JP6324269B2 - 空調システム - Google Patents

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本発明は、室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、前記給気通路に配置される第1給気領域と前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側に配置される第2給気領域との間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータを回転駆動して、前記第1給気領域を通過する空気の除湿と前記第2給気領域を通過する空気の冷却とを行う第1ロータ部と、前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側で前記第2給気領域よりも上流側に配置される第3給気領域と前記排気通路における第1排気領域との間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータを回転駆動して、前記第3給気領域を通過する空気の除湿と前記第1排気領域を通過する空気による前記第2デシカントロータの再生とを行う第2ロータ部と、前記給気通路における前記第1給気領域と前記第3給気領域との間を通流する空気を、第1熱媒供給手段にて供給される第1熱媒との熱交換により冷却する第1熱交換部と、前記給気通路における前記第3給気領域と前記第2給気領域との間を通流する空気と、前記排気通路における前記第1排気領域の上流側を通流する空気とを熱交換する第2熱交換部と、前記排気通路における前記第2熱交換部と前記第1排気領域との間を通流する空気と、第2熱媒供給手段にて供給される熱を回収した第2熱媒とを熱交換する第3熱交換部と、各機器の運転を制御する運転制御部とを備えた空調システムに関する。
これまで、気密性の高い集合住宅等では、建築基準法により24時間換気が義務付けられている観点から、室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、給気通路を通流する空気と排気通路を通流する空気とを熱交換する熱交換器とを備えた24時間換気設備が知られている。
このような24時間換気設備においては、温度の調整が十分になされないと共に、湿度の調整が成されないため、例えば、夏場にあっては、比較的高温で且つ比較的湿度の高い空気を、室外空間から室内空間へ取り込むこととなり、使用者に不快感を与える虞があった。
そこで、特許文献1に示されるように、室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、給気通路に配置される第1給気領域と給気通路における第1給気領域よりも下流側に配置される第2給気領域との間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータを回転駆動して、第1給気領域を通過する空気の除湿と第2給気領域を通過する空気の冷却とを行う第1ロータ部と、給気通路における第1給気領域よりも下流側で第2給気領域よりも上流側に配置される第3給気領域と排気通路における第1排気領域との間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータを回転駆動して、第3給気領域を通過する空気の除湿と第1排気領域を通過する空気による第2デシカントロータの再生とを行う第2ロータ部と、給気通路における第1給気領域と第3給気領域との間を通流する空気を、第1熱媒供給手段にて供給される第1熱媒との熱交換により冷却する第1熱交換部と、給気通路における第3給気領域と第2給気領域との間を通流する空気と排気通路における第1排気領域の上流側を通流する空気とを熱交換する第2熱交換部と、排気通路における第2熱交換部と第1排気領域との間を通流する空気と第2熱媒供給手段にて供給される熱を回収した第2熱媒とを熱交換する第3熱交換部と、各機器の運転を制御する運転制御部とを備えた空調システムが提案されている。
当該特許文献1に開示の技術にあっては、室外空間から給気通路へ取り込んだ空気は、第1ロータ部の第1給気領域において、湿分が通気性吸湿体に吸着されて除湿されると共に吸湿に伴って通気性吸湿体から放熱される熱を回収して昇温し、第1熱交換部にて第1熱媒との熱交換により冷却されて降温し、第2ロータ部の第3給気領域において、更に除湿されると共に昇温し、第2熱交換部において、排気通路を通流する空気との熱交換により冷却されて降温し、第1ロータ部の第2給気領域において、通気性吸湿体から湿分を回収して加湿されると共に放湿に伴って通気性吸湿体に吸熱されて降温した後、除湿冷却された空気として、室内空間へ供給される。
一方、特許文献2に示されるように、室外空間から取り込んだ空気を通流する通路と室内空間から取り出した空気を通流する通路とを通路切り換え可能な機構を備えたものも知られており、当該特許文献2に開示の技術にあっては、通路切り換え機構にて、通路を切り換えることにより、除湿冷房と加湿暖房とを切り換えて実行可能に構成されている。これにより、特許文献2に開示の技術では、除湿冷房運転においては、比較的低温且つ低湿の空気が室内空間へ供給されると共に、加湿暖房運転においては、比較的高温且つ高湿の空気が室内空間へ供給される。
特開2013−204822号公報 特開2012−102887号公報
これまで、デシカントを用いた空調システムとしては、特許文献1に記載されるように、冷房除湿を実行する技術や、特許文献2に記載されるように、冷房除湿と暖房加湿とを切り換え可能な技術が存在したが、使用者のニーズに合わせて、特に、冷房除湿における温湿度を細やかに調整可能な技術は存在しなかった。
更に言えば、これまでのデシカントを用いた空調システムでは、冷房除湿又は暖房加湿の何れかを実行可能な技術しか存在せず、例えば、ヒートポンプ式の空調装置の再熱除湿運転の如く、取り入れる空気の温度はある程度維持しながらも湿度を低下させる運転を実行する技術については、これまで知られておらず、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、使用者の要求に合わせて、室内空間へ供給する空気の温湿度を細やかに調整し得るデシカント空調システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明の空調システムは、
