JP6379497B2 - 定着部材、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着部材、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、定着部材、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を採用した画像形成装置、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ等においては、通常、回転する感光体ドラムを有し、この感光体ドラムの感光層を一様に帯電させた後で、レーザー走査ユニットからのレーザービームによって露光して、静電潜像を形成する。静電潜像をトナーによって現像した後、記録媒体としての転写紙上に転写する。次いで、該転写紙を、一対の定着ローラ等の定着部材を通過させて、トナー像を熱定着させる。
前記定着部材を用いる熱定着方式においては、紙等の記録媒体に融着したトナー像が定着部材に接触するので、定着部材の最表層は離型性のよい材料(例えばフッ素系樹脂)が表面に15μm〜30μmの膜厚で形成される。
定着ローラは記録媒体の画像担持面に直接に接触するため、記録媒体上の画像を構成しているトナーの一部が前記定着ローラの表面に粘着して付着し、この付着トナーがローラの回転に伴い再び記録媒体上に転写されるいわゆる「オフセット現象」を発生することがある。
そこでこのオフセット現象を防止する手段として従来より定着ローラの外周面にポリテトラフルオロエチレン樹脂(以下、PTFEと記す)などのフッ素樹脂のオフセット防止被覆層を設けて定着ローラ表層の離型性(非粘着性)や耐摩耗性を向上させる手段が知られている(例えば特許文献1)。
しかし、例えば、フッ素系樹脂は、樹脂であるがゆえに、材料硬度が高いという問題がある。材料硬度が高いと、静電的に形成されたトナー画像を熱と圧力により記録媒体に定着させる際に、紙繊維の凹凸に対する追従性が低く、高画質な画像が得られない。
この問題を解決すべく、弾性体を表面に形成した定着部材が用いられている。弾性体を定着部材の表面に形成すると、弾性により追従性が改善され、カラー画像においても高画質が得られるが、前記フッ素系樹脂ほどの耐久性を確保できず、耐摩耗性に著しく劣るという問題がある。また、最表層に転写紙の摩擦や転写紙を分離するための分離爪などによる傷が発生すると、定着部材に傷が付いてしまい、定着工程で傷が転写されて異常画像を発生させることがある。
耐摩耗性向上のために、弾性層であるシリコーンゴム組成物に多量のシリカ微粉末やアルミナ微粉末を配合してなる組成物は、既に公知である。しかし、このようなシリコーンゴムは、ゴム硬度が高くなり、高画質を得るための十分な弾性が得られない。そのため、例えば、特許文献2にあるように、ゴムの低硬度化のためには架橋密度を低くしたりして、これを改善するための材料に関する発明も提案がなされている。
しかし、この場合、ゴム強度が低下するため、無機充填物の脱落などが発生し、十分な耐摩耗性を得られない。また、条件によっては、無機充填材が摩耗材料として作用し、摩耗が促進されることもある。
一方、記録媒体の定着性、耐久性、離型性向上のために、定着部材の最表層を所定の形状とする手段が知られている(例えば特許文献3〜5)。また、フッ素樹脂を含む粒子と所定の耐熱性樹脂からなる外殻とを備えた複合粉体を集合させ、その後膜化させることにより離型層を形成することが知られている(特許文献6)。特許文献6では、粒子の一部又は全部を溶融させ、粒子形状が残っていない状態で離型層を形成している。
しかし、特許文献1〜6では、離型性に優れ、モノクロ用の画像形成で要求される光沢性を満たす定着部材はなく、高離型性を発揮し、モノクロ用の画像形成で要求される光沢性を満たす定着部材が望まれていた。
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、より低温で画像剥がれのない高画質な画像形成を行うことができ、トナーの残存付着物の低減によるオフセット異常画像が低減された高画質な画像形成を行うことができ、またモノクロ画像で要求される光沢度が低い画像が得られる定着部材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、トナーによって形成されたトナー像を記録媒体上に定着するために用いられる定着部材であって、前記定着部材は、少なくとも弾性層と離型層を有し、前記記録媒体上のトナー像側に配置され、前記離型層は、微粒子を面方向に配列させた粒子層からなり、前記微粒子の体積平均粒子径が、5μm以上30μm以下であるとともに、前記微粒子が、シリカ、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム及びガラスから選ばれる一種以上であることを特徴とする。
本発明によると、より低温で画像剥がれのない高画質な画像形成を行うことができ、トナーの残存付着物の低減によるオフセット異常画像が低減された高画質な画像形成を行うことができ、またモノクロ画像で要求される光沢度が低い画像が得られる定着部材を提供することができる。
(a)は本発明に係る定着部材を用いた画像形成装置の一例を示す概略説明図であり、(b)は定着装置の一例を示す概略説明図である。 本発明に係る定着部材の一例における層構成を示す断面概略図である。 本発明に係る定着部材の他の例における層構成を示す断面概略図である。 離型層を形成する手法の一例を示す概略説明図である。 微粒子の形状係数SF1の求め方を説明するための概略図である。 本発明に用いられるトナーの形状を模式的に示す図である。 離型層の微粒子による追従性を概念的に説明するための概略図である。
以下、本発明に係る定着部材、定着装置及び画像形成装置について図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
(定着部材)
本発明の定着部材は、少なくとも弾性層202と離型層201を有し、さらに必要に応じてその他の層、例えば、物理的強度を有する基材層203等を有してもよい。また基材層203と弾性層202の間にプライマー層等を有してもよい。また、離型層201は、微粒子を面方向に配列させた粒子層からなり、前記微粒子の体積平均粒子径が、5μm以上30μm以下である。
また前記定着部材の形状は、特に制限はなく、ローラ状又はベルト状のものが挙げられる。
前記定着部材は、図2Aに示すように、弾性層202上に離型層201が順次形成された多層構造を有する。また、図2Bに示すように、基材層203と、基材層203上に弾性層(中間層)202と、離型層(最表層)201とが順次形成された形態の多層構造としてもよい。
−離型層−
最表層である離型層201は、微粒子を面方向に配列させた粒子層である。離型層201を微粒子が面方向に配列した粒子層とすることにより、定着部材には柔軟性が付与され、紙繊維の凹凸に対する追従性が向上する。その結果、紙繊維の凹部であってもトナー像の溶融定着が達成しやすく、より低温で画像剥がれのない高画質な画像形成が可能となる。
