JP3929908B2 - 無線通信システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、通常は遠隔地にあるプラントのデータを定周期で可能な限り早く無線回線を通信媒体として収集するが、一時的に通信不能な状態となり、通信が回復した場合に、その期間、子局で蓄積しているデータを収集することにより通信不能期間のプラントの状態を示すデータを復元表示するための無線通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の無線通信システムにおいては、例えば1時間に1回の割合で送信される保守信号の応答信号に子局側で集計したデータを載せて、時報データなどの分割データとして親局に送信している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−24574号公報(第1−8頁、第6図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の無線通信システムでは、各子局にデータ蓄積機能を有し、各子局側で蓄積したデータを集計して例えば1時間に1回の割合で分割して親局に送るようにシステムが構成されているので、データを収集する周期になるまで、その直前のプラントの状態を表すデータを見ることができないなどの問題点があった。また、子局側で集計したデータは例えば日報データを作成するためのデータであり、より詳細なデータ、例えばトレンドデータ等のデータを表示させることができないなどの問題があった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、例えば30秒や1分周期等、短い周期でプラントの状態を監視できるとともに、無線回線における通信が一時的に不能な状態となっても、その通信不能であった時間帯のプラントの状態を表すデータを復元することができる無線通信システムを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る無線通信システムは、タイムスタンプ付きのプラントデータを一定周期で蓄積する蓄積データ格納用メモリを有する子局と、前記子局と無線回線を介して接続される回線接続時の時刻データを格納する時刻データ格納用メモリを有し、回線接続時に前記子局からのプラントデータを収集し、通信バスを介して接続された監視制御装置に、収集された子局からのプラントデータを送信する親局とを備え、前記親局は、前記子局と回線接続されて前記子局からのプラントデータの収集及び前記監視制御装置へのプラントデータの送信が完了したときに、前記時刻データ格納用メモリに格納された時刻データを削除すると共に、前記時刻データ格納用メモリに時刻データが残されているか否かを判定し、残されていなければ回線を切断し、残されていれば当該時刻データを前記子局に送信し、前記子局は、前記親局から送信された時刻データの時刻に最も近いタイムスタンプ付きのプラントデータを前記蓄積データ格納用メモリから検索して前記親局に送信し、さらに、前記親局は、前記時刻データの前記子局への送信に基づいて前記子局から送信されるプラントデータを受信して前記監視制御装置に送信し、前記子局に送信した時刻データを前記時刻データ格納用メモリから削除することを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は、この発明の実施の形態1による無線通信システムを示す構成図である。図1に示す実施の形態1による無線通信システムは、監視制御装置1に通信バス2を介して接続される親局3と、無線回線4を介して親局3と通信を行う子局5とを備えており、子局5は、本システムの監視制御対象となるプラント6を直接監視制御している。なお、子局5については、実際は複数台の子局が親局3に無線回線4を介して接続される場合が多いが、図1においてはこれを省略し、1台の子局5のみ親局3に無線回線4を介して接続される例を示している。
【0008】
ここで、親局3は、通信バス2のインターフェースを実現する通信バスI/F部7と、無線回線4を介して子局5との無線通信を実現する無線部8と、無線部8に接続され無線通信を行うために電波の送受信を行う空中線9と、通信を実現するためのデータを送出する順番を制御したり、受信データの変換を行ったり、通信データを作成したりして、通信バスI/F部7と無線部8がそれぞれ機能するように統括制御を行うデータ制御部10と、子局5との回線接続時の時刻データを格納する時刻データ格納用メモリ11とを有する。
【0009】
また、子局5は、無線回線4を介して親局3との無線通信を実現する無線部12と、無線部12に接続され無線通信を行うために電波の送受信を行う空中線13と、プラント6に設置された機器との間で直接信号の入出力を行う信号入出力部14と、通信を実現するためのデータを送出する順番を制御したり、受信データの変換を行ったり、通信データを作成したりして、無線部12と信号入出力部14がそれぞれ機能するように統括制御を行うデータ制御部15と、プラント6から入力される信号のデータ(プラントデータ)が例えば10秒等の一定周期でデータ制御部15によりその時刻のタイムスタンプ付で格納される蓄積データ格納用メモリ16とを有する。
【0010】
