JP6376900B2 - 空調システム - Google Patents

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本発明は、室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、前記給気通路に配置される第1給気領域と前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側に配置される第2給気領域との間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータを回転駆動して、前記第1給気領域を通過する空気の除湿と前記第2給気領域を通過する空気の冷却とを行う第1ロータ部と、前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側で前記第2給気領域よりも上流側に配置される第3給気領域と前記排気通路における第1排気領域との間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータを回転駆動して、前記第3給気領域を通過する空気の除湿と前記第1排気領域を通過する空気による前記第2デシカントロータの再生とを行う第2ロータ部と、前記給気通路における前記第1給気領域と前記第3給気領域との間を通流する空気を、第1熱媒供給手段にて供給される第1熱媒との熱交換により冷却する第1熱交換部と、前記給気通路における前記第3給気領域と前記第2給気領域との間を通流する空気と、前記排気通路における前記第1排気領域の上流側を通流する空気とを熱交換する第2熱交換部と、前記排気通路における前記第2熱交換部と前記第1排気領域との間を通流する空気と、第2熱媒供給手段にて供給される熱を回収した第2熱媒とを熱交換する第3熱交換部と、各機器の運転を制御する運転制御部とを備えた空調システムに関する。
これまで、気密性の高い集合住宅等では、建築基準法により24時間換気が義務付けられている観点から、室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、給気通路を通流する空気と排気通路を通流する空気とを熱交換する熱交換器とを備えた24時間換気設備が知られている。
このような24時間換気設備においては、温度の調整が十分になされないと共に、湿度の調整が成されないため、例えば、夏場にあっては、比較的高温で且つ比較的湿度の高い空気を、室外空間から室内空間へ取り込むこととなり、使用者に不快感を与える虞があった。
そこで、特許文献1に示されるように、室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、給気通路に配置される第1給気領域と給気通路における第1給気領域よりも下流側に配置される第2給気領域との間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータを回転駆動して、第1給気領域を通過する空気の除湿と第2給気領域を通過する空気の冷却とを行う第1ロータ部と、給気通路における第1給気領域よりも下流側で第2給気領域よりも上流側に配置される第3給気領域と排気通路における第1排気領域との間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータを回転駆動して、第3給気領域を通過する空気の除湿と第1排気領域を通過する空気による第2デシカントロータの再生とを行う第2ロータ部と、給気通路における第1給気領域と第3給気領域との間を通流する空気を、第1熱媒供給手段にて供給される第1熱媒との熱交換により冷却する第1熱交換部と、給気通路における第3給気領域と第2給気領域との間を通流する空気と排気通路における第1排気領域の上流側を通流する空気とを熱交換する第2熱交換部と、排気通路における第2熱交換部と第1排気領域との間を通流する空気と第2熱媒供給手段にて供給される熱を回収した第2熱媒とを熱交換する第3熱交換部と、各機器の運転を制御する運転制御部とを備えた空調システムが提案されている。
当該特許文献1に開示の技術にあっては、室外空間から給気通路へ取り込んだ空気は、第1ロータ部の第1給気領域において、湿分が通気性吸湿体に吸着されて除湿されると共に吸湿に伴って通気性吸湿体から放熱される熱を回収して昇温し、第1熱交換部にて第1熱媒との熱交換により冷却されて降温し、第2ロータ部の第3給気領域において、更に除湿されると共に昇温し、第2熱交換部において、排気通路を通流する空気との熱交換により冷却されて降温し、第1ロータ部の第2給気領域において、通気性吸湿体から湿分を回収して加湿されると共に放湿に伴って通気性吸湿体に吸熱されて降温した後、除湿冷却された空気として、室内空間へ供給される。
一方、特許文献2に示されるように、室外空間から取り込んだ空気を通流する通路と室内空間から取り出した空気を通流する通路とを通路切り換え可能な機構を備えたものも知られており、当該特許文献2に開示の技術にあっては、通路切り換え機構にて、通路を切り換えることにより、除湿冷房と加湿暖房とを切り換えて実行可能に構成されている。これにより、特許文献2に開示の技術では、除湿冷房運転においては、比較的低温且つ低湿の空気が室内空間へ供給されると共に、加湿暖房運転においては、比較的高温且つ高湿の空気が室内空間へ供給される。
特開2013−204822号公報 特開2012−102887号公報
これまで、デシカントを用いた空調システムとしては、特許文献1に記載されるように、冷房除湿を実行する技術や、特許文献2に記載されるように、冷房除湿と暖房加湿とを切り換え可能な技術が存在したが、使用者のニーズに合わせて、特に、冷房除湿における温湿度を細やかに調整可能な技術は存在しなかった。
更に言えば、これまでのデシカントを用いた空調システムでは、冷房除湿又は暖房加湿の何れかを実行可能な技術しか存在せず、例えば、ヒートポンプ式の空調装置の再熱除湿運転の如く、取り入れる空気の温度はある程度維持しながらも湿度を低下させる運転を実行する技術については、これまで知られておらず、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者の要求に合わせて、室内空間へ供給する空気の温湿度を細やかに調整し得るデシカント空調システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明の空調システムは、
室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、
