JP2015141266A - 定着部材、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
定着ローラは記録媒体の画像担持面に直接に接触するため、記録媒体上の画像を構成しているトナーの一部が前記定着ローラの表面に粘着して付着し、この付着トナーがローラの回転に伴い再び記録媒体上に転写されるいわゆる「オフセット現象」を発生することがある。
そこでこのオフセット現象を防止する手段として従来より定着ローラの外周面にポリテトラフルオロエチレン樹脂(以下、PTFEと記す)などのフッ素樹脂のオフセット防止被覆層を設けて定着ローラ表層の離型性(非粘着性)や耐摩耗性を向上させる手段が知られている(例えば特許文献1)。
この問題を解決すべく、弾性体を表面に形成した定着部材が用いられている。弾性体を定着部材の表面に形成すると、弾性により追従性が改善され、カラー画像においても高画質が得られるが、前記フッ素系樹脂ほどの耐久性を確保できず、耐摩耗性に著しく劣るという問題がある。また、最表層に転写紙の摩擦や転写紙を分離するための分離爪などによる傷が発生すると、定着部材に傷が付いてしまい、定着工程で傷が転写されて異常画像を発生させることがある。
しかし、この場合、ゴム強度が低下するため、無機充填物の脱落などが発生し、十分な耐摩耗性を得られない。また、条件によっては、無機充填材が摩耗材料として作用し、摩耗が促進されることもある。
しかし、特許文献1〜6では、離型性に優れ、モノクロ用の画像形成で要求される光沢性を満たす定着部材はなく、高離型性を発揮し、モノクロ用の画像形成で要求される光沢性を満たす定着部材が望まれていた。
本発明の定着部材は、少なくとも弾性層202と離型層201を有し、さらに必要に応じてその他の層、例えば、物理的強度を有する基材層203等を有してもよい。また基材層203と弾性層202の間にプライマー層等を有してもよい。また、離型層201は、微粒子を面方向に配列させた粒子層からなり、前記微粒子の体積平均粒子径が、5μm以上30μm以下である。
また前記定着部材の形状は、特に制限はなく、ローラ状又はベルト状のものが挙げられる。
最表層である離型層201は、微粒子を面方向に配列させた粒子層である。離型層201を微粒子が面方向に配列した粒子層とすることにより、定着部材には柔軟性が付与され、紙繊維の凹凸に対する追従性が向上する。その結果、紙繊維の凹部であってもトナー像の溶融定着が達成しやすく、より低温で画像剥がれのない高画質な画像形成が可能となる。
図6に離型層201の微粒子の追従性に関して、概念的に説明した図を示す。図6の矢印は記録媒体やトナーによる力を概念的に示すものである。図6では、微粒子が個別に上下(膜厚方向)に動けることで、紙繊維などの凹凸への追従性が向上することが示されている。なお、図6では、上下方向が例として示されているが、これに限られず、面方向にも動くことが可能である。
図3に示すように、粉体塗布装置35と押し当て部材33を設置し、回転させながら粉体塗布装置35から微粒子を表面32に均一にまぶし、表面32にまぶされた微粒子を押し当て部材33により一定圧力にて押し当てる。この押し当て部材33により、樹脂層へ粒子を埋設させつつ、余剰な粒子を取り除く。
図4は形状係数SF1を求めるための概略説明図である。形状係数SF1は、図4に示すように、球状物質の形状における丸さの割合を示す数値であり、球状物質を二次元平面上に投影してできる楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じた値で表される。つまり、SF1は下記の数式(1)により算出される。
SF1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・(1)
微粒子の形状係数SF1が100〜150である場合、微粒子を面方向に配列させて粒子層を形成することが容易となるため好ましい。
弾性層202としては、耐熱性のある弾性体である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、耐熱性ゴムが好ましく、例えば、天然ゴム、SBR、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム、液状フッ素エラストマー、などが挙げられる。
これらの中でも、耐熱性の点からシロキサン結合を主鎖とする弾性ゴムが好ましく、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロカーボンシロキサンゴム、液状フッ素エラストマーがより好ましく、耐熱性、離型剤濡れ性の点から、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴムがさらに好ましい。
弾性層202の厚みは、前記微粒子の平均粒子半径よりも厚いことが好ましい。特に、50μm〜500μmが好ましい。弾性層202の厚みが50μm未満であると、記録媒体の凹凸に追従できず良好な画像を得られないことがあり、500μmを超えると、定着に必要な熱量を蓄積するための時間がかかるため利便性を著しく低下させることがある。
前述したとおり、弾性層202の下に基材層203を別途設けてもよい。
基材層203としては、その形状、構造、厚み、材質、大きさ等としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができる。
前記形状としては、特に制限はなく、目的に応じて選択することができ、例えば、平板状、ベルト状、円筒状などが挙げられる。
前記構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS、フッ素樹脂、などが挙げられる。また、前記樹脂に磁性導電性粒子を分散したものを用いることもできる。具体的には、ワニス状態の樹脂材料中に、ロールミル、サンドミル、遠心脱泡装置等の分散装置を用いて磁性導電性粒子を分散する。これを溶剤により適当な粘度に調整して、金型により所望の厚みに成形することができる。