次に、上記実施の形態1の動作について図2を参照しながら説明する。図2は、無線通信システムの通信動作を示すフローチャートであり、ステップ17からステップ34の処理で構成される。なお、図2のフローチャートによる動作とは非同期で、子局3では、プラント6から入力される信号データを、例えば10秒等の一定周期間隔にてデータ制御部15によりそのときの時刻のタイムスタンプ付で蓄積データ格納用メモリ16に記憶しているものとする。
【0011】
まず、親局3は、子局5へ無線回線4を接続する(ステップ17)。このとき、親局3は、子局5へ無線回線4を接続したときの時刻データを時刻データ格納用メモリ11に記録する(ステップ18)。無線回線4の接続が成功した場合(ステップ19)、子局5は、親局3から無線回線4が接続されたことを検知できる(ステップ20)。無線回線4の接続を検知した子局5は、その時点でプラント6から入力されているプラント信号データ(プラントデータ)を、無線回線4を介して親局3に送信する(ステップ21)。親局3は、子局5からプラント信号データを受信した後(ステップ22)、そのデータを、通信バス2を介して監視制御装置1に送信する(ステップ23)。監視制御装置1は、通信バス2を介して受信したデータを、例えばモニタ画面等に表示する(ステップ24)。親局3は、子局5からのデータ収集および監視制御装置1へのデータ送信が完了したことにより、ステップ18にて時刻データ格納用メモリ11に記録した時刻データを削除する(ステップ25)。
【0012】
次に、親局3におけるデータ制御部10は、時刻データ格納用メモリ11に時刻データが記録されているか検索をする(ステップ26)。もし記録されている時刻データが残されていた場合は、その時刻に無線回線4の接続を試みたが、何等かの原因により子局5からのデータ収集に失敗したことになる。時刻データ格納用メモリ11に時刻データが残されていた場合、親局3は、子局5にその時刻データを、無線回線4を介して送信する(ステップ27)。子局5は、親局3から時刻データを受信した場合(ステップ28)、例えば10秒等の一定周期間隔にてデータ制御部15によりタイムスタンプ付で蓄積しているプラント信号データをタイムスタンプをキーとして検索して、受信した時刻データの時刻に一番近いタイムスタンプが付されたデータを検索し、親局3に無線回線4を介して送信する(ステップ29)。
【0013】
親局3は、子局5から受信したデータに時刻データを付して、通信バス2を介して監視制御装置1に送信する(ステップ30)。監視制御装置1では、受信したデータを元に、欠測していた表示を復元して、例えばモニタ画面等に表示する(ステップ31)。親局3は、先に子局5に送信した時刻データを、時刻データ格納用メモリ11から削除する(ステップ32)。全ての通信が終了したので、親局3は、無線回線4を切断する(ステップ33)。次に、親局3は、回線接続先を次の局番を有する子局5に切換えて(ステップ33)、ステップ17に戻る。
【0014】
なお、ステップ19にて無線回線4の接続が成功しなかったときは、ステップ34へ移行して回線接続先を次の局番を有する子局5に切換える。また、ステップ26にて親局3の時刻データ格納用メモリに時刻データがない場合については、ステップ33に移行して無線回線4を切断する。
【0015】
従って、実施の形態1によれば、ステップ17からステップ34を繰り返して実行することにより、親局3に接続されている複数台の子局5から、例えば30秒や1分周期等、短い周期で遠隔地に設置されているプラント6の状態を監視できると共に、無線回線4の接続が失敗したときやデータ収集が失敗したときにも、その時間帯のプラント6のデータを復元することができ、信頼性の高い無線通信システムを得ることができる。
【0016】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、図2のフローチャートに示すように、一時的に通信不能になったり、データ収集に失敗したりした場合でもその時間帯のプラント6の状態を表すデータを復元する方法について述べたが、この実施の形態2では、図3に示すように、ステップ32の処理を実施した後にステップ26に移行するようにする。
【0017】
すなわち、親局3は、時刻データの子局5への送信に基づいて子局5から送信されるプラントデータを受信して監視制御装置1に送信し、子局5に送信した時刻データを時刻データ格納用メモリ11から削除した後、再び時刻データ格納用メモリ11に時刻データが残されているか否かを判定し(図3のステップ32→26)、残されていれば、その時刻データの子局5への送信に基づいて子局5から送信されるプラントデータを受信して監視制御装置1に送信し、子局5に送信した時刻データを時刻データ格納用メモリ11から削除する処理を繰り返した後、時刻データ格納用メモリ11に時刻データがなくなった状態で回線を切断する(図3のステップ26→33)。
【0018】
このようにすることで、1回の回線接続で、一時的に通信不能になったり、データ収集に失敗したりした時間帯のプラント6のデータを全て収集でき、欠測したデータを早く復元することができる。
【0019】
なお、図3に示す実施の形態2に係るフローチャートは、ステップ32の処理後にステップ26に移行する処理が図2に示す実施の形態1に係るフローチャートと異なるだけで、その他は同様である。
【0020】
実施の形態3.
