傍の複数の照射スポットが、生成される画像の同一の表示座標に割り当てられる場合は、重複する画像データの一部を破棄するという無駄が生じていた。このため、特許文献1では、不必要な照射スポットへの光の照射を間引き、照明光の照射密度が走査領域の全域において略一定となるように、画像信号の検出タイミングを調整している。
特開2013−121455号公報
しかし、特許文献1に開示される発明では、単色光源を用いた場合の内視鏡画像の観察についてのみにとどまり、カラー画像を取得する場合については記載されていない。一方、光走査型観察装置でカラー画像を取得するためには、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)等異なる複数の色の光源を用意し、これらの光源からのパルス光を順次切り替えながら観察対象に照射し、得られた反射光を各色に対応した画像データとして検出するという方法が考えられる。このような方法に、特許文献1に基づく画像信号の検出タイミングの調整を適用した場合、ある程度不要な照明光の発光を抑制することができる。
しかしながら、このような方法では、異なる各色の照明光を均一の頻度で走査領域に照射することになるため、カラー画像の取得に好適な方法となっていない。例えば、赤色,緑色,青色の3原色で画像を表示する場合、輝度に対して寄与が少ない青色を間引いても画像に対する影響が少ないことが知られているが、特許文献1の走査型観察装置では色ごとの発光タイミングの制御は行われていない。このため、カラーの走査型観察装置に、特許文献1の技術を採用しても、カラー画像の観察に最適化されたものとならず、無駄な電力が消費されることとなる。
したがって、これらの点に着目してなされた本発明の目的は、カラー画像の表示に適し、光源の発光回数を少なくして消費電力を抑制した走査型観察装置を提供することにある。
上記目的を達成する光走査型観察装置の発明は、
複数の異なる色の光を選択的に射出する光源と、
前記光源から射出される光の色ごとに、前記光源の発光タイミングを制御する発光タイミング制御部と、
前記光源からの光を導光して揺動可能に支持された先端部から対象物に射出するファイバと、
前記ファイバの前記先端部を螺旋状に振動駆動する駆動部と、
前記ファイバから射出された光を対象物に向けて照射するための光学系と、
前記光の照射により前記対象物から得られた光を検出して電気信号に変換する光検出部と、
前記光検出部からの電気信号に基づいて画像信号を生成する信号処理部と
を備え、
前記発光タイミング制御部は、前記対象物上の螺旋状の軌跡の中心を含む中央領域における、単位角度当たりの前記ファイバから射出される光の照射密度が、前記中央領域の周りの外周領域における単位角度当たりの照射密度よりも小さく、且つ、前記複数の異なる色のうち少なくとも1色の光の照射密度は他の色の光の照射密度と異なるように、前記光源の発光タイミングを制御し、さらに、
前記発光タイミング制御部は、前記中央領域を照射中は、前記単位角度当たりの前記ファイバから射出される光の照射密度を、前記螺旋状の軌跡の中心から外側に向かって増加させ、前記外周領域を照射中は、前記単位角度当たりの前記ファイバから射出される光の照射密度を略一定とするように、前記光源の発光タイミングを制御することを特徴とするものである。
上記目的を達成する光走査型観察装置の発明は、
複数の異なる色の光を選択的に射出する光源と、
前記光源から射出される光の色ごとに、前記光源の発光タイミングを制御する発光タイミング制御部と、
前記光源からの光を導光して揺動可能に支持された先端部から対象物に射出するファイバと、
前記ファイバの前記先端部を螺旋状に振動駆動する駆動部と、
前記ファイバから射出された光を対象物に向けて照射するための光学系と、
前記光の照射により前記対象物から得られた光を検出して電気信号に変換する光検出部と、
前記光検出部からの電気信号に基づいて画像信号を生成する信号処理部と
を備え、
前記発光タイミング制御部は、前記対象物上の螺旋状の軌跡の中心を含む中央領域における、単位角度当たりの前記ファイバから射出される光の照射密度が、前記中央領域の周りの外周領域における単位角度当たりの照射密度よりも小さく、且つ、前記複数の異なる色のうち少なくとも1色の光の照射密度は他の色の光の照射密度と異なるように、前記光源の発光タイミングを制御し、さらに、
