JP2005321533A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 図4の高温高湿(HH)、常温常湿(MM)、低温低湿(LL)の各使用可能範囲は、この3条件で、クリーニングブレードの使用可能範囲をトナーすり抜け量によって評価した結果を示しており、いずれかに属する領域は、温度、湿度の条件によってはクリーニングブレードの経時摩耗小と評価判定された当接条件の範囲を示す。この範囲を具体的な数値で示せば、クリーニング角76〜86°、当接圧0.14〜0.36N/cmの範囲であって、かつ、前記クリーニングブレードをすり抜けるトナーの量が濃度0.01〜0.03の範囲となる。
【選択図】 図4
Description
このような重合法を用いたトナー製造は、トナーの粒径をそろえることにも適しており、前記のように小粒径、球形であると共に、粒度分布の狭いトナーを製造することができる。粒度分布が狭いトナーは、トナーの帯電性を均一にし、現像性、転写性を一層向上させることができる。
特許文献2にはクリーニングブレードと像担持体との当接状態における像担持体の回転トルクについての記載があるが、本発明とは当接状態の評価方式において異なる。
特許文献3にはクリーニングブレードの物性値により略球形トナーに対してのクリーニング不良を改善する方式についての記載があるが、当接状態の評価について本発明とは異なる。
特許文献4にはクリーニングブレードと像担持体との当接圧および当接角度についての記載があるが、本発明とは当接状態の評価方式において、具体的には経時のクリーニングブレード摩耗の評価方式において異なる。
請求項1に記載の画像形成装置では、静電荷による静電潜像を形成する像担持体と、像担持体に露光して潜像を形成する潜像形成装置と、像担持体表面の潜像にトナーを供給し可視像化する現像装置と、像担持体と接触しつつ表面移動する直接又は中間転写体を介して記録材上に転写させる転写装置と、転写後に像担持体表面に残留した転写残トナーを像担持体から回収するクリーニングブレードを有するクリーニング装置とを備える画像形成装置において、前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの像担持体に当接させるクリーニング角を76〜86°、当接圧を0.14〜0.36N/cmの範囲にし、かつ、前記クリーニングブレードをすり抜けるトナーの量を濃度0.01〜0.03の範囲にすることを特徴とする。
請求項2に記載の画像形成装置では、さらに、前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの像担持体に当接させるクリーニング角を78.7〜84.2°、当接圧を0.18〜0.31N/cmの範囲にすることを特徴とする。
ことを特徴とする。
請求項4に記載の画像形成装置では、さらに、前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの引張強さが20〜45MPaの範囲にあることを特徴とする。
請求項5に記載の画像形成装置では、さらに、前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの伸びが200〜400%で、引裂強度が300〜700N/cmにあることを特徴とする。
請求項6に記載の画像形成装置では、さらに、前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの像担持体に当接させるクリーニング角と当接圧とを、(クリーニング角、当接圧)=(78.7、0.255)、(84.2、0.31)、(82.2、0.18)で囲まれた領域内にすることを特徴とする。
請求項8に記載の画像形成装置では、さらに、前記トナーは、真球状の無機微粒子が外添されていることを特徴とする。
請求項9に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、潤滑剤を像担持体に塗布する塗布装置を備えることを特徴とする。
請求項10に記載の画像形成装置では、さらに、前記画像形成装置は、像担持体と少なくとも、帯電手段、現像手段、クリーニング手段のいずれかを備え、一体に支持されていて画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジを備えることを特徴とする。
請求項12に記載の画像形成装置では、さらに、前記トナーは、平均円形度が0.93ないし1.00の範囲にあることを特徴とする。
請求項13に記載の画像形成装置では、さらに、前記トナーは、形状係数SF−1で100〜180の範囲にあり、かつ形状係数SF−2で100〜180の範囲にあることを特徴とする。
請求項14に記載の画像形成装置では、さらに、前記トナーは、外観形状がほぼ球形状であって、短軸と長軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足することを特徴とする。
請求項15に記載の画像形成装置では、さらに、前記トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中にそれぞれ溶解又は分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られることを特徴とする。
図1は、本発明の一実施形態である画像形成装置の構成を示す概略図である。
図2は、本発明の画像形成装置の像担持体周囲の構成を示す概略図であり、像担持体に当接されたクリーニングブレードの状態を示している。
像担持体1の周囲には、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置6、定着装置7及びクリーニング装置8が配置されている。
像担持体1は、光導電性を有するアモルファスシリコン、アモルファスセレン等の非晶質金属、ビスアゾ顔料、フタロシアニン顔料等の有機化合物を用いることができる。環境及び使用後の後処理を考慮すると、有機化合物による像担持体を用いることが好ましい。
現像装置4は、現像剤を担持して像担持体1に供給する現像剤担持体4aと、トナー供給室等を備える。像担持体1と微小間隔をおいて配置された円筒状の現像剤担持体4aと、現像剤担持体4a上の現像剤量を規制する現像剤規制部材とを有している。現像剤担持体4aは、回転可能に支持された中空円筒状の現像剤担持体4aと、現像剤担持体4aの内部にこれと同軸に固設されたマグネットロールとを備えており、現像剤担持体4aの外周面に現像剤を磁気的に吸着して搬送するようになっている。現像剤担持体4aは導電性で、非磁性部材で構成されており、現像バイアスを印加するための電源が接続されている。現像剤担持体4aと像担持体1との間には、電源から電圧が印加され、現像領域に電界が形成される。