上記実施の形態1では、図2のフローチャートに示すように、一時的に通信不能になったり、データ収集に失敗したりした場合でもその時間帯のプラント6の状態を表すデータを復元する方法について述べたが、通信不能になる原因として無線部8の異常が考えられる。この実施の形態3では、このような無線部8の異常時に対応して、図4に示すシステム構成図のように、親局3に、無線部35と空中線36を別途追加して、図5のフローチャートに示すように、無線部8が異常でないかの判断を行うステップ38を追加し、もし異常であれば、無線部35に切換を行い、無線回線37を介して子局5と通信する。
【0021】
すなわち、親局3に、子局5と無線回線4を介して接続される、切り換え可能な無線手段としての無線部及び空中線を複数備える。
【0022】
このようにすることで、無線部8の異常時にも無線部35に切り換わりデータ収集を成功する確率が向上して、実施の形態1に比べて更に信頼性に優れた無線システムを得ることができる。
【0023】
なお、図4に示す実施の形態2に係るシステム構成図は、親局3に、無線部35と空中線36が追加されている以外は図1に示す実施の形態1と同様である。また、図5に示す実施の形態3に係るフローチャートもまた、ステップ17の処理前にステップ38と39が追加されている以外は図2に示す実施の形態1と同様である。
【0024】
実施の形態4.
上記実施の形態1では、図2のフローチャートに示すように、一時的に通信不能になったり、データ収集に失敗したりした場合でもその時間帯のプラント6の状態を表すデータを復元する方法について述べたが、子局5においては、親局3に対して現在のプラント6の信号データを送信することができるため、蓄積データ格納用メモリ16に一定周期で格納しているタイムスタンプ付データのうち、データ送信できた時間近傍のデータは不要となる。この実施の形態4では、このような不要データを削除するため、図6のフローチャートに示すように、ステップ25の後にステップ40を新たに設け、その不要なデータを削除するようにする。
【0025】
すなわち、子局5により、親局3が時刻データ格納用メモリ11から時刻データを削除したときに、蓄積データ格納用メモリ16から当該時刻データの時刻近傍で蓄積したデータを削除するようにする。
【0026】
このようにすることで、蓄積データ格納用メモリ16のメモリサイズを小さくすることができ、経済性に優れた無線通信システムを得ることができる。また、ステップ29におけるデータの検索時間を短くすることができ、性能を向上することができる。
【0027】
なお、実施の形態4に係るシステム構成図は、図1に示す実施の形態1と同様である。また、図6に示す実施の形態4に係るフローチャートもまた、ステップ25の処理後にステップ40が追加されている以外は図2に示す実施の形態1と同様である。
【0028】
実施の形態5.
