JP6379945B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6379945B2
JP6379945B2 JP2014202318A JP2014202318A JP6379945B2 JP 6379945 B2 JP6379945 B2 JP 6379945B2 JP 2014202318 A JP2014202318 A JP 2014202318A JP 2014202318 A JP2014202318 A JP 2014202318A JP 6379945 B2 JP6379945 B2 JP 6379945B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
power supply
supply voltage
drive
driving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014202318A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016068486A (ja
Inventor
山下 徹
徹 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2014202318A priority Critical patent/JP6379945B2/ja
Priority to US14/870,360 priority patent/US9636908B2/en
Publication of JP2016068486A publication Critical patent/JP2016068486A/ja
Priority to US15/583,354 priority patent/US10131139B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6379945B2 publication Critical patent/JP6379945B2/ja
Priority to US16/192,969 priority patent/US10493754B2/en
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Dc-Dc Converters (AREA)

Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出装置に関する。
従来、インクジェットプリンタなどの液体吐出装置において、装置への電源投入時には、電源装置で生成される電源電圧を、装置を使用するために必要な目標電圧まで昇圧する処理が行われる。その際に、その昇圧の途中で電源電圧が不安定にならないように、電圧変動のチェック、及び、フィードバック制御を繰り返し行いながら、徐々に電源電圧を昇圧させるのが一般的である。また、電源電圧が目標電圧で安定した後には、液体を吐出させるための駆動素子に電圧を印加して、ノズルのフラッシング等の準備動作を行う。これらの準備動作が完了して初めて、装置が使用可能な状態となる。
これに関して、特許文献1には、電源電圧が基準電圧で安定した状態になってから、インクジェットヘッドの圧電素子へパルス信号を印加することが開示されている。尚、特許文献1におけるパルス信号の印加は、プリンタの電源立ち上げ時に、圧電素子が急激に充電されてしまうことを防止するためであり、上述した電源安定後のフラッシング等の準備動作とは、少し目的が異なる。
特開2013−6363号公報
ところで、近年、特に、インクジェットプリンタの分野においては、電源投入後、装置が使用可能な状態になるまでの時間を短縮することが求められている。しかし、現状では、先に述べたように、電源電圧を昇圧して電圧が安定化した後に、フラッシングを行っている。そのため、電源電圧が安定するまでフラッシングを行うことができず、装置が使用可能となるまでの時間を短縮するにも限度があった。
本発明の目的は、電源が投入されてから、装置が使用可能となるまでの時間を短縮することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明の液体吐出装置は、複数のノズルと、前記複数のノズルからそれぞれ液体を吐出させる複数の駆動素子を有する液体吐出ヘッドと、前記複数の駆動素子に電圧を印加することにより、前記複数の駆動素子を駆動する駆動装置と、前記駆動装置を制御する駆動制御部と、前記駆動装置に、前記複数の駆動素子を駆動するための電圧を生成する電源装置と、前記電源装置から前記駆動装置への電圧供給を行うためのスイッチ部と、前記電源装置と前記スイッチ部を制御する電源制御部と、を備え、
前記電源制御部は、前記電源装置の立ち上げ時に、前記電源電圧を複数の昇圧ステップを経て、所定の第1電圧まで段階的に昇圧させ、さらに、前記電源電圧の前記第1電圧への昇圧中に、前記スイッチ部に、前記電源装置から前記電源電圧の前記駆動装置への供給を開始させ、
前記駆動制御部は、前記電源電圧の昇圧状態が、前記電源電圧が前記第1電圧に昇圧される最終の昇圧ステップへ移行すると同時、又は、前記最終の昇圧ステップへ移行した直後に、前記電源装置から供給される電圧を前記駆動素子に印加するように、前記駆動装置を制御することを特徴とするものである。
本発明では、装置の電源立ち上げ時に、電源制御部は、電源装置で生成される電源電圧を、複数の昇圧ステップを経て、所定の第1電圧まで段階的に昇圧させる。ここで、最終の昇圧ステップに移行して、電源電圧が第1電圧に昇圧された瞬間に、電源電圧がオーバーシュートして大きな変動が生じ、その後、一定期間、電源電圧に変動が発生する。本発明では、上記の最終の昇圧ステップへの移行と同時、又は、移行直後に、駆動装置から駆動素子への電圧を印加する。尚、本発明において、「最終の昇圧ステップへの移行直後に、駆動素子への電圧を印加する」とは、電源電圧に発生する電圧変動が減衰してほぼ無くなってしまうまでに、駆動素子へ電圧を印加することを意味する。