当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、
室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、
当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、
前記給気通路に配置される第1給気領域と前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側に配置される第2給気領域との間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータを回転駆動して、前記第1給気領域を通過する空気の除湿と前記第2給気領域を通過する空気の冷却とを実行可能な第1ロータ部と、
前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側で前記第2給気領域よりも上流側に配置される第3給気領域と前記排気通路における第1排気領域との間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータを回転駆動して、前記第3給気領域を通過する空気の除湿と前記第1排気領域を通過する空気による前記第2デシカントロータの再生とを行う第2ロータ部と、
前記給気通路における前記第1給気領域と前記第3給気領域との間を通流する空気を、第1熱媒供給手段にて供給される第1熱媒との熱交換により冷却する第1熱交換部と、
前記給気通路における前記第3給気領域と前記第2給気領域との間を通流する空気と、前記排気通路における前記第1排気領域の上流側を通流する空気とを熱交換する第2熱交換部と、
前記排気通路における前記第2熱交換部と前記第1排気領域との間を通流する空気と、第2熱媒供給手段にて供給される熱を回収した第2熱媒とを熱交換する第3熱交換部と、
各機器の運転を制御する運転制御部とを備えた空調システムであって、
前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気の一部を分流可能な分岐機構と、当該分岐機構にて分流された一部の空気を前記室内空間へ供給する分流空気通路とを備え、
前記運転制御部は、
前記給気手段にて前記室外空間から前記給気通路へ空気を取り込み、前記排気手段にて前記室内空間から前記排気通路へ空気を取り出し、前記第1熱媒供給手段にて前記第1熱媒を前記第1熱交換部へ供給し、前記第2熱媒供給手段にて前記第2熱媒を前記第3熱交換器へ供給し、前記第1ロータ部の前記第1デシカントロータを回転駆動し、前記第2ロータ部の前記第2デシカントロータを回転駆動している状態で、
前記分岐機構における分流流量を調整して前記室内空間の温度と湿度とを調整すると共に、
前記温湿度調整運転において、
前記分岐機構における分流状態として前記分流空気通路への分流流量を前記給気通路への分流流量よりも少なくする低温除湿運転と、
前記分岐機構における分流状態として前記分流空気通路への分流流量を前記給気通路への分流流量よりも多くする高温除湿運転とを切り換え制御する点にある。
上記特徴構成にあっては、給気通路における第2熱交換部を通過した後の空気の一部を分流可能な分岐機構と、当該分岐機構にて分流された一部の空気を室内空間へ供給する分流空気通路とを備えているから、当該分岐機構により分岐されない空気は、第1ロータ部の第1デシカントロータの第2給気領域を通過する形態で冷却され降温すると共に加湿された状態で室内空間へ供給されると共に、分岐機構により分岐され分流空気通路を通流する空気は、第2給気領域を通過して冷却されることなく室内空間へ供給される。
本発明にあっては、当該分岐機構による分流流量を調整自在に構成してあるから、例えば、分流空気流路への分岐流量を減少させることにより、室内空間へ供給する空気の温度を低下させると共に湿度を増加させる側へ制御できる。一方、分流空気流路への分岐流量を増加させることにより、室内空間へ供給する空気の温度を上昇させると共に湿度を低下させる側へ制御できる。
以上より、使用者の要求に合わせて、室内空間へ供給する空気の温湿度を細やかに調整し得るデシカントを用いた空調システムを実現できる。
更に、上記特徴構成によれば、分岐機構による分流状態を制御するという比較的簡易な制御により、高温除湿運転と低温除湿運転とを良好に切り換えることができる。
上記目的を達成するための本発明の空調システムは、
室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、
当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、
室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、
当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、
前記給気通路に配置される第1給気領域と前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側に配置される第2給気領域との間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータを回転駆動して、前記第1給気領域を通過する空気の除湿と前記第2給気領域を通過する空気の冷却とを実行可能な第1ロータ部と、
前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側で前記第2給気領域よりも上流側に配置される第3給気領域と前記排気通路における第1排気領域との間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータを回転駆動して、前記第3給気領域を通過する空気の除湿と前記第1排気領域を通過する空気による前記第2デシカントロータの再生とを行う第2ロータ部と、
前記給気通路における前記第1給気領域と前記第3給気領域との間を通流する空気を、第1熱媒供給手段にて供給される第1熱媒との熱交換により冷却する第1熱交換部と、
前記給気通路における前記第3給気領域と前記第2給気領域との間を通流する空気と、前記排気通路における前記第1排気領域の上流側を通流する空気とを熱交換する第2熱交換部と、
前記排気通路における前記第2熱交換部と前記第1排気領域との間を通流する空気と、第2熱媒供給手段にて供給される熱を回収した第2熱媒とを熱交換する第3熱交換部と、
各機器の運転を制御する運転制御部とを備えた空調システムであって、
