JP6379555B2 - 真空断熱材 - Google Patents

真空断熱材 Download PDF

Info

Publication number
JP6379555B2
JP6379555B2 JP2014058668A JP2014058668A JP6379555B2 JP 6379555 B2 JP6379555 B2 JP 6379555B2 JP 2014058668 A JP2014058668 A JP 2014058668A JP 2014058668 A JP2014058668 A JP 2014058668A JP 6379555 B2 JP6379555 B2 JP 6379555B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
gas barrier
isophthalic acid
heat
heat insulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014058668A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015183718A (ja
Inventor
浩介 植田
浩介 植田
雄介 小賦
雄介 小賦
瞬也 南郷
瞬也 南郷
洋一 田所
洋一 田所
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Group Holdings Ltd filed Critical Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Priority to JP2014058668A priority Critical patent/JP6379555B2/ja
Publication of JP2015183718A publication Critical patent/JP2015183718A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6379555B2 publication Critical patent/JP6379555B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Thermal Insulation (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

本発明は、真空断熱材に関するものであり、より詳細には、優れたガスバリア性及び断熱性能を有すると共に、高い層間密着性を有する外装材を備えて成る真空断熱材に関する。
多孔質構造の芯材を外装材で被覆した後、内部を減圧し封止して成る真空断熱材は、気体熱伝導率の寄与がほとんどないことから、グラスウール等の断熱材に比して、薄肉で優れた断熱効果を発現可能であり、冷蔵庫や炊飯器等の生活関連や、床暖房や断熱パネル等の住宅関連等、種々の分野で利用されている。
このような真空断熱材において、芯材を覆う外装材は、真空断熱材内部の減圧状態を維持し得るように、優れた密封性及びガスバリア性を有することが要求されていることから、外装材同士を溶融密着する熱溶着層及びアルミニウム箔や蒸着膜等のガスバリア材を含む積層体が広く使用されている(特許文献1)。
一般に真空断熱材においては、上記のようなガスバリア性を有する外装材で芯材を内包し、外装材の端部を溶着することにより減圧状態を維持するように密封されている。この際、外装材同士の溶着箇所の端部においては、熱溶着層が露出する。一般に外装材のガスバリア性はガスバリア材で確保され、熱溶着層はガスバリア性に乏しいオレフィン系樹脂から成り、しかも厚肉であることから端部の露出面積が大きく、かかる熱溶着層端部から気体などが透過侵入することにより密封性が損なわれ、断熱性能が低下するという問題があった。
このような問題を解決するものとして、本出願人より、芯材と、酸素吸収性樹脂を含有する酸素吸収層を含む外皮材とから構成される真空断熱体が提案されている(特許文献2)。
特開2002−188791号公報 国際公開第2010/029977
上記真空断熱体においては、外皮材が酸素吸収性樹脂を含有すると共に、熱溶着層がオレフィン系樹脂よりも薄肉に形成可能な共重合ポリエチレンテレフタレートから形成されているため、熱溶着層端部の露出面積を低減し気体等の透過侵入を低減させると共に、侵入した酸素は酸素吸収性樹脂で捕捉することによって優れた断熱性能が確保されている。しかしながら、外部に露出した熱溶着層端部からの気体等の透過侵入を防止できれば、外皮材に酸素吸収性樹脂が含有する場合であっても、含有しない場合であっても、断熱性能を向上することが可能になり、長期にわたって優れた断熱性能を発現可能になる。
従って本発明の目的は、優れた熱溶着性及びガスバリア性を有する熱溶着層を備えて成る外装材を用い、熱溶着層端部からの気体等の侵入を有効に防止して断熱性能が向上された真空断熱材を提供することである。
本発明の他の目的は、断熱性能及びガスバリア性に優れ、長期にわたって優れた断熱性能を発現可能であると共に、可撓性及び耐水性にも優れた外装材を用いた真空断熱材を提供することである。
本発明によれば、芯材と、該芯材を被覆する外装材とから成り、内部を減圧密封した真空断熱材において、前記外装材が、少なくとも、熱溶着層及びガスバリア材から成り、該熱溶着層が、イソフタル酸成分の共重合比率が異なる少なくとも2層の未延伸のイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートから成り、イソフタル酸成分の共重合比率が高いイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートから成る層が最内層となることを特徴とする真空断熱材が提供される。
本発明の真空断熱材においては、
1.前記熱溶着層が、イソフタル酸成分の共重合比率が10〜20モル%であるイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートから成る最内層と、イソフタル酸成分の共重合比率が10モル%以下であるイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートから成る層の少なくとも2層から成ること、
2.前記ガスバリア材が、少なくともアルミニウム蒸着層及びガスバリア層とから成り、該ガスバリア層が、ポリカルボン酸系ポリマーから成り、1.4重量%以下の1価の金属元素と、少なくとも5.0重量%以上の多価金属元素と、窒素、炭素の総重量に対して0.01乃至3.0重量%の窒素元素を含むバリア層であること、
本発明の真空断熱材においては、外装材がガスバリア性に優れた熱溶着層を有することから、真空断熱材の外側に露出した熱溶着層端部からの気体等の透過侵入を有効に防止でき、長期にわたって優れた断熱効果を発現できる。
しかも本発明の外装材の熱溶着層においては、従来のオレフィン系樹脂から成る熱溶着層に比して薄肉にすることが可能であることから、熱溶着層端部の露出面積が低減されており、外装材端部からの気体等の透過侵入を有効に防止できる。
更に本発明の熱溶着層は、ガスバリア性に優れていることから、外装材に用いた接着樹脂の残留溶剤の外装材内部への侵入も有効に防止できるため、残留溶剤に起因する真空断熱材の断熱性能の劣化を大幅に低減できる。