クリーニングブレード8aは、金属、樹脂、ゴム等の材質からなるが、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム等のゴムが好ましく用いられ、この中でも特にウレタンゴムが好ましい。
クリーニングブレード8aは、図2に示すように、像担持体1表面に対してカウンター方向に当接させるのが好ましい。当接圧は、一般的には0.1〜0.6N/cmの範囲にあることが好ましい。当接圧が0.1N/cm未満では平均粒径2μm未満のトナーのクリーニングが困難であり、0.6N/cmを越えるとクリーニングブレード先端がめくれたりやバウンディングが生じやすくなり、ビビリ等のクリーニング不良が生じやすくなって、クリーニング性が低下する。当接角度は、一般的には当接位置の接線から5〜25度の範囲になることが好ましい。当接角度が5度未満ではトナーのすり抜けによるクリーニング不良が発生しやすく、25度を越えるとクリーニング時にブレードめくれが生じることがある。
塗布装置はブラシ状ローラ21a、潤滑剤成型体21b、加圧スプリング21cからなり、ブラシ状ローラ21aが加圧スプリング21cで押しつけられた潤滑剤成型体21bから潤滑剤を掻き取って像担持体1の表面に塗布する方式となっている。
図3に示すプロセスカートリッジ200では、本発明にかかるクリーニングブレード8aを備えるクリーニング装置8と共に像担持体1の周囲に帯電装置3、現像装置4、塗布装置21を備えている。
本発明は、クリーニングブレードの摩耗によるクリーニング不良の防止を図るべく、クリーニングブレードと像担持体との当接条件すなわち当接角度と当接圧を、摩耗の少ない範囲に設定したクリーニング装置を提供しようとするものである。
従来、摩耗低減の評価方法としては、実機で通紙したり、単体機を用いた空回し試験を行って、実際にクリーニングブレードを摩耗させてその大小を評価する方法が採られていた。しかし、この方法では時間がかかるため、多くの水準から最適条件を見いだすのに多大な労力を費やしてきた。
クリーニングブレードの下流側の像担持体に白色の不織布を当てて、クリーニングブレードを通過したトナー(すり抜けトナー)を採取し、不織布についたトナーの濃度差で優劣を判定する。または、トナーの個数を数えてもよい。
今回の実験ではクリーニング評価用の縦帯チャートを100枚通紙した後、同じ縦帯チャートを1枚通紙した際のすり抜けトナー量を上記濃度差で測定した。
図4で横軸はクリーニング角度を示し、縦軸は当接圧を示す。
また、トナーの初期すり抜け量の測定評価はクリーニング角度と当接圧の各条件ごとに高温高湿(HH)、常温常湿(MM)、低温低湿(LL)の3条件で行った。
ここで、図5に示すように、当接角θは像担持体の当接点Aにおける接線Xと変形前のブレード(図面では点線で示した)とのなす角を表し、クリーニング角は図のαで示す角度であって、α=90°−θで表される。
当接荷重Pはクリーニングブレードを像担持体1に当接させたときの圧接力P′の法線方向ベクトル値であり、当接圧はPをクリーニングブレードの当接長さLで割ったP/Lの値である。
本発明において、像担持体表面に圧接するクリーニングブレードの先端部は、像担持体の回転方向と反対方向(カウンター方向)に向けて負荷をかけた状態で圧接することが好ましい。図5に示すようにクリーニングブレードの先端部は像担持体と圧接するときに、圧接面を形成することが好ましい。
この範囲を具体的な数値で示せば、クリーニング角76〜86°、当接圧0.14〜0.36N/cmの範囲であって、かつ、前記クリーニングブレードをすり抜けるトナーの量が濃度0.01〜0.03の範囲となる。
すり抜けトナー量が濃度0.01〜0.03となる当接条件ではクリーニングブレードの経時摩耗小と評価されるため上記の範囲となる。
この範囲を具体的な数値で示せば、クリーニング角が78.7〜84.2°、当接圧が0.18〜0.31N/cmの範囲となる。
この範囲を具体的な数値で示せば、クリーニング角と当接圧とを、(クリーニング角、当接圧)=(78.7、0.255)、(84.2、0.31)、(82.2、0.18)で囲まれた範囲となる。
一般に、クリーニングブレードの硬度、ヤング率あるいは100%モジュラスが低すぎると、圧力不足や弾性体の腰が弱く、クリーニングブレードの接触面積が大きくなり、摩擦力が増加し、摺動性が悪くなる。高すぎると像担持体表面への傷の原因となる。
引張強さが小さすぎると耐久性が低くなり、伸びが小さすぎると、しなやかさが足りなくなり追随性が悪化する。
反発弾性が低すぎると、高速度で走行する像担持体の表面に追随して弾性変形したエッジの復元速度が遅く、巻き込まれやすい。高すぎると、始動時に像担持体ドラムとクリーニングブレードとの間に摺擦音(鳴き)が生ずる。
永久伸びが大きすぎると、ブレードと像担持体との接触面積が時間、負荷力の増加とともに増し、クリーニング不良発生の原因となる。
また、窒素含有率が4%を越えると、芳香族イソシアネート化合物に起因するポリウレタン中のハードセグメントの凝集力が強くなり、反発弾性が乏しくなり、100%モジュラス値が大きくなり過ぎる。
本発明においては、特に好ましくは、硬度(JIS−A) 68°〜 78°、反発弾性係数15〜55、引張強さ20〜45MPa、伸び200〜400%、引裂強度300〜700N/cmであるポリウレタン弾性体である。
本発明のごとく、各物性値の適正範囲を見いだしたことにより、クリーニングブレードの経時摩耗を低減できる当接条件を効率よく得ることができる。
なお、本発明で用いられる物性値の測定法はJISK−6301加硫ゴム物性試験方法に準じる。
本発明において、クリーニングブレードに上記の物性値を持たせることで、ブレードで発生する振動の増幅を抑制し、クリーニングブレードの経時摩耗を抑制して像担持体上の付着力の強いトナー等を確実に除去することができる。
本発明の画像形成装置はクリーニングブレードの硬度が68°〜78°であることを特徴とする。
クリーニングブレードの硬度を68°〜78°の範囲になるように構成することにより、クリーニングブレードは支持体に安定して保持され、しかもクリーニングブレードの振動を安定にし、ブレードめくれやトナーすり抜けが発生しない安定したクリーニング性を実現できることを見いだした。一方、硬度が68°未満ではトナーすり抜けやブレードめくれが発生しやすくなり、硬度が78°より大きくても、トナーすり抜けやブレードめくれが発生しやすい。
硬度の測定はJISK6301スプリング式硬さ試験機A形を用いて行う。試験方法もJISK6301に準ずる。測定環境条件は25℃、50%RHである。