前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気の一部を分流可能な分岐機構と、当該分岐機構にて分流された一部の空気を前記室内空間へ供給する分流空気通路とを備え、
前記給気通路から供給される空気と前記分流空気通路から供給される空気との混合気の温度を測定する温度測定手段を備え、
前記運転制御部は、
前記給気手段にて前記室外空間から前記給気通路へ空気を取り込み、前記排気手段にて前記室内空間から前記排気通路へ空気を取り出し、前記第1熱媒供給手段にて前記第1熱媒を前記第1熱交換部へ供給し、前記第2熱媒供給手段にて前記第2熱媒を前記第3熱交換器へ供給し、前記第1ロータ部の前記第1デシカントロータを回転駆動し、前記第2ロータ部の前記第2デシカントロータを回転駆動している状態で、
前記分岐機構における分流流量を調整して前記室内空間の温度と湿度とを調整すると共に、
前記温湿度調整運転において、前記温度測定手段にて測定される温度が昇温するに従って、前記分岐機構における分流状態として前記分流空気通路への分流流量を多い側へ制御する点にある。
上記特徴構成にあっては、給気通路における第2熱交換部を通過した後の空気の一部を分流可能な分岐機構と、当該分岐機構にて分流された一部の空気を室内空間へ供給する分流空気通路とを備えているから、当該分岐機構により分岐されない空気は、第1ロータ部の第1デシカントロータの第2給気領域を通過する形態で冷却され降温すると共に加湿された状態で室内空間へ供給されると共に、分岐機構により分岐され分流空気通路を通流する空気は、第2給気領域を通過して冷却されることなく室内空間へ供給される。
本発明にあっては、当該分岐機構による分流流量を調整自在に構成してあるから、例えば、分流空気流路への分岐流量を減少させることにより、室内空間へ供給する空気の温度を低下させると共に湿度を増加させる側へ制御できる。一方、分流空気流路への分岐流量を増加させることにより、室内空間へ供給する空気の温度を上昇させると共に湿度を低下させる側へ制御できる。
以上より、使用者の要求に合わせて、室内空間へ供給する空気の温湿度を細やかに調整し得るデシカントを用いた空調システムを実現できる。
更に、上記特徴構成によれば、温度測定手段にて測定される温度が昇温するに従って、分岐機構における分流状態として分流空気通路への分流流量を多い側へ制御するから、室内空間の温度が高いほど、室内空間へ供給される空気のうち、第1ロータ部の第2給気領域にて冷却され降温した空気の流量を増加させて、室内空間へ供給する空気の温度を低い側へ調整できる。結果、使用者の使用感を向上させ得る空調を実現できる。
本発明の空調システムの更なる特徴構成は、
前記給気通路から供給される空気と前記分流空気通路から供給される空気との混合気の温度を測定する温度測定手段を備え、
前記運転制御部は、前記温湿度調整運転において、前記温度測定手段にて測定される測定温度が高温除湿判定閾値未満である場合、前記高温除湿運転を実行し、前記温度測定手段にて測定される測定温度が前記高温除湿判定閾値に対して高温側の判定閾値である低温除湿判定閾値を超える場合、前記低温除湿運転を実行する形態で切り換え制御する温度維持運転を実行する点にある。
上記特徴構成によれば、温度測定手段にて測定される測定温度が比較的低温側の判定閾値である高温除湿判定閾値未満である場合、高温除湿運転を実行して比較的高温の空気を室内空間へ供給して、室内温度を高い側へ調整し、温度測定手段にて測定される測定温度が高温除湿判定閾値よりも高温側の判定閾値である低温除湿判定閾値を超える場合、低温除湿運転を実行して比較的低温の空気を室内空間へ供給して、室内温度を低い側へ調整するから、室内空間の温度を一定の温度幅に維持することができる。
尚、本発明にあっては、高温除湿判定閾値と低温除湿判定閾値とは、同一の温度であることも含む概念である。
本発明の空調システムの更なる特徴構成は、
外部からの運転操作を受け付ける運転操作受付部を備え、
前記運転制御部は、前記運転操作受付部にて受け付けた運転操作に対応する運転制御指令に基づいて、前記低温除湿運転と前記高温除湿運転とを切り換え制御する点にある。
上記特徴構成によれば、使用者が、運転操作受付部にて、低温除湿運転と高温除湿運転との何れかに対応する運転操作を実行することで、使用者の要求に応じる形態で、低温除湿運転と高温除湿運転とを実行することができる。これにより、例えば、夏場等に室内空間を比較的低温に維持したい場合には、低温除湿運転を実行することで、室内空間を低温側へ調整することができ、例えば、室内空間での衣類の乾燥を行いたい場合には、高温除湿運転を実行することで、比較的高温で乾燥した空気により、衣類の乾燥を良好に実行することができる。
本発明の空調システムの更なる特徴構成は、
前記第1熱媒供給手段にて前記第1熱交換部へ供給された後の空気を前記第1ロータ部の前記第2給気領域へ通流する補助再生通路を備え、
前記運転制御部は、前記高温除湿運転時に、前記第1熱媒供給手段にて前記第1熱交換部へ供給された後の空気を前記補助再生通路へ通流させる点にある。
これまで説明してきたように、分岐機構により分流空気通路への空気の分流流量を増加するほど、第1ロータ部の第2給気領域を通過する空気流量は減少することになる。当該第2給気領域は、それを通過する空気により、第1ロータ部の第1デシカントロータの再生を行う領域であるから、当該第2給気領域を通過する空気の流量が減少すると、第1デシカントロータの再生が十分に行われず、第1給気領域を通過する空気を適切に除湿できない虞がある。
上記特徴構成によれば、高温除湿運転の実行時で、分岐機構による分流空気通路への分流流量が増加し、第1ロータ部の第2給気領域を通過する空気流量が減少する場合であっても、第1熱交換部を通過した後の比較的高温の空気を、補助再生通路を介して、第2給気領域を通過させることにより、第2給気領域において第1デシカントロータを十分に再生することができる。結果、第1ロータ部の第1給気領域を通過する空気を適切に除湿することができる。
本発明の空調システムの概略構成図 低温除湿運転を実行する場合の空気線図の一例 高温除湿運転を実行する場合の空気線図の一例 温湿度調整運転の制御フロー図 温度維持運転処理(自動運転処理)の制御フロー図 高温除湿及び低温除湿を各別に実行する各別運転処理の制御フロー図
本発明の実施形態に係る空調システム100は、デシカントを用いた空調装置において、単に冷却・除湿運転を実行するのみならず、使用者の要求に合わせて、室内空間へ供給される空調用空気SAの温度及び湿度を細やかに制御し得るものに関する。
以下、図面に基づいて、当該実施形態に係る空調システム100の説明を追加する。