前記金属としては、例えば、ニッケル、鉄、クロム又はこれらの合金等が挙げられ、それ自体が発熱してもよい。
前記弾性体としては、例えば、天然ゴム、SBR、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロカーボンシロキサンゴム、液状フッ素エラストマーなどが挙げられる。中でも、耐熱性の点から、シリコーンゴム、フロロシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロカーボンシロキサンゴム、液状フッ素エラストマーが好ましい。
本発明の定着装置は、本発明の定着部材と、前記定着部材に対向する対向部材とを備え、前記定着部材と前記対向部材との間を通過する記録媒体に対して、熱と圧力を与えることにより、前記記録媒体上のトナーを定着させる。本発明の定着装置は、本発明の定着部材を有し、更に必要に応じてその他の部材を有していてもよい。
前記定着部材としては、例えばシームレスベルト状の定着ベルト、ローラ状の定着ローラが挙げられ、該定着ベルトは支持ローラと定着補助ローラとの間を張架され、支持されている。
本発明の定着部材(定着装置)を用いることにより、耐久性及び信頼性が向上する。なお、前記記録媒体に特に制限はなく、公知のものを用いることができる。
本発明の画像形成装置は、静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、クリーニング手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。前記定着手段が、本発明の定着装置である。なお、前記記録媒体は特に制限されるものではなく、公知のものを用いることができる。
前記静電潜像担持体(以下、「電子写真感光体」、「感光体」、「像担持体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、その形状としてはドラム状が好適に挙げられる。その材質としては、例えば、アモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体などが挙げられる。
これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、などが挙げられる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、などの各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像手段は、例えば、前記トナー乃至前記現像剤を用いて現像することができる限り、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記トナー乃至現像剤を収容し、前記静電潜像に該トナー乃至該現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好適に挙げられる。
該マグネットローラは、前記静電潜像担持体(感光体)近傍に配置されているため、該マグネットローラの表面に形成された前記磁気ブラシを構成する前記トナーの一部は、電気的な吸引力によって該静電潜像担持体(感光体)の表面に移動する。その結果、前記静電潜像が該トナーにより現像されて該静電潜像担持体(感光体)の表面に該トナーによる可視像が形成される。
前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、などが挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記定着手段は、記録媒体に転写された可視像を定着装置を用いて定着させる手段であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、本発明の前記定着装置が用いられる。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
この電子写真方式の画像形成装置における画像作成プロセスは、回転する感光体ドラム101の感光層を、帯電ローラ102を用いて一様に帯電させた後、図示しないレーザー走査ユニットからのレーザービーム103によって露光し、それによって感光体ドラム101上の静電潜像をトナーによって現像してトナー像とし、該トナー像を記録紙107上に転写し、更にその記録紙107を定着装置5に通してトナー像を加熱、加圧して記録紙107に定着するように構成されている。
なお、図1(a)中104は現像ローラ、105はパワーパック(電源)、106は転写ローラ、108はクリーニング装置、109は表面電位計である。
このような加熱定着ローラ110は、芯金の中空部に回転中心線に沿ってハロゲンランプ等のヒータを配置し、その輻射熱によって加熱定着ローラ110を内側から加熱するようになっている。なお、定着部材はローラ状に限られるものではなく、ベルト状であってもよい。
本発明で用いるトナーは公知のトナーの構成材料及び製造方法で作成できる。以下、本発明に用いられるトナーについて詳細を説明する。
本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。
マスターバッチの製造に用いられるバインダー樹脂又はマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
また、フラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合、混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も用いることができる。この方法は、着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため、乾燥する必要がなく好ましい。