クリーニングブレードの反発弾性係数を15〜55の範囲となるように構成することにより、クリーニングブレードの先端部での圧接による変形を阻害することなく、しかもクリーニングブレードの振動を安定にし、ブレードめくれやトナーすり抜けが発生しない安定したクリーニング性を実現できる。一方、反発弾性係数が15未満ではトナーすり抜けが発生しやすくなり、55以上ではブレードめくれが発生しやすい。
このような重合法を用いたトナー製造は、トナーの粒径をそろえることにも適しており、前記のように小粒径、球形であると共に、粒度分布の狭いトナーを製造することができる。粒度分布が狭いトナーは、トナーの帯電性を均一にし、現像性、転写性を一層向上させることができる。
無機微粒子の外添剤を含有することにより、常にクリーニングブレード8aと像担持体1との当接部には無機微粒子が供給されて、適度にクリーニングブレード8aをすり抜け、ブレード鳴きの発生を抑えることができる。また、ブレードめくれも発生することがないため、クリーニングブレード8aの当接状態をクリーニングに適した状態に保つことができる。
本発明の画像形成装置において、現像装置4で使用するトナーは、体積平均粒径3〜8μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。
小粒径のトナーを用いることで、潜像に対して緻密にトナーを付着させることができる。しかしながら、本発明の範囲よりも体積平均粒径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌において磁性キャリアの表面にトナーが融着し、磁性キャリアの帯電能力を低下させ、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着を発生させやすくなる。逆に、トナーの体積平均粒径が本発明の範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒径の変動が大きくなる場合が多い。
尚、トナーの平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いて測定することができる。本発明においてはコールターカウンターTA−II型を用い個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)及びパーソナルコンピュータ(PC9801:NEC社製)に接続し、測定した。
しかしながら、本発明のクリーニング装置8により、上記のような平均円形度の高いトナーを用いる場合であっても、本発明の当接条件でクリーニングブレードを像担持体1表面に当接させてクリーニングすることで、残存トナーを像担持体1表面にダメージを与えることなく、効率的にクリーニングを行うことができる。
図6は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4) ・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100/4π) ・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと像担持体1との接触が点接触に近くなるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと像担持体1との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、球形トナーはクリーニングブレード8aと像担持体1との間隙に入り込みやすいため、トナーの形状係数SF−1又はSF−2はある程度大きい方がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると、画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。このために、SF−1とSF−2は180を越えない方が好ましい。
尚、形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
本発明に係るトナーはバインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
尚、生成するポリマーの分子量は、THFを溶媒としゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
本発明においては、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
尚、ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)によって測定することができる。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダ樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダ樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダ樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。例えばビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等の樹脂が挙げられる。樹脂微粒子の平均粒径は5〜200nm、好ましくは20〜300nmである。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
図7は、本発明に係るトナーの形状を模式的に示す図である。図7において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、本発明のトナーは、短軸と長軸との比(r2/r1)(図7(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図7(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。短軸と長軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