また、微粒子が個々に独立して動けるため、柔軟性が得られ、紙などの記録媒体やトナーへの追従性が高くなり、より低温での定着が可能になる。さらに、微粒子による凹凸形状によって離型性が向上し、モノクロ用画像に要求される低光沢を満たすことができる。
図6に離型層201の微粒子の追従性に関して、概念的に説明した図を示す。図6の矢印は記録媒体やトナーによる力を概念的に示すものである。図6では、微粒子が個別に上下(膜厚方向)に動けることで、紙繊維などの凹凸への追従性が向上することが示されている。なお、図6では、上下方向が例として示されているが、これに限られず、面方向にも動くことが可能である。
離型層201を微粒子が面方向に配列した粒子層の構成にすることにより、離型層201が自由度を有し、弾性層202の柔軟な変形に追従可能なため、紙繊維の凹凸等に対する追従性が向上する。一方、記録媒体やトナー等に接する表層が硬い場合、紙繊維などの凹凸に追従することができない。
前記微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化マンガン、酸化アルミニウム、ガラス、架橋アクリル樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。これらの中でも、シリカ、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、ガラス、架橋アクリル樹脂、架橋ポリスチレン樹脂及びポリイミド樹脂から選ばれる一種以上であることが耐熱性の点から好ましい。
また、その粒子径は、体積平均粒子径が5μm以上30μm以下であり、粒径分布がシャープであることが望ましい。体積平均粒子径が5μm未満の場合、粒子による離型性能の効果が充分に得られにくく、30μmを越えると記録媒体(転写紙)の凹凸に追従できず良好な画像を得られない。また、体積平均粒子径が5μm以上30μm以下の場合、高離型性を発揮し、溶融トナーの残存付着物の低減による高画質な画像形成ができ、光沢度が低いマット調の画像を得ることが可能である。
平均粒子径の測定はレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置にて測定することができる。測定装置の例としては、ホソカワミクロン株式会社製の分析装置(商品名:「E−SPART ANALYZER」)を用いて既知の測定方法(例えば特開2002−278326号公報に記載)により、測定を行うことが可能である。
次に、離型層201の形成方法の例を説明する。
図3に示すように、粉体塗布装置35と押し当て部材33を設置し、回転させながら粉体塗布装置35から微粒子を表面32に均一にまぶし、表面32にまぶされた微粒子を押し当て部材33により一定圧力にて押し当てる。この押し当て部材33により、樹脂層へ粒子を埋設させつつ、余剰な粒子を取り除く。
本発明では、このような押し当て部材でのならし工程のみの簡単な工程で、均一な単一粒子層を形成することが可能である。均一な粒子層を形成後、回転させながら所定温度、所定時間で加熱することにより、離型層201を形成する。離型層201の微粒子は、弾性層202に一部埋まるように形成され、固定されることが好ましい。
弾性層202上に微粒子を塗布する際には、十分な量の微粒子を供給することが好ましい。微粒子の供給量が少ないと、微粒子で覆われずに弾性層202が露出する領域が大きくなり、溶融トナーが弾性層202と接触し、オフセットが起こり定着画像の画質が低下することがある。
<粒子の円形度>
図4は形状係数SF1を求めるための概略説明図である。形状係数SF1は、図4に示すように、球状物質の形状における丸さの割合を示す数値であり、球状物質を二次元平面上に投影してできる楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じた値で表される。つまり、SF1は下記の数式(1)により算出される。
SF1={(MXLNG)/AREA}×(100π/4)・・・(1)
微粒子の形状係数SF1が100〜150である場合、微粒子を面方向に配列させて粒子層を形成することが容易となるため好ましい。
微粒子が面方向に配列した粒子層を形成するには、微粒子は複数の粒子が寄り集まった形状でなく、1粒子毎に単分散されていることが好ましい。単分散されていない場合、離型層201を形成するときに高さ方向に粒子が重なった形状が形成されてしまい、微粒子が面方向に配列できないことがある。離型層201においては、図2A、図2Bに示すように、微粒子は面方向に配列されており、粒子が重なることなく1層構造であることが好ましい。
−弾性層−
弾性層202としては、耐熱性のある弾性体である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、耐熱性ゴムが好ましく、例えば、天然ゴム、SBR、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム、液状フッ素エラストマー、などが挙げられる。
これらの中でも、耐熱性の点からシロキサン結合を主鎖とする弾性ゴムが好ましく、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロカーボンシロキサンゴム、液状フッ素エラストマーがより好ましく、耐熱性、離型剤濡れ性の点から、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴムがさらに好ましい。
弾性層202の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばブレード塗装法、ロール塗装法、ダイ塗装法などが挙げられる。
弾性層202の厚みは、前記微粒子の平均粒子半径よりも厚いことが好ましい。特に、50μm〜500μmが好ましい。弾性層202の厚みが50μm未満であると、記録媒体の凹凸に追従できず良好な画像を得られないことがあり、500μmを超えると、定着に必要な熱量を蓄積するための時間がかかるため利便性を著しく低下させることがある。
−基材層−
前述したとおり、弾性層202の下に基材層203を別途設けてもよい。
基材層203としては、その形状、構造、厚み、材質、大きさ等としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
前記形状としては、特に制限はなく、目的に応じて選択することができ、例えば、平板状、ベルト状、円筒状などが挙げられる。
前記構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