上記実施の形態1では、図2のフローチャートに示すように、一時的に通信不能になったり、データ収集に失敗したりした場合でもその時間帯のプラント6の状態を表すデータを復元する方法について述べたが、この実施の形態5では、図7に示すように、監視制御装置1に人間の操作により復元したい時刻のデータを入力指定することができる時刻データ入力部41を設け、時刻データを入力した場合に、通信バス2を介して親局3の時刻データ格納用メモリ11に上記時刻データを格納する手段を設けている。
【0029】
このようにすることで、例えば親局3が1分周期で各子局5のデータを収集している場合、監視制御装置1には1分周期のデータしか表示できないが、その中間、例えば30秒後のプラント6の状態を示すデータを監視制御装置1に表示することができるようになり、より高機能な無線通信システムを得ることができる。
【0030】
なお、図7に示す実施の形態5に係るシステム構成図は、監視制御装置1に時刻データ入力部41が設けられている以外は図1に示す実施の形態1と同様である。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、子局をプラントのデータを蓄積するように構成し、無線通信が一時的に不能になった場合、その蓄積したデータを親局から収集する手段を設けたので、監視制御装置での欠測した表示データを復元することができ、信頼性の高い無線通信システムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る無線通信システムを示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る通信動作を示すフローチャートである
【図3】 この発明の実施の形態2に係る通信動作を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態3に係る無線通信システムを示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る通信動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態4に係る通信動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態5に係る無線通信システムを示す構成図である。
【符号の説明】
1 監視制御装置、3 親局、4 無線回線、5 子局、6 プラント、8,35 無線部、11 時刻データ格納用メモリ、16 蓄積データ格納用メモリ、41 時刻データ入力部。
【発明の属する技術分野】
この発明は、通常は遠隔地にあるプラントのデータを定周期で可能な限り早く無線回線を通信媒体として収集するが、一時的に通信不能な状態となり、通信が回復した場合に、その期間、子局で蓄積しているデータを収集することにより通信不能期間のプラントの状態を示すデータを復元表示するための無線通信システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の無線通信システムにおいては、例えば1時間に1回の割合で送信される保守信号の応答信号に子局側で集計したデータを載せて、時報データなどの分割データとして親局に送信している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−24574号公報(第1−8頁、第6図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の無線通信システムでは、各子局にデータ蓄積機能を有し、各子局側で蓄積したデータを集計して例えば1時間に1回の割合で分割して親局に送るようにシステムが構成されているので、データを収集する周期になるまで、その直前のプラントの状態を表すデータを見ることができないなどの問題点があった。また、子局側で集計したデータは例えば日報データを作成するためのデータであり、より詳細なデータ、例えばトレンドデータ等のデータを表示させることができないなどの問題があった。
【0005】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、例えば30秒や1分周期等、短い周期でプラントの状態を監視できるとともに、無線回線における通信が一時的に不能な状態となっても、その通信不能であった時間帯のプラントの状態を表すデータを復元することができる無線通信システムを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る無線通信システムは、タイムスタンプ付きのプラントデータを一定周期で蓄積する蓄積データ格納用メモリを有する子局と、前記子局と無線回線を介して接続される回線接続時の時刻データを格納する時刻データ格納用メモリを有し、回線接続時に前記子局からのプラントデータを収集し、通信バスを介して接続された監視制御装置に、収集された子局からのプラントデータを送信する親局とを備え、前記親局は、前記子局と回線接続されて前記子局からのプラントデータの収集及び前記監視制御装置へのプラントデータの送信が完了したときに、前記時刻データ格納用メモリに格納された時刻データを削除すると共に、前記時刻データ格納用メモリに時刻データが残されているか否かを判定し、残されていなければ回線を切断し、残されていれば当該時刻データを前記子局に送信し、前記子局は、前記親局から送信された時刻データの時刻に最も近いタイムスタンプ付きのプラントデータを前記蓄積データ格納用メモリから検索して前記親局に送信し、さらに、前記親局は、前記時刻データの前記子局への送信に基づいて前記子局から送信されるプラントデータを受信して前記監視制御装置に送信し、前記子局に送信した時刻データを前記時刻データ格納用メモリから削除することを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1は、この発明の実施の形態1による無線通信システムを示す構成図である。