前記発光タイミング制御部は、前記複数の異なる色のうち画質への関与が高い色の光の発光回数比率を、他の色の発光回数比率よりも高くするように、前記光源を制御することを特徴とするものである。
また、前記発光タイミング制御部は、前記複数の異なる色のうち画質への関与が高い色の光の発光回数比率を、他の色の発光回数比率よりも高くするように、前記光源を制御することが好ましい。
さらに好ましくは、前記発光タイミング制御部は、前記発光回数比率の高い色の光の前記対象物上の照射位置を、周回ごとに前記螺旋状の走査の周方向にずらすように、前記光源の発光タイミングを制御する。
また、前記発光タイミング制御部は、前記中央領域および/または前記外周領域上に設定された指定領域に対して、前記光源からの光を前記中央領域および前記外周領域の照射密度より高い照射密度で照射するように、前記光源の発光タイミングを制御するようにしても良い。
本発明によれば、発光タイミング制御部が、対象物上の螺旋状の軌跡の中心を含む中央領域における、単位角度当たりのファイバから射出される光の照射密度が、中央領域の周りの外周領域における単位角度当たりの照射密度よりも小さく、且つ、複数の異なる色のうち少なくとも1色の光の照射密度は他の色の光の照射密度と異なるように、光源の発光タイミングを制御するので、カラー画像の表示に適し、光源の発光回数を少なくして消費電力を抑制した光走査型観察装置を提供することができる。
第1実施の形態に係る光走査型観察装置の一例である光走査型内視鏡装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の光走査型内視鏡のスコープを概略的に示す概観図である。 図2のスコープの先端部の断面図である。 光走査型内視鏡装置のアクチュエータおよび照明用光ファイバの揺動部を示す図であり、図4(a)は側面図、図4(b)は図4(a)のA−A断面図である。 対象物上の色ごとの照射スポットの分布を示す図である。 第2実施の形態に係る対象物上の色ごとの照射スポットの分布を示す図である。 第3実施の形態に係る対象物上の色ごとの照射スポットの分布を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施の形態)
図1は、第1実施の形態に係る光走査型観察装置の一例である光走査型内視鏡装置の概略構成を示すブロック図である。光走査型内視鏡装置10は、スコープ20と、制御装置本体30とディスプレイ40とによって構成されている。
制御装置本体30は、光走査型内視鏡装置10全体を制御する制御部31、発光タイミング制御部32、レーザ33R、33G、33B、および結合器34を含んで構成される。発光タイミング制御部32は、制御部31によって送信される発光タイミングテーブル32aに従って、それぞれ赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の三原色のレーザ光を射出する3つのレーザ33R、33G、33Bの発光タイミングを制御する。発光タイミングテーブル32aには、各色のレーザ33R,33G,33Bごとに、各フレームの走査開始からの発光タイミングが格納され、発光タイミング制御部32は、発光タイミングテーブル32aで指定された色のレーザ33R,33G,33Bを順次指定されたタイミングで発光させる。なお、発光タイミングテーブル32aは、対象物100上で定められた照明光の照射パターンを得るために、予め制御部31内のメモリにデータとして格納しておくことができる。しかし、必要とされる解像度などの対象物100の観察条件や対象物100の光の反射、吸収の特性等に応じて、制御部31が各レーザ33R,33G,33Bの発光タイミングを算出するようにすることもできる。
レーザ33R、33G、33Bとしては、例えば、DPSSレーザ(半導体励起固体レーザ)やレーザダイオードを使用することができる。レーザ33R、33G、33Bから出射されるレーザ光の経路は、結合器34により同一のシングルモードファイバである照明用光ファイバ11に結合される。もちろん、光走査型内視鏡装置10の光源の構成はこれに限られず、他の複数の光源を用いるものであっても良い。また、レーザ33R、33G、33Bおよび結合器34は、制御装置本体30と信号線で結ばれた制御装置本体30とは別の筐体に収納されていても良い。