前記材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、耐熱性を有するものが好ましく、例えば、樹脂、金属などが挙げられる。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS、フッ素樹脂、などが挙げられる。また、前記樹脂に磁性導電性粒子を分散したものを用いることもできる。具体的には、ワニス状態の樹脂材料中に、ロールミル、サンドミル、遠心脱泡装置等の分散装置を用いて磁性導電性粒子を分散する。これを溶剤により適当な粘度に調整して、金型により所望の厚みに成形することができる。
前記金属としては、例えば、ニッケル、鉄、クロム又はこれらの合金等が挙げられ、それ自体が発熱してもよい。
基材層203の厚みは、熱容量及び強度の点から、30μm〜500μmであることが好ましく、50μm〜150μmがより好ましい。なお、金属材料の場合にはベルトの撓みを考慮して、100μm以下の厚みであることが好ましい。金属材料の場合には、各材料の添加量と加工条件とを調整することで所望のキューリー点を得ることができ、キューリー点が定着ベルトの定着温度近傍となる磁性導電性材料にて発熱層を形成することで、発熱層は電磁誘導によって過昇温されることなく加熱できる。
また、基材層203を弾性体によっても形成することができる。
前記弾性体としては、例えば、天然ゴム、SBR、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロカーボンシロキサンゴム、液状フッ素エラストマーなどが挙げられる。中でも、耐熱性の点から、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロカーボンシロキサンゴム、液状フッ素エラストマーが好ましい。
(定着装置)
本発明の定着装置は、本発明の定着部材と、前記定着部材に対向する対向部材とを備え、前記定着部材と前記対向部材との間を通過する記録媒体に対して、熱と圧力を与えることにより、前記記録媒体上のトナーを定着させる。本発明の定着装置は、本発明の定着部材を有し、更に必要に応じてその他の部材を有していてもよい。
前記定着部材としては、例えばシームレスベルト状の定着ベルト、ローラ状の定着ローラが挙げられ、該定着ベルトは支持ローラと定着補助ローラとの間を張架され、支持されている。
本発明の定着部材(定着装置)を用いることにより、耐久性及び信頼性が向上する。なお、前記記録媒体に特に制限はなく、公知のものを用いることができる。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。前記定着手段が、本発明の定着装置である。なお、前記記録媒体は特に制限されるものではなく、公知のものを用いることができる。
−静電潜像担持体−
前記静電潜像担持体(以下、「電子写真感光体」、「感光体」、「像担持体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、その形状としてはドラム状が好適に挙げられる。その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。
これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
−静電潜像形成手段−
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電は、例えば、前記帯電器を用いて前記静電潜像担持体の表面に電圧を印加することにより行うことができる。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記露光は、例えば、前記露光器を用いて前記静電潜像担持体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
−現像手段−
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
前記現像器は、乾式現像方式のものであってもよいし、湿式現像方式のものであってもよく、また、単色用現像器であってもよいし、多色用現像器であってもよく、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、回転可能なマグネットローラとを有してなるもの、などが好適に挙げられる。
前記現像器内では、例えば、前記トナーと前記キャリアとが混合攪拌され、その際の摩擦により該トナーが帯電し、回転するマグネットローラの表面に穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。
該マグネットローラは、前記静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体(感光体)の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記現像器に収容させる現像剤は、前記トナーを含む現像剤であるが、該現像剤としては一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよい。
−転写手段−
前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写手段(前記第一次転写手段、前記第二次転写手段)は、前記静電潜像担持体(感光体)上に形成された前記可視像を前記記録媒体側へ剥離帯電させる転写器を少なくとも有するのが好ましい。前記転写手段は、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
−定着手段−
前記定着手段は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いて定着させる手段であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、本発明の前記定着装置が用いられる。
−除電手段−
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
−クリーニング手段−
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
−リサイクル手段−
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
−制御手段−
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ここで、図1(a)に本発明の画像形成装置における一例の概略説明図を示す。図1(a)は、複写装置の感光体ドラム101と、その作像系と、定着装置5との構成を概念的に示したものである。
この電子写真方式の画像形成装置における画像作成プロセスは、回転する感光体ドラム101の感光層を、帯電ローラ102を用いて一様に帯電させた後、図示しないレーザー走査ユニットからのレーザービーム103によって露光し、それによって感光体ドラム101上の静電潜像をトナーによって現像してトナー像とし、該トナー像を記録紙107上に転写し、更にその記録紙107を定着装置5に通してトナー像を加熱、加圧して記録紙107に定着するように構成されている。
