JP6373205B2 - 船舶用自動操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、航路制御システムの船舶用自動操舵装置に関する。
船舶用自動操舵装置は、舵角を制御して参照方位に船首方位を追従させる方位制御システム(HCS:Heading Control System)と、舵角を制御して計画航路に船体位置を追従させる航路制御システム(TCS:Track Control System)とに分けられる。舵角が変更されると、船体はyaw角速度及びsway速度を生じるため、航路制御システムはこれらの運動を考慮して設計される。ここでyaw角速度は、これを積分した船首方位としてセンサに検出されるが、sway速度は通常検出されない未知量であり、且つこれを直接的に制御するアクチュエータを利用できない劣駆動量である。
また、船舶用自動操舵装置の対象船は船体が受ける風や船体の左右不釣り合いなどに起因してyaw角速度及びsway速度にオフセット成分を有し、これらのオフセット成分は船体モデルにおいて舵角成分に換算して、yaw舵角オフセットδor、sway舵角オフセットδovとして、それぞれ、yaw運動モデル、sway運動モデルに付与されて航路誤差を生じる。
また、航路制御に関連する技術として、状態推定器において方位誤差系を基礎とした方位制御系推定器と、航路誤差系を基礎とした航路制御系推定器とに分離して構成し、航路制御系推定器において、航路誤差系の状態量及び推定潮流ベクトルを推定する船舶用自動操舵装置が知られている(特許文献1参照)。
また、推定器が、方位制御系推定器と、航路制御系推定器と、対地座標系での潮流成分の推定を行う対地座標系潮流推定器とを備え、対地座標系潮流推定器が船首方位及び対地座標系における船体位置から参照方位を用いずに推定潮流ベクトルを推定する船舶用自動操舵装置が知られている(特許文献2参照)。
特開2009−248896号公報 特開2013−86745号公報
航路制御においては、舵角オフセット、波浪成分、潮流成分を含む外乱成分による航路誤差を修正する必要がある。外乱成分に起因する誤差対策は、1型サーボ系、すなわち航路誤差に積分制御する必要があるが、積分器は閉ループ特性に影響するために、制御システムの見直しが生じることにより、設計が煩雑となる問題がある。
本発明の実施形態は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、航路誤差に積分制御することなく、外乱成分に起因する航路誤差を低減することができる船舶用自動操舵装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本実施形態の船舶用自動操舵装置は、船体の参照方位及び参照位置を出力する軌道計画部と、センサで検出された船体の方位および位置から船体の方位と位置とを参照方位及び参照位置に追従させるべく命令舵角を出力するフィードバック制御部と、を備えた船舶用自動操舵装置において、前記フィードバック制御部は、方位誤差、航路誤差及び潮流の推定を行う推定器と、方位制御ループを構成する方位制御系フィードバックゲイン器と、前記方位制御ループを含む航路制御ループを構成する航路制御系フィードバックゲイン器とを備え、前記推定器は、前記方位制御系フィードバックゲイン器へ修正量を入力し、該修正量は、γを舵角オフセットδorの修正量、γを航路制御ループの修正量としてγ=γ+γで表され、γは、fを方位制御系フィードバックゲイン器のフィードバックゲインF(1)、v^=−Kδor^、ここで、Kは横流れゲイン、δor^はyaw舵角オフセット、vcR^を参照座標成分に変換され近似されたsway方向の潮流推定誤差、uをsurge速度として、
Figure 0006373205
で表されることを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、航路誤差に積分制御することなく、外乱成分に起因する航路誤差を低減することができる。
船舶用自動操舵装置と制御対象の全体のブロック図である。 フィードバック制御部の構成を示すブロック図である。 フィードバック制御部の詳細構成を示すブロック図である。 航路制御システムで用いる座標系を示す図である。 方位誤差と航路誤差を示す図である。 方位制御ループ及び航路制御ループを示すブロック図である。 方位制御ループを示すブロック図である。 方位制御ループの仕様を示す図である。 GHh4 Δa(s)の根軌跡を示す図である。 GHh4 Δa(s)の漸近線を示す図である。 GHh4 Δb(s)の根軌跡を示す図である。 航路制御ループを示すブロック図である。 GH(s)の根軌跡を示す図である。 とr’のベクトル表現を示す図である。 航路制御ループの仕様を示す図である。 積分動作なし、修正量なしの場合のシミュレーション結果を示す図である。 積分動作あり、修正量なしの場合のシミュレーション結果を示す図である。 積分動作なし、修正量ありの場合のシミュレーション結果を示す図である。 積分動作なし、修正量あり、波浪成分ありの場合のシミュレーション結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以降の説明において、各記号は、変数、修飾、添字として、以下の表のように定義される。