本発明の真空断熱材の一例の断面構造を示す図である。 本発明の真空断熱材の外装材に用いる熱溶着層の積層構造の一例を示す図である。 本発明の真空断熱材の外装材に用いる熱溶着層の積層構造の他の一例を示す図である。 本発明の真空断熱材のガスバリア材の一例の積層構造を示す図である。 本発明の真空断熱材のガスバリア材の他の積層構造を示す図である。 本発明の真空断熱材のガスバリア材の他の積層構造を示す図である。
(外装材)
真空断熱材1は、図1に示すように、芯材2と、この芯材2を被覆する外装材3とから成り、この外装材をヒートシールにより溶着して密封し、内部の減圧状態を維持してなるものであり、本発明においては、用いる外装材が、前述した特定の熱溶着層と、ガスバリア材から成ることが重要な特徴である。
図1に示す外装材3は、熱溶着層4、ガスバリア材5、保護層6の3層からなる積層体から成っており、外装材3は芯材2を内包し、最内層である熱溶着層4,4が接するように重ね合わせた状態で溶着されており、外装材3の溶着端部外面においては熱溶着層4の端面が露出した状態になっている。
本発明の真空断熱材においては、イソフタル酸の共重合割合の異なる少なくとも2層の未延伸のイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートから成る熱溶着層を用いることにより、ガスバリア性を確保可能な層と熱溶着性を確保可能な層に機能分離すると共に、これらの2層の層間密着性が高いことから、全体として優れた熱溶着性を確保しながら、熱溶着層のガスバリア性を向上し、前述したような熱溶着層4の露出端面からの気体等の透過侵入を防止すると共に、残留溶剤の外装材内部への侵入を低減して、真空断熱材の優れた断熱性能を長期にわたって持続させることが可能になる。
[熱溶着層]
本発明の外装材においては、熱溶着層として、イソフタル酸成分の共重合比率が異なる少なくとも2層の未延伸のイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート、すなわち図2に示すように、イソフタル酸成分の共重合比率が高いイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET/IA」ということがある)から成る第1層10が最内層、イソフタル酸成分の共重合比率が最内層よりも少ないイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET/IA」ということがある)から成る第2層11から少なくとも成る熱溶着層を使用することが重要な特徴であり、PET/IAが、イソフタル酸含有量が多く、融点が低く低結晶性であることから、特に優れた熱溶着性を有すると共に、PET/IAが熱溶着性と共に優れたガスバリア性を有していることを見出し、これらを積層して熱溶着層として、ガスバリア材及び外皮材と共に外装材を構成する。
本発明において、外装材の最内層となる第1層を構成するPET/IAは、イソフタル酸成分の共重合比率が10〜20モル%、特に10〜16モル%の範囲にあることが、熱溶着性の観点から好ましい。一方、熱溶着層のガスバリア材側に位置する第2層を構成する「PET/IA」は、イソフタル酸成分の共重合比率が、10モル%以下、特に0.1〜6モル%の範囲にあることが、優れたガスバリア性及び熱溶着性の観点から好ましい。上記範囲よりもイソフタル酸量が少ない場合には、上記範囲にある場合に比して熱溶着層のラミネート強度が低下し、層間接着性が損なわれ、十分なシール強度を確保できないおそれがあり、上記範囲よりもイソフタル酸量が多い場合には、熱溶着層に十分なガスバリア性を付与することが困難になる。
本発明に用いる熱溶着層のPET/IA及びPET/IAは、ポリエチレンテレフタレートのジカルボン酸成分としてイソフタル酸成分を上述した量で含有し、残余のジカルボン酸成分としてテレフタル酸を60モル%以上、特に70%モル以上含有し、ジオール成分としてエチレングリコールを80モル%以上、特に90モル%以上含有する共重合ポリエチレンテレフタレートであり、残余の本質的でない成分として、p−β−オキシエトキシ安息香酸、ナフタレン2,6−ジカルボン酸、ジフェノキシエタン−4,4’−ジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等のジカルボン酸や、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−へキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等のジオール成分が少量含有されていてもよい。
本発明において熱溶着層として用いるPET/IAは、フェノール/テトラクロロエタン混合溶媒を用いて測定した固有粘度が0.7以上、特に0.8乃至1.2の範囲にあることが、バリア性や機械的性質のために好ましい。
また数平均分子量は、PET/IAが5000以上、特に10000乃至40000の範囲、PET/IAが5000〜50000の範囲、特に10000乃至40000の範囲にあることが好ましく、ガラス転移点は、PET/IAで40℃以上、特に50℃以上、PET/IAが50℃以上、特に60℃以上であることが、バリア性の点から好ましい。
またPET/IA及びPET/IAの何れにも、それ自体公知のフィルム用配合剤、例えば、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、酸化防止剤、各種安定剤、充填剤、滑剤等を公知の処方によって配合することができ、上述のPET/IA及びPET/IAの条件に当てはまる範囲で公知のポリエチレンテレフタレートやジオール成分を変性させたポリエチレンテレフタレート等をブレンドすることもできる。
本発明においては、外装材の最内層となる第1層の厚みが0.5〜40μm、特に5〜30μmの範囲にあるのが好ましく、一方ガスバリア材側に位置する第2層の厚みが、0.5〜30μm、特に3〜25μmの範囲にあることが好ましい。また第1層と第2層は、ガスバリア性及び熱溶着性の観点から、1:15〜15:1、特に1:10〜8:1の厚み比を有することが好ましい。
本発明における熱溶着層を構成する少なくとも2層フィルムは未延伸であることも重要な特徴であり、これにより優れた熱溶着性が確保される。
このような積層フィルムは、公知の積層方法により製造することができるが、好適には、多層キャストフィルム又は多層インフレーションフィルムのラミネーション、または共押出コートにより形成することが好ましい。
尚、本発明の熱溶着層は、熱溶着層のみを上述した方法により形成し、後述するガスバリア材と接着剤樹脂を用いて積層することもできるし、或いはガスバリア材上に共押出することによって積層することもでき、外装材の製造方法については後述する。
本発明の外装材における熱溶着層は、少なくとも上述したPET/IAから成る第1層及びPET/IAから成る第2層を有すればよいが、これらの層以外の第3層を備えてもよい。このような第3層は、第1層が最内層となる限り、種々の層構成をとることができ、第1層と第2層の間に形成することもできるが、図3に示すように、これらの優れた層間密着性を維持するため、第2層11の第1層10とは反対側に第3層12を形成することが好ましい。このような第3層としては、これに限定されないが、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステル樹脂の他、フェノール系及びエポキシ系から成るプライマーに代表される公知の接着用プライマーを用いることができる。