なお、図1(a)中104は現像ローラ、105はパワーパック(電源)、106は転写ローラ、108はクリーニング装置、109は表面電位計である。
このような定着装置5においては、本発明の定着部材を備えた加熱定着ローラ110を使用している。
このような加熱定着ローラ110は、芯金の中空部に回転中心線に沿ってハロゲンランプ等のヒータを配置し、その輻射熱によって加熱定着ローラ110を内側から加熱するようになっている。なお、定着部材はローラ状に限られるものではなく、ベルト状であってもよい。
また、定着装置5としては、加熱定着ローラ110と平行に、これに圧接する加圧ローラ111を設け、加圧ローラ111と加熱定着ローラ110との間に記録紙107を通過させることにより、記録紙107上に付着しているトナーを加熱定着ローラ110の熱により軟化させつつ、加圧ローラ111と加熱定着ローラ110との間に挟むことによって加圧することにより、記録紙107上にトナー像を定着させている。
図1(b)に本発明の定着装置における一例の概略説明図を示す。図1(b)に示すように、定着部材はベルト方式の定着装置112にも用いることができる。図1(b)中、113は定着ベルト、114は定着ローラ、115は加圧ローラ、116は加熱ローラである。定着ベルト113は本発明の定着部材における構成例の一つであり、発熱部材として用いてもよい。図1(b)の定着ベルト113は発熱部材として用いられており、定着ローラ114と加熱ローラ116とに張架/支持されている。
本発明の画像形成装置は、耐久性及び信頼性を向上させた本発明の前記定着装置を用いているので、電子写真方式の複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンターなどに好適である。
(トナー)
本発明で用いるトナーは公知のトナーの構成材料及び製造方法で作成できる。以下、本発明に用いられるトナーについて詳細を説明する。
本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。
マスターバッチの製造に用いられるバインダー樹脂又はマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
前記マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練して得ることができる。この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。
また、フラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合、混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も用いることができる。この方法は、着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため、乾燥する必要がなく好ましい。
混合、混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
前記トナーの製造方法としては、種々の公知の方法又はそれらを組み合わせた方法を用いることができる。例えば、混練・粉砕法では結着樹脂と着色剤など必要とされるものを乾式混合して、エクストルーダー、2本ロール、3本ロールなどで加熱溶融混練後、冷却して固化する。そして、気流を発生させる超音速ノズル内の気流撹乱で粒子相互の衝突粉砕と、ノズル前方に設置した衝突板(セラミック)に固体・気体の混合物を衝突させて、粉砕を行う。具体例を挙げると、超音速ジェットミル粉砕機(I式、I2式ミル等)で粉砕することが挙げられる。さらに必要な場合、分級機で分級することもできる。
上記方法により得られたトナーの形状は角のある不定形となる。そこで、粉砕・分級トナーに対して、熱風又は機械的エネルギーを付与することにより、トナー表面の角が取れ、不定形から球形に近づくようになる。球形に近づくとトナー粒子の流動性を向上させることができる。その具体的な方法の例としては、以下の方法が挙げられる。
〔機械的処理〕
例えば、特開平09−085741号公報に記載されているようにターボミル(ターボ工業製)を用いた方法や、クリプトロン(川崎重工製)、Q型ミキサー(三井鉱山製)、ハイブリダイザー(奈良機械製)、メカノフィュージョン装置(ホソカワミクロン製等)で連続処理することにより、粉砕トナーの形状を球形化することが可能である。
〔加熱処理(乾式)〕
例えば、サーフュージョンシステム(日本ニューマチック工業)を用いて、100〜300℃の熱風でトナー粒子表面を半溶融させることにより、粉砕トナーの形状を球形化することが可能である。
〔加熱処理(湿式)〕
粉砕法によって得られたトナーをトナーが可塑性を持つような温度(200℃程度)の高温液体中に浸漬することによって、粉砕トナーのトナー粒子の形状を球形化することが可能である。
また、重合法によれば、球形に近いトナー粒子が得られる。例えば、懸濁重合法、乳化重合法、分散重合、界面重合、化学的処理による転相乳化法、溶解懸濁法、ポリエステルの伸長反応等を用いることができる。
上記の方法は、特に制限されるわけではないが、例えば、ポリエステルの伸長反応では、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で液滴状に分散・乳化処理し、架橋及び/又は伸長反応させてトナーを得ることができる。
トナーの構成材料及び製造方法の具体例について説明する。この材料は必要に応じて粉砕法にも使用できる。
<変性ポリエステル>
本発明に用いられるトナーは、バインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含むことが好ましい。
変性ポリエステル(i)は、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態状態のものが挙げられる。
具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものが挙げられる。
変性ポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得られるウレア変性ポリエステルなどが挙げられる。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。
前記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
前記多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)又は3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、DIO単独又はDIOと少量のTOとの混合物が好ましい。
前記2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
