JP6380167B2 - ターボチャージャ - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンが排出した排気ガスの浄化を行う触媒の早期暖機を実施可能なターボチャージャに関する。
触媒は、排気タービンの排気下流側に配置される。
触媒によって排気の浄化を行うには、触媒を活性化温度に昇温させる必要がある。
触媒は、排気ガスの熱により加熱される。このため、エンジンの冷間始動直後に排気ガスの浄化能力を高めるには、始動直後の排気ガスにより触媒を素早く加熱する必要がある。
しかし、ターボチャージャを搭載する車両では、触媒の排気上側流に存在する排気タービンが大きな熱容量を有するため、触媒を活性化温度に昇温させる時間が長くなってしまう。
そこで、触媒の早期暖機が要求される運転条件の時(エンジンの冷間始動時等)に、ウエストゲートバルブによってバイパス路(タービン羽根車の上下流を連通してタービン羽根車を迂回するように排気ガスを流す通路)を開く技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の技術は、1つの電動アクチュエータによって、上述したウエストゲートバルブの他に、排気タービンへ排気ガスを導く排ガス導入路(タービン羽根車へ排気ガスを導く通路)の開閉を行う切替バルブの両方を開閉するものである。
具体的に特許文献1の技術は、電動アクチュエータの出力軸の回動操作によって、ウエストゲートバルブと切替バルブの両方の開閉操作を行うものである。
引用文献1の技術は、出力軸を最小回動角θ1から最大回動角θ4の範囲で回動操作するものであり、回動角θ1〜θ3の間で排気タービンの排気容量のコントロールを行う。そして、触媒の早期暖機を行う際は、触媒の早期暖機を行う目的で、ウエストゲートバルブの開度を大きくするべく、出力軸を回動角θ4(触媒の早期暖機ポジション)に設定する。
引用文献1の技術は、出力軸の回動角が回動角θ1から回動角θ3に向かうに従って切替バルブが開弁方向へ向かうものであり、出力軸の回動角θ3の時に切替バルブが最大開度に達する。そして、出力軸の回動角が回動角θ3から回動角θ4に向かうに従い、再び切替バルブが閉弁方向へ向かう。
即ち、切替バルブは、回動角θ3を境にオーバーターンするように設けられている。
しかしながら、引用文献1の技術は、触媒の早期暖機を行う際、即ち出力軸の回動角が回動角θ4に設定される時、切替バルブの開度が必要開度以上に設定されている。
なお、「必要開度」は、切替バルブの開度を変化させた際に、
・排ガス導入路を通過する排気ガスの流量が変化する開度範囲と、
・排ガス導入路を通過する排気ガスの流量が最大値に達して、流量変化が生じない開度範囲と、
の境界開度である。
このため、引用文献1の技術を用いて触媒の早期暖機を行う際、切替バルブの開度が必要開度以上に設定されていたため、タービン羽根車を通過する排気ガスの流量が多くなり、逆にタービン羽根車をパイパスする排気ガスの流量が少なくなる。
即ち、引用文献1の技術は、タービン羽根車を通過して温度低下する排気ガスの流量が多くなってしまい、逆にタービン羽根車をバイパスする高温の排気ガスの流量が少なくなってしまうため、触媒の暖機時間が長くなる不具合があった。
特開2014−231829号公報
本発明は、上記問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、触媒の暖機時間を短縮できるターボチャージャの提供にある。
本発明のターボチャージャ(2)は、触媒(15)の早期暖機を行う際に、出力軸(25a)の回動角が回動角θ4に設定される。すると、ウエストゲートバルブ(18)が開かれるとともに、切替バルブ(17)が必要開度Vθxより低い開度に設定される。
また、排気タービンは、排気ガスを旋回させてタービン羽根車(5a)へ吹き付ける独立した第1、第2排気スクロール(21、22)を有する容量可変タイプであり、第1排気スクロール(21)は常に開かれ、第2排気スクロール(22)は切替バルブ(17)によって開閉される。
触媒(15)の暖機時にウエストゲートバルブ(18)が開かれることで、タービン羽根車(5a)を通過しない高温の排気ガスがバイパス路(24)を介して触媒(15)に導かれる。
一方、触媒(15)の暖機時に切替バルブ(17)が必要開度Vθxより低い開度に設定されることで、タービン羽根車(5a)を通過することで温度の下がる排気ガス量を減らすことができる。
このように、タービン羽根車(5a)を通過する排気ガスの流量を減らすことで、逆にタービン羽根車(5a)をパイパスする排気ガスの流量を増加させることができる。
このため、タービン羽根車(5a)を通過して温度低下する排気ガスの流量を減らし、逆にタービン羽根車(5a)をバイパスする高温の排気ガスの流量を増加できるため、触媒(15)の暖機時間を短縮できる。
エンジンの吸排気システムの概略図である。 切替バルブとウエストゲートバルブの駆動機構を含むターボチャージャの外観図である。 図2のターボチャージャを90度異なる方向から見た外観図である。 タービンハウジングの断面図である。 (a)アクチュエータ作動角の変化に対する切替バルブとウエストゲートバルブの開度変化を示すグラフ、(b)第1リンク機構の模式図である(実施例1)。 (a)切替バルブを変化させた場合におけるタービン膨張比とタービン修正流量の関係を示すグラフ、(b)切替バルブの開度変化に対するタービン可変特性を示すグラフである。 ウエストゲートバルブの説明図である。 (a)アクチュエータ作動角の変化に対する切替バルブとウエストゲートバルブの開度変化を示すグラフ、(b)第1リンク機構の模式図である(実施例2)。