このとき、電源電圧の変動によって駆動素子へ印加される電圧にも変動が生じるため、その印加電圧の変動によって駆動素子を駆動させて、ノズル内の液体にある程度のエネルギーを与えることができる。これにより、ノズルのメニスカスを振動させ、さらには、多少は液体を排出させることも可能となる。つまり、最終の昇圧ステップへの移行の際に、駆動素子へ電圧を印加するだけで、従来は、電源電圧が安定した後に行っていた、フラッシングの一部を前倒しで行うことができる。従って、電源電圧が安定した後のフラッシング時間を短縮でき、ひいては、電源が投入されてから、装置が使用可能となるまでの時間を短くすることが可能となる。
第2の発明の液体吐出装置は、前記第1の発明において、前記電源電圧の昇圧状態が前記最終の昇圧ステップに移行したときに、前記電源電圧に発生する変動の周期をTとしたときに、前記電源制御部は、前記電源電圧の昇圧状態が前記最終の昇圧ステップに移行してから、前記周期Tの半分の時間が経過したときに、前記電源装置から前記駆動装置への電圧供給を開始させることを特徴とするものである。
最終の昇圧ステップへ移行して電源電圧を第1電圧に昇圧したときに、電源電圧には、瞬間的に第1電圧を大きく超える、オーバーシュートが発生する。そのオーバーシュートのピーク電圧が駆動装置に供給されると、駆動装置の定格を超える電圧が瞬間的に作用する虞がある。そこで、本発明では、最終の昇圧ステップへ移行した後に、電源電圧の変動の周期Tの半分の時間が経過したときに、電源装置から駆動装置への電圧供給を開始する。これにより、駆動装置に、電源電圧の変動のピーク電圧がかかってしまうことを防止する。
第3の発明の液体吐出装置は、複数のノズルと、前記複数のノズルからそれぞれ液体を吐出させる複数の駆動素子を有する液体吐出ヘッドと、前記複数の駆動素子に電圧を印加することにより、前記複数の駆動素子を駆動する駆動装置と、前記駆動装置を制御する駆動制御部と、前記駆動装置に、前記複数の駆動素子を駆動するための電圧を供給する電源装置と、前記電源装置から前記駆動装置への電圧供給を行うためのスイッチ部と、前記電源装置と前記スイッチ部を制御する電源制御部と、を備え、
前記電源制御部は、前記電源装置の立ち上げ時に、前記電源電圧を複数の昇圧ステップを経て、所定の第1電圧まで段階的に昇圧させ、さらに、前記電源電圧の前記第1電圧への昇圧中に、前記スイッチ部に、前記電源装置から前記電源電圧の前記駆動装置への供給を開始させ、
前記駆動制御部は、前記電源電圧の昇圧状態が、前記電源電圧が前記第1電圧に昇圧される最終の昇圧ステップよりも、少なくとも1つ前の昇圧ステップにあるときに、前記電源装置から供給される電圧を前記駆動素子に印加するように、前記駆動装置を制御することを特徴とするものである。
本発明では、上述した第1の発明と同じく、電源電圧の昇圧状態が、最終の昇圧ステップに移行したときの、電源電圧の変動を利用して駆動素子を駆動し、ノズル内の液体にエネルギーを与える。但し、前記第1の発明とは異なり、電源電圧の最終の昇圧ステップの1つ前の昇圧ステップにおいて、駆動装置から駆動素子へ電圧を印加しておく。最終の昇圧ステップの前に、事前に、駆動素子へ電圧を印加しておくことで、最終の昇圧ステップへの移行時に発生する、電源電圧のオーバーシュートによって生じる大きな電圧変動を、駆動素子に確実に作用させることができ、ノズル内の液体に大きなエネルギーを付与することが可能となる。
第4の発明の液体吐出装置は、前記第1〜第3の何れかの発明において、前記駆動制御部は、前記電源装置から供給される電圧を、全ての前記駆動素子に印加するように、前記駆動装置を制御することを特徴とするものである。
最終の昇圧ステップへの移行の際に、駆動装置から同時に電圧が印加される駆動素子の数が多いほど、これらの駆動素子を流れる電流が大きく変動するために、グランドの電位が瞬間的に揺れる。このグランド電位の揺れによって、各駆動素子への印加電圧が実質的にさらに変動することになるため、ノズル内の液体に大きなエネルギーを与えることが可能となる。そこで、本発明では、駆動制御部は、駆動装置に、電源装置から供給される電圧を全ての駆動素子に印加させる。
本実施形態に係るプリンタの概略的な平面図である。 プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。 インクジェットヘッドの上面図である。 図3のA部拡大図である。 図4のV-V線断面図である。 電源電圧昇圧時のタイミングチャートであり、(a)は電源電圧昇圧タイミング、(b)はドライバICへの電圧供給開始タイミング、(c)は、活性部への印加電圧の変化をそれぞれ示す。 最終の昇圧ステップに移行するときの、電源電圧の電圧変動を示す図である。 圧電アクチュエータの1つの活性部と、この活性部を駆動するドライバICの等価回路を示す図である。 別の変更形態の電源電圧昇圧時のタイミングチャートである。 さらに別の変更形態の電源電圧昇圧時のタイミングチャートである。
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタの概略的な平面図である。図2は、プリンタの電気的構成を概略的に示すブロック図である。尚、図1に示す紙面手前側を上側、紙面向こう側を下側と定義して、以下説明する。
(プリンタの構成)
図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、プラテン2と、キャリッジ3と、インクジェットヘッド4と、搬送機構5と、電源装置6、制御装置7等を備えている。
プラテン2の上面には、被記録媒体である記録用紙100が載置される。キャリッジ3は、プラテン2と対向する領域において2本のガイドレール10,11に沿って図1の左右方向(以下、走査方向ともいう)に往復移動可能に構成されている。キャリッジ3には無端ベルト14が連結され、キャリッジ駆動モータ15によって無端ベルト14が駆動されることで、キャリッジ3は走査方向に移動する。
インクジェットヘッド4(本発明の液体吐出ヘッド)は、キャリッジ3に取り付けられており、キャリッジ3とともに走査方向に移動する。インクジェットヘッド4は、4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)のインクカートリッジ17が装着されるカートリッジホルダ8と、チューブ16によってそれぞれ接続されている。インクジェットヘッド4は、その下面(図1の紙面向こう側の面)に形成された複数のノズル40を有する。各ノズル40は、インクカートリッジ17から供給されたインクを、プラテン2の上に載置された記録用紙100に向けて吐出する。インクジェットヘッド4の詳細構成については、後で説明する。