照明用光ファイバ11は、スコープ20の先端部まで繋がっており、結合器34から照明用光ファイバ11に入射した光は、スコープ20の先端部まで導光され照明光として対象物100に向けて照射される。その際、アクチュエータ21(駆動部)が振動駆動されることによって、照明用光ファイバ11を出射した照明光は、対象物100の観察表面上を螺旋軌道を描くように走査する。このアクチュエータ21は、制御装置本体30のアクチュエータドライバ38を介して制御部31から制御されている。照明光の照射により対象物100から得られる反射光、散乱光、蛍光などの信号光は、マルチモードファイバにより構成される複数の検出用光ファイバ12の先端で受光して、スコープ20内を通り制御装置本体30まで導光される。
制御装置本体30は、信号光を処理するための光検出器35、ADC(アナログ−デジタル変換器)36および信号処理部37をさらに備える。光検出器35は、フォトダイオード等を含んで構成され、検出用光ファイバ12により導光されてきた信号光を電気信号に変換する。この光検出器35の出力は、オフセット補正をした後、ADC36でデジタル信号に変換され、信号処理部37に出力される。制御部31は、アクチュエータドライバ38により印加した振動電圧の起動時刻、振幅および位相などの情報から走査経路上の走査位置の情報を算出し、信号処理部37に渡す。これにより、光検出器35からの出力信号と、走査位置情報とが関連付けられる。なお、制御部31は、事前に算出された走査位置情報を予めテーブルとして保持していても良い。信号処理部37は、ADC36から時分割で出力される各波長の信号を同時化し、補間処理、強調処理、γ処理等の必要な画像処理を行って対象物100の画像を生成し、ディスプレイ40に表示する。
上記の各処理において、制御部31は、発光タイミング制御部32、光検出器35、アクチュエータドライバ38、および、信号処理部37を同期制御する。
図2は、スコープ20を概略的に示す概観図である。スコープ20は、操作部22および挿入部23を備える。操作部22には、制御装置本体30からの照明用光ファイバ11、検出用光ファイバ12、および、配線ケーブル13が、それぞれ接続されている。これら照明用光ファイバ11、検出用光ファイバ12および配線ケーブル13は挿入部23内部を通り、挿入部23の先端部24(図2における破線部内の部分)まで導かれている。
図3は、図2のスコープ20の挿入部23の先端部24を拡大して示す断面図である。先端部24は、アクチュエータ21、投影用レンズ25a,25b、中心部を通る照明用光ファイバ11および外周部を通る検出用光ファイバ12を含んで構成される。
アクチュエータ21は、取付環26によりスコープ20の挿入部23の内部に固定されたアクチュエータ管27、並びに、アクチュエータ管27内に配置されるファイバ保持部材29および圧電素子28a〜28d(図4(a)および(b)参照)を含んで構成される。照明用光ファイバ11は、ファイバ保持部材29で支持されるとともにファイバ保持部材29で支持された固定端11aから先端部11cまでが、揺動可能に支持された揺動部11bとなっている。一方、検出用光ファイバ12は挿入部23の外周部を通るように配置され、先端部24の先端まで延びている。さらに、検出用光ファイバ12の各ファイバの先端部には図示しない検出用レンズを備える。
さらに、投影用レンズ25a、25bおよび検出用レンズ(図示せず)は、先端部24の最先端に配置される。投影用レンズ25a、25bは、照明用光ファイバ11の先端部11cから射出されたレーザ光が、対象物100上に略集光するように配置されている。したがって、投影用レンズ25a,25bは、照明用光ファイバ11から射出された光を対象物100に向けて照射する光学系を構成する。また、検出用レンズは、対象物100上に集光されたレーザ光が、対象物100により反射、散乱、屈折等をした光、又は、蛍光等を信号光として取り込み、検出用レンズの後に配置された検出用光ファイバ12に集光、結合させるように配置される。なお、投影用レンズ25a,25bは、二枚構成に限られず、一枚や他の複数枚のレンズにより構成しても良い。
