JP6375864B2 - 遠心機及び遠心機の運転情報収集システム - Google Patents

遠心機及び遠心機の運転情報収集システム Download PDF

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本発明は、サンプルがセットされたロータを高速で回転する機能を有する複数の遠心機(遠心分離機)と、それら遠心機からネットワークを介して稼働データを収集するデータ管理装置を用いた遠心機の運転情報収集システムに関する。
ワクチンや医薬品の製造過程では、原料からウイルス、培養細胞、および培養菌体を分離するという目的で遠心機が使用されている。また献血によって採取された血液は血液センターに集められ、製薬、製剤の前処理のために遠心機が用いられる。従来から、ワクチンや医薬品製造にあたってはGMP(Good Manufacturing Practice)という、製造に関するソフト面およびハード面の規範が決められ、これに適合した設備や管理の下で製造しなければならない。このGMPの要求を満足するためには、遠心機を含むすべての工程を管理するための膨大な資料を必要とし、これらの資料は紙による保管を余儀なくされている。
GMPの要求に沿って、例えば、遠心機を誰がどのような条件で操作したのか、また、遠心機の回転数、温度、運転時間などの設定状態と、その運転状態をすべて管理するが、オペレータが記録した紙によるデータだけしか残らない場合、記録ミスや記録漏れなどの人為ミスを完全に防ぐことは難しい。このような紙による資料の保管による不都合を解消するために、紙の代わりに電子データを正式な記録として管理することを認めるガイドライン(例えば、米国連邦規則第21条第11章:電子記録・電子署名に関するガイドライン)が制定されており、遠心機の運転記録を電子データにより記録することが行なわれている。
上記ガイドラインに則した電子記録をするために、例えば遠心機1台ごとにデータ管理装置を1台ずつ接続して記録する方法や、複数の遠心機の運転情報を1台のデータ管理装置に集約して管理する方法が知られている。遠心機1台ごとにデータ管理装置を1台ずつ接続する方法としては、例えば特許文献1に示す技術が知られている。しかしながら、製薬、製剤の業務などのように数台から十数台の遠心機が用いられる場合は、それぞれの遠心機にデータ管理装置を1台ずつ用意するのは費用や設置場所の面で不経済であるため、1台のデータ管理装置に運転情報を集約する方式が好ましい。
上記の特許文献1の技術は、遠心機と、その稼働状態を監視するデータ管理装置(情報取得装置)を設け、情報分析装置がLANを介して複数の遠心機に接続している。しかしながら、情報分析装置データは、遠心機における障害発生時、または駆動部またはロータの寿命が近付いているときまたは寿命に到達したときのみ、データ管理装置と通信が行われるので、稼働状態のデータをリアルタイムに遠隔収集する技術ではない。
一方、1台のデータ管理装置を用いてネットワークで接続された複数台の遠心機の稼働状態を監視する運転情報収集システムも提案されている。特許文献2では、複数台の遠心機を1台のデータ管理装置で管理し、遠心機は所定間隔毎に稼働データをデータ管理装置に送出すると共に、ロータの回転速度が設定速度に到達した時点や減速開始時等の特定のイベント時の時間情報を含む特定イベントデータをデータ管理装置に送出するように構成した。
特開2000−246147号公報 特許5381832号
特許文献2のような通信を用いてリアルタイムに稼働記録を行うシステムにおいては、通信経路に障害が発生するとデータ管理装置による記録ができなくなる。記録が残らずに遠心分離された試料はトレーサビリティが成立しないため、状況によっては次工程の製剤・製薬の原料として使用することができず、廃棄等による多額の損失を生じるリスクを抱えている。このような通信障害によるリスク回避のために、障害期間中の稼働データを遠心機本体の記憶装置に一時的に記憶しておき、障害復旧時にデータ管理装置にアップロードすれば良い。ところが遠心機本体の記憶装置は、データ管理装置として用いるパソコン等と比べると極めてメモリ容量が少ないことが多く、たとえば通信障害が長時間に及ぶ場合には記憶装置の残容量が不足し、それ以上の記録が残せないという制約があった。
本発明は上記背景に鑑みてなされたもので、その目的は、ネットワークを活用してデータ管理装置で複数台の遠心機の稼働データを収集するにあたり、通信障害が発生してもより多くの稼働記録を残し、試料の廃棄による損失リスクを軽減することができる遠心機及び遠心機の運転情報収集システムを提供することにある。
本発明の他の目的は、通信障害中の遠心機本体による稼働記録をできるだけ長時間にわたって収集及び記録できるようにした遠心機及び遠心機の運転情報収集システムを提供することにある。
本願において開示される発明のうち代表的なものの特徴を説明すれば次の通りである。
本発明の1つの特徴によれば、モータを含む駆動部と、駆動部によって回転され試料を保持するためのロータと、駆動部の回転を制御する制御部と、ネットワーク等の通信手段を介して外部のデータ管理装置と通信するための通信制御手段を有する遠心機であって、制御部は、入力された設定時間の間、入力された設定速度でロータを回転させ、設定時間経過後にロータの回転速度を減速するよう制御する。制御部は、時間情報とロータの回転速度を含み第1の所定間隔Tf 毎に定期的に取得される“稼働データ”を第1の所定間隔Tf毎にネットワークで接続されたデータ管理装置に送信する。また、第1の所定間隔Tf 毎とは非定期に、別のデータとして取得されるものであって前記遠心機の運転状態の変化点を示すイベント(特定事象の発生時時間情報とロータの回転速度を含む“特定イベントデータ”をデータ管理装置に送信する。データ管理装置は、遠心機から送出された稼働データ及び特定イベントデータを受信し、機器毎に分けてハードディスク装置等の記憶装置に記録する。