図1に示すように、搬送機構5は、前後方向にプラテン2を挟むように配置された2つの搬送ローラ18,19を有する。2つの搬送ローラ18,19は、図示しない搬送モータによって同期して駆動される。この搬送機構5は、搬送モータにより2つの搬送ローラ18,19を駆動することにより、プラテン2に載置された記録用紙100を、走査方向と直交する搬送方向に搬送する。
図2に示すように、電源装置6は、電源スイッチ20、整流器21、電圧生成回路22、設定回路23等を有する。電源スイッチ20は、100Vの交流電源との接続/遮断を行う。整流器21は、交流電源から供給された交流を直流に変換する。また、その際に、電圧を100Vから、それよりも低い電圧(例えば、30V程度)まで降圧させる。整流器21からの直流電圧は電圧生成回路22に供給される。電圧生成回路22では、所定電圧V1(本発明の第1電圧)の電源電圧(VDD)を生成する。また、電圧生成回路22は、生成した電源電圧を、プリンタ1を構成する様々な装置への電源電圧の供給/非供給を切り換える機能を兼ね備えている。即ち、本実施形態では、電圧生成回路22が、本発明のスイッチ部の機能を備えている。設定回路23は、電源電圧を所定電圧に維持するためのフィードバック制御の制御目標値を、電圧生成回路22に対して設定するためのPMW回路である。
図2に示すように、制御装置7は、図2に示されるように、CPU(Central Processing Unit)30、ROM(Read Only Memory)31、RAM(Random Access Memory)32、及び、各種制御回路を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit)33等を備える。また、制御装置7は、図示しないPC等の外部装置とデータ通信可能に接続されている。
ROM31に格納されたプログラムに従い、CPU30及びASIC33により、記録用紙100への印刷等の各種処理を実行する。例えば、印刷処理においては、制御装置7は、PC等の外部装置から入力された印刷指令に基づいて、インクジェットヘッド4やキャリッジ駆動モータ15等を制御して、記録用紙100に画像等を印刷させる。具体的には、キャリッジ3とともにインクジェットヘッド4を走査方向に移動させながらインクを吐出させるインク吐出動作と、搬送ローラ18,19によって記録用紙100を搬送方向に所定量搬送する搬送動作とを、交互に行わせる。また、後で詳述するが、制御装置7は、プリンタ1への電源投入時に、電源装置6の電源電圧の立ち上げに関する制御も行う。
尚、上の説明では、制御装置7が、CPU30及びASIC33によって各種の処理を行う例を挙げたが、本発明はこれに限るものではなく、制御装置7を他の構成で実現してもよい。例えば、CPUのみ又はASIC33のみで処理を行ってもよい。また、2以上のCPUや、2以上のASIC33に機能を分担して実現してもよい。
(インクジェットヘッドの詳細構成)
次に、インクジェットヘッド4について詳細に説明する。図3は、インクジェットヘッド4の上面図である。図4は、図3のA部拡大図である。図5は、図4のV-V線断面図である。尚、図3では、図面をわかりやすくするために、圧電アクチュエータ42を覆うように配置されているCOF70を二点鎖線で示している。また、図4では、COF70の図示を省略している。
図3〜図5に示すように、インクジェットヘッド4は、流路ユニット41と、圧電アクチュエータ42とを備えている。尚、図5では、流路ユニット41に形成されたインク流路内に、インク(符号Iで示す)が充填されている状態が示されている。
(流路ユニット)
図5に示すように、流路ユニット41は、複数枚のプレート51〜59が積層された構造を有する。複数枚のプレート51〜59は、互いに積層された状態でそれぞれ接着剤によって接合されている。複数枚のプレート51〜59のうちの、最下層のプレート59は、ポリイミド等の合成樹脂からなるノズルプレートである。このノズルプレート59には、複数のノズル40が形成されている。複数のノズル40は、搬送方向に配列されており、また、走査方向に並ぶ4列のノズル列を構成している。4列のノズル列は、4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)のインクをそれぞれ吐出するものである。
流路ユニット41を構成する、ノズルプレート59以外の他のプレート51〜58は、ステンレス鋼などの金属材料からなるプレートである。これらのプレート51〜58には、複数のノズル40に連通する、次述のマニホールド46や圧力室47等を含む、インク流路が形成されている。
図3に示すように、流路ユニット41の上面を構成する最上層のプレート51には、4つのインク供給孔45が走査方向に並んで形成されている。4つのインク供給孔45には、ホルダ8の4つのインクカートリッジ17(図1参照)から4色(ブラック、イエロー、シアン、マゼンタ)のインクがそれぞれ供給される。また、図5において、上から4番目から7番目のプレート54〜57には、搬送方向に延在する4本のマニホールド46が形成されている。4つのインク供給孔45と4本のマニホールド46は、プレート52,53に形成された連通孔(図示省略)によって、それぞれ接続されている。
流路ユニット41の最上層のプレート51には、複数のノズル40にそれぞれ対応する複数の圧力室47が形成されている。各圧力室47は、走査方向に長い、略楕円の平面形状を有する。複数の圧力室47は、4本のマニホールド46に対応して4列に配列されている。複数の圧力室47は、圧電アクチュエータ42の振動板60によって覆われている。図3、図4に示すように、上から2番目に位置するプレート52には、マニホールド46と複数の圧力室47を接続する、複数の絞り流路49が形成されている。また、最上層のプレート51とノズルプレート59との間に位置する合計7枚のプレート52〜58には、圧力室47とノズル40とを接続する連通流路43が形成されている。