前記3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
前記多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)及び3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、及び(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。
前記2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
前記3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。
なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;及びこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する場合がある。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40質量%、好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは2〜20質量%である。0.5質量%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になることがある。また、40質量%を超えると低温定着性が悪化することがある。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、より好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たりに含有されるイソシアネート基が1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する場合がある。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)について説明する。
反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、及び(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);及び脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記(B1)〜(B5)のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。
これらアミン類(B)のうち好ましいものは、(B1)及び(B1)と少量の(B2)の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、より好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超える場合、又は1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合とともにウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、より好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
本発明に用いられるトナーで使用される変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法等により製造することができる。
また、変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、より好ましくは3万〜100万である。このとき、ピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくなり、トナーの弾性が少なくなるため、耐ホットオフセット性が悪化することがある。また10000を超えると定着性の低下や粒子化、粉砕において製造上困難になることがある。
変性ポリエステル(i)の数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合、特に限定されるものではなく、前記好ましい重量平均分子量の範囲にすることが容易な数平均分子量でよい。
変性ポリエステル(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、より好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化することがある。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。
前記反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、及びそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
なお、生成するポリマーの分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用い測定することができる。
<未変性ポリエステル>
本発明に用いられるトナーは、変性ポリエステル(i)単独使用だけでなく、変性ポリエステル(i)とともに、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。未変性ポリエステル(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。
未変性ポリエステル(ii)としては、変性ポリエステル(i)のポリエステル成分と同様の多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも変性ポリエステル(i)と同様である。
また、未変性ポリエステル(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。
変性ポリエステル(i)と未変性ポリエステル(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、変性ポリエステル(i)のポリエステル成分と未変性ポリエステル(ii)は類似の組成が好ましい。
未変性ポリエステル(ii)を含有させる場合の変性ポリエステル(i)と未変性ポリエステル(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、より好ましくは5/95〜25/75、さらに好ましくは7/93〜20/80である。変性ポリエステル(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になることがある。
未変性ポリエステル(ii)のピーク分子量は、通常1000〜10000、好ましくは2000〜8000、より好ましくは2000〜5000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化することがある。