本発明の他の特徴によれば、遠心機の制御部は、データ管理装置との通信に障害が発生したことを検出すると、データ管理装置へのデータの送信に代えて障害の発生期間中の稼働データを第2の所定間隔Tf(但し、Tf>Tf)毎に遠心機内に設けられた記憶装置(メモリ装置)に記憶し、併せて特定イベントデータも記憶装置に記憶するように構成した。このように構成したことによって、ネットワーク障害期間中の稼働データも、障害が復旧した後にデータ管理装置で収集・管理をすることができ、トレーサビリティ消失に起因する試料の廃棄等の損失リスクを軽減できる。ここで、障害の発生期間において稼働データを、第1の所定間隔Tfより長い第2の所定間隔Tfにて取得するようにしたので、記憶装置の容量を増加させることなくより長時間のネットワーク障害に対して稼働データの収集ができる。第1の所定間隔Tfまたは第2の所定間隔Tfのうち少なくとも一方は、初期設定項目の一つとしてユーザが変更できるようにすると好ましい。
本発明のさらに他の特徴によれば、制御部は、障害の復旧後に記憶装置に記憶された稼働データ及び特定イベントデータをデータ管理装置へ送出(送信)する。この送出は、復旧後に取得された稼働データ及び特定イベントデータの送出処理と、障害時にストアしたデータの送信処理を並列に行うようにしても良いし、遠心分離運転が終了した後に障害時にストアしたデータを送信(バッチ処理)するようにしても良い。制御部は、障害時に記憶装置に記憶された稼働データ及び特定イベントデータをデータ管理装置へ正常に送出できたら、記憶装置に格納された送信済みの稼働データ及び特定イベントデータを削除することによって記憶装置のメモリ空間を開放する。
本発明のさらに他の特徴によれば、制御部は、障害の発生期間中に記憶装置の残容量(未使用容量)の減少に応じて、第2の所定間隔Tfを第3の所定間隔Tf(但し、Tf>Tf)に変更するようにしてデータの記録可能時間をさらに延ばすように構成した。また、障害の発生期間中に記憶装置の残容量の減少に応じて、記憶装置に記憶された稼働データの一部を削除して間引くことにようにした。ここでは記憶装置に記憶されているデータのうち特定イベントデータは削除しない。また、稼働データのうち第3の所定間隔に相当する稼働データは残し、それ以外の稼働データを間引くように削除する。
本発明によれば、遠心機の制御部は、遠心機が稼働している際に所定間隔毎に収集した稼働データを、ネットワークを介してデータ管理装置宛に定期的に送出し、ネットワークに障害が生じた場合は一時的に制御部内の記憶装置に稼働データを記憶しておき、ネットワークの障害が復旧したときに、記憶装置からネットワークを介してデータ管理装置宛に再送信するので、ネットワーク障害期間中の稼働データも、障害復旧後にデータ管理装置にて管理することができるので、トレーサビリティ消失に起因する試料の廃棄等の損失リスクを軽減することができる。
本発明の上記及び他の目的ならびに新規な特徴は、以下の明細書の記載及び図面から明らかになるであろう。
本発明の実施例に係る遠心機の運転情報収集システムを示す全体構成図である。 本発明の実施例に係るデータ管理装置1及び遠心機2a、2bの制御回路構成を示すブロック図である。 図1の遠心機2からデータ管理装置1に送出される送信データ30のデータフォーマットである。 本発明の実施例に係る遠心機の運転中に通信障害が発生した場合の運転情報の収集タイミングを示すタイムチャートである。 本発明の実施例に係る遠心機の通信障害期間中の運転情報が記憶される記憶装置25の内部メモリマップ51である。 図4のA部の拡大図である。 図1の遠心機2における運転情報の収集、送信又は格納手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例に係るデータ管理装置1における送信データ30の受信及び記録手順を示すフローチャートである。 障害復旧時において遠心機2が蓄積された送信データ30をデータ管理装置1に送信する手順を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施例に係る遠心機の運転中に通信障害が発生した場合の運転情報の収集タイミングを示すタイムチャートである。 本発明の第2の実施例に係る遠心機の運転中に通信障害が発生した場合の運転情報の収集タイミングを示すフローチャートの一部である。 本発明の第3の実施例に係る遠心機の運転中に通信障害が発生した場合の運転情報が記憶されるメモリマップである。 本発明の第3の実施例に係る遠心機の運転中に通信障害が発生した場合の運転情報の収集タイミングを示すフローチャートの一部である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下の図において、同一の部分には同一の符号を付し、繰り返しの説明は省略する。