以上説明したプレート51〜59が積層された状態で接合されることで、流路ユニット41が構成されている。そして、流路ユニット41内には、1つのマニホールド46から分岐して、絞り流路49、圧力室47、及び、連通流路43を経てノズル40に至る個別流路44が、複数形成されている。
(圧電アクチュエータ)
圧電アクチュエータ42は、上述した流路ユニット41の上面に配置されている。図3〜図5に示すように、圧電アクチュエータ42は、振動板60と、圧電層64,65と、複数の個別電極62と、共通電極66を備えている。
振動板60は、複数の圧力室47を覆うように、流路ユニット41の上面に接合されている。振動板60は、例えば、ステンレス鋼等の金属材料で形成されている。
2枚の圧電層64,65は、それぞれ圧電材料からなる。圧電層64,65を構成する圧電材料としては、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との混晶であるチタン酸ジルコン酸鉛を採用することができる。その他、非鉛の圧電材料である、チタン酸バリウムや、ニオブ系の圧電材料を採用することもできる。圧電層64,65は互いに積層された状態で、振動板60の上面に接合されている。
複数の個別電極62は、圧電層64の、圧電層65と反対側の面である上面において、複数の圧力室47にそれぞれ対応して搬送方向(ノズル配列方向)に配列されている。個別電極62は、圧力室47よりも一回り小さい、走査方向に長い略楕円の平面形状を有し、対応する圧力室47の中央部と対向して配置されている。個別電極62の長手方向一端部には、接続端子62aが設けられている。接続端子62aは、圧電層64の上面において、個別電極62から、圧力室47と対向しない領域まで走査方向に延びている。
共通電極66は、2枚の圧電層64,65の間において、ほぼ全面的に配置されている。共通電極66は、上側の圧電層64を挟んで複数の個別電極62のそれぞれと対向している。この共通電極66は、圧電層64の上面に配置された、図示しない接続端子と導通している。
また、図5に示される、圧電層64の、個別電極62と共通電極66に挟まれた部分を、特に、活性部61と呼ぶ。活性部61は、厚み方向において下向き、即ち、個別電極62から共通電極66に向かう方向に分極されている。尚、上記の、1つの個別電極62と共通電極66とに挟まれた活性部61が、本発明における「駆動素子」及び「圧電素子」に相当する。
図3、図5に示すように、圧電アクチュエータ42の上面には、配線部材であるCOF(Chip On Film)70が配置されている。このCOF70は、制御装置7及び電源装置6と、インクジェットヘッド4の圧電アクチュエータ42とを電気的に接続するものである。また、COF70には、圧電アクチュエータ42を駆動するドライバIC71(本発明の駆動装置)が実装され、また、COF70には複数の配線72が形成されている。図2、図3に示すように、COF70の複数の配線72には、電源装置6で生成された電源電圧をドライバIC71へ供給する電源線72a、ドライバIC71をグランドと接続するためのグランド線72b、制御装置7のASIC33からドライバIC71へ制御信号を入力する入力配線72c、ドライバIC71から圧電アクチュエータ42へパルス状の駆動信号を出力する出力配線72d等が含まれる。
図5に示すように、COF70の複数の出力配線72dの端部は、複数の個別電極62の接続端子62aと、それぞれバンプ73によって接合されている。これにより、COF70のドライバIC71と、圧電アクチュエータ42の複数の個別電極62とが電気的に接続される。ドライバIC71は、制御装置7のASIC33からの制御信号に基づいて個別電極62に対してパルス状の駆動信号を出力し、各個別電極62に印加させる電圧を、Highレベル(電源線72aを通じて供給される電源電圧レベル)とLowレベル(グランドレベル)との間で切り換える。尚、本実施形態では、制御装置7のASIC33が、ドライバIC71を制御する、本発明の「駆動制御部」に相当する。また、COF70のグランド線72bは、共通電極66から圧電層64の上面に引き出された、図示しない接続端子と接続されている。つまり、共通電極66は、接続端子を介してグランド線72bと接続されており、共通電極66は、常にグランド電位に維持されている。
上記の圧電アクチュエータ42の、ノズル40からインクを吐出させる際の動作は、以下の通りである。ドライバIC71により、ある個別電極62の電圧がLow(グランドレベル)からHigh(電源電圧レベル)に切り換えられたとする。このとき、個別電極62と共通電極66の間に電位差が生じ、圧電層64の活性部61に厚み方向の電界が生じる。また、活性部61の分極方向と電界の方向とが一致するために、活性部61はその分極方向である厚み方向に伸びて面方向に収縮する。この活性部61の収縮変形に伴って、2つの圧電層64,65が圧力室47側に凸となるように撓む。これにより、圧力室47の容積が減少してその内部のインクに圧力が付与され、圧力室47に連通するノズル40からインクの液滴が吐出される。
(電源投入後の電源電圧の昇圧制御)
ところで、上記のプリンタ1において、ユーザによって電源スイッチ20(図2参照)がONにされたときには、制御装置7は、電源装置6で生成される電源電圧を、所定の目標電圧V1まで昇圧する処理を行う。ここで、電源電圧を急激に昇圧すると、昇圧途中に電源電圧が不安定になる虞があるため、電源電圧を段階的に昇圧して徐々に電圧を上げていく。
図6は、電源電圧昇圧時のタイミングチャートであり、(a)は電源電圧昇圧タイミング、(b)はドライバIC71への電圧供給開始タイミング、(c)は、活性部61への印加電圧の変化をそれぞれ示す。
電源スイッチ20がONにされると、制御装置7は、電源装置6に対して電源電圧の昇圧に関する制御指令を送り、電源装置6の電圧生成回路22を制御して、電源電圧を徐々に昇圧させる。尚、制御装置7が、本発明の電源制御部に相当する。制御装置7による電源電圧の昇圧制御は、ソフトウェアでもハードウェアでも実現可能である。即ち、ROM31に格納された昇圧制御用のプログラムをCPU30が実行して演算することによって制御を行ってもよいし、あるいは、制御装置7内に設けられた電源制御用の回路によって制御を実現してもよい。また、ドライバIC71等の制御を行うASIC33が、電源装置6の制御も併せて行う構成であってもよい。