前記トナーの製造方法としては、種々の公知の方法又はそれらを組み合わせた方法を用いることができる。例えば、混練・粉砕法では結着樹脂と着色剤など必要とされるものを乾式混合して、エクストルーダー、2本ロール、3本ロールなどで加熱溶融混練後、冷却して固化する。そして、気流を発生させる超音速ノズル内の気流撹乱で粒子相互の衝突粉砕と、ノズル前方に設置した衝突板(セラミック)に固体・気体の混合物を衝突させて、粉砕を行う。具体例を挙げると、超音速ジェットミル粉砕機(I式、I2式ミル等)で粉砕することが挙げられる。さらに必要な場合、分級機で分級することもできる。
例えば、特開平09−085741号公報に記載されているようにターボミル(ターボ工業製)を用いた方法や、クリプトロン(川崎重工製)、Q型ミキサー(三井鉱山製)、ハイブリダイザー(奈良機械製)、メカノフィュージョン装置(ホソカワミクロン製等)で連続処理することにより、粉砕トナーの形状を球形化することが可能である。
例えば、サーフュージョンシステム(日本ニューマチック工業)を用いて、100〜300℃の熱風でトナー粒子表面を半溶融させることにより、粉砕トナーの形状を球形化することが可能である。
粉砕法によって得られたトナーをトナーが可塑性を持つような温度(200℃程度)の高温液体中に浸漬することによって、粉砕トナーのトナー粒子の形状を球形化することが可能である。
本発明に用いられるトナーは、バインダ樹脂として変性ポリエステル(i)を含むことが好ましい。
変性ポリエステル(i)は、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態状態のものが挙げられる。
具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものが挙げられる。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、より好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たりに含有されるイソシアネート基が1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する場合がある。
反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、及び(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記(B1)〜(B5)のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。
これらアミン類(B)のうち好ましいものは、(B1)及び(B1)と少量の(B2)の混合物である。
また、変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、より好ましくは3万〜100万である。このとき、ピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくなり、トナーの弾性が少なくなるため、耐ホットオフセット性が悪化することがある。また10000を超えると定着性の低下や粒子化、粉砕において製造上困難になることがある。
前記反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、及びそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
本発明に用いられるトナーは、変性ポリエステル(i)単独使用だけでなく、変性ポリエステル(i)とともに、未変性ポリエステル(ii)をバインダ樹脂成分として含有させることもできる。未変性ポリエステル(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。
変性ポリエステル(i)と未変性ポリエステル(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、変性ポリエステル(i)のポリエステル成分と未変性ポリエステル(ii)は類似の組成が好ましい。
未変性ポリエステル(ii)の酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、バインダは低酸価バインダが帯電や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物等が使用できる。モノクロトナー用としては、カーボンブラックが好ましい。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。
具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物等が挙げられる。これらの中でも、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダ樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイル等の離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示すため、好ましい。
このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナウバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及び及びパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。
前記無機微粒子の一次粒子径は、特に制限されるものではないが、5×10−3〜2μmであることが好ましく、5×10−3〜0.5μmであることがより好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。
しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5質量%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、コピーの繰り返しを行っても安定した画像品質が得られる。