図1は本発明の実施例に係る遠心機の運転情報収集システムを示す全体構成図である。本実施例のシステムでは、1台のデータ管理装置1に、ネットワーク10を介して5台の遠心機2(2a〜2e)が接続されている。データ管理装置1は、汎用のパーソナルコンピュータやサーバを用いることができ、遠心機2から送信される後述する運転情報(稼働データ、特定イベントデータ)を受信して、集計および記録する。遠心機2は、それぞれ、試料を保持するためのロータ22と、ロータ22を回転させるためのモータを含む駆動部23と、モータの回転を制御する制御部と、運転状態を表示する操作表示部26と、外部のネットワークに通信するための通信制御手段を含んで構成される。本実施例においては、遠心機2a〜2eは、同一機種であっても良いし、別機種であってもよく、例えば遠心機2aは最高回転速度150,000rpmの超遠心機、遠心機2bは最高回転速度7,000rpmの血液分離用遠心機のように別機種を混在させることが可能である。遠心機2a〜2eが別機種の場合、設定できるロータ22の種類や直径、最高回転数が異なっても良く、また、冷却装置の有無や真空ポンプの有無などの違いなどがあっても良い。さらに、接続される遠心機2の台数は限定されず、ネットワーク10の接続可能台数やデータ管理装置1の処理能力を考慮して接続台数を設定できる。
ネットワーク10としては、公知のネットワーク技術を利用することができる。例えば、広く普及しているIEEE802.3規格によるネットワークを用いることができ、その場合はネットワーク回線上でのデータ衝突回避機能を有するので、複数の遠心機2を接続する場合には特に好ましい。また、またデータ管理装置1および各遠心機2には個々を識別する固有のアドレスが付与される。この固有のアドレスを用いることによって各遠心機2は、ネットワークに接続された複数の遠心機2の中から特定のデータ管理装置1に情報を送信することが可能となる。本実施例では通信プロトコルとしてIEEE802.3で使用されることが多いTCP/IPを採用したシステムを想定し、個々のアドレスとしてIPアドレス(Internet Protocol Address)を用いるようにした。TCP/IPとIPアドレスを用いることによって、固有のIPアドレスを持つ機器同士における情報の通信が可能となる。そのためには、データ管理装置1および遠心機2が固有のIPアドレスを持つ必要がある。また、それぞれの遠心機2は、データ管理装置1のIPアドレスを知っている必要がある。データ管理装置1のIPアドレスは、遠心機2側のプログラム内に記録されるか、またはプログラム可能領域に記録された設定ファイルに記録される。また、遠心機2の情報をインターネット等を介してデータ管理装置1に送信する際に、TCP/IPの機能により遠心機2のIPアドレスが付け加えられるので、データ管理装置1は遠心機2のIPアドレスを知ることができる。
本実施例ではネットワーク10の規模は限定されず、ローカルエリアネットワーク(LAN)であっても、ワイドエリアネットワーク(WAN)であっても、インターネットを用いたネットワークであっても良い。ネットワーク10で接続できる範囲であれば、データ管理装置1や遠心機2a〜2eの設置場所は問われない。例えば、同じ部屋にこれら全部を設置する集中配置でも良いし、データ管理装置1が本社ビルに設置され、遠心機2が各事業所に分散して配置されているような分散設置であっても良い。
図2は、本発明の実施例に係るデータ管理装置1及び遠心機2a、2cの制御回路構成を示すブロック図である。データ管理装置1は専用のコンピュータ又は汎用のパーソナルコンピュータであり、処理装置(CPU)11と、情報を表示する液晶ディスプレイ等の表示装置12と、RAMやハードディスク装置等の記憶装置13と、ネットワーク10に接続するための通信制御装置14を含んで構成される。データ管理装置1に含まれる構成はこれらだけに限らないが、その内部構成は公知であるので更なる説明は省略する。通信制御装置14には、ネットワーク10への接続ケーブルを装着するためのコネクタ19が設けられる。
遠心機2は、試料を保持して回転するロータ22と、ロータ22を回転させるモータを含む駆動部23と、駆動部23を制御する処理装置21を含んで構成される。処理装置21には、RAMやフラッシュメモリ等の記憶装置25や、遠心機2の上部に設けられるタッチ式液晶表示パネル等の操作表示装置26や、ネットワーク10と情報のやりとりをするための通信制御装置27を含んで構成される。通信制御装置27には、ネットワーク10への接続ケーブルを装着するためのコネクタ29が設けられる。尚、遠心機2の内部には、チャンバ内を減圧する真空ポンプ(図示せず)や、チャンバ内を外気(チャンバ外部)と連通又は遮断するためのエアリークバルブや、チャンバ内の圧力を測定する真空センサや、ドアの開閉をロックするドアロックや、ロータ22を収容するチャンバ内を冷却する冷却装置等を含んで構成することもできる。例えば、図2の遠心機2cは、遠心機2aとほぼ同様の構成であるが、冷却装置を含む冷却部24を有する。遠心機2の記憶装置25には、管理サーバであるデータ管理装置1のIPアドレスを設定ファイルにて記録しておく。処理装置21は遠心機2の電源が投入された後に、所定の時間間隔で遠心機2の運転情報として稼働データと特定時点のデータの2種類を作成し、これらをネットワーク10を介して自発的にデータ管理装置1に送信する。
図3は、遠心機2からデータ管理装置1に送信される送信データ30の形式を示す図である。送信データ30は大きく分けて、ヘッダ情報31、遠心条件設定値32、運転状態データ33、その他34が含まれる。ヘッダ情報31には、送信する遠心機2の機種名31a、製造番号または顧客が任意の管理番号等の本体ID31b、データ管理装置1へのログインユーザ名となるユーザ名31c、送信データ30を送信する日時31dが含まれる。遠心条件設定値32には、ロータ22の回転速度や温度などの遠心機2の設定値が含まれる。運転状態データ33には、送信時点におけるロータ22の回転速度や温度などの稼働状態を示すデータが含まれる。その他34は、その他の追加的に送信されるデータの他、EOF(End of File)データやチェックサム等のネットワーク送信のために必要なデータが含まれる。尚、稼働データも特定イベントデータも、送信データ30は同じフォーマットであり、ヘッダ情報31内に又はその他34に、その送信データ30が、“特定イベントデータ”であるのか、所定の時間間隔毎に取得される“稼働データ”であるのかを識別するための識別子が付与されることにより識別される。
