JP6376837B2 - 回転式電子部品 - Google Patents

回転式電子部品 Download PDF

Info

Publication number
JP6376837B2
JP6376837B2 JP2014103693A JP2014103693A JP6376837B2 JP 6376837 B2 JP6376837 B2 JP 6376837B2 JP 2014103693 A JP2014103693 A JP 2014103693A JP 2014103693 A JP2014103693 A JP 2014103693A JP 6376837 B2 JP6376837 B2 JP 6376837B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit board
electronic component
pattern
sliding contact
slider
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014103693A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015220373A (ja
Inventor
齋藤 真也
真也 齋藤
弘誠 西脇
弘誠 西脇
三井 浩二
浩二 三井
篠木 高司
高司 篠木
Original Assignee
帝国通信工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 帝国通信工業株式会社 filed Critical 帝国通信工業株式会社
Priority to JP2014103693A priority Critical patent/JP6376837B2/ja
Publication of JP2015220373A publication Critical patent/JP2015220373A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6376837B2 publication Critical patent/JP6376837B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、回転式スイッチや回転式可変抵抗器等の回転式電子部品に関するものである。
従来、回転式電子部品は、例えば、抵抗体パターンやスイッチパターン等の摺接パターンを形成した回路基板をケースの収納凹部の底面に露出するように設置すると共に、前記収納凹部内に摺動子を取り付けた回転体を回転自在に収納し、さらにケースの収納部を塞ぐように取付板(カバー)を取り付けて構成されている。そして回転体を回転すれば、摺動子に設けた摺動接点が摺接パターン上を摺動し、これによって回転式電子部品の出力が変化する。
ところで、摺接パターンは一般に複数本で構成される。例えば抵抗体パターンの場合は抵抗体パターンとコモンパターンの少なくとも2本、スイッチパターンの場合はオンオフパターンとコモンパターンの少なくとも2本が必要になる。このため前記複数本の摺接パターンは、1枚の回路基板上に同心円状に形成される。また分解能を向上させるため、外側の摺接パターンを抵抗体パターン又はスイッチパターン、内側のパターンをコモンパターンとする場合が多い。
特開2003−174271号公報
しかしながら、特許文献1(例えばその図2)にも示すように、内側の摺接パターンからその出力を回路基板の外周辺まで引き出す出力引出用パターンは、外側の摺接パターンの間を通さなければならないので、その分、外側の摺接パターンの長さが短くなり、外側の摺接パターンの有効角度が大きく取れないという問題があった。
上記問題を解決して、外側の摺接パターンの有効角度を大きくとる方法としては、内側の摺接パターンの出力をスルーホールを用いて回路基板の反対面側に引き出す方法がある。しかしながらこのように構成すると、回路基板にスルーホール加工を施さなければならず、その製造が煩雑になってしまう。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、摺接パターンの有効角度を大きく取れ、同時に製造が容易に行える回転式電子部品を提供することにある。