以下において発明を実施するための形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本発明を適用したターボチャージャの具体例を説明する。なお、以下で開示する実施例は、一例を開示するものであって、本発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
[実施例1]
実施例1を図1〜図7に基づき説明する。
車両走行用のエンジン1(燃料の燃焼により回転動力を発生する内燃機関:燃料の種類は問わない、またレシプロエンジン、ロータリーエンジン等のエンジン形式を問わない)は、ターボチャージャ2を搭載する。
エンジン1は、吸気をエンジン気筒内へ導く吸気通路3を備えるとともに、気筒内で発生した排気ガスを浄化して大気中に排出する排気通路4を備える。
ターボチャージャ2は、エンジン1から排出される排気ガスのエネルギーによって、エンジン1に吸い込まれる吸気を加圧する過給器であり、エンジン1の排気ガスによって駆動される排気タービン5と、この排気タービン5により駆動されてエンジン1に吸い込まれる吸気を加圧する吸気コンプレッサ6とを備える。
排気タービン5は、エンジン1から排出された排気ガスによって回転駆動されるタービン羽根車5aと、このタービン羽根車5aを収容する渦巻形状のタービンハウジング5bとを備えて構成される。なお、排気タービン5の詳細は後述する。
吸気コンプレッサ6は、タービン羽根車5aの回転力により駆動されて吸気通路3内の吸気を加圧するコンプレッサ羽根車6aと、このコンプレッサ羽根車6aを収容する渦巻形状のコンプレッサハウジング6bとを備えて構成される。
そして、タービン羽根車5aとコンプレッサ羽根車6aはシャフト7を介して結合されるものであり、このシャフト7はセンターハウジング7aによって高速回転自在に支持される。
吸気通路3は、吸気管、インテークマニホールド、吸気ポートの各内部通路によって構成される。
具体的に、吸気通路3には、エンジン1に吸い込まれる吸気中に含まれる塵や埃を除去するエアクリーナ11、ターボチャージャ2の吸気コンプレッサ6、この吸気コンプレッサ6により圧縮されて昇温した吸気を強制冷却するインタークーラ12、エンジン1へ吸引される吸気量の調整を行うスロットルバルブ13、サージタンク等に設置されて過給圧を検出する過給圧センサ14などが設けられている。
排気通路4は、排気ポート、エキゾーストマニホールド、排気管の各内部通路によって構成される。
具体的に、排気通路4には、ターボチャージャ2の排気タービン5、排気タービン5の排気下流側に配置されて排気ガスの浄化を行う触媒15、排気音を消音させて排気ガスを大気中に排出するマフラー16などが設けられている。
なお、触媒15は周知なものであり、具体的な一例を開示すると、周知のモノリス構造を採用する三元触媒であり、活性化温度に昇温されることで排気ガス中に含まれる有害物質を酸化作用と還元作用により浄化する。
ターボチャージャ2は、容量可変タイプであり、排気タービン5には、タービン羽根車5aを駆動する排気ガスの流量を調整する切替バルブ17と、タービン羽根車5aを迂回する排気ガスの流量を調整するウエストゲートバルブ18とが設けられる。
具体的に、タービンハウジング5bの内部にはエンジン1から排出された排気ガスを旋回させてタービン羽根車5aへ吹き付ける独立した第1、第2排気スクロール21、22が設けられている。
第1排気スクロール21には、開閉手段が設けられておらず、常に開かれており、排気ガスが常に第1排気スクロール21を通過するように設けられている。
具体的に、第1排気スクロール21の排気上流部は、タービンハウジング5bの排気入口(即ち、エキゾーストマニホールドとの接続口)と常に連通しており、排気ガスが常時第1排気スクロール21を通ってタービン羽根車5aに吹き出される。
一方、第2排気スクロール22は、切替バルブ17によって開閉可能に設けられている。
具体的に、第2排気スクロール22の排気上流部は、タービンハウジング5bに形成された排気ガス導入路23を介して第1排気スクロール21の排気ガス上流域(即ち、エキゾーストマニホールドとの接続口)に連通するものであり、この排気ガス導入路23が切替バルブ17によって開閉される。
この切替バルブ17は、排気ガス導入路23の開閉および開度調整を行なうものであり、切替バルブ17の開度調整を行うことにより、第2排気スクロール22に流入する排気ガス量(即ち、第2排気スクロール22を通ってタービン羽根車5aに吹き出される排気ガス量)をコントロールして過給圧を制御する。
なお、切替バルブ17は、図4に示すように、排気ガス導入路23の下流端を開閉するものであっても良いが、図4とは異なり、排気ガス導入路23の上流端を開閉するものであっても良い。即ち、図4とは異なり、排気ガス導入路23の上流空間に切替バルブ17を配置するものであっても良い。