図4は本発明の実施例に係る遠心機の運転中に通信障害が発生した場合の運転情報の収集タイミングを示すタイムチャートである。縦軸はロータ22の回転速度(単位rpm)であり、横軸は経過時間(単位Sec)であり、速度線40がロータ22の回転速度を表している。図中において、“特定イベントデータ”又は“稼働データ”を送信または記憶するタイミングを速度線40上に表1に示す記号にて示している。
Figure 0006375864
遠心機2はユーザのスタート操作により運転を開始し、ロータ22が時刻tにて回転を開始して時刻tまでリニアに増速し、設定された回転速度(設定回転速度S)に到達する。処理装置21はこの回転開始と設定回転速度への到達の際に、状態の変化点の運転情報として特定イベントデータ41、42を送信する。また、特定イベント以外にも、所定の所定間隔Tf毎に定期記録用の稼働データ45a〜45hを取得して、データ管理装置1への送信を繰り返す。この所定の所定間隔Tfは、ユーザによって処理装置21に予め設定された時間間隔とするが、必ずしもユーザ側が設定するだけでなく、データ管理装置1からの送信要求間隔を送信することによって設定するように構成しても良い。
時刻tで遠心機のロータが設定回転速度に達し、ロータ22が加速状態から整定状態(定速運転)に移行すると、処理装置21は特定イベントデータ42を送信するが、このとき定期記録である稼働データ45hの送出タイミングと重なった場合は、どちらか一方のデータを先に送信し、続けて他方のデータを送信する。ここでは特定イベントデータ42の送信を優先するが、重複する稼働データ45hの送出を省略するように構成しても良い(特定イベントデータに関しては送出の省略はしない)。ロータ22の整定後も処理装置21は、所定の所定間隔Tf毎に定期記録用の稼働データ45i、45jを取得してデータ管理装置1への送信を継続する。
ここで時刻tで、何らかの理由によってネットワーク10の通信障害や通信を妨げることが発生すると、以降は定期記録用の稼働データも特定イベントデータも送信できなくなる。そこで、処理装置21は時刻tにおいてネットワーク10への送信不能と判断すると、遠心機2の記憶装置25に送信されるべき運転情報を記録する。ところで遠心機の稼働記録機能は、例えば、化学製品や医薬品の原料等を遠心分離する場合にそれらの品質管理の一環として必要とされる。そのため大容量の記憶装置13を有するデータ管理装置1に短周期で稼働データ及び特定イベントデータを送信し、蓄積することが行われている。しかし通信障害期間中の稼働データ及び特定イベントデータを、そのまま遠心機2(本体)の記憶装置25(内部メモリ)に記録すると、通信障害が長引けば内部メモリが満杯になり、稼働データの記録漏れが生じてしまうおそれがある。一般的には、遠心された材料の品質管理における記録は緻密であるほど良いため、例えば10秒毎に継続的に収集・記録することが望ましいが、製剤原料等のトレーサビリティとして必要な稼働データは、回転速度や温度など運転状態の変化が生じなければ、必ずしも継続的でなくても良いとされている。また、回転速度やロータの温度が一定であれば、その間の記録周期が長くなっても、品質管理上は問題とならないことが多い。そこで、記憶装置25において運転情報の一時的な記録のために十分なメモリ容量を確保できない場合には、定期記録の取得及び送信周期を長くすることで、通信障害中の記録可能時間を延ばすようにした。一方、運転状態の変化点を示す特定イベントデータについては、通信障害中の発生有無にかかわらず必ず取得するようにする。本実施例では、通信障害などが起きた場合は、稼働データ取得のための所定の周期をTfからTf(但し、Tf>Tf)に変更して、稼働記録dr、dr、dr・・を取得し、記憶装置25に記憶する。Tf、Tfをどの程度に設定するかは、ユーザの品質管理方針に基づいて変更可能であると好ましく、Tf1は例えば10秒であり、Tfは30秒又は1分である。その間、時刻tで遠心機の設定運転時間が経過するので、ロータ22が整定から減速状態に移行するので、その変化点43を特定イベントデータdcとして取得し、内部の記憶装置25に記憶する。
以上の運転情報の取得と、内部の記憶装置25への記憶を繰り返すが、通信障害が回復して場合には、取得された運転情報を内部の記憶装置25への記録からデータ管理装置1への送信に戻す。ここでは、時刻tで通信障害が復旧すると、定期記録用の稼働データの取得周期をTfからTfに戻し、遠心機は周期Tf毎に定期記録用の稼働データの送信を再開する。処理装置21は稼働データ45k、45l、45m、45nを取得し、それらを順次データ管理装置1に送信し、稼働データ45k以降は内部メモリへの記憶は行わないようにする。ロータ22が時刻tにて停止すると、処理装置21は特定イベントデータ44を取得してデータ管理装置1に送信する。
図5は、通信障害期間中の運転情報が記憶される記憶装置25の内部メモリマップ51を示す。内部メモリは、例えば“稼働データ”及び“特定イベントデータ”を100件分記録ができ、1から100までのインデクスが割り付けられる。図4に示す例では、通信障害期間中に取得したデータとして周期Tfで取得した稼働データdr、dr、drが格納されている。また、稼働データdrとdrの間には特定イベントデータdcが格納されている。