図1に示す実施の形態1による無線通信システムは、監視制御装置1に通信バス2を介して接続される親局3と、無線回線4を介して親局3と通信を行う子局5とを備えており、子局5は、本システムの監視制御対象となるプラント6を直接監視制御している。なお、子局5については、実際は複数台の子局が親局3に無線回線4を介して接続される場合が多いが、図1においてはこれを省略し、1台の子局5のみ親局3に無線回線4を介して接続される例を示している。
【0008】
ここで、親局3は、通信バス2のインターフェースを実現する通信バスI/F部7と、無線回線4を介して子局5との無線通信を実現する無線部8と、無線部8に接続され無線通信を行うために電波の送受信を行う空中線9と、通信を実現するためのデータを送出する順番を制御したり、受信データの変換を行ったり、通信データを作成したりして、通信バスI/F部7と無線部8がそれぞれ機能するように統括制御を行うデータ制御部10と、子局5との回線接続時の時刻データを格納する時刻データ格納用メモリ11とを有する。
【0009】
また、子局5は、無線回線4を介して親局3との無線通信を実現する無線部12と、無線部12に接続され無線通信を行うために電波の送受信を行う空中線13と、プラント6に設置された機器との間で直接信号の入出力を行う信号入出力部14と、通信を実現するためのデータを送出する順番を制御したり、受信データの変換を行ったり、通信データを作成したりして、無線部12と信号入出力部14がそれぞれ機能するように統括制御を行うデータ制御部15と、プラント6から入力される信号のデータ(プラントデータ)が例えば10秒等の一定周期でデータ制御部15によりその時刻のタイムスタンプ付で格納される蓄積データ格納用メモリ16とを有する。
【0010】
次に、上記実施の形態1の動作について図2を参照しながら説明する。図2は、無線通信システムの通信動作を示すフローチャートであり、ステップ17からステップ34の処理で構成される。なお、図2のフローチャートによる動作とは非同期で、子局3では、プラント6から入力される信号データを、例えば10秒等の一定周期間隔にてデータ制御部15によりそのときの時刻のタイムスタンプ付で蓄積データ格納用メモリ16に記憶しているものとする。
【0011】
まず、親局3は、子局5へ無線回線4を接続する(ステップ17)。このとき、親局3は、子局5へ無線回線4を接続したときの時刻データを時刻データ格納用メモリ11に記録する(ステップ18)。無線回線4の接続が成功した場合(ステップ19)、子局5は、親局3から無線回線4が接続されたことを検知できる(ステップ20)。無線回線4の接続を検知した子局5は、その時点でプラント6から入力されているプラント信号データ(プラントデータ)を、無線回線4を介して親局3に送信する(ステップ21)。親局3は、子局5からプラント信号データを受信した後(ステップ22)、そのデータを、通信バス2を介して監視制御装置1に送信する(ステップ23)。監視制御装置1は、通信バス2を介して受信したデータを、例えばモニタ画面等に表示する(ステップ24)。親局3は、子局5からのデータ収集および監視制御装置1へのデータ送信が完了したことにより、ステップ18にて時刻データ格納用メモリ11に記録した時刻データを削除する(ステップ25)。
【0012】
次に、親局3におけるデータ制御部10は、時刻データ格納用メモリ11に時刻データが記録されているか検索をする(ステップ26)。もし記録されている時刻データが残されていた場合は、その時刻に無線回線4の接続を試みたが、何等かの原因により子局5からのデータ収集に失敗したことになる。時刻データ格納用メモリ11に時刻データが残されていた場合、親局3は、子局5にその時刻データを、無線回線4を介して送信する(ステップ27)。子局5は、親局3から時刻データを受信した場合(ステップ28)、例えば10秒等の一定周期間隔にてデータ制御部15によりタイムスタンプ付で蓄積しているプラント信号データをタイムスタンプをキーとして検索して、受信した時刻データの時刻に一番近いタイムスタンプが付されたデータを検索し、親局3に無線回線4を介して送信する(ステップ29)。
【0013】
親局3は、子局5から受信したデータに時刻データを付して、通信バス2を介して監視制御装置1に送信する(ステップ30)。監視制御装置1では、受信したデータを元に、欠測していた表示を復元して、例えばモニタ画面等に表示する(ステップ31)。親局3は、先に子局5に送信した時刻データを、時刻データ格納用メモリ11から削除する(ステップ32)。全ての通信が終了したので、親局3は、無線回線4を切断する(ステップ33)。次に、親局3は、回線接続先を次の局番を有する子局5に切換えて(ステップ33)、ステップ17に戻る。