また、2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、磁性キャリアとしては、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、体積平均粒径20〜100μmが好ましい。平均粒径が20μm未満では、現像時に像担持体1にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。また、Znを含むCuフェライトが飽和磁化が高いことから好ましいが、画像形成装置100のプロセスにあわせて適宜選択することができる。磁性キャリアを被覆する樹脂としては、特に限定されないが、例えばシリコーン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、含フッ素樹脂、オレフィン樹脂等がある。その製造方法は、コーティング樹脂を溶媒中に溶解し、流動層中にスプレーしコア上にコーティングしても良く、また、樹脂粒子を静電気的に核粒子に付着させた後に熱溶融させて被覆するものであってもよい。被覆される樹脂の厚さは、0.05〜10μm、好ましくは0.3〜4μmがよい。
2 帯電装置
2a 帯電ローラ
2b クリーニングパッド
3 露光装置
3a レーザ光
4 現像装置
6 転写装置
6a 転写ベルト
6b 転写バイアスローラ
6c テンションローラ
7 定着装置
8 クリーニング装置
8a クリーニングブレード
8c トナー回収コイル
8d トナー回収羽根
9 除電ランプ
11 ドラム分離爪
21 塗布装置
21a ブラシ状ローラ
21b 潤滑剤成型体
21c 加圧スプリング
20 読取部
30 画像形成部
40 給紙部
100 画像形成装置
200 プロセスカートリッジ
Claims (15)
- 静電荷による静電潜像を形成する像担持体と、像担持体に露光して潜像を形成する潜像形成装置と、像担持体表面の潜像にトナーを供給し可視像化する現像装置と、像担持体と接触しつつ表面移動する直接又は中間転写体を介して記録材上に転写させる転写装置と、転写後に像担持体表面に残留した転写残トナーを像担持体から回収するクリーニングブレードを有するクリーニング装置とを備える画像形成装置において、
前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの像担持体に当接させるクリーニング角を76〜86°、当接圧を0.14〜0.36N/cmの範囲にし、
かつ、前記クリーニングブレードをすり抜けるトナーの量を濃度0.01〜0.03の範囲にする
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの像担持体に当接させるクリーニング角を78.7〜84.2°、当接圧を0.18〜0.31N/cmの範囲にする
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの硬度(JIS−A)が68〜78°、反発弾性係数が15〜55の範囲にある
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの引張強さが20〜45MPaの範囲にある
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの伸びが200〜400%で、引裂強度が300〜700N/cmにある
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記クリーニング装置は、クリーニングブレードの像担持体に当接させるクリーニング角と当接圧とを、(クリーニング角、当接圧)=(78.7、0.255)、(84.2、 0.31)、(82.2、0.18)で囲まれた領域内にする
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記トナーは、8〜300nmの範囲にある無機微粒子が外添されている
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし7のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記トナーは、真球状の無機微粒子が外添されている
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、潤滑剤を像担持体に塗布する塗布装置を備える
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし9のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、像担持体と少なくとも、帯電手段、現像手段、クリーニング手段のいずれかを備え、一体に支持されていて画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジを備える
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1ないし10のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記画像形成装置は、体積平均粒径Dvが3〜8μmの範囲にあり、体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnとの比Dv/Dnが、1.00ないし1.40の範囲にあるトナーを用いる
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11に記載の画像形成装置において、
前記トナーは、平均円形度が0.93ないし1.00の範囲にある
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11又は12に記載の画像形成装置において、
前記トナーは、形状係数SF−1で100〜180の範囲にあり、かつ 形状係数SF−2で100〜180の範囲にある
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11ないし13のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記トナーは、外観形状がほぼ球形状であって、
短軸と長軸との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲で、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲であって、長軸r1≧短軸r2≧厚さr3の関係を満足する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項11ないし14のいずれかに記載の画像形成装置において、
前記トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中にそれぞれ溶解又は分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られる
ことを特徴とする画像形成装置。
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