(1)電源電圧昇圧の詳細
本実施形態では、図6(a)に示すように、制御装置7は、電源電圧を、個々に制御目標値Vt(Vt1,Vt2,Vt3,Vt4(=V1))が設定された4段階の昇圧ステップを経て、電源電圧を目標電圧V1まで段階的に昇圧させる。
各昇圧ステップでは、制御装置7は、設定回路23に対して、その昇圧ステップに対して設定された制御目標値Vtを、電圧生成回路22に設定させる。すると、電圧生成回路22は、電源電圧を制御目標値Vtまで上昇させるが、そのときの上昇の反動で、電圧生成回路22から出力される電源電圧に電圧変動が生じる。そこで、制御装置7は、電圧生成回路22から出力される電源電圧のチェックを行い、そのチェック結果に応じて電圧生成回路22にフィードバック制御を行わせる。また、この電源電圧チェックは、各昇圧ステップにおいて、その昇圧ステップに対して、予め個別に設定された所定の回数n(n1,n2,n3,n4)だけ繰り返す。尚、昇圧ステップでの制御目標値Vt(Vt1,Vt2,Vt3,Vt4)や、電圧チェックの回数n(n1,n2,n3,n4)は、制御装置7のROM31に予め記憶されている。
制御装置7は、各昇圧ステップで、所定回数nの電源電圧チェックを行ったら、設定回路23に対して、昇圧ステップの制御目標値を変更させて、次の昇圧ステップへ移行させる。即ち、図6(a)に示すように、以下のような順で4段の昇圧ステップを移行して電源電圧を昇圧する。
(1段目)Vt1へ昇圧、n1回の電圧チェック
→(2段目)Vt2へ昇圧→n2回の電圧チェック
→(3段目)Vt3へ昇圧→n3回の電圧チェック
→(4段目)Vt4へ昇圧→n4回の電圧チェック
4段目の制御目標値のVt4は、電源電圧の最終的な目標電圧であるV1である。4段目の昇圧ステップにおいて、n4回の電圧チェックが完了したときに(時間T4)、制御装置7は、電源電圧が目標電圧V1で安定したと判断する。
(2)最終の昇圧ステップ移行時の、活性部への電圧印加
ところで、電源投入時には、上記の電源電圧の昇圧の他、プリンタ1の各部について様々な準備動作を行う必要がある。そのような準備動作の1つとして、インクジェットヘッド4の各ノズル40からインクを吐出させるフラッシングがある。プリンタ1の停止状態が続くと、各ノズル40内のインクが乾燥によって増粘する。そこで、プリンタ1の電源投入時には、複数のノズル40のそれぞれについてフラッシングを行って、ノズル40内の増粘したインクを排出させる。
従来では、電源電圧が所定の目標電圧V1に昇圧されて安定してから、上記のフラッシング等の準備動作を行っている。この場合、電源電圧の昇圧が完了するまでフラッシングを行うことができないため、その分、プリンタ1が使用可能な状態となるまでに時間を要していた。
そこで、本実施形態では、制御装置7は、電源を投入してからプリンタ1が使用可能となるまでの時間を短縮するため、以下の制御を行う。即ち、電源電圧が目標電圧V1に昇圧される最終の昇圧ステップに移行する際に、電源電圧に生じる電圧変動を利用して、活性部61を駆動する。この活性部61の駆動により、電源電圧の昇圧が完了する前にノズル40内のインクにエネルギーを与えることで、後のフラッシングに要する時間を短縮する。以下、この制御について詳細に説明する。
まず、図6に示すように、制御装置7は、電源電圧の昇圧中に、電源装置6の電圧生成回路22を制御して、電源装置6からドライバIC71への電源電圧の供給を開始させる。尚、図6では、電源電圧の昇圧が、最終の4段目の昇圧ステップに移行する瞬間に、電源装置6からドライバIC71への電圧供給を開始させているが、もっと前の段階で電圧供給を開始させてもよい。但し、あまりにもかなり早い段階で、ドライバIC71の電圧供給を開始させた場合、ドライバIC71へ供給される電源電圧が低いと、ドライバIC71が正常に動作しない場合がある。そこで、少なくとも、電源電圧が、ドライバIC71が正常に動作する所定の電圧V2(保証電圧)以上まで昇圧されてから、ドライバIC71への電圧供給を行うことが好ましい。
さらに、電源電圧の昇圧状態が、目標電圧V1に昇圧される最終4段目の昇圧ステップへ移行すると同時、又は、最終の昇圧ステップに移行した直後に、制御装置7のASICは、ドライバIC71に、圧電アクチュエータ42の複数の活性部61に対してそれぞれ電圧を印加させ、その電圧印加状態を継続させる。図7は、最終の昇圧ステップに移行するときの、電源電圧の電圧変動を示す図である。図7に示すように、電源電圧が目標電圧V1まで昇圧された瞬間に、電源電圧に、電圧V1を大きく超える変動(オーバーシュート)が生じ、その後、ある期間、電源電圧に変動が発生する。そこで、電源電圧に、上記のような電圧変動が生じるタイミングで、電源装置6からドライバIC71に供給される電圧を活性部61へ電圧を印加してやれば、電源電圧の変動に応じて、活性部61へ印加される電圧も変動させることができる。
活性部61に印加される電圧が変動したときの、活性部61が示す挙動については、インクを吐出させる際に、活性部61に電圧を印加した場合と、基本は同じである。図8は、圧電アクチュエータ42の1つの活性部61と、この活性部61を駆動するドライバIC71の等価回路を示す図である。まず、強誘電体である圧電材料で形成された、圧電アクチュエータ42の活性部61は、この活性部61を挟む個別電極62と共通電極66間に電位差が生じたときには電荷を蓄え(充電)、電位差が解消したときに蓄えた電荷を放出する(放電)。つまり、図8に示すように、活性部61は、ある静電容量を有するコンデンサCとみなすことができる。
図8に示すように、ドライバIC71は、トランジスタで構成された一種のスイッチング回路である。ドライバIC71は、電源装置6に連なる電源線72aとグランド線72bとの間に設置された第1スイッチSW1と第2スイッチSW2とを有する。第1スイッチSW1は、活性部61に電圧を印加して充電するためのスイッチであり、第2スイッチSW2は、活性部61の電圧をグランドに落として放電するためのスイッチである。