このような第3層の厚みは、用いる樹脂の種類によって一概に規定できないが、0.01〜10μmの範囲にあることが、第1層及び第2層により発現される熱溶着性及びガスバリア性を損なうことなく、第3層が有する作用効果を発現する上で好ましい。
[ガスバリア材]
本発明の真空断熱材の外装材に、溶着層と共に用いるガスバリア材としては、従来真空断熱材の用途に使用されていたガスバリア材をすべて使用することができる。このような従来公知のガスバリア材としては、アルミニウムやスチール等の金属箔、酸化ケイ素,酸化アルミニウム,酸化ジルコニウム、シリカとアルミナの混合体,ダイヤモンドライクカーボンのような無機物系の蒸着層、或いはアルミニウム等の金属系の蒸着層を形成した蒸着フィルム、エチレンビニルアルコール共重合体、MXD6等のポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリグリコール酸、ポリカルボン酸系ガスバリア性組成物等から成る有機系バリアフィルム、アルミナ、シリカの無機物とエチレンビニルアルコール共重合体、MXD6等のポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリグリコール酸、ポリカルボン酸等の有機物系材料を組み合わせた有機−無機ハイブリットバリアフィルム等を例示することができ、これらの単独、或いは組み合わせによりガスバリア材とすることができる。
本発明においては特に、ガスバリア材として、少なくともアルミニウム蒸着層及びガスバリア層とから成り、該ガスバリア層が、ポリカルボン酸系ポリマーから成り、1.4重量%以下の1価の金属元素と、少なくとも5.0重量%以上の多価金属元素と、窒素、炭素の総重量に対して0.01乃至3.0重量%の窒素元素を含む、ポリカルボン酸系ガスバリア層を含有するガスバリア材を好適に使用することができる。
かかるガスバリア材は、1価の金属元素、多価金属元素、及び窒素の含有量が所定の範囲に制御されることによって、優れたガスバリア性、可撓性、耐水性、及び屈曲加工後の耐水性を有している。
〈ガスバリア層〉
ガスバリア層を構成するポリカルボン酸系ポリマーとしては、上述した耐水性という作用効果を発現する上で1価の金属元素によって部分中和される量が、特にカルボキシル基に対するモル比で4.5%以下、より好ましくは4.0%以下の範囲で部分中和されているポリカルボン酸系ポリマーが、ガスバリア材中の1価の金属元素の量を上記範囲に制御する上で望ましい。上記範囲よりも中和量が多いと、上記範囲にある場合に比して屈曲加工後の耐水性及び高温高湿度条件下でのガスバリア性に劣るようになる。
1価の金属としては、特にナトリウム、カリウムが好適であり、1価金属化合物としてこれらの水酸化物を用いてポリカルボン酸系ポリマーを中和することが好適である。
ポリカルボン酸系ポリマーとしては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、ポリイタコン酸、アクリル酸−メタクリル酸コポリマー等のカルボキシル基を有するモノマーの単独重合体又は共重合体を挙げることができ、特に、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸が好ましい。
ガスバリア層にイソシアネート化合物が含有されていることによって、ガスバリア層に上述した範囲の窒素元素を存在させることができる。
イソシアネート化合物としては、後述するアンダーコート層に用いるイソシアネート系硬化剤として例示するイソシアネート化合物の中から適宜選択して使用することができるが、イソシアネート化合物の中でも、ポリカルボン酸系ポリマーと相溶性に乏しいもの、例えばイソホロンジイソシアネート及びその誘導体等を用いることが好適である。
〈アンダーコート層を形成しないガスバリア層〉
アンダーコート層を形成しないガスバリア層においては、ポリカルボン酸系ポリマー、該ポリマーに部分中和を施す場合は1価の金属元素を有する塩基性化合物、及びイソシアネート化合物を含有するガスバリア層形成用組成物を調製し、このガスバリア層形成用組成物から成るフィルム、シート或いは塗膜を、多価金属のアルカリ性化合物含有組成物によってポリカルボン酸系ポリマーのカルボキシル基をイオン架橋することによって形成することができる。
ガスバリア層形成用組成物は、ポリカルボン酸系ポリマー及びイソシアネート化合物を、水を含む溶媒に溶解させてもよいし、或いはこれらの成分の水含有溶液を混合することにより調製することができる。
ポリカルボン酸系ポリマーを溶解する溶媒としては、水だけでもよいが、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール、2−ブタノン、アセトン等のケトン、トルエン等の芳香族系溶剤と水との混合溶媒であってもよく、特に水よりも低沸点の溶剤を水と組み合わせて用いることができる。
イソシアネート化合物をブリードアウトさせる観点からは、有機溶剤を水100重量部に対して10乃至400重量部の量で配合することが好ましい。
ガスバリア層形成用組成物中の樹脂組成物に含まれるポリカルボン酸系ポリマー量、すなわち遊離カルボキシル基量が、酸価で少なくとも150KOHmg/g以上、特に250乃至970KOHmg/gの範囲であることが好ましい。
またイソシアネート化合物は、ポリカルボン酸系ポリマー100重量部に対して、0.04乃至12重量部、特に0.1乃至7重量部の量で含有して成ることが好適である。
ガスバリア層形成用組成物を、用いるポリカルボン酸系ポリマーやイソシアネート化合物の種類や含有量、或いはガスバリア層形成用組成物の塗工量にもよるが、40乃至110℃の温度で、1秒乃至1分間(ピーク保持時間)加熱し、シート、フィルム又は塗膜を形成する。次いでこのシート、フィルム又は塗膜中のカルボキシル基を多価金属によって、イオン架橋することによりガスバリア層を製造することができる。
多価金属によるイオン架橋は、これに限定されないが、ガスバリア層を、多価金属のアルカリ性化合物を含有する水、或いは多価金属のアルカリ性化合物を含有するアルコール溶液を用い、浸漬処理やスプレー処理等を行うことにより容易に金属イオン架橋構造を形成することができる。
多価金属イオンとしては、ポリカルボン酸系ポリマーのカルボキシル基を架橋可能である限り特に制限されないが、マグネシウム、カルシウム、亜鉛等のアルカリ土類金属の金属イオンを好適に使用できる。また、多価金属のアルカリ性化合物としては、安全性の観点や金属イオン架橋が形成される際の副生成物がガスバリア材中に留まらない点で、カルシウム又はマグネシウムの炭酸塩、水酸化物の少なくとも1種類を使用することが特に好ましい。
上記多価金属のアルカリ性化合物を含有する溶液による処理を行ったガスバリア材は、ポリカルボン酸系ポリマーのカルボキシル基間が、多価金属イオンにより20%以上、特に30%以上の割合でイオン架橋されていることが望ましい。
〈アンダーコート層上に形成されるガスバリア層〉
アンダーコート層上にガスバリア層を形成する場合においては、基材の少なくとも一方の面にガスバリア層を有しており、基材とガスバリア層の間に、1分子中に少なくとも2個のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物及び多価金属のアルカリ性化合物を含有するアンダーコート層が形成されている。