未変性ポリエステル(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、より好ましくは10〜120、さらに好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になることがある。
未変性ポリエステル(ii)の酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、バインダは低酸価バインダが帯電や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
バインダ樹脂のガラス転移点(Tg)は通常35〜70℃、好ましくは55〜65℃である。35℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不十分となる。ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、本発明のトナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。なお、ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計によって測定することができる。
<着色剤>
着色剤としては、公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物等が使用できる。モノクロトナー用としては、カーボンブラックが好ましい。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、又はマスターバッチとともに混練されるバインダ樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
<荷電制御剤>
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。
具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物等が挙げられる。これらの中でも、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、特に制限されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。より好ましくは、0.2〜5重量部である。10重量部を超える場合、トナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招くことがある。
<離型剤>
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイル等の離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示すため、好ましい。
このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及び及びパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
本発明の定着部材は、モノクロ画像出力時に用いるモノクロ用トナーによって形成されたトナー像を記録媒体上に定着する場合に用いられることが好ましい。前記定着部材によれば、モノクロ画像形成時に要求される光沢度が低いマット調の画像を得ることができる。また、モノクロ用トナーが天然ワックスを含む場合、前記光沢度をより満たすことができるため好ましい。
前記天然ワックスが、カルナウバワックス及びライスワックスから選ばれるものであることが好ましい。これらのワックスであると、離型層201の粒子径との組み合わせによりトナーの離型性が向上する。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもでき、また有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
<外添剤>
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。
前記無機微粒子の一次粒子径は、特に制限されるものではないが、5×10−3〜2μmであることが好ましく、5×10−3〜0.5μmであることがより好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m/gであることが好ましい。
前記無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5質量%であることが好ましく、0.01〜2.0質量%であることが好ましい。
前記無機微粒子の具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置(手段)内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られ、さらに転写残トナーの低減を図ることができる。
前記酸化チタン微粒子を用いた場合、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。
しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5質量%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、コピーの繰り返しを行っても安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法の具体例について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
<トナーの製造方法>
(1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。
具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒及び塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。
有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
(2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られないことがある。2000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。
好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。
例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等が挙げられる。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。