室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、
当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、
室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、
当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、
前記給気通路に配置される第1給気領域と前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側に配置される第2給気領域との間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータを回転駆動して、前記第1給気領域を通過する空気の除湿と前記第2給気領域を通過する空気の冷却とを行う第1ロータ部と、
前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側で前記第2給気領域よりも上流側に配置される第3給気領域と前記排気通路における第1排気領域との間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータを回転駆動して、前記第3給気領域を通過する空気の除湿と前記第1排気領域を通過する空気による前記第2デシカントロータの再生とを行う第2ロータ部と、
前記給気通路における前記第1給気領域と前記第3給気領域との間を通流する空気を、第1熱媒供給手段にて供給される第1熱媒との熱交換により冷却する第1熱交換部と、
前記給気通路における前記第3給気領域と前記第2給気領域との間を通流する空気と、前記排気通路における前記第1排気領域の上流側を通流する空気とを熱交換する第2熱交換部と、
前記排気通路における前記第2熱交換部と前記第1排気領域との間を通流する空気と、第2熱媒供給手段にて供給される熱を回収した第2熱媒とを熱交換する第3熱交換部と、
各機器の運転を制御する運転制御部とを備えた空調システムであって、その特徴構成は、
前記給気通路は、前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第2給気領域を通過させて前記室内空間へ供給する第1分岐通路と、前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第1熱交換部を通過させて前記室内空間へ供給する第2分岐通路と、前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記室内空間へ供給する第3分岐通路とを有すると共に、前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第1分岐通路と前記第2分岐通路と前記第3分岐通路との何れかに導く通路切換機構を有し、
前記運転制御部は、
前記給気手段にて前記室外空間から前記給気通路へ空気を取り込み、前記排気手段にて前記室内空間から前記排気通路へ空気を取り出し、前記第1熱媒供給手段にて前記第1熱媒を前記第1熱交換部へ供給し、前記第2熱媒供給手段にて前記第2熱媒を前記第3熱交換部へ供給し、前記第1ロータ部の前記第1デシカントロータを回転駆動し、前記第2ロータ部の前記第2デシカントロータを回転駆動し、前記通路切換機構にて前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第1分岐通路へ通流させる低温除湿運転と、
前記給気手段にて前記室外空間から前記給気通路へ空気を取り込み、前記排気手段にて前記室内空間から前記排気通路へ空気を取り出し、前記第1熱媒供給手段による前記第1熱媒の前記第1熱交換部への供給を停止し、前記第2熱媒供給手段にて前記第2熱媒を前記第3熱交換部へ供給し、前記第1ロータ部の前記第1デシカントロータを回転駆動を停止し、前記第2ロータ部の前記第2デシカントロータを回転駆動し、前記通路切換機構にて前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第2分岐通路へ通流させる中温除湿運転と、
前記給気手段にて前記室外空間から前記給気通路へ空気を取り込み、前記排気手段にて前記室内空間から前記排気通路へ空気を取り出し、前記第1熱媒供給手段による前記第1熱媒の前記第1熱交換部への供給を停止し、前記第2熱媒供給手段にて前記第2熱媒を前記第3熱交換部へ供給し、前記第1ロータ部の前記第1デシカントロータを回転駆動を停止し、前記第2ロータ部の前記第2デシカントロータを回転駆動し、前記通路切換機構にて前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第3分岐通路へ通流させる高温除湿運転とを切り換え制御する温湿度調整運転を実行する点にある。
上記特徴構成によれば、第1ロータ部と第2ロータ部とを備えたデシカント式の空調システムにおいて、第1ロータ部の第1デシカントロータの回転・停止の切り換え、第1熱媒供給手段による第1熱媒の供給・停止の切り換え、通路切換機構による通路の切り換えを実行するという比較的簡易な操作により、通路切換機構の下流側で、第1給気領域での第1デシカントロータの放湿作用に伴う冷却効果により十分に冷却され降温された除湿空気を供給する低温除湿運転と、低温除湿運転で供給される空気よりは高温ではあるが比較的低温の除湿空気を供給する中温除湿運転と、他の空気と熱交換等を行わずに比較的高温の除湿空気を供給する高温除湿運転とを切り換え制御する温湿度調整運転を実行できる。結果、室内空間へ供給する空気(以下、空調用空気と呼ぶことがある)を、比較的高温から比較的低温まで切り換えることができ、使用者の要求に沿った状態で、室内空間へ空調用空気を供給することができる。