Figure 0006373205
Figure 0006373205
Figure 0006373205
1.1 船舶用自動操舵装置の構成
まず、本発明の船舶用自動操舵装置を含むシステムについて説明する。図1は、船舶用自動操舵装置と制御対象の全体のブロック図である。図2は、フィードバック制御部の構成を示すブロック図である。図3は、フィードバック制御部の詳細構成を示すブロック図である。なお、図2及び図3においてδ^=δor^を意味するものとする。
図1に示すように、船舶用自動操舵装置1は、計画航路に船体位置を追跡させるために舵を制御する装置であり、軌道計画部11、軌道航路誤差演算部12、フィードバック制御部13、加算器14及び各パラメータを同定する図示しない同定器を備えている。誘導システム2から計画航路及びセンサ類4のスピードログからの船速U(正確には船体のsurge速度u)が軌道計画部11に入力され、軌道計画部11からは参照方位ψ、参照方位x、yといった参照信号及び変針中にはフィードフォワード舵角δFFが出力される。
船体3のセンサ類4は、船体3のsurge速度uを検出するスピードログ、船体3の船首方位ψを検出するジャイロコンパス、GPS等の衛星測位システム(GNSS)からの船体位置(x,y)を検出するGNSSセンサを含む。
軌道航路誤差演算部12には、船首方位ψ、船体位置(x,y)等のセンサ類4からの検出信号が入力され、軌道航路誤差演算部12は、参照方位ψ、参照方位x,yと、検出信号との比較を行い、方位誤差ψ、航路誤差x,y等を出力する。
船舶用自動操舵装置1の閉ループ系は、船体モデルと外乱モデルとからなる制御対象と、フィードバック制御部13とから構成される。フィードバック制御部13は、図2に示すように、推定器131と制御系フィードバックゲイン器132とを備える。推定器131には、軌道航路誤差演算部12からの方位誤差ψ、航路誤差x、yが入力される。
推定器131は、図3に示すように、方位制御系推定器131A、航路制御系推定器131B、対地座標系潮流推定器131Cを備える。方位制御系推定器131Aは、方位誤差の推定を行い、外乱が除去された推定方位誤差ψ^、推定旋回角誤差r^といった方位に関する状態量の推定値を出力する。航路制御系推定器131Bは、横方向の推定航路誤差y^といった航路に関する状態量の推定値を出力する。対地座標潮流推定器131Cは、対地座標系での演算を行い、推定潮流ベクトルu^,v^といった潮流に関する推定値を出力する。
制御系フィードバックゲイン器132は、方位制御系フィードバックゲイン器132Aと航路制御系フィードバックゲイン器132Bとを備える。方位制御系フィードバックゲイン器132Aは、推定方位誤差ψ^、推定旋回角誤差r^に対してフィードバックゲインを掛ける。航路制御系フィードバックゲイン器132Bは、推定航路誤差y^に対してフィードバックゲインを掛ける。方位制御系フィードバックゲイン器132Aと航路制御系フィードバックゲイン器132Bによる結果が加算されてフィードバック舵角δFBが出力される。
船体3の操舵機は、上述した構成による船舶用自動操舵装置1による命令舵角δに比例した舵角を動かすため、船体3は、舵角によって旋回角速度を生じ、方位、位置が変化する。また旋回角速度の発生と共に、斜航角(横方向速度)が発生する。
2. 定式化
2.1 座標系
ここで、航路座標系について説明する。図4は、航路制御システムで用いる座標系を示す図である。図5は、方位誤差と航路誤差を示す図である。
図4に示すように、航路制御システムで用いる座標系は、地球固定座標系O−XY、船体固定座標系G−Xと参照座標系O−Xからなり、いずれも右手系3軸直交座標系である。これらの座標系においてZ軸は重力方向を正とし、回転極性は右ねじ方向を正とする。なお、座標系はX軸、Y軸の2次元を用いるため、図4においてZ軸は省略される。また、地球固定座標系はX軸を北向きにとり、船体固定座標系はX軸を船首方位にとり、参照座標系はX軸を前進方向にとる。
航路制御システムにおいて計画航路は、図5においてWとして示されるウェイポイントを結ぶ経路として設定され、直線航路と曲線航路からなる。参照航路は計画航路上に置かれ、直線航路上においては原点を適当な位置に固定したものとして、また、曲線航路上においては旋回中心と船体位置とを結ぶ線との交点に置いたものとして定められる。なお、図4,Bにおいて、uはsurge速度、vはsway速度、rは旋回角速度、ψは船首方位、ψは参照方位、δは舵角、x,yは船体位置、x,yは参照航路、Rは旋回半径、x,yは旋回中心、Uは対水速度でU=√(u+v)、βは斜航角でsinβ=v/U、添字は潮流成分を示す。これらより、方位誤差ψ及び航路誤差x,yは次式になる。