発明は、少なくとも、摺動子と、前記摺動子を取り付ける回転体と、前記摺動子の上下にそれぞれ設置される第1,第2回路基板と、を具備し、前記第1,第2回路基板の前記摺動子に対向する側の面にそれぞれ第1,第2摺接パターンを形成すると共に、前記摺動子には前記第1,第2摺接パターンにそれぞれ当接する第1,第2摺動接点を有する第1,第2弾接用アームを設け、さらに前記第1回路基板の前記第2回路基板に対向する側の面に、前記第1摺接パターン出力用の第1出力部を設け、一方、前記第2回路基板側には、前記第2摺接パターン出力用の第2端子部と、前記第1摺接パターン出力用の第1端子部とを設け、前記第1端子部と前記第2端子部には、それぞれ前記第2回路基板の上面に当接する載置部を設け、第1端子部の載置部は前記第2回路基板の何らパターンを形成していない面に当接し、第2端子部の載置部は前記第2回路基板の第2摺接パターンに接続する第2出力部に当接し、さらに、前記第1,第2回路基板の間に、前記第1出力部と前記第1端子部の載置部とに当接して導通させる導通部材を設置したことを特徴としている。
本発明によれば、第1,第2摺接パターンをそれぞれ第1,第2回路基板に形成したので、何れの摺接パターンも他方の摺接パターンによってその形成範囲が阻害されることはない。このため、何れの摺接パターンの有効角度も大きく取ることが可能になる。
また導通部材によって、第1回路基板側の出力を、第2回路基板側から取り出すことができる。
また本発明は、前記導通部材が板バネからなり、中央に設けた第1出力部当接部と、この第1出力部当接部の対向する両側部から突出して斜め下方に傾斜する一対のアーム部と、前記アーム部の先端に設けられる第1端子部当接部と、を設けて構成されていることを特徴としている。
本発明にかかる導電部材によれば、構造が簡単であり、同時に板バネの弾発力を用いて容易且つ確実に第1回路基板側の出力を第2回路基板側に取り出すことができる。
また本発明は、前記第1回路基板を、この回転式電子部品の上部を覆う金属板製の取付板が兼用していることを特徴としている。
本発明によれば、回転式電子部品の部品点数を削減できると同時に組立工数も削減できて製造コストの低廉化が図れ、同時に構造の簡素化と厚みの薄型化を図ることができる。
本発明にかかる回転式電子部品によれば、摺接パターンの有効角度を大きく取ることができると同時に、製造を容易に行うことができる。
回転式電子部品1−1の斜視図である。 回転式電子部品1−1を下側から見た斜視図である。 図1のA−A断面図である。 回転式電子部品1−1の分解斜視図である。 回転式電子部品1−1を下側から見た分解斜視図である。 ケース120と第2回路基板150を分離して示す斜視図である。 第2回路基板150を単独で示す斜視図である。 摺動子50を取り付けた回転体70の平面図である。 摺動子50を取り付けた回転体70の側面図である。 摺動子50を取り付けた回転体70の断面図である。 摺動子50と回転体70を分離して示す斜視図である。 回転式電子部品1−2の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る回転式電子部品1−1の斜視図、図2は回転式電子部品1−1を下側から見た斜視図、図3は図1のA−A断面図、図4は回転式電子部品1−1の分解斜視図、図5は回転式電子部品1−1を下側から見た分解斜視図である。これらの図に示すように回転式電子部品1−1は、第2回路基板150をインサート成形したケース120の収納部121及び導電部材収納部125内に、摺動子50を取り付けた回転体70と導通部材(以下「板バネ」という)100とを収納し、さらにケース120の上部に第1回路基板30と取付板10を取り付けて構成されている。なお以下の説明において、「上」とは第2回路基板150から第1回路基板30を見る方向をいい、「下」とはその反対方向をいうものとする。
図6はケース120と第2回路基板150を分離して示す斜視図であり、図7は第2回路基板150を単独で示す斜視図である。なお、第2回路基板150はケース120に一体成形されているので、本来は分解できないが、図6では説明の都合上、分離して示している。
これらの図に示すように、第2回路基板150は、例えば0.4mm程度の厚みの板状硬質の合成樹脂板(例えばPPSやLCP等)からなる絶縁基板151の所定位置(中央)に円形の貫通する第2軸支孔153を例えば打ち抜き加工によって設け、またその上面の第2軸支孔153の周囲を囲む位置に、円弧状で所定の幅を有する第2摺接パターン(以下「抵抗体パターン」という)155を形成して構成されている。抵抗体パターン155の両端には、それぞれ引出パターン157,157が接続され、第2回路基板150の外周の一辺150aの両端部近傍(両角部近傍)に設けられた一対の第2出力部(端子接続パターン)159,159に接続されている。抵抗体パターン155は一重なので、円周全体を利用して、その長さを長く取れる。さらに第2回路基板150の外周近傍の所定位置には、複数の小孔からなる貫通孔161が設けられている。貫通孔161は、ケース120内にインサート成形する際に金型内に突出する位置決めピンを挿入するために設けられたものや、上下の成形樹脂を接続するために設けられたものである。所定の抵抗値を有する抵抗体パターン155はスクリーン印刷や拭き付け等の各種パターン形成方法によって形成される。また抵抗値の低い引出パターン157と第2出力部159もスクリーン印刷や拭き付け等の各種パターン形成方法によって形成される。