本発明の空調システムの更なる特徴構成は、
前記給気通路から前記室内空間へ供給された空気の温度を測定する温度測定手段を備え、
前記運転制御部は、前記温湿度調整運転として、前記温度測定手段にて測定される測定温度が高温除湿判定閾値未満である場合、前記高温除湿運転を実行し、前記温度測定手段にて測定される測定温度が前記高温除湿判定閾値に対して高温の判定閾値である低温除湿判定閾値を超える場合、前記低温除湿運転を実行し、前記温度測定手段にて測定される測定温度が前記高温除湿判定閾値以上前記低温除湿判定閾値以下である場合、前記中温除湿運転を実行する形態で切り換え制御する温度維持運転を実行する点にある。
上記特徴構成によれば、温湿度調整運転として温度維持運転を実行することで、室内空間へ供給される温度が比較的低温の高温除湿判定閾値未満である場合、高温除湿運転を実行して、室内温度を高い側へ調整し、室内空間へ供給される温度が比較的高温の低温除湿判定閾値を超える場合、低温除湿運転を実行して、室内温度を低い側へ調整し、室内空間へ供給される温度が高温除湿判定閾値以上且つ低温除湿判定閾値以下の中温の場合、中温除湿運転を実行する形態で切り換え制御されるから、室内温度を略一定に維持することが可能となる。
本発明の空調システムの更なる特徴構成は、
外部からの運転操作を受け付ける運転操作受付部を備え、
前記運転制御部は、前記運転操作受付部にて受け付けた運転操作に対応する運転制御指令に基づいて、前記低温除湿運転と前記中温除湿運転と前記高温除湿運転とを切り換え制御する点にある。
上記特徴構成によれば、使用者が、運転操作受付部にて、低温除湿運転と中温除湿運転と高温除湿運転との何れかに対応する運転操作を実行することで、使用者の要求に応じる形態で、低温除湿運転と中温除湿運転と高温除湿運転とを実行することができる。これにより、例えば、夏場等に室内空間を比較的低温に維持したい場合には、低温除湿運転を実行することで、室内空間を低温側へ調整することができ、例えば、梅雨時等で外気温度をある程度維持した状態で除湿のみを行いたい場合には、中温除湿運転を実行することで、室内空間を冷房運転の如く冷却し過ぎることを防止でき、例えば、室内空間での衣類の乾燥を行いたい場合には、高温除湿運転を実行することで、比較的高温で乾燥した空気により、衣類の乾燥を良好に実行することができる。
本発明の空調システムの更なる特徴構成は、
前記通路切換機構は、前記給気通路における前記第2熱交換部の下流側の通路部位に、前記第1分岐通路と、前記第2分岐通路と、前記第3分岐通路との何れかを連通接続する通路切換弁から構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、通路切換機構として通路切換弁を備えることにより、当該通路切換弁の開弁状態を切り換えるという、比較的簡易な制御を実行することにより、第2熱交換部を通過した後の空気を、第1分岐通路と第2分岐通路と第3分岐通路との何れに導くかを、切り換えることができる。
本発明の空調システムの更なる特徴構成は、
前記第1熱媒供給手段は、第1熱媒として室外空気を第1熱媒通流路へ送るファンと、当該第1熱媒通流路の開閉状態を切り換え可能なダンパ部とから成り、
前記運転制御部は、前記温湿度調整運転において、前記第1熱媒供給手段による前記第1熱媒の前記第1熱交換部への供給又は停止を、前記ダンパ部の開放と停止とにより実行する点にある。
上記特徴構成によれば、第1熱媒供給手段による室外空気の供給及び停止を、ダンパ部の開放と停止とにより実行するから、比較的簡易な構成により、室外空気の供給及び停止を制御できる。
低温除湿運転時における本発明の空調システムの概略構成図 中温除湿運転時における本発明の空調システムの概略構成図 高温除湿運転時における本発明の空調システムの概略構成図 低温除湿運転を実行する場合の空気線図の一例 中温除湿運転を実行する場合の空気線図の一例 高温除湿運転を実行する場合の空気線図の一例 温湿度調整運転の制御フロー図 温度維持運転処理(自動運転処理)の制御フロー図 高温除湿・中温除湿・低温除湿を各別に実行する各別運転処理の制御フロー図
本発明の実施形態に係る空調システム100は、デシカントを用いた空調装置において、単に冷却・除湿運転を実行するのみならず、使用者の要求に合わせて、室内空間へ供給される空調用空気SAの温度及び湿度を細やかに制御し得るものに関する。
以下、図面に基づいて、当該実施形態に係る空調システム100の説明を追加する。
当該実施形態に係る空調システム100は、図1、2、3に示すように、室外空間OSから取り込んだ空気を室内空間ISへ供給する給気通路R1と、給気通路R1へ室外空間OSから取り込んだ空気を通流させる第1ファンF1(給気手段の一例)と、室内空間ISから取り出した空気を室外空間OSへ排気する排気通路R2と、排気通路R2へ室内空間ISから取り出した空気を通流させる第2ファンF2とを備えている。
通常、運転制御部C1が、当該第1ファンF1及び第2ファンF2を回転駆動して、給気通路R1及び排気通路R2に空気を通流させる形態で24時間換気が実行されている。
尚、図1、2、3において、空気が通流している通路は実線で示し、空気が通流していない通路は破線で示している。
更に、空気の除湿及び冷却を行うロータ部として、給気通路R1に配置される第1給気領域D1aと給気通路R1における第1給気領域D1aよりも下流側に配置される第2給気領域D1bとの間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータD1rを回転駆動して、第1給気領域D1aを通過する空気の除湿と第2給気領域D1bを通過する空気の冷却とを行う第1ロータ部D1と、給気通路R1における第1給気領域D1aよりも下流側で第2給気領域D1bよりも上流側に配置される第3給気領域D2aと排気通路R2における第1排気領域D2bとの間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータD2rを回転駆動して、第3給気領域D2aを通過する空気の除湿と第1排気領域D2bを通過する空気にて第2デシカントロータD2rの再生とを行う第2ロータ部D2とを備えている。