当該実施形態に係る空調システム100は、図1に示すように、室外空間OSから取り込んだ空気を室内空間ISへ供給する給気通路R1と、給気通路R1へ室外空間OSから取り込んだ空気を通流させる第1ファンF1(給気手段の一例)と、室内空間ISから取り出した空気を室外空間OSへ排気する排気通路R2と、排気通路R2へ室内空間ISから取り出した空気を通流させる第2ファンF2とを備えている。
通常、運転制御部C1が、当該第1ファンF1及び第2ファンF2を回転駆動して、給気通路R1及び排気通路R2に空気を通流させる形態で24時間換気が実行されている。
更に、空気の除湿及び冷却を行うロータ部として、給気通路R1に配置される第1給気領域D1aと給気通路R1における第1給気領域D1aよりも下流側に配置される第2給気領域D1bとの間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータD1rを回転駆動して、第1給気領域D1aを通過する空気の除湿と第2給気領域D1bを通過する空気の冷却とを行う第1ロータ部D1と、給気通路R1における第1給気領域D1aよりも下流側で第2給気領域D1bよりも上流側に配置される第3給気領域D2aと排気通路R2における第1排気領域D2bとの間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータD2rを回転駆動して、第3給気領域D2aを通過する空気の除湿と第1排気領域D2bを通過する空気にて第2デシカントロータD2rの再生とを行う第2ロータ部D2とを備えている。
当該、第1ロータ部D1及び第2ロータ部D2の構成につき、説明を加える。
第1ロータ部D1に設けられる第1デシカントロータD1rは、モータ等の回転機構部M1により、回転される回転軸に中心部が固定されて比較的低速の所定の回転速度で回転駆動し、第1給気領域D1a及び第2給気領域D1bを横断する姿勢で配設された円盤状又は円柱状の部材として構成されている。当該第1デシカントロータD1rは、回転軸に沿う方向に貫通する多数の通路が形成されたハニカム状に形成されており、第1給気領域D1a及び第2給気領域D1bにおいて空気が第1デシカントロータD1rを貫通する状態で通過する。当該第1デシカントロータD1rは、ゼオライト、シリカゲル、活性炭等の公知の吸着剤を担持して、通気性吸着体とされている。
このような第1デシカントロータD1rを備えた第1ロータ部D1は、第1給気領域D1a及び第2給気領域D1bのうち、第1給気領域D1aに比較的低温の空気が通過することにより、当該空気が第1デシカントロータD1rの吸湿時の放熱作用による温度上昇を伴って除湿され、それにより第1デシカントロータD1rは空気の水分を吸着した状態となる。その水分を吸着した第1デシカントロータD1rの部分が、上記回転駆動により第2給気領域D1bに移動することになる。
一方、第2給気領域D1bに比較的高温の空気が通過することで、その空気は第1デシカントロータD1rの放湿時の吸熱作用による温度低下を伴って加湿され、それにより第1デシカントロータD1rは、上記吸着した水分を脱着させて再生されることとなる。その再生された第1デシカントロータD1rの部分が、上記回転駆動により第1給気領域D1aに移動することになる。
このようにして、第1ロータ部D1は、第1給気領域D1aを通過する空気を除湿を行うことができると共に、第2給気領域D1bを通過する空気の冷却を行うことができるように構成されている。
第2ロータ部D2は、上記第1ロータ部D1の説明において、第1給気領域D1aが第3給気領域D2aに、第2給気領域D1bが第1排気領域D2bとなる点を除き、第1ロータ部D1と同一の構成を有しているため、ここでは、その詳細な説明を割愛する。
更に、本発明の空調システム100にあっては、給気通路R1及び排気通路R2を通流する空気を加熱・冷却するべく、以下のように構成されている。
室外空間OSから取り込んだ空気を室外空間OSへ排気する熱媒通路R3と、当該熱媒通路R3へ室外空間OSから取り込んだ空気を通流させる第3ファンF3とが設けられている。更に、給気通路R1における第1給気領域D1aと第3給気領域D2aとの間を通流する空気と熱媒通路R3を通流する空気とを熱交換する第1プレート型熱交換器EX1(第1熱交換部の一例)を備えている。当該構成により、第1給気領域D1aの通過により第1デシカントロータD1rの吸湿作用による湿度低下に伴って昇温した空気は、第1プレート型熱交換器EX1にて比較的低温の室外空間OSの空気と熱交換することにより冷却され、降温する。
給気通路R1における第3給気領域D2aと第2給気領域D1bとの間を通流する空気と、排気通路R2における第1排気領域D2bの上流側を通流する空気とを熱交換する第2プレート型熱交換器EX2を備えている。当該構成により、第3給気領域D2aの通過により第2デシカントロータD2rの吸湿作用による湿度低下に伴って昇温した空気は、第2プレート型熱交換器EX2(第2熱交換部の一例)にて比較的低温の室内空間ISの空気との熱交換により冷却され、降温する。
更に、排気通路R2における第2プレート型熱交換器EX2と第1排気領域D2bとの間を通流する空気を、第2熱媒としての湯水との熱交換により加熱する湯水コイル加熱器EX3(第3熱交換部の一例)を備えている。
説明を追加すると、湯水を加熱する熱源機(図示せず)と、当該熱源機にて加熱される湯水を湯水コイル加熱器EX3と熱源機との間で循環する循環通路R4と、当該循環通路R4の湯水を圧送する圧送ポンプ(図示せず)と、湯水コイル加熱器EX3へ供給される湯水の温度を測定する湯水温度センサS2とを備えている。
ここで、給気通路R1につき説明を追加すると、給気通路R1には、給気通路R1における第2プレート型熱交換器EX2を通過した後の空気の一部を分流可能な流量調整弁V(分岐機構の一例)が設けられている。
更に、流量調整弁Vの下流側には、流量調整弁Vにて分流された空気の一部を、第1ロータ部D1の第2給気領域D1bを通過させることなく室内空間ISへ供給する分流空気通路R1bと、分流されない空気の残部を、第1ロータ部D1の第2給気領域D1bを通過させた後室内空間ISへ供給する下流側給気通路R1aとが設けられている。
以上の構成により、室外空間OSから給気通路R1へ取り込まれた室外空気OAは、第1ロータ部D1の第1給気領域D1a、第1プレート型熱交換器EX1、第2ロータ部D2の第3給気領域D2a、第2プレート型熱交換器EX2を通過した後、流量調整弁Vにて分流されない空気の残部は、第1ロータ部D1の第2給気領域D1bを通過して、冷却され降温すると共に湿度が増加した状態で、室内空間ISへ第1空調用空気SA1として供給される。