ノズル40からインクを吐出させる場合には、ドライバIC71は、制御装置7からCOF70の入力配線72cによって伝送された制御信号に基づいて、図7に示される2つのスイッチSW1,SW2のON/OFFを切り換える。これにより、活性部61に対して印加する電圧(図7におけるA点の電圧)が、電源電圧(VDD)とグランド(GND)との間で切り換えられる。先の圧電アクチュエータ42の動作説明のところでも説明したが、活性部61に印加される電圧が変化すると、活性部61が圧電層64の面方向に伸縮することで、圧力室47内のインクに圧力が付与される。
一方、最終の昇圧ステップへの移行時に生じた電源電圧に電圧変動が生じたときに、その電源電圧がドライバIC71に供給されると、ドライバIC71の2つのスイッチON/OFFを切り換えなくても、活性部61の印加電圧が変動することになる。この場合も、ドライバIC71の2つのスイッチON/OFFを切り換える場合と同様、印加電圧の変動に応じて活性部61が圧電層64の面方向に伸縮し、圧力室47内のインクに圧力が付与される。これにより、ノズル40のメニスカスを振動させることにより、ノズル40の吐出口付近の増粘したインクを揺らして、その後のフラッシングで、増粘したインクを排出させやすくすることができる。あるいは、ノズル40内のインクの振動40によってメニスカスを破壊することができれば、増粘したインクの一部をノズル40から排出することができる。
図7に示すように、最終の昇圧ステップへの移行時に生じる電源電圧の電圧変動は、一定の時間(Ta)が経過すれば減衰してなくなる。そのため、活性部61の駆動は一時的なものとなり、前記の時間が経過した後は、圧力室47内のインクに圧力は付与されなくなる。しかし、本実施形態においては、電源電圧が安定化する前に、インクにある程度のエネルギーを付与する点が重要である。つまり、電源電圧の昇圧が最終の昇圧ステップへ移行する際に、ドライバIC71から活性部61へ電圧を印加するだけで、従来は、電源電圧が安定した後に行っていた、フラッシングの一部を、電源電圧の昇圧中に前倒しで行うことができる。従って、電源電圧が安定した後のフラッシング時間を短縮でき、ひいては、電源が投入されてから、プリンタ1が使用可能となるまでの時間を短くすることが可能となる。
尚、図7において、ドライバIC71から活性部61への電圧の印加は、電源電圧の昇圧状態が最終の昇圧ステップへ移行すると同時に行ってもよいし、最終の昇圧ステップへ移行した直後(移行時から僅かな時間が経過した後)に行ってもよい。
最終の昇圧ステップへの移行と同時(時間T3)に行った場合には、電源電圧に発生するオーバーシュートのピーク電圧Vpを、活性部61に印加することができる。そのため、活性部61を瞬間的に大きく変形させて、ノズル40内のインクに大きな圧力を付与することが可能である。
その一方で、オーバーシュートのピーク電圧Vpがかなり高くなる場合は、ドライバIC71にその定格電圧を超える高い電圧が瞬間的に作用し、ドライバIC71が破壊する虞がある。そこで、ピーク電圧VpがドライバIC71の定格電圧を超えることが予想される場合は、制御装置7は、最終の昇圧ステップへの移行直後、即ち、移行から僅かな時間が経過した後に、電源装置6からドライバIC71への電圧供給、及び、ドライバIC71から活性部61への電圧印加を行わせることが好ましい。
但し、最終の昇圧ステップへの移行時から活性部61へ電圧を印加するまでに、あまり時間をあけすぎると、電源電圧に発生した電圧変動が減衰して無くなってしまうため、電圧変動の減衰時間T0が経過する間(時間Tbまでの期間)に、活性部61へ電圧を印加することが好ましい。さらに、ピーク電圧VpがドライバIC71に作用するのを避けつつ、電源電圧の電圧変動を効果的に利用するためには、電源電圧の電圧変動の周期Tの半分の時間(T/2)が経過したとき(時間Ta)に、電源装置6からドライバIC71への電圧供給と、ドライバIC71から活性部61への電圧印加を行わせることが好ましい。
尚、最終の昇圧ステップに移行したときの、電源電圧の電圧変動の周期T、減衰期間T0、ピーク電圧Vpは、最終の昇圧ステップへ移行するときの昇圧幅などの条件から、ある程度事前に予測することができる。そこで、その予測結果に応じて、ドライバIC71への電圧供給、及び、ドライバIC71から活性部61への電圧印加を行わせるかを、どのタイミングで行うかを、適切に決定することができる。尚、上記のピーク電圧Vp、電圧変動の周期T、減衰時間T0等の一例を以下に示す。3段目の制御目標値Vt3=25V、4段目の制御目標値Vt4=V1=28Vとしたときに、例えば、ピーク電圧Vpは、28.1V、周期Tは数ns、減衰期間T0は数十ns程度となる。
最終の昇圧ステップへの移行の際に、ドライバIC71から同時に電圧が印加される活性部61の数が多いほど、これらの活性部61の充放電で流れる電流が大きく変動するために、グランドの電位が瞬間的に揺れる。このグランド電位の揺れによって、各駆動素子への印加電圧(個別電極62に印加される電圧と共通電極66のグランドとの差)が実質的にさらに変動することになるため、ノズル40内のインクに大きなエネルギーを与えることが可能となる。そこで、電源電圧の昇圧状態が最終ステップへの移行する際に、制御装置7のASIC33は、ドライバIC71に、電源装置6から供給される電圧を全ての駆動素子に印加させることが好ましい。
次に、前記実施形態に対して種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態では、電源電圧の昇圧状態が、最終の昇圧ステップに移行する際に、ドライバIC71から活性部61へ電圧を印加しているが、最終の昇圧ステップの1つ前の昇圧ステップの段階で、先に活性部61へ電圧を印加させておいてもよい。
図9は、この変更形態の電源電圧昇圧時のタイミングチャートである。まず、図9(a)の電源電圧の昇圧は、前記実施形態と同じである。その上で、図9(b)、(c)に示すように、電源電圧の昇圧状態が、3段目の昇圧ステップに移行してから4段目の昇圧ステップに移行する前(時間T3から時間T4)の時間Tcに、電源装置6にドライバIC71へ電圧供給を開始させ、さらに、ドライバIC71に活性部61への電圧印加を行わせる。