基材上に、イソシアネート化合物及び多価金属のアルカリ性化合物を含有するアンダーコート層を形成し、このアンダーコート層上にポリカルボン酸系ポリマーを含有する溶液を塗布してガスバリア層を形成する。これにより、アンダーコート層中に存在する多価金属イオン及びイソシアネート化合物がポリカルボン酸系ポリマー中に供給されて、ガスバリア層中に所定量の多価金属元素及び窒素元素を存在させることが可能になる。その結果、ポリカルボン酸系ポリマーは金属イオン架橋されると共に、ポリカルボン酸系ポリマー中に供給されたイソシアネート化合物の大部分はガスバリア層表面にブリードアウトし、イソシアネート化合物に由来する化学結合をガスバリア層の表面に存在させることが可能になり、残余のイソシアネート化合物はアンダーコート層との界面近傍に留まり、主としてアンダーコート層中の成分とポリカルボン酸系ポリマー間を架橋するか、もしくはイソシアネート化合物同士で反応する。その結果、前述したガスバリア材と同様に、優れたガスバリア性及び耐水性を有すると共に、屈曲加工後の耐水性や耐ブロッキング性についても優れたガスバリア性積層体とすることができる。
〈アンダーコート層〉
アンダーコート層は、主材樹脂、1分子中にイソシアネート基を少なくとも2個有するイソシアネート系硬化剤及び多価金属のアルカリ性化合物から成るものであるが、主材樹脂が金属元素を樹脂骨格中に含むポリエステルポリオールであること、イソシアネート系硬化剤が直鎖状の脂肪族イソシアネート化合物と骨格中に脂環式の環状構造を有する脂環式イソシアネート化合物の組み合わせであることが特に好適である。
またイソシアネート系硬化剤として、主材樹脂に対して相溶性の異なる直鎖状の脂肪族イソシアネート化合物と骨格中に脂環式の環状構造を有する脂環式イソシアネート化合物の組み合わせを用いることによって、イソシアネート化合物のアンダーコート層内におけるブリードアウトの挙動を制御することが可能になる。
アンダーコート層に用いる主材樹脂としては、金属元素が樹脂骨格中に含まれる非水系樹脂を用いることが好適であり、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系、ポリエステル系等を樹脂分とするものであることが好ましく、これらのポリマーを構成するモノマーに金属塩基を導入させておくことによって、形成される樹脂骨格中に金属元素を含ませることができる。尚、「非水系樹脂」とは、水分を含む溶媒に分散させたエマルジョンやラテックス、或いは水溶性の樹脂を除く概念であり、これにより、水含有溶剤との接触時に生じる過度な膨潤によるアンダーコート層の機械的強度の低下が有効に防止されている。
樹脂のモノマーに導入させておくのに好適な金属塩基としては、多価金属の分散性を向上させるため極性を有する官能基を有していることが望ましく、スルホン酸金属塩基、リン酸金属塩基等を挙げることができる。また金属元素としては、1価の金属元素であることが特に好適であり、本発明においては、特にスルホン酸ナトリウムが導入されていることが好適である。
本発明に用いるガスバリア材においては、基材との優れた密着性を得るため、また多価金属のアルカリ性化合物の分散性を高めるために、イソシアネート系硬化剤を用いることから、イソシアネート系硬化剤に対する主材樹脂として、ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオール、或いはこれらのウレタン変性物等のポリオール成分を用いることが好ましく、これによりアンダーコート層中にウレタン結合が形成され、基材との優れた密着性及び多価金属のアルカリ性化合物の分散性を高めることができる。
上記ポリオール成分或いは多価カルボン酸成分に、金属塩基が導入された成分を共重合させることにより、樹脂骨格中に金属元素を有する非水系樹脂とすることができる。
このような金属塩基が導入された多価カルボン酸としては、スルホテレフタル酸、5−スルホイソフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5〔4−スルホフェノキシ〕イソフタル酸等の金属塩を挙げることができる。また金属塩基が導入されたポリオールとしては2−スルホ−1,4−ブタンジオール、2,5−ジメチル−3−スルホ−2,5−ヘキサンジオール等の金属塩が挙げられる。特に好ましいものは5−ナトリウムスルホイソフタル酸である。
アンダーコート層に用いられるイソシアネート系硬化剤としては、テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の直鎖状の脂肪族イソシアネート化合物と、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、4−シクロヘキシレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の骨格中に脂環式の環状構造を有する脂環式イソシアネート化合物を、重量比で、60:40乃至15:85、特に55:45乃至30:70の割合で配合して使用することが望ましい。
アンダーコート層上に施すガスバリア層形成用組成物としては、イソシアネート化合物を含有しない以外は、前述したアンダーコート層を含有しないガスバリア材におけるガスバリア層形成用組成物と同様のものを使用することができる。
アンダーコート層を有するガスバリア材は、後述する基材の少なくとも一方の表面に、前記アンダーコート層形成用組成物を、形成される層中に樹脂分が0.02乃至5.0g/m、特に0.1乃至2.5g/mの範囲にあり且つガスバリア層形成用組成物溶液中のポリカルボン酸系ポリマーのカルボキシル基に対して多価金属イオンが、0.4当量以上になるように塗工した後、50乃至200℃の温度で0.5秒乃至5分間で乾燥することによりアンダーコート層を形成する。
次いで形成されたアンダーコート層の上に、ガスバリア層形成用組成物を塗布する。ガスバリア層形成用組成物中に含まれるポリカルボン酸系ポリマー量、すなわち遊離カルボキシル基量は、酸価で少なくとも150KOHmg/g以上、特に250乃至970KOHmg/gの範囲であることが好ましい。ガスバリア層形成用組成物の塗工量は、ガスバリア層中にイオン架橋が形成される前の樹脂分のみの乾燥状態で、0.3乃至4.5g/m、特に0.5乃至3.0g/mの範囲となるように塗布することが好ましい。
次いで、塗布されたガスバリア層形成用組成物の加熱処理を行うが、この加熱処理の際にアンダーコート層中の多価金属イオンとイソシアネート化合物がガスバリア層形成用組成物中に移行して、ポリカルボン酸系ポリマーのカルボキシル基間に金属イオン架橋構造を形成し、イソシアネート化合物に由来する窒素元素がガスバリア層の表層及びアンダーコート層との界面近傍に存在することになる。
このガスバリア層形成用組成物の加熱条件は、40乃至110℃、特に50乃至100℃の温度で、1秒乃至1分の範囲にあることが好ましく、2秒乃至30秒の範囲にあることがより好ましい。
〈基材〉
ガスバリア層或いはアンダーコート層を形成する基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ナイロン、エチレンビニルアルコール共重合体或いはポリプロピレン等の熱可塑性樹脂から成るフィルム又はシート等のプラスチック基材、或いはガスバリア性及び輻射熱を遮断する能力(反射率)の向上を目的として、これらのプラスチック基材上に物理的或いは化学的気相蒸着法を用いて、例えば酸化ケイ素や酸化アルミニウムや酸化ジルコニウムのような無機物系の蒸着層、或いはアルミニウムやジルコニウム等の金属系の蒸着層が設けられたプラスチック基材を用いることが特に望ましい。また、前記プラスチック基材が本発明の熱溶着層であっても良い。即ち、熱溶着層、或いは蒸着層が設けられた熱溶着層は熱溶着層の役割と前記ガスバリア層或いはガスバリア層形成する為の前記アンダーコート層を形成する基材の両方の役割を兼ねることが可能である。尚、蒸着層は、予め基材に形成し蒸着フィルムとした後、蒸着フィルムにガスバリア層を形成することもできるが、基材にガスバリア層を形成した後、ガスバリア層上に蒸着層を形成してもよい。