例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸又は無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、又はビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、又はその複素環を有するものなどのホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
(3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
(4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。
また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能なものを用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
(5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
また、本発明に用いられるトナーのトナー粒子の形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。
図5は、本発明に用いられるトナーの形状を模式的に示す図である。図5において、略球形状のトナーを長軸r、短軸r、厚さr(但し、r≧r≧rとする)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r/r)(図5(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r/r)(図5(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r/r)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r/r)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r/r)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r、r、rは、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定することができる。
以上によって製造されたトナーは、磁性キャリアを使用しない1成分系の磁性トナーあるいは非磁性トナーとしても用いることができる。
また、2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、磁性キャリアとしては、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、重量平均粒径20〜100μmが好ましい。磁性キャリアの平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体1にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。
また、Znを含むCuフェライトが飽和磁化が高いことから好ましいが、画像形成装置のプロセスにあわせて適宜選択することができる。磁性キャリアを被覆する樹脂としては、特に限定されないが、例えばシリコーン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、含フッ素樹脂、オレフィン樹脂等がある。その製造方法は、コーティング樹脂を溶媒中に溶解し、流動層中にスプレーしコア上にコーティングしても良く、また、樹脂粒子を静電気的に核粒子に付着させた後に熱溶融させて被覆するものであってもよい。被覆される樹脂の厚さは、0.05〜10μmが好ましく、0.3〜4μmがより好ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下、実施例4、6、7とあるのは本発明に含まれない参考例4、6、7とする。
(実施例1)
円筒状の長さ320mm、厚み50μmの基材(ポリイミド樹脂製)上にシリコーン用プライマー(信越化学工業株式会社製プライマーNo.4)層を下地としてスプレー塗布・乾燥した後、その上にフロロシリコーン(信越化学工業株式会社製、X36−420U(ゴム硬度40Hs(ショアA)(ビッカース硬度では、約280Hvに相当)))をブレード塗装にて、厚み150μmの弾性層202を形成した。
微粒子として、体積平均粒子径15μmの酸化アルミニウム粒子(新日鉄住金マテリアルズ株式会社製)を用いた。図3の装置を用いて弾性層上に図2Aのような粒子が面方向に1層配列した粒子層からなる離型層201を形成する。微粒子を表面に均一にまぶし、表面にまぶされた微粒子を押圧力200mN/cmのポリウレタンゴムブレードで余剰分を掻き取った。
150℃で10分間加熱して、粒子を弾性層202に固定化した。弾性層202上に図2Aのような粒子が面方向に1層配列した粒子層からなる離型層201を形成し、[定着部材1]を作製した。
上述したように作製した[定着部材1]を、リコー社製複写機:MPC3000の定着装置に装着させ、上述のトナーの製造方法により作製したカルナウバワックスを含むトナーを用いて、ベタ画像(ブラック)を出力し、定着画像を得た。その画像において、初期光沢度(マット感)評価を下記のように行った。また、同複写装置にてヒータ温度を振って、罫線状画像(ブラック)を出力し定着画像を得た。その画像において初期オフセット性(離型性、追従性)評価を下記のように行った。
試験紙としては、普通紙(Sable−X80)を使用した。
なお、光沢度は測定値が小さいほど、光沢が少なくマット調の画像が得られたと判定した。オフセット性(離型性、追従性)評価は、表1に示す基準で判定した。
−光沢度評価−
光沢度計(商品名:PG−1、角度60°、日本電色株式会社製)を用いて、トナーベタ画像表面の光沢度を測定した。上記光沢度計での測定値14を基準(100%)として達成率を算出し、ランク評価した。
−オフセット性(離型性、追従性)評価−
罫線画像を出力した際の画像表面を目視によるランク付けにより評価し、合否判定を実施した。また、オフセット性(離型性、追従性)評価においては、複写装置にてヒータ温度を変更し、135℃、150℃、165℃で定着させた場合の評価を行った。
また離型層の粒子が単分散となり面方向に配列していることとなっているかは電子顕微鏡(SEM)で観察し判断した。
(実施例2)
実施例1における微粒子を体積平均粒子径10μmの炭酸カルシウム粒子(ニューライム株式会社製)に代える他は同じとし、[定着部材2]を作製した。作製した[定着部材2]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例3)