そして図6に示すように、第2回路基板150の上面の四隅にそれぞれ、一対の第1端子部163と、一対の第2端子部165を当接したものを図示しない金型内に設置し、それらの周囲にケース120を成形する。第1,第2端子部163,165は金属板製であり、何れも載置部163a,165aと突出部163b,165bを有している。載置部163a,165aと突出部163b,165bの間は、2回約直角に逆方向に屈曲されており、これによって載置部163a,165aと突出部163b,165bは略平行で且つ両者間には段差が形成されている。なお第1端子部163の載置部163aが当接する第2回路基板150上には何らパターンはなく、一方第2端子部165の載置部165aが当接する第2回路基板150上には第2出力部159があり、電気的に接続されている。
ケース120は合成樹脂製であり、図4に示すように、その上面中央に略円形の凹部からなる収納部121を設けると共に、収納部121の底面に前記第2回路基板150の抵抗体パターン155を露出するように第2回路基板150をインサート成形して構成されている。ケース120にも、前記第2回路基板150に設けた第2軸支孔153と同一内径の円形に貫通する第2軸支孔123が設けられている。ケース120の外周側壁からは、前記第1,第2端子部163,165の突出部163b,165bが突出している。またケース120上面の前記一対の第1端子部163の載置部163a間をつなぐ部分には、細長形状の凹部からなる導通部材収納部125が形成されている。導通部材収納部125の中間部分は前記収納部121に接続している。導通部材収納部125は、下記する板バネ100を収納できる寸法形状に形成されており、その両端の底面はそれぞれ前記第1端子部163の載置部163aの一部を露出する端子部露出部となっている。ケース120の上面の所定位置には、小突起からなる位置決め部127が設けられている。またケース120の対向する一対の外周側壁(第1,第2端子部163,165を突出していない外周側壁)から底面にかけて、2つずつ係止片収納凹部129が形成されている。
板バネ100は弾性金属板を略帯状に細長く形成し、中央に略矩形平面状の第1出力部当接部101を設けると共に、この第1出力部当接部101の対向する両側部から突出して斜め下方に傾斜する一対のアーム部103,103と、各アーム部103,103の先端に設けられる第1端子部当接部105,105とを設けて構成されている。アーム部103は、第1出力部当接部101に接続している接続辺の部分を折り曲げることで斜め下方に傾斜している。板バネ100は、第1出力部当接部101を中心に左右対称の形状となっている。第1出力部当接部101には、上方向に向かって突出するように凸状に屈曲してなる小突起状の当接補強用接点107が一対設けられている。第1端子部当接部105は、アーム部103の先端を上方向に略円弧状に折り返して構成されている。
図8は摺動子50を取り付けた回転体70の平面図、図9はその側面図、図10はその断面図、図11は摺動子50と回転体70を分離して示す斜視図である。なお、摺動子50は回転体70に一体成形されているので、本来は分解できないが、図11では説明の都合上、分離して示している。
これらの図に示すように、摺動子50は弾性金属板をリング状に形成して構成されており、このリングの一部に第1,第2弾接用アーム51,53を設けてそれらの中間部分に第1,第2摺動接点55,57を形成すると共に、第1,第2弾接用アーム51,53の両端部(付け根部分)に回転体取付孔59を設けて構成されている。摺動子50の中央には、開口61が形成されている。第1弾接用アーム51は、中央の開口61を囲むように略弧状に形成され、また第2弾接用アーム53も開口61を囲み、且つ第1弾接用アーム51の外側を囲むように略弧状に形成されている。第1,第2弾接用アーム51,53は、その両端が回転体取付孔59を設けた部分に接続されている。また第1弾接用アーム51は、その両端部分が屈曲されることにより、斜め上方向に傾斜しており、その中央部分にはさらに上方向に突出するように上方向に屈曲してなる第1摺動接点55が形成されている。一方第2弾接用アーム53は、その両端部分が屈曲されることにより、斜め下方向に傾斜しており、その中央部分にはさらに下方向に突出するように下方向に屈曲してなる第2摺動接点57が形成されている。第1摺動接点55と第2摺動接点57を設ける位置は、図8,図9に示すように、摺動子50(即ち回転体70)の回転中心軸L1から同一半径方向D1(回転中心軸L1から直交して水平に進む方向)であり、且つ前記同一半径方向D1に向かってその上下に位置するように設けられている。なおこの摺動子50は、同一方向に向けて第1,第2弾接用アーム51,53を配置したので、開口61を中心にその両側に第1,第2弾接用アーム51,53を配置する場合に比べて、これを真上から見たときの専有面積を小さくでき、専有面積が小さい分、材料費を削減することができる。