切替バルブ17は、弁体が回動操作されるスイングバルブ構造を採用するものであり、排気ガス導入路23を直接開閉する弁体の他に、タービンハウジング5bに対して回転自在に支持される第1バルブ軸17aと、この第1バルブ軸17aと弁体を結合する第1内部アーム17bとを備える。
なお、第1バルブ軸17aの一部はタービンハウジング5bの外部に露出するものであり、タービンハウジング5bの外部に露出する第1バルブ軸17aには、後述する第1リンク機構26の一部を成す第1バルブレバー32が結合されており、この第1バルブレバー32が回動操作されることで、切替バルブ17が開閉操作される。
一方、タービンハウジング5bには、タービンハウジング5b内へ流入した排気ガスの一部を、タービン羽根車5aを迂回(バイパス)させて排気下流側(触媒15の排気上流側)へ導くバイパス路24が形成されている。
このバイパス路24は、ウエストゲートバルブ18によって開閉される。このウエストゲートバルブ18は、バイパス路24の開度調整を行なうものであり、ウエストゲートバルブ18の開度調整を行うことにより、タービン羽根車5aを迂回する排気ガス量をコントロールして過給圧を制御する。
ウエストゲートバルブ18は、上述した切替バルブ17と同様、弁体が回動操作されるスイングバルブ構造を採用するものであり、バイパス路24を直接開閉する弁体の他に、タービンハウジング5bに対して回転自在に支持される第2バルブ軸18aと、この第2バルブ軸18aと弁体を結合する第2内部アーム18bとを備える。
なお、第2バルブ軸18aの一部はタービンハウジング5bの外部に露出するものであり、タービンハウジング5bの外部に露出する第2バルブ軸18aには、後述する第2リンク機構27の一部を成す第2バルブレバー42が結合されており、この第2バルブレバー42が回動操作されることで、ウエストゲートバルブ18が開閉操作される。
次に、切替バルブ17とウエストゲートバルブ18の駆動機構を説明する。
切替バルブ17とウエストゲートバルブ18の駆動機構は、
・回動可能に支持される出力軸25aを最小回動角θ1から最大回動角θ4の範囲で駆動するアクチュエータ25と、
・アクチュエータ25の回転出力を第1バルブ軸17aへ伝達する第1リンク機構26と、
・アクチュエータ25の回転出力を変換して第2バルブ軸18aへ伝達し、切替バルブ17の開度変化途中でウエストゲートバルブ18を開弁させる第2リンク機構27と、
を備えて構成される。
アクチュエータ25は、エンジン制御を行うECU28によって通電制御されて出力軸25aに回転出力を生じさせるものであり、一例として排気ガスの熱影響を受け難い吸気コンプレッサ6側に取り付けられる。
アクチュエータ25の形式は限定するものではないが、この実施例1では一例として電動アクチュエータを採用する。電動アクチュエータは、通電により回転出力を発生する電動モータ(例えばDCモータ)と、この電動モータの回転出力を減速して出力トルクを増大させる減速装置(例えば歯車減速機)とを組み合わせたものであり、電動モータに印加される通電量に応じた回転トルクを出力軸25aに発生する。
なお、この実施例のアクチュエータ25は、電動モータの通電停止時に出力軸25aを初期位置へ戻すためのリターンスプリングを持たないタイプを採用するが、もちろん限定するものではない。
また、アクチュエータ25には、出力軸25aの回転角度を検出する回転角センサ29が設けられている。回転角センサ29の具体的な一例は、磁気センサを用いた非接触型であり、回転角センサ29によって検出される出力軸25aの角度はECU28へ出力される。
第1リンク機構26は、
・出力軸25aと一体に回動する第1駆動レバー31と、
・第1バルブ軸17aと一体に回動する第1バルブレバー32と、
・「第1駆動レバー31の回動に伴なって円弧を描く第1駆動関節33」の動きを「第1バルブレバー32の回動に伴って円弧を描く第1従動関節34」へ伝える第1ロッド35と、
を備えて構成される。
この第1リンク機構26を採用すると、出力軸25aの回動範囲は、切替バルブ17の全閉によって機械的に制限される。即ち、出力軸25aの回動範囲のうち、一方の回動端(出力軸25aの最小回動角θ1)と他方の回動端(出力軸25aの最大回動角θ4)のそれぞれが、切替バルブ17の全閉によって機械的に制限される。
このため、出力軸25aを回動角θ1から回動角θ4へ駆動すると、切替バルブ17が全閉から最大開度に達した後に再び全閉へ戻る「オーバーターン」を生じる。
具体的には、図5(a)の実線Aに示すように、出力軸25aを回動角θ1から回動角θ4へ駆動すると、回動角θ1から回動角θ3に変位するに従って切替バルブ17の開度が全閉状態から大きくなり、回動角θ3で切替バルブ17が最大開度に達し、回動角θ3から回動角θ4に変位するに従って切替バルブ17の開度が再び閉弁方向に向かい、回動角θ4で切替バルブ17が全閉する。
第1駆動レバー31は、出力軸25aに結合された金属板であり、出力軸25aから径方向に離れた位置に第1駆動関節33が設けられる。
第1駆動関節33は、第1駆動レバー31に対して第1ロッド35を回動自在に結合するものであり、具体的な一例は、第1駆動レバー31に設けられたピン(軸部)と、第1ロッド35に設けられた軸受部(穴部)との嵌合によって設けられる。
第1バルブレバー32は、第1バルブ軸17aに結合された金属板であり、第1バルブ軸17aから径方向に離れた位置に第1従動関節34が設けられる。