図6は、図4のA部を拡大した図である。定期記録用の稼働データ(●印)45k〜45mの間に、通信障害期間中に内部の記憶装置25に記憶された稼働データdr、dr、dc、drをデータ管理装置1へ順次送出する。この記憶装置25に格納していた稼働データの送出は、定期記録用の稼働データ45k〜45mの取得及び送信処理の間の空いている時間に並行して送出する。このように稼働データの取得及び送信と、記憶装置25に格納していた稼働データの送信の2つの処理を並行に実行するので、データを送信する遠心機2と受信するデータ管理装置1の処理能力の範囲内で、定期記録用の稼働データ45k〜45mの送信タイミングに影響を与えずに任意のタイミングで蓄積された運転情報を送出することができる。
次に、遠心機2における運転情報の収集、送信又は格納手順を図7のフローチャートを用いて説明する。図7のフローチャートに示す手順は、遠心機2の処理装置21がプログラムを実行することによってソフトウェア的に実現される。遠心機2の電源がオンになると、処理装置21は予め決められた起動手順に従って記憶装置25から処理プログラムを読み出して実行する。この際、処理装置21は、ネットワーク10が接続されていること、送信データ30を定期的にデータ管理装置1に送出する送信機能(自動送信モード)が有効にされていることを前提として、その状態下において時刻tにて図7のフローチャートに示す制御が開始される。この自動送信モードを行うか否かは、初期設定項目の一つとして任意に設定できるので、遠心機2をネットワーク10に接続しないでスタンドアロンで使用する場合には自動送信モードはOFFにする。
最初に、処理装置21は運転情報の取得及び自動送出の送信周期として、第1の所定間隔Tfを設定する。Tfの値は、数十秒から数分程度の任意の値とすれば良く、初期設定項目の一つとして予めユーザによって設定できる。そして、送信周期をカウントするためのタイマーによるタイムカウントを開始する(ステップ101)。次に処理装置21は、遠心機2の運転状態を監視し、特定イベントが発生したかを検出する(ステップ102)。ここで、特定イベントとは、例えば、スタートボタン選択によるロータの運転開始、ロータの加速後で設定回転数への到達、ストップボタンによるロータの減速開始、設定時間経過によるロータの減速開始、何らかのエラーの発生、ロータの減速後にロータが停止、ドア開、ドア閉、真空ポンプオン、真空ポンプオフ、運転中の運転条件変更による制御状態変化(回転速度、温度など)、遠心機2へのユーザのログイン又はログアウト、等の特徴のあるイベントであって、周期的に遠心機から定期的に送信される情報とは別に、データ管理装置1において記録すべき事象のデータである。ステップ102で特定イベントが発生した場合はステップ104に進み、特定イベントが発生していない場合はステップ103に進む。
ステップ103では、前回の稼働データを取得してから所定間隔Tfが経過したか判定し、経過していなかったらステップ102に戻る。次に処理装置21は、データ管理装置1に送出する運転情報を収集する(ステップ104)。収集するデータの内容は任意に設定できるが、本実施例では例えば、ロータ22の回転速度、RCF状態値、運転時間(経過時間)、ロータ温度、真空度、真空レベル、運転状態(停止中、加速中、減速中、ドアの状態、真空ポンプの状態など)が含まれる。次に、処理装置21は収集したデータを整列させて必要な情報を付加することにより図3で示すフォーマットの送信データ30の形式に変換し、ネットワーク10を介してデータ管理装置1へ送出する(ステップ105)。送出先となるデータ管理装置1は1台だけに限られずに、信頼性を向上させるために複数台とする冗長構成としても良い。この際、個々の遠心機2a〜2eは非同期的に送信データ30をデータ管理装置1に送信することになるが、それらはネットワーク10により衝突することなくすべてデータ管理装置1に到達する。
次に、処理装置21は、データ管理装置1から送信データ30を受信してデータ転送が正常に終了したことを示すACK(Acknowledgement)応答の受信を待つ(ステップ106)。次に、処理装置21は、所定の時間内にデータ管理装置1からACK応答を正常に受信したかを判定する(ステップ107)。設定された時間内に応答が無くてタイムアウトになった場合は、今回送信データが特定イベントのデータの場合(ステップ108)は、取得間隔に関係なく送信データ30を遠心機2の記憶装置25に記録し(ステップ110)、送信データが特定イベントのデータでない場合は、所定間隔Tfの時間経過毎(ステップ109)に、送信データ30を遠心機2の記憶装置25に記録(ステップ110)する。このようにして、送信データ30の送信ができない場合に遠心機2は自らが所有するメモリに格納するようにしたので、その後の、運転状況データの取得作業を継続することができる。但し、自動送出の送信周期たる第1の所定間隔Tfのままでは記憶装置25に割り当てられた記憶容量が不足する恐れがある。そこで、送信周期(取得周期)をTfからTf(但し、Tf<Tf)に変更する(ステップ111)。次に、処理装置21は、遠心運転が終了したか否かを判定し、遠心運転が終了した際の特定イベントデータ送信が完了していたら図7に示す処理を終了し、終了していない場合又は終了したが終了した旨の特定イベントデータの送信が終了指定なかったらステップ102に戻る(ステップ112)。