回転体70は、前記摺動子50の中央に設けた開口61を通して成形されることで、その上下に、下記する第1回路基板30に設けた第1軸支孔33と、前記第2回路基板150に設けた第2軸支孔153にそれぞれ軸支させる第1,第2軸部71,73を設けると共に、前記摺動子50の一対の回転体取付孔59を通してその上下に形成される摺動子取付部75,75を設けて構成されている。第1軸部71は円筒状であって、下記する第1回路基板30の第1軸支孔33に回転自在に係合する寸法に形成され、第2軸部73も円筒状であって、前記第2回路基板150の第2軸支孔153に回転自在に係合する寸法に形成されている。摺動子取付部75は略矩形状であって摺動子50の上下に回転体取付孔59を介して一体に形成されている。両摺動子取付部75は、180°対向する位置に設けられている。回転体70の中央には、上下に貫通する貫通孔からなる駆動軸嵌合部77が形成されている。駆動軸嵌合部77は、図示しない操作つまみ等の駆動軸を嵌合して一体に回転自在となるように、非円形に形成されている。
回転体70は、上述のように、摺動子50の中央に設けた開口61を通して成形するので、回転体70の外径寸法を摺動子50の外径寸法よりも小さく構成できる。同時に摺動子50の回転体取付孔59を通してその上下に回転体70の摺動子取付部75を設けるので、回転体70と摺動子50間の固定強度を強く保つことができる。
第1回路基板30は、例えば0.4mm程度の厚みの板状硬質の合成樹脂板(例えばPPSやLCP等)からなる絶縁基板31の所定位置(中央)に円形の貫通する第1軸支孔33を例えば打ち抜き加工によって設け、またその下面の第1軸支孔33の周囲を囲む位置に、リング状で所定の幅を有する第1摺接パターン(以下「コモンパターン」という)35を形成して構成されている。コモンパターン35の外周には、引出パターン37が接続され、第1回路基板30の外周の一辺30aの中央付近に設けられた略矩形状の第1出力部(端子接続パターン)39に接続されている。第1回路基板30の外周近傍の所定位置には、前記ケース120に設けた位置決め部127に挿入される小孔からなるケース位置決め部41が設けられている。コモンパターン35と引出パターン37と第1出力部39は、何れもスクリーン印刷や拭き付け等の各種パターン形成方法によって形成されている。
取付板10は金属板製であり、前記第1回路基板30及びケース120を覆うように略矩形状に形成されている。取付板10の中央には円形で、前記第1回路基板30の第1軸支孔33の内径寸法よりも大きい内径寸法の開口部11が形成されている。取付板10の外周の対向する二辺からは、2本ずつ舌片状の係止片13が突出し下方向を向くように折り曲げられている。また係止片13を設けない別の対向する二辺からは、1本ずつ舌片状の固定片15が突出している。固定片15は、下方向に約直角に折り曲げられた後、外方向(逆方向)に約直角に折り曲げられている。固定部15は、例えばこの回転式電子部品1−1を図示しない別の回路基板上に取り付ける際に、この別の回路基板に半田付けすることでその取付強度を強くする等のために用いる。
回転式電子部品1−1を組み立てるには、まずケース120の収納部121内に回転体70を収納し、その際、回転体70の第2軸部73を第2回路基板150の第2軸支孔153とケース120の第2軸支孔123に回動自在に挿入する。このとき、摺動子50の第2摺動接点57が抵抗体パターン155に当接する。
次にケース120の導通部材収納部125内に板バネ100を収納する。このとき、板バネ100左右の第1端子部当接部105,105は、それぞれケース120の第1端子部163(その載置部163a)に当接する。
次にケース120の収納部121及び導通部材収納部125を覆うように、ケース120の上に第1回路基板30を載置する。このとき、ケース120の位置決め部127を第1回路基板30のケース位置決め部41に挿入し位置決めする。同時に回転体70の第1軸部71を第1回路基板30の第1軸支孔33に回転自在に挿入する。このとき、摺動子50の第1摺動接点55がコモンパターン35に当接し、且つ板バネ100の第1出力部当接部101が第1出力部39に当接する。そして第1回路基板30の上に取付板10を被せて、各係止片13をケース120の係止片収納凹部129に挿入し、各係止片13の先端をケース120の下面側に折り曲げれば、回転式電子部品1−1が完成する。このとき回転体70の第1軸部71は取付板10の開口部11内に挿入されている。以上説明したように、回転式電子部品1−1の組み立て(製造)は容易に行える。なお上記組立手順はその一例であり、他の各種異なる組立手順を用いて組み立てても良いことはいうまでもない。