Figure 0006373205
ここで、dist=x’−x、dist=y’−y、Mは座標変換行列、
Figure 0006373205
2.2 制御対象
ここで、制御対象について説明する。制御対象は船体モデルと外乱モデルから構成される。船体モデルは、surge速度を一定として、野本の応答モデルを改良した本発明者による応答モデルを用いて、
Figure 0006373205
に定める。ここでsはラプラス演算子、Δ(s)、δは命令舵角、Kは旋回力ゲイン、Kは横流れゲイン、T,Tr3,Tは時定数を示す。本実施の形態においては、安定船を対象とし、δは操舵機応答が方位制御応答に比べて十分に速いものとしてδ≒δとおく。この船体モデルは野本の船体モデルと比較して、Tr3を有し、T=Tという特徴をもつ。(5)式を次式のように変更する。
Figure 0006373205
ここでCT3=1−Tr3/Tである。上式の状態空間表現を次式に示す。
Figure 0006373205
ここでx=[ψrx、添字は転置行列、Δ,Δはパラメータ不確かさを示し、Δ,Δは想定値(添字)とノミナル値の差として、
Figure 0006373205
になる。Tr3のパラメータ不確かさはTr3/T<≒0.1として影響を与え難いため省く。またノミナル値を初期値の速度変化によって定めると
Figure 0006373205
になる。ここで添字は初期値、Kはゲイン、Tは時定数を示す。
外乱モデルは、舵角オフセットδor,δov、波浪成分ψ及び図4に示される潮流成分u,vとする。ここで、δor,δovは、風や船体特性などに誘起された方位軸回り(yaw方向)に作用する角速度、sway方向に作用する速度をそれぞれ舵角換算したものであり、方位誤差と航路誤差を発生させる。ψは白色ノイズνが入力した狭帯域フィルタ出力を方位換算したものであり、δに無効舵を発生させる。u,vは航路誤差を発生させる。よって、外乱モデルを
Figure 0006373205
とする。ここでx=[ξ ψ、ξは変数、K,ζ,ωはそれぞれ波浪モデルのゲイン、減衰係数、固有周波数として、
Figure 0006373205
2.3 航路誤差モデル
航路誤差モデルを導出する。図6は、方位制御ループ及び航路制御ループを示すブロック図である。船体の対地速度は
Figure 0006373205
になる。ここで添字は対地速度成分を示す。これにより参照座標系における航路誤差の速度成分は次式になる。
Figure 0006373205
ここでu,vは参照速度を示し、航路保持の横方向成分はゼロになり、ψを微小として近似cosψ≒1,sinψ≒ψを用い、
Figure 0006373205
本実施の形態において、船舶用自動操舵装置1はsurge方向を制御せず、航路保持制御システムを(15)式から図6に示すように方位制御ループと航路制御ループから構築する。方位制御ループはψを制御し、航路制御ループはvを制御し、uは制御されない。図6に示す航路保持制御システムは、(1)式、(2)式及び(15)式を用い、また、簡略化のためψ=0を用いる。また、この航路保持制御システムにおいて、外乱モデルとして舵角オフセットと潮流成分とが扱われ、波浪成分は平均値がゼロのため省かれる。
2.4 定常誤差
本実施の形態における方位と航路の定常誤差を外乱モデルのオフセット成分から導出する。制御システムの伝達特性は図6から
Figure 0006373205
になる。ここで、Γ(s),γは修正項を示す。F(s)は比例ゲインfと微分ゲインfからなる方位フィードバック、F(s)は航路ゲインf、積分ゲインfからなる航路フィードバックであり、それぞれ、
Figure 0006373205
また、V(s)は(17)、(18)式より
Figure 0006373205
になる。ここで
Figure 0006373205
よって、方位偏差と航路偏差は(17)〜(20)式、(23)式より
Figure 0006373205
になる。定式の分母である閉ループ特性は安定として、F(s)は固定して、F(s)は積分制御の有無による影響を調べる。方位偏差、航路誤差のそれぞれの定常値を求めると
Figure 0006373205
になる。方位偏差は横流れ速度成分による斜航角を持ち、航路誤差は積分制御の有無により異なる。積分制御は外乱オフセットに対して1型サーボ特性をもつ。よって、修正量が航路誤差をゼロにすることができるかが重要となる。
3. 方位制御ループ
ここで方位制御ループについて説明する。図7は、方位制御ループを示すブロック図である。