第1従動関節34は、第1バルブレバー32に対して第1ロッド35を回動自在に結合する連結部であり、具体的な一例は、第1ロッド35に設けられたピン(軸部)と、第1バルブレバー32に設けられた軸受部(穴部)との嵌合によって設けられる。
第1ロッド35は、吸気コンプレッサ6側に設けられるアクチュエータ25から、排気タービン5側に設けられる切替バルブ17へ駆動力を伝達する金属シャフトであり、第1駆動レバー31のピンに嵌まり合う軸受部と、第1バルブレバー32の軸受部に嵌まり合うピンとの距離が調整構造(ネジ構造等)によって調整可能に設けられている(限定しない)。
第2リンク機構27は、
・出力軸25aが回動角θ1から回動角θ2の範囲では出力軸25aの回転出力の伝達がなされず、出力軸25aの回動角度が回動角θ2以上において出力軸25aと一体に回動する第2駆動レバー41と、
・第2バルブ軸18aと一体に回動する第2バルブレバー42と、
・「第2駆動レバー41の回動に伴なって円弧を描く第2駆動関節43」の動きを「第2バルブレバー42の回動に伴って円弧を描く第2従動関節44」へ伝える第2ロッド45と、
・ウエストゲートバルブ18に閉弁力を付与するスプリング46と、
を備えて構成される。
第2駆動レバー41は、出力軸25aの周囲にベアリングを介して回転自在に支持される。
具体的には、出力軸25aが回動角θ1〜θ2の範囲では出力軸25aに対して第2駆動レバー41が回動自在であるが、出力軸25aの回動角度が回動角θ2以上になると第1駆動レバー31に係合し、第2駆動レバー41が第1駆動レバー31と一体に回動するように設けられている。
この構造を可能にするべく、第2駆動レバー41には、回動角θ2以上で第1駆動レバー31に設けられた突起部31aに当接して第1駆動レバー31から回動力を受ける受力部41aが設けられている。
図2に示す受力部41aには、アジャスタスクリュ41bが設けられており(限定しない)、このアジャスタスクリュ41bによって回動角θ2(突起部31aが受力部41aに当接する角度)の調整が可能に設けられている。
第2駆動レバー41には、第1駆動レバー31と同様、出力軸25aから径方向に離れた位置に第2駆動関節43が設けられる。
第2駆動関節43は、第2駆動レバー41に対して第2ロッド45を回動自在に結合する連結部であり、具体的な一例は、第2駆動レバー41に設けられたピン(軸部)と、第2ロッド45に設けられた軸受部(穴部)との嵌合によって設けられる。
第2バルブレバー42は、第1バルブレバー32と同様、第2バルブ軸18aに結合された金属板であり、第2バルブ軸18aから径方向に離れた位置に第2従動関節44が設けられる。
第2従動関節44は、第2バルブレバー42に対して第2ロッド45を回動自在に結合するものであり、具体的な一例は、第2ロッド45に設けられたピン(軸部)と、第2バルブレバー42に設けられた軸受部(穴部)との嵌合によって設けられる。
第2ロッド45は、第1ロッド35と同様、吸気コンプレッサ6側に設けられるアクチュエータ25から、排気タービン5側に設けられる切替バルブ17へ駆動力を伝達する金属シャフトであり、第2駆動レバー41のピンに嵌まり合う軸受部と、第2バルブレバー42の軸受部に嵌まり合うピンとの距離が調整構造(ネジ構造等)によって調整可能に設けられている(限定しない)。
スプリング46は、一端が第1駆動レバー31に係合し、他端が第2駆動レバー41に係合するねじりコイルバネであり、出力軸25aの回転角θ1〜θ2の範囲において第2ロッド45に対して「ウエストゲートバルブ18が閉弁する方向の付勢力」を付与するように設けられている。
上述した第2リンク機構27を採用することにより、切替バルブ17の開度変化途中でウエストゲートバルブ18が開弁を開始する。
即ち、図5(a)の実線Bに示すように、出力軸25aの回転角θ1〜θ2の範囲ではウエストゲートバルブ18が全閉位置に保たれ、出力軸25aの回転角θ2〜θ4の範囲では出力軸25aの駆動角度が大きくなるに従ってウエストゲートバルブ18の開度が大きくなり、出力軸25aが回転角θ4においてウエストゲートバルブ18が最大開度(または最大開度に近い開度)に設定される。
ここで、図6を参照して、ウエストゲートバルブ18が開弁を開始する回転角θ2の設定例を説明する。
切替バルブ17の開度を変化させると、図6(a)に示すように、高開度になるほど、等膨張比でのタービン修正流量が大きくなる。なお、タービン修正流量は、タービン羽根車5aへ流入する排気ガスの流量を、排気ガスの圧力と排気ガスの温度で修正したものである。
切替バルブ17の開度とタービン可変特性との関係は、図6(b)に示すものであり、切替バルブ17の開度が必要開度Vθxに達すると過給圧の変化がなくなる。
即ち、必要開度Vθxは、切替バルブ17の開度を変化させた際に、排ガス導入路23を通過する「排気ガスの流量が変化する開度範囲」と、排ガス導入路23を通過する「排気ガスの流量が最大値に達して流量変化が生じない開度範囲」との境界開度である。
このため、回転角θ2を必要開度Vθxより大きく設定すると、出力軸25aの回動角を変化させた場合、ウエストゲートバルブ18が開く直前の回動範囲に「過給圧が変化しない不感帯」が生じてしまう。