以上のようにして組み立てられた回転式電子部品1−1において、回転体70を回転すると、これと一体に摺動子50が回転し、第1,第2摺動接点55,57がそれぞれ第1回路基板30のコモンパターン35上と第2回路基板150の抵抗体パターン155上を同時に摺動する。これによって抵抗体パターン155の両端に接続されている一対の第2端子部165と、第1回路基板30のコモンパターン35に第1出力部39と板バネ100を介して接続されている第1端子部163間の抵抗値が変化する。
上記回転式電子部品1−1において、摺動子50の第1,第2摺動接点55,57は、それぞれ第1回路基板30のコモンパターン35と第2回路基板150の抵抗体パターン155に弾接するが、第1,第2摺動接点55,57が弾接する位置は、図3に示すように、回転体70の回転中心軸L1から同一半径方向D1なので、第1摺動接点55によって摺動子50を下降させようとする力と、第2摺動接点57によって摺動子50を上昇させようとする力(図3に示す回転体70及び摺動子50を紙面の面内で回転させようとするモーメント力)は相殺される。このため摺動子50及び回転体70には、その回転中心軸L1を傾けようとする力(偏心させようとする力)は働かず、バランス良く回転することができる。もし摺動子50及び回転体70に、その回転中心軸L1を傾けようとする力が働くと、回転体70の第1,第2軸部71,73が第1,第2軸支孔33,153,123に片当りし、片当りした部分が摩耗して商品寿命が短くなるばかりか、回転中心軸L1が偏心することで回転式電子部品1−1の出力の精度が低下してしまう(例えば抵抗値の変化が精度の良い直線ではなくなる等)。
また上記回転式電子部品1−1によれば、コモンパターン35と抵抗体パターン155をそれぞれ第1,第2回路基板30,150に形成したので、何れの摺接パターン35,155も他方の摺接パターン155,35によってその形成範囲が制限されることはない。このため、何れの摺接パターン35,155の有効角度も大きく取ることが可能になり、出力の分解能を向上させることができる。
また上記回転式電子部品1−1によれば、第1出力部39と第1端子部163に同時に弾接する構造の簡単な板バネ100によって、容易且つ確実に、第1回路基板30側の出力を、第2回路基板150側から取り出すことができる。板バネ100は、上述のように、中央の第1出力部当接部101の対向する両側部から一対のアーム部103を突出する構造なので、左右のバランスがとれている。このため板バネ100の圧縮された弾発力はそのままバランス良く、第1出力部当接部101の第1出力部39への弾接力、及び一対の第1端子部当接部105,105の第1端子部163,163への弾接力となり、無駄な力を失うことなく作用する。さらに第1出力部当接部101には当接補強用接点107が設けられているので、第1出力部39との電気的接続をより確実にすることができる。
図12は本発明の他の実施形態に係る回転式電子部品1−2を示す断面図であり、図3と同一部分での断面を示している。同図に示す回転式電子部品1−2において、前記図1〜図11に示す回転式電子部品1−1と同一又は相当部分には同一符号を付す(但し、各符号には添え字「−2」を付す)。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図1〜図11に示す実施形態と同じである。
この回転式電子部品1−2において、前記回転式電子部品1−1と相違する点は、回転式電子部品1−1で用いた第1回路基板30を、この回転式電子部品1−2の上部を覆う取付板10−2に兼用させた点と、回転式電子部品1−1で用いた板バネ100及び板バネ100に弾接する第1端子部163を省略した点である。そして、金属板製の取付板(第1回路基板でもある)10−2の下面に、前記回転式電子部品1−1の第1回路基板30に設けていたコモンパターン35−2を形成している。また上記回転式電子部品1−1の取付板10では固定片15とした部分を、この回転式電子部品1−2の取付板10−2では第1端子部17−2としている。つまりこの回転式電子部品1−2では、コモンパターン35−2側の出力を金属板である取付板10−2を介して第1端子部17−2に出力する構成となっている。このように構成しても、上記回転式電子部品1−1と同様の機能及び作用効果を生じる。
金属板である取付板10−2にコモンパターン35−2を設けたのは、金属板の表面に直接摺動子50−2の第1摺動接点55−2を弾接・摺動させると、一般に金属板の表面はざらついているので、第1摺動接点55−2の摩耗が激しくなって耐久性の問題を生じたり、接触不良を生じたりする恐れがあるからである。従ってそのような恐れが無いような場合は、コモンパターン35−2の形成を省略して第1摺動接点55−2を直接取付板10−2の下面に摺接させても良い。