ステップ107において、処理装置21が所定の時間内にデータ管理装置1からACK応答を受け取った場合は、処理装置21は運転情報の取得及び自動送出の送信周期が第1の所定間隔Tfであるか否かを判定する(ステップ113)。ステップ113において自動送出の送信周期が第2の所定間隔Tfであることは、ネットワーク障害が回復した直後であり、記憶装置25に未送信のデータ(送信データ30)が格納されている状態であるので、処理装置21は自動送出の周期を第1の所定間隔Tfに戻し(ステップ114)、未処理の送信データ30を送信するプログラム(図9のフローチャートにて後述)を起動し(ステップ115)、ステップ112に進む。ステップ113において、送信周期が第1の所定間隔Tfである場合は既にステップ115が起動され、送信周期もネットワーク10の正常時に戻されているので、ステップ114、115を実行すること無くステップ112に進む。
以上説明した手順によって、ネットワークの通信障害が生じた場合にも、稼働データの収集頻度が下がるものの、運転情報(特定イベントデータ、稼働データ)を継続して取得することができる。また、ネットワーク障害期間の経過に伴って、稼働データ収集間隔を拡げるので、ネットワーク障害が長期化した場合には、許容され得る収集間隔を保つ機能を備えつつ、短時間のネットワーク障害に対しては、より好ましい短周期の稼働データを記憶することができる。このように稼働データの取得頻度を減少させても特定イベントデータだけはすべて取得するので、ネットワーク障害期間中の稼働データもデータ管理装置で管理することが可能となり、トレーサビリティ消失に起因する試料の廃棄等の損失リスクを軽減することができる。尚、図7のフローチャートで示す手順は種々変更が可能である。例えば、ネットワーク10がダウンしている場合は、ステップ105、106の実行が不能となるが、その場合はそれらのステップをスキップするように構成しても良い。また、ステップ107にて所定時間内にACK応答が無い場合に、1〜数回だけリトライするように構成しても良い。
次に図8を用いてデータ管理装置1側の運転情報の受信処理について説明する。図8はデータ管理装置1の処理装置11がコンピュータプログラムを実行することにより実現するものであって、管理対象(遠心機2)から送信される運転情報の記録作業を示すフローチャートである。本実施例では、データ管理装置1は接続されている管理対象の遠心機2のリストを有している。まず、データ管理装置1は、遠心機2からの送信データ30を受信すると(ステップ151)、ヘッダ情報31からその発信元の機種名および本体IDを識別する(ステップ152)。次に、受信した送信データ30の本体IDが、データ管理装置1における接続リストに登録された遠心機2(管理対象)であるかを判定し(ステップ153)、登録されていなかったら受信したデータを無視(破棄)するためにステップ151に戻る。ステップ153にて登録されている場合、つまり管理対象の遠心機2である場合は、データ管理装置1は受信したデータが正常であるかどうか、その正当性を判定する(ステップ154)。これは送信データ30に付加されたチェック・コード等の公知の検証技術を用いて確認できる。ステップ154で正常である場合は、受信データをデータ管理装置1の記憶装置13に遠心機2の機器毎に分けて記録し(ステップ155)、送信元に対してACK応答を返信した後にステップ151に戻る(ステップ156)。一方、ステップ154にて受信したデータが正常でない場合は、送信元の遠心機2に対してリトライ送信の要求、例えば、NACK応答を返信する(ステップ157)。尚、詳細な説明を省略するが、公知のファイアウォール機能を用いて、未知のIPアドレス、あるいは信頼できないIPアドレスからデータ管理装置1へのデータ送信を遮断するように構成すると好ましい。
次に図9のフローチャートを用いて障害復旧時において遠心機2が蓄積された送信データ30をデータ管理装置1に送信する手順を説明する。この手順は処理装置21がプログラムを実行することによってソフトウェア的に実現されるが、遠心機2の運転終了を待たずに図7で示すフローチャートの手順と並行して実行すると良い。また、図7の手順を実行するプログラムは、図7のステップ115にて呼び出されることにより実行を開始する。まず、処理装置21は記憶装置25に格納された運転情報のデータが未送信のまま残っているかどうかを判定する(ステップ181)。ここで、残っていない場合は処理を終了し、残っている場合は、ネットワーク10がビジーでなくデータ管理装置1と送信可能であるかを判定する(ステップ182)。送信不能である場合は待機し、送信可能である場合は、記憶装置25の内部メモリ内の未送信の送信データ30を順次送信する(ステップ183)。この処理によって図7のフローチャートの手順の実行の合間に、即ち、ネットワーク10が利用可能なときに一時的に記憶装置25に格納しておいた未送信データが一つずつ送信されることになる。次に、処理装置21は送信したデータのACK応答があったかどうかを判定し、応答がない場合はステップ183に戻り、リトライ送信を行う(ステップ184)。尚、ここでは図示していないが再送信をしてもACK応答がない場合は、図9の処理を終了しても良い。次に、ステップ184にてACK応答があった場合は、送信済の送信データ30を記憶装置25から削除し、ステップ181に戻る(ステップ185)。以上のように、ネットワークの障害が復帰した時に、遠心機2は記憶装置25に蓄積した送信データ30をデータ管理装置1に送出するので、遅滞なくデータ管理装置1での収集データを補完することができ、信頼性の高い遠心機の運転情報収集システムを実現できる。