そこで、この実施例1では、回転角θ2を必要開度Vθxに設定している。あるいは回転角θ2を必要開度Vθxより回動角θ1に少し近い開度(図中「ズレても良い」範囲参照)に設定している。
なお、図中、Vθ1は出力軸25aの回動角θ1の時の切替バルブ17の開度であり、Vθ2は出力軸25aの回動角θ2の時の切替バルブ17の開度であり、Vθ3は出力軸25aの回動角θ3の時の切替バルブ17の開度である。
ECU28は、マイクロコンピュータを搭載するエンジン・コントロール・ユニットであり、アクチュエータ25を通電制御することでターボチャージャ2の過給圧をコントロールする「過給圧コントロール手段(制御プログラム)」を備える。
具体的に、「過給圧コントロール手段」は、エンジン1の運転状態(エンジン1に設けられたエンジン回転数センサ50によって検出されるエンジン回転数や、スロットルバルブ13の開度など)からエンジン1の運転状態に適した目標過給圧を算出する。そして、過給圧センサ14で検出した実過給圧(吸気圧)が目標過給圧に合致するように、アクチュエータ25を圧力フィードバック制御する(一例であり、限定しない)。
一方、ECU28には、エンジン1の冷間始動直後など触媒15の早期暖機が望まれる運転状態の時、即ち、触媒15の実温度または予測温度が活性化温度に達していない時に、上述した「過給圧コントロール手段」の作動に優先して、触媒15の早期暖機を実施する「触媒暖機手段(制御プログラム)」が設けられている。
この「触媒暖機手段」は、触媒15の早期暖機を行う際に、出力軸25aを回動角θ4に設定する。
この実施例1のターボチャージャ2は、出力軸25aが回動角θ4の時、ウエストゲートバルブ18によってバイパス路24を開くとともに、切替バルブ17の開度を必要開度Vθxより小さい開度に設定するように設けられている。
触媒15の早期暖機を行う際(出力軸25aが回動角θ4の時)の具体的な一例は、バイパス路24を通過する排気ガスの流量を少しでも多くする目的でウエストゲートバルブ18を最大開度(全開)に設定するとともに、排気ガス導入路23を通過する排気ガスの流量を少なくする目的で切替バルブ17を全閉にするように設けられている。
もちろん、ECU28は、触媒15の早期暖機が完了すると、上述した「過給圧コントロール手段」によってターボチャージャ2による過給圧コントロールを開始するように設けられている。
また、ECU28には、触媒15の早期暖機中に大きなエンジン出力が要求された場合など(例えば、アクセル開度が所定値を超えた場合など)に、「触媒暖機手段」を中断して「過給圧コントロール手段」へ移行するように設けられている。
(実施例1の特徴技術1)
上述した実施例1の要部を説明する。
この実施例1のエンジン吸排気システムは、排気ガスの浄化を行う触媒15の排気上流側に、ターボチャージャ2の排気タービン5を配置する構造を採用している。
そして、この実施例1のターボチャージャ2は、上述したように、第1バルブ軸17aの回動により開閉操作される切替バルブ17と、第2バルブ軸18aの回動により開閉操作されるウエストゲートバルブ18とを備えるものであり、切替バルブ17が排気ガス導入路23の開閉を行い、ウエストゲートバルブ18がバイパス路24の開閉を行う。
また、この実施例1のターボチャージャ2は、上述したように、出力軸25aを最小回動角θ1から最大回動角θ4の範囲で駆動するアクチュエータ25と、このアクチュエータ25の回転出力を第1バルブ軸17aへ伝達する第1リンク機構26と、アクチュエータ25の回転出力を変換して第2バルブ軸18aへ伝達し、切替バルブ17の開度変化途中でウエストゲートバルブ18の開弁を開始させる第2リンク機構27とを備える。
第1リンク機構26は、上述したように、出力軸25aと一体に回動する第1駆動レバー31と、第1バルブ軸17aと一体に回動する第1バルブレバー32と、第1駆動関節33の動きを第1従動関節34へ伝える第1ロッド35とを備え、出力軸25aを回動角θ1から回動角θ4へ駆動すると切替バルブ17が全閉から最大開度に達した後に再び全閉するものである。
この実施例1のターボチャージャ2は、上記の構成を採用することにより、
・出力軸25aの回動角が回動角θ1の時に切替バルブ17とウエストゲートバルブ18が共に全閉し(具体的には、この時、アクチュエータ25は出力軸25aへ図1の左回転方向の閉弁トルクを付与して切替バルブ17とウエストゲートバルブ18の閉弁性能を高めるように設けられる)、
・出力軸25aの回動角が回動角θ1から所定の回動角θ2を介して所定の回動角θ3に向かって変化する間、切替バルブ17が最大開度に向かって開弁し、
・出力軸25aの回動角が所定の回動角θ2の時にウエストゲートバルブ18が開弁を開始し、
・出力軸25aが所定の回動角θ3の時(「出力軸25aの中心と第1駆動関節33の中心を結ぶ線」と「第1駆動関節33の中心と第1従動関節34の中心を結ぶ線」が直線上に並ぶ時)に切替バルブ17が最大開度に達し、
・出力軸25aの回動角が所定の回動角θ3から回動角θ4に向かって変化する間、切替バルブ17の開度が減少するとともにウエストゲートバルブ18の開度が増加し、
・出力軸25aの回動角が回動角θ4の時にウエストゲートバルブ18が大きく開くとともに、切替バルブ17が必要開度Vθxより低い開度に設定されて触媒15の早期暖機を実施する。
具体的には、上記の構成を採用することにより、