このように、最終の昇圧ステップの前に、事前に、活性部61へ電圧を印加しておくことで、最終の昇圧ステップへの移行時に発生する、電源電圧のオーバーシュートによる大きな電圧変動を、活性部61に確実に作用させることができる。これにより、ノズル40内のインクに大きなエネルギーを付与することが可能となる。
2]最終の昇圧ステップへの移行時に発生する電源電圧の電圧変動だけでなく、それよりも前の昇圧ステップの移行時に発生する電圧変動を利用することも可能である。例えば、図10では、2段目の昇圧ステップの途中で、ドライバIC71への電圧供給開始と、ドライバIC71から活性部61への電圧印加開始を行っている。3段目の昇圧ステップにおける制御目標値Vt3が、多少でも活性部61を変形させることのできる電圧であれば、この3段目の昇圧ステップへ移行する際に電源電圧に生じる電圧変動も利用して、活性部61を駆動することが可能となる。
3]前記実施形態では、電源装置6の電圧生成回路22で生成された電圧V1の電源電圧が、そのまま、ドライバIC71に供給されているが、電圧V1の電源電圧を、降圧回路によってV1よりも低い電圧まで落としてから、ドライバIC71に供給してもよい。
4]前記実施形態では、ノズル40からインクを吐出させる駆動素子の例として、活性部61(圧電素子)を挙げているが、本発明における駆動素子は、圧電素子には限られない。例えば、発熱体によってインクを加熱して膜沸騰を生じさせ、そのときのエネルギーによってノズル40からインクの液滴を吐出させる方式の、上記発熱体にも本発明を適用できる。即ち、電源電圧の昇圧時に、電源装置6から供給された電圧を、パルス信号の形で発熱体へ供給することによって、低い電圧ではあるが、発熱体に電流を流してある程度の熱を発生させることができる。
5]前記実施形態では、電源装置6の電圧生成回路22が、電源電圧をドライバIC71に供給する、スイッチ部の機能を兼ね備えている。これに対して、電源装置6とは別に、電源装置6とドライバIC71との間、あるいは、ドライバIC71内に、スイッチ部が設けられていてもよい。
以上説明した実施形態及びその変更形態は、本発明を、記録用紙にインクを吐出して画像等を印刷するインクジェットヘッドに適用したものであるが、画像等の印刷以外の様々な用途で使用される液体吐出装置においても本発明は適用されうる。例えば、基板に導電性の液体を吐出して、基板表面に導電パターンを形成する液体吐出装置にも、本発明を適用することは可能である。
1 インクジェットプリンタ
4 インクジェットヘッド
6 電源装置
7 制御装置
40 ノズル
42 圧電アクチュエータ
61 活性部
71 ドライバIC

Claims (4)

  1. 複数のノズルと、前記複数のノズルからそれぞれ液体を吐出させる複数の駆動素子を有する液体吐出ヘッドと、
    前記複数の駆動素子に電圧を印加することにより、前記複数の駆動素子を駆動する駆動装置と、
    前記駆動装置を制御する駆動制御部と、
    前記駆動装置に、前記複数の駆動素子を駆動するための電圧を生成する電源装置と、
    前記電源装置から前記駆動装置への電圧供給を行うためのスイッチ部と、
    前記電源装置と前記スイッチ部を制御する電源制御部と、を備え、
    前記電源制御部は、
    前記電源装置の立ち上げ時に、
    前記電源電圧を複数の昇圧ステップを経て、所定の第1電圧まで段階的に昇圧させ、
    さらに、前記電源電圧の前記第1電圧への昇圧中に、前記スイッチ部に、前記電源装置から前記電源電圧の前記駆動装置への供給を開始させ、
    前記駆動制御部は、
    前記電源電圧の昇圧状態が、前記電源電圧が前記第1電圧に昇圧される最終の昇圧ステップへ移行すると同時、又は、前記最終の昇圧ステップへ移行した直後に、前記電源装置から供給される電圧を前記駆動素子に印加するように、前記駆動装置を制御することを特徴とする、液体吐出装置。
  2. 前記電源電圧の昇圧状態が前記最終の昇圧ステップに移行したときに、前記電源電圧に発生する変動の周期をTとしたときに、
    前記電源制御部は、前記電源電圧の昇圧状態が前記最終の昇圧ステップに移行してから、前記周期Tの半分の時間が経過したときに、前記スイッチ部に、前記電源装置から前記駆動装置への電圧供給を開始させることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 複数のノズルと、前記複数のノズルからそれぞれ液体を吐出させる複数の駆動素子を有する液体吐出ヘッドと、
    前記複数の駆動素子に電圧を印加することにより、前記複数の駆動素子を駆動する駆動装置と、
    前記駆動装置を制御する駆動制御部と、
    前記駆動装置に、前記複数の駆動素子を駆動するための電圧を生成する電源装置と、
    前記電源装置から前記駆動装置への電圧供給を行うためのスイッチ部と、
    前記電源装置と前記スイッチ部を制御する電源制御部と、を備え、
    前記電源制御部は、
    前記電源装置の立ち上げ時に、
    前記電源電圧を複数の昇圧ステップを経て、所定の第1電圧まで段階的に昇圧させ、
    さらに、前記電源電圧の前記第1電圧への昇圧中に、前記スイッチ部に、前記電源装置から前記電源電圧の前記駆動装置への供給を開始させ、
    前記駆動制御部は、
    前記電源電圧の昇圧状態が、前記電源電圧が前記第1電圧に昇圧される最終の昇圧ステップよりも、少なくとも1つ前の昇圧ステップにあるときに、前記電源装置から供給される電圧を前記駆動素子に印加するように、前記駆動装置を制御することを特徴とする、液体吐出装置。
  4. 前記駆動制御部は、前記電源装置から供給される電圧を、全ての前記駆動素子に印加するように、前記駆動装置を制御することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の液体吐出装置。
JP2014202318A 2014-09-30 2014-09-30 液体吐出装置 Active JP6379945B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014202318A JP6379945B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 液体吐出装置