この回転式電子部品1−2のように構成すれば、その部品点数を削減できると同時に組立工数も削減でき、さらなる製造コストの低廉化が図れ、同時に構造の簡素化と厚みの薄型化を図ることができる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、上記した一対の第1端子部163,163と板バネ100は、これらを一体に形成しても良い。つまりアーム部105,105の先端に、直接第1端子部163,163を取り付けた構成としても良い。
上記例では、第1,第2回路基板として硬質基板を用いたが、これは硬質基板の代りに樹脂フイルム製のフレキシブル回路基板を用いる場合に比べて、耐熱性を向上させるためである(例えばこの回転式電子部品を他の回路基板に半田付けする際の半田リフロー時の耐熱性向上のため)。従って、耐熱性の条件が低いような場合等は、回路基板としてフレキシブル回路基板を用いても良い。また第1,第2摺接パターンは、抵抗体パターンとコモンパターンの組み合わせに限定されず、スイッチパターン等の他の各種機能や形状、構造を有する摺接パターンであっても良い。また上記例では第1,第2回路基板にそれぞれ1本ずつ摺接パターンを設けたが、何れか一方又は両者に形成する摺接パターンを複数本としても良い。
また導通部材の形状、構造も種々の変更が可能であり、例えば、前記第1回路基板30の下面に形成した第1出力部39(図5参照)の左右の端部を、前記左右の載置部163a,165a(図4参照)に対向する位置まで左右に延ばし、これら左右に延ばした第1出力部39と左右の載置部163a,165aとの間に、それぞれコイルバネ等からなる導通部材を挟持・弾接させることで、第1出力部39と第1端子部163とを導通しても良い。要は、第1出力部と第1端子部に同時に当接して導通させる導通部材であればよい。
1−1,1−2 回転式電子部品
10 取付板
30 第1回路基板
33 第1軸支孔
35 コモンパターン(第1摺接パターン)
39 第1出力部
50 摺動子
51 第1弾接用アーム
53 第2弾接用アーム
55 第1摺動接点
57 第2摺動接点
59 回転体取付孔
61 開口
70 回転体
71 第1軸部
73 第2軸部
75 摺動子取付部
L1 回転中心軸
D1 同一半径方向
100 板バネ(導通部材)
101 第1出力部当接部
103 アーム部
105 第1端子部当接部
120 ケース
150 第2回路基板
153 第2軸支孔
155 抵抗体パターン(第2摺接パターン)
159 第2出力部
163 第1端子部
165 第2端子部

Claims (3)

  1. 少なくとも、摺動子と、
    前記摺動子を取り付ける回転体と、
    前記摺動子の上下にそれぞれ設置される第1,第2回路基板と、
    を具備し、
    前記第1,第2回路基板の前記摺動子に対向する側の面にそれぞれ第1,第2摺接パターンを形成すると共に、
    前記摺動子には前記第1,第2摺接パターンにそれぞれ当接する第1,第2摺動接点を有する第1,第2弾接用アームを設け、
    さらに前記第1回路基板の前記第2回路基板に対向する側の面に、前記第1摺接パターン出力用の第1出力部を設け、
    一方、前記第2回路基板側には、前記第2摺接パターン出力用の第2端子部と、前記第1摺接パターン出力用の第1端子部とを設け、
    前記第1端子部と前記第2端子部には、それぞれ前記第2回路基板の上面に当接する載置部を設け、第1端子部の載置部は前記第2回路基板の何らパターンを形成していない面に当接し、第2端子部の載置部は前記第2回路基板の第2摺接パターンに接続する第2出力部に当接し、
    さらに、前記第1,第2回路基板の間に、前記第1出力部と前記第1端子部の載置部とに当接して導通させる導通部材を設置したことを特徴とする回転式電子部品。
  2. 請求項1に記載の回転式電子部品であって、
    前記導通部材は板バネからなり、
    中央に設けた第1出力部当接部と、
    この第1出力部当接部の対向する両側部から突出して斜め下方に傾斜する一対のアーム部と、
    前記アーム部の先端に設けられる第1端子部当接部と、
    を設けて構成されていることを特徴とする回転式電子部品。
  3. 請求項1又は2に記載の回転式電子部品であって、
    前記第1回路基板は、この回転式電子部品の上部を覆う金属板製の取付板が兼用していることを特徴とする回転式電子部品。