・出力軸25aの回動角θ1〜θ2の範囲では切替バルブ17の開度変化により過給圧コントロールが行われ、
・出力軸25aの回動角θ2〜θ3の範囲ではウエストゲートバルブ18の開度調整により過給圧コントロールが行われ、
・出力軸25aの回動角θ4ではウエストゲートバルブ18が大きく開かれるとともに、切替バルブ17が全閉に設定されて(この時、アクチュエータ25は出力軸25aへ図1の右回転方向の閉弁トルクを付与して切替バルブ17の閉弁性能を高めるように設けられる)、触媒15の早期暖機が行われる。
(実施例1の効果1)
この実施例1のターボチャージャ2は、触媒15の早期暖機を行う際、出力軸25aの回動角を回動角θ4に設定する。すると、ウエストゲートバルブ18が大きく開かれるとともに、切替バルブ17が全閉(必要開度Vθxより低い開度の一例)に設定される。
ウエストゲートバルブ18がバイパス路24を大きく開くことで、タービン羽根車5aを通過しない高温の排気ガスがバイパス路24を介して触媒15に導かれる。
一方、触媒15の暖機時に切替バルブ17が排気ガス導入路23を閉じることで、タービン羽根車5aを通過して温度の下がる排気ガス量を減らすことができる。即ち、排気ガス導入路23を閉じることで、逆にタービン羽根車(5a)をパイパスする排気ガスの流量を増加させることができる。
このように、この実施例1のターボチャージャ2は、触媒の早期暖機を行う際、タービン羽根車5aを通過して温度低下する排気ガスの流量を減らし、逆にタービン羽根車5aをバイパスする高温の排気ガスの流量を増加できるため、触媒15の暖機時間を短縮できる。
(実施例1の特徴技術2)
出力軸25aの回動範囲が回動角θ1〜θ3では、過給圧のコントロールが行われる「制御区間(切替バルブによる過給圧制御範囲+ウエストゲートバルブによる過給圧制御範囲)」になる。
一方、出力軸25aの回動範囲が回動角θ3〜θ4では、使用されない「空走区間」になる。
このように、出力軸25aの回動範囲に「制御区間」と「空走区間」が生じる場合は、「制御区間」を広くし、逆に「空走区間」を狭くすることが望まれる。
具体的に、「制御区間」として用いられる回動角θ1〜θ3が狭いと、出力軸25aの僅かな回動変化によって過給圧の変化度合が大きくなってしまうため、過給圧コントロールの精度が劣化する不具合がある。
また、「空走区間」である回動角θ3〜θ4が広いと、触媒の早期暖機の終了から、過給圧コントロールへ移行する時間(タイムラグ)が長くなり、そのタイムラグによってドライバビリティの悪化を招く懸念がある。理解補助の目的で具体的な一例を開示すると、触媒の早期暖機中にアクセル開度が急に大きくなって、触媒の早期暖機を中断して過給圧コントロールに移行する際に、タイムラグが長くなる不具合が生じてしまう。
そこで、この実施例1では、図5(b)に示すように、
・出力軸25aが回動角θ1の時に「出力軸25aの中心と第1駆動関節33の中心を結ぶ線」から「出力軸25aの中心と第1従動関節34の中心を結ぶ線」までの角度をα(図中、θ1から一点鎖線までの角度)、
・回動角θ1から回動角θ3までの角度をγ(図中、θ1から破線までの角度)とした場合に、
γ>α
の関係を満足するように設けられる。
上述した構造の第1リンク機構26を採用すると、出力軸25aの回動範囲は、一方の回動端と他方の回動端のそれぞれが、切替バルブ17の全閉によって機械的に制限される。この構造のために、角度αは、「回動角θ1から回動角θ4までの角度」の1/2になる。
一方、角度γは、切替バルブ17が最大開度(全開)時の「第1従動関節34の中心位置」によって変化可能であり、「角度α=角度γ」になるとは限らない。
上述した第1リンク機構26を採用する場合、切替バルブ17の最大開度時の「第1従動関節34の中心位置」を変化させることで、角度γを変化させることが可能になる。
本願発明者は、角度γを角度αより大きく設定(γ>α)することにより「制御区間」を「空走区間」より広く設けることができることを見いだした。
具体的には、切替バルブ17の最大開度時の「第1従動関節34の中心位置」を、「回動角θ1から回動角θ4までの角度」の1/2の角度よりも回動角θ4側に設定することで、「γ>α」の関係が得られることを見いだした。
そこで、この実施例1では、図5(b)に示すように、切替バルブ17の最大開度時の「第1従動関節34の中心位置」を、「回動角θ1から回動角θ4までの角度」の1/2の角度よりも回動角θ4側(即ち、出力軸25aの中心と全閉時における第1従動関節34の中心とを結ぶ直線の延長上より図示下側)に設定することで、「γ>α」の関係を満足するように設けている。
(実施例1の効果2)
この実施例1は、上述したように「γ>α」の関係を満足するように設けられる。
これにより、回動角θ1から回動角θ3までの回動範囲を、回動角θ3から回動角θ4までの回動範囲より大きく設けることができ、「制御区間」を「空走区間」より広くできる。
このように、「制御区間」として用いられる回動角θ1〜θ3を広くできるため、出力軸25aの回動変化に伴う過給圧の変化度合を小さく抑えることができ、過給圧のコントロール精度を向上できる。
また、「空走区間」である回動角θ3〜θ4を狭くできるため、触媒15の早期暖機の終了から過給圧コントロールへ移行するタイムラグを短縮することができ、ドライバビリティの向上を図ることができる。