〈層構成〉
本発明に用いる外装材においては、ガスバリア材として特に上述したガスバリア層及び蒸着層を有するガスバリア材を用いることが好ましく、かかるガスバリア材の層構成としては、例えば、図4に示すように、基材として、PETフィルム5a及び該PETフィルム5aに蒸着されたアルミニウム蒸着層5bから成る蒸着フィルムVを用い、この蒸着層5bにアンダーコート層5cを介してガスバリア層5dが形成されてなるガスバリア材5や、或いは図5に示すように、図4に示すガスバリア材5のPETフィルム5a側にも蒸着層5bが更に形成されている層構成でもよいし、図6に示すように、図4のガスバリア層5d上に蒸着層5bが形成されていてもよい。更に、基材として、蒸着層が形成されていないものを使用する場合には、ガスバリア層5d上に蒸着層を形成すればよい。
また上記層構成に、更に前述した他のバリア材や他の樹脂フィルムを積層することもできるし、ガスバリア材に蒸着層を直接形成して上記層構成にすることもできる。
蒸着フィルムとしては、これに限定されないが、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、セロハン、ポリ乳酸、エチレンビニルアルコール共重合体を基材として用いることができ、蒸着フィルムの厚みは、これに限定されないが、蒸着層が100〜20000Å、蒸着層を形成する基材が5〜100μmの範囲にあることが好適である。
(外装材)
本発明の真空断熱材に用いる外装材は、前述した熱溶着層を用いることが重要な特徴であり、特に上述したガスバリア材を合わせて用いることが好適であり、外装材の他の層は従来公知の外装材と同様に構成することができる。
具体的には、図1に示したように、最内層となる熱溶着層4、ガスバリア材5、最外層となる保護層6から成る層構成を好適に採用することができ、更に図1に示す層構成において、ガスバリア材5と保護層6の間に蒸着フィルムを介在させることも好適である。また溶着層、ガスバリア材、保護層の間には必要により接着層が形成されていてもよい。このような接着層としては、従来公知の接着性樹脂を用いることができ、これに限定されないが、後述する押出コートを用いたサンドウィッチラミネートによる積層の場合には、ポリオレフィンの他にも酸変性エチレン・アクリル酸共重合体、酸変性エチレン・アクリル酸エチル共重合体、酸変性ポリエチレン等の酸変性オレフィン系樹脂を使用することができ、接着剤を用いたドライラミネートによる積層の場合は、ウレタン系接着剤を好適に使用することができる。
外装材の最外層に設けられ、外装材の機械的強度、耐水性、耐候性を向上させる保護層を構成する樹脂としては、これに限定されないが、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、メタキシリレンアジパミド等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、或いはエチレン・4フッ化エチレン共重合体樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂を使用することができ、特に外装材の機械的強度、耐突き刺し性等の点から、二軸延伸フィルムから成ることが望ましい。最も好適な保護層としては、二軸延伸ナイロンフィルムを挙げることができる。
本発明に用いる外装材における、ガスバリア材及び保護層の厚みは、特に限定されず、従来真空断熱材の外装材に用いられていた範囲のものを使用することができるが、具体的には、ガスバリア材が3〜100μm、保護層が5〜100μmの範囲にあることが好適である。
本発明の真空断熱材の外装材の製造方法としては、従来公知の接着剤を用いたドライラミネートにより製造することができるが、前記ポリカルボン酸系ガスバリア層を含有するガスバリア材を用いた場合には、押出コートによるサンドウィッチラミネートにより製造することもできる。すなわち、前記ガスバリア材は、ラミネートにおける加工温度範囲において熱分解を起こさない耐熱分解性を有すると共に、この加工温度範囲において未架橋部分が存在することから、熱エネルギーによる一定の分子運動が確保され、ガスバリア層内に生じる応力を緩和することが可能であり、これにより耐クラック性が確保され、直接ガスバリア材に熱可塑性樹脂を押出コートすることができ、効率よく外装材を製造することができる。
従って、本発明においては好適には、ガスバリア層及び蒸着層を有するガスバリア材に熱溶着層を構成するPET/IA及びPET/IAを共押出ラミネートした積層フィルムと、保護層を構成する熱可塑性樹脂フィルムをドライラミネート等の従来公知の積層方法により積層してもよいし、或いは上記ガスバリア材及びPET/IA及びPET/IAから成る熱溶着層から成る積層フィルムに、保護層を構成する熱可塑性樹脂を押出ラミネートすること等によって積層してもよいし、或いはPET/IA及びPET/IAから成るキャストフィルムをガスバリア材とドライラミネートして成る積層フィルムに保護層を構成する熱可塑性樹脂を押出ラミネートすること等によって製造することもできる。
(真空断熱材の製造方法)
本発明の真空断熱材の製造方法自体は従来公知の真空断熱材と同様であり、芯材を前述した外装材によって被覆し、この外装材の溶着層同士を重ね合わせた後、真空チャンバー内で減圧し、所定内圧に到達した後、溶着層を熱溶着して密封することにより製造する。
芯材としては、これに限定されないが、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化ケイ素繊維等の繊維、或いはシリカ、パーライト、カーボンブラック等の粉末を使用することができる。
本発明を次の実施例によりさらに説明するが、本発明は次の例により何らかの制限を受けるものではない。なお、実施例及び比較例の各種測定方法及び評価方法は以下の通りであり、実施例及び比較例の各種測定結果及び層構成を表1及び表2に記載する。
(ヒートシール強度)
ヒートシール試験装置(テスター産業株式会社製)を使用し、シール時間を0.8秒シール圧を2kgf/cmと固定し、シール温度を変更してシール界面の温度を測定しながら、試験片を作製した。ヒートシール強度の測定はJIS―1707に準じ、23℃―50%RH環境下で、精密万能試験機オートグラフAG―IS(島津製作所株式会社製)にて測定した。フィルムの流れ方向(MD)に300mm/minの速度で引っ張り、最大試験力(N/15mm)をヒートシール強度とし、シール界面温度に対してプロットしてヒートシール曲線を作製した。ここでヒート強度が1N/15mmに達するシール界面温度をシール発現温度とし、シール界面温度110℃でのヒートシール強度と共にヒートシール特性の評価に用いた。シール発現温度95℃以下および110℃でのシール強度15N/15mm以上の両条件を満たすものを熱溶着性良好とした。
以下の方法を用いて、バリア材を構成する層B中の一価の金属元素、多価金属元素および窒素元素の含有量を測定した。
(一価の金属元素と多価金属元素の含有量)
ポリカルボン酸系ポリマーから成るバリア材をアルカリ性溶液に浸漬して溶解させた後、蒸発乾固させて得られた固体をオーブンで灰化させる。得られた灰をICP発光分光分析装置(サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社製 iCAP6000)で分析することで、一価の金属元素ならびに多価金属元素の重量比を分析した。