図4(a)は、光走査型内視鏡装置10のアクチュエータ21の振動駆動機構および照明用光ファイバ11の揺動部11bを示す図であり、図4(b)は図4(a)のA−A断面図である。照明用光ファイバ11は角柱状の形状を有するファイバ保持部材29の中央を貫通し、これによってファイバ保持部材29によって固定され保持される。ファイバ保持部材29の4つの側面は、それぞれ+Y方向および+X方向並びにこれらの反対方向に向いている。そして、ファイバ保持部材29の+Y方向および−Y方向にはY方向駆動用の一対の圧電素子28a、28cが固定され+X方向および−X方向にはX方向駆動用の一対の圧電素子28b、28dが固定される。
各圧電素子28a〜28dは、制御装置本体30のアクチュエータドライバ38からの配線ケーブル13が接続される。
ファイバ保持部材29を挟んで対向配置された圧電素子28b、28dが、互いに一方が伸びるとき他方が縮むことによって、ファイバ保持部材29に撓みを生じさせ、これを繰り返すことによりX方向の振動を生ぜしめることができる。Y方向の振動についても同様である。例えば、X方向の圧電素子28bおよび28dとして、印加する電圧の極性に対して伸縮方向の同じ圧電素子を用い、常に正負が反対で大きさの等しい電圧を印加する。同様に、Y方向の圧電素子28aと28cとの間にも、印加する電圧の極性に対して伸縮方向の同じ圧電素子を用い、常に反対方向で大きさの等しい電圧を印加する。
アクチュエータドライバ38は、照明用光ファイバ11の先端部11cが螺旋状の軌道を描くように、圧電素子28a〜28dを制御する。具体的には、X方向駆動用の圧電素子28b、28dとY方向駆動用の圧電素子28a、28cとに、振幅が0から最大値まで時間的に変化する交流電圧を印加する。この交流電圧は、互いに位相が90°異なり、周波数は同一の共振周波数の近傍に設定される。これによって、先端部11cから出射されるレーザ光は対象物100の表面を、螺旋状の軌跡を描くように順次走査する。
次に、本実施の形態における、各色のレーザ33R,33G,33Bの発光タイミングについて説明する。図5は、対象物100上の色ごとの照射スポットの分布を示す図である。この図は、右下の頂点を螺旋走査の走査中心Oとし、この走査中心から90°の範囲の照射スポットを示している。実際には、走査中心Oの周り360°に渡り、レーザ33R,33G,33Bからの照明光が走査される。図5において、黒塗りの円は赤色の照明光の照射スポット50R、白抜きの円は緑色の照明光の照射スポット50G、網掛けした円は青色の照明光の照射スポット50Bを示している。また、実線で示した扇形の弧は走査の経路(発光しているか否かに関わらず、照明用光ファイバから光が射出された場合の結像位置の中心の軌跡)を示している。
対象物100上の照明光の照射領域は、走査中心Oを含む円形の中央領域51と、中央領域51の周りの外周領域52(図5では、それぞれ走査中心から90°の方向の1/4の部分のみを示す)とに区分される。発光タイミング制御部32の制御により、レーザ33R,レーザ33Gおよびレーザ33Bから射出される照明光による、赤色、緑色および青色の各照射スポット50R,50Gおよび50Bは、外周領域52を照射中は、走査中心Oから見た周回ごとの単位角度当たりの照射密度が、走査中心Oからの距離に関わらず略一定となっている。特に、図5においては、照射スポット50R,50G,50Bが放射方向に直線的に整列している。一方、中央領域51の照射中は、螺旋走査の周回ごとの照射スポット50R,50G,50Bの単位角度当たりの照射密度が、外周領域52の照射密度より小さくなっている。さらに、中央領域51の内部では、各色の照射スポット50R,50G,50Bの単位角度当たりの照射密度は、走査中心Oから外側に向かって増加している。好ましくは、中央領域51の半径は、対象物100上の照明光の照射領域の半径を1とするとき、0.1〜0.5程度とする。
