JP6377123B2 - 癌の治療のためのmdm2阻害剤としてのヘテロアリール酸モルホリノン化合物 - Google Patents

癌の治療のためのmdm2阻害剤としてのヘテロアリール酸モルホリノン化合物 Download PDF

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Description

本発明は、特に癌の治療のための、治療剤として有用なMDM2阻害剤である化合物に関する。本発明はまた、MDM2阻害剤を含有する薬学的組成物にも関する。
p53は、細胞周期停止、アポトーシス、老化、及びDNA修復に関与する多数の遺伝子の転写を活性化することにより細胞ストレスに応答する、腫瘍抑制因子及び転写因子である。p53活性化の原因となることがまれな正常な細胞とは異なり、腫瘍細胞は、低酸素症及びアポトーシス促進性癌遺伝子活性化をはじめとする様々な障害からの絶え間ない細胞ストレス下にある。したがって、腫瘍内のp53経路の不活性化の強力な選択的利点があり、p53機能を排除することが、腫瘍生存にとって必須条件であり得ることが提案されている。この考えの裏づけとして、3つのグループの研究者らは、マウスモデルを使用して、定着腫瘍の維持には、p53機能の欠如が継続して要求されることを示している。研究者が、不活化p53を有する腫瘍にp53機能を戻すと、腫瘍は退縮した。
p53は、固形腫瘍の50%及び液性腫瘍の10%において、突然変異及び/または喪失により不活化される。p53経路の他の主要成員もまた、癌内で遺伝子的または後成的に変化させられる。腫瘍性タンパク質であるMDM2はp53機能を阻害し、それは、遺伝子増幅により、10%という高さであると報告されている発現率で活性化される。MDM2は、次いで、別の腫瘍抑制因子であるp14ARFにより阻害される。p53の下流の変化が、p53WT腫瘍(p53野生型)内でp53経路を少なくとも部分的に不活化する原因であり得ることが示唆されている。この概念の裏づけとして、いくつかのp53WT腫瘍は、低減したアポトーシス能力を示すように見えるが、細胞周期停止を経るそれらの能力は、元の状態のままである。1つの癌治療戦略は、MDM2に結合し、かつp53とのその相互作用を無効にする、小分子の使用を伴う。MDM2は、3つの機序によりp53活性を阻害する:1)E3ユビキチンリガーゼとして機能して、p53分解を促進すること、2)p53転写性活性化ドメインに結合すること、及びそれをブロックすること、ならびに3)p53を細胞核から細胞質へ搬出すること。これら3つの機序の全ては、MDM2とp53との相互作用を無効にすることによりブロックされるだろう。特に、この治療戦略は、p53WTである腫瘍に適用され得、小分子MDM2阻害剤を用いた研究は、インビトロ及びインビボ両方における腫瘍成長の有望な減退をもたらしている。さらには、p53不活化腫瘍を有する患者においては、MDM2阻害による正常な組織内での野生型p53の安定化が、細胞分裂毒からの正常な組織の選択的保護を可能にするかもしれない。
本発明は、p53及びMDM2間の相互作用を阻害すること、及びp53下流エフェクター遺伝子を活性化することができる化合物に関する。そのため、本発明の化合物は、癌、細菌感染症、ウイルス感染症、潰瘍、及び炎症の治療に有用であろう。特に、本発明の化合物は、乳房、結腸、肺、及び前立腺腫瘍等の固形腫瘍、ならびにリンパ腫及び白血病等の液性腫瘍を治療することに有用である。本明細書において使用される場合、MDM2は、ヒトMDM2タンパク質を意味し、p53は、ヒトp53タンパク質を意味する。ヒトMDM2は、HDM2またはhMDM2とも称され得ることに留意されたい。
実施形態1において、本発明は、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供し、
Figure 0006377123
式中、
Xが、S(=O)、または−S(=O)N(R)−であり、
Zが、C1−6アルキル、またはC3−6シクロールアルキルであり、
Aが、窒素原子またはそのN−オキシド、及びO、N、もしくはSより独立して選択される0〜2個の追加のヘテロ原子を含有する5または6員ヘテロアリール基であり、該ヘテロアリール基が非置換であっても、またはハロ、C1−6アルキル、−OC1−6アルキル、−OCF、−CF、−CHF、もしくは−CHFより独立して選択される1〜3個の置換基で置換されてもよく、
が、水素またはC1−6アルキルであり、該アルキル基が非置換であり得るか、またはハロ、−OH、−OC1−6アルキル、−OCF、−CF、−CN、−CHF、もしくは−CHFより独立して選択される1〜3個の置換基で置換され得、
が、水素、またはC1−6アルキルであり、
が、C3−6シクロアルキル、またはC1−6アルキルであり、該シクロアルキルまたはアルキル基が非置換であり得るか、またはハロ、C1−6アキル、−CHCF、−CF、−OCF、−CHF、もしくは−CHFより独立して選択される1〜2個の置換基で置換され得、
が、ハロ、またはC1−6アルキルより独立して選択される1〜3個の置換基で置換されるフェニルまたはピリジル基であり、
が、ハロ、またはC1−6アルキルより独立して選択される1〜3個の置換基で置換されるフェニルまたはピリジル基であり、
nが、0、1、または2であり、
mが、1または2であり、
が、水素、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、またはフェニルであり、該フェニルまたはシクロアルキル基が非置換であるか、または1〜3個のハロ基で置換される。
実施形態2において、本発明は、XがS(=O)である、実施形態1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態3において、本発明は、Xが−S(=O)N(R)−である、実施形態1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態4において、本発明は、mが1である、実施形態1〜3のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態5において、本発明は、mが2である、実施形態1〜3のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態6において、本発明は、Rが水素である、実施形態1〜5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態7において、本発明は、RがC1−6アルキルである、実施形態1〜5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態8において、本発明は、Rが−CHである、実施形態1〜5のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態9において、本発明は、Rが水素である、実施形態1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態10において、本発明は、RがC1−6アルキルである、実施形態1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態11において、本発明は、Rが、−CHまたは−CHCHである、実施形態1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態12において、本発明は、Rが、C3−6シクロアルキル、または置換C3−6シクロアルキルである、実施形態1〜11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態13において、本発明は、Rが、C1−6アルキル、または置換C1−6アルキルである、実施形態1〜11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態14において、本発明は、Rがシクロプロピルである、実施形態1〜11のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態15において、本発明は、Rが置換フェニルである、実施形態1〜14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態16において、本発明は、Rがハロ置換フェニルである、実施形態1〜14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態17において、本発明は、Rがパラ−ハロ置換フェニルである、実施形態1〜14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態18において、本発明は、Rがパラ−クロロ置換フェニルである、実施形態1〜14のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態19において、本発明は、Rが置換フェニルである、実施形態1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態20において、本発明は、Rがハロ置換フェニルである、実施形態1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態21において、本発明は、Rがメタ−ハロフェニルである、実施形態1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態22において、本発明は、Rがメタ−クロロフェニルである、実施形態1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態23において、本発明は、nが1である、実施形態1〜22のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態24において、本発明は、nが0である、実施形態1〜22のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態25において、本発明は、Aが5員ヘテロアリール基である、実施形態1〜24のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態26において、本発明は、Aが6員ヘテロアリール基である、実施形態1〜24のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態27において、本発明は、Aがピリジルである、実施形態1〜24のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態28において、本発明は、Aがピリジン−N−オキシドである、実施形態1〜24のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態29において、本発明は、Aがチアゾリル基である、実施形態1〜24のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態30において、本発明は、Rが水素である、実施形態1または3〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態31において、本発明は、RがC1−6アルキルである、実施形態1または3〜29のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態32において、本発明は、
XがS(=O)であり、
Aが、ピリジルまたはチアゾリルであり、
が、C1−6アルキルまたは水素であり、
が、水素またはC1−6アルキルであり、
が、C3−6シクロアルキルまたはC1−6アルキルであり、
が、ハロより独立して選択される1〜3個の置換基で置換されるフェニルまたはピリジル基であり、
が、ハロより独立して選択される1〜3個の置換基で置換されるフェニルまたはピリジル基であり、
mが1である、実施形態1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態33において、本発明は、
XがS(=O)であり、
Aが
Figure 0006377123
であり、
が、−CHまたは水素であり、
が水素であり、
がシクロプロピルであり、
が4−クロロフェニルであり、
が3−クロロフェニルであり、
mが1である、実施形態1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態34において、本発明は、以下より選択される化合物、
またはその薬学的に許容される塩を提供する:
6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸、
6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸、
2−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)−5−カルボキシピリジン1−オキシド、
2−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)−5−カルボキシピリジン1−オキシド、
2−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボン酸、
2−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボン酸、
6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸、
または6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸。
実施形態35において、本発明は、実施形態1〜34のいずれか一項の化合物、またはその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される賦形剤を含む、薬学的組成物を提供する。
実施形態36において、本発明は、治療を必要とする対象における癌の治療方法あって、該対象に、有効な投薬量の実施形態1〜34のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、方法を提供する。
実施形態37において、本発明は、該癌が、膀胱、乳房、結腸、直腸、腎臓、肝臓、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、食道、胆嚢、卵巣、膵臓、胃、子宮頚、甲状腺、前立腺、皮膚、急性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、急性及び慢性骨髄性白血病、黒色腫、子宮内膜癌、頭頸部癌、膠芽腫、または骨肉腫より選択される、実施形態36の方法を提供する。
実施形態38において、本発明は、該癌が膀胱癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態39において、本発明は、該癌が乳癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態40において、本発明は、該癌が結腸癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態41において、本発明は、該癌が直腸癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態42において、本発明は、該癌が腎臓癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態43において、本発明は、該癌が肝臓癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態44において、本発明は、該癌が小細胞肺癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態45において、本発明は、該癌が非小細胞肺癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態46において、本発明は、該癌が食道癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態47において、本発明は、該癌が胆嚢癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態48において、本発明は、該癌が卵巣癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態49において、本発明は、該癌が膵臓癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態50において、本発明は、該癌が胃癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態51において、本発明は、該癌が子宮頚癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態52において、本発明は、該癌が甲状腺癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態53において、本発明は、該癌が前立腺癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態54において、本発明は、該癌が皮膚癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態55において、本発明は、該癌が急性リンパ球性白血病である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態56において、本発明は、該癌が慢性骨髄性白血病である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態57において、本発明は、該癌が急性リンパ芽球性白血病である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態58において、本発明は、該癌がB細胞リンパ腫である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態59において、本発明は、該癌がT細胞リンパ腫である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態60において、本発明は、該癌がホジキンリンパ腫である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態61において、本発明は、該癌が非ホジキンリンパ腫である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態62において、本発明は、該癌が有毛細胞性リンパ腫である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態63において、本発明は、該癌がバーキットリンパ腫である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態64において、本発明は、該癌が急性骨髄性白血病である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態65において、本発明は、該癌が慢性骨髄性白血病である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態66において、本発明は、該癌が子宮内膜癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態67において、本発明は、該癌が頭頸部癌である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態68において、本発明は、該癌が膠芽腫である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態69において、本発明は、該癌が骨肉腫である、実施形態36の方法を提供する。