一方、流量調整弁Vにて分流された空気の一部は、第1ロータ部D1の第2給気領域D1bを通過することなく、第2プレート型熱交換器EX2を通過した後の温度と湿度が維持された状態で、室内空間ISへ第2空調用空気SA2として供給される。
即ち、当該実施形態にあっては、流量調整弁Vによる分流状態が調整されることにより、第1空調用空気SA1と第2空調用空気SA2との流量比が調整される形態で、空調用空気SAの温度及び湿度が制御される。尚、図示は省略するが、第1空調用空気SA1と第2空調用空気SA2とは、混合されて室内空間ISへ供給される。
室内空間ISから排気通路R2へ取り込まれた室内空気RAは、第2プレート型熱交換器EX2、湯水コイル加熱器EX3、及び第2ロータ部D2の第1排気領域D2bを通過した後、室外空間OSへ排気EAとして排出される。
室外空間OSから熱媒通路R3へ取り込まれた室外空気OAは、第1プレート型熱交換器EX1を通過した後、室外空間OSへ排気EAとして排出される。
尚、排気EAに関しても混合された後、室外空間OSへ排出される。
運転制御部C1は、LSIから成る演算装置及び記憶装置等のハードウェアと当該ハードウェアと協働するソフトウェアとから構成されており、空調システム100による空調運転の開始指令を運転操作受付部C2から受信すると、熱源機へ湯水の加熱を開始する信号を送信し、圧送ポンプを作動させ、湯水温度センサS2にて測定される湯水温度が空調開始下限湯水温度以上となった後に、第1ファンF1、第2ファンF2、第3ファンF3の駆動制御、及び第1ロータ部D1、第2ロータ部D2の回転駆動制御、及び流量調整弁Vによる流量制御を実行可能に構成されている。
使用者の運転操作を受け付ける運転操作受付部C2には、自動で室内空間ISの温度を所定の温度域に保ちながら除湿を行う温度維持運転処理の実行・停止を切り換える自動温調除湿運転スイッチSw1と、当該自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作されている場合に点灯する第1点灯ランプL1と、室内空間ISの温度を比較的高い温度(例えば、30℃より高い温度)に保ちながら除湿を行う高温除湿運転の実行・停止を切り換える高温除湿運転スイッチSw2と、当該高温除湿運転スイッチSw2がON操作さている場合に点灯する第2点灯ランプL2と、室内空間ISの温度を比較的低い温度(例えば、24℃より低い温度)に保ちながら除湿を行う低温除湿運転の実行・停止を切り換える低温除湿運転スイッチSw3と、当該低温除湿運転スイッチSw3がON操作されている場合に点灯する第3点灯ランプL3とが備えられている。
運転制御部C1は、運転操作受付部C2にて高温除湿運転スイッチSw2がON操作された場合は、温湿度調整運転として以下の高温除湿運転を実行し、低温除湿運転スイッチSw3がON操作された場合は、温湿度調整運転として以下の低温除湿運転を実行するように構成されている。
尚、運転制御部C1は、自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作された場合、温湿度調整運転として以下の高温除湿運転と低温除湿運転とを室内空間ISへ供給される空調用空気SAの温度に基づいて切り換え制御して、室内空間ISの温度を一定温度範囲内の温度に維持する温度維持運転を実行する。
<低温除湿運転>
低温除湿運転では、運転制御部C1が、第1ファンF1を作動させ室外空間OSから給気通路R1へ空気を取り込み、第2ファンF2を作動させ室内空間ISから排気通路R2へ空気を取り出し、第3ファンF3を作動させ室外空間OSから熱媒通路R3へ空気を取り込んで第1プレート型熱交換器EX1へ供給し、熱源機(図示せず)にて加熱された湯水を圧送ポンプ(図示せず)にて湯水コイル加熱器EX3へ導き、第1ロータ部D1の第1デシカントロータD1r及び第2ロータ部D2の第2デシカントロータD2rを回転駆動し、流量調整弁Vにて第1空調用空気SA1と第2空調用空気SA2との流量比を、第1空調用空気SA1の流量が第2空調用空気SA2の流量よりも多くなるように(本実施形態にあっては、SA1:SA2=80%:20%)制御する。
これにより、給気通路R1及び下流側給気通路R1aを通流する室外空気OAは、図2の空気線図に示すように、第1給気領域D1aにて第1デシカントロータD1rの吸湿作用により除湿されると共に吸湿作用に伴う放熱により昇温し(図3で、OA→P1)、第1プレート型熱交換器EX1での室外空気OAとの熱交換により降温し(図3で、P1→P2)、第3給気領域D2aにて第2デシカントロータD2rの吸湿作用により除湿されると共に吸湿作用に伴う放熱により昇温し(図3で、P2→P3)、第2プレート型熱交換器EX2での室内空気RAとの熱交換により降温し(図3で、P3→P4)、第2給気領域D1bにて第1デシカントロータD1rの放湿作用に伴う吸熱により降温した後(図2で、P4→SA1)、第1空調用空気SA1として室内空間ISへ供給される。
一方、給気通路R1及び分流空気通路R1bを通流する室外空気OAは、図2の空気線図に示すように、第1給気領域D1aにて第1デシカントロータD1rの吸湿作用により除湿されると共に吸湿作用に伴う放熱により昇温し(図2で、OA→P1)、第1プレート型熱交換器EX1での室外空気OAとの熱交換により降温し(図2で、P1→P2)、第3給気領域D2aにて第2デシカントロータD2rの吸湿作用により除湿されると共に吸湿作用に伴う放熱により昇温し(図2で、P2→P3)、第2プレート型熱交換器EX2での室内空気RAとの熱交換により降温した後(図2で、P3→SA2(P4))、第2空調用空気SA2として室内空間ISへ供給される。
尚、第1空調用空気SA1の温度及び湿度を示す図2の空気線図におけるOA、P1、P2、P3、P4、SA1の各ポイント、及び第2空調用空気SA2としての図3の空気線図におけるOA、P1、P2、P3、SA2(P4)の各ポイントは、図1の概略構成図の給気通路R1におけるOA、P1、P2、P3、P4、SA1、及びSA2の各ポイントに対応しており、図2の空気の温度及び相対湿度の具体的数値は以下の表1に示し、図3の空気の温度及び相対湿度の具体的数値は以下の表2に示している。
当該低温除湿運転により、比較的低温に降温され除湿された空調用空気SA(第1空調用空気SA1及び第2空調用空気SA2の混合気)が、室内空間ISへ供給される。
尚、当該低温除湿運転は、比較的低温で且つ除湿された空気を空調用空気SAとして供給する場合に用いる運転であり、例えば、夏場のベース冷房として用いられる。
Figure 0006376900
Figure 0006376900
<高温除湿運転>