US14/870,360 US9636908B2 (en) 2014-09-30 2015-09-30 Liquid discharging apparatus
US15/583,354 US10131139B2 (en) 2014-09-30 2017-05-01 Liquid discharging apparatus
US16/192,969 US10493754B2 (en) 2014-09-30 2018-11-16 Liquid discharging apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014202318A JP6379945B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016068486A JP2016068486A (ja) 2016-05-09
JP6379945B2 true JP6379945B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=55863618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014202318A Active JP6379945B2 (ja) 2014-09-30 2014-09-30 液体吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6379945B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6965544B2 (ja) 2017-03-29 2021-11-10 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置
JP6859797B2 (ja) 2017-03-29 2021-04-14 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2858725B1 (fr) * 2003-08-06 2005-10-07 St Microelectronics Sa Dispositif autoreparable pour generer une haute tension, et procede de reparation d'un dispositif pour generer une haute tension.
JP2006187056A (ja) * 2004-12-24 2006-07-13 Sharp Corp チャージポンプ方式dc/dcコンバータ
JP5256997B2 (ja) * 2008-10-27 2013-08-07 セイコーエプソン株式会社 流体噴射装置および印刷装置
JP5418365B2 (ja) * 2010-03-30 2014-02-19 コニカミノルタ株式会社 電源装置
JP2013180537A (ja) * 2012-03-05 2013-09-12 Seiko Epson Corp 液体吐出装置及びヘッド制御回路

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016068486A (ja) 2016-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10493754B2 (en) Liquid discharging apparatus
JP5899675B2 (ja) 圧電素子の駆動方法、圧電素子の駆動回路及び液滴吐出ヘッドの駆動装置
JP5256997B2 (ja) 流体噴射装置および印刷装置
US9028025B2 (en) Ink jet head and ink jet printing apparatus with driving channels and dummy channels
US9764546B2 (en) Liquid discharge apparatus
JP6379945B2 (ja) 液体吐出装置
JP2017164954A (ja) 駆動波形生成装置、ヘッド駆動装置、液体を吐出する装置、ヘッド駆動方法
JP6379944B2 (ja) 液体吐出装置
JP6206046B2 (ja) 液体吐出装置
JP6566098B2 (ja) 液体吐出装置
JP6379946B2 (ja) 液体吐出装置
US7914103B2 (en) Liquid droplet jetting apparatus
JP2010201734A (ja) 液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの制御方法
JP7028012B2 (ja) プリントヘッド、液体吐出装置及び圧電素子制御回路
JP2020082597A (ja) 液体噴射装置および液体噴射装置の駆動方法
JP4594060B2 (ja) 液体吐出装置
JP6432422B2 (ja) 液体吐出装置
JP7501053B2 (ja) 液体吐出ヘッド、及び液体吐出ヘッドを備える印刷装置
JP2005231174A (ja) インク噴射装置の駆動方法
JP2011156666A (ja) アクチュエータの駆動装置
JP2011056760A (ja) インクジェットヘッドの駆動装置
JP2007131009A (ja) インクジェット式記録ヘッドの駆動方法及びインクジェット式記録装置
JP2024031599A (ja) 液体吐出ヘッド
JP2023176850A (ja) 液体吐出ヘッド
JP5862708B2 (ja) 駆動電圧波形生成回路および液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170921

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180627

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6379945

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150