図7に示すように、方位制御ループは、パラメータ不確かさをもつ船体モデルと、舵角オフセットと波浪成分とを含む外乱モデルとからなる制御対象において、方位誤差ψ=ψ‐ψをゼロに収斂させる制御システムとして構成される。簡単化のため、一定の参照方位ψをゼロとおく。また、方位軸回り扱うため、潮流の影響を受けないものとする。この制御システムは、方位制御系推定器131A(確定的オブザーバ)と方位制御系フィードバックゲイン器132A(状態フィードバック)とからなり、閉ループ安定性及び外乱除去性を確保する。このとき、方位制御ループの状態空間表現は次式になる。
Figure 0006373205
ここでx=[x δor、添字^は推定値、添字は検出値、ψ=−ψ−ψは検出方位、Kは推定ゲイン、Fはフィードバックゲイン、Oi×jはi行j列のゼロ行列を用いて
Figure 0006373205
3.1 フィードバックゲイン
方位制御ループのフィードバックゲインは、方位制御系推定器131Aを用いたノミナル値の特性多項式に仕様の設計パラメータを与えて求められる。特性多項式は(25)式の分母に(21)式を代入することで得られる。
Figure 0006373205
ここでD(s)は方位制御ループの特性多項式、
Figure 0006373205
ここでζは減衰係数、ωは固有周波数、fとζを図8に示す設計パラメータとし、上式に与えると
Figure 0006373205
が求まる。本実施の形態において、制御システムは方位制御ループのωを基準に設定される。フィードバックF(s)はrの利用を想定しているため、(7)式のrの利用に変更する。命令舵角δ=−fr−fψに(7)式のrを代入すると次式を得る。
Figure 0006373205
これより、フィードバックゲインは舵角オフセットδorの修正量γ=−δOR^を加えると次式になる。
Figure 0006373205
3.2 推定ゲイン
方位制御ループの推定ゲインは方位制御系推定器131Aの特性多項式を仕様の特性多項式に一致させることによって設定する。すなわち
Figure 0006373205
と定める。ここでdetは行列式、Iは適当な単位行列、Deh(s),Dew(s),Deo(s)はそれぞれ方位推定、波浪推定、舵角オフセット推定に対応する特性多項式であり、
Figure 0006373205
推定ゲインの設計パラメータは図8に示される。推定ゲインKは推定係数ρを与えると、補足として後述する推定ゲインの計算方法から求まる。
3.3 推定係数ρ
推定係数ρを設定する方法について説明する。上述したようにρが求まると推定ゲインKが確定する。船体モデルは近似に起因するモデル化誤差をもつ。また、船体パラメータは速力、喫水やトリムの状態が変化するために変動成分をもつ。このようなパラメータ変動成分やモデル化誤差をパラメータ不確かさとして集約し、制御対象に組み込むと閉ループ安定性は変化する。このときρはパラメータ不確かさによる閉ループ安定性の仕様を満足するように設定する。
上述したように、方位制御ループにおけるフィードバックゲインは船体パラメータのノミナル値に基づいて求められ、推定ゲインはパラメータ不確かさを考慮した閉ループ安定性に基づいて求められる。パラメータ不確かさに対する閉ループ安定性のロバスト性は、推定器を除いた制御システムにおいては高いが、推定器を含んだ制御システムにおいては低下する。外乱除去性を確保する推定器は必須であるため、推定係数はパラメータ不確かさを含んだ閉ループ制御システムを用いる必要がある。
パラメータ不確かさを制御対象に与えて、閉ループ制御システムの特性多項式を導出する。特性多項式に基づいて閉ループ安定性(減衰係数)に与える影響が大きいパラメータ不確かさを選ぶ。そのパラメータ不確かさによる減衰係数の設計パラメータを満足する推定係数ρを求める。(28)式の方位制御ループにおいて、拡大系の特性行列Α Δは推定誤差をη=x−x^とおくと、
Figure 0006373205
になる。ここで、
Figure 0006373205
よって、A Δの特性多項式をノミナル項とパラメータ不確かさ項とに分離し、Δ,Δを同時に加えないとすれば、
Figure 0006373205
になる。ここでf=F(1),f=F(2)を用いて、
Figure 0006373205
上式は項数が多く取扱いが難しいため、制御対象を船体モデルのみとする。このとき、推定器は2次系に、閉ループは4次系になり、特定多項式は次式になる。
Figure 0006373205
なお、2次系の推定ゲインは後述する(86)式を用いる。
閉ループ安定性の尺度を特性多項式で最小の減衰係数と定め、減衰係数に対するΔ,Δの影響を以下に説明する。まず、Δの場合、推定係数をρ≫1とすれば、(37)式は
Figure 0006373205