また、照射スポット50R,50G,50Bのうち、緑色の照射スポット50Gは、赤色および青色の照射スポット50R,50Bに比べて、約2倍の密度で分布している。すなわち、緑色の光を射出するレーザ33Gは、赤色及び青色の光を射出するレーザ33R,33Bの約2倍の発光回数比率となっている。ここで、緑色のレーザ33Gの照射比率を多くしているのは、緑色は赤色および青色に比べ、輝度情報への寄与が大きいからである。各色のレーザ33R,33G,33Bの発光順序は、青色(B)→緑色(G)→赤色(R)→緑色(G)の繰り返しとなっており、外周領域52における対象物100上での照射スポット50R,50G,50Bは、図5に示すように緑色の照明光の照射スポット50Gは放射方向に連続的に配置され、赤色の照明光の照射スポット50Rと青色の照明光の照射スポット50Bとは、周回ごとに交互に入れ替わるように、発光タイミングテーブル32aに設定される。
よく知られているように、人間の眼は青色や赤色と比べて緑色の感度が高いので、画質への関与が高い。したがって、赤色、青色、緑色の照射スポットを均等に配置した場合に比べて、緑色の照射スポットの照射密度を2倍とすることによって、対象物100の観察画像の解像度をより高くすることができる。
以上のように、発光タイミング制御部32が、発光タイミングテーブル32aに設定された発光順序および発光タイミングで、レーザ33R,33G,33Bを制御することによって、対象物100の中央領域51では照明光の照射スポット50R,50G,50Bの単位角度当たりの照射密度を小さくしたので、走査中心Oの近傍で照射スポットが50R,50G,50Bが集中して、無駄なレーザ照射が行われることなく、レーザ33R,33G,33Bの発光回数を少なくすることができる。さらに、画質への関与が高い緑色の照明光の照射比率を、赤色および青色の照明光の照射比率よりも高め、すなわち、緑色のレーザ33Gの発光回数比率を赤色および青色のレーザ33R,33Bの発光回数比率よりも高めたので、3つのレーザ33R,33G,33Bを均等の比率で発光させる場合と比較して、同じ解像度を得るためのレーザ33R,33G,33Bの照射回数を少なくすることができる。したがって、レーザ33R,33G,33Bの発光による消費電力を低減することが可能になる。
さらに、外周領域52では、螺旋走査の周回ごとの照明光の単位角度当たりの照射密度を一定としたので、照射スポット50R,50G,50Bを、図5に示すように放射方向に規則正しく配置させることが可能になる。したがって、信号処理部37で生成される画像の各画素位置での欠けている色成分の補間処理等の演算が容易となる。
また図5ではどの周回も決められた角度で発光する構成になっているが、ファイバの走査と発光タイミングとを同期せずに周回ごとに異なる角度で発光しても構わない。
(第2実施の形態)
図6は、第2実施の形態に係る対象物100上の色ごとの照射スポットの分布を示す図である。第2実施の形態では、第1実施の形態とは異なる照射スポット50R,50G,50Bのパターンで、対象物100を照射するように発光タイミングテーブル32aを設定する。本実施の形態では、発光タイミングテーブル32aに設定されるデータが異なることを除き、図1から図4を用いて説明した第1実施の形態に係る光走査型内視鏡装置10と同様に構成されるので、同一構成要素には同一参照符号を付すものとして、説明を省略する。
図6に示す照射スポット50R,50G,50Bのパターンによれば、周回ごとに螺旋状の走査軌跡に沿って、緑色と赤色の繰り返しと、緑色と青色の繰り返しとが、交互に配列される。なお、螺旋軌道のいずれかの図示しない所定の角度位置で、緑色と赤色の繰り返しと、緑色と青色との繰り返しが切り替わる。また、図5とは異なり、外周領域52において周回ごとに発光回数比率の最も高い色の照射スポット50Gの位置が、走査軌跡の周方向にずれている。すなわち、図5では緑色の照射スポット50Gは、外周領域52において放射方向に直線的に整列していたが、図6では螺旋走査の周回ごとに緑色の照射スポット50Gの位置が、周方向にずれているので、放射方向には緑色の照射スポット50Gと、青または赤色の照射スポット50R,50Bとが、交互に照射されている。