実施形態70において、本発明は、該癌がp53野生型として特定される、実施形態36〜70のいずれか一項の方法を提供する。
実施形態71において、本発明は、ZがC1−6アルキルである、実施形態1〜33のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
実施形態72において、本発明は、ZがC3−6シクロアルキルである、実施形態1〜33のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。
本発明は、上に定義されるような式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供する。本発明はまた、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物、ならびに糖尿病等の疾患及び/または病態を、式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を使用して治療する方法も提供する。
「アルキル」という用語は、直鎖または分岐鎖炭化水素を意味する。アルキル基の代表例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−ブチル、ペンチル、及びヘキシルが挙げられる。典型的なアルキル基は、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基であり、この基は、C1−8アルキルとして一般的に表される。
「アルコキシ」という用語は、酸素原子に結合したアルキル基を意味する。アルコキシ基の代表例としては、メトキシ、エトキシ、tert−ブトキシ、プロポキシ、及びイソブトキシが挙げられる。一般的なアルコキシ基は、C1−8アルコキシである。
「ハロゲン」または「ハロ」という用語は、塩素、フッ素、臭素、またはヨウ素を意味する。
「アルケニル」という用語は、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する、分岐または直鎖炭化水素を意味する。アルケニル基の代表例としては、エテニル、プロペニル、アリル、ブテニル、及び4−メチルブテニルが挙げられる。一般的なアルケニル基は、C2−8アルケニルである。
「アルキニル」という用語は、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有する、分岐または直鎖炭化水素を意味する。アルキニル基の代表例としては、エチニル、プロピニル(プロパルギル)、及びブチニルが挙げられる。一般的なアルキニル基は、C2−8アルキニルである。
「シクロアルキル」という用語は、環式の非芳香族炭化水素を意味する。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルが挙げられる。シクロアルキル基は、1つ以上の二重結合を含むことができる。二重結合を含むシクロアルキル基の例としては、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、及びシクロブタジエニルが挙げられる。一般的なシクロアルキル基は、C3−8シクロアルキル基である。シクロアルキル基はまた、アリールまたはヘテロアリール環と縮合したシクロアルキル環を含む二環式基であり得る。そのような縮合二環式基の例は、テトラヒドロナフタリンである。
「ペルフルオロアルキル」という用語は、全ての水素原子がフッ素原子に置き換えられているアルキル基を意味する。一般的なペルフルオロアルキル基は、C1−8ペルフルオロアルキルである。一般的なペルフルオロアルキル基の例は、_CFである。
「アシル」という用語は、ヒドロキシ基(−OH)を除去することによって有機酸から誘導される基を意味する。たとえば、アシル基CHC(=O)_は、CHC(=O)OHからヒドロキシ基を除去することによって形成される。
「アリール」という用語は、環式の芳香族炭化水素を意味する。アリール基の例としては、フェニル及びナフチルが挙げられる。一般的なアリール基は、6〜13員環である。
本明細書において使用される場合、「ヘテロ原子」という用語は、酸素、窒素、または硫黄原子を意味する。
「ヘテロアリール」という用語は、アリール基の1個以上の炭素原子がヘテロ原子と置き換えられている、環式の芳香族炭化水素を意味する。ヘテロアリール基が1個を超えるヘテロ原子を含有する場合、そのヘテロ原子は同じか、または異なってもよい。ヘテロアリール基の例としては、ピリジル、ピリミジニル、イミダゾリル、チエニル、フリル、ピラジニル、ピロリル、インドリル、トリアゾリル、ピリダジニル、インダゾニル、プリニル、キノリジニル、イソキノリル、キノリル、ナフチリジニル、キノキサリニル、イソチアゾリル、及びベンゾ[b]チエニルが挙げられる。一般的なヘテロアリール基は、1〜4個のヘテロ原子を含有する、5〜13員環である。1〜3個のヘテロ原子を含有する、5及び6員環のヘテロアリール基が、特に一般的である。
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、炭素原子のうちの1個以上がヘテロ原子と置き換えられているシクロアルキル基を意味する。ヘテロシクロアルキル基が1個を超えるヘテロ原子を含有する場合、そのヘテロ原子は同じか、または異なってもよい。ヘテロシクロアルキル基の例としては、テトラヒドロフリル、モルホリニル、ピペラジニル、ピペリジニル、及びピロリジニルが挙げられる。ヘテロシクロアルキル基は1つ以上の二重結合を有することも可能であるが、芳香族ではない。二重結合を含むヘテロシクロアルキル基の例としては、ジヒドロフランが挙げられる。一般的なヘテロシクロアルキル基は、1〜4個のヘテロ原子を含有する、3〜10員環である。1〜2個のヘテロ原子を含有する、5及び6員環のヘテロシクロアルキル基が、特に一般的である。ヘテロシクロアルキル基はまた、アリールまたはヘテロアリール環と縮合したヘテロシクロアルキル環を含む二環式基であり得る。そのような縮合二環式環の例としては、テトラヒドロキノリンまたはテトラヒドロイソキノリンが挙げられる。
環式環基、すなわち、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、及びヘテロシクロアルキルは、1つを超える環を含み得ることにも留意されたい。例えば、ナフチル基は、縮合二環式環系である。本発明は、架橋原子を有する環基、またはスピロ配向を有する環基を含むことも意図される。
1または2個のヘテロ原子を任意に有する、5〜6員芳香環の代表例は、フェニル、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピリジニル、ピリジアジニル、ピリミジニル、及びピラジニルである。
1〜3個のヘテロ原子を任意に有する、部分飽和、完全飽和、または完全不飽和の5〜8員環の代表例は、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、及びフェニルである。さらなる例示的な5員環は、フリル、チエニル、ピロリル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、ピロリジニル、1,3−ジオキソラニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、2H−イミダゾリル、2−イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、2−ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、1,2−ジチオリル、1,3−ジチオリル、3H−1,2−オキサチオリル、1,2,3−オキサジザオリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,3,4オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリザオリル、1,3,4−チアジアゾリル、3H−1,2,3−ジオキサゾリル、1,2,4−ジオキサゾリル、1,3,2−ジオキサゾリル、1,3,4−ジオキサゾリル、5H−1,2,5−オキサチアゾリル、及び1,3−オキサチオリルである。
さらなる例示的な6員環は、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、1,2−ジオキシニル、1,3−ジオキシニル、1,4−ジオキサニル、モルホリニル、1,4−ジチアニル、チオモルホリニル、ピンダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピペラジニル、1,3,5−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、1,2,3−トリアジニル、1,3,5−トリチアニル、4H−1,2−オキサジニル、2H−1,3−オキサジニル、6H−1,3−オキサジニル、6H−1,2−オキサジニル、1,4−オキサジニル、2H−1,2−オキサジニル、4H−1,4−オキサジニル、1,2,5−オキサチアジニル、1,4−オキサジニル、o−イソオキサジニル、p−イソオキサジニル、1,2,5−オキサチアジニル、1,2,6−(3オキサチアジニル、及び1,4,2−オキサジアジニルである。
さらなる例示的な7員環は、アゼピニル、オキセピニル、チエピニル、及び1,2,4−トリアゼピニルである。
さらなる例示的な8員環は、シクロオクチル、シクロオクテニル、及びシクロオクタジエニルである。
1〜4個のヘテロ原子を任意に有する、2個の縮合部分飽和、完全飽和、または完全不飽和の5及び/または6員環を含む例示的な二環式環は、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、シクロペンタ(b)ピリジニル、ピラノ(3,4−b)ピロリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾ(b)チエニル、ベンゾ(c)チエニル、1H−インダゾニル、インドキサジニル、ベンゾオキサゾリル、アントラニリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、プリニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、1,8−ナフチリジニル、プテリジニル、インデニル、イソインデニル、ナフチル、テトラリニル、デカリニル、2H−1−ベンゾピラニル、ピリド(3,4−b)ピリジニル、ピリド(3,2−b)ピリジニル、ピリド(4,3−b)−ピリジニル、2H−1,3−ベンゾオキサジニル、2H−1,4−ベンゾオキサジニル、1H−2,3−ベンゾオキサジニル、4H−3,1−ベンゾオキサジニル、2H−1,2−ベンゾオキサジニル、及び4H−1,4−ベンゾオキサジニルである。
環式環基は、1つを超える方式で別の基に結合されてもよい。具体的な結合配置が指定されない場合、あらゆる可能な配置が意図される。例えば、「ピリジル」という用語には、2−、3−、または4−ピリジルが含まれ、「チエニル」という用語には、2−、または3−チエニルが含まれる。
「置換された」という用語は、分子上の水素原子または基が、基または原子と置き換えられることを意味する。典型的な置換基としては、ハロゲン、C1−8アルキル、ヒドロキシル、C1−8アルコキシ、−NR、ニトロ、シアノ、ハロもしくはペルハロC1−8アルキル、C2−8アルケニル、C2−8アルキニル、−SR、−S(=O)、−C(=O)OR、−C(=O)Rが挙げられ、式中、各Rは、独立して、水素またはC〜Cアルキルである。置換基が−NRであるとき、R基は、窒素原子と一緒に結合されて環を形成し得ることに留意されたい。
「オキソ」という用語は、置換基として使用されるときは、=O基を意味し、典型的には炭素原子に結合している。
水素原子を置き換える基または原子は、置換基とも称される。
特定の分子または基は、置き換えられ得る水素原子の数によって、1つ以上の置換基を有し得る。
「−」という記号は、共有結合を表し、別の基との連結点を示すためにラジカル基においても使用され得る。化学構造において、この記号は、分子内のメチル基を表すために一般的に使用される。
「含む」という用語は、示された構成要素を含むが他の要素を除外せず、無制限であることが意図される。
「−」という記号は、共有結合を表し、別の基との連結点を示すためにラジカル基においても使用され得る。化学構造において、この記号は、分子内のメチル基を表すために一般的に使用される。
「治療上有効量」という用語は、特定の疾患もしくは病態の1つ以上の症状を緩和、減衰、もしくは排除する、または特定の疾患もしくは病態の1つ以上の症状の発症を予防するもしくは遅らせる、化合物の量を意味する。
「患者」及び「対象」という用語は、互換的に使用されてもよく、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヒト等の動物を意味する。特定の患者は哺乳動物である。患者という用語には、オス及びメスが含まれる。
「薬学的に許容される」という用語は、式Iの化合物、または式Iの化合物の塩、または式Iの化合物を含有する製剤、または特定の賦形剤等の参照物質が、患者への投与に好適であることを意味する。
「治療すること」、「治療する」、「治療」等の用語は、予防(preventative)(例えば、予防(prophylactic))治療及び緩和治療を含む。
「賦形剤」という用語は、製剤及び/または患者への投与に典型的に含まれる、医薬品有効成分(API)以外の、任意の薬学的に許容される添加剤、担体、希釈剤、アジュバント、または他の成分を意味する。
本発明の化合物は、治療上有効量で患者に投与される。本化合物は、単独で、または薬学的に許容される組成物または製剤の一部として、投与され得る。加えて、本化合物または組成物は、例えばボーラス注射により、全て一度に投与されるか、一連の錠剤等により複数回投与されるか、または、例えば、経皮送達を使用する等、一定期間にわたって実質的に均一に送達され得る。本化合物の用量は、時間とともに変化し得ることにも留意されたい。
加えて、本発明の化合物は、単独で、または本発明の他の化合物と組み合わせて、または他の薬学的に活性な化合物とともに、投与され得る。他の薬学的に活性な化合物は、本発明の化合物と同じ疾患または病態、または異なる疾患または病態を治療することが意図され得る。患者に複数の薬学的に活性な化合物を投与する予定、または投与している場合、化合物は同時または順次に投与され得る。例えば、錠剤の場合、活性化合物は、1つの錠剤または別個の錠剤内に見出されてもよく、この別個の錠剤は、一度にまたは任意の順番で順次に投与され得る。加えて、本組成物は異なる形態であってもよいことを認識されたい。例えば、1つ以上の化合物が錠剤を介して送達されてもよく、一方で別の1つの化合物は注射を介して、またはシロップとして経口で投与される。全ての組み合わせ、送達方法、及び投与順序が企図される。
「癌」という用語は、未制御の細胞成長を特徴とする、哺乳動物における生理状態を意味する。癌の一般的な分類としては、癌腫、リンパ腫、肉腫、及び芽細胞腫が挙げられる。
本発明の化合物を、癌治療に使用することができる。癌治療の方法は、それを必要とする患者に、治療上有効量の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。
本発明の化合物を、腫瘍治療に使用することができる。腫瘍治療の方法は、それを必要とする患者に、治療上有効量の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む。
本発明はまた、癌等の病態の治療のための薬剤の製造における本発明の化合物の使用にも関係する。
本発明の化合物を用いて治療され得る癌としては、膀胱、乳房、結腸、直腸、腎臓、肝臓、肺(小細胞肺癌、及び非小細胞肺癌)、食道、胆嚢、卵巣、膵臓、胃、子宮頚、甲状腺、前立腺、及び皮膚(扁平上皮細胞癌を含む)の癌等の癌腫、リンパ系統の造血器腫瘍(白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞性リンパ腫、及びバーキットリンパ腫を含む)、骨髄系統の造血器腫瘍(急性及び慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、及び前骨髄球性白血病を含む)、間葉性由来の腫瘍(繊維肉腫、及び横紋筋肉腫、ならびに、他の肉腫、例えば、軟部組織及び骨)、中枢及び末梢神経系の腫瘍(星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、及び神経鞘腫を含む)、及び他の腫瘍(黒色腫、セミノーマ、奇形癌、骨肉腫、色素性乾皮症(xenoderoma pigmentosum)、角化棘細胞腫、甲状腺濾胞癌、及びカポジ肉腫を含む)等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物を用いて治療することができる他の癌としては、子宮内膜癌、頭頸部癌、膠芽腫、悪性腹水、及び造血癌が挙げられる。