高温除湿運転では、運転制御部C1が、第1ファンF1を作動させ室外空間OSから給気通路R1へ空気を取り込み、第2ファンF2を作動させ室内空間ISから排気通路R2へ空気を取り出し、第3ファンF3を作動させ室外空間OSから熱媒通路R3へ空気を取り込んで第1プレート型熱交換器EX1へ供給し、熱源機(図示せず)にて加熱された湯水を圧送ポンプ(図示せず)にて湯水コイル加熱器EX3へ導き、第1ロータ部D1の第1デシカントロータD1r及び第2ロータ部D2の第2デシカントロータD2rを回転駆動し、流量調整弁Vにて第1空調用空気SA1と第2空調用空気SA2との流量比を、第1空調用空気SA1の流量が第2空調用空気SA2の流量よりも少なくなるように(本実施形態にあっては、SA1:SA2=20%:80%)制御する。
当該高温除湿運転において、第1空調用空気SA1及び第2空調用空気SA2の流れ、及び温度・湿度については、低温除湿運転で示したものと同一である。
尚、当該高温除湿運転は、比較的高温で且つ除湿された空気を空調用空気SAとして供給する場合に用いる運転であり、例えば、衣類の室内乾燥用の運転として用いられる。
当該実施形態に係る空調システム100にあっては、上述した高温除湿運転、低温除湿運転に加え、これらの運転を室内空間ISに供給される空気の温度に基づいて切り換え制御する温度維持運転を実行するように構成されている。
以下、温湿度調整運転として、これら高温除湿運転、低温除湿運転、及び温度維持運転を実行する制御を、図4、5、6の制御フローに基づいて、説明を追加する。
図4に示すように、運転制御部C1は、運転操作受付部C2において、自動温調除湿運転スイッチSw1、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3の何れかがON操作された場合(♯101)、室内空間ISへ供給される空調用空気SAの温度を測定する空気温度センサS1、湯水温度センサS2からの出力が正常に得られているか確認する(♯102)。
一方、運転制御部C1は、Sw1〜Sw3の何れのスイッチもON操作されていない場合、24時間換気を維持すべく、給気通路R1へ室外空間OSの室外空気OAを取り込むように第1ファンF1の駆動を維持し、排気通路R2へ室内空間ISの室内空気RAを取り込むように第2ファンF2の駆動を維持する。
次に、運転制御部C1は、湯水コイル加熱器EX3へ供給される湯水温度が下限湯水温度(例えば、50℃以上の温度)以上となるように、熱源機(図示せず)にて湯水を加熱させると共に、圧送ポンプ(図示せず)を働かせる(♯103、♯104)。
その後、運転制御部C1は、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3の何れかがON操作されている場合(♯106)、各別運転処理(図6に示す制御フローの処理)を実行し(♯108)、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3の何れもON操作されていない場合(即ち、自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作されている場合)、温度維持運転処理(図5に示す制御フローの処理)を実行する(♯107)。
運転制御部C1は、温度維持運転処理及び各別運転処理の双方が完了すると、温湿度調整運転を終了し、24時間換気の実行を維持する。
<温度維持運転処理>
当該温度維持運転処理にあっては、給気通路R1を通流した後で室内空間ISへ供給される空調用空気SAの温度を測定する空気温度センサS1の温度に基づいて、高温除湿運転と、低温除湿運転とを切り換え制御することにより、室内空間ISの内部を、一定の温度範囲に自動調整する処理である。
図5に示すように、運転制御部C1は、空気温度センサS1の出力Trが高温除湿判定閾値(例えば、24℃)未満の場合(♯201)、室内空間ISの温度を昇温させるべく、高温除湿運転を実行し(♯202)、空気温度センサS1の出力Trが低温除湿判定閾値(例えば、30℃)を超える場合(♯201)、室内空間ISの温度を降温させるべく、低温除湿運転を実行する(♯203)。
運転制御部C1は、当該♯201〜♯203の制御を、自動温調除湿運転スイッチSw1がOFF操作されるまで、繰り返し実行する(♯201〜♯204)。
尚、当該実施形態にあっては、空気温度センサS1の出力Trが高温除湿判定閾値以上で低温除湿判定閾値以下である場合、第1ファンF1、第2ファンF2、第3ファンF3を停止すると共に、第1ロータ部D1の第1デシカントロータD1r及び第2ロータ部D2の第2デシカントロータD2rの回転を停止し、熱源機から温水コイル加熱器EX3への湯水の供給を停止する。
運転制御部C1は、自動温調除湿運転スイッチSw1がOFF操作された場合(♯204)で、且つ、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3のすべてがON操作されていない場合(♯205)、当該温度維持運転処理を終了する。
一方、運転制御部C1は、自動温調除湿運転スイッチSw1がOFF操作された場合(♯204)で、且つ、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3の何れかがON操作された場合(♯205)、各別運転処理(図6に示す制御フローの処理)へ移行する(♯206)。
尚、当該実施形態にあっては、自動温調除湿運転スイッチSw1のOFF操作は、自動温調除湿運転スイッチSw1がOFF操作される場合に加え、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3の何れかがON操作された場合にも、自動的に実行されるものとする。
<各別運転処理>
当該各別運転処理にあっては、使用者の運転操作受付部C2への運転操作に従って、高温除湿運転、及び低温除湿運転の夫々を各別に実行する処理である。
図6に示すように、運転制御部C1は、高温除湿運転スイッチSw2がON操作されている場合(♯301)、高温除湿運転を実行し(♯302)、低温除湿運転スイッチSw3がON操作されている場合(♯301)、低温除湿運転を実行する(♯303)。
運転制御部C1は、当該♯301〜303の制御を、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3の双方がOFFになるまで、繰り返し実行する(♯301〜♯304)。
運転制御部C1は、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3のすべてがOFFになった場合(♯304)で、且つ自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作されていない場合(♯305)、各別運転処理を終了する。