(窒素元素の含有量)
ポリカルボン酸系ポリマーから成るバリア材をアルカリ性溶液に浸漬して溶解させた後、蒸発乾固させて得られた固体を有機元素分析装置(CE Instruments社製 Thermoquest EA1110型)を用いた燃焼法による分析により、窒素と酸素の総重量に対する窒素の重量比を測定した。
真空断熱材の各種測定方法及び評価方法を記載する。
(熱伝導率)
実施例に記載の各真空断熱材を、温度50℃の恒温槽で150日保管した前後で熱伝導率を測定した。また、熱伝導率の差分はその前後の値の差とした。差分の値が小さいことは、真空断熱材内部の真空度が高く保持されていることを意味し、断熱効果が経時的にも維持されていることを示す。
(実施例1)
保護層として厚み15μmの二軸延伸ナイロンフィルム、バリア材として厚み7μmのアルミ箔、熱溶着層として30μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率8%)及び3μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率5%)から成る33μmの未延伸2層イソフタル酸変性PETを用い、これらをウレタン系接着剤にて順次ドライラミネートし、30μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率8%)を最内層とする外装材用積層フィルムを得た。前記外装材用積層フィルムを用い、前述の真空断熱材の製造方法に基づき真空断熱材を得た。
(実施例2)
実施例1において、熱溶着層として20μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率20%)及び3μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率10%)から成る23μmの未延伸2層イソフタル酸変性PETを用い、バリア材として、厚み12μmのアルミ蒸着を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「AL蒸着/PET」と表記)(尾池工業(株)製、テトライトPC)を用いる以外は実施例1と同様の方法で外装材用積層フィルム及び真空断熱材を得た。
(実施例3)
実施例1において、熱溶着層として5μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率10%)及び30μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率0.5%)から成る35μmの未延伸2層イソフタル酸変性PETを用い、バリア材として、厚み12μmのアルミ蒸着を施したエチレンビニルアルコール共重合体(以下、「AL蒸着/EVOH」と表記)((株)クラレ社製、VM−XL)を用いる以外は実施例1と同様の方法で外装材用積層フィルム及び真空断熱材を得た。
(実施例4)
重量比50/50の2種のポリエステルポリオール、バイロン200(東洋紡績(株)社製、樹脂骨格中に金属元素を含有していない非水系樹脂:蛍光X線にて確認)及びバイロンGK570(東洋紡績(株)社製、樹脂骨格中に金属元素を含有する非水系樹脂:蛍光X線にて確認)を、酢酸エチル/MEK混合溶媒(重量比で65/35)で溶解した液に対して、炭酸カルシウム(宇部マテリアルズ(株)社製、CS3N−A、一次粒径:0.3μm)を280重量%になるよう配合して全固形分を35%とした後、ガラスビーズ((株)東新理興社製、BZ−04)によりミル分散してペーストを得た。このペーストに、直鎖状脂肪族ポリイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)社製、スミジュールN3300)をポリエステルポリオールに対して20重量%加え、脂環式ポリイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)社製、デスモジュールZ4470)を、溶媒を除いた重量がポリエステルポリオールに対して20重量%となるよう加え、全固形分が25重量%になるよう前記混合溶媒にて調製し、多価金属のアルカリ性化合物を含有する塗料組成物(A’)から成るコーティング液(A”)とした。
前記コーティング液(A”)をバーコーターにより、厚み12μmのAL蒸着/PET(尾池工業(株)社製、テトライトPC)のアルミ蒸着層側に塗布した後、ボックス型の電気オーブンにより、設定温度70℃、処理時間2分の条件で熱処理し、塗工量1.4g/mの層(A)に該当する層Aを有するフィルムとした。
ポリカルボン酸系ポリマーとしてポリアクリル酸(東亞合成(株)社製、AC-10LP、Mw=2.5万)を用い、水/アセトン混合溶媒(重量比で80/20)に、固形分が10重量%になるように溶解した後、ポリアクリル酸に対して中和度2.5%となるように20%水酸化ナトリウム水溶液を加えて溶液(B’)を得た。
前記溶液(B’)をバーコーターにより、層Aを有する上記フィルムの層A上に、塗工量が1.5g/mになるよう塗布して前駆体層(B0)とした。ここで前駆体層(B0)の塗工量とは、厚み12μmのAL蒸着/PET(尾池工業(株)社製、テトライトPC)に直接溶液(B’)を塗布して乾燥した、即ちイオン架橋を形成させずに溶液(B’)中のポリアクリル酸だけを乾燥して求めた塗工量のことである。塗布後の上記フィルムをコンベア型の電気オーブンにより、設定温度80℃、パスタイム5秒の条件で熱処理することで、前駆体層(B0)中にイオン架橋を形成させた層Bを、層A上に有するフィルム、即ちガスバリア性積層体を得た。
実施例3において、前記ガスバリア性積層体をバリア材として用いる以外は実施例1と同様の方法で外装材用積層フィルム及び真空断熱材を得た。
(実施例5)
実施例4において、前記コーティング液(A”)をバーコーターにより、5μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率10%)及び30μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率0.5%)から成る35μmの未延伸2層イソフタル酸変性PETの30μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率0.5%)層側に塗工する以外は実施例4と同様の方法でガスバリア性積層体を得た。前記ガスバリア性積層体に厚み12μmのAL蒸着/PET(尾池工業(株)社製、テトライトPC)をウレタン系接着剤にてドライラミネートした積層体をバリア材とし、さらに保護層として、二軸延伸ナイロンフィルムをドライラミネートすることで外装材用積層体を得た。前記外装材用積層フィルムを用い、前述の真空断熱材の製造方法に基づき真空断熱材を得た。
(実施例6)
実施例4において、ガスバリア材の層B上に5μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率10%)及び30μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率0.5%)から成る35μmの未延伸2層イソフタル酸変性PETを層Bと30μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率0.5%)層が隣接するように共押出コートし、さらにガスバリア性積層体のポリエチレンテレフタレート側にウレタン系接着剤にて保護層である厚み15μmの二軸延伸ナイロンフィルムをドライラミネートすることで外装材用積層フィルムを得た。前記外装材用積層フィルムを用い、前述の真空断熱材の製造方法に基づき真空断熱材を得た。