本発明の化合物によって治療することができる特定の癌としては、軟部組織肉腫、骨肉腫等の骨癌、乳房腫瘍、膀胱癌、リーフラウメニ症候群、脳腫瘍、横紋筋肉腫、副腎皮質癌、結腸直腸癌、非小細胞肺癌、及び急性骨髄性白血病(AML)が挙げられる。
癌治療に関する本発明の特定の実施形態において、癌は、p53野生型(p53WT)として特定される。別の特定の実施形態において、癌は、p53WT及びCDKN2A突然変異体として特定される。別の態様において、本発明は、どの患者に本発明の化合物を投与すべきかを決定するための診断を提供する。例えば、患者の癌細胞の試料を採取し、分析して、p53及び/またはCDKN2Aに関して癌細胞の状態を決定し得る。1つの態様において、p53に関して突然変異する癌を有する患者よりも、p53WTである癌を有する患者が、治療のために選択される。別の態様において、p53WTであり、かつ突然変異体CDNK2Aタンパク質を有する癌の患者が、これらの特性を有しない患者よりも、選択される。分析のために癌細胞を採取することは、当業者に周知である。「p53WT」という用語は、ゲノムDNA配列番号NC_000017バージョン9(7512445..7531642)(GenBank)によってコードされるタンパク質、cDNA配列番号NM_000546(GenBank)によってコードされるタンパク質、またはGenBank配列番号NP_000537.3を有するタンパク質を意味する。「CDNK2A突然変異体」という用語は、野生型でないCDNK2Aタンパク質を意味する。「CDKN2A野生型」という用語は、ゲノムDNA配列番号9:21957751−21984490(Ensemble ID)によってコードされるタンパク質、cDNA配列番号NM_000077(GenBank)もしくはNM_058195 9GenBank)によってコードされるタンパク質、またはGenBank配列番号NP_000068もしくはNP_478102を有するタンパク質を意味する。
本発明の化合物はまた、甲状腺過形成(特に、グレーブス病)等の過剰増殖性障害、及び嚢胞(多嚢胞性卵巣症候群(シュタインレベンタール症候群)に特有の卵巣支質の血管過剰等)を治療するために使用することもできる。
本発明の化合物はまた、以下の疾患または病態を治療するために使用することもできる:喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気腫、乾癬、接触性皮膚炎、結膜炎、アレルギー性鼻炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、潰瘍性大腸炎、クローン病、多発性硬化症、リウマチ性関節炎、炎症性腸疾患、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化症、及びハンチントン病。
本発明の化合物はまた、炎症性疾患、低酸素症、潰瘍、ウイルス感染症、細菌感染症、及び細菌性敗血症の治療にも使用することができる。
式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩は、1つ以上の追加の薬学的に活性な化合物/薬剤と組み合わせて投与してもよい。特定の実施形態において、追加の薬学的に活性な薬剤は、癌を治療するために使用することができる薬剤である。例えば、追加の薬学的に活性な薬剤は、抗腫瘍薬、抗血管新生剤、化学療法剤、及びペプチド系(peptidal)癌治療剤より選択することができる。さらに別の実施形態において、抗腫瘍薬は、抗生物質型薬剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、ホルモン剤、免疫剤、インターフェロン型薬剤、キナーゼ阻害剤、混合型薬剤、及びそれらの組み合わせより選択される。追加の薬学的に活性な化合物/薬剤は、従来の有機化学小分子であってもよく、または、タンパク質、抗体、ペプチド体、DNA、RNA等の高分子、もしくはそのような高分子の断片であり得ることにも留意されたい。
癌治療に使用することができ、1つ以上の本発明の化合物と組み合わせて使用することができる、具体的な薬学的に活性な薬剤の例としては、メトトレキサート、タモキシフェン、フルオロウラシル、5−フルオロウラシル、ヒドロキシウレア、メルカプトプリン、シスプラチン、カルボプラチン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エトポシド、ビンブラスチン、ビンクリスチン、パシタクセル(pacitaxel)、チオグアニン、イダルビシン、ダクチノマイシン、イマチニブ、ゲムシタビン、アルトレタミン、アスパラギナーゼ、ブレオマイシン、カペシタビン、カルムスチン、cladisat.NaCl水溶液、シクロホスファミン、シタラビン、デカラジン、ドセタキセル、イダルビシン、イホスファミド、イリノテカン、フルダラビン、ミトスマイシン(mitosmycin)、ミトキサン(mitoxane)、ミトキサントロン、トポテカン、ビノレルビン、アドリアマイシン、ミスラム(mithram)、イミキモド、アレムツズマブ(alemtuzmab)、エキセメスタン、ベバシズマブ、セツキシマブ、アザシチジン、クロファラビン、デシタビン、デサチニブ(desatinib)、デクスラゾキサン、ドセタキセル、エピルビシン、オキサリプラチン、エルロチニブ、ラロキシフェン、フルベストラント、レトロゾール、ゲフィチニブ、ゲムツズマブ、トラスツズマブ、ゲフィチニブ、イキサベピロン、ラパチニブ、レナリドマイド、アミノレブリン酸、テモゾロミド、ネララビン、ソラフェニブ、ニロチニブ、ペグアスパラガーゼ、ペメトレキセド、リツキシマブ、ダサチニブ、サリドマイド、ベキサロテン、テムシロリムス、ボルテゾミブ、ボリノスタット、カペシタビン、ゾレドロン酸、アナストロゾール、スニチニブ、アプレピタント、及びネララビン、またはその薬学的に許容される塩が挙げられる。
癌治療に使用することができ、1つ以上の本発明の化合物と組み合わせて使用することができる、追加の薬学的に活性な薬剤としては、血管内皮成長因子(VEGF)阻害剤、肝細胞成長因子/散乱因子(HGF/SF)阻害剤、アンジオポエチン1及び/または2阻害剤、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)アゴニスト、組換えヒトapo2リガンド(TRAIL)、インスリン様成長因子1受容体(IGFR−1)阻害剤、cFMS阻害剤、HER2阻害剤、c−met阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、CDK4及び/または6阻害剤、及びB−raf阻害剤が挙げられる。
癌治療に使用することができ、1つ以上の本発明の化合物と組み合わせて使用することができる、さらなる追加の薬学的に活性な薬剤としては、好ましくは癌細胞上のタンパク質と結合する抗体が、リンカーを使用して癌細胞に対して有害な化学化合物と結合する、抗体薬物複合体(ADC)が挙げられる。癌細胞に対して有害な化学化合物の例としては、マイタンシノイド誘導体及びオーリスタチン誘導体が挙げられる。
癌治療に使用することができ、1つ以上の本発明の化合物と組み合わせて使用することができる、依然としてさらなる追加の薬学的に活性な薬剤としては、エポエチンアルファ、ダルベポエチンアルファ、パニツムマブ、ペグフィルグラスチム、パリフェルミン、フィルグラスチム、デノスマブ、アンセスチム、AMG 102、AMG 319、AMG 386、AMG 479(ガニツマブ)、AMG 511、AMG 900、AMG 655(コナツブマブ)、AMG 745、AMG 951、及びAMG 706(モテサニブ)、またはその薬学的に許容される塩が挙げられる。
別の態様において、本発明は、ホスファチジルイノシトール3−キナーゼ(PI3K)経路内のタンパク質の阻害剤である1つ以上の医薬品と組み合わせた本発明の化合物の使用に関する。本発明の化合物とPI3K経路内のタンパク質の阻害剤との組み合わせは、癌細胞成長アッセイにおいて、増強されたアポトーシス及び細胞死滅をはじめとする相乗作用を示している。PI3K経路内のタンパク質の例としては、PI3K、mTOR、及びPKB(Aktとしても知られる)が挙げられる。PI3Kタンパク質は、α、β、δ、またはγを含むいくつかのイソ型で存在する。本発明の化合物と組み合わせて使用することができるPI3K阻害剤は、1つ以上のイソ型に関して選択的であり得ることが企図される。選択的とは、化合物が1つ以上のイソ型を他のイソ型よりも阻害することを意味する。選択性は、当業者に周知の概念であり、インビトロもしくは細胞に基づくアッセイの周知の活性で測定することができる。好ましい選択性は、1つ以上のイソ型について他のイソ型よりも2倍超、好ましくは10倍、またはより好ましくは100倍大きい選択性を含む。1つの態様において、本発明の化合物と組み合わせて使用することができるPI3K阻害剤は、PI3Kα選択的阻害剤である。別の態様において、本化合物は、PI3Kδ選択的阻害剤である。
本発明の1つ以上の化合物と組み合わせて使用することができるPI3K阻害剤の例としては、以下に開示されるものが挙げられる:PCT公開出願番号WO2010/151791、PCT公開出願番号WO2010/151737、
PCT公開出願番号WO2010/151735、PCT公開出願番号WO2010151740、PCT公開出願番号WO2008/118455、PCT公開出願番号WO2008/118454、PCT公開出願番号WO2008/118468、米国公開出願番号US20100331293、米国公開出願番号US20100331306、米国公開出願番号US20090023761、米国公開出願番号US20090030002、米国公開出願番号US20090137581、米国公開出願番号US2009/0054405、米国公開出願番号US2009/0163489、米国公開出願番号US2010/0273764、米国公開出願番号US2011/0092504、またはPCT公開出願番号WO2010/108074。
本発明の化合物と組み合わせた使用に好ましいPI3K阻害剤としては、
Figure 0006377123
、またはその薬学的に許容される塩が挙げられる。
下記の式IIaの化合物、またはその薬学的に許容される塩もまた好ましく、
Figure 0006377123
式中、Xは、フッ素または水素であり、Yは、水素またはメチルであり、Zは、水素またはメチルである。
PI3K及びmTORの両方を阻害する化合物(二重阻害剤)は公知である。依然として別の態様において、本発明は、本発明の化合物と組み合わせて使用するためのPI3K及びmTOR二重阻害剤の使用を提供する。
mTORは、PI3K経路内のタンパク質である。本発明の1つ以上の化合物と組み合わせてmTOR阻害剤を使用することが、本発明の別の態様である。本発明の化合物と組み合わせて使用することができるmTOR阻害剤としては、以下の文書に開示されているものが挙げられる:PCT公開出願番号WO2010/132598、またはPCT公開出願番号WO2010/096314。
PKB(Akt)もまた、PI3K経路内のタンパク質である。本発明の1つ以上の化合物と組み合わせてmTOR阻害剤を使用することが、本発明の別の態様である。本発明の化合物と組み合わせて使用することができるPKB阻害剤としては、以下の文書に開示されるものが挙げられる:米国特許7,354,944、米国特許番号7,700,636、米国特許番号7,919,514、米国特許番号7,514,566、米国特許出願公開番号US2009/0270445 A1、米国特許番号7,919,504、米国特許番号7,897,619、またはPCT公開出願番号WO2010/083246 A1。
本発明の化合物は、CDK4及び/または6阻害剤と組み合わせて使用することができる。本発明の化合物と組み合わせて使用することができるCDK4及び/または6阻害剤としては、以下の文書に開示されるものが挙げられる:PCT公開出願番号WO2009/085185、または米国特許出願公開番号US2011/0097305。
本発明の化合物は、吐き気を治療する薬学的に活性な薬剤と組み合わせて使用することもできる。吐き気を治療するために使用することができる薬剤の例としては、ドロナビノール、グラニセトロン、メトクロプラミド、オンダンセトロン、及びプロクロルペラジン、またはその薬学的に許容される塩が挙げられる。
加えて、本発明の化合物は、癌治療に使用することができる他の薬剤、例えばアセマンナン、アクラルビシン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アミホスチン、アムルビシン、アムサクリン、アナグレリド、アルグラビン(arglabin)、三酸化ヒ素、BAM 002(Novelos)、ビカルタミド、ブロクスウリジン、セルモロイキン、セトロレリックス、クラドリビン、クロトリマゾール、DA 3030(Dong−A)、ダクリズマブ、デニロイキンジフチトクス、デスロレリン、ジラゼプ、ドコサノール、ドキセルカルシフェロール、ドキシフルリジン、ブロモクリプチン、シタラビン、HITジクロフェナク、インターフェロンアルファ、トレチノイン、エデルホシン、エドレコロマブ、エフロルニチン、エミテフール、エピルビシン、エポエチンベータ、リン酸エトポシド、エクシスリンド、ファドロゾール、フィナステリド、リン酸フルダラビン、ホルメスタン、ホテムスチン、硝酸ガリウム、ゲムツズマブゾガマイシン、ギメラシル/オテラシル/テガフールの合剤、グリコピン(glycopine)、ゴセレリン、ヘプタプラチン(heptaplatin)、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、ヒト胎児アルファフェトプロテイン、イバンドロン酸、インターフェロンアルファ、天然型インターフェロンアルファ、インターフェロンアルファ−2、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−N1、インターフェロンアルファ−n3、インターフェロンアルファコン−1、天然型インターフェロンアルファ、インターフェロンベータ、インターフェロンベータ1a、インターフェロンベータ1b、天然型インターフェロンガンマ、インターフェロンガンマ−1a、インターフェロンガンマ−1b、インターロイキン−1ベータ、ヨーベングアン、イルソグラジン、ランレオチド、LC 9018(Yakult)、レフルノミド、レノグラスチム、レンチナン硫酸、レトロゾール、白血球アルファインターフェロン、リュープロレリン、レバミソール+フルオロウラシル、リアロゾール、ロバプラチン、ロニダミン、ロバスタチン、マソプロコール、メラルソプロール、メトクロプラミド、ミフェプリストン、ミルテホシン、ミリモスチム、ミスマッチ二本鎖RNA、ミトグアゾン、ミトラクトール、ミトキサントロン、モルグラモスチム、ナファレリン、ナロキソン+ペンタゾシン、ナルトグラスチム、ネダプラチン、ニルタミド、ノスカピン、新規赤血球生成刺激タンパク質、NSC 631570オクトレオチド、オプレルベキン、オサテロン、パクリタキセル、パミドロン酸、ペグインターフェロンアルファ−2b、ペントサンポリ硫酸ナトリウム、ペントスタチン、ピシバニール、ピラルビシン、ウサギ抗胸腺細胞ポリクローナル抗体、ポリエチレングリコールインターフェロンアルファ−2a、ポルフィマーナトリウム、ラルチトレキセド、ラスブリカーゼ、レニウムRe186エチドロネート、RIIレチンアミド、ロムルチド、サマリウム(153Sm)レキシドロナム、サルグラモスチム、シゾフィラン、ソブゾキサン、ソネルミン(sonermin)、塩化ストロンチウム−89、スラミン、タソネルミン、タザロテン、テガフール、テモポルフィン、テニポシド、テトラクロロデカオキシド、チマルファシン、サイロトロピンアルファ、トレミフェン、トシツモマブ−ヨウ素131、トレオスルファン、トレチノイン、トリロスタン、トリメトレキサート、トリプトレリン、天然型腫瘍壊死因子アルファ、ウベニメクス、膀胱癌ワクチン、丸山ワクチン、黒色腫ライセートワクチン、バルルビシン、ベルテポルフィン、ビルリジン、ジノスタチンスチマラマー、アバレリクス、AE 941(Aeterna)、アンバムスチン、アンチセンスオリゴヌクレオチド、bcl−2(Genta)、APC 8015(Dendreon)、デキサミノグルテチミド、ジアジクオン、EL 532(Elan)、EM 800(Endorecherche)、エニルウラシル、エタニダゾール、フェンレチニド、フィルグラスチムSD01(Amgen)、ガロシタビン、ガストリン17免疫原、HLA−B7遺伝子療法(Vical)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒスタミン二塩酸塩、イブリツモマブチウキセタン、イロマスタット、IM 862(Cytran)、インターロイキン−2、イプロキシフェン、LDI 200(Milkhaus)、レリジスチム、リンツズマブ、CA125モノクローナル抗体(MAb)(Biomira)、癌MAb(Japan Pharmaceutical Development)、HER−2及びFc MAb(Medarex)、イディオタイプ105AD7 MAb(CRC Technology)、イディオタイプCEA MAb(Trilex)、LYM−1−ヨウ素131 MAb(Techniclone)、多形性上皮性ムチン−イットリウム90 MAb(Antisoma)、マリマスタット、メノガリル、ミツモマブ、モテキサフィンガドリニウム、MX 6(Galderma)、ノラトレキシド、P30タンパク質、ペグビソマント、ポルフィロマイシン、プリノマスタット、RL0903(Shire)、ルビテカン、サトラプラチン、フェニル酢酸ナトリウム、スパルホス酸、SRL172(SR Pharma)、SU5416(Pfizer)、TA077(Tanabe)、テトラチオモリブデート、タリブラスチン、トロンボポイエチン、エチルエチオプルプリンスズ、チラパザミン、癌ワクチン(Biomira)、黒色腫ワクチン(New York University)、黒色腫ワクチン(Sloan Kettering Institute)、黒色腫オンコライセートワクチン(New York Medical College)、ウイルス性黒色腫細胞ライセートワクチン(Royal Newcastle Hospital)、またはバルスポダールと組み合わせて使用することができる。また、上に引用された薬剤を、適切な場合、薬学的に許容される塩として投与してもよい。