と近似できる。パラメータ不確かさの範囲を次式と定める。
Figure 0006373205
これより、減衰係数は(39)式より
Figure 0006373205
のとき最小値となる。後述する検証の条件より−1/3ω≒−0.29,ζh4 Δa≒0.42になる。よって、Δの影響は、推定係数をρ≫1とすればρに無関係になる。また、(37)式においてΔをゲインに、閉ループ伝達関数を
Figure 0006373205
におくと、特性多項式はDh4 Δa(s)=1+ΔGHh4 Δa(s)になる。上式の根軌跡の一例を図9に示す。図9において、×は極、○はゼロ点を示し、漸近線の本数(上式で分母の極数から分子のゼロ点数を差し引いた数)は推定器の次数に関係なく実軸上の1本になる。
次に、Δの場合、推定係数ρはΔの結果より、Δに関する特定多項式から求める。(38)式においてΔをゲインに、閉ループ伝達関数を
Figure 0006373205
におく。図10に示すように、上式の漸近線は3本になり、Δの正負で閉ループは不安定になる。減衰係数はΔ<0の場合には1以外に指定することができないが、Δ>0の場合には0から1まで指定することができる。パラメータ不確かさの範囲を次式と定める。
Figure 0006373205
(42)式の根軌跡を図11に示す。
ここで、推定係数ρの設定に関する仕様をまとめる。
<1>パラメータ不確かさ及び設計パラメータを次式とする。
Figure 0006373205
<2>(36)式の7次特性多項式を因数分解し、最小の減衰係数を設計パラメータに一致させる推定係数ρを求める。
Figure 0006373205
ここで添字はΔを含んだ場合を示す。なお、上式の算法については後述する。
4. 航路制御ループ
次に、航路制御ループの枠組みとそのゲインの設定を説明する。図12は、航路制御ループを示すブロック図である。
図12に示すように、航路制御ループの枠組みは方位制御ループと同様である。航路制御ループの状態空間表現は次式になる。
Figure 0006373205
ここで、x^=[y^ veo^]、veo^はモデル化、検出信号と積分計算などの誤差を吸収するオフセット成分、xt∫はy^の積分量、Kは推定ゲイン、Fはフィードバックゲイン、γは修正量を示し、
Figure 0006373205
システム行列Aと入力行列Bに制御対象のパラメータを含まない構成を採用し、推定器がパラメータフリーになる。また、図12においては省略されているが、航路制御ループには潮流成分を推定する対地座標系潮流推定器131Cが含まれる。
4.1 フィードバックゲイン
航路制御ループにおけるフィードバックゲインは方位制御ループの場合と同様に求め
Figure 0006373205
とする。ここで、fは航路ゲイン、fは積分ゲインを示す。fは航路制御ループを安定化し、fを除いて求める。fは航路制御ループを外乱のオフセット成分に対して1型サーボ系に構成し、fを用いて求める。
4.1.1 航路ゲイン
航路ゲインは航路制御ループの特性多項式D(s)に設計パラメータの減衰係数ζを与えて求める。D(s)は(25)式の分母を整理すると次式になる。
Figure 0006373205
ここでzはゼロ点、aは係数、ζは減衰係数、ωは固有周波数、
Figure 0006373205
(48)式において、sの係数を比較すると次式になる。
Figure 0006373205
(48)式からωに関して解くと、3次方程式は次式になる。
Figure 0006373205
上式で係数の符号は正負あり、解の符号についても同様である。よって、上式にζを与えるとωの解は正の最小値として求まり、その最大値はωになる。これよりa,fは次式から求まる。
Figure 0006373205
4.1.2 設計パラメータζ
設計パラメータζは、航路制御ループの性質に基づいて設定する。その特性多項式は、sway船体運動から起因したC<0およびz<0の特徴をもつ。そのため航路ゲインを大きくすると、共役根は不安定側に移動して閉ループを不安定にする。(48)式にゼロ点なしの場合を追加すると次式になる。
Figure 0006373205
上式と等価な閉ループ伝達関数はfをゲインとして
Figure 0006373205
になる。ここでD(s)=1+fGH(s)である。
上式の根軌跡を図13に示す。図13においては、ゼロ点がある場合は実線で示され、ゼロ点がない場合は破線で示され、(a)は広範囲を示し、(b)は原点付近の拡大を示す。共役根は極×から移動し、(a)より、ゼロ点がない場合は漸近線±60度に収束し、ゼロ点がある場合はゼロ点○と正の値に向かう。一方、(b)より、ゼロ点がある共役根はゼロ点がない共役根より実軸側に移動する。(52)式のゼロ点がある場合において、fに関する特性根の感度を求めるため、微分すると
Figure 0006373205
になる。ここで
Figure 0006373205
これより、感度はfに関するsの微係数に相当し
Figure 0006373205
になる。ここで
Figure 0006373205
共役根の極(f=0)での感度を求める。極は方位制御ループの根に相当し、その共役根を次式に選ぶ。
Figure 0006373205
ここで減衰係数ζr1=ζと偏角θr1との関係はζr1=−cosθr1になり、ar1=ω ,θr1=(3/4)π,rを(55)式に代入すると
Figure 0006373205
になる。ここで
Figure 0006373205
になる。z=−∞は(52)式でゼロ点なしの場合に相当する。よって、極での感度は(54)式より次式になる。
Figure 0006373205
ここでθ=θ−θであり、このとき、感度の偏角は次式になる。
Figure 0006373205
よって偏角はゼロ点の存在により−45度より下向きになる。したがって、極rの位置変化は航路ゲインを微小として
Figure 0006373205
に近似できる。上式の関係を図14に示す。r’の減衰係数はθ<−π/4からζ’>ζになる。また、共役根はfが大きくなると不安定になる傾向をもつ。この結果、ζはζから増加し最大値に達してその後減少しζを通過する。図13(b)中、ζはζとの比較において、小の黒丸が最大、中の黒丸が等価、大の黒丸が減少を示す。設計パラメータである減衰係数は、共役根と実数根のバランスを考慮して次式の条件を選ぶ。
Figure 0006373205
4.1.3 積分ゲイン
積分ゲインは閉ループ安定性を主に外乱除去性を従に考慮し,既に求めた航路ゲインを用いて求める。ここで外乱除去性は外乱を抑制するまでの応答時間を意味する。また、積分ゲインに比例して閉ループ安定性が低下することに起因して、応答時間を早めるにしたがって過渡現象が大きくなる傾向がある。特性多項式は積分要素の導入によって3次式から4次式になり、新たに原点付近に共役根が派生する。積分ゲインは設計パラメータの減衰係数ζを指定して計算する。
fは航路制御ループの特性多項式Dti(s)に設計パラメータζを与えて求める。Dti(s)は(25)式の分母より
Figure 0006373205
になる。ここで添字tiは、それぞれ、D(s)の共役根、実根から派生したものを示す。上式において、sの係数を比較すると
Figure 0006373205
になる。上式をωに関して解くと、4次方程式は次式になる。
Figure 0006373205
上式にζを与えれば、ωの解は正の最小値として求まる。その最大値はD(s)の共役根付近になる。よってωti,ζtiとfは次式から求まる。
Figure 0006373205
フィードバックによる閉ループの根配置は、初めに方位制御ループの2根がf,ζによって決まり、次に航路制御ループの3根がζ=ζによって決まり、最後に航路制御ループに積分特性をもつ4根がζによって決まる。
4.1.4 閉ループ安定性
航路制御ループにおけるパラメータ不確かさに対する閉ループ安定性(ロバスト性)について説明する。パラメータ不確かさは(10)式の速度変化を用いる。航路制御ループはパラメータフリーの推定器を省き、フィードバックのみを用いる。方位制御ループの場合、(31)式に速度変化を適用すると
Figure 0006373205
になり、減衰係数は速度を修正しなければ,ζ≠ζh0になる。また、航路制御ループの場合、(49)式に速度変化を適用すると
Figure 0006373205
になる。上式を(50)、(51)式に代入すると
Figure 0006373205
になる。よってfは速度修正に無関係で一定値になり、減衰係数はζ=ζt0を保つ。ただしζ=ζh0の場合。
一方、積分ゲインを用いた場合、(65)、(66)式に速度変化を適用すると
Figure 0006373205
になる。よってfはζを一定に保つため、速度修正が必要になる。
比例ゲインを除く制御ゲインにおいて、微分ゲインと積分ゲインは共に時間次元のために速度変化の影響を受け易く、航路ゲインは時間次元でないためにその影響を受け難い。したがって、航路制御ループの制御ゲインは閉ループ安定性を確保させるため,積分ゲインを用いず航路ゲインで対応すべきである。しかしながらそのためには、(27)式に示す航路誤差が、修正量によってほぼゼロに修正されることが必要となる。
4.2 状態推定器
航路制御ループは航路制御系推定器131Bおよび対地座標系潮流推定器131Cをもつ。航路制御系推定器131Bは検出信号に含まれる外乱成分(ポジションジャンプ、波浪成分等)を除去して適切な信号を抽出する。対地座標系潮流推定器131Cは潮流成分の他に船体を移動させる要因も含み、航路保持中だけでなく曲線航行中でも動作する。これらの推定器は同一な構成をもち、推定ゲインは固有角周波数の設計パラメータを与えて求める。
4.2.1 航路制御系推定器
航路誤差推定式は(46)式より
Figure 0006373205
になる。ここでK=[kt1t2は航路推定ゲイン、y は航路誤差検出量。上式の特性多項式を次式と定める。
Figure 0006373205
ここでωet,ωetoは仕様の角周波数を示す(詳細は図15を参照)。これより航路推定ゲインは次式になる。
Figure 0006373205
4.2.2 対地座標系潮流推定器
潮流成分は航行中に変化するため、航路制御においてそれを常に推定できることが要求される。潮流成分は(16)式に示すように参照方位の関数が要素になるため、そのままでは非線形になり取り扱いが難しい。そこで潮流成分推定(潮流推定)を対地座標で構成すると、潮流成分は方位を含まない線形式で記述できる。なお潮流推定は船体位置の移動速度から求めるため、風浪や船体の不釣合いによる移動速度を分離できず含む。
対地速度の推定値は(14)式より次式になる。
Figure 0006373205
潮流推定式を上式から構成すると、x系、y系に関して相互干渉せず同形になり、次式のように分離される。
Figure 0006373205
ここでx,yは船体位置検出量、kc1,kc2は潮流推定ゲインを示す。よって潮流推定式は(70)式と同形になるので、潮流推定ゲインも同様に定まる。上式の特性多項式を次式と定める。
Figure 0006373205
ここでωec,ωecoは仕様の角周波数を示す(詳細は図15を参照)。これより潮流推定ゲインは次式になる。
Figure 0006373205
次に、船体速度成分に起因する潮流推定誤差を示す。潮流推定の定常値は(73)式より、次式になる。
Figure 0006373205
対地船体速度および潮流速度の推定値を次式と定める。
Figure 0006373205
ここでΔは誤差項を示す。上式を(78)式に代入すると、潮流推定誤差は
Figure 0006373205
として求まる。ここでΔ,Δはそれぞれsurge速度の誤差、sway速度の誤差を示す。
4.2.3 修正量
航路制御ループの修正量について説明する。この修正量は、推定器131から方位制御系フィードバックゲイン器132Aへ入力される。(79)式を参照座標成分に変換し近似すると、潮流推定誤差は
Figure 0006373205
になる。このとき修正量にvcR^を用いると(27)式から
Figure 0006373205
になる。ここで
Figure 0006373205
よって、航路誤差をゼロにする修正量は次式から得られる。
Figure 0006373205
上述したように、潮流推定はsway速度のオフセット成分Δに起因して誤差を生じる。一方、航路誤差は未知のvに起因せずv^に起因するが、修正量にvを加えることで打ち消すことができる。したがって本実施の形態においては積分制御を用いず、修正量を用いる方法を採用する。なお、航路制御ループの制御ゲインは図15に示される。
5. 検証
本実施形態をシミュレーションによって検証する。このシミュレーションの条件を以下に示す。
<計画航路>
計画航路は、初期方位:40deg,変針量:10deg,船速:U=10kn。変針応答は無視する。
<制御対象>
制御対象としての船体モデルは次式の2次系を用いる。
Figure 0006373205
船体パラメータは、mariner classでL=160.93m,T=177.0s,T=11.6s,Tr3 =27.8s,Tv3 =5.9s,K =0.123 1/s,K =−9.8m/sで、1次モデルで同定した場合はT =85.6s,Tr3 =5.99s,K =0.0745 1/s,K =4.85m/s。
外乱パラメータは、オフセット成分δor=δov=3deg,波浪成分ψ=asin2π/周期×tとしてa=1deg,周期13秒,潮流成分U=5kn,ψ=0deg。
<制御システム>
船体パラメータはu=Uとして、K=0.0267 1/s,K=−2.67m/s,T=36.1s,Tr3=3.6s。
フィードバックゲイン(図8,図15を参照)は、ω=0.0323rad/s(周期194秒),f=1.41,f=19.3s,ω=0.0217rad/s,f=0.00197,a=0.0150rad/s,ω=0.00588rad/s,ωti=0.0229rad/s,f=0.00257 1/s,ζti=0.766。
推定ゲインは、ρh2=3.52(2次系),ρ=4.43,ω=0.524rad/s(周期12秒),ζ=0.1。
<パラメータ不確かさ>
パラメータ不確かさは、
Figure 0006373205
になる。
以上の条件によるシミュレーションの結果について説明する。なお、方位制御ループの修正量γは有効とする。図16は、積分動作なし、修正量なしの場合のシミュレーション結果を示す図である。図17は、積分動作あり、修正量なしの場合のシミュレーション結果を示す図である。図18は、積分動作なし、修正量ありの場合のシミュレーション結果を示す図である。図19は、積分動作なし、修正量あり、波浪成分ありの場合のシミュレーション結果を示す図である。