(1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。
具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒及び塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。
有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られないことがある。2000重量部を超えると経済的でない。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン−アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等が挙げられる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。
例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸又は無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、又はビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、又はその複素環を有するものなどのホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能なものを用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
図5は、本発明に用いられるトナーの形状を模式的に示す図である。図5において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする)で規定するとき、本発明のトナーは、長軸と短軸との比(r2/r1)(図5(b)参照)が0.5〜1.0で、厚さと短軸との比(r3/r2)(図5(c)参照)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。長軸と短軸との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さと短軸との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さと短軸との比(r3/r2)が1.0では、長軸を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、r1、r2、r3は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定することができる。
また、2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、磁性キャリアとしては、鉄、マグネタイト、Mn、Zn、Cu等の2価の金属を含むフェライトであって、重量平均粒径20〜100μmが好ましい。磁性キャリアの平均粒径が20μm未満では、現像時に感光体1にキャリア付着が生じやすく、100μmを越えると、トナーとの混合性が低く、トナーの帯電量が不十分で連続使用時の帯電不良等を生じやすい。
円筒状の長さ320mm、厚み50μmの基材(ポリイミド樹脂製)上にシリコーン用プライマー(信越化学工業株式会社製プライマーNo.4)層を下地としてスプレー塗布・乾燥した後、その上にフロロシリコーン(信越化学工業株式会社製、X36−420U(ゴム硬度40Hs(ショアA)(ビッカース硬度では、約280Hvに相当)))をブレード塗装にて、厚み150μmの弾性層202を形成した。
微粒子として、体積平均粒子径15μmの酸化アルミニウム粒子(新日鉄住金マテリアルズ株式会社製)を用いた。図3の装置を用いて弾性層上に図2Aのような粒子が面方向に1層配列した粒子層からなる離型層201を形成する。微粒子を表面に均一にまぶし、表面にまぶされた微粒子を押圧力200mN/cmのポリウレタンゴムブレードで余剰分を掻き取った。
150℃で10分間加熱して、粒子を弾性層202に固定化した。弾性層202上に図2Aのような粒子が面方向に1層配列した粒子層からなる離型層201を形成し、[定着部材1]を作製した。
試験紙としては、普通紙(Sable−X80)を使用した。
なお、光沢度は測定値が小さいほど、光沢が少なくマット調の画像が得られたと判定した。オフセット性(離型性、追従性)評価は、表1に示す基準で判定した。
光沢度計(商品名:PG−1、角度60°、日本電色株式会社製)を用いて、トナーベタ画像表面の光沢度を測定した。上記光沢度計での測定値14を基準(100%)として達成率を算出し、ランク評価した。
罫線画像を出力した際の画像表面を目視によるランク付けにより評価し、合否判定を実施した。また、オフセット性(離型性、追従性)評価においては、複写装置にてヒータ温度を変更し、135℃、150℃、165℃で定着させた場合の評価を行った。
