JP6373092B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、吸収性物品に関するものであり、特に失禁パットとしての使用に適した吸収性物品に関するものである。
吸収性物品として、例えば軽い失禁による尿などの排泄液を吸収する失禁パッドは、使用者の肌側に位置する液透過性のトップシートと、下着等の着衣側に位置する液不透過性のバックシートと、これらのトップシートとバックシートとの間に設けられた吸液性を有する吸収体とを備えていて、全体として一方向に長く形成されている。
このような失禁パッドにおいては、前記バックシートにおける前記吸収体とは反対側の面に、該失禁パッドを着衣に取付けるための粘着剤が塗工されていて、この粘着剤は、前記バックシートに対し、前記失禁パッドの長さ方向の一端側から他端側にかけて連続的に塗工されているのが通常である。
このように、前記粘着剤が、失禁パッドの長さ方向の一端側から他端側にかけて連続的に塗工されている場合、失禁パッドは着衣にしっかり取付けることができるものの、着用者の動きによって失禁パッドを取付けた着衣が、使用者に対する通常の位置からずれたり捩じれたりすると、失禁パッドも一緒にずれたり捩じれたりすることになる。そうすると、失禁パッドと使用者との間のフィット感が損なわれ、失禁パッドが使用者の排泄液が排出される排出領域からずれる可能性があり、排泄液が漏れる可能性がある。特に、使用者が男性である場合には、着衣と男性器とがずれやすいため、失禁パッドと男性器との相対的な位置もずれやすく、漏れが生じやすいという問題があった。
このような問題を解消するため、例えば特許文献1に記載されているように、粘着剤を失禁パッドの長さ方向の両側にそれぞれ別々に設けて、失禁パッドの長さ方向の中央部には粘着剤を塗工していないものが存在する。
この特許文献1に記載のものは、失禁パッドの長さ方向の両側に塗工した粘着剤の各塗工領域において、該失禁パッドを着衣にしっかり接合させる一方で、粘着剤が塗工されていない、長さ方向の中央部については、着衣の動きにあまり拘束されることなく、使用者の動きに追従して該使