その他にも、「空走区間」である回動角θ3〜θ4を狭し、逆に「制御区間」である回動角θ1〜θ3を広くすることにより、第1リンク装置26および第2リンク装置27の減速比を大きくし易くできる。
第1リンク装置26と第2リンク装置27の減速比を大きくすることで、アクチュエータ25に求められる出力トルクを小さくできる。このため、アクチュエータ25の出力トルクを小さく設けても、切替バルブ17やウエストゲートバルブ18に十分な駆動力や荷重を与えることができる。なお、一般的には、発生させるべきトルクが大きいほどアクチュエータ25の体格も大きくなる。このため、上記のように「γ>α」の関係を満足させることで、満足させない場合に比較してアクチュエータ5自体の体格を小型化することができる。
(実施例1の効果3)
この実施例1のウエストゲートバルブ18は、出力軸25aが回動角θ4に設定されて、触媒15の早期暖機を行う際に、図7に示すように、バイパス路24を通過した排気ガスの直進性を妨げない位置まで開弁する。
この実施例1とは異なり、図7の破線に示すように、出力軸25aが回動角θ4に設定されて、触媒15の早期暖機を行う際に、ウエストゲートバルブ18がバイパス路24を通過した排気ガスの直進性を妨げる場合が考えられる。
この場合、ウエストゲートバルブ18に当たって直進性が阻害された排気ガスは、下流壁面51(排気タービン5の壁面や、排気タービン5の下流側の排気管の壁面)に強く当たってしまい、排気ガスの熱の多くが壁面51に奪われてしまう。あるいは、ウエストゲートバルブ18の下流に強い乱流が生じて、排気ガスの熱の多くが壁面51に奪われてしまう。また、排気ガスがウエストゲートバルブ18に強く当たることで、排気ガスの熱がウエストゲートバルブ18に奪われてしまう
このように、ウエストゲートバルブ18が排気ガスの直進性を阻害すると、触媒15の早期暖機が遅れてしまう。
これに対し、この実施例1では、出力軸25aが回動角θ4に設定されて、触媒15の早期暖機を行う際に、図7に示すように、ウエストゲートバルブ18が大きく開かれ、バイパス路24を通過した排気ガスの流れに対して、ウエストゲートバルブ18の弁体のシール面が略平行となる開度に設定される。具体的には、ウエストゲートバルブ18の開弁角度が全閉時(0度)に対して70度以上、好ましくは80度以上に開かれる。
なお、ウエストゲートバルブ18の最大開弁時の開弁角度を大きくする手段の一例は、第2バルブレバー42の長さ(具体的には、第2バルブ軸18aの中心から第2従動関節44の中心までの径方向距離)を短縮することで可能になる。
これにより、触媒15の早期暖機を行う際に、バイパス路24を通過した排気ガスの直進性を、ウエストゲートバルブ18が妨げないため、バイパス路24を通過した排気ガスの温度低下を防いで触媒15に導くことができる。即ち、触媒15の早期暖機時に、ウエストゲートバルブ18を大きく開くように設けたことで、高温の排気ガスを触媒15へ導く効果が得られるため、触媒15の暖機時間を短縮できる。
[実施例2]
実施例2を図8に基づき説明する。なお、この実施例2において上記実施例1と同一符合は同一機能物を示すものである。
上記の実施例1では、回動角θ1の時に「出力軸25aの中心と第1駆動関節33の中心を結ぶ線」から「出力軸25aの中心と第1従動関節34の中心を結ぶ線」までの角度をα、回動角θ1から回動角θ3までの角度をγとした場合に、
γ>α
の関係を満足するように設けた。
しかし、本発明は実施例1で示した角度γを角度αより大きく設定(γ>α)するものに限定するものではない。
即ち、本発明は、角度αと角度γが同じ(α=γ)であっても良いし、角度αを角度γより大きく設定(α>γ)しても良い。具体的な一例として、この実施例2は、図8に示すように、角度αを角度γより大きく設定(α>γ)したものである。
この実施例2を採用しても、上述した「実施例1の効果1」と同様の効果を得ることができる。
上記の実施例では、アクチュエータ25の一例として電動モータを駆動源とした電動アクチュエータを用いる例を示したが、ECU28により通電制御可能なアクチュエータ25であれば他の形式(負圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ等)であっても良い。
上記の実施例では、回動角θ1および回動角θ4の際に切替バルブ17が全閉となる例を示したが、必ずしも全閉でなくても良く、例えば殆ど閉じている状態であっても良い。具体的な一例として、回動角θ1の時に切替バルブ17は殆ど閉じている状態で、そこから回動角θ2に向かう途中で一時的に全閉となり、その後に開度が大きくなって回動角θ3で全開となるような構成を採用しても良い。
上記の実施例では、触媒15の早期暖機を行う際に、ウエストゲートバルブ18を最大開度にする例を示したが、限定するものではない。具体的に、触媒15の早期暖機を行う際は、ウエストゲートバルブ18の開度を最大開度もしくは最大開度に近く設定することが好ましいものであり、最大開度に限定するものではない。
2・・・ターボチャージャ
5a・・タービン羽根車 15・・・触媒
17・・・切替バルブ 17a・・第1バルブ軸
18・・・ウエストゲートバルブ 18a・・第2バルブ軸
23・・・排気ガス導入路 24・・・バイパス路
25・・・アクチュエータ 25a・・出力軸