本発明の化合物を、放射線療法、ホルモン療法、外科手術、及び免疫療法と組み合わせて使用してもよく、それらの療法は当業者に周知である。
本発明の1つの態様は、別個に投与され得る薬学的に活性な化合物の組み合わせを用いた疾患/病態の治療を企図するので、本発明は、別個の薬学的組成物をキット形態に組み合わせることにさらに関する。本キットは、本発明の化合物、及び第2の薬学的化合物という、2つの別個の薬学的組成物を含む。本キットは、別個の組成物を包含するための容器、例えば分割されたボトルまたは分割されたホイルパケットを含む。容器の追加の例としては、注射器、箱、バッグが挙げられる。典型的に、本キットは、別個の構成成分の使用のための指示書を含む。キット形態は、別個の構成成分が、好ましくは異なる剤形(例えば、経口及び非経口)で投与されるとき、異なる投与間隔で投与されるとき、または処方する医師もしくは獣医師により、その組み合わせの個々の構成成分の滴定が望まれるとき、特に有利である。
そのようなキットの例は、いわゆるブリスターパックである。ブリスターパックは、包装産業において周知であり、薬学的単位剤形(錠剤、カプセル等)の包装に広く使用されている。ブリスターパックは、一般的に、好ましくは透明なプラスチック材料のホイルで覆われた比較的硬い材料のシートから成る。包装工程中、プラスチックホイル内に凹所が形成される。この凹所は、包装される錠剤またはカプセルのサイズ及び形状を有する。次に、錠剤またはカプセルがこの凹所内に置かれ、比較的硬い材料のシートが、凹所が形成された方向とは反対側のホイルの前面において、プラスチックホイルに封をする。結果として、錠剤またはカプセルは、プラスチックホイルとシートとの間の凹所内に密封される。好ましくは、シートの強度は、凹所に対して手で圧力を加え、それによってシート内の凹所がある場所に開口部が形成されることにより、錠剤またはカプセルを取り出すことができる程のものである。次いで、錠剤またはカプセルは、該開口部を介して取り出され得る。
キット上に記憶補助を提供することが望ましい場合があり、例えば、錠剤またはカプセルの隣に数字がある形態では、投薬計画の日付に対応した数字によって、どの錠剤またはカプセルを摂取すべきか特定される。そのような記憶補助の別の例は、例えば、「第1週、月、火、...等..第2週、月、火、...」等のような、カードに印刷されるカレンダーである。記憶補助の他の変形は、容易に明らかであるだろう。「1日用量」は、所与の一日に摂取される1つの錠剤もしくはカプセル、またはいくつかの丸剤もしくはカプセルであり得る。また、本発明の化合物の1日用量は、1つの錠剤またはカプセルから成り得る一方、第2の化合物の1日用量は、いくつかの錠剤またはカプセルから成り得、その反対もあり得る。記憶補助は、これを反映して、活性薬剤の正しい投与を援助すべきである。
本発明の別の特定の実施形態において、1日用量を意図された使用の順に一つずつ分注するように設計されたディスペンサーが提供される。好ましくは、ディスペンサーは、投薬計画の遵守をさらに促進するために、記憶補助を備える。そのような記憶補助の一例は、分注された1日用量の数を示す機械式カウンタである。そのような記憶補助の別の例は、例えば、最後の一日量が摂取された日を読み出す、及び/またはいつ次の用量を摂取すべきか気付かせる、液晶読出しまたは可聴の注意信号と一体となった蓄電式マイクロチップメモリである。
本発明の化合物及び他の薬学的に活性な化合物を、所望であれば、患者に対して、経口的に、直腸に、非経口的に(例えば、静脈内、筋肉内、または皮下)、嚢内に、膣内に、腹腔内に、膀胱内に、局所的に(例えば、粉末剤、軟膏剤、または点滴薬)、または口腔もしくは鼻腔噴霧剤として、投与できる。薬学的に活性な薬剤を投与するために当業者によって使用される全ての方法が企図される。
非経口注射に好適な組成物は、生理学的に許容される無菌性水性もしくは非水性溶液、分散体、懸濁液、または乳化剤、及び無菌性注射可能溶液もしくは分散体への再構成のための無菌性粉末剤を含んでもよい。好適な水性及び非水性担体、希釈剤、溶媒、またはビヒクルの例としては、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等)、それらの好適な混合物、植物油(オリーブ油等)、及びエチルオレエート等の注射可能な有機エステルが挙げられる。例えば、レシチン等のコーティングの使用により、分散体の場合は要求される粒子サイズの維持により、及び界面活性剤の使用により、適切な流動性を維持することができる。
これらの組成物はまた、保存剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤等のアジュバントを含有してもよい。微生物汚染は、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等の様々な抗菌薬及び抗真菌薬を添加することにより、防止することができる。また、例えば、糖、塩化ナトリウム等の等張剤を含むことが望ましい場合もある。注射可能な薬学的組成物の長期吸収は、吸収を遅らせる薬剤、例えば、アルミニウムモノステアレート、及びゼラチンの使用によりもたらすことができる。
経口投与のための固体剤形は、カプセル、錠剤、粉末剤、及び顆粒剤を含む。そのような固体剤形において、活性化合物は、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム等の少なくとも1つの不活性の慣例的賦形剤(または担体)、または(a)充填剤もしくは増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、マンニトール、及びケイ酸、(b)結合剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、及びアカシア、(c)保水剤、例えば、グリセロール、(d)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、特定の複雑ケイ酸塩、及び炭酸ナトリウム、(a)溶解遅延剤、例えば、パラフィン、(f)吸収促進剤、例えば、四級アンモニウム化合物、(g)湿潤剤、例えば、セチルアルコール、及びグリセロールモノステアレート、(h)吸着剤、例えば、カオリン、及びベントナイト、ならびに(i)滑沢剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、またはそれらの混合物、と混合される。カプセル、及び錠剤の場合、剤形はまた、緩衝剤を含んでもよい。
類型の固形組成物はまた、ラクトースまたは乳糖といった賦形剤、ならびに高分子量ポリエチレングリコール等を使用した軟及び硬充填ゼラチンカプセル内で充填剤として使用されてもよい。
錠剤、糖衣錠、カプセル、丸剤、及び顆粒剤等の固体剤形は、当該技術分野において周知の腸溶コーティング等、コーティング及びシェルを用いて調剤することができる。それらは、不透明化剤も含有してもよく、本活性化合物(複数可)を遅延式で腸管のある特定の部分内に放出するような組成物でもあり得る。使用され得る包埋組成物は、高分子物質及びワックスである。本活性化合物はまた、適切な場合、上記の賦形剤のうちの1つ以上とともに、マイクロカプセル化形態であり得る。
経口投与のための液状剤形は、薬学的に許容される乳化剤、溶液、懸濁液、シロップ、及びエリキシル剤を含む。本活性化合物に加え、液状剤形は、水もしくは他の溶媒等の当該技術分野において一般に使用される不活性希釈剤、可溶化剤及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油、具体的には、綿実油、落花生油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ひまし油、ならびに胡麻油、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、及びソルビタンの脂肪酸エステル、またはそれらの物質の混合物等を含有してもよい。
そのような不活性希釈剤の他に、本組成物は、湿潤剤、乳化剤及び懸濁化剤、甘味料、着香料、ならびに芳香剤等のアジュバントも含み得る。懸濁液は、本活性化合物に加えて、懸濁化剤、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールならびにソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、及びトラガント、またはそれらの物質の混合物等を含有してもよい。
直腸投与のための組成物は、好ましい坐剤であり、本発明の化合物と、通常室温では固体だが体温では液体であるため、直腸または膣腔内で溶けて本活性構成成分を放出する、ココアバター、ポリエチレングリコール、または坐剤ワックス等の適切な非刺激性賦形剤もしくは担体とを混合することによって調製することができる。
本発明の化合物の局所投与のための剤形は、軟膏剤、粉末剤、噴霧剤、及び吸入剤を含む。本活性化合物または適切な化合物は、無菌条件下で、生理学的に許容される担体、及び必要とされ得る任意の防腐剤、緩衝剤、もしくは噴射剤と混合される。眼科用製剤、眼軟膏剤、粉末剤、及び溶液もまた、本発明の範囲内にあるものとして企図される。
本発明の化合物を、1日当たり約0.1〜約3,000mgの範囲の用量レベルで患者に投与することができる。約70kgの体重を有する正常な成人にとっては、体重1キログラム当たり約0.01〜約100mgの範囲の用量が、典型的に十分である。使用され得る具体的な用量及び用量範囲は、患者の要件、治療する病態もしくは疾患の重症度、及び投与される化合物の薬学的活性を含む、いくつかの要因に依存する。特定の患者のための用量範囲及び最適用量の決定は、当該技術分野の範囲内である。
本発明の化合物を、薬学的に許容される塩、エステル、アミド、またはプロドラッグとして投与することができる。「塩」という用語は、本発明の化合物の無機及び有機塩を指す。化合物の最終分離及び精製中に、または、精製した化合物を、その遊離塩基もしくは酸性型において、適切な有機もしくは無機塩基もしくは酸と別々に反応させ、かように形成される塩を分離することによって、塩をインサイツで調製することができる。代表的な塩としては、水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩(palmitiate)、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、リン酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩(naphthylate)、メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、及びラウリルスルホン酸塩等が挙げられる。塩は、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ及びアルカリ土類金属に基づくカチオン、ならびに非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、及びアミンカチオンを含むがそれらに限定されない、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン等を含んでもよい。例えば、S.M.Berge,et al.,“Pharmaceutical Salts,”J Pharm Sci,66:1−19(1977)を参照のこと。
本発明の化合物の薬学的に許容されるエステルの例としては、C〜Cアルキルエステルが挙げられる。許容されるエステルとしてはさらに、C〜Cシクロアルキルエステル、ならびにベンジル等のアリールアルキルエステルが挙げられる。C〜Cアルキルエステルが一般に使用される。本発明の化合物のエステルは、当該技術分野において周知の方法に従って調製され得る。
本発明の化合物の薬学的に許容されるアミドの例としては、アンモニアから誘導されるアミド、第一級C〜Cアルキルアミン、及び第二級C〜Cジアルキルアミンが挙げられる。第二級アミンの場合、アミンは、少なくとも1個の窒素原子を含有する5または6員ヘテロシクロアルキル基の形態であってもよい。アンモニアから誘導されるアミド、C〜C第一級アルキルアミン、及びC〜Cジアルキル第二級アミンが、一般に使用される。本発明の化合物のアミドは、当業者に周知の方法に従って調製され得る。
「プロドラッグ」という用語は、インビボで転換されて本発明の化合物をもたらす化合物を意味する。転換は、血液中の加水分解を介する等、様々な機序によって生じ得る。プロドラッグ使用の考察は、T.Higuchi and W.Stella,“Prodrugs as Novel Delivery Systems,“Vol.14 of the A.C.S.Symposium Seriesによって、及びBioreversible Carriers in Drug Design,ed.Edward B.Roche,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press,1987において提供される。
例示すると、本発明の化合物がカルボン酸官能基を含有する場合、プロドラッグは、酸基の水素原子を、(C〜Cアルキル、(C〜C1)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C〜C)アルキルアミノ(C〜C)アルキル(β−ジメチルアミノエチル等)、カルバモイル−(C〜C)アルキル、N,N−ジ(C〜C)アルキルカルバモイル−(C〜C)アルキル、及びピペリジノ−、ピロリジノ−、もしくはモルホリノ(C)アルキル等の基で置き換えることにより形成されるエステルを含有することができる。
同様に、本発明の化合物がアルコール官能基を含む場合、プロドラッグは、アルコール基の水素原子を、(C〜C)アルカノイルオキシメチル、1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C〜C)アルカノイルオキシ)エチル、(C〜C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C〜C)アルコキシカルボニルアミノメチル、サクシノイル、(C〜C)アルカノイル、α−アミノ(C〜C)アルカノイル、アリールアシル及びα−アミノアシル、または各α−アミノアシル基が、天然起源L−アミノ酸、−P(O)(OH)、−P(O)(O(C〜C)アルキル)、もしくはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形態のヒドロキシル基の除去により生じるラジカル)から独立して選択されるα−アミノアシル−α−アミノアシル等の基で置き換えることにより形成することができる。
本発明の化合物は、不斉もしくはキラル中心を含有してもよく、それ故に、異なる立体異性形態で存在する。本化合物の全ての立体異性形態、ならびにラセミ混合物を含むそれらの混合物が、本発明の部分を形成することが企図される。加えて、本発明は、全ての幾何及び位置異性体を企図する。例えば、本化合物が二重結合を含む場合、シス型及びトランス型の両方(それぞれZ及びEと指定される)、ならびに混合物が企図される。
ジアステレオ異性混合物等の立体異性体の混合物を、クロマトグラフィ及び/または分別結晶等の公知の方法により、それらの物理的化学差異に基づいて、それらの個々の立体化学的構成成分に分離することができる。鏡像異性体もまた、鏡像異性混合物を適切な光学活性化合物(例えば、アルコール)と反応させてジアステレオ異性混合物に変換し、ジアステレオ異性体を分離し、個々のジアステレオ異性体を対応する純粋な鏡像異性体へと変換すること(例えば、加水分解すること)により、分離することができる。また、いくつかの化合物は、アトロプ異性体(例えば、置換ビアリール)であってもよい。
本発明の化合物は、非溶媒和形態、ならびに水(水和物)、エタノール等の薬学的に許容される溶媒とともに溶媒和形態で存在してもよい。本発明は、溶媒和及び非溶媒和の両方の形態を企図及び包含する。
本発明の化合物が異なる互変異性形態で存在し得ることも可能である。本発明の化合物の全ての互変異性体が企図される。例えば、テトラゾール部分の全ての互変異性形態が本発明に含まれる。また、例えば、本化合物の全てのケト−エノールまたはイミン−エナミン形態が本発明に含まれる。
当業者は、本明細書に含まれる化合物名及び構造が、化合物の特定の互変異性体に基づき得ることを認識するであろう。特定の互変異性体のみの名称または構造が使用され得るが、別途記載されない限り、全ての互変異性体が本発明により包含されることが意図される。
本発明は、合成化学者に周知の方法等の検査技法を使用してインビトロで合成される、または新陳代謝、発酵、消化等を介する等インビボ技術を使用して合成される化合物を包含することも意図される。本発明の化合物が、インビトロ及びインビボ技術の組み合わせを使用して合成され得ることも企図される。
本発明はまた、1個以上の原子が通常天然に見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられていることを除いて、本明細書内に引用されるものと同一の同位体的標識化化合物も含む。本発明の化合物に組み込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、亜リン酸、フッ素、及び塩素の同位体、例えば、H、H、13C、14C、15N、16O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、及び36Clが挙げられる。1つの態様において、本発明は、1個以上の水素原子が重水素(H)原子と置き換わる化合物に関する。