積分動作なし、修正量なしの場合、図16に示すように、安定な過渡応答であるが、潮流成分により航路誤差が発生する。方位40degのとき
Figure 0006373205
積分動作あり、修正量なしの場合、図17に示すように、航路制御ループの積分制御により航路誤差がゼロに収斂する。
積分動作なし、修正量ありの場合、図18に示すように、航路制御ループの修正量γにより航路誤差がほぼゼロになり、過渡応答は、積分動作あり、修正量なしの場合より早い。また、この条件に更に波浪成分を加えた場合であっても、図19に示すように、航路誤差がほぼゼロになる。よって、修正量γによる潮流修正は積分制御の場合と同程度である。したがって、本発明によれば、パラメータ不確かさの感度が高く、閉ループ安定性への影響が大きい積分制御を用いることなく、外乱オフセット成分に起因する航路誤差を低減させることができる。
6. 推定ゲインの計算
ここで、推定ゲインの計算について補足する。推定器の特性多項式は(33)式の左辺を展開すると
Figure 0006373205
になる。ここで、H=[h,推定ゲインK=[kにおくと
Figure 0006373205
一方、仕様の特性多項式はその右辺を展開すると
Figure 0006373205
になる。ここで
Figure 0006373205
よって、推定ゲインは両者のsの係数を比較すると、次式になる。
Figure 0006373205
2次系の推定ゲインKh2=[k1222]Tを求める。
Figure 0006373205
上式からsの係数を比較すると、2次系の推定ゲインは次式になる。
Figure 0006373205
7. 推定係数ρの算法
ここで、推定係数ρの算法について補足する。推定係数ρを7次式から計算するとき、適切な初期値が必要である。この推定係数ρの算法においては、まず仕様を満足する4次式の解を求め、つぎに7次式の初期値をその解から設定する。
条件:ζ Δ付近で、添字2は2次推定器の場合を示し、
<1> 最小のζはζ Δ付近で、ρに関してほぼ比例する。
<2> 4次式の初期値ρh20=3,7次式で初期値ρh0,ω
Figure 0006373205
に定める。なお、刻みは1とおく。
2段階を経てρを求める:収束計算による解法を用いる。
4次式 ζ =ζ Δになるρh2,ω を求める。
7次式 ζ=ζ Δになるρ,ωを求める。
収束計算によるρ解法:代数方程式の解法を用いる。
<1> ζ Δを挟むρの範囲を初期値と刻みで求める。
<2> ζ=ζ Δとなるρをその範囲で収束計算で求める。
代数方程式の解法:与式を因数分解し、共役根から最小の減衰係数とその固有周波数を求める。
4次式 代数解法で4次式を2つの2次式に因数分解する。
7次式 初期値ω ,ζ とBairstow法で7次式を2次式と5時式に、初期値ρωとNewton−Raphson法で1次式と4次式にそれぞれ因数分解する。4次式は上式を用いる。
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 船舶用自動操舵装置
11 軌道計画部
13 フィードバック制御部
131 推定器
132 制御系フィードバックゲイン器
132A 方位制御系フィードバックゲイン器
132B 航路制御系フィードバックゲイン器

Claims (1)

  1. 船体の参照方位及び参照位置を出力する軌道計画部と、センサで検出された船体の方位および位置から船体の方位と位置とを参照方位及び参照位置に追従させるべく命令舵角を出力するフィードバック制御部と、を備えた船舶用自動操舵装置において、
    前記フィードバック制御部は、方位誤差、航路誤差及び潮流の推定を行う推定器と、方位制御ループを構成する方位制御系フィードバックゲイン器と、前記方位制御ループを含む航路制御ループを構成する航路制御系フィードバックゲイン器とを備え、
    前記推定器は、前記方位制御系フィードバックゲイン器へ修正量を入力し、
    該修正量は、γを舵角オフセットδorの修正量、γを航路制御ループの修正量としてγ=γ+γで表され、
    γは、fを方位制御系フィードバックゲイン器のフィードバックゲインF(1)、
    ^=−Kδor^、ここで、Kは横流れゲイン、δor^はyaw舵角オフセット、
    cR^を参照座標成分に変換され近似されたsway方向の潮流推定誤差、
    uをsurge速度として、
    Figure 0006373205
    で表されることを特徴とする船舶用自動操舵装置。
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