当該、第1ロータ部D1及び第2ロータ部D2の構成につき、説明を加える。
第1ロータ部D1に設けられる第1デシカントロータD1rは、モータ等の回転機構部M1により、回転される回転軸に中心部が固定されて比較的低速の所定の回転速度で回転駆動し、第1給気領域D1a及び第2給気領域D1bを横断する姿勢で配設された円盤状又は円柱状の部材として構成されている。当該第1デシカントロータD1rは、回転軸に沿う方向に貫通する多数の通路が形成されたハニカム状に形成されており、第1給気領域D1a及び第2給気領域D1bにおいて空気が第1デシカントロータD1rを貫通する状態で通過する。当該第1デシカントロータD1rは、ゼオライト、シリカゲル、活性炭等の公知の吸着剤を担持して、通気性吸着体とされている。
このような第1デシカントロータD1rを備えた第1ロータ部D1は、第1給気領域D1a及び第2給気領域D1bのうち、第1給気領域D1aに比較的低温の空気が通過することにより、当該空気が第1デシカントロータD1rの吸湿時の放熱作用による温度上昇を伴って除湿され、それにより第1デシカントロータD1rは空気の水分を吸着した状態となる。その水分を吸着した第1デシカントロータD1rの部分が、上記回転駆動により第2給気領域D1bに移動することになる。
一方、第2給気領域D1bに比較的高温の空気が通過することで、その空気は第1デシカントロータD1rの放湿時の吸熱作用による温度低下を伴って加湿され、それにより第1デシカントロータD1rは、上記吸着した水分を脱着させて再生されることとなる。その再生された第1デシカントロータD1rの部分が、上記回転駆動により第1給気領域D1aに移動することになる。
このようにして、第1ロータ部D1は、第1給気領域D1aを通過する空気を除湿を行うことができると共に、第2給気領域D1bを通過する空気の冷却を行うことができるように構成されている。
第2ロータ部D2は、上記第1ロータ部D1の説明において、第1給気領域D1aが第3給気領域D2aに、第2給気領域D1bが第1排気領域D2bとなる点を除き、第1ロータ部D1と同一の構成を有しているため、ここでは、その詳細な説明を割愛する。
更に、本発明の空調システム100にあっては、給気通路R1及び排気通路R2を通流する空気を加熱・冷却するべく、以下のように構成されている。
室外空間OSから取り込んだ空気を室外空間OSへ排気する熱媒通路R3と、当該熱媒通路R3へ室外空間OSから取り込んだ空気を通流させる第3ファンF3とが設けられている。更に、給気通路R1における第1給気領域D1aと第3給気領域D2aとの間を通流する空気と熱媒通路R3を通流する空気とを熱交換する第1プレート型熱交換器EX1(第1熱交換部の一例)を備えている。当該構成により、第1給気領域D1aの通過により第1デシカントロータD1rの吸湿作用による湿度低下に伴って昇温した空気は、第1プレート型熱交換器EX1にて比較的低温の室外空間OSの空気と熱交換することにより冷却され、降温する。
尚、熱媒通路R3には、その通路を開放状態と閉止状態とに切り替え自在なダンパD(ダンパ部の一例)が設けられており、当該ダンパDによる熱媒通路R3の開放状態と閉止状態との切り換え制御が運転制御部C1にてなされる。
給気通路R1における第3給気領域D2aと第2給気領域D1bとの間を通流する空気と、排気通路R2における第1排気領域D2bの上流側を通流する空気とを熱交換する第2プレート型熱交換器EX2を備えている。当該構成により、第3給気領域D2aの通過により第2デシカントロータD2rの吸湿作用による湿度低下に伴って昇温した空気は、第2プレート型熱交換器EX2(第2熱交換部の一例)にて比較的低温の室内空間ISの空気との熱交換により冷却され、降温する。
更に、排気通路R2における第2プレート型熱交換器EX2と第1排気領域D2bとの間を通流する空気を、第2熱媒としての湯水との熱交換により加熱する湯水コイル加熱器EX3(第3熱交換部の一例)を備えている。
説明を追加すると、湯水を加熱する熱源機(図示せず)と、当該熱源機にて加熱される湯水を湯水コイル加熱器EX3と熱源機との間で循環する循環通路R4と、当該循環通路R4の湯水を圧送する圧送ポンプ(図示せず)と、湯水コイル加熱器EX3へ供給される湯水の温度を測定する湯水温度センサS2とを備えている。
ここで給気通路R1について説明を追加すると、給気通路R1は、給気通路R1における第2プレート型熱交換器EX2を通過した後の空気を第2給気領域D1bを通過させて室内空間ISへ供給する第1分岐通路R1a(図1に図示)と、給気通路R1における第2プレート型熱交換器EX2を通過した後の空気を第1プレート型熱交換器EX1を通過させて室内空間ISへ供給する第2分岐通路R1b(図2に図示)と、給気通路R1における第2プレート型熱交換器EX2を通過した後の空気を室内空間ISへ供給する第3分岐通路R1c(図3に図示)とを有すると共に、給気通路R1における第2プレート型熱交換器EX2を通過した後の空気を第1分岐通路R1aと第2分岐通路R1bと第3分岐通路R1cとの何れかに導く通路切換弁V(通路切換機構の一例)とを備えている。
以上の構成により、通路切換弁Vが空気を第1分岐通路R1aへ導く場合、室外空間OSから給気通路R1へ取り込まれた室外空気OAは、第1ロータ部D1の第1給気領域D1a、第1プレート型熱交換器EX1、第2ロータ部D2の第3給気領域D2a、第2プレート型熱交換器EX2を通過し、第1ロータ部D1の第2給気領域D1bを通過した後、室内空間ISへ空調用空気SAとして供給される。一方、通路切換弁Vが空気を第2分岐通路R1bへ導く場合、室外空間OSから給気通路R1へ取り込まれた室外空気OAは、第1ロータ部D1の第1給気領域D1a、第1プレート型熱交換器EX1、第2ロータ部D2の第3給気領域D2a、第2プレート型熱交換器EX2を通過し、第1プレート型熱交換器EX1を通過した後、室内空間ISへ空調用空気SAとして供給される。更に、通路切換弁Vが空気を第3分岐通路R1cへ導く場合、第1ロータ部D1の第1給気領域D1a、第1プレート型熱交換器EX1、第2ロータ部D2の第3給気領域D2a、第2プレート型熱交換器EX2を通過した後、室内空間ISへ空調用空気SAとして供給される。