前述の同位体及び/または他の原子の他の同位体を含有する本発明の化合物は、本発明の範囲内である。本発明のある特定の同位体的標識化化合物、例えばH及び14C等の放射性同位体が組み込まれるようなものが、薬物及び/または物質の組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム、すなわち、H、及び炭素−14、すなわち、14C、同位体が、それらの調製及び検出の容易性により特に好ましい。さらに、重水素、すなわち、H等のより重い同位体との置換が、より優れた代謝安定性から生じるある特定の療法的有利、例えば、増加したインビボ半減期または低減された投薬量要件を与えることができるため、いくつかの状況において好まれる場合がある。本発明の同位体的標識化化合物は、一般的に、容易に入手可能な同位体的標識化試薬を非同位体的標識化試薬の代わりに用いることにより調製することができる。
本発明の化合物は、結晶状態を含む、ならびに非晶状態として、様々な固体状態で存在してもよい。本発明化合物の、多形とも称される異なる結晶状態、及び非晶状態は、本発明の部分として企図される。
本発明の化合物の合成において、ある特定の脱離基を使用することが望ましい場合がある。「脱離基」(「LG」)という用語は、一般的に、求核基により置き換え可能な基を指す。そのような脱離基は、当該技術分野において公知である。脱離基の例としては、ハロゲン化合物(例えば、I、Br、F、Cl)、スルホン酸塩(例えば、メシル酸塩、トシル酸塩)、硫化物(例えば、SCH)、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール等が挙げられるが、それらに限定されない。求核基の例としては、アミン、チオール、アルコール、グリニャール試薬、アニオン種(例えば、アルコキシド、アミド、カルバニオン)等が挙げられるが、それらに限定されない。
本明細書内に引用される全ての特許、公開特許出願、及び他の刊行物は、参照により本明細書に組み込まれる。
以下に提示される実施例は、本発明の特定の実施形態を例示する。これらの実施例は、代表的であることが意図され、いかなる様式においても特許請求の範囲を制限することを目的としない。別途記述がない限り、本明細書内で固体に対してパーセントが使用されるとき、それは、参照される固体組成物に対する重量パーセントである。本明細書内で液体に対してパーセントが使用されるとき、それは、参照される溶液に対する容量パーセントである。
H−NMRスペクトルを、Bruker 5−mm z−軸勾配BBIプローブを装着した500 MHz Bruker Avance III分光計システム(Bruker Biospin、Billerica、MA)、またはBruker 5−mm z−軸勾配BBOプローブを装着した400 MHz Bruker Avance IIもしくはAvance III分光計システムで獲得した。試料を、概して、NMR分析のために、600μLのDMSO−dまたはCDODのいずれかの中に溶解させた。H化学シフトは、DMSO−dでは2.50ppm、CDODでは3.30ppmで、分析のために使用される重溶媒からの残留プロトン信号に関して参照した。
有意なピークを集計し、それは、概して、プロトンの数、多重度(sは一重項、dは二重項、ddは二重項の二重項、tは三重項、qは四重項、mは多重項、br sは広幅一重項)、及びヘルツ単位の結合定数(複数可)を含む。
電子イオン化(EI)質量スペクトルを、概して、Agilent Technologies 6140 Quadrupole LC/MS質量分析計上で記録した。質量分析結果を、電荷に対する質量の比率として報告し、時としてその後に各イオンの比存在度が続く(括弧内)。下記の実施例内の出発原料は、概して、Sigma−Aldrich、St.Louis、MO等の商用供給源から、または文献手順を介するかのいずれかで入手可能である。
本明細書内では、以下の略称が使用され得る:
Figure 0006377123
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Figure 0006377123
一般的な合成スキーム
本発明の化合物は、一般的に、市販の出発原料で開始し、当業者に公知の合成技術を使用して調製することができる。以下の概略は、本発明の化合物の調製に好適ないくつかの反応スキームである。さらなる例証は、提供される特定の実施例内で見出される。
ビアリールアミノアルコールの調製のための一般的スキーム
Figure 0006377123
3等のビアリールアミノアルコールの調製は、一般的に、アルミナ、ピリジン、及びトリメチルシリルクロリドの存在下におけるニトロメチルアレーン(2等)と適切なベンズアルデヒドとのヘンリー反応を介して達成することができる。(+)−ジ−p−トルオイル−D−酒石酸等の酒石酸塩誘導体との結晶化によって、光学濃縮された中間体を得ることができ、それを、多重再結晶を介してさらに精製することができる。ニトロメチルアレーンは、亜硝酸銀との置換を介して、対応する臭化アリールメチルより調製することができる。
ビスアリールモルホリノン調製の一般的スキーム
Figure 0006377123
4等のビスアリールモルホリノンは、アミド形成、続いて塩化アルキルの分子内置換から成る2ステップの手順で、アミノアルコール、3、及びクロロアセチルクロリドの反応により調製することができる。4等のラクタムのN−アルキル化は、水素化ナトリウムによるラクタムNHの脱プロトン化、続いて適切なα−ハロエステルの添加によって達成することができる。α−ハロエステルは、対応するエステルのハロゲン化(典型的には臭素化)によって調製することができる。化合物5に含有されるもの等のエステルを、モルホリノンの存在下において水素化物によって選択的に還元して、化合物6に示されるもの等の対応する第一級アルコールを得ることができる。これらのジアステレオ異性アルコールは、しばしば、合成のこの段階でカラムクロマトグラフィによって分離することができる。第一級アルコールは、tert−ブチルジメチルシリル基で保護することができ、その生成物は、LiHMDS等の塩基及び適切な求電子剤(RX)を使用して、ラクタム環の2位でC−アルキル化することができる。多くの場合、ヘテロアリール置換基を、LDA等の塩基及びヘテロアリール置換基を含有する適切な求電子剤の存在下において、ラクタム環のアルキル化を介して1ステップで添加して、8及び9等のジアステレオ異性化合物を得ることができ、それをカラムクロマトグラフィにより分離することができる。シリル基の脱保護、続いて光延反応を使用して、上記一般的スキームに示されるように所望のアルキル−X基を組み込むことができる。Xが硫黄であるとき、それを3−クロロ過安息香酸で酸化してスルホンにすることができる。他の基は、直接アルキル化することができる。最終的に、エステル加水分解が、10及び11等の、所望のカルボン酸を生成する。
Figure 0006377123
Aがピリジンであるとき、それを3−クロロ過安息香酸の添加によりさらに酸化してN−オキシドにすることができる。Xが硫化物であるとき、硫黄及びピリジンの両方を、適切な当量の3−クロロ過安息香酸の添加により酸化することができる。実施例の手順において、12等のジアステレオ異性ラクタムを脱保護し、光延反応を経て、適切なX−基を組み込むことができる。ピリジンのN−オキシドへの酸化、及びメチルエステルの脱保護により、分離することのできる14及び15等の化合物を得る。
Figure 0006377123
時として、モルホリノン環を特定のヘテロアリール断片で直接アルキル化することは困難である。幸運にも、容易に入手可能な官能基から複素環式環を調製するための数多くの方法が存在する。代表例として、ジアステレオ異性チアゾールの調製が上に示される。
16等のモルホリノンのC−2位でのアリル化を、LiHMDSの存在下において、臭化アリルを用いて達成し、17等の構造体を得ることができる。脱保護、ジアステレオ異性体の分離、及び適切なアルキル−XHを用いた光延反応により、中間体18を得る。化合物18のアリル基は、多くの複素環の組込みのための簡便な手段を提供する。チアゾールの場合、アリル基を塩化ルテニウム(III)及び過ヨウ素酸ナトリウムで酸化して、対応するカルボン酸19及び20を得ることができる。酸の第一級アミドへの変換及び脱水が、ニトリル、複素環形成のための別の有用な中間体を形成する。チオアミドは、エチル2−クロロ−3−オキソプロパノエートの添加により容易にチアゾールに変換される五硫化二リンの添加によって調製することができる。メチルエステルは、水酸化リチウムで容易に加水分解されて、所望のカルボン酸21及び22を形成する。
中間体A
(1R,2R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)エタノール
Figure 0006377123
ステップA.1−クロロ−4−(ニトロメチル)ベンゼン
Figure 0006377123
ジエチルエーテル(1.6L)中の亜硝酸銀(392g)の懸濁液を、0℃まで冷却し、ジエチルエーテル(1.6L)中の臭化4−クロロベンジル(395g、1.92mol)の溶液を、1時間かけて滴加した(添加中、温度は3℃より下に維持した)。その反応混合物を、0℃で16時間、暗中で撹拌した。次いで混合物を濾過し、固体をジエチルエーテル(3回、50mL)で洗浄した。組み合わせた濾液を減圧下で濃縮した。残渣を、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィ(ヘプタン中0%〜10%の酢酸エチルの勾配溶離)により精製して、表題化合物を得た。
ステップB.(1R,2R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)エタノール塩酸塩、及び(1S,2S)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)エタノール塩酸塩
Figure 0006377123
1−クロロ−4−(ニトロメチル)−ベンゼン(205g、1.19mol、中間体A、ステップA)、アルミナ(135g)、ピリジン(96mL、1.19mol)、及びクロロトリエチルシラン(200mL、180g、1.19mol)を、3−クロロベンズアルデヒド(135mL、168g、1.19mol)を含むフラスコに添加した。フラスコをアルミニウムホイルで覆い、ロータリーエバポレータ上で16時間、室温で回転させた。結果として生じた濃厚なペーストを濾過し、イソプロパノールで洗浄した。濾液を均等な2部に分け、次のステップで使用した。
その2部を以下の様式で別々に加工した:塩酸(1M、7L、7mol)を添加し、次いで亜鉛粉末(800g、12.3mol)を数回に分けて添加した。その反応混合物を、観察された発熱反応(35℃まで)が完了するまで(およそ90分)撹拌した。次に、その混合物を0℃まで冷却し、30%水酸化ナトリウムで約10のpHまで塩基化した。その懸濁液を、Celite(登録商標)(J.T.Baker、Phillipsberg、NJ、珪藻土)で濾過し、濾過ケークをジクロロメタンで洗浄した。その濾液を分離漏斗へ移し、層を分離した。水層をジクロロメタンで抽出した。組み合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をtert−ブチルメチルエーテル(1.5L)中に溶解させ、0℃まで冷却した。次いでジオキサン(375mL、1.5mol)中の4Nの塩酸を滴加した。固体を濾過により収集した。その固体をジオキサン/エタノールからの結晶化により精製して、表題化合物をラセミ混合物として得た。
ステップC.(1R,2R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)エタノール
Figure 0006377123
(1R,2R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)エタノール、及び(1S,2S)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)エタノール(57g、0.2mol;中間体A、ステップB)のラセミ混合物を、エタノール(2.65L)中に溶解させ、(+)−ジ−p−トルオイル−D−酒石酸(68.4g、0.169mol)を添加した。その混合物を加熱して還流させ、溶液が透明になるまで水(175mL)を添加した。その混合物に種結晶(95%の鏡像異性体過剰)を播種し、16時間の期間をかけて室温まで冷却させた。その混合物を濾過し、固体をエタノールで洗浄し、乾燥させて塩を得、それは75%の鏡像異性体過剰を有すると決定された。この塩を、結晶化を開始するために種子結晶を使用して、12.5:1のエタノール/水(36mL/グラムの塩)から2回再結晶化させ、97.6%鏡像異性体過剰を有する塩を得た。その塩を1:1の酢酸エチル/2Nの水酸化ナトリウム水溶液中に溶解させた。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濾液を減圧下で濃縮して、97.8%鏡像異性体過剰を有する表題化合物を得た。鏡像異性体過剰は、HPLC(Chiralpak(登録商標)AD−Hカラム、Chiral Technologies,Inc.、West Chester、PA、5%イソプロパノール/ヘキサンで溶離)によって決定した。
(1R,2R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)エタノール:t=20.1分;[α] 23.5=+92.7°(c=0.385、メタノール中)。
(1S,2S)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)エタノール:t=21.7分。
実施例1
Figure 0006377123
6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸
ステップA.(5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)モルホリン−3−オン
Figure 0006377123
塩化クロロアセチル(0.16mL、2.0mmol)を、テトラヒドロフラン中の(1R,2R)−2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)−2−(4−クロロフェニル)エタノール(中間体A、0.47g、1.67mmol)及びトリエチルアミン(0.35mL、2.5mmol)の溶液に、0℃で添加した。0℃で1時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)及び酢酸エチル(20mL)を添加した。層を分離し、組み合わせた有機層を水(3回、10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濾液を真空下で濃縮して、2−クロロ−N−((1R,2R)−2−(3−クロロフェニル)−1−(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アセトアミドを薄黄色の油として得、それをさらなる精製をせずに次のステップに用いた。MS(ESI)m/z:380.0[M+Na]
2−クロロ−N−((1R,2R)−2−(3−クロロフェニル)−1−(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチル)アセトアミドを、テトラヒドロフラン(15mL)中に溶解させ、5分の期間をかけて、数回の水素化ナトリウム(鉱油中60%分散、0.167g、4.16mmol)で処理した。室温で5時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(10mL)及び酢酸エチル(20mL)を添加した。層を分離し、組み合わせた有機層を水(3回、10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濾液を真空下で濃縮して、結果として生じた原料を黄色の油として得た。これをシリカゲルのプラグに吸着させ、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィ(ヘキサン中0%〜30%のアセトンの勾配溶離によって精製して、表題化合物を黄色の油として得た。
H NMR(400MHz,CDCl3,δ,ppm):7.47−7.54(m,1H),7.46−7.54(m,1H),7.34−7.42(m,2H),7.29−7.32(m,2H),7.26−7.29(m,1H),7.13−7.25(m,1H),6.98(d,J=8.41Hz,1H),4.57−4.65(m,1H),4.45(d,J=9.98Hz,1H),4.00(d,J=5.67Hz,2H).MS(ESI)m/z:322.2[M+H]
ラセミ体エチル2−ブロモ−2−シクロプロピルアセテート
Figure 0006377123
上記化合物を、無水ジクロロメタン(250mL)中の2−シクロプロピル酢酸(24.7g、247mmol)の溶液を塩化チオニル(22mL、302mmol)に5分かけて25℃で滴加することにより、調製した。2時間還流させた後、反応物を室温まで冷却し、N−ブロモスクシンイミド(53.6g、301mmol)及び臭化水素(48%水溶液;0.195mL、1.727mmol)を、25℃で順次添加した。その混合物を3日間還流させ、次いで室温まで冷却した。
無水エタノール(200mL)を添加し、結果として生じた茶褐色の溶液を、室温で1時間撹拌した。その反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を四塩化炭素(300mL)中に懸濁させ、ガラスフィルタで濾過した。その濾液を減圧下で濃縮した。結果として生じた生成物を、フラッシュクロマトグラフィ(シリカゲル、2つの330gカラム、溶離:ヘキサン中5%の酢酸エチル)により精製して、ラセミ体エチル2−ブロモ−2−シクロプロピルアセテートを得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):4.24(m,2H),3.58(d,J=12.0Hz,1H),1.58(m,1H),0.90−0.80(m,2H),0.53(m,1H),0.42(m,1H),1.3(t,J=8.0Hz,3H).