上記のように、対象物100上での照射スポット50R,50G,50Bを、図6のようなパターンで配置することによって、緑色の照射スポットが図5の場合よりも、より照明光の照射領域内で均等に配置される。これにより、赤色や青色の照射スポット50R,50Bの位置における緑色成分の画素信号を補間処理する場合において、隣接する4つの緑色の照射スポット50Gから得られる信号を用いることができる。したがって、図5の第1実施の形態の場合と比較して補間の精度が高まり、解像度をより高めることができる。また、同じ解像度でより照明光の照射密度を下げることが可能になるので、消費電力を低減することが可能になる。
なお、図6も、図5と同様にどの周回も決められた角度で発光する構成になっているが、ファイバの走査と発光タイミングとを同期せずに周回ごとに異なる角度で発光しても構わない。
(第3実施の形態)
図7は、第3実施の形態に係る対象物上の色ごとの照射スポットの分布を示す図である。
第3実施の形態では、第2実施の形態の照射スポット50R,50G,50Bの照射パターンにおいて、指定領域53における照射密度を増加させ、当該指定領域53における観察画像の解像度をより高くするものである。本実施の形態では、発光タイミングテーブル32aに設定されるデータの、指定領域53内での各色の発光に対応する発光タイミングの間隔が短く設定される。このような指定領域53は、光走査型内視鏡装置10の使用者が、ディスプレイ40に表示される観察画像を見ながら、図示しない入力装置を用いて制御部31に対して設定できるようにすることができる。
制御部31は、使用者から指定領域53の入力を受けると、更新用の発光タイミングテーブル32aのデータを算出して、これを発光タイミング制御部32に送り、観察中の発光タイミングテーブル32aと置き換える。これによって、指定領域53について照射スポット50R,50G,50Bの照射密度を増加させ、高解像度の観察が可能になる。なお、発光タイミングテーブル32aは、その都度演算により求めるのではなく、いくつかのパターンを制御部31内に予め用意しておき、それらの中から選択するようにしても良い。その他の構成は、図1から図4を用いて説明した第1実施の形態に係る光走査型観察装置と同様なので、同一構成要素には同一参照符号を付すものとして、説明を省略する。
このようにすることによって、光走査型内視鏡装置10の操作中に指定領域53の解像度を高めることができるので、特に観察したい部分の詳細を確認したり、保存したりすることが可能になる。また、信号処理部37により指定領域53を部分的に拡大表示させるようにしても良い。また、常に全画面の解像度を高くする必要が無く、必要に応じて必要な領域のみ照明光の照射密度を高くするので、常に高解像度の観察を行う場合に比べて、消費電力を抑制することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。たとえば、上記各実施の形態では、対象物の外周領域においては照明光の照射スポットの単位角度当たりの照射密度を略一定としたが、外周領域における照射スポットの単位角度当たりの照射密度を照射方向の位置に応じて変えることもできる。
また、発光タイミングテーブルのデータは種々に設定することが可能である。例えば、発光回数比率が高いのは、緑色のレーザ33Gに限られず、赤色による画像への関与が高い場合は、赤色の照明光の照射密度が高くなるように、赤色のレーザ33Rの発光回数比率を高くするなど、他の特定の光源の発光回数比率を高くし、あるいは、特定の色の光源の発光回数比率を減少させることも可能である。さらに、光源としては赤色、緑色、青色の3色に限られず、他の複数の色の組み合わせが可能である。
また、本発明は光走査型内視鏡装置のみならず、光走査型顕微鏡装置などにも適用することが可能である。また、螺旋状の走査をする駆動部としては、圧電素子を用いたアクチュエータに限られず、例えば、永久磁石と電磁コイルを備え電磁力により駆動力を発生させるアクチュエータを用いることも可能である。
10 光走査型内視鏡装置
11 照明用光ファイバ
11a 固定端
11b 揺動部
11c 先端部
12 検出用光ファイバ
13 配線ケーブル
20 スコープ
21 アクチュエータ
22 操作部