(実施例7)
ポリカルボン酸系ポリマーとしてポリアクリル酸(東亞合成(株)社製、AC−10LHP、Mw=25万)を用い、メタノール/2−プロパノール/MEK/水混合溶媒(重量比で25/25/40/10)に、固形分が6重量%になるように溶解した後、ポリアクリル酸に対して中和度2%となるように20%水酸化ナトリウム水溶液を加えて主溶液を得た。前記主溶液に、直鎖状脂肪族ポリイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)社製、スミジュールN3300、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネートベースのイソシアヌレート型、固形分100%、Tg=−60℃、Mn=680)をポリアクリル酸に対して0.4重量部加え、脂環式ポリイソシアネート(住化バイエルウレタン(株)社製、デスモジュールZ4470、イソホロンジイソシアネートベースのイソシアヌレート型、酢酸ブチル溶解品、固形分70%、Tg=70℃、Mn=1200)を、溶媒を除いた重量がポリアクリル酸に対して0.4重量部となるよう加え、バリア材前駆体用コーティング液とした。前記コーティング液をバーコーターにより、AL蒸着/PET(尾池工業(株)社製、テトライトPC)のアルミ蒸着面に塗布した後、コンベア型電気オーブンにより、設定温度105℃、パスタイム40秒の条件で熱処理をして、バリア材前駆体を有するフィルムを得た。水道水1Lに対して塩化カルシウムを金属換算で360mmol(40g)添加し、次いで水酸化カルシウムを11g添加することにより、pHを12.0(水温24℃での値)に調整した後、40℃に暖めてよく攪拌しながら前記バリア材前駆体を有するフィルムを3秒間浸漬処理した。湯中から取り出し乾燥させ、塗工量1.5g/mの層Bを有するバリア材を得た。実施例1において、バリア材として前記塗工量1.5g/mの層Bを有するバリア材を用いる以外は実施例1と同様の方法で外装材用積層フィルム及び真空断熱材を得た。
(比較例1)
実施例1において、熱溶着層として5μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率10%)及び30μmポリエチレンテレフタレートから成る35μmの未延伸2層ポリエステルを用いる以外は実施例1と同様の方法で外装材用積層フィルム及び真空断熱材を得た。
(比較例2)
実施例1において、熱溶着層として5μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率10%)及び30μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率0.5%)から成る35μmの2軸延伸2層イソフタル酸変性PETを用いる以外は実施例1と同様の方法で外装材用積層フィルム及び真空断熱材を得た。
(比較例3)
実施例1において、熱溶着層として5μmの未延伸イソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率10%)及び30μmの2軸延伸イソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率0.5%)から成る35μmの2層のイソフタル酸変性PETを用いる以外は実施例1と同様の方法で外装材用積層フィルム及び真空断熱材を得た。
(比較例4)
実施例1において、熱溶着層として、50μmの未延伸ポリプロピレンを用いる以外は
実施例1と同様の方法で外装材用積層フィルム及び真空断熱材を得た。
(比較例5)
実施例1において、外装材用積層フィルムの最内層が3μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率5%)なるようにドライラミネートする以外は実施例1と同様の方法で外装材用積層フィルム及び真空断熱材を得た。
(比較例6)
実施例1において、熱溶着層として、30μmイソフタル酸変性PET(イソフタル酸成分共重合比率5%)を用いる以外は実施例1と同様の方法で外装材用積層フィルム及び真空断熱材を得た。
実施例においては何れの評価も良好な結果を示したが、熱溶着層の第2層に10μmポリエチレンテレフタレートを用いた比較例1においては、第2層がイソフタル酸変性PETでないため、十分なシール強度が確保できなかった。熱溶着層の一部もしくは全てに2軸延伸イソフタル酸変性PETを用いた比較例2及び3は未延伸イソフタル酸変性PETに比して2軸延伸処理により結晶性が高まり、その結果、熱溶着性において良好な結果が得られなかった。熱溶着層にポリプロピレンを用いた比較例4は熱溶着性においては良好な結果を示したが、本発明の熱溶着層に比して、ガスバリア性が劣り且つ、肉厚であることから外部からの大気の侵入を許し、初期と150日後の熱伝導率の差分において高い値を示した。熱溶着層の第1層にPET/IAを第2層にPET/IAを用いた比較例5はより結晶性が低く、熱溶着性に優れるPET/IAが最内層で無いため、シール発現温度が高いという結果になった。熱溶着層に単層のイソフタル酸変性PETを用いた比較例6及び7は単層であるため、ガスバリア性と熱溶着性の両立が実現できず、初期と150日後の熱伝導率の差分又は熱溶着性において良好な結果が得られなかった。
本発明の真空断熱材は、優れた熱溶着性及びガスバリア性を有する熱溶着層を備えて成る外装材を用いていることから、熱溶着層端部からの気体等の侵入を有効に防止して断熱性能が顕著に向上されており、長期にわたって内部の減圧状態を維持することができ、優れた断熱性能を維持できる。冷蔵庫やクーラーボックス等の保温・保冷用途のほか、住宅建材等にも好適に使用することができる。
1 真空断熱材、2 芯材、3 外装材、4 溶着層、5 ガスバリア材、6 保護層、
10 PET/IAから成る第1層、11 PET/IAから成る第2層。

Claims (3)

  1. 芯材と、該芯材を被覆する外装材とから成り、内部を減圧密封した真空断熱材において、
    前記外装材が、少なくとも、熱溶着層及びガスバリア材から成り、該熱溶着層が、イソフタル酸成分の共重合比率が異なる少なくとも2層の未延伸のイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートから成り、イソフタル酸成分の共重合比率が高いイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートから成る層が最内層となることを特徴とする真空断熱材。
  2. 前記熱溶着層が、イソフタル酸成分の共重合比率が10〜20モル%であるイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートから成る最内層と、イソフタル酸成分の共重合比率が10モル%以下であるイソフタル酸変性ポリエチレンテレフタレートから成る層の少なくとも2層から成る請求項1記載の真空断熱材。
  3. 前記ガスバリア材が、少なくともアルミニウム蒸着層及びガスバリア層とから成り、該ガスバリア層が、ポリカルボン酸系ポリマーから成り、1.4重量%以下の1価の金属元素と、少なくとも5.0重量%以上の多価金属元素と、窒素、炭素の総重量に対して0.01乃至3.0重量%の窒素元素を含むバリア層である請求項1又は2記載の真空断熱材。