実施例1における微粒子を体積平均粒子径12μmのシリカ粒子(コアフロント株式会社)に代える他は同じとし、[定着部材3]を作製した。作製した[定着部材3]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例4)
実施例1における微粒子を体積平均粒子径9μmのポリイミド樹脂粒子(宇部興産株式会社製、UIP−R)に代える他は同じとし、[定着部材4]を作製した。作製した[定着部材4]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例5)
実施例1における微粒子を体積平均粒子径25μmのガラス粒子(ユニチカ株式会社製、SPM−25)に代える他は同じとし、[定着部材5]を作製した。作製した[定着部材5]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例6)
実施例1における微粒子を体積平均粒子径5μmの架橋アクリル樹脂粒子(JX日鉱日石株式会社製、NMB−0520)に代える他は同じとし、[定着部材6]を作製した。作製した[定着部材6]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例7)
実施例1における微粒子を体積平均粒子径6μmの架橋ポリスチレン樹脂粒子(積水化成品工業株式会社製、SBX−6)に代える他は同じとし、[定着部材7]を作製した。作製した[定着部材7]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例8)
実施例1における微粒子を体積平均粒子径30μmのジルコニア粒子(ニイミ産業株式会社製)に代える他は同じとし、[定着部材8]を作製した。作製した[定着部材8]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
(比較例1)
円筒状の長さ320mm、厚み50μmの基材(ポリイミド樹脂製)に、シリコーン(信越化学工業株式会社製:X34−387、ゴム硬度41Hs(ショアA))をブレード塗装にて150μm塗装し、150℃30分間で加熱後、200℃4時間で二次加硫することにより形成し、[定着部材9]を作製した。作製した[定着部材9]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
(比較例2)
実施例1における粒子層形成に代えて、次の手順により離型層201を形成した。なお以下、PFAとあるのは、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を示す。
プライマー(三井・デュポンフロロケミカル社製PR−990CL)を4μm厚でスプレーコートした後、150℃30分乾燥した。
その後、372℃,5kgf荷重におけるMFR(測定規格JIS K 7210)が2[g/10min]で体積平均粒子径10μmのPFA(三井・デュポンフロロケミカル社製PFA−950HP Plus)と、372℃、5kgf荷重におけるMFR(測定規格JIS K 7210)が7[g/10min]で体積平均粒子径が0.1μmのPFA(三井・デュポンフロロケミカル社製PFA−945HP Plus)を1/1で混合した混合ディスパージョンを30μm厚でスプレーコートした。その後340℃で30分間焼成(PFA粒子を融かして)して離型層201を形成し、[定着部材10]を作製した。作製した[定着部材10]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
(比較例3)
実施例1における微粒子を体積平均粒子径50μmのガラス粒子(ユニチカ株式会社製、SPL−50)に代える他は同じとし、[定着部材11]を作製した。作製した[定着部材11]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
実施例及び比較例で得られた評価判定結果を表2に示す。
以上のように、本発明に従った実施例1〜8については追従性及び離型性に優れている。一方、本発明に外れた比較例1〜3については光沢度、追従性及び離型性のいずれかに効果が見られない。具体的には、比較例1、3の離型層を有しない定着部材においては、追従性、離型性が劣る。比較例2の離型層としてフッ素系樹脂を形成した構成では、離型性が得られるが、表層が硬いため、追従性が劣った。
1 トナー粒子
5 定着装置
32 表面
33 押し当て部材
35 粉体塗布装置
101 感光体ドラム
102 帯電ローラ
103 レーザービーム
104 現像ローラ
105 パワーパック(電源)
106 転写ローラ
107 記録紙
108 クリーニング装置
109 表面電位計
110 加熱定着ローラ
111 加圧ローラ
112 ベルト方式の定着装置
113 定着ベルト
114 定着ローラ
115 加圧ローラ
116 加熱ローラ
201 離型層
202 弾性層
203 基材層
特開2005−148322号公報 特許第3243991号公報 特開2005−257862号公報 特開2010−281916号公報 特開2007−316529号公報 特開2005−265998号公報

Claims (7)

  1. トナーによって形成されたトナー像を記録媒体上に定着するために用いられる定着部材であって、
    前記定着部材は、少なくとも弾性層と離型層を有し、前記記録媒体上のトナー像側に配置され、
    前記離型層は、微粒子を面方向に配列させた粒子層からなり、
    前記微粒子の体積平均粒子径が、5μm以上30μm以下であるとともに、
    前記微粒子が、シリカ、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム及びガラスから選ばれる一種以上であることを特徴とする定着部材。
  2. 前記トナーが、モノクロ用トナーであることを特徴とする請求項1に記載の定着部材。
  3. 前記モノクロ用トナーが、天然ワックスを含むことを特徴とする請求項に記載の定着部材。
  4. 前記天然ワックスが、カルナウバワックス及びライスワックスから選ばれることを特徴とする請求項に記載の定着部材。
  5. 前記弾性層が、シリコーンゴムからなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の定着部材。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の定着部材と、前記定着部材に対向する対向部材とを備え、
    前記定着部材と前記対向部材との間を通過する記録媒体に対して、熱と圧力を与えることにより、前記記録媒体上のトナーを定着させることを特徴とする定着装置。
  7. 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、
    前記定着手段が、請求項に記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
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