一方、運転制御部C1は、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3の双方がOFFになった場合(♯304)で、且つ自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作された場合(♯305)、温度維持運転処理(図5に示す制御フローの処理)へ移行する(♯306)。
尚、当該実施形態にあっては、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3の何れかのOFF操作は、高温除湿運転スイッチSw2、及び低温除湿運転スイッチSw3の何れかがOFF操作されることに加え、自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作された場合にも、自動的に実行されるものとする。
〔別実施形態〕
(1)図示は省略するが、熱媒通路R3は、第1プレート型熱交換器EX1を通過した後に、当該熱媒通路R3を通流する空気の一部を分流する分岐機構(図示せず)を備えると共に、当該分岐機構にて分流された空気を第1ロータ部D1の第2給気領域D1bに通過させる補助再生通路(図示せず)を備える構成を採用すると共に、運転制御部C1は、上記高温除湿運転を実行している場合に、補助再生通路に空気を通過するように分岐機構による分流状態を制御しても構わない。
これにより、高温除湿運転を実行しているときで、第1ロータ部D1の第2給気領域D1bを通過する空気流量が第1給気領域D1aを通過する空気流量よりも少なくなる場合、第2給気領域D1bを通過する空気の流量を、補助再生通路を通過する空気により補うことができ、第1ロータ部の第1給気領域D1aと第2給気領域D1bとを通過する空気の流量のバランスを保つことができ、第1デシカントロータの除湿量と再生量とのバランスを維持することができる。
(2)上記実施形態では、運転制御部C1は、第1空調用空気SA1の流量を第2空調用空気SA2の流量よりも多い流量に制御する低温除湿運転と、第1空調用空気SA1の流量を第2空調用空気SA2の流量よりも少ない流量に制御する高温除湿運転とを切り換え制御する例を示した。
しかしながら、本発明にあっては、運転制御部C1が、第1空調用空気SA1と第2空調用空気SA2とを混合した空調用空気SAの温度を測定する空気温度センサS1の測定結果に基づいて、第1空調用空気SA1と第2空調用空気SA2との流量比を制御するように構成しても構わない。
説明を追加すると、運転制御部C1は、空気温度センサS1にて測定される第1空調用空気SA1と第2空調用空気SA2とを混合した空調用空気SAの温度が昇温するに従って、第1空調用空気SA1の流量を第2空調用空気SA2の流量に対して増加する側に調整する制御をしても構わない。
これにより、室内空間ISに供給される空調用空気SAの温度を、所謂、フィードバック制御する形態で、調整することができる。
(3)上記実施形態では、第1熱交換部及び第2熱交換部として、プレート型熱交換器を備える例を示した。しかしながら、当該第1熱交換部及び第2熱交換部は、例えば、二重管式熱交換器や、顕熱ロータを回転駆動するロータ型の熱交換器を採用しても構わない。
(4)上記実施形態では、運転操作受付部C2を備える例を示したが、当該運転操作受付部C2を備えない構成を採用することができる。
説明を追加すると、当該運転操作受付部C2を備えない場合、空調システム100は、上述した温度維持運転処理を常に実行することとなる。これにより、室内空間ISの温度は、予め設定される高温除湿判定閾値と低温除湿判定閾値との間の温度に近づくように、制御される。
(5)上記実施形態では、高温除湿判定閾値と低温除湿判定閾値とが異なる値に設定されている例を示したが、高温除湿判定閾値と低温除湿判定閾値とは同一の値であっても構わない。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明の空調システムは、使用者の要求に合わせて、室内空間へ供給する空気の温湿度を細やかに調整し得るデシカント空調システムとして、有効に利用可能である。
100 :空調システム
C1 :運転制御部
C2 :運転操作受付部
D1 :第1ロータ部
D1a :第1給気領域
D1b :第2給気領域
D1r :第1デシカントロータ
D2 :第2ロータ部
D2a :第3給気領域
D2b :第1排気領域
D2r :第2デシカントロータ
EA :排気
EX1 :第1プレート型熱交換器
EX2 :第2プレート型熱交換器
EX3 :湯水コイル加熱器
F1 :第1ファン
F2 :第2ファン
IS :室内空間
OA :室外空気
OS :室外空間
R1 :給気通路
R1a :下流側給気通路
R1b :分流空気通路
R2 :排気通路
RA :室内空気
S1 :空気温度センサ
SA :空調用空気
V :流量調整弁

Claims (5)

  1. 室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、
    当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、
    室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、
    当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、
    前記給気通路に配置される第1給気領域と前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側に配置される第2給気領域との間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータを回転駆動して、前記第1給気領域を通過する空気の除湿と前記第2給気領域を通過する空気の冷却とを実行可能な第1ロータ部と、
    前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側で前記第2給気領域よりも上流側に配置される第3給気領域と前記排気通路における第1排気領域との間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータを回転駆動して、前記第3給気領域を通過する空気の除湿と前記第1排気領域を通過する空気による前記第2デシカントロータの再生とを行う第2ロータ部と、
