本発明の実施形態の一例である印刷装置1を、図面を参照して説明する。図1の左下方、右上方、左上方、右下方、上方、下方を、夫々、印刷装置1の前方、後方、左方、右方、上方、下方と定義する。
図1及び図2に示す印刷装置1は、筒状の印刷媒体であるチューブ9を搬送しながら印刷し、且つ印刷後のチューブ9を切断する装置である。チューブ9の内側には挿通孔6が形成される。印刷装置1の切断動作は、フルカット及びハーフカットを含む。本例のフルカットは、周方向に亘ってチューブ9を切断し、チューブ9を二つ以上に切り離す動作である。本例のハーフカットは、周方向の一部を残してチューブ9を切断する動作である。
本例の印刷装置1は、チューブ9の印刷部位の長さに応じて、チューブ9にハーフカットを実行する。印刷部位は、チューブ9のうち、先頭のキャラクタからが印刷される部位から、末尾のキャラクタが印刷される部位に至る連続した部位である。
本例のチューブ9は、小径チューブ9A(図10参照)と大径チューブ(図示略)を含む。小径チューブ9Aは、外径を4.5mm、内径を4mmとするチューブである。小径チューブ9Aの肉厚は、0.25mmである。小径チューブ9Aの内側には、挿通孔6A(図10参照)が形成される。大径チューブは、外径を7.5mm、内径を6.5mmとするチューブである。大径チューブの肉厚は、0.5mmである。
図1に示すように、印刷装置1は、本体ケース11及びカバー12を含む筐体10を備える。本体ケース11は、左右方向に長い直方体状の箱状部材である。カバー12は、本体ケース11の上側に配置された板状部材である。カバー12の後端部は、本体ケース11の後端部上側で回転可能に支持される。ロック機構13は、本体ケース11の前端部上側に設けられる。ロック機構13は、本体ケース11に対して閉じられたカバー12の前端部を係止して、カバー12の開放を規制する。
カバー12が本体ケース11に対して閉じられた場合(図1参照)、カバー12は装着面11A(図2参照)を覆う。装着面11Aは、本体ケース11の上面である。ユーザはカバー12を開く場合、ロック機構13を操作してカバー12の係止を解除し、カバー12をロック機構13から上側に回動させる。カバー12が本体ケース11に対して開かれた場合、装着面11Aは上方に露出する。
カバー12の上面には、キーボード7が取り外し可能に装着される。キーボード7は、各種情報の入力を受付ける複数のキーからなる操作部70と、情報を表示する表示部71を備える。表示部71は、例えば液晶ディスプレイである。ユーザは、表示部71の表示を見ながら操作部70を操作し、チューブ9に印刷するキャラクタを編集できる。キャラクタは、文字、図形、及び記号等を含む。キーボード7内の基板(図示略)には、USB(Universal Serial Bus)ケーブル79が接続されている。USBケーブル79は、キーボード7の前後方向略中央の位置から筐体10の右側に引き出される。
筐体10の側面には、操作部17、チューブ挿入口15、及びチューブ排出口16(図2参照)が設けられる。操作部17は、電源ボタン及びスタートボタンを含む複数の操作ボタンである。操作部17は、本体ケース11の前面の右側上部に設けられる。チューブ挿入口15は、チューブ9を筐体10の内部に案内するための開口である。チューブ挿入口15は、本体ケース11の右面の後側上部に設けられ且つ上下方向に若干長い矩形状である。チューブ排出口16は、チューブ9を筐体10の外部に排出するための開口である。チューブ排出口16は、本体ケース11の左面の後側上部に設けられ、且つ上下方向に若干長い矩形状である。チューブ排出口16は、チューブ挿入口15よりも若干前側にある。
図2に示すように、装着面11Aには、リボン装着部30及びチューブ装着部40等が設けられる。リボン装着部30は、リボンカセット90を着脱可能な部位である。リボン装着部30は、平面視でリボンカセット90と略対応する開口形状で形成された、上方に開口する凹部である。本例のリボン装着部30は、装着面11Aの左部、且つチューブ装着部40の前側に設けられる。
チューブ装着部40は、チューブ9を着脱可能な部位である。チューブ装着部40は、チューブ挿入口15からチューブ排出口16の右側近傍まで延びる、上方に開口する溝部である。チューブ排出口16はチューブ挿入口15よりも若干前側にあるため、チューブ装着部40は若干左前側に傾いて略左右方向に延びる。チューブ挿入口15からチューブ排出口16に向けてチューブ装着部40が延びる方向を、チューブ搬送方向という。チューブ搬送方向は、水平方向と平行であり、上下方向と直交する。チューブ搬送方向と直交するチューブ装着部40の開口断面は、チューブ装着部40とリボン装着部30とが空間的に繋がる部位を除いて、チューブ9の延伸方向と直交する断面(即ち、チューブ9の横断面)よりも僅かに大きい。ユーザは、チューブ9がチューブ挿入口15からチューブ排出口16まで延びるように、チューブ9をチューブ搬送方向に沿ってチューブ装着部40に装着する。
図2を参照して、制御基板19、電源部48(図3参照)、リボンカセット90、及び印刷機構60を説明する。制御基板19は、後述のCPU41、ROM42、RAM44等が設けられた基板である。本例の制御基板19は、本体ケース11の内部における右後部に設けられ、且つ上下方向及び左右方向に延びる。
制御基板19には、キーボード7から引き出されるUSBケーブル79が接続されるUSB接続部18(図3参照)が設けられる。USB接続部18は、筐体10(図1参照)の右面下部で後寄りの位置に凹部状に形成されたプラグ収容部10A(図1参照)内に露出され、USBケーブル79のプラグが差し込まれる。
電源部48(図3参照)は、本体ケース11内に装着された電池(図示外)に接続され、又はコードを介して外部電源(図示外)に接続され、印刷装置1に電源を供給する。本例の電源部48は、制御基板19の前側に設けられる。
リボンカセット90は、インクリボン93を収容可能な箱状体である。リボンロール91及びリボン巻取スプール92は、リボンカセット90内で夫々回転自在に支持される。リボンロール91は、スプール(図示外)に巻回された未使用のインクリボン93である。リボン巻取スプール92は、使用済みのインクリボン93が巻回されるスプールである。
印刷機構60は、印刷ヘッド61、可動搬送ローラ62、リボン巻取軸63、及び駆動モータ64(図3参照)等を含む。印刷ヘッド61及びリボン巻取軸63は、リボン装着部30の底面から上方に向けて夫々立設される。印刷ヘッド61は、リボン装着部30の後部に設けられた、発熱体(図示外)を備えるサーマルヘッドである。リボン巻取軸63は、リボン巻取スプール92を回転可能な軸である。
可動搬送ローラ62は、印刷ヘッド61に相対して回転可能なローラである。可動搬送ローラ62は、リボン装着部30の後側に配置され、カバー12(図1参照)の開閉に伴って作動位置と退避位置とに変位可能である。可動搬送ローラ62が作動位置にある場合、可動搬送ローラ62はチューブ装着部40の内側に配置されて、印刷ヘッド61に近接する。可動搬送ローラ62が退避位置にある場合、可動搬送ローラ62はチューブ装着部40の後側に配置されて、印刷ヘッド61から離隔する。駆動モータ64は、可動搬送ローラ62及びリボン巻取軸63を回転駆動するモータである。
カバー12が開かれると、可動搬送ローラ62は退避位置に変位する。リボン装着部30にリボンカセット90が装着されると、リボン巻取軸63はリボン巻取スプール92に挿入される。その後、カバー12が閉じられると、可動搬送ローラ62は作動位置に変位する。可動搬送ローラ62は、チューブ装着部40にあるチューブ9と未使用のインクリボン93とを重ねて、印刷ヘッド61に向けて付勢する。このときチューブ9は、可動搬送ローラ62の付勢力によって弾性変形して、インクリボン93を介して印刷ヘッド61と面接触する。
印刷機構60の搬送動作と印刷動作の概要を説明する。印刷機構60の駆動モータ64は、可動搬送ローラ62及びリボン巻取軸63を回転させる。可動搬送ローラ62の回転に伴って、チューブ装着部40内にあるチューブ9は、チューブ搬送方向の下流側に搬送される。このとき、筐体10の外部にある印刷前のチューブ9は、チューブ挿入口15を介して、本体ケース11の右面から、チューブ装着部40内に引き込まれる。リボン巻取軸63の回転に伴ってリボン巻取スプール92が回転することで、インクリボン93がリボンロール91から引き出される。
印刷ヘッド61は、引き出されたインクリボン93を使用して、搬送されるチューブ9にキャラクタを印刷する。本例の印刷ヘッド61は、その後側を経由するチューブ9の前部にキャラクタを正像印刷する。従ってチューブ9の前部が、チューブ9の印刷部位である。使用済みのインクリボン93は、リボン巻取スプール92に巻き取られる。印刷後のチューブ9は、可動搬送ローラ62からチューブ搬送方向の下流側に搬送される。
図2を参照し、切断機構100を説明する。切断機構100は、チューブ9に対して切断動作を実行する機構である。切断機構100は、本体ケース11のチューブ装着部40の左端部の左方に設けられる。従って、切断機構100は、印刷ヘッド61よりもチューブ搬送方向の下流側に設けられる。チューブ9がチューブ装着部40の左端部から切断機構100を経由してチューブ排出口16まで搬送される場合におけるチューブ搬送方向は、左右方向である。
切断機構100は、切断モータ25(図3参照)、受台80、及び切断刃75を備える。切断モータ25は、チューブ装着部40よりも下側に設けられた、正方向及び逆方向に回転駆動可能なモータである。受台80と切断刃75は、前後方向に対向して設けられる。
受台80は、チューブ装着部40の左端部よりも前側に設けられた、略直方体状の部材である。受台80は、上下方向及び左右方向に延びる後面82を備える。後面82には、退避溝87が設けられる。退避溝87は、後面82の右部の上下方向略中央部に設けられた、前方に凹む凹部である。退避溝87には、チューブ9の周方向の一部である前部が進入可能である。
受台80は、切断モータ25の回転駆動に伴い、左右方向に沿って第一対向位置と第二対向位置(図示略)とに変位可能である。受台80が第一対向位置にある場合、後面82のうち退避溝87が切断刃75と対向する。受台80が第二対向位置にある場合、後面82のうち退避溝87よりも左側にある部位が切断刃75と対向する。図2では、第一対向位置にある受台80を図示する。
切断機構100が切断動作を開始する前の状態である初期状態にある場合に、受台80は第一対向位置にある。この状態で切断モータ25が正方向に回転駆動すると、受台80は第一対向位置に位置する状態を維持する。一方、切断機構100が初期状態にある場合に、切断モータ25が逆方向に回転駆動すると、受台80は第一対向位置から第二対向位置に変位する。
切断刃75は、受台80の後方に設けられる。切断刃75は、切断モータ25の回転駆動に伴い、前後方向に沿って離隔位置と切断位置(図示略)とに変位可能である。切断刃75が離隔位置にある場合、切断刃75は受台80に対して後方に離隔し、切断刃75と受台80の間には弾性変形する前のチューブ9が配置可能である。切断刃75が切断位置にある場合、切断刃75は受台80の後面82と接触する。切断機構100が初期状態にある場合、切断刃75は離隔位置に位置する。図2では、離隔位置にある切断刃75を図示する。
切断刃75は、切断モータ25の回転駆動に伴い、前後方向に沿って離隔位置と切断位置とに変位可能である。切断機構100が初期状態にある場合、切断モータ25が正方向及び逆方向の何れの方向に回転駆動しても、切断刃75は離隔位置から切断位置に変位する。以下、切断位置に変位した切断刃75の、チューブ搬送方向における位置を切断実行位置という。チューブ9のうち、切断実行位置にある環状の部位には、切断動作が実行される。
切断機構100によるハーフカットの概要を説明する。切断モータ25が正方向に回転駆動すると、受台80は第一対向位置に位置する状態を維持し、切断刃75は離隔位置から切断位置まで変位する。チューブ9のうち切断実行位置にある環状の部位は、切断刃75と後面82の右部とに挟み込まれて弾性変形する。チューブ9の前部は退避溝87に進入する。切断刃75が切断位置まで変位したとき、チューブ9のうち切断位置にある環状の部位は、退避溝87に進入した部位である前部を残して切断される。これにより、チューブ9は前部を残して切断される。その後、切断モータ25が逆方向に回転駆動することによって、切断機構100は初期状態に戻る。切断機構100はハーフカットを終了する。
切断機構100によるフルカットの概要を説明する。切断モータ25が逆方向に回転駆動すると、受台80は第一対向位置から第二対向位置まで変位し、切断刃75は離隔位置から切断位置まで変位する。チューブ9のうち切断実行位置にある環状の部位は、切断刃75と後面82の左部とに挟み込まれて弾性変形する。切断刃75が切断位置まで変位したとき、チューブ9のうち切断位置にある環状の部位は、周方向に亘って切断され、フルカットされる。その後、切断モータ25が正方向に回転駆動することによって、切断機構100は初期状態に戻る。切断機構100はフルカットを終了する。
図3を参照し、印刷装置1の電気的構成を説明する。印刷装置1の制御基板19は、CPU41、ROM42、RAM44、フラッシュメモリ45、及び入出力インターフェース49等を備え、これらがデータバスを介して接続される。制御基板19は、電源部48から電力が供給される。
ROM42は、CPU41が後述のメイン処理(図6参照)を実行するためのプログラムを記憶する。RAM44は、各種データを一時的に記憶する。フラッシュメモリ45は、後述の第一データテーブル451(図4参照)及び第二データテーブル452(図5参照)等を記憶する。
入出力インターフェース49には、操作部17、駆動回路51〜53、及びUSB接続部18が接続される。CPU41は、操作部17に入力された各種情報を受付ける。駆動回路51〜53は、夫々、印刷ヘッド61、駆動モータ64、及び切断モータ25と接続する。CPU41は、駆動回路51に制御信号を送信することによって、印刷ヘッド61を駆動制御する。CPU41は、駆動回路51にパルス信号を送信することによって、駆動モータ64を駆動制御する。CPU41は、駆動モータ64を駆動制御することによって、可動搬送ローラ62(図2参照)及びリボン巻取軸63(図2参照)を駆動制御する。CPU41は、駆動回路53に制御信号を送信することによって、切断モータ25を駆動制御する。CPU41は、切断モータ25を駆動制御することによって、切断機構100(図2参照)の受台80と切断刃75を駆動制御する。USB接続部18は、USBケーブル79(図1参照)を介してキーボード7と接続する。キーボード7からUSB接続部18に信号が送信されることによって、CPU41は、キーボード7の操作部70に入力された各種指示を受付ける。
図4及び図5を参照し、第一データテーブル451及び第二データテーブル452を説明する。第一データテーブル451は小径チューブ9Aに対応し、第二データテーブル452は大径チューブ(図示略)に対応する。第一データテーブル451及び第二データテーブル452は、夫々、印刷長さとハーフカット位置とを対応付けて記憶する。印刷長さは、チューブ搬送方向におけるチューブ9の印刷部位の長さである。ハーフカット位置は、チューブ9におけるハーフカットが実行される位置である。本例のハーフカット位置は、チューブ9の延伸方向に沿って、チューブ9の印刷部位の一方側の端から他方側に変位した変位量である。チューブ9がチューブ装着部40(図2参照)に装着された場合、チューブ9の延伸方向はチューブ搬送方向と平行となり、延伸方向の一方側及び他方側は、夫々、チューブ搬送方向の下流側及び上流側となる。
チューブ9の延伸方向に沿って互いに隣接する二つのハーフカット位置の間隔は、切断間隔である。切断間隔は、チューブ9に対してハーフカットが実行されるチューブ搬送方向に沿った間隔である。
第一データテーブル451及び第二データテーブル452では、5cm以下となる印刷長さに対応するハーフカット位置は記憶されていない。即ち、印刷長さが5cm以下である場合、チューブ9に対してハーフカットは実行されない。
図4に示すように、第一データテーブル451では、印刷長さが6cm以上である場合、ハーフカット位置は4cmを含む。印刷長さが8cm以上である場合、ハーフカット位置は更に7cmを含む。印刷長さが10cm以上である場合、ハーフカット位置は更に9cmを含む。印刷長さが12cm以上である場合、ハーフカット位置は更に11cmを含む。以降、印刷長さが12+2N(cm)以上となる度に(Nは自然数を示す)、ハーフカット位置は、11+2N(cm)を更に含む。印刷長さが6cm以上且つ10cm以下となる範囲において、第一データテーブル451は、印刷長さが長くなる程、切断間隔が狭くなるハーフカット位置を記憶する。
図5に示すように、第二データテーブル452では、印刷長さが6cm以上である場合に、ハーフカット位置は3cmを含む。印刷長さが7cm以上である場合、ハーフカット位置は更に6cmを含む。印刷長さが9cm以上である場合、ハーフカット位置は更に8cmを含む。印刷長さが11cm以上である場合、ハーフカット位置は更に10cmを含む。以降、印刷長さが11+2N(cm)以上となる度に、ハーフカット位置は、10+2N(cm)を更に含む。印刷長さが6cm以上且つ9cm以下となる範囲において、第二データテーブル452は、印刷長さが長くなる程、切断間隔が狭くなるハーフカット位置を記憶する。
図6〜図10を参照し、メイン処理を説明する。メイン処理は、印刷装置1がチューブ9に対して印刷動作及び切断動作を実行する場合に、CPU41が実行する処理である。ユーザは、カバー12を開いてチューブ9をチューブ装着部40に装着した後、カバー12を閉じる。その後、ユーザが操作部17を操作して印刷装置1の電源を投入すると、CPU41は、メイン処理を実行するためのプログラムをROM42から読み出し、処理を開始する。CPU41がメイン処理を開始するとき、切断機構100は初期状態にある。以下、印刷装置1が小径チューブ9A(図10参照)に印刷動作及び切断動作を実行する場合のメイン処理を説明する。
図6に示すように、CPU41は、チューブ情報とキャラクタ情報が入力されたか否かを判断する(S1)。CPU41は、チューブ情報とキャラクタ情報が入力されていないと判断した場合(S1:NO)、待機状態となる。チューブ情報は、チューブ9に関する情報である。本例のチューブ情報は、チューブ9の肉厚である。ユーザは、キーボード7の操作部70を操作し、小径チューブ9A(図10参照)の肉厚である「0.25mm」、又は大径チューブ(図示略)の肉厚である「0.5mm」を入力する。キャラクタ情報は、チューブ9に印刷されるキャラクタに関する情報である。ユーザは、操作部70を操作し、所望のキャラクタ情報を入力する。CPU41は、チューブ情報とキャラクタ情報が入力されたと判断した場合(S1:YES)、処理をS2に進める。
例えば、ユーザは、キーボード7の操作部70を操作し、チューブ情報として「0.25mm」を入力し、キャラクタ情報としてデータ31(図7参照)を入力する(S1:YES)。図7に示すように、データ31が示すキャラクタは、三行に亘って並ぶ。より詳細には、一行目に「ABCDE」が並び、二行目に「1234」が並び、三行目に「abc」が並ぶ。二行目にあるキャラクタ「2」とキャラクタ「3」の間には、キャラクタ一個分の空白がある。空白を示す情報である空白情報は、例えば、ユーザがキーボード7の操作部70のうちスペースキーを操作することによって入力可能である。本例の空白情報は、空白の配置位置を示す情報と、空白のキャラクタ相当数(即ち空白の大きさ)とを示す情報とからなる。本例のデータ31は、キャラクタ「2」に対して末尾側の位置を示す情報と、キャラクタ相当数一個を示す情報とからなる空白情報を含む。
図6に示すように、CPU41は、S1で入力されたキャラクタ情報が示すキャラクタが複数行に亘って並んでいるか否かを判断する(S2)。例えば、CPU41は、S1で入力されたキャラクタ情報のキャラクタが並ぶ行数を取得する。取得された行数が一行である場合、CPU41はキャラクタが複数行に亘って並んでいないと判断し(S2:NO)、処理をS4に進める。
一方、取得された行数が二行以上である場合、CPU41はキャラクタが複数行に亘って並んでいると判断し(S2:YES)、キャラクタを一行に並び替える(S3)。CPU41は、二行目以降の各行に並ぶキャラクタを、行頭のキャラクタが直上の行の行末にあるキャラクタと並ぶように、並び替える。キャラクタが並び替えられると、改行隙間が生じる。改行隙間は、二行目以降の各行の行頭にあったキャラクタと、直上の行の行末にあったキャラクタとの間に生じる隙間である。改行隙間は、空白を挟まずに隣接する他の二つのキャラクタの間に生じる隙間と同じ大きさである。
例えば、ユーザがデータ31(図7参照)を入力した場合(S1:YES、S2:YES)、CPU41は、三行目に並ぶキャラクタ「abc」を、行頭のキャラクタ「a」が、直上の行である二行目の行末にあるキャラクタ「4」に対して、行末側に並ぶように、並び替える。これにより、データ31が示すキャラクタは二行に並び替えられる。さらに、CPU41は、二行目に並ぶキャラクタ「1234abc」を、行頭のキャラクタ「1」が、直上の行である一行目の行末にあるキャラクタ「E」に対して、行末側に並ぶように、並び替える。これにより、データ31が示すキャラクタは、「ABCDE1234abc」となり(図8参照)、一行に並び替えられる(S3)。改行隙間は、キャラクタ「E」とキャラクタ「1」の間と、キャラクタ「4」とキャラクタ「a」の間に生じる。以下、CPU41によって一行に並び替えられたデータ31を、改行変換データ32(図8参照)という。尚、本例の改行変換データ32のキャラクタは、CPU41が後述のS21を実行することによって小径チューブ9Aに印刷される。
図8に示すように、改行変換データ32は、データ31に含まれていた空白情報を含む。つまり、CPU41がキャラクタを一行に並び替えた後も、キャラクタに含まれる空白は残存する。従って、改行変換データ32が示すキャラクタ「2」とキャラクタ「3」の間には、空白が残存する
図6に示すように、CPU41は、チューブ情報を取得する(S4)。例えば、CPU41は、S1でユーザが入力したチューブ情報「0.25mm」を取得する(S4)。CPU41は、キャラクタ情報を取得する(S5)。CPU41は、S1で入力されたキャラクタ情報のキャラクタが一行に並ぶ場合(S2:NO)、S1で入力されたキャラクタ情報を取得する(S5)。一方、CPU41は、S1で入力されたキャラクタ情報のキャラクタが複数行に亘って並ぶ場合(S2:YES)、S3で並び替えられたキャラクタのキャラクタ情報を取得する(S5)。
CPU41は、S5で取得したキャラクタ情報に基づき、印刷長さを取得する(S6)。CPU41は、S5で取得したキャラクタ情報が示すキャラクタの個数、空白情報が示す空白の大きさ、及びキャラクタのフォントサイズに基づき、印刷長さを取得する。
本例では、チューブ9に印刷される各キャラクタは、一辺が1cmとなる正方形の領域内に配置される。キャラクタ一個分の空白も同様である。従って、本例では、S5で取得したキャラクタ情報のキャラクタの個数と、空白情報が示す空白のキャラクタ相当数との合計値が、印刷長さとなる。図8では、改行変換データ32に基づき算出される印刷長さを、寸法Lで示す。CPU41がキャラクタ情報として改行変換データ32を取得した場合(S5)、データ31のキャラクタの個数は12個であり、空白のキャラクタ相当数は1個である。従って、CPU41は、12cmに1cmを加算した長さである13cmを、印刷長さとして取得する(S6)。
CPU41は、S6で取得した印刷長さが所定長さ以上であるか否かを判断する(S7)。所定長さは、CPU41がチューブ9の印刷部位にハーフカットを実行するか否かを判断する場合に、判断基準となる長さである。所定長さはROM42に記憶される。本例の所定長さは6cmである。CPU41は、印刷長さが所定長さ未満であると判断した場合(S7:NO)、「Flag=0」をフラッシュメモリ45に記憶し(S8)、処理をS21に進める。
CPU41は、印刷長さが所定長さ以上であると判断した場合(S7:YES)、「Flag=1」をフラッシュメモリ45に記憶する(S9)。例えば、CPU41は、改行変換データ32の印刷長さ「13cm」を取得した場合(S6)、取得した印刷長さが6cm以上であると判断し(S7:YES)、フラッシュメモリ45に「Flag=1」を記憶する(S9)。
CPU41は、ハーフカット位置を取得する(S10)。CPU41は、第一データテーブル451と第二データテーブル452のうち、S4で取得したチューブ情報に対応するデータテーブルを参照することによって、S6で取得した印刷長さに対応するハーフカット位置を取得する。
例えば、チューブ情報として「0.25mm」が入力され(S1)、キャラクタ情報として改行変換データ32が取得された場合(S5)、CPU41は第一データテーブル451を参照し、印刷長さ13cmに対応するハーフカット位置として「4cm」、「7cm」、「9cm」、及び「11cm」を取得する(S10)
CPU41は、ハーフカット工程を決定し、決定したハーフカット工程をRAM44に記憶する(S11)。本例のハーフカット工程は、第一ハーフカット工程、第二ハーフカット工程、及び第三ハーフカット工程を含む。第一ハーフカット工程、第二ハーフカット工程、及び第三ハーフカット工程は、夫々、第一特定部位、第二特定部位、及び第三特定部位をハーフカットする工程である。
第一特定部位、第二特定部位、及び第三特定部位は、いずれも、チューブ9のうち印刷部位と挿通孔6を挟んで対向する部位である。つまり、第一特定部位、第二特定部位、及び第三特定部位は、いずれも、チューブ9の後部である。第一特定部位は、CPU41がS10で取得したハーフカット位置に対応するチューブ9の部位である。第二特定部位は、印刷部位のうち改行隙間が配置される部位と、挿通孔6を挟んで対向する。第二特定部位は、改行隙間が配置される部位と、チューブ9の延伸方向において同じ位置にある。第三特定部位は、印刷部位のうち空白が配置される部位と、挿通孔6を挟んで対向する。第三特定部位は、印刷部位のうち空白が配置される部位と、チューブ9の延伸方向において同じ位置にある。
図8に示すように、例えば改行変換データ32のキャラクタが小径チューブ9Aに印刷される場合、小径チューブ9Aは、第一特定部位101〜104、第二特定部位201,202、及び第三特定部位301を含む。第一特定部位101〜104は、夫々、CPU41がS10で取得した四つハーフカット位置に対応する。第一特定部位101〜104は、チューブ9の延伸方向の一方側(チューブ搬送方向の下流側)から順に並ぶ。第二特定部位201,202は、夫々、キャラクタ「E」とキャラクタ「1」の間にある改行隙間、キャラクタ「4」とキャラクタ「a」の間にある改行隙間と対向する部位である。第三特定部位301は、キャラクタ「2」とキャラクタ「3」の間にある空白に対応する部位と対向する部位である。
従って、改行変換データ32のキャラクタが小径チューブ9Aに印刷される場合、第一特定部位101〜104に対応する四つの第一ハーフカット工程、第二特定部位201,202に対応する二つの第二ハーフカット工程、及び第三特定部位301に対応する一つの第三ハーフカット工程を、CPU41は決定する。(S11)。尚、チューブ9の延伸方向の一方側から順に、第一特定部位101、第二特定部位201、第一特定部位102、第三特定部位301、第一特定部位103、第二特定部位202、及び第一特定部位104が並ぶ。
図9に示すように、CPU41は、印刷動作を実行する(S21)。CPU41は、印刷ヘッド61及び駆動モータ64を駆動制御することによって、印刷機構60に、キャラクタ情報が示すキャラクタをチューブ9に印刷させ、且つ、チューブ9を搬送させる。これにより、チューブ9には、S5で取得されたキャラクタ情報が示すキャラクタが印刷される(S21)。印刷動作実行後、CPU41は駆動モータ64の駆動制御を停止し、チューブ9の搬送を停止する。尚、CPU41は、S5で取得されたキャラクタ情報に空白情報が含まれていた場合、空白情報が示す空白がチューブ9に配置されるように、印刷機構60に印刷動作及び搬送動作を実行させる。
例えば、CPU41が小径チューブ9Aに印刷されるための改行変換データ32を取得した場合(S5)、小径チューブ9Aの前部にキャラクタ「ABCDE1234abc」を印刷する(S21)。キャラクタ「2」とキャラクタ「3」の間には、キャラクタ一個分に相当する空白が配置される。
CPU41は、フラッシュメモリ45を参照し、「Flag=1」であるか否かを判断する(S22)。CPU41は、「Flag=1」でないと判断した場合(S22:NO)、処理をS26に進める。
CPU41は、「Flag=1」であると判断した場合(S22:YES)、駆動モータ64を駆動制御することによって印刷機構60に第一搬送動作を実行させる。第一搬送動作は、S11で決定されたハーフカット工程でハーフカットされる対象となるチューブ9の部位を、切断実行位置まで搬送する搬送動作である。本例では、CPU41は、第一搬送動作を実行するために駆動回路52に入力するパルス数を算出し、算出したパルス数を駆動回路52に入力する。これにより、印刷機構60は第一搬送動作を実行する。第一搬送動作実行後、CPU41が駆動モータ64の回転駆動を停止させることにより、印刷機構60はチューブ9の搬送を停止する。
例えば、CPU41が小径チューブ9Aに印刷されるための改行変換データ32を取得した場合(S5)、第一特定部位101を切断実行位置まで搬送するためのパルス数を算出し、駆動回路52に入力する。印刷機構60は、第一特定部位101を切断実行位置まで搬送する(S23)。第一特定部位101が切断実行位置まで搬送された後、印刷機構60はチューブ9の搬送を停止する。
CPU41は、切断モータ25を駆動制御し、切断機構100にハーフカットを実行させる(S24)。CPU41は、S11で決定したハーフカット工程の一つが終了したことをRAM44に記憶する。
例えば、小径チューブ9Aの第一特定部位101が切断実行位置にある場合、CPU41は、第一特定部位101に対してハーフカットを実行する(S24)。第一ハーフカット工程が実行される結果、第一特定部位101はハーフカットされる(図10)。CPU41は、S11で決定したハーフカット工程に含まれる四つの第一ハーフカット工程の一つが終了したことをRAM44に記憶する。
CPU41は、S11で決定したハーフカット工程が全て完了したか否かを判断する(S25)。CPU41は、RAM44を参照し、S11で決定したハーフカット工程と、S24で実行したハーフカット工程とが完全に一致するか否かを判断することによって、ハーフカット工程が全て完了したか否かを判断する。CPU41は、ハーフカット工程が全て完了したと判断した場合(S25:YES)、処理をS26に進める。
CPU41は、ハーフカット工程が完了していないと判断した場合(S25:NO)、処理をS23に戻す。例えば、第一特定部位101にハーフカットが実行され(S24)、且つ、第二特定部位201にハーフカットが実行されていない場合、CPU41はハーフカット工程が完了していないと判断する(S25:NO)。CPU41は、上述したS23〜S25を実行することによって、第二特定部位201にハーフカットを実行する。同様に、CPU41は、S23〜25を繰り返し実行する。これにより、第一特定部位102、第三特定部位301、第一特定部位103、第二特定部位202、及び第一特定部位104が順にハーフカットされる。CPU41は、第一特定部位104にハーフカットを実行した後(S24)、ハーフカット工程が全て完了したと判断する(S25:YES)。
CPU41は、駆動モータ64を駆動制御し、印刷機構60に第二搬送動作を実行させる(S26)。第二搬送動作は、チューブ9のフルカット部位を、切断実行位置まで搬送する搬送動作である。フルカット部位は、切断機構100によってフルカットされる対象となるチューブ9の部位である。本例のフルカット部位は、チューブ9の印刷部位のチューブ搬送方向の上流側の端部である。CPU41は、第二搬送動作を実行するために駆動回路52に入力するパルス数を算出し、算出したパルス数を駆動回路52に入力する。これにより、印刷機構60は第二搬送動作を実行する。
CPU41は、切断モータ25を駆動制御し、切断機構100にフルカットを実行させる(S27)。チューブ9のフルカット部位はフルカットされる。CPU41は、S27を実行した後、印刷装置1の電源をオフにし、メイン処理を終了する。
例えば、改行変換データ32を示すキャラクタが小径チューブ9Aに印刷された場合(S21)、小径チューブ9Aの印刷部位のうちキャラクタ「c」よりもチューブ搬送方向の上流側にある部位がフルカット部位99となる(図8参照)。小径チューブ9Aのハーフカット工程が全て完了した後(S25:YES)、CPU41は、フルカット部位99を切断実行位置まで搬送するために駆動回路52に入力するパルス数を算出し、算出したパルス数を駆動回路52に入力する(S26)。印刷機構60は、第二搬送動作を実行し、フルカット部位99を切断実行位置まで搬送する。その後、CPU41が切断モータ25を駆動制御することによって、切断機構100はフルカット部位99をフルカットする(S27)。
図10に示すように、ハーフカットとフルカットがされた小径チューブ9Aは、チューブ装着部40(図2参照)から取り外される。小径チューブ9Aの挿通孔6Aには、配線88が挿通される。ユーザは、小径チューブ9Aに印刷されたキャラクタを視認することによって、挿通された配線88の種類等を識別できる。
次に、図6及び図10を参照し、小径チューブ9Aにキャラクタ「ABC」が印刷される場合のメイン処理を簡略化して説明する。ユーザは、チューブ情報として「0.25mm」を入力し、キャラクタ情報として「ABC」を入力する(S1:YES)。キャラクタ「ABC」は一行に並ぶ。CPU41は、S1で入力されたキャラクタが一行に並んでいると判断し(S2:NO)、チューブ情報「0.25mm」及びキャラクタ情報「ABC」を取得する(S4、S5)。
CPU41は、印刷長さとして「3cm」を取得し(S6)、印刷長さが6cm未満であると判断し(S7:NO)、フラッシュメモリ45に「Flag=0」を記憶する(S8)。CPU41は、印刷機構60に、キャラクタ「ABC」を小径チューブ9Aに印刷させた後(S21)、切断機構100にハーフカットをさせることなく(S22:NO)、印刷機構60に第二搬送動作を実行させる(S26)。CPU41は、切断機構100にフルカットを実行させ(S27)、メイン処理を終了する。
尚、大径チューブにキャラクタが印刷される場合も、同様のメイン処理が実行される。例えば、空白を挟まずに一行に並ぶキャラクタのキャラクタ情報が入力され(S1:YES、S2:NO)、且つ印刷長さが6cm以上となる13cmである場合(S6、S7:YES)、CPU41は、第二データテーブル452を参照する。CPU41は、印刷長さ13cmに対応するハーフカット位置である「3cm」、「6cm」、「8cm」、「10cm」、及び「12cm」を取得する(S10)。この場合、CPU41は、五つの第一ハーフカット工程を決定する(S11)。CPU41は、印刷機構60に、大径チューブに対する印刷動作を実行させる(S21)。さらに、CPU41が、上述したS22〜S27を実行することによって、大径チューブはハーフカット及びフルカットされる。大径チューブは5回ハーフカットされる。
以上、説明したように、CPU41は、チューブ9の印刷部位と挿通孔6を挟んで反対側のとなる後部にハーフカットを実行する(S24)。チューブ9の延伸方向において、印刷部位と同じ位置にあるチューブ9の後部がハーフカットされることによって、チューブ9に実行されるハーフカットが多くなる。よって、印刷装置1はチューブ9の屈曲性を向上できる。例えば、小径チューブ9Aの内側に配線88が挿入された場合、ユーザが配線88を屈曲させるとチューブ9も屈曲し易い。従って、チューブ9が配線88の屈曲を妨げにくいので、ユーザは配線88の姿勢を変位させ易い。また、チューブ9の屈曲性が向上するので、配線88の屈曲に伴いチューブ9が屈曲しても、印刷部位の過度な伸縮は起きにくい。よって、印刷部位に印刷されたキャラクタは歪みにくいので、キャラクタの視認性が良好となる。さらに、印刷部位の過度な伸縮が起きにくいので、チューブ9が屈曲を繰り返しても、キャラクタのかすれが起きにくい。よって、印刷装置1は、チューブ9に印刷されたキャラクタの良好な視認性を長期間保つことができる。
CPU41は、取得した印刷長さが所定長さ以上であると判断した場合に(S7:YES)、チューブ9の延伸方向において印刷部位と同じ位置にあるチューブ9の部位を、ハーフカットする(S24)。よって、印刷装置1は、印刷部位が長くなることに起因するチューブ9の屈曲性の低下を抑制できる。
印刷装置1は、チューブ9の前部にキャラクタを印刷し(S21)、チューブ9の前部を残してハーフカットする(S24)。印刷装置1は、チューブ9のうちキャラクタが印刷された部位に切れ目が入るのを抑制できる。よって、印刷装置1は、チューブ9に印刷したキャラクタの視認性を向上できる。
CPU41は、第一データテーブル451又は第二データテーブル452を参照し、チューブ9の印刷長さに応じたハーフカット位置を取得する(S10)。CPU41は、取得したハーフカット位置でハーフカットする(S23〜S25)。従って、印刷装置1は、チューブ9の印刷長さに応じてハーフカットできる。よって、印刷装置1は、チューブ9の印刷長さに関わらず、ハーフカットしたチューブ9の屈曲性を向上できる。
フラッシュメモリ45は、小径チューブ9Aに対応する第一データテーブル451と、大径チューブに対応する第二データテーブル452を記憶する。CPU41は、ユーザが入力するチューブ情報に応じて、第一データテーブル451又は第二データテーブル452のいずれかを参照し、ハーフカット位置を取得する(S10)。従って、印刷装置1は、チューブ9の種類に応じてハーフカットできる。よって、印刷装置1は、チューブ9の種類に関わらず、ハーフカットしたチューブ9の屈曲性を向上できる。
第一データテーブル451と第二データテーブル452は、夫々、印刷長さが長くなる程、切断間隔が狭くなるハーフカット位置を記憶する。よって、印刷装置1は、印刷長さが長くなる場合であっても、チューブ9に実行されるハーフカットが多くなるので、チューブ9の屈曲性の低下を更に抑制できる。
CPU41は、ユーザが入力したキャラクタ情報が示すキャラクタが、複数行に亘って並んでいる場合(S2:YES)、キャラクタを一行に並び替える(S3)。CPU41は、一行に並び替えたキャラクタのキャラクタ情報を取得し(S5)、一行に並ぶキャラクタをチューブ9に印刷する。よって、印刷装置1は、チューブ9に印刷したキャラクタの視認性を向上できる。
ユーザが入力したキャラクタ情報のキャラクタが、複数行に亘って並んでいる場合(S2:YES)、CPU41は、チューブ9の第二特定部位をハーフカットする(S24)。よって、印刷装置1は、チューブ9に実行されるハーフカットが多くなるので、チューブ9の屈曲性を更に向上できる。また、キャラクタが複数行に亘って並んでいる場合、各行ごとにキャラクタは特定の意味を有する傾向がある。よって、第二特定部位にハーフカットが実行されることによって、ユーザは、チューブ9に印刷されたキャラクタのうち、各行ごとに並んでいたキャラクタを視認し易い。よって、印刷装置1は、チューブ9に印刷するキャラクタの視認性を向上できる。
CPU41は、チューブ9の印刷部位のうち、第三特定部位に対してハーフカットを実行する。よって、印刷装置1は、チューブ9に実行されるハーフカットが多くなるので、チューブ9の屈曲性を更に向上できる。
上記実施形態において、印刷ヘッド61は本発明の「印刷手段」の一例である。駆動モータ64及び可動搬送ローラ62は本発明の「搬送手段」の一例である。切断機構100は本発明の「切断手段」の一例である。フラッシュメモリ45は本発明の「記憶手段」の一例である。前方向は本発明の「一方向」の一例である。チューブ搬送方向は本発明の「搬送方向」の一例である。印刷長さは本発明の「チューブのうち前記キャラクタが印刷される部位の前記搬送方向の長さ」の一例である。
S5を実行するCPU41は本発明の「第一取得手段」の一例である。S21を実行するCPU41は本発明の「印刷制御手段」の一例である。S23を実行するCPU41は本発明の「搬送制御手段」の一例である。S24を実行するCPU41は本発明の「切断制御手段」の一例である。S6を実行するCPU41は本発明の「第二取得手段」、「第三取得手段」の一例である。S7を実行するCPU41は本発明の「判断手段」の一例である。S10を実行するCPU41は本発明の「第四取得手段」の一例である。S4を実行するCPU41は本発明の「第五取得手段」の一例である。S3を実行するCPU41は本発明の「並替手段」の一例である。
尚、上記実施形態は、種々の変形が可能である。フラッシュメモリ45は、第一データテーブル451及び第二データテーブル452を記憶しなくてもよい。CPU41は、印刷長さに関わらず、チューブ9の印刷部位と挿通孔6を挟んで反対側にある部位に対して、チューブ搬送方向に沿って所定間隔でハーフカットを実行してもよい。この場合、CPU41は、チューブ情報及び印刷長さを取得しない。
チューブ情報は、チューブ9の肉厚である代わりに、チューブ9の硬さ、材質、内径、又は外径等であってもよい。また、チューブ情報は、チューブ9の肉厚、厚さ、材質、内径、及び外径等のいずれか二つ以上を組み合わせた情報であってもよい。
切断機構100の受台80は、搬送されるチューブ9に対して後側に配置されていてもよい。この場合、切断刃75は、受台80よりも前側で前後方向に移動可能であり、チューブ9のうち切断実行位置にある環状の部位の前部がハーフカットされる。つまり、チューブ9のうち、印刷部位がハーフカットされる。
CPU41は、S1で入力されたキャラクタ情報のキャラクタが複数行に亘って並んでいる場合に、一行に並び替えなくてもよい。この場合、CPU41は、チューブ9の印刷部位に、複数行に亘って並ぶキャラクタを印刷する。
印刷装置1は、キャラクタ「・」のみをチューブ9に印刷してもよい。この場合、CPU41は、駆動モータ64を駆動制御せずに、印刷ヘッド61を駆動制御して印刷動作を実行してもよい。チューブ9は、搬送されることなく印刷される。キャラクタ「・」は、チューブのうち一辺が1cmとなる正方形の領域の中央部に配置され、印刷長さは1cmとなる。チューブ9のうち、上記正方形の領域が仮想的に配置される部位とチューブ9の延伸方向において同じ位置となる部位に、印刷装置1はハーフカットを実行する。