次に図10及び図11を用いて本発明の第二の実施例を説明する。図10は、本発明の第2の実施例に係る遠心機の運転中に通信障害が発生した場合の運転情報の収集タイミングを示すタイムチャートである。図1と同様に、時刻tで運転開始、時刻tで整定、時刻tで通信障害の発生を示している。時刻tにて通信障害が発生すると、第一の実施例と同様に所定間隔Tfで稼働データdr以降を内部の記憶装置25に記憶する。その後、通信障害が継続し、時刻t52の稼働データdr50の記憶したとき、内部メモリにはTf周期の稼働データが合計50件(dr〜dr50)となる。ここで、内部メモリに記憶できる稼働データが最大100件とすると、時刻t53で最大記憶数の50%を超えたことになる。その後さらに通信障害が長期化すると、時刻tからt52までと同じ時間が経過した時点で記憶メモリが満杯になり、それ以上の稼働データの記憶ができなくなる。そこで、記憶装置25の残容量が所定以下に減少、ここでは50%以下になった時刻t53で記憶周期をTfより長いTfに切り替え、dr52以降の稼働記録を継続することにより、記録時間の長期化を図る。尚、図10では時刻t53以降は特定イベントデータを図示していないが、特定イベントは第一の実施例と同様に確実に取得し、周期的に取得される稼働データ(dr52、dr52、・・)と共に時系列で記憶装置25に記憶する。
図10にて示した手順は図7で示したフローチャートの一部を変更するだけで実現できる。図11はその変更箇所を示す部分フローであり、図7で示したステップ111を図11のステップ111a〜111cに置き換える。ここでは、ステップ111aにおいて、間隔がTfであって、記憶装置25で運転情報の記憶用に割り当てられたメモリ領域の残量が50%未満になったか否かを判定する(ステップ111a)。ここで、間隔がTfであるかどうかを判定したのは、Tfであることはデータ管理装置1へデータ送信が行われていないことを意味するからである。ステップ111aにてNoと判定された場合は、周期的に取得される稼働データの取得間隔をTf(但し、Tf>Tf)に変更する(ステップ111a)。ステップ111aにてYESと判定された場合、つまりメモリ領域の残量が50%未満になった場合には、周期的に取得される稼働データの取得間隔をTf(但し、Tf>Tf)に変更する(ステップ111b)。このようにして通信障害期間中の内部メモリは、最初の半分は周期Tfの稼働データdt、dt、・・・、dt52が記憶され、後半は周期Tfの稼働データdt53、dt54、・・・が格納されることになる。尚、通信障害期間中の記憶周期を長くする変更処理は1回だけで無く、内部メモリの残り容量の低下や通信障害の長期化に伴って複数回行うように構成しても良い。
次に、図12及び図13を用いて本発明の第三の実施例を説明する。図12は、通信障害期間中の稼働データが記憶される内部メモリマップを示す。内部メモリは稼働データ100件分の記録ができ、1から100までのインデクスが割り付けられている。第3の実施例においては、稼働データの取得間隔をTfからTfに変更するのでは無く、所得間隔はそのままに、メモリ上において格納済のデータを1つおきに間引くことにより第二の実施例と同様の効果が得られるようにした。即ち、図12の左側の状態で、メモリの残量が半分以下になったら、右側のようにdt52以前の稼働データを1つおきに削除して移動させるようにして、間引きを実行すれば、dt52までの稼働データは半分に削減できるので、メモリの残り容量をより多く確保し、通信障害の長期化に備えることができる。これは実施例2が記憶装置に格納する前に取得周期そのものを代えることにより稼働データの数を減らすことに対して、実施例3では一旦メモリ上に格納して、格納した後にデータを削除することにより間引きを行うようにしたものである。図12の例では左側のようにインデクス1〜52までに格納されたデータを、一つおきに削除して、右側で示すように詰めるようにした。インデクス27〜52の部分はデータを消去すると良い。尚、この間引く度合は1つ置きに限らず2つおきにしても良い。また間引きを行うタイミングは、メモリ残量が50%を切った1回だけとは限らず、内部メモリの残り容量の低下とともに複数回行うように構成しても良い。実施例3においてもネットワーク障害期間の経過に伴って、稼働データ収集間隔を拡げることと同じ効果が得られるので、ネットワーク障害が長期化した場合には、許容され得る収集間隔を保つ機能を備えつつ、短時間のネットワーク障害に対しては、より好ましい短周期の稼働データを記憶することができる。このようにデータを間引く場合、特定イベントは間引きの対象から除くようにすると運転が変化した時や、遠心機の運転条件等が変更された時の情報を確実に残すことができる。