26・・・第1リンク機構 27・・・第2リンク機構
31・・・第1駆動レバー 32・・・第1バルブレバー
33・・・第1駆動関節 34・・・第1従動関節
35・・・第1ロッド

Claims (4)

  1. 回動可能に支持される第1バルブ軸(17a)の回動により開閉操作される切替バルブ(17)と、回動可能に支持される第2バルブ軸(18a)の回動により開閉操作されるウエストゲートバルブ(18)とを備え、
    前記切替バルブ(17)がタービン羽根車(5a)へ排気ガスを導く排気ガス導入路(23)の開閉を行い、前記ウエストゲートバルブ(18)が前記タービン羽根車(5a)を迂回させるバイパス路(24)の開閉を行うターボチャージャ(2)において、
    このターボチャージャ(2)は、回動可能に支持される出力軸(25a)を最小回動角θ1から最大回動角θ4の範囲で駆動するアクチュエータ(25)と、このアクチュエータ(25)の回転出力を前記第1バルブ軸(17a)へ伝達する第1リンク機構(26)と、前記アクチュエータ(25)の回転出力を変換して前記第2バルブ軸(18a)へ伝達し、前記切替バルブ(17)の開度変化途中で前記ウエストゲートバルブ(18)の開弁を開始させる第2リンク機構(27)とを備え、
    前記出力軸(25a)の回動角をθ1<θ2<θ3<θ4とすると、
    前記第1リンク機構(26)は、前記出力軸(25a)と一体に回動する第1駆動レバー(31)と、前記第1バルブ軸(17a)と一体に回動する第1バルブレバー(32)と、「前記第1駆動レバー(31)の回動に伴なって円弧を描く第1駆動関節(33)」の動きを「前記第1バルブレバー(32)の回動に伴って円弧を描く第1従動関節(34)」へ伝える第1ロッド(35)とを備え、前記出力軸(25a)を前記回動角θ1から前記回動角θ4へ駆動すると前記切替バルブ(17)が最大開度に達した後に閉弁を開始するものであり、
    前記出力軸(25a)の回動角が前記回動角θ1から所定の回動角θ3に向かって変化する間、前記切替バルブ(17)が最大開度に向かって開弁し、
    前記出力軸(25a)の回動角が所定の回動角θ2の時に前記ウエストゲートバルブ(18)が開弁を開始し、
    前記出力軸(25a)の回動角が前記回動角θ3の時に前記切替バルブ(17)が最大開度に達し、
    前記出力軸(25a)の回動角が前記回動角θ3から前記回動角θ4に向かって変化する間、前記切替バルブ(17)の開度が減少するとともに前記ウエストゲートバルブ(18)の開度が増加するものであり、
    前記切替バルブ(17)の開度を変化させた際に、前記排ガス導入路(23)を通過する排気ガスの流量が変化する開度範囲と、前記排ガス導入路(23)を通過する排気ガスの流量が最大値に達して流量の変化が生じない開度範囲との境界開度を必要開度Vθxとすると、
    前記出力軸(25a)の回動角が前記回動角θ4の時に前記ウエストゲートバルブ(18)が開いて、且つ前記切替バルブ(17)が前記必要開度Vθxより低い開度に設定されて排気ガスの浄化を行う触媒(15)の早期暖機を実施し、
    前記タービン羽根車(5a)が設けられる排気タービン(5)は、排気ガスを旋回させて前記タービン羽根車(5a)へ吹き付ける独立した第1、第2排気スクロール(21、22)を有するタービンハウジング(5b)を備えるものであり、
    前記第1排気スクロール(21)は常に開かれ、前記第2排気スクロール(22)は前記切替バルブ(17)によって開閉されることを特徴とするターボチャージャ(2)。
  2. 請求項1に記載のターボチャージャ(2)において、
    前記出力軸(25a)が前記回動角θ1の時に「前記出力軸(25a)の中心と前記第1駆動関節(33)の中心を結ぶ線」から「前記出力軸(25a)の中心と前記第1従動関節(34)の中心を結ぶ線」までの角度をα、
    前記回動角θ1から前記回動角θ3までの角度をγとした場合、
    γ>α
    の関係を満足することを特徴とするターボチャージャ(2)。
  3. 請求項1または請求項2に記載のターボチャージャ(2)において、
    前記第2リンク機構(27)は、前記出力軸(25a)が前記回動角θ1から前記回動角θ2の範囲では前記出力軸(25a)の回転出力の伝達がなされず、前記出力軸(25a)の回動角度が前記回動角θ2以上において前記出力軸(25a)と一体に回動する第2駆動レバー(41)と、前記第2バルブ軸(18a)と一体に回動する第2バルブレバー(42)と、「前記第2駆動レバー(41)の回動に伴なって円弧を描く第2駆動関節(43)」の動きを「前記第2バルブレバー(42)の回動に伴って円弧を描く第2従動関節(44)」へ伝える第2ロッド(45)とを備えることを特徴とするターボチャージャ(2)。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のターボチャージャ(2)において、
    前記ウエストゲートバルブ(18)は、前記出力軸(25a)が前記回動角θ4に設定されて、前記触媒(15)の早期暖機を行う際に、前記バイパス路(24)を通過した排気ガスの直進性を妨げない位置まで開弁することを特徴とするターボチャージャ(2)
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