    前記給気通路における前記第1給気領域と前記第3給気領域との間を通流する空気を、第1熱媒供給手段にて供給される第1熱媒との熱交換により冷却する第1熱交換部と、
    前記給気通路における前記第3給気領域と前記第2給気領域との間を通流する空気と、前記排気通路における前記第1排気領域の上流側を通流する空気とを熱交換する第2熱交換部と、
    前記排気通路における前記第2熱交換部と前記第1排気領域との間を通流する空気と、第2熱媒供給手段にて供給される熱を回収した第2熱媒とを熱交換する第3熱交換部と、
    各機器の運転を制御する運転制御部とを備えた空調システムであって、
    前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気の一部を分流可能な分岐機構と、当該分岐機構にて分流された一部の空気を前記室内空間へ供給する分流空気通路とを備え、
    前記運転制御部は、
    前記給気手段にて前記室外空間から前記給気通路へ空気を取り込み、前記排気手段にて前記室内空間から前記排気通路へ空気を取り出し、前記第1熱媒供給手段にて前記第1熱媒を前記第1熱交換部へ供給し、前記第2熱媒供給手段にて前記第2熱媒を前記第3熱交換器へ供給し、前記第1ロータ部の前記第1デシカントロータを回転駆動し、前記第2ロータ部の前記第2デシカントロータを回転駆動している状態で、
    前記分岐機構における分流流量を調整して前記室内空間の温度と湿度とを調整する温湿度調整運転を実行すると共に、
    前記温湿度調整運転において、
    前記分岐機構における分流状態として前記分流空気通路への分流流量を前記給気通路への分流流量よりも少なくする低温除湿運転と、
    前記分岐機構における分流状態として前記分流空気通路への分流流量を前記給気通路への分流流量よりも多くする高温除湿運転とを切り換え制御する空調システム。
  2. 室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、
    当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、
    室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、
    当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、
    前記給気通路に配置される第1給気領域と前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側に配置される第2給気領域との間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータを回転駆動して、前記第1給気領域を通過する空気の除湿と前記第2給気領域を通過する空気の冷却とを実行可能な第1ロータ部と、
    前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側で前記第2給気領域よりも上流側に配置される第3給気領域と前記排気通路における第1排気領域との間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータを回転駆動して、前記第3給気領域を通過する空気の除湿と前記第1排気領域を通過する空気による前記第2デシカントロータの再生とを行う第2ロータ部と、
    前記給気通路における前記第1給気領域と前記第3給気領域との間を通流する空気を、第1熱媒供給手段にて供給される第1熱媒との熱交換により冷却する第1熱交換部と、
    前記給気通路における前記第3給気領域と前記第2給気領域との間を通流する空気と、前記排気通路における前記第1排気領域の上流側を通流する空気とを熱交換する第2熱交換部と、
    前記排気通路における前記第2熱交換部と前記第1排気領域との間を通流する空気と、第2熱媒供給手段にて供給される熱を回収した第2熱媒とを熱交換する第3熱交換部と、
    各機器の運転を制御する運転制御部とを備えた空調システムであって、
    前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気の一部を分流可能な分岐機構と、当該分岐機構にて分流された一部の空気を前記室内空間へ供給する分流空気通路とを備え、
    前記給気通路から供給される空気と前記分流空気通路から供給される空気との混合気の温度を測定する温度測定手段を備え、
    前記運転制御部は、
    前記給気手段にて前記室外空間から前記給気通路へ空気を取り込み、前記排気手段にて前記室内空間から前記排気通路へ空気を取り出し、前記第1熱媒供給手段にて前記第1熱媒を前記第1熱交換部へ供給し、前記第2熱媒供給手段にて前記第2熱媒を前記第3熱交換器へ供給し、前記第1ロータ部の前記第1デシカントロータを回転駆動し、前記第2ロータ部の前記第2デシカントロータを回転駆動している状態で、
    前記分岐機構における分流流量を調整して前記室内空間の温度と湿度とを調整する温湿度調整運転を実行すると共に、
    前記温湿度調整運転において、前記温度測定手段にて測定される温度が昇温するに従って、前記分岐機構における分流状態として前記分流空気通路への分流流量を多い側へ制御する空調システム。
  3. 前記給気通路から供給される空気と前記分流空気通路から供給される空気との混合気の温度を測定する温度測定手段を備え、
    前記運転制御部は、前記温湿度調整運転において、前記温度測定手段にて測定される測定温度が高温除湿判定閾値未満である場合、前記高温除湿運転を実行し、前記温度測定手段にて測定される測定温度が前記高温除湿判定閾値に対して高温側の判定閾値である低温除湿判定閾値を超える場合、前記低温除湿運転を実行する形態で切り換え制御する温度維持運転を実行する請求項に記載の空調システム。
  4. 外部からの運転操作を受け付ける運転操作受付部を備え、
    前記運転制御部は、前記運転操作受付部にて受け付けた運転操作に対応する運転制御指令に基づいて、前記低温除湿運転と前記高温除湿運転とを切り換え制御する請求項又は3に記載の空調システム。
  5. 前記第1熱媒供給手段にて前記第1熱交換部へ供給された後の空気を前記第1ロータ部の前記第2給気領域へ通流する補助再生通路を備え、
    前記運転制御部は、前記高温除湿運転時に、前記第1熱媒供給手段にて前記第1熱交換部へ供給された後の空気を前記補助再生通路へ通流させる請求項1、3、4の何れか一項に記載の空調システム。
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