室内空間ISから排気通路R2へ取り込まれた室内空気RAは、図1、2、3に示すように、第2プレート型熱交換器EX2、湯水コイル加熱器EX3、及び第2ロータ部D2の第1排気領域D2bを通過した後、室外空間OSへ排気EAとして排出される。
室外空間OSから熱媒通路R3へ取り込まれた室外空気OAは、図1に示すように、ダンパDが開放している場合、ダンパD、第1プレート型熱交換器EX1を通過した後、室外空間OSへ排気EAとして排出される。尚、図2、3に示すように、ダンパDが閉止している場合、室外空間OSから熱媒通路R3へ取り込まれた室外空気OAは、ダンパDでせき止められ、それより下流側へ通流することが阻止される。
運転制御部C1は、LSIから成る演算装置及び記憶装置等のハードウェアと当該ハードウェアと協働するソフトウェアとから構成されており、空調システム100による空調運転の開始指令を運転操作受付部C2から受信すると、熱源機へ湯水の加熱を開始する信号を送信し、圧送ポンプを作動させ、湯水温度センサS2にて測定される湯水温度が空調開始下限湯水温度以上(例えば、50℃以上の温度)となった後に、第1ファンF1、第2ファンF2、第3ファンF3の駆動制御、及び第1ロータ部D1、第2ロータ部D2の回転駆動制御、ダンパDの開閉制御、及び通路切換弁Vの切換制御を実行可能に構成されている。
使用者の運転操作を受け付ける運転操作受付部C2には、自動で室内空間ISの温度を所定の温度域に保ちながら除湿を行う温度維持運転処理の実行・停止を切り換える自動温調除湿運転スイッチSw1と、当該自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作されている場合に点灯する第1点灯ランプL1と、室内空間ISの温度を比較的高い温度(例えば、30℃より高い温度)に保ちながら除湿を行う高温除湿運転の実行・停止を切り換える高温除湿運転スイッチSw2と、当該高温除湿運転スイッチSw2がON操作さている場合に点灯する第2点灯ランプL2と、室内空間ISの温度を比較的低い温度(例えば、24℃より低い温度)に保ちながら除湿を行う低温除湿運転の実行・停止を切り換える低温除湿運転スイッチSw4と、当該低温除湿運転スイッチSw4がON操作されている場合に点灯する第4点灯ランプL4と、室内空間ISの温度を中温(例えば、24℃以上30℃以下の温度)に保ちながら除湿運転を行う中温除湿運転の実行・停止を切り換える中温除湿運転スイッチSw3と、当該中温除湿運転スイッチSw3がON操作されている場合に点灯する第3点灯ランプL3とが備えられている。
運転制御部C1は、運転操作受付部C2にて高温除湿運転スイッチSw2がON操作された場合は、温湿度調整運転として以下の高温除湿運転を実行し、中温除湿運転スイッチSw3がON操作された場合は、温湿度調整運転として以下の中温除湿運転を実行し、低温除湿運転スイッチSw4がON操作された場合は、温湿度調整運転として以下の低温除湿運転を実行するように構成されている。
尚、運転制御部C1は、自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作された場合、温湿度調整運転として以下の高温除湿運転と中温除湿運転と低温除湿運転とを室内空間ISへ供給される空調用空気SAの温度に基づいて切り換え制御して、室内空間ISの温度を一定温度範囲内の温度に維持する温度維持運転を実行する。
<低温除湿運転>
低温除湿運転では、運転制御部C1が、図1に示すように、第1ファンF1を作動させ室外空間OSから給気通路R1へ空気を取り込み、第2ファンF2を作動させ室内空間ISから排気通路R2へ空気を取り出し、第3ファンF3を作動させると共にダンパDを開放して室外空間OSから熱媒通路R3へ空気を取り込んで第1プレート型熱交換器EX1へ供給し、熱源機(図示せず)にて加熱された湯水を圧送ポンプ(図示せず)にて湯水コイル加熱器EX3へ導き、第1ロータ部D1の第1デシカントロータD1r及び第2ロータ部D2の第2デシカントロータD2rを回転駆動し、通路切換弁Vにて給気通路R1を通流する空気を第1分岐通路R1aへ通流させるように制御する。
これにより、給気通路R1を通流する室外空気OAは、図4の空気線図に示すように、第1給気領域D1aにて第1デシカントロータD1rの吸湿作用により除湿されると共に吸湿作用に伴う放熱により昇温し(図4で、OA→P1)、第1プレート型熱交換器EX1での室外空気OAとの熱交換により降温し(図4で、P1→P2)、第3給気領域D2aにて第2デシカントロータD2rの吸湿作用により除湿されると共に吸湿作用に伴う放熱により昇温し(図4で、P2→P3)、第2プレート型熱交換器EX2での室内空気RAとの熱交換により降温し(図4で、P3→P4)、第2給気領域D1bにて第1デシカントロータD1rの放湿作用に伴う吸熱により降温した後(図4で、P4→SA)、空調用空気SAとして室内空間ISへ供給される。
尚、図4の空気線図に示すOA、P1、P2、P3、P4、及びSAの各ポイントは、図1の概略構成図の給気通路R1におけるOA、P1、P2、P3、P4、及びSAの各ポイントに対応しており、夫々における空気の温度及び相対湿度の具体的数値は、以下の表1に示している。
当該低温除湿運転により、比較的低温に降温され除湿された空調用空気SAが、室内空間ISへ供給される。
尚、当該低温除湿運転は、比較的低温で且つ除湿された空気を空調用空気SAとして供給する場合に用いる運転であり、例えば、夏場のベース冷房として用いられる。
Figure 0006324269
<中温除湿運転>
中温除湿運転では、図2に示すように、運転制御部C1が、第1ファンF1を作動させ室外空間OSから給気通路R1へ空気を取り込み、第2ファンF2を作動させ室内空間ISから排気通路R2へ空気を取り出し、第3ファンF3を停止させる又はダンパDを閉止(図2ではダンパDを閉止する例を図示)して室外空間OSから熱媒通路R3への空気の取り込みを禁止し、熱源機(図示せず)にて加熱された湯水を圧送ポンプ(図示せず)にて湯水コイル加熱器EX3へ導き、第1ロータ部D1の第1デシカントロータD1rの回転を停止し、第2ロータ部D2の第2デシカントロータD2rを回転駆動し、通路切換弁Vにて給気通路R1を通流する空気を第2分岐通路R1bへ導くように制御する。