図12にて示した手順は図7で示したフローチャートの一部を変更するだけで実現できる。図13はその変更箇所を示す部分フローであり、図7で示したステップ101を図13の101’に置き換えて、図7のステップ110とステップ111の間に図13で示すステップ110a〜110cを挿入することで実施例3の手順を示すフローチャートとなる。ステップ101’では、図7で示したステップ101に比べて図12にて示したようなメモリ空間の圧縮処理を実行した回数のカウンタN(メモリ圧縮回数N)をゼロクリアする処理を追加する。そしてステップ110の実行後に、ステップ110aにて、メモリ圧縮回数Nが0であって、且つ、記憶装置のメモリ空間の残容量が50%未満であるかどうかを判定する(ステップ110a)。ここで、メモリ圧縮回数Nが0の場合は、記憶されたデータの圧縮処理(間引き)を行い、図12に示したように、dr〜dr50のうち一つずつ間引きして偶数番号のデータだけをメモリ内に残す(ステップ110b)。次に、メモリ圧縮回数Nを1増やして、図7のステップ111に移る。尚、ステップ110bにおいて、稼働データの取得間隔をTfからTfに変更しても良い。このように通信障害期間中にメモリに格納されたデータの圧縮作業を行うので、少ないメモリにおいて長時間に対応する稼働データを確保することができる。尚、メモリ空間を圧縮する作業は1回だけで無く、さらに、メモリ圧縮回数N=1かつメモリ残80%未満でもう一度実行する等、メモリの残容量のさらなる低下や通信障害の長期化に伴って複数回行うように構成しても良い。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。上記で述べた実施例では、通信障害が復旧後に、定期的に送信される運転情報の送信の合間に記憶装置25に記憶されたデータの送信を行っているが、データの送信のタイミングはこれに限るものではなく、例えば遠心機が停止し、稼働記録を一旦終了してからまとめて送信しても良いし、ユーザの操作によって図9の送信処理を起動させるようにしても良い。また、データ管理装置1は、再送された稼働データを、時刻データや一貫番号等に従って通信障害がない時の稼働データとともに並べ直して保管しても良いし、通信障害があった時の運転情報のデータを別枠で保管しても良い。
1 データ管理装置 2、2a〜2e 遠心機
10 ネットワーク 11 処理装置
12 表示装置 13 記憶装置
14 通信制御装置 19 コネクタ
21 処理装置 22 ロータ
23 駆動部 24 冷却部
25 記憶装置 26 操作表示装置
27 通信制御装置 29 コネクタ
30 送信データ 31 ヘッダ情報
31a 機種名 31b 本体ID
31c ユーザ名 31d 日時
32 遠心条件設定値 33 運転状態データ
34 その他(のデータ) 40 速度線
41〜44 特定イベントデータ 45a〜45k 稼働データ
Tf 第1の所定間隔(周期) Tf 第2の所定間隔(周期)
Tf 第3の所定間隔(周期)

Claims (8)

  1. 駆動部と、該駆動部によって回転され試料を保持するためのロータと、前記駆動部の回転を制御する制御部と、通信手段を介して外部のデータ管理装置と通信するための通信制御手段を有する遠心機であって、
    前記制御部は、
    前記ロータの回転を加速させ、入力された設定時間だけ設定速度で前記ロータを回転させ、前記設定時間の経過後に前記ロータを減速するよう制御し、
    時間情報と前記ロータの回転速度を含第1の所定間隔Tf毎に定期的に取得される稼働データと、第1の所定間隔Tf 毎とは別に非定期に取得されるものであって前記遠心機の運転状態の変化点を示すイベントの生時時間情報と前記ロータの回転速度を含む特定イベントデータを前記データ管理装置に送信し、
    前記データ管理装置との通信に障害が発生したことを検出すると、前記障害の発生期間中の稼働データを第2の所定間隔Tf(但し、Tf>Tf)毎に前記遠心機内に設けられた記憶装置に記憶し、併せて前記特定イベントデータを前記記憶装置に記憶することを特徴とする遠心機。
  2. 前記制御部は、前記障害の復旧後に前記記憶装置に記憶された前記稼働データ及び前記特定イベントデータを前記データ管理装置へ送出することを特徴とする請求項1に記載の遠心機。
  3. 前記制御部は、前記記憶装置に記憶された前記稼働データ及び前記特定イベントデータを前記データ管理装置へ送出したら、前記記憶装置に格納された送信済みの前記稼働データ及び前記特定イベントデータを削除することを特徴とする請求項2に記載の遠心機。
  4. 前記第1の所定間隔Tf、又は/及び、前記第2の所定間隔Tfの値は、予めユーザによって設定可能としたことを特徴とする請求項2又は3に記載の遠心機。
  5. 前記制御部は、前記障害の発生期間中に前記記憶装置の残容量の減少に応じて、前記第2の所定間隔Tfを第3の所定間隔Tf(但し、Tf>Tf)に変更することを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の遠心機。
  6. 前記制御部は、前記障害の発生期間中に前記記憶装置の残容量の減少に応じて、前記記憶装置に記憶された前記稼働データの一部を削除して間引くことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の遠心機。
  7. 前記制御部は、前記障害の復旧後に前記記憶装置に記憶された前記稼働データ及び前記特定イベントデータを前記データ管理装置へ送出する処理を、遠心運転中に並列処理にて実行することを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の遠心機。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の遠心機と、
    前記遠心機と外部のネットワークを介して接続されたデータ管理装置と、を有し、
    前記データ管理装置は、前記遠心機から送出された前記稼働データ及び前記特定イベントデータを機器毎に記録し、
    前記データ管理装置は、前記障害の復旧後に前記障害の発生期間中の前記稼働データを前記遠心機から受信し、すでに受信済の前記稼働データと統合することを特徴とする遠心機の運転情報収集システム。
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