ステップB.(S)−エチル2−((2R,3R)−2−(3−クロロフェニル)−3−(4−クロロフェニル)−5−オキソモルホリノ)−2−シクロプロピルアセテート、及び(R)−エチル2−((2R,3R)−2−(3−クロロフェニル)−3−(4−クロロフェニル)−5−オキソモルホリノ)−2−シクロプロピルアセテート
Figure 0006377123
水素化ナトリウム(鉱油中60%分散、1.07g、26.7mmol)を、ジメチルホルムアミド(26.7mL)中の(5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)モルホリン−3−オン(4.3g、13.4mmol、実施例1、ステップA)の溶液に、0℃で添加し、その混合物を室温で30分間撹拌した。ジメチルホルムアミド(40mL)中のラセミ体エチル2−ブロモ−2−シクロプロピルアセテート(上に記載される調製、3.71mL、26.7mmol)を滴加し、その混合物を室温で2時間撹拌した。反応物を飽和塩化アンモニウム(10mL)で反応停止処理し、ジエチルエーテル(10mL)で希釈した。その溶液を、10%クエン酸(10mL)、5%NaHCO(10mL)、水(10mL)、及びブライン(10mL)で洗浄し、次いで硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣を、シリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィ(120g、ヘキサン中20%〜50%のアセトンの勾配溶離)により精製して、表題化合物をジアステレオ異性体の1.2:1混合物として得た。両方の異性体において、MS(ESI)m/z:448.0[M+H]
ステップC.(5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((R)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)モルホリン−3−オン、及び(5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)モルホリン−3−オン
Figure 0006377123
ヒドリドホウ酸トリエチルリチウム(テトラヒドロフラン中1.0M溶液、17.4mL、17.4mmol)を、テトラヒドロフラン(8.29mL)中の(S)−エチル2−((2R,3R)−2−(3−クロロフェニル)−3−(4−クロロフェニル)−5−オキソモルホリノ)−2−シクロプロピルアセテート、及び(R)−エチル2−((2R,3R)−2−(3−クロロフェニル)−3−(4−クロロフェニル)−5−オキソモルホリノ)−2−シクロプロピルアセテート(3.6g、8.29mmol、実施例1、ステップB)の溶液に、0℃で添加した。15分間の撹拌後、メタノールを1分かけて滴加した(3mL)。次いで、水(60mL)中のペルオキシ一硫酸カリウム15.3g、24.9mmol)を10分かけて滴加した。1時間後、飽和NaHSO水溶液(9mL)を室温で添加した。その反応物をジエチルエーテル(2回、60mL)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で蒸発させた。結果として生じた原料をシリカゲルのプラグに吸着させ、フラッシュクロマトグラフィ(330gシリカゲルカラム、溶離:ヘキサン中20%のアセトン)により精製して、(5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((R)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)モルホリン−3−オン(速い溶離異性体)、及び(5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)モルホリン−3−オン(遅い溶離異性体)を、オフホワイトの固体として得た。
速い方の溶離異性体、(5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((R)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)モルホリン−3−オンの特性評価データ:
Figure 0006377123
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):7.23(d,J=8.41Hz,3H),7.12(d,J=17.41Hz,3H),6.92(d,J=8.41Hz,2H),6.73−6.79(m,1H),4.49−4.63(m,2H),4.42(s,2H),3.52−3.69(m,2H),2.28−2.39(m,1H),1.31−1.46(m,1H),0.55(s,2H),0.22−0.31(m,1H),−0.04−0.05(m,1H).MS(ESI)m/z:405.4[M+H]
遅い方の溶離異性体、(5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)モルホリン−3−オンの特性評価データ:
Figure 0006377123
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):7.04−7.25(m,7H),6.79(d,J=7.63Hz,1H),4.87(d,J=7.43Hz,1H),4.52(d,J=7.43Hz,1H),4.26−4.42(m,2H),3.50−3.59(m,1H),3.13−3.36(m,2H),2.88(br s,1H),0.79(ddd,J=3.03,4.94,7.87Hz,1H),0.40−0.57(m,2H),0.11−0.23(m,1H),−0.10−0.06(m,1H).MS(ESI)m/z:405.4[M+H]
ステップD.(5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロ−フェニル)−5−(4−クロロフェニル)モルホリン−3−オン
Figure 0006377123
塩化tert−ブチルジメチルシリル(0.26mL、1.48mmol)を、ジクロロメタン(10mL)中の(5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)モルホリン−3−オン(遅い方の溶離異性体、実施例1、ステップC、0.500g、1.23mmol)及びイミダゾール(0.16mL、2.46mmol)の溶液に添加した。その混合物を室温で1.5時間撹拌した。
反応混合物を飽和塩化アンモニウム(10mL)で希釈し、ジクロロメタン(3回、30mL)で抽出した。有機抽出物を水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させた。その溶液を濾過し、真空下で濃縮して、結果として生じた原料を黄色い油として得た。その原料を、次いでシリカゲルのプラグに吸着させ、フラッシュクロマトグラフィ(24gシリカゲルカラム、ヘキサン中10%〜30%の酢酸エチルの勾配溶離)により精製して、表題化合物を得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ,ppm):7.29(d,J=8.56Hz,2H),7.22(d,J=8.07Hz,1H),7.18(s,1H),7.11(t,J=7.82Hz,1H),7.06(s,2H),6.76(d,J=7.83Hz,1H),4.79(s,1H),4.60(d,J=8.56Hz,1H),4.42(s,2H),4.27(t,J=9.78Hz,1H),3.53(dd,J=4.65,10.03Hz,1H),2.29−2.41(m,1H),1.25−1.29(m,1H),0.95(s,9H),0.39−0.47(m,1H),0.30−0.39(m,1H),0.11(s,3H),0.07(s,3H),−0.22−−0.05(m,1H),−0.65−−0.48(m,1H).MS(ESI)m/z:520.2[M+H]
ステップE.(2S,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロ−フェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン、及び(2R,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロ−フェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン
Figure 0006377123
リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1.0M溶液、17.3mL、17.3mmol)を、テトラヒドロフラン中の(5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)モルホリン−3−オン(実施例1、ステップD、4.10g、7.88mmol)を含む炉乾燥三口丸底フラスコに、−78℃で、アルゴン下で添加した。テトラヒドロフラン中のヨウ化メチル(1.08mL、17.3mmol)を添加した。−78℃で1時間撹拌した後、反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液(20mL)で反応停止処理し、酢酸エチル(2回、30mL)で抽出し、ブライン(30mL)で洗浄した。組み合わせた有機層を乾燥させ(硫酸ナトリウム)、減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜80%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を白色の泡及びジアステレオ異性体の混合物として得た。
MS(ESI)m/z:533.2[M+H]
メチル6−(ブロモメチル)ニコチネート
Figure 0006377123
還流凝縮器を備えた丸底フラスコ中、四塩化炭素中のメチル6−メチルニコチネート(10.0g、66.2mmol)、N−ブロモスクシンイミド(7.1g、39.7mmol)、及び過酸化ベンゾイル(1.6g、6.62mmol)の混合物を、窒素下で、75℃で2日間撹拌した。冷却された反応混合物を濾過し、濾過ケークをジクロロメタンで洗浄し、濾液を真空下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中5%〜25%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、メチル6−(ブロモメチル)ニコチネートを黄色の固体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.17(d,J=1.56Hz,1H),8.31(dd,J=2.15,8.02Hz,1H),7.54(d,J=8.22Hz,1H),4.59(s,2H),3.97(s,3H).MS(ESI)m/z:230.0[M+H]
ステップF.メチル6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート、及びメチル6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート
Figure 0006377123
三口炉乾燥丸底フラスコをアルゴン下で冷却し、ジイソプロピルアミン(2.48mL、17.7mmol)及びテトラヒドロフラン(20mL)を充填し、0℃まで冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、7.08mL、17.70mmol)を滴加し、反応物を0℃で10分間撹拌した。
反応混合物を−78℃まで冷却し、テトラヒドロフラン(30mL)中の(2S,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロ−フェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン、及び(2R,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロ−フェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン(実施例1、ステップE、4.3g、8.04mmol)の溶液もまた、−78℃で添加した。−78℃で15分間撹拌した後、−78℃のテトラヒドロフラン(20ml)中のメチル6−(ブロモメチル)ニコチネート(4.07g、17.70mmol)の溶液を添加した。その反応物をこの温度で1時間撹拌した。
反応混合物を飽和塩化アンモニウム(50mL)で反応停止処理し、酢酸エチル(3回、50mL)で抽出し、水(50mL)及びブライン(50mL)で洗浄した。組み合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜25%のアセトン勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を得た。
速い方の溶離異性体、メチル6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネートの特性評価データ
Figure 0006377123
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.00(d,J=2.15Hz,1H),8.10(d,J=7.63Hz,1H),7.23(d,J=8.22Hz,1H),7.11(d,J=8.22Hz,2H),7.00−7.08(m,2H),6.92(t,J=7.83Hz,1H),6.71−6.86(m,2H),6.53(d,J=7.63Hz,1H),4.85(d,J=9.78Hz,1H),4.69(d,J=9.98Hz,1H),4.20(t,J=9.98Hz,1H),3.84(s,3H),3.77(d,J=13.50Hz,1H),3.38−3.43(m,J=4.50Hz,1H),3.33(d,J=14.28Hz,1H),2.04−2.18(m,1H),1.52(s,3H),0.87(s,9H),0.81(d,J=0.78Hz,1H),0.25−0.32(m,2H),0.00(s,3H),−0.04(s,3H),−0.34−−0.26(m,J=8.80Hz,1H),−0.63(dd,J=4.21,9.29Hz,1H).MS(ESI)m/z:683.2[M+H]
遅い方の溶離異性体、メチル6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネートの特性評価データ:
Figure 0006377123
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.20−9.25(m,1H),8.21−8.28(m,1H),7.43(d,J=8.02Hz,1H),7.24(br s,2H),7.11−7.19(m,2H),7.02(t,J=7.83Hz,1H),6.92−6.98(m,1H),6.86−6.91(m,1H),6.52(d,J=7.83Hz,1H),4.78(d,J=9.78Hz,1H),4.62(d,J=9.78Hz,1H),3.98−4.06(m,1H),3.96(s,3H),3.89−3.95(m,1H),3.73(d,J=13.50Hz,1H),3.46−3.52(m,J=5.67,10.17Hz,2H),1.76(s,3H),1.31−1.43(m,1H),0.91(s,9H),0.28−0.48(m,2H),0.05(s,3H),0.02(s,3H),−0.15−−0.02(m,1H),−0.56−−0.38(m,1H).MS(ESI)m/z:683.1[M+H]
ステップG.メチル6−(((2S,5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート
Figure 0006377123
フッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン中1.0M溶液、0.70mL、0.70mmol)を、テトラヒドロフラン(5mL)中のメチル6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例1、ステップF、速い方の溶離異性体、300mg、0.44mmol)の溶液に添加し、周囲温度で一晩撹拌した。結果として生じた混合物を飽和塩化アンモニウム(10mL)で反応停止処理し、酢酸エチル(3回、15mL)で洗浄した。組み合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜25%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.10(dd,J=0.78,2.15Hz,1H),8.16−8.24(m,J=5.87Hz,1H),7.29(d,J=8.22Hz,1H),7.17−7.25(m,3H),7.11(t,J=1.66Hz,1H),7.07(t,J=7.92Hz,1H),6.91−7.02(m,2H),6.61(d,J=7.63Hz,1H),4.85−4.92(m,1H),4.73−4.82(m,1H),3.95(s,3H),3.82(s,1H),3.56−3.66(m,1H),3.34−3.48(m,2H),3.12−3.25(m,2H),1.60(s,3H),0.68−0.78(m,1H),0.48−0.68(m,2H),0.21−0.31(m,1H),0.04−0.19(m,1H).MS(ESI)m/z:569.0[M+H]
ステップH.メチル6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)
Figure 0006377123
シアノメチレントリブチルホスホラン(0.356g、1.48mmol)及びtert−ブタンチオール(0.133g、1.48mmol)を、トルエン(2mL)中のメチル6−(((2S,5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例1、ステップG、210mg、0.37mmol)の溶液に添加し、その混合物を70℃で一晩撹拌した。結果として生じた混合物を冷却し、濃縮した。フラッシュフラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜35%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を得た。
MS(ESI)m/z:641.1[M+H]
ステップI.メチル6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート
Figure 0006377123
3−クロロ過安息香酸(77重量%、0.031g、0.14mmol)を、ジクロロメタン(3mL)中のメチル6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例1、ステップH、60mg、0.07mmol)の溶液に、0℃で添加した。その反応物を、30分後、1Nのチオ硫酸ナトリウム(5mL)で反応停止処理し、酢酸エチル(3回、10mL)で洗浄した。組み合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜40%のアセトンの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を得た。
MS(ESI)m/z:673.0[M+H]
ステップJ.6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸
Figure 0006377123
水酸化リチウム(1mL、2M溶液)を、メタノール(1mL)及びテトラヒドロフラン(1mL)中のメチル6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例1、ステップI、30mg、0.045mmol)の溶液に、室温で添加した。結果として生じた混合物を50℃で1時間加熱した。結果として生じた混合物を冷却し、10%クエン酸溶液(5mL)で反応停止処理し、酢酸エチル(3回、10mL)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜100%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.33(s,1H),8.56(d,J=8.61Hz,1H),7.63(d,J=8.22Hz,1H),7.19−7.26(m,2H),7.11−7.18(m,3H),7.04(t,J=8.12Hz,2H),6.82(d,J=7.63Hz,1H),5.17(d,J=9.78Hz,1H),5.06(d,J=9.78Hz,1H),4.15−4.27(m,J=12.72Hz,1H),3.89(d,J=13.11Hz,2H),3.72(d,J=13.30Hz,1H),2.92(d,J=13.50Hz,1H),2.71(t,J=9.68Hz,1H),1.81−1.97(m,1H),1.68(s,3H),1.40(s,9H),0.31−0.54(m,1H),−0.33−−0.20(m,1H),−0.79−−0.59(m,1H).MS(ESI)m/z:659.0[M+H]
実施例2
Figure 0006377123
6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸
ステップA.メチル6−(((2R,5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート
Figure 0006377123
表題化合物を、メチル6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例1、ステップF、遅い方の溶離異性体)から、実施例1、ステップGに記載されるものと類似した手順で獲得した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜25%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.25(d,J=1.56Hz,1H),8.34(dd,J=2.15,8.22Hz,1H),7.36(d,J=8.22Hz,1H),7.17−7.27(m,2H),7.10(dd,J=0.98,1.96Hz,2H),6.95(t,J=7.83Hz,2H),6.46(s,1H),6.33(d,J=7.43Hz,1H),4.81(d,J=9.59Hz,1H),4.53(d,J=9.78Hz,1H),4.17−4.26(m,1H),4.11(s,1H),3.99(s,3H),3.58(dd,J=5.09,11.54Hz,1H),3.22(d,J=14.48Hz,1H),2.49−2.64(m,1H),1.86(s,3H),0.87(s,1H),0.26−0.49(m,2H),−0.15−0.00(m,1H),−0.64−−0.51(m,1H).MS(ESI)m/z:569.2[M+H]
ステップB.メチル6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート
Figure 0006377123