【0014】
なお、ステップ19にて無線回線4の接続が成功しなかったときは、ステップ34へ移行して回線接続先を次の局番を有する子局5に切換える。また、ステップ26にて親局3の時刻データ格納用メモリに時刻データがない場合については、ステップ33に移行して無線回線4を切断する。
【0015】
従って、実施の形態1によれば、ステップ17からステップ34を繰り返して実行することにより、親局3に接続されている複数台の子局5から、例えば30秒や1分周期等、短い周期で遠隔地に設置されているプラント6の状態を監視できると共に、無線回線4の接続が失敗したときやデータ収集が失敗したときにも、その時間帯のプラント6のデータを復元することができ、信頼性の高い無線通信システムを得ることができる。
【0016】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、図2のフローチャートに示すように、一時的に通信不能になったり、データ収集に失敗したりした場合でもその時間帯のプラント6の状態を表すデータを復元する方法について述べたが、この実施の形態2では、図3に示すように、ステップ32の処理を実施した後にステップ26に移行するようにする。
【0017】
すなわち、親局3は、時刻データの子局5への送信に基づいて子局5から送信されるプラントデータを受信して監視制御装置1に送信し、子局5に送信した時刻データを時刻データ格納用メモリ11から削除した後、再び時刻データ格納用メモリ11に時刻データが残されているか否かを判定し(図3のステップ32→26)、残されていれば、その時刻データの子局5への送信に基づいて子局5から送信されるプラントデータを受信して監視制御装置1に送信し、子局5に送信した時刻データを時刻データ格納用メモリ11から削除する処理を繰り返した後、時刻データ格納用メモリ11に時刻データがなくなった状態で回線を切断する(図3のステップ26→33)。
【0018】
このようにすることで、1回の回線接続で、一時的に通信不能になったり、データ収集に失敗したりした時間帯のプラント6のデータを全て収集でき、欠測したデータを早く復元することができる。
【0019】
なお、図3に示す実施の形態2に係るフローチャートは、ステップ32の処理後にステップ26に移行する処理が図2に示す実施の形態1に係るフローチャートと異なるだけで、その他は同様である。
【0020】
実施の形態3.
上記実施の形態1では、図2のフローチャートに示すように、一時的に通信不能になったり、データ収集に失敗したりした場合でもその時間帯のプラント6の状態を表すデータを復元する方法について述べたが、通信不能になる原因として無線部8の異常が考えられる。この実施の形態3では、このような無線部8の異常時に対応して、図4に示すシステム構成図のように、親局3に、無線部35と空中線36を別途追加して、図5のフローチャートに示すように、無線部8が異常でないかの判断を行うステップ38を追加し、もし異常であれば、無線部35に切換を行い、無線回線37を介して子局5と通信する。
【0021】
すなわち、親局3に、子局5と無線回線4を介して接続される、切り換え可能な無線手段としての無線部及び空中線を複数備える。
【0022】
このようにすることで、無線部8の異常時にも無線部35に切り換わりデータ収集を成功する確率が向上して、実施の形態1に比べて更に信頼性に優れた無線システムを得ることができる。
【0023】
なお、図4に示す実施の形態2に係るシステム構成図は、親局3に、無線部35と空中線36が追加されている以外は図1に示す実施の形態1と同様である。また、図5に示す実施の形態3に係るフローチャートもまた、ステップ17の処理前にステップ38と39が追加されている以外は図2に示す実施の形態1と同様である。
【0024】
実施の形態4.
上記実施の形態1では、図2のフローチャートに示すように、一時的に通信不能になったり、データ収集に失敗したりした場合でもその時間帯のプラント6の状態を表すデータを復元する方法について述べたが、子局5においては、親局3に対して現在のプラント6の信号データを送信することができるため、蓄積データ格納用メモリ16に一定周期で格納しているタイムスタンプ付データのうち、データ送信できた時間近傍のデータは不要となる。この実施の形態4では、このような不要データを削除するため、図6のフローチャートに示すように、ステップ25の後にステップ40を新たに設け、その不要なデータを削除するようにする。
【0025】
すなわち、子局5により、親局3が時刻データ格納用メモリ11から時刻データを削除したときに、蓄積データ格納用メモリ16から当該時刻データの時刻近傍で蓄積したデータを削除するようにする。
【0026】
このようにすることで、蓄積データ格納用メモリ16のメモリサイズを小さくすることができ、経済性に優れた無線通信システムを得ることができる。また、ステップ29におけるデータの検索時間を短くすることができ、性能を向上することができる。
【0027】
なお、実施の形態4に係るシステム構成図は、図1に示す実施の形態1と同様である。また、図6に示す実施の形態4に係るフローチャートもまた、ステップ25の処理後にステップ40が追加されている以外は図2に示す実施の形態1と同様である。
【0028】
実施の形態5.