実施例1における微粒子を体積平均粒子径10μmの炭酸カルシウム粒子(ニューライム株式会社製)に代える他は同じとし、[定着部材2]を作製した。作製した[定着部材2]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1における微粒子を体積平均粒子径12μmのシリカ粒子(コアフロント株式会社)に代える他は同じとし、[定着部材3]を作製した。作製した[定着部材3]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1における微粒子を体積平均粒子径9μmのポリイミド樹脂粒子(宇部興産株式会社製、UIP−R)に代える他は同じとし、[定着部材4]を作製した。作製した[定着部材4]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1における微粒子を体積平均粒子径25μmのガラス粒子(ユニチカ株式会社製、SPM−25)に代える他は同じとし、[定着部材5]を作製した。作製した[定着部材5]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1における微粒子を体積平均粒子径5μmの架橋アクリル樹脂粒子(JX日鉱日石株式会社製、NMB−0520)に代える他は同じとし、[定着部材6]を作製した。作製した[定着部材6]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1における微粒子を体積平均粒子径6μmの架橋ポリスチレン樹脂粒子(積水化成品工業株式会社製、SBX−6)に代える他は同じとし、[定着部材7]を作製した。作製した[定着部材7]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1における微粒子を体積平均粒子径30μmのジルコニア粒子(ニイミ産業株式会社製)に代える他は同じとし、[定着部材8]を作製した。作製した[定着部材8]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
円筒状の長さ320mm、厚み50μmの基材(ポリイミド樹脂製)に、シリコーン(信越化学工業株式会社製:X34−387、ゴム硬度41Hs(ショアA))をブレード塗装にて150μm塗装し、150℃30分間で加熱後、200℃4時間で二次加硫することにより形成し、[定着部材9]を作製した。作製した[定着部材9]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1における粒子層形成に代えて、次の手順により離型層201を形成した。なお以下、PFAとあるのは、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体を示す。
プライマー(三井・デュポンフロロケミカル社製PR−990CL)を4μm厚でスプレーコートした後、150℃30分乾燥した。
その後、372℃,5kgf荷重におけるMFR(測定規格JIS K 7210)が2[g/10min]で体積平均粒子径10μmのPFA(三井・デュポンフロロケミカル社製PFA−950HP Plus)と、372℃、5kgf荷重におけるMFR(測定規格JIS K 7210)が7[g/10min]で体積平均粒子径が0.1μmのPFA(三井・デュポンフロロケミカル社製PFA−945HP Plus)を1/1で混合した混合ディスパージョンを30μm厚でスプレーコートした。その後340℃で30分間焼成(PFA粒子を融かして)して離型層201を形成し、[定着部材10]を作製した。作製した[定着部材10]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
実施例1における微粒子を体積平均粒子径50μmのガラス粒子(ユニチカ株式会社製、SPL−50)に代える他は同じとし、[定着部材11]を作製した。作製した[定着部材11]に対し、実施例1と同様に評価を行った。
5 定着装置
32 表面
33 押し当て部材
35 粉体塗布装置
101 感光体ドラム
102 帯電ローラ
103 レーザービーム
104 現像ローラ
105 パワーパック(電源)
106 転写ローラ
107 記録紙
108 クリーニング装置
109 表面電位計
110 加熱定着ローラ
111 加圧ローラ
112 ベルト方式の定着装置
113 定着ベルト
114 定着ローラ
115 加圧ローラ
116 加熱ローラ
201 離型層
202 弾性層
203 基材層
Claims (8)
- トナーによって形成されたトナー像を記録媒体上に定着するために用いられる定着部材であって、
前記定着部材は、少なくとも弾性層と離型層を有し、
前記離型層は、微粒子を面方向に配列させた粒子層からなり、
前記微粒子の体積平均粒子径が、5μm以上30μm以下であることを特徴とする定着部材。 - 前記微粒子が、シリカ、炭酸カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、ガラス、架橋アクリル樹脂、架橋ポリスチレン樹脂及びポリイミド樹脂から選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の定着部材。
- 前記トナーが、モノクロ用トナーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着部材。
- 前記モノクロ用トナーが、天然ワックスを含むことを特徴とする請求項3に記載の定着部材。
- 前記天然ワックスが、カルナウバワックス及びライスワックスから選ばれることを特徴とする請求項4に記載の定着部材。
- 前記弾性層が、シリコーンゴムからなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の定着部材。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の定着部材と、前記定着部材に対向する対向部材とを備え、
前記定着部材と前記対向部材との間を通過する記録媒体に対して、熱と圧力を与えることにより、前記記録媒体上のトナーを定着させることを特徴とする定着装置。 - 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを用いて現像して可視像を形成する現像手段と、前記可視像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有する画像形成装置であって、
前記定着手段が、請求項7に記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
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