これにより、給気通路R1を通流する室外空気OAは、図5の空気線図に示すように、第1プレート型熱交換器EX1での室外空気OAとの熱交換により昇温し(図5で、OA(P1)→P2)、第3給気領域D2aにて第2デシカントロータD2rの吸湿作用により除湿されると共に吸湿作用に伴う放熱により昇温し(図5で、P2→P3)、第2プレート型熱交換器EX2での室内空気RAとの熱交換により降温し(図5で、P3→P4)、第1プレート型熱交換器EX1での室外空気OAとの熱交換により降温した後(図5で、P4→SA)、空調用空気SAとして室内空間ISへ供給される。
尚、図5の空気線図に示すOA(P1)、P2、P3、P4及びSAの各ポイントは、図2の概略構成図の給気通路R1におけるOA(P1)、P2、P3、P4及びSAの各ポイントに対応しており、夫々における空気の温度及び相対湿度の具体的数値は、以下の表2に示している。
当該中温温除湿運転により、比較的低温に降温され除湿された空調用空気SAが、室内空間ISへ供給される。
尚、当該中温除湿運転は、中温で且つ除湿された空気を空調用空気SAとして供給する場合に用いる運転であり、例えば、梅雨時等に温度を下げ過ぎずに除湿を行う場合に用いられる。
Figure 0006324269
<高温除湿運転>
高温除湿運転では、図3に示すように、運転制御部C1が、第1ファンF1を作動させ室外空間OSから給気通路R1へ空気を取り込み、第2ファンF2を作動させ室内空間ISから排気通路R2へ空気を取り出し、第3ファンF3を停止させる又はダンパDを閉止(図3ではダンパDを閉止する例を図示)して室外空間OSから熱媒通路R3への空気の取り込みを禁止し、熱源機(図示せず)にて加熱された湯水を圧送ポンプ(図示せず)にて湯水コイル加熱器EX3へ導き、第1ロータ部D1の第1デシカントロータD1rの回転を停止し、第2ロータ部D2の第2デシカントロータD2rを回転駆動し、通路切換弁Vにて給気通路R1を通流する空気を第3分岐通路R1cへ導くように制御する。
これにより、給気通路R1に取り込まれる室外空気OAは、図6の空気線図に示すように、第3給気領域D2aにて第2デシカントロータD2rの吸湿作用により除湿されると共に吸湿作用に伴う放熱により昇温し(図6で、OA→P1)、第2プレート型熱交換器EX2での室内空気RAとの熱交換により降温した後(図6で、P1→SA)、空調用空気SAとして室内空間ISへ供給される。
尚、図6の空気線図に示すOA、P1、及びSAの各ポイントは、図3の概略構成図の給気通路R1におけるOA、P1、及びSAの各ポイントに対応しており、夫々における空気の温度及び相対湿度の具体的数値は、以下の表3に示している。
当該高温除湿運転により、比較的高温に降温され除湿された空調用空気SAが、室内空間ISへ供給される。
尚、当該高温除湿運転は、比較的高温で且つ除湿された空気を空調用空気SAとして供給する場合に用いる運転であり、例えば、衣類の室内干しを行う場合等に用いられる。
Figure 0006324269
当該実施形態に係る空調システム100にあっては、上述した高温除湿運転、低温除湿運転、及び中温除湿運転に加え、これらの運転を室内空間ISに供給される空気の温度に基づいて切り換え制御する温度維持運転を実行するように構成されている。
以下、温湿度調整運転として、これら高温除湿運転、低温除湿運転、中温除湿運転、及び温度維持運転を実行する制御を、図7、8、9の制御フローに基づいて、説明を追加する。
図7に示すように、運転制御部C1は、運転操作受付部C2において、自動温調除湿運転スイッチSw1、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4の何れかがON操作された場合(♯101)、室内空間ISへ供給される空調用空気SAの温度を測定する空気温度センサS1、湯水温度センサS2からの出力が正常に得られているか確認する(♯102)。
一方、運転制御部C1は、Sw1〜Sw4の何れのスイッチもON操作されていない場合、24時間換気を維持すべく、給気通路R1へ室外空間OSの室外空気OAを取り込むように第1ファンF1の駆動を維持し、排気通路R2へ室内空間ISの室内空気RAを取り込むように第2ファンF2の駆動を維持し、ダンパDを開放する。
次に、運転制御部C1は、湯水コイル加熱器EX3へ供給される湯水温度が下限湯水温度(例えば、50℃以上の温度)以上となるように、熱源機(図示せず)にて湯水を加熱させると共に、圧送ポンプ(図示せず)を働かせる(♯103、♯104)。
その後、運転制御部C1は、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4の何れかがON操作されている場合(♯106)、各別運転処理(図9に示す制御フローの処理)を実行し(♯108)、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4の何れもON操作されていない場合(即ち、自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作されている場合)、温度維持運転処理(図8に示す制御フローの処理)を実行する(♯107)。
運転制御部C1は、温度維持運転処理及び各別運転処理の双方が完了すると、温湿度調整運転を終了し、24時間換気の実行を維持する。
<温度維持運転処理>
当該温度維持運転処理にあっては、給気通路R1を通流した後で室内空間ISへ供給される空調用空気SAの温度を測定する空気温度センサS1の温度に基づいて、高温除湿運転と、中温除湿運転と、低温除湿運転とを切り換え制御することにより、室内空間ISの内部を、一定の温度範囲に自動調整する処理である。