表題化合物を、メチル6−(((2R,5R,6R)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例2、ステップA)から、実施例1、ステップHに記載されるものと類似した手順で獲得した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜35%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.27(d,J=1.56Hz,1H),8.17−8.31(m,1H),7.43(d,J=8.02Hz,1H),7.24(d,J=7.83Hz,2H),7.12−7.19(m,1H),7.03(s,3H),6.78−6.87(m,1H),6.55(d,J=7.63Hz,1H),4.80(d,J=9.59Hz,1H),4.63(d,J=9.59Hz,1H),3.97(s,3H),3.83(d,J=13.69Hz,1H),3.35(d,J=13.69Hz,1H),3.03−3.18(m,1H),2.43−2.58(m,1H),1.79(s,3H),1.27(s,9H),0.46−0.57(m,1H),1.27(m,1H),0.46−0.57(m,1H),0.28−0.43(m,1H),0.02−0.16(m,1H),−0.46−−0.33(m,1H).MS(ESI)m/z:641.2[M+H]
ステップC.メチル6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート
Figure 0006377123
表題化合物を、メチル6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例2、ステップB)から、実施例1、ステップIに記載されるものと類似した手順で獲得した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜40%のアセトンの勾配溶離による残渣の精製により、表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.29(s,1H),8.23(d,J=6.26Hz,1H),7.42(s,1H),7.27(br s,4H),7.08−7.15(m,1H),7.01(t,J=7.83Hz,1H),6.76(s,1H),6.61(d,J=8.02Hz,1H),4.89(s,2H),3.95(s,3H),3.85(s,1H),3.38(d,J=14.28Hz,1H),3.23(d,J=14.28Hz,1H),2.58−2.75(m,1H),1.98−2.13(m,1H),1.77(s,3H),1.53−1.60(m,1H),1.43(s,9H),0.22−0.53(m,2H),−0.18−0.01(m,1H),−0.62−−0.40(m,1H).MS(ESI)m/z:673.1[M+H]
ステップD.6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸
Figure 0006377123
表題化合物を、メチル6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例2、ステップC)から、実施例1、ステップJに記載されるものと類似した手順で獲得した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜100%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.33(s,1H),8.56(d,J=8.61Hz,1H),7.63(d,J=8.22Hz,1H),7.27(br s,4H),7.11−7.17(m,2H),7.04(t,J=8.12Hz,1H),6.82(d,J=7.63Hz,1H),5.17(d,J=9.78Hz,1H),5.06(d,J=9.78Hz,1H),4.13−4.28(m,J=11.74Hz,1H),3.89(d,J=13.11Hz,1H),3.72(d,J=13.30Hz,1H),2.91(d,J=13.89Hz,1H),2.62−2.79(m,1H),1.80−1.98(m,1H),1.68(s,3H),1.40(s,9H),0.27−0.54(m,2H),−0.36−−0.19(m,1H),−0.75−−0.59(m,1H).MS(ESI)m/z:659.0[M+H]
実施例3
Figure 0006377123
2−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)−5−カルボキシピリジン1−オキシド、または2−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)−5−カルボキシピリジン1−オキシド
表題化合物を、メチル6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート、及びメチル6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例1、ステップF、ジアステレオ異性体は分離されない)から、実施例1、ステップG〜Jに記載されるものと類似した手順で獲得した。ステップIにおいて、3−クロロ過安息香酸の過剰(3当量)を使用して、硫化物及びピリジンの両方の酸化を促進する。結果として生じた生成物(C−2ジアステレオ異性体の混合物)を、逆相分取HPLC(Gemini(商標)Prep C18、5μmカラム;Phenomenex、Torrance、CA;水中25%〜75%のアセトニトリルの勾配溶離、両方の溶媒が0.1%トリフルオロ酢酸を含有、30分法)によって精製して、表題化合物を第1の(速い方の)溶離異性体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):8.92−9.19(m,1H),8.00−8.10(m,1H),7.83(d,J=7.58Hz,1H),7.17(d,J=7.82Hz,2H),7.08(t,J=7.83Hz,2H),6.95(br s,2H),6.79(d,J=7.34Hz,2H),5.06(d,J=9.54Hz,1H),4.90(d,J=10.03Hz,1H),4.22−4.35(m,J=8.07Hz,1H),4.13(d,J=13.45Hz,1H),3.71(d,J=13.20Hz,1H),3.01(d,J=13.69Hz,1H),2.62−2.74(m,1H),1.90−2.04(m,1H),1.80(br s,3H),1.43(s,9H),0.41(br s,2H),−0.23(br s,1H),−0.69(br s,1H).MS(ESI)m/z:675.2[M+H]
実施例4
Figure 0006377123
2−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)−5−カルボキシピリジン1−オキシド、または2−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)−5−カルボキシピリジン1−オキシド
実施例3のさらなる溶離により、表題化合物を第2の(遅い方の)溶離異性体として得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):8.99−9.19(m,1H),8.04−8.18(m,1H),7.62(d,J=7.83Hz,1H),7.14−7.24(m,4H),7.10(d,J=15.65Hz,2H),6.93(d,J=6.60Hz,2H),5.42(d,J=9.05Hz,1H),5.05(d,J=9.78Hz,1H),4.40(d,J=11.74Hz,1H),4.11−4.25(m,J=11.25Hz,1H),3.16(d,J=11.25Hz,1H),2.88(d,J=11.49Hz,1H),2.66−2.76(m,2H),1.84(br s,1H),1.72(br s,3H),1.39(s,9H),0.27−0.49(m,1H),−0.31(br s,1H),−0.84(br s,1H).MS(ESI)m/z:675.2[M+H]
実施例5
Figure 0006377123
2−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボン酸、または2−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボン酸
ステップA.(2R,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン、及び(2S,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン
Figure 0006377123
上記化合物を、(1R,2R)−2−アミノ−2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−(3−クロロフェニル)エタノール(臭化4−クロロベンジルの代わりに臭化4−クロロ−3−フルオロベンジルを使用して、中間体Aで記載されるものと類似した方法で調製される)から、実施例1、ステップA〜Eに記載される方法を使用して調製した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中の0%〜20%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物をジアステレオ異性体の1:1混合物として得た。両方の異性体において、MS(ESI)m/z:552.2[M+H]
ステップB.(2S,5R,6R)−2−アリル−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン、及び(2R,5R,6R)−2−アリル−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン
Figure 0006377123
臭化アリル(0.69mL、8.0mmol)、続いてリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(テトラヒドロフラン中1.0M溶液、8.0mL、8.0mmol)を、テトラヒドロフラン(2.0mL)中の(2R,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン、及び(2S,5R,6R)−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン(実施例5、ステップA、1.1g、2.0mmol)の溶液に、−78℃で添加した。その反応混合物を−40℃で週末を通じて撹拌した。
反応物を飽和塩化アンモニウム(10mL)で反応停止処理し、ブライン(30mL)で希釈し、ジエチルエーテル(3回、30mL)で抽出した。組み合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。結果として生じた原料をシリカゲルのプラグに吸着させ、フラッシュクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、80g、ヘキサン中0%〜40%のアセトンの勾配溶離)により精製して、表題化合物を薄黄色の固体及びジアステレオ異性体のほぼ1:1混合物として得た。両方の異性体において、MS(ESI)m/z:592.2[M−H]
ステップC.(2S,5R,6R)−2−アリル−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチルモルホリン−3−オン、及び(2R,5R,6R)−2−アリル−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチルモルホリン−3−オン
Figure 0006377123
表題化合物を、(2S,5R,6R)−2−アリル−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン、及び(2R,5R,6R)−2−アリル−4−((S)−2−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン(実施例5、ステップB)の混合物から、実施例1、ステップGに記載される方法を使用して調製した。フラッシュクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中20%〜40%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を得た。
速い方の溶離異性体:(2S,5R,6R)−2−アリル−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチルモルホリン−3−オン、または(2R,5R,6R)−2−アリル−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチルモルホリン−3−オンの特性評価データ:
Figure 0006377123
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):7.33(t,J=7.83Hz,1H),7.25(dd,J=0.98,2.20Hz,1H),7.08−7.19(m,2H),6.92(br s,2H),6.69(d,J=7.83Hz,1H),5.77−5.92(m,1H),5.09−5.25(m,2H),4.86−4.92(m,1H),4.76−4.85(m,1H),3.64(dd,J=4.77,11.13Hz,1H),3.39(dt,J=4.65,10.39Hz,1H),3.17−3.25(m,1H),3.02(dd,J=6.36,14.67Hz,1H),2.66(dd,J=8.19,14.79Hz,1H),1.53(s,3H),0.69−0.79(m,1H),0.51−0.68(m,2H),0.20−0.32(m,1H),0.09−0.18(m,1H).MS(ESI)m/z:478.2[M+H]
遅い方の溶離異性体、(2S,5R,6R)−2−アリル−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチルモルホリン−3−オン、または(2R,5R,6R)−2−アリル−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチルモルホリン−3−オンの特性評価データ:
Figure 0006377123
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):7.33(t,J=7.83Hz,1H),7.25(dd,J=0.98,2.20Hz,1H),7.08−7.19(m,2H),6.92(br s,2H),6.69(d,J=7.83Hz,1H),5.77−5.92(m,1H),5.09−5.25(m,2H),4.86−4.92(m,1H),4.76−4.85(m,1H),3.64(dd,J=4.77,11.13Hz,1H),3.39(dt,J=4.65,10.39Hz,1H),3.17−3.25(m,1H),3.02(dd,J=6.36,14.67Hz,1H),2.66(dd,J=8.19,14.79Hz,1H),1.53(s,3H),0.69−0.79(m,1H),0.51−0.68(m,2H),0.20−0.32(m,1H),0.09−0.18(m,1H).MS(ESI)m/z:478.2[M+H]
ステップD.(2R,5R,6R)−2−アリル−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン、または(2S,5R,6R)−2−アリル−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン
Figure 0006377123
上記化合物を、(2S,5R,6R)−2−アリル−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチルモルホリン−3−オン、または(2R,5R,6R)−2−アリル−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチルモルホリン−3−オン(実施例5、ステップC、最も遅い溶離異性体)から、実施例1、ステップHに記載される方法を使用して調製した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜40%のアセトンで溶離)による残渣の精製により、表題化合物のうちの1つを得た。MS(ESI)m/z:550.2[M+H]
ステップE.(2−((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)酢酸、または(2−((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)酢酸
Figure 0006377123
過ヨウ素酸ナトリウム(280mg、1.31mmol)及び塩化ルテニウム(III)水和物(4.91mg、0.022mmol)を、水(1.9mL)、アセトニトリル(1.2mL)、及び四塩化炭素(1.2mL)中の(2R,5R,6R)−2−アリル−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン、または(2S,5R,6R)−2−アリル−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチルモルホリン−3−オン(実施例5、ステップD、120mg、0.218mmol)の高速撹拌溶液に、順次添加した。1時間激しく撹拌した後、反応物を10%クエン酸(1mL)で酸性化し、酢酸エチル(10mL)で希釈した。混合物を5分間撹拌し、結果として生じた溶液を分離漏斗へ移し、ブライン(1mL)で希釈し、層を分離した。水層を酢酸エチル(2回、10mL)で洗浄し、組み合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。この原料を、さらなる精製をせずに、次のステップで用いた。MS(ESI)m/z:600.0[M+H]
ステップF.2−((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)アセトアミド、または2−((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)アセトアミド
Figure 0006377123
アンモニア(メタノール中7N溶液、0.156mL、1.09mmol)を、DMF(1.09mL)中の(2−((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)酢酸、または(2−((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)酢酸(実施例5、ステップE、131mg、0.218mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(HATU、166mg、0.436mmol)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.114mL、0.655mmol)の溶液に添加した。40℃で1時間撹拌した後、結果として生じた原料を濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ジクロロメタン中0%〜40%のアセトン:メタノール(9:1)の勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物のうちの1つを得た。MS(ESI)m/z:599.1[M+H]
ステップG.2−((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)アセトニトリル、または2−((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)アセトニトリル
Figure 0006377123
無水トリフルオロ酢酸(0.056mL、0.400mmol)を、テトラヒドロフラン(2.7mL)中の2−((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)アセトアミド、または2−((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)アセトアミド(実施例5、ステップF、80mg、0.133mmol)及びトリエチルアミン(0.093mL、0.67mmol)の溶液に、0℃で添加した。1時間の撹拌後、混合物を濃縮した。結果として生じた生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、40g、ヘキサン中0%〜50%のアセトンの勾配溶離)により精製して、表題化合物のうちの1つを得た。MS(ESI)m/z:581.0[M+H]
ステップH.2−((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)エタンチオアミド、または2−((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)エタンチオアミド
Figure 0006377123
五硫化二リン(122mg、0.550mmol)を、エタノール(688μL)中の2−((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)アセトニトリル、または2−((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)アセトニトリル(実施例5、ステップG、80mg、0.138mmol)の溶液に添加し、反応物を70℃で一晩撹拌した。結果として生じた原料を濃縮し、シリカゲルのプラグに吸着させ、フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、40g、ジクロロメタン中0%〜100%のアセトンの勾配溶離)により精製して、表題化合物のうちの1つを得た。MS(ESI)m/z:615.0[M+H]
ステップI.エチル2−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボキシレート、またはエチル2−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボキシレート
Figure 0006377123
マイクロ波容器中、トルエン(1mL)中の2−((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)エタンチオアミド、または2−((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)エタンチオアミド(実施例5、ステップH、65mg、0.106mmol)の溶液と、トルエン(1mL)中のエチル2−クロロ−3−オキソプロパノエート(Accela ChemBio Inc.、San Diego、CA。31.8mg、0.211mmol)とを組み合わせ、マイクロ波の下で100℃で撹拌した。