上記実施の形態1では、図2のフローチャートに示すように、一時的に通信不能になったり、データ収集に失敗したりした場合でもその時間帯のプラント6の状態を表すデータを復元する方法について述べたが、この実施の形態5では、図7に示すように、監視制御装置1に人間の操作により復元したい時刻のデータを入力指定することができる時刻データ入力部41を設け、時刻データを入力した場合に、通信バス2を介して親局3の時刻データ格納用メモリ11に上記時刻データを格納する手段を設けている。
【0029】
このようにすることで、例えば親局3が1分周期で各子局5のデータを収集している場合、監視制御装置1には1分周期のデータしか表示できないが、その中間、例えば30秒後のプラント6の状態を示すデータを監視制御装置1に表示することができるようになり、より高機能な無線通信システムを得ることができる。
【0030】
なお、図7に示す実施の形態5に係るシステム構成図は、監視制御装置1に時刻データ入力部41が設けられている以外は図1に示す実施の形態1と同様である。
【0031】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、子局をプラントのデータを蓄積するように構成し、無線通信が一時的に不能になった場合、その蓄積したデータを親局から収集する手段を設けたので、監視制御装置での欠測した表示データを復元することができ、信頼性の高い無線通信システムが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る無線通信システムを示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る通信動作を示すフローチャートである
【図3】 この発明の実施の形態2に係る通信動作を示すフローチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態3に係る無線通信システムを示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る通信動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態4に係る通信動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態5に係る無線通信システムを示す構成図である。
【符号の説明】
1 監視制御装置、3 親局、4 無線回線、5 子局、6 プラント、8,35 無線部、11 時刻データ格納用メモリ、16 蓄積データ格納用メモリ、41 時刻データ入力部。
Claims (7)
- タイムスタンプ付きのプラントデータを一定周期で蓄積する蓄積データ格納用メモリを有する子局と、
前記子局と無線回線を介して接続される回線接続時の時刻データを格納する時刻データ格納用メモリを有し、回線接続時に前記子局からのプラントデータを収集し、通信バスを介して接続された監視制御装置に、収集された子局からのプラントデータを送信する親局と
を備え、
前記親局は、前記子局と回線接続されて前記子局からのプラントデータの収集及び前記監視制御装置へのプラントデータの送信が完了したときに、前記時刻データ格納用メモリに格納された時刻データを削除すると共に、前記時刻データ格納用メモリに時刻データが残されているか否かを判定し、残されていなければ回線を切断し、残されていれば当該時刻データを前記子局に送信し、
前記子局は、前記親局から送信された時刻データの時刻に最も近いタイムスタンプ付きのプラントデータを前記蓄積データ格納用メモリから検索して前記親局に送信し、
さらに、前記親局は、前記時刻データの前記子局への送信に基づいて前記子局から送信されるプラントデータを受信して前記監視制御装置に送信し、前記子局に送信した時刻データを前記時刻データ格納用メモリから削除する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記親局は、前記時刻データの前記子局への送信に基づいて前記子局から送信されるプラントデータを受信して前記監視制御装置に送信し、前記子局に送信した時刻データを前記時刻データ格納用メモリから削除した後、回線を切断する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1に記載の無線通信システムにおいて、
前記時刻データの前記子局への送信に基づいて前記子局から送信されるプラントデータを受信して前記監視制御装置に送信し、前記子局に送信した時刻データを前記時刻データ格納用メモリから削除した後、再び前記時刻データ格納用メモリに時刻データが残されているか否かを判定し、残されていれば、その時刻データの前記子局への送信に基づいて前記子局から送信されるプラントデータを受信して前記監視制御装置に送信し、前記子局に送信した時刻データを前記時刻データ格納用メモリから削除する処理を繰り返した後、回線を切断する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記親局は、前記子局と無線回線を介して接続される、切り換え可能な無線手段を複数備えた
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記子局は、前記親局が前記時刻データ格納用メモリから時刻データを削除したときに、前記蓄積データ格納用メモリから当該時刻データの時刻近傍で蓄積したデータを削除する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記監視制御装置に時刻データ入力部を備え、
前記親局は、前記時刻データ入力部により入力された時刻データを前記時刻データ格納用メモリに格納する
ことを特徴とする無線通信システム。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の無線通信システムにおいて、
前記親局に無線回線を介して接続される子局が複数備えられていて、
前記親局は、前記回線切断後、他の子局と回線接続してプラントデータの収集及び前記監視制御装置へのプラントデータの送信を行う
ことを特徴とする無線通信システム。
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