図8に示すように、運転制御部C1は、空気温度センサS1の出力Trが高温除湿判定閾値(例えば、24℃)未満の場合(♯201)、室内空間ISの温度を昇温させるべく、高温除湿運転を実行し(♯202)、空気温度センサS1の出力Trが低温除湿判定閾値(例えば、30℃)を超える場合(♯201)、室内空間ISの温度を降温させるべく、低温除湿運転を実行し(♯204)、空気温度センサS1の出力Trが高温除湿判定閾値以上低温除湿判定閾値以下の場合(♯201)、室内空間ISの温度をその温度に維持するべく、中温除湿運転を実行する(♯203)。
運転制御部C1は、当該♯201〜♯204の制御を、自動温調除湿運転スイッチSw1がOFF操作されるまで、繰り返し実行する(♯201〜♯205)。
運転制御部C1は、自動温調除湿運転スイッチSw1がOFF操作された場合(♯205)で、且つ、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4のすべてがON操作されていない場合(♯206)、当該温度維持運転処理を終了する。
一方、運転制御部C1は、自動温調除湿運転スイッチSw1がOFF操作された場合(♯205)で、且つ、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4の何れかがON操作された場合(♯206)、各別運転処理(図9に示す制御フローの処理)へ移行する(♯207)。
尚、当該実施形態にあっては、自動温調除湿運転スイッチSw1のOFF操作は、自動温調除湿運転スイッチSw1がOFF操作される場合に加え、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4の何れかがON操作された場合にも、自動的に実行されるものとする。
<各別運転処理>
当該各別運転処理にあっては、使用者の運転操作受付部C2への運転操作に従って、高温除湿運転、中温除湿運転、及び低温除湿運転の夫々を各別に実行する処理である。
図9に示すように、運転制御部C1は、高温除湿運転スイッチSw2がON操作されている場合(♯301)、高温除湿運転を実行し(♯302)、中温除湿運転スイッチSw3がON操作されている場合(♯301)、中温除湿運転を実行し(♯303)、低温除湿運転スイッチSw4がON操作されている場合(♯301)、低温除湿運転を実行する(♯304)。
運転制御部C1は、当該♯301〜304の制御を、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4のすべてがOFFになるまで、繰り返し実行する(♯301〜♯305)。
運転制御部C1は、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4のすべてがOFFになった場合(♯305)で、且つ自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作されていない場合(♯306)、各別運転処理を終了する。
一方、運転制御部C1は、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4のすべてがOFFになった場合(♯305)で、且つ自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作された場合(♯306)、温度維持運転処理(図5に示す制御フローの処理)へ移行する(♯307)。
尚、当該実施形態にあっては、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4の何れかのOFF操作は、高温除湿運転スイッチSw2、中温除湿運転スイッチSw3、及び低温除湿運転スイッチSw4の何れかがOFF操作されることに加え、自動温調除湿運転スイッチSw1がON操作された場合にも、自動的に実行されるものとする。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、給気通路R1の第2分岐通路R1bは、第1ロータ部D1の第2給気領域D1bを迂回する状態で配設される例を示した。
しかしながら、当該第2分岐通路R1bは、第1ロータ部D1の第2給気領域D1bを通過する状態で配設しても構わない。
この場合、第1分岐通路R1aと第2分岐通路R1bとは、共通の流路として構成される。
(2)上記実施形態では、第1熱交換部及び第2熱交換部として、プレート型熱交換器を備える例を示した。しかしながら、当該第1熱交換部及び第2熱交換部は、例えば、二重管式熱交換器や、顕熱ロータを回転駆動するロータ型の熱交換器を採用しても構わない。
(3)上記実施形態では、運転操作受付部C2を備える例を示したが、当該運転操作受付部C2を備えない構成を採用することができる。
説明を追加すると、当該運転操作受付部C2を備えない場合、空調システム100は、上述した温度維持運転処理を常に実行することとなる。これにより、室内空間ISの温度は、予め設定される高温除湿判定閾値と低温除湿判定閾値との間の温度に近づくように、制御される。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明の空調システムは、使用者の要求に合わせて、室内空間へ供給する空気の温湿度を細やかに調整し得るデシカント空調システムとして、有効に利用可能である。
100 :空調システム
C1 :運転制御部
C2 :運転操作受付部
D :ダンパ部
D1 :第1ロータ部
D1a :第1給気領域
D1b :第2給気領域
D1r :第1デシカントロータ
D2 :第2ロータ部
D2a :第3給気領域
D2b :第1排気領域
D2r :第2デシカントロータ
EA :排気
EX1 :第1プレート型熱交換器
EX2 :第2プレート型熱交換器
EX3 :湯水コイル加熱器
F1 :第1ファン
F2 :第2ファン
IS :室内空間
OA :室外空気
OS :室外空間
R1 :給気通路
R1a :第1分岐通路
R1b :第2分岐通路
R1c :第3分岐通路
R2 :排気通路
RA :室内空気
S1 :空気温度センサ
SA :空調用空気
V :通路切換弁

Claims (5)

  1. 室外空間から取り込んだ空気を室内空間へ供給する給気通路と、
    当該給気通路へ室外空間から取り込んだ空気を通流させる給気手段と、