JP2014103693A 2014-05-19 2014-05-19 回転式電子部品 Expired - Fee Related JP6376837B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014103693A JP6376837B2 (ja) 2014-05-19 2014-05-19 回転式電子部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014103693A JP6376837B2 (ja) 2014-05-19 2014-05-19 回転式電子部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015220373A JP2015220373A (ja) 2015-12-07
JP6376837B2 true JP6376837B2 (ja) 2018-08-22

Family

ID=54779509

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014103693A Expired - Fee Related JP6376837B2 (ja) 2014-05-19 2014-05-19 回転式電子部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6376837B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6280184B1 (ja) * 2016-10-31 2018-02-14 大和産業株式会社 照明装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59138205U (ja) * 1983-03-08 1984-09-14 アルプス電気株式会社 可変抵抗器
JPS59158304U (ja) * 1983-04-07 1984-10-24 松下電器産業株式会社 連動形可変抵抗器
JPH02131304U (ja) * 1989-04-04 1990-10-31
JPH11295016A (ja) * 1998-04-08 1999-10-29 Matsushita Electric Ind Co Ltd 位置センサ
JP3709827B2 (ja) * 2001-10-18 2005-10-26 株式会社村田製作所 可変抵抗器
JP2003174271A (ja) * 2001-12-06 2003-06-20 Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd フレキシブル基板内蔵の電子部品用ケース
JP2007123459A (ja) * 2005-10-27 2007-05-17 Alps Electric Co Ltd 回転型電気部品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015220373A (ja) 2015-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8440928B2 (en) Rotary electronic component
JP4891654B2 (ja) プッシュスイッチ付き回転型電気部品
JP2007123459A (ja) 回転型電気部品
JP6376837B2 (ja) 回転式電子部品
JP2005259634A (ja) 回転型電気部品
JP6633203B2 (ja) 可変抵抗器
JP2008071590A (ja) 回転式電子部品
JP5852668B2 (ja) 回転操作型電子部品の軸受構造
JP5852669B2 (ja) 回転操作型電子部品の軸受構造
JP4718430B2 (ja) 回転式スイッチ用基板体の製造方法
JP6522468B2 (ja) 電子部品
JP6647801B2 (ja) 回転式電子部品
TWI636477B (zh) 旋轉式電子零件
JP2008028205A (ja) 回転体及びその製造方法及び回転式電子部品
JP5628659B2 (ja) 回転式電子部品
JP6473046B2 (ja) 回転式スイッチ
JP4440668B2 (ja) 回転型電気部品
JP2014053273A (ja) 接触部材
JP6395348B2 (ja) 回転位置検出装置
JP2019114621A (ja) 2連形接触式ポテンショメータ
JP3212202U (ja) ロータリースイッチ
JP2019110239A (ja) 電子部品、電子部品の製造方法
JP5735400B2 (ja) クリック弾接体付きカバー及びその製造方法
JP2019106466A (ja) 回転式電子部品
JP2019197762A (ja) 電子部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180724

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6376837

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees