JP6375898B2 - 水中レーザ切断方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ切断トーチによる切断対象物の切断処理を水中で行うために用いる水中レーザ切断方法及び装置に関するものである。
切断や接合の施工は、気中よりも水中で行う方が工期、品質、安全の面で有利になることがある。たとえば、有害物質に汚染された設備を切断解体する場合、水中切断は、気中切断と比較して、ヒュームやスパッタの飛散を抑えることができるため、作業者の保護や汚染物質の拡散防止の点で有利になることが知られている。
ところで、レーザによる熱源によって被加工材を加熱するトーチを水中で使用するための装置としては、トーチの加工対象物(被加工材)側に配置される先端側に、加工対象物の加工個所を局部的に覆う固体隔壁を備え、固体隔壁の内側にシールドガスを供給するようにしたものが従来提案されている。この構成によれば、内側にシールドガスが充満される固体隔壁によって水を遮蔽し、この水が遮蔽された固体隔壁内側の空間内でトーチより加工個所へのレーザ光の照射が行われて、加工対象物の加工が行われるようになっている(たとえば、特許文献1参照)。
特許第3006370号公報
ところが、特許文献1に示された手法で用いられるトーチは、先端側の外周に、トーチの先端部よりも大きな径を有する固体隔壁が存在しているために、狭隘部や構造不連続部に対しての適用が難しい。
更に、固体隔壁は、シールドガスの吹き抜けによって水の遮蔽が不完全になることを防止するために、固体隔壁の先端側の周縁部は、全周に亘り均等に加工対象物の表面に近接配置されていることが必要とされる。そのため、固体隔壁は、その先端側を加工対象物の表面に倣って移動させる必要がある。
ところで、一般に、接合個所の形状は設計で決めることができるため、接合個所の表面形状を凹凸のない平坦な形状とすることに特に問題は生じない。
これに対し、設備を切断解体する場合は、切断対象となる個所は必ずしも表面が平坦ではない場合がある。
そのため、特許文献1に示された固体隔壁を備えたトーチは、溶接作業に用いるトーチとしては有効であるとしても、表面に凹凸が存在する個所の切断作業に用いるトーチとしては採用することは難しい。
そこで、本発明は、表面に凹凸を有するような切断対象物であっても、水中での切断処理を実施することができる水中レーザ切断方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、前記課題を解決するために、レーザトーチにてノズルから有効レンジ計測用レーザの出射とアシストガスの噴射とを行って前記ノズルから有効レンジ計測用レーザの散乱光が生じる領域までの離隔距離を検出する試験の結果を基に、水中レーザ切断作業を行う水深、前記ノズルの口径、アシストガス供給手段から前記レーザトーチに供給される前記アシストガスの圧力及び流量と、前記離隔距離を基に設定されるスタンドオフの値とが関連付けられたデータをデータベースに蓄積し、切断対象物の水中レーザ切断を行うときには、切断対象物が配置されている水深と、切断対象物とレーザトーチとのスタンドオフと、前記ノズルの口径の条件を基に、前記データベースより、前記レーザトーチに供給する前記アシストガスの圧力と流量の設定値を呼び出して、該設定値に基づいた圧力と流量でレーザトーチへのアシストガスの供給を行わせる水中レーザ切断方法とする。
又、ノズルよりレーザの出射とアシストガスの噴射を行うレーザトーチと、切断用レーザと有効レンジ計測用レーザを発振するレーザ発振器と、前記レーザトーチと前記レーザ発振器とを接続する光ファイバと、前記レーザトーチに前記アシストガスを供給するアシストガス供給手段と、データベースに蓄積されたデータを基に、前記アシストガス供給手段へ前記アシストガスの圧力と流量の指令を与える制御装置とを備え、前記データベースは、水中レーザ切断作業を行う水深、前記ノズルの口径、前記アシストガス供給手段から前記レーザトーチに供給される前記アシストガスの圧力及び流量と、前記レーザトーチにて前記有効レンジ計測用レーザの出射と前記アシストガスの噴射とを行うときに前記ノズルから前記有効レンジ計測用レーザの散乱光が生じる領域までの離隔距離を基に設定されるスタンドオフの値とが関連付けられたデータとが蓄積されるものとした構成を有する水中レーザ切断装置とする。
本発明の水中レーザ切断方法及び装置によれば、表面に凹凸を有するような切断対象物であっても、水中での切断処理を実施することができる。
水中レーザ切断装置の実施形態を示す概要図である。 図1の制御装置のデータベースに蓄積するデータ取得のために用いる試験装置の概要を示す図である。 図2の試験装置を用いて行う試験の結果を示すもので、(a)(b)はレーザトーチより出射される有効レンジ計測用レーザの散乱光を示す図面代用写真、(c)(d)は、それぞれ(a)(b)と同じ撮影領域でのレーザトーチからのアシストガスの噴射状態のイメージを示す図面代用写真である。
本発明の水中レーザ切断方法及び装置について、図面を参照して説明する。
図1は、水中レーザ切断方法の実施に用いる水中レーザ切断装置の実施形態を示す概要図である。
本実施形態の水中レーザ切断装置は、図1に符号1で示すもので、レーザトーチ2と、レーザ発振器3と、レーザトーチ2をレーザ発振器3に接続する光ファイバ4と、アシストガス供給手段5と、チラー6と、制御装置7とを備えた構成とされている。
レーザトーチ2は、切断対象物Wに臨むように配置される先端側に、切断用レーザL1及び有効レンジ計測用レーザL2の出射と、アシストガスGの噴射とを行うノズル8を備えた構成とされている。ノズル8は、切断用レーザL1、有効レンジ計測用レーザL2の出射方向と、アシストガスGの噴射方向が同軸となるように形成されている。
切断対象物Wとは逆側に配置されるレーザトーチ2の基端側には、光ファイバ接続部9が備えられている。光ファイバ接続部9は、たとえば、メス側のコネクタ(レセプタクル)とされていることが好ましい。
更に、レーザトーチ2には、たとえば、先端寄り個所に、アシストガス入口10が備えられている。アシストガス入口10は、レーザトーチ2の内部を通してノズル8に連通されている。
レーザ発振器3は、切断用レーザL1の発振部11と、有効レンジ計測用レーザL2の発振部12とを備えた構成とされている。
なお、切断用レーザL1は、切断対象物Wの切断に必要とされる波長、出力が得られるものであればよい。又、レーザ発振器3は、切断対象物Wの切断に必要とされる切断用レーザL1の出力に応じて、発振部11を複数備えて、各発振部11で発振される切断用レーザL1をまとめて出力する構成とされていてもよい。
有効レンジ計測用レーザL2の発振部12は、一般のレーザ発振器に広く備えられているアライメント用のガイド光として用いられる可視光レーザ(ガイドレーザ)の発振器と共通であってもよい。したがって、有効レンジ計測用レーザL2は、ガイドレーザを兼ねていてもよい。
レーザ発振器3は、一つの光ファイバ接続部13から、切断用レーザL1と、有効レンジ計測用レーザL2とを切り替えて出力する機能を備えている。光ファイバ接続部13は、たとえば、メス側のコネクタ(レセプタクル)とされていることが好ましい。
光ファイバ4は、両端部にオス側のコネクタ(プラグ)4aを備えた構成とされ、各コネクタ4aにより、レーザ発振器3の光ファイバ接続部13と、レーザトーチ2の光ファイバ接続部9にそれぞれ接続されている。
アシストガス供給手段5は、アシストガスGとして、たとえば、コンプレッサ等により生成された圧縮空気を供給するものであり、アシストガスライン14を介してレーザトーチ2のアシストガス入口10に接続されている。
更に、アシストガス供給手段5には、制御装置7からの指令に基づいてレーザトーチ2に供給するアシストガスGの圧力を調整する圧力制御部15と、レーザトーチ2に供給するアシストガスGの流量を制御する流量制御部16とが備えられている。
チラー6は、たとえば、冷却水送出口17と冷却水回収口18を複数組備え、そのうちの1つの組が、レーザ発振器3に、冷却水供給ライン19と冷却水回収ライン20を介して接続されている。これにより、レーザ発振器3では、各発振部11,12、及び、レーザ発振器3内部のレーザ伝送用の図示しない光学系が、チラー6より循環供給される冷却水21によって冷却されるようになっている。
更に、冷却水送出口17と冷却水回収口18のその他の組は、光ファイバ4の両端側に設けられたコネクタ4aに、冷却水供給ライン19と冷却水回収ライン20を介して接続されている。これにより、各コネクタ4aは、チラー6より循環供給される冷却水21によって冷却されるようになっている。
レーザトーチ2の基端側には、光ファイバ接続部9と、それに接続された光ファイバ4とを覆うための防水ホース22の一端側が水密に取り付けられている。この防水ホース22は、水中レーザ切断作業を行うときに、光ファイバ4の水面下に配置される部分を覆う状態で、他端側が水没しない個所に保持されるようにしてあれば、必ずしも光ファイバ4の全長を覆っていなくてもよい。これにより、レーザトーチ2は、アシストガス入口10を経て供給されるアシストガスGが内部に充満し、余剰分のアシストガスGがノズル8を通して外方に常に吹き出させるようにした状態とすることにより、内部を遮水した状態で、水中への配置が可能となっている。
制御装置7は、切断条件に関するデータベース23を備えている。
制御装置7は、データベース23に蓄積された切断条件の情報を基に、少なくとも、アシストガス供給手段5の圧力制御部15と流量制御部16に指令を与えて、レーザトーチ2に供給するアシストガスGの圧力と流量とを制御する機能を備えている。
データベース23に蓄積される切断条件は、水中レーザ切断作業を行う水深、ノズル8の口径、アシストガス供給手段5からレーザトーチ2に供給されるアシストガスGの圧力及び流量について、水中レーザ切断作業を実施するときのスタンドオフ(レーザトーチ2と切断対象物Wとの離間距離)と関連付けたデータを含むものであり、これらは以下の試験の結果を基に求められるものである。
図2は、データベース23に蓄積するデータの取得に用いた試験装置の概要を示す図である。図3は試験結果を示すもので、図3(a)(b)はレーザトーチより出射される有効レンジ計測用レーザL2の散乱光を示す図面代用写真、図3(c)(d)は、それぞれ図3(a)(b)と同じ撮影領域でのレーザトーチ2からのアシストガスGの噴射状態のイメージを示す図面代用写真である。
図2に示すように、試験装置24は、水槽25と、水槽25内に水没させて配置するためのフレーム26とを備えている。
フレーム26には、図1に示したと同様のレーザトーチ2が保持されている。レーザトーチ2には、図示してないが、図1に示したと同様のレーザ発振器3が光ファイバ4を介して接続され、更に、アシストガス供給手段5、チラー6も付属されている。
フレーム26は、水槽25内に配置するときに、レーザトーチ2のノズル8が配置される水深を変化させることができるようにしてあることが好ましい。これは、たとえば、水槽25内に、フレーム26を予め設定された水深で受けるための図示しない支持台を備える構成により実現できる。あるいは、フレーム26を吊って水槽25内に配置する作業に用いるクレーンやホイスト等の図示しないフレーム搬送手段により、水槽25内でフレーム26を予め設定された水深に配置し、その状態で、フレーム搬送手段をロックするようにしてもよい。
更に、フレーム26は、レーザトーチ2の向きを、ノズル8が横向きとなる姿勢と、ノズル8が下向きとなる姿勢で保持できるようにしてあるものとする。これは、たとえば、フレーム26を立方体形状としておき、水槽25内にフレーム26を配置するときに、フレーム26自体の縦横の姿勢を変えることにより実現できる。
試験装置24には、更に、図3(c)(d)に示すような水中に配置されたレーザトーチ2の先端部付近を撮影するCCDカメラのような撮像装置27と、撮像装置27により撮影された画像を処理する画像処理装置28とが備えられている。
以上の構成としてある試験装置24を用いて試験を行う場合は、先ず、フレーム26に保持されたレーザトーチ2を、フレーム26ごと水槽25内に没水させて配置する。このとき、レーザトーチ2は、予め設定された横向き姿勢あるいは下向き姿勢で且つ予め定められた水深に配置されるようにする。
更に、レーザトーチ2を没水させるときには、アシストガス供給手段5(図1参照)からレーザトーチ2へアシストガスGを予め設定された圧力と流量の条件で供給し、レーザトーチ2のノズル8からアシストガスGが常時噴射されるようにする。
この状態で、レーザ発振器3(図1参照)では、発振部12によって発振される有効レンジ計測用レーザL2を、光ファイバ4を通してレーザトーチ2へ出力させる。
これにより、レーザトーチ2では、前記所定の水深、所定の姿勢で、ノズル8からアシストガスGの噴射と有効レンジ計測用レーザL2の出射が行われる。
この状態で、撮像装置27では、レーザトーチ2の先端側におけるアシストガスGが噴射され且つ有効レンジ計測用レーザL2の出射が行われている領域の撮影を行う。
撮像装置27によって撮影された画像は、画像処理装置28へ入力させる。
画像処理装置28では、撮像装置27から入力される画像について、有効レンジ計測用レーザL2の波長に基づいて、その散乱光が生じている領域を検出する。この散乱光は、アシストガスGの気泡によって有効レンジ計測用レーザL2が散乱されることで生じるものである。
その結果は、図3(a)(b)に示す如きものとなる。図3(a)(b)において白く示されている個所が有効レンジ計測用レーザL2の散乱光発生領域である。
更に、画像処理装置28では、図3(c)(d)に示すような前記試験と同じ撮影領域の白色光(通常光)での撮影画像から得られるノズル8の先端部位置(図3(a)(b)(c)(d)に白色の点線で示す)を基に、図3(a)(b)において、それぞれ散乱光発生領域のノズル8から離隔距離xを検出する。
図3(a)と図3(b)は、アシストガスGの流量の条件を変更して行った試験の結果をそれぞれ示している。図3(b)は、図3(a)の場合に比して、アシストガスGの流量の条件を大としたものである。
図3(a)の結果では、散乱光発生領域がノズル8の先端部位置の近傍から発生していて、離隔距離xはほぼゼロとなっている。
これに対し、アシストガスGの流量をより大とした場合の図3(b)の結果では、散乱光発生領域は、ノズル8の先端部位置より離反している。したがって、図3(b)の結果からは、離隔距離xまでの範囲では、有効レンジ計測用レーザL2の散乱が生じていないことが判明した。
これは、ノズル8から水中にアシストガスGを噴射させると、ノズル8の先端が向いた方向には、噴射されるアシストガスGの勢いと体積によって水が排除された領域(空洞)が形成され、その領域が、ノズル8からのアシストガスGの噴射量の増加に伴って、アシストガスGの噴射方向に拡大されることに起因すると考えられる。
したがって、レーザトーチ2に供給するアシストガスGの流量を制御することで、ノズル8の先端部位置から有効レンジ計測用レーザL2が散乱の影響を受けずに到達可能な距離が、離隔距離xを基に求まることが分かる。更に、この離隔距離xの範囲では、レーザトーチ2より有効レンジ計測用レーザL2に代えて、切断用レーザL1(図1参照)を出射させた場合にも散乱が生じないと推定される。したがって、この離隔距離xを基にスタンドオフを設定すれば、水中レーザ切断の実施が可能になる。
ところで、ノズル8より水中に噴射されるアシストガスGの体積は、レーザトーチ2に供給されるアシストガスGの流量に加えて、供給されるアシストガスGの圧力、レーザトーチ2が配置されている水深に応じた水圧による影響を受ける。
又、ノズル8より水中に噴射されるアシストガスGの勢いは、ノズル8の口径の影響を受ける。
そこで、前記と同様の試験を、レーザトーチ2が配置される水深、ノズル8の口径、レーザトーチ2へ供給するアシストガスGの圧力及び流量について種々変更した条件で行い、これらの設定値と、試験結果として得られた離隔距離xを基に設定されるスタンドオフの値が関連付けられたデータが、データベース23に蓄積されている。
本発明者等は、実験により、数mの水深であってもレーザトーチ2と切断対象物Wとの間に10mm以上のスタンドオフを確保した状態で、水中レーザ切断作業が実施可能であることを確認している。
以上の構成としてある水中レーザ切断装置1を用いて水中に配置されている切断対象物Wの水中レーザ切断の作業を行う場合は、先ず、制御装置7に、図1に示した切断対象物Wが配置されている水深と、切断対象物Wとレーザトーチ2とのスタンドオフとしての所望される値を入力する。
これにより、制御装置7では、データベース23より、水深及びスタンドオフの条件を基に、アシストガス供給手段5よりレーザトーチ2に供給するアシストガスGに必要とされる圧力と流量の設定値を呼び出して、アシストガス供給手段5の圧力制御部15と流量制御部16に指令を与える。
なお、データベース23に入力される水深とスタンドオフの条件に一致したデータが蓄積されてない場合は、制御装置7は、より大きな水深、あるいは、より大きなスタンドオフの条件に基づく圧力と流量の設定値を呼び出して、アシストガス供給手段5の圧力制御部15と流量制御部16に指令を与える。
これにより、アシストガス供給手段5からは、制御装置7の指令に基づいた圧力と流量でレーザトーチ2へのアシストガスGの供給が行われる。
次いで、レーザトーチ2は、水中の切断対象物Wに対して前記所定のスタンドオフで配置する。
この状態で、レーザ発振器3では、切断用レーザL1をレーザトーチ2へ出力する。
これにより、レーザトーチ2からは切断対象物Wに向けて切断用レーザL1が出射されるため、レーザトーチ2を切断対象物Wの表面に沿って移動させることで、切断対象物Wの水中レーザ切断作業が行われる。
なお、レーザトーチ2を切断対象物Wに対して所定のスタンドオフで配置する操作や、レーザトーチ2を移動させる操作は、水中作業者が行ってもよく、あるいは、図示しないロボットにより行わせるようにしてもよい。
このように、本実施形態の水中レーザ切断装置1によれば、水中の切断対象物Wに対し予め設定されたスタンドオフを保持した状態で、切断対象物Wの水中レーザ切断作業を実施することができる。このため、レーザトーチ2は切断対象物Wの表面に倣って移動させる必要がないため、切断対象物Wが表面に凹凸を有するものであっても、その切断処理を実施することができる。
更に、水中レーザ切断を行う場合は、レーザトーチ2の周囲には、水が存在しているため、レーザトーチ2の冷却が行われ、又、ヒュームやスパッタがレーザトーチ2に付着することが抑制されるので、レーザトーチ2の消耗を抑えることができる。
又、レーザトーチ2を切断対象物Wの表面に倣って移動させる必要がなくなるので、ロボット等を用いた遠隔操作による切断対象物Wの水中レーザ切断を実施することが容易になる。
なお、前記データベース23は、切断条件として、水中レーザ切断作業を行う水深、ノズル8の口径、アシストガス供給手段5からレーザトーチ2に供給されるアシストガスGの圧力及び流量を、スタンドオフと関連付けたデータが蓄積されるものとして説明したが、更に、切断用レーザL1の出力(kW)、切断速度、レーザスポット径等の制御パラメータ、及び、レーザトーチの角度姿勢、切断対象板厚等の環境パラメータも予め蓄積しておき、制御装置7では、切断対象物Wの水中レーザ切断作業を実施するときに、これらの条件も呼び出すようにしてもよい。
又、本発明は、前記実施形態にのみ限定されるものではなく、有効レンジ計測用レーザL2は、撮像装置で撮影可能な波長であれば、任意の波長のレーザでよく、必ずしも可視光レーザでなくてもよい。
有効レンジ計測用レーザL2は、ガイドレーザを兼ねることが望ましいが、発振部12はガイドレーザの発振部とは別であってもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
1 水中レーザ切断装置、2 レーザトーチ、3 レーザ発振器、4 光ファイバ、5 アシストガス供給手段、7 制御装置、8 ノズル、23 データベース、L1 切断用レーザ、L2 有効レンジ計測用レーザ、G アシストガス、W 切断対象物

Claims (2)

  1. レーザトーチにてノズルから有効レンジ計測用レーザの出射とアシストガスの噴射とを行って前記ノズルから有効レンジ計測用レーザの散乱光が生じる領域までの離隔距離を検出する試験の結果を基に、水中レーザ切断作業を行う水深、前記ノズルの口径、アシストガス供給手段から前記レーザトーチに供給される前記アシストガスの圧力及び流量と、前記離隔距離を基に設定されるスタンドオフの値とが関連付けられたデータをデータベースに蓄積し、
    切断対象物の水中レーザ切断を行うときには、切断対象物が配置されている水深と、切断対象物とレーザトーチとのスタンドオフと、前記ノズルの口径の条件を基に、前記データベースより、前記レーザトーチに供給する前記アシストガスの圧力と流量の設定値を呼び出して、
    該設定値に基づいた圧力と流量でレーザトーチへのアシストガスの供給を行わせること
    を特徴とする水中レーザ切断方法。
  2. ノズルよりレーザの出射とアシストガスの噴射を行うレーザトーチと、
    切断用レーザと有効レンジ計測用レーザを発振するレーザ発振器と、
    前記レーザトーチと前記レーザ発振器とを接続する光ファイバと、
    前記レーザトーチに前記アシストガスを供給するアシストガス供給手段と、
    データベースに蓄積されたデータを基に、前記アシストガス供給手段へ前記アシストガスの圧力と流量の指令を与える制御装置とを備え、
    前記データベースは、
    水中レーザ切断作業を行う水深、前記ノズルの口径、前記アシストガス供給手段から前記レーザトーチに供給される前記アシストガスの圧力及び流量と、
    前記レーザトーチにて前記有効レンジ計測用レーザの出射と前記アシストガスの噴射とを行うときに前記ノズルから前記有効レンジ計測用レーザの散乱光が生じる領域までの離隔距離を基に設定されるスタンドオフの値とが関連付けられたデータとが蓄積されるものとしたこと
    を特徴とする水中レーザ切断装置。
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