4時間後、結果として生じた原料を冷却し、真空下で濃縮し、シリカゲルのプラグに吸着させ、フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、40g、ジクロロメタン中0%〜40%のアセトンの勾配溶離)により精製して、表題化合物のうちの1つを得た。MS(ESI)m/z:711.0[M+H]
ステップJ.2−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボン酸、または2−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボン酸
Figure 0006377123
表題化合物を、エチル2−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボキシレート、またはエチル2−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボキシレート(実施例5、ステップI)から、実施例A、ステップJに記載されるものと類似した手順で合成した。結果として生じた生成物を、逆相分取HPLC(Gemini(商標)Prep C18、5μmカラム;Phenomenex、Torrance、CA;水中25%〜75%のアセトニトリルの勾配溶離、両方の溶媒が0.1%トリフルオロ酢酸を含有、30分法)により精製して、表題化合物(t=19.0分)のうちの1つを白色の泡として得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):8.43(s,1H),7.29−7.35(m,2H),7.05−7.22(m,3H),6.95−7.05(m,1H),6.88(br s,1H),6.81(s,1H),5.11(d,J=9.39Hz,1H),4.79(d,J=9.59Hz,1H),4.27(t,J=11.44Hz,1H),3.98(d,J=14.67Hz,1H),3.73(d,J=14.48Hz,1H),2.98(br s,2H),2.68(br s,1H),2.02(br s,1H),1.69(s,3H),1.32−1.50(m,9H),0.48(br s,2H),−0.20(br s,1H),−0.65(br s,1H).MS(ESI)m/z:683.0[M+H]
実施例6
6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸、または6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸
Figure 0006377123
ステップA.メチル6−(((2R,5R,6R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート、及びメチル6−(((2S,5R,6R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート
Figure 0006377123
表題化合物を、(1R,2R)−2−アミノ−2−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−1−(3−クロロフェニル)エタノール(中間体Aで記載されるものと類似した方法によって、臭化4−クロロベンジルの代わりに臭化4−クロロ−3−フルオロベンジルを用いて調製される)から、実施例1、ステップA〜Gに記載される手順を使用して調製した。フラッシュカラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜25%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物を得た。
速い方の溶離異性体:メチル6−(((2R,5R,6R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート、またはメチル6−(((2S,5R,6R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネートの特性評価
Figure 0006377123
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.22−9.26(m,1H),8.35(dd,J=2.15,8.02Hz,1H),7.36(d,J=8.02Hz,1H),7.27(s,3H),7.12(dd,J=0.98,1.96Hz,1H),6.98(t,J=7.92Hz,1H),6.48(s,1H),6.36(d,J=7.63Hz,1H),4.79(d,J=9.59Hz,1H),4.56(d,J=9.59Hz,1H),4.28(t,J=10.27Hz,1H),4.14(d,J=14.67Hz,1H),3.99(s,3H),3.59(dd,J=4.89,11.74Hz,1H),3.21(d,J=14.7Hz,1H),2.39−2.58(m,1H),1.86(s,3H),1.49−1.71(br s,1H),1.30−1.45(m,1H),0.32−0.50(m,2H),−0.16−0.01(m,1H),−0.68−−0.50(m,1H).MS(ESI)m/z:587.2[M+H]
遅い方の溶離異性体:メチル6−(((2R,5R,6R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート、またはメチル6−(((2S,5R,6R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネートの特性評価
Figure 0006377123
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.12(dd,J=0.78,2.15Hz,1H),8.22(dd,J=2.15,8.02Hz,1H),7.28−7.33(m,1H),7.20−7.26(m,2H),7.14(t,J=1.76Hz,1H),7.10(t,J=7.92Hz,1H),6.81(d,J=19.56Hz,2H),6.63(d,J=7.63Hz,1H),4.85−4.90(m,1H),4.77−4.81(m,1H),3.95(s,3H),3.82(d,J=13.69Hz,1H),3.63(dd,J=4.60,10.86Hz,1H),3.41(d,J=13.69Hz,2H),3.19−3.29(m,1H),1.61(s,3H),0.71−0.84(m,1H),0.51−0.70(m,3H),0.20−0.30(m,1H),0.03−0.15(m,1H).MS(ESI)m/z:587.2[M+H]
ステップB.メチル6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート、またはメチル6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート
Figure 0006377123
表題化合物のうちの1つを、メチル6−(((2R,5R,6R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート、またはメチル6−(((2S,5R,6R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例6、ステップA、速い方の溶離異性体)から、実施例1、ステップHに記載される方法を使用して調製した。カラムクロマトグラフィ(シリカゲルカラム、ヘキサン中0%〜40%の酢酸エチルの勾配溶離)による残渣の精製により、表題化合物のうちの1つを得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.25−9.30(m,1H),8.29(d,J=7.24Hz,1H),7.45(d,J=8.22Hz,1H),7.27−7.33(m,1H),7.15−7.22(m,1H),7.07(t,J=7.83Hz,1H),6.89−6.99(m,1H),6.85−6.88(m,1H),6.68−6.84(m,1H),6.60(d,J=7.63Hz,1H),4.74−4.80(m,1H),4.62−4.71(m,1H),3.98(s,3H),3.85(d,J=13.89Hz,1H),3.38(d,J=13.69Hz,1H),3.06−3.21(m,1H),2.76(br s,1H),2.55(dd,J=6.16,12.23Hz,1H),1.79(s,3H),1.28(s,9H),0.89−1.06(m,1H),0.49−0.59(m,1H),0.33−0.47(m,1H),0.03−0.17(m,1H),−0.47−−0.32(m,1H).MS(ESI)m/z:659.0[M+H]
ステップC.6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸、または6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸
Figure 0006377123
表題化合物のうちの1つを、メチル6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート、またはメチル6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルチオ)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例6、ステップB)から、実施例1、ステップI及びJに記載される方法を使用して調製した。結果として生じた生成物を、逆相分取HPLC(Gemini(商標)Prep C18、5μmカラム;Phenomenex、Torrance、CA;水中25%〜75%のアセトニトリルの勾配溶離、両方の溶媒が0.1%トリフルオロ酢酸を含有、30分法)により精製して、表題化合物のうちの1つを得た。
H NMR(400MHz,CDCl,δ,ppm):9.47(br s,1H),8.75(d,J=8.02Hz,1H),7.94(d,J=7.82Hz,1H),7.03−7.26(m,5H),6.96(s,1H),6.87(d,J=7.24Hz,1H),5.02(d,J=9.19Hz,1H),4.86(d,J=9.59Hz,1H),4.09−4.28(m,1H),3.99(d,J=13.89Hz,1H),3.67(d,J=13.69Hz,1H),2.94(d,J=13.30Hz,1H),2.45−2.63(m,1H),1.90−2.02(m,1H),1.82(s,3H),1.36(s,9H),0.31−0.56(m,2H),−0.32−−0.15(m,1H),−0.71−−0.57(m,1H).MS(ESI)m/z:677.0[M+H]
実施例7
Figure 0006377123
6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸、または6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸
表題化合物のうちの1つを、メチル6−(((2R,5R,6R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート、またはメチル6−(((2S,5R,6R)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−4−((S)−1−シクロプロピル−2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチネート(実施例6、ステップA、遅い方の溶離異性体)から、実施例6、ステップB及びCに記載される手順を使用して調製した。結果として生じた生成物を、逆相分取HPLC(Gemini(商標)Prep C18、5μmカラム;Phenomenex、Torrance、CA;水中25%〜75%のMeCNの勾配溶離、両方の溶媒が0.1%トリフルオロ酢酸を含有、30分法)により精製して、表題化合物のうちの1つを得た。
H NMR(500MHz,CDCl,δ,ppm):9.19−9.49(m,1H),8.54−8.72(m,1H),7.67(d,J=8.31Hz,1H),7.30−7.47(m,1H),7.13−7.23(m,3H),7.07(t,J=7.95Hz,2H),6.85(d,J=7.34Hz,1H),5.19(d,J=9.54Hz,1H),5.07(d,J=9.54Hz,1H),4.20(t,J=11.25Hz,1H),3.95(d,J=12.47Hz,1H),3.71(d,J=13.20Hz,1H),2.91(d,J=13.94Hz,1H),2.65−2.77(m,1H),1.84−1.99(m,1H),1.68(s,3H),1.40(s,10H),0.32−0.65(m,1H),−0.24(br s,1H),−0.63(br s,1H).MS(ESI)m/z:677.0[M+H]
生物学的アッセイ
本発明の化合物は、以下のアッセイにおいて、HDM2とp53との相互作用の阻害を示す。
ホモジニアス時間分解蛍光アッセイ(HTRF1アッセイ)
インビトロHTRFアッセイのための標準アッセイ条件は、1X PBS緩衝剤pH7.4中のブラック384ウェルCostarポリプロピレンプレート内の50μl合計反応量、1mM DTT、0.1% BSA、2.5nM GST−hMDM2(aa 1−188)、5nM ビチオン化p53(aa 1−83)、1.8nM SA−XLent(Cisbio;Bedford、MA)、0.6nM 抗GSTクリプテートモノクローナル抗体(Cisbio;Bedford、MA)、及び200mM KFで構成された。ヒトMDM2のアミノ酸残基1〜188を、アミノ末端グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)融合タンパク質(GST−hMDM2)として、大腸菌内において発現させた。ヒトp53の残基1〜83を、アミノ末端AviTag(商標)−TrxA−6xHis融合タンパク質(ビチオン化p53)として、大腸菌内において発現させた。各タンパク質は、親和クロマトグラフィによって、細胞ペーストから精製した。
具体的には、10uLのGST−hMDM2を、10%DMSO中10ulの希釈化合物(さまざまな濃度、段階希釈される)とともに、室温で20分間インキュベートした。20uLのビチオン化p53を、GST−hMDM2+化合物混合物に添加し、次いで室温で60分間インキュベートした。SA−XLent、抗GSTクリプテート抗体、及びKFから成る10uLの検出用緩衝剤を、GST−hMDM2、ビチオン化p53、及び化合物反応物に添加し、平衡に達するよう4時間を超えて室温で放置した。反応物中のDMSOの最終的な濃度は2%であった。時間分解蛍光示数を、マイクロプレートマルチラベルリーダー上で測定した。阻害のパーセンテージは、nutlin−3に対して計算された。
HDM2阻害剤の効能が増強したことに伴い、改善したHTRFアッセイ(HTRF2アッセイ)を開発した。全てのアッセイ条件は上記と同じままであり、例外として試薬の濃度において以下の変化があった:0.2nM GST−hMDM2(1〜188)、0.5nM ビチオン化p53(1〜83)、0.18nM SA−XLent、及び100mM KF。
結果が以下の表に提示される。
Figure 0006377123

Claims (37)

  1. 化合物、またはその薬学的に許容される塩であって、
    6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸、
    6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸、
    2−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)−5−カルボキシピリジン1−オキシド、
    2−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−6−(3−クロロフェニル)−5−(4−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)−5−カルボキシピリジン1−オキシド、
    2−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボン酸、
    2−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)チアゾール−5−カルボン酸、
    6−(((2R,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸、または6−(((2S,5R,6R)−4−((S)−2−(tert−ブチルスルホニル)−1−シクロプロピルエチル)−5−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−6−(3−クロロフェニル)−2−メチル−3−オキソモルホリン−2−イル)メチル)ニコチン酸、より選択される、前記化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  2. 請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、及び薬学的に許容される賦形剤を含む、薬学的組成物。
  3. 治療を必要とする対象における癌の治療のための医薬組成物であって、有効な投薬量の請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩を含む、前記医薬組成物。
  4. 前記癌が、膀胱、乳、結腸、直腸、腎臓、肝臓、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、食道、胆嚢、卵巣、膵臓、胃、子宮頚、甲状腺、前立腺、皮膚、急性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、有毛細胞性リンパ腫、バーキットリンパ腫、急性及び慢性骨髄性白血病、黒色腫、子宮内膜癌、頭頸部癌、膠芽腫、または骨肉腫より選択される、請求項に記載の前記医薬組成物。
  5. 前記癌が膀胱癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  6. 前記癌が乳癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  7. 前記癌が結腸癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  8. 前記癌が直腸癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  9. 前記癌が腎臓癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  10. 前記癌が肝臓癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  11. 前記癌が小細胞肺癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  12. 前記癌が非小細胞肺癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  13. 前記癌が食道癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  14. 前記癌が胆嚢癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  15. 前記癌が卵巣癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  16. 前記癌が膵臓癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  17. 前記癌が胃癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  18. 前記癌が子宮頚癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  19. 前記癌が甲状腺癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  20. 前記癌が前立腺癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  21. 前記癌が皮膚癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  22. 前記癌が急性リンパ球性白血病である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  23. 前記癌が慢性骨髄性白血病である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  24. 前記癌が急性リンパ芽球性白血病である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  25. 前記癌がB細胞リンパ腫である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  26. 前記癌がT細胞リンパ腫である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  27. 前記癌がホジキンリンパ腫である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  28. 前記癌が非ホジキンリンパ腫である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  29. 前記癌が有毛細胞性リンパ腫である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  30. 前記癌がバーキットリンパ腫である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  31. 前記癌が急性骨髄性白血病である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  32. 前記癌が慢性骨髄性白血病である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  33. 前記癌が子宮内膜癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  34. 前記癌が頭頸部癌である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  35. 前記癌が膠芽腫である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  36. 前記癌が骨肉腫である、請求項に記載の前記医薬組成物。
  37. 前記癌がp53野生型として特定される、請求項3〜36のいずれか一項に記載の前記医薬組成物。
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