JP2014058668A 2014-03-20 2014-03-20 真空断熱材 Active JP6379555B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014058668A JP6379555B2 (ja) 2014-03-20 2014-03-20 真空断熱材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014058668A JP6379555B2 (ja) 2014-03-20 2014-03-20 真空断熱材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015183718A JP2015183718A (ja) 2015-10-22
JP6379555B2 true JP6379555B2 (ja) 2018-08-29

Family

ID=54350502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014058668A Active JP6379555B2 (ja) 2014-03-20 2014-03-20 真空断熱材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6379555B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6728669B2 (ja) * 2015-12-16 2020-07-22 凸版印刷株式会社 真空断熱材用外装材とその製造方法、真空断熱材
US20200191318A1 (en) * 2016-03-18 2020-06-18 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Vacuum thermal insulation material, and home appliance, house wall and transportation equipment provided with same
JP6776618B2 (ja) * 2016-05-24 2020-10-28 大日本印刷株式会社 真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き機器
JP7062354B2 (ja) 2016-09-27 2022-05-06 凸版印刷株式会社 真空断熱材用外装材
CN109707955A (zh) * 2018-12-28 2019-05-03 青岛海尔股份有限公司 真空绝热板及具有其的冰箱
WO2022102316A1 (ja) * 2020-11-16 2022-05-19 三菱ケミカル株式会社 ポリエステル系シーラントフィルム
CN114673297A (zh) * 2022-03-21 2022-06-28 浙江双友物流器械股份有限公司 一种保温板
CN114889266B (zh) * 2022-04-27 2023-11-07 河南银金达彩印股份有限公司 一种petg流延膜

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3449820B2 (ja) * 1994-12-28 2003-09-22 株式会社クラレ ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる食品用フイルム
CN101633418B (zh) * 2003-06-23 2014-06-18 东洋制罐株式会社 运输过程时耐破损及耐凸缘裂纹的树脂被覆铝无缝罐体
JP4778346B2 (ja) * 2005-03-30 2011-09-21 株式会社クラレ 真空断熱体
JP4672429B2 (ja) * 2005-05-02 2011-04-20 藤森工業株式会社 積層フィルムのシーラント層の形成方法、積層フィルムの製造方法および包装袋の製造方法
WO2010029977A1 (ja) * 2008-09-10 2010-03-18 東洋製罐株式会社 真空断熱体
US9605128B2 (en) * 2012-03-30 2017-03-28 Toyo Seikan Group Holdings, Ltd. Gas barrier material and gas barrier laminate

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015183718A (ja) 2015-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6379555B2 (ja) 真空断熱材
US9605128B2 (en) Gas barrier material and gas barrier laminate
JP2015092106A (ja) 真空断熱材
JP6950857B2 (ja) 金属端子用接着性フィルム、金属端子用接着性フィルム付き金属端子、当該金属端子用接着性フィルムを用いた蓄電デバイス、及び蓄電デバイスの製造方法
JP7104136B2 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
JP2020043016A (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
JP2018058280A (ja) ガスバリア性積層体及びその製造方法
JPWO2020085462A1 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
JP6277583B2 (ja) 真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き機器
JP5811533B2 (ja) ガスバリア性積層体及びその製造方法
KR20120104334A (ko) 언더코팅용 도료 조성물
JP7104137B2 (ja) 蓄電デバイス用外装材、その製造方法、及び蓄電デバイス
JP2017139121A (ja) 金属端子用接着性フィルム
WO2017179737A1 (ja) 積層体及び電池用外装材
WO2015046614A1 (ja) 真空断熱材
JP2017019238A (ja) ガスバリア性積層体
JP2014228114A (ja) 真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き機器
JP2015092105A (ja) 真空断熱材
JP2008265155A (ja) 積層体およびその製造方法
JP5845575B2 (ja) 直線引き裂き性透明積層フィルム並びにこれを用いた積層体及び包装袋
JP2006051751A (ja) ガスバリアフィルム積層体
JP2017087616A (ja) ガスバリア性積層体
JP2017133568A (ja) 真空断熱材および真空断熱材付き機器
JP2015091651A (ja) 真空断熱材
WO2016051584A1 (ja) 真空断熱材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180716

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6379555

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150