    室内空間から取り出した空気を室外空間へ排気する排気通路と、
    当該排気通路へ室内空間から取り出した空気を通流させる排気手段と、
    前記給気通路に配置される第1給気領域と前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側に配置される第2給気領域との間で通気性吸湿体から成る第1デシカントロータを回転駆動して、前記第1給気領域を通過する空気の除湿と前記第2給気領域を通過する空気の冷却とを行う第1ロータ部と、
    前記給気通路における前記第1給気領域よりも下流側で前記第2給気領域よりも上流側に配置される第3給気領域と前記排気通路における第1排気領域との間で通気性吸湿体から成る第2デシカントロータを回転駆動して、前記第3給気領域を通過する空気の除湿と前記第1排気領域を通過する空気による前記第2デシカントロータの再生とを行う第2ロータ部と、
    前記給気通路における前記第1給気領域と前記第3給気領域との間を通流する空気を、第1熱媒供給手段にて供給される第1熱媒との熱交換により冷却する第1熱交換部と、
    前記給気通路における前記第3給気領域と前記第2給気領域との間を通流する空気と、前記排気通路における前記第1排気領域の上流側を通流する空気とを熱交換する第2熱交換部と、
    前記排気通路における前記第2熱交換部と前記第1排気領域との間を通流する空気と、第2熱媒供給手段にて供給される熱を回収した第2熱媒とを熱交換する第3熱交換部と、
    各機器の運転を制御する運転制御部とを備えた空調システムであって、
    前記給気通路は、前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第2給気領域を通過させて前記室内空間へ供給する第1分岐通路と、前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第1熱交換部を通過させて前記室内空間へ供給する第2分岐通路と、前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記室内空間へ供給する第3分岐通路とを有すると共に、前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第1分岐通路と前記第2分岐通路と前記第3分岐通路との何れかに導く通路切換機構を有し、
    前記運転制御部は、
    前記給気手段にて前記室外空間から前記給気通路へ空気を取り込み、前記排気手段にて前記室内空間から前記排気通路へ空気を取り出し、前記第1熱媒供給手段にて前記第1熱媒を前記第1熱交換部へ供給し、前記第2熱媒供給手段にて前記第2熱媒を前記第3熱交換部へ供給し、前記第1ロータ部の前記第1デシカントロータを回転駆動し、前記第2ロータ部の前記第2デシカントロータを回転駆動し、前記通路切換機構にて前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第1分岐通路へ通流させる低温除湿運転と、
    前記給気手段にて前記室外空間から前記給気通路へ空気を取り込み、前記排気手段にて前記室内空間から前記排気通路へ空気を取り出し、前記第1熱媒供給手段による前記第1熱媒の前記第1熱交換部への供給を停止し、前記第2熱媒供給手段にて前記第2熱媒を前記第3熱交換部へ供給し、前記第1ロータ部の前記第1デシカントロータを回転駆動を停止し、前記第2ロータ部の前記第2デシカントロータを回転駆動し、前記通路切換機構にて前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第2分岐通路へ通流させる中温除湿運転と、
    前記給気手段にて前記室外空間から前記給気通路へ空気を取り込み、前記排気手段にて前記室内空間から前記排気通路へ空気を取り出し、前記第1熱媒供給手段による前記第1熱媒の前記第1熱交換部への供給を停止し、前記第2熱媒供給手段にて前記第2熱媒を前記第3熱交換部へ供給し、前記第1ロータ部の前記第1デシカントロータを回転駆動を停止し、前記第2ロータ部の前記第2デシカントロータを回転駆動し、前記通路切換機構にて前記給気通路における前記第2熱交換部を通過した後の空気を前記第3分岐通路へ通流させる高温除湿運転とを切り換え制御する温湿度調整運転を実行する空調システム。
  2. 前記給気通路から前記室内空間へ供給された空気の温度を測定する温度測定手段を備え、
    前記運転制御部は、前記温湿度調整運転として、前記温度測定手段にて測定される測定温度が高温除湿判定閾値未満である場合、前記高温除湿運転を実行し、前記温度測定手段にて測定される測定温度が前記高温除湿判定閾値に対して高温の判定閾値である低温除湿判定閾値を超える場合、前記低温除湿運転を実行し、前記温度測定手段にて測定される測定温度が前記高温除湿判定閾値以上前記低温除湿判定閾値以下である場合、前記中温除湿運転を実行する形態で切り換え制御する温度維持運転を実行する請求項1に記載の空調システム。
  3. 外部からの運転操作を受け付ける運転操作受付部を備え、
    前記運転制御部は、前記運転操作受付部にて受け付けた運転操作に対応する運転制御指令に基づいて、前記低温除湿運転と前記中温除湿運転と前記高温除湿運転とを切り換え制御する請求項1又は2に記載の空調システム。
  4. 前記通路切換機構は、前記給気通路における前記第2熱交換部の下流側の通路部位に、前記第1分岐通路と、前記第2分岐通路と、前記第3分岐通路との何れかを連通接続する通路切換弁から構成されている請求項1〜3の何れか一項に記載の空調システム。
  5. 前記第1熱媒供給手段は、第1熱媒として室外空気を第1熱媒通流路へ送るファンと、当該第1熱媒通流路の開閉状態を切り換え可能なダンパ部とから成り、
    前記運転制御部は、前記温湿度調整運転において、前記第1熱媒供給手段による前記第1熱媒の前記第1熱交換部への供給又は停止を、前記ダンパ部の開放と停止とにより実行する請求項1〜4の何れか一項に記載の空調システム。
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