23 挿入部
24 先端部
25a、25b 投影用レンズ
26 取付環
27 アクチュエータ管
28a〜28d 圧電素子
29 ファイバ保持部材
30 制御装置本体
31 制御部
32 発光タイミング制御部
32a 発光テーブル
33R、33G、33B レーザ
34 結合器
35 光検出器
36 ADC
37 信号処理部
38 アクチュエータドライバ
40 ディスプレイ
51 中央領域
52 外周領域
53 指定領域

Claims (5)

  1. 複数の異なる色の光を選択的に射出する光源と、
    前記光源から射出される光の色ごとに、前記光源の発光タイミングを制御する発光タイミング制御部と、
    前記光源からの光を導光して揺動可能に支持された先端部から対象物に射出するファイバと、
    前記ファイバの前記先端部を螺旋状に振動駆動する駆動部と、
    前記ファイバから射出された光を対象物に向けて照射するための光学系と、
    前記光の照射により前記対象物から得られた光を検出して電気信号に変換する光検出部と、
    前記光検出部からの電気信号に基づいて画像信号を生成する信号処理部と
    を備え、
    前記発光タイミング制御部は、前記対象物上の螺旋状の軌跡の中心を含む中央領域における、単位角度当たりの前記ファイバから射出される光の照射密度が、前記中央領域の周りの外周領域における単位角度当たりの照射密度よりも小さく、且つ、前記複数の異なる色のうち少なくとも1色の光の照射密度は他の色の光の照射密度と異なるように、前記光源の発光タイミングを制御し、さらに、
    前記発光タイミング制御部は、前記中央領域を照射中は、前記単位角度当たりの前記ファイバから射出される光の照射密度を、前記螺旋状の軌跡の中心から外側に向かって増加させ、前記外周領域を照射中は、前記単位角度当たりの前記ファイバから射出される光の照射密度を略一定とするように、前記光源の発光タイミングを制御する光走査型観察装置。
  2. 複数の異なる色の光を選択的に射出する光源と、
    前記光源から射出される光の色ごとに、前記光源の発光タイミングを制御する発光タイミング制御部と、
    前記光源からの光を導光して揺動可能に支持された先端部から対象物に射出するファイバと、
    前記ファイバの前記先端部を螺旋状に振動駆動する駆動部と、
    前記ファイバから射出された光を対象物に向けて照射するための光学系と、
    前記光の照射により前記対象物から得られた光を検出して電気信号に変換する光検出部と、
    前記光検出部からの電気信号に基づいて画像信号を生成する信号処理部と
    を備え、
    前記発光タイミング制御部は、前記対象物上の螺旋状の軌跡の中心を含む中央領域における、単位角度当たりの前記ファイバから射出される光の照射密度が、前記中央領域の周りの外周領域における単位角度当たりの照射密度よりも小さく、且つ、前記複数の異なる色のうち少なくとも1色の光の照射密度は他の色の光の照射密度と異なるように、前記光源の発光タイミングを制御し、さらに、
    前記発光タイミング制御部は、前記複数の異なる色のうち画質への関与が高い色の光の発光回数比率を、他の色の発光回数比率よりも高くするように、前記光源を制御する光走査型観察装置。
  3. 前記発光タイミング制御部は、前記複数の異なる色のうち画質への関与が高い色の光の発光回数比率を、他の色の発光回数比率よりも高くするように、前記光源を制御する請求項1に記載の光走査型観察装置。
  4. 前記発光タイミング制御部は、前記発光回数比率の高い色の光の前記対象物上の照射位置を、周回ごとに前記螺旋状の走査の周方向にずらすように、前記光源の発光タイミングを制御する請求項2または3に記載の光走査型観察装置。
  5. 前記発光タイミング制御部は、前記中央領域および/または前記外周領域上に設定された所定の領域に対して、前記光源からの光を前記中央領域および前記外周領域の照射密度より高い照射密度で照射するように、前記光源の発光タイミングを制御する、請求項1〜4の何れか一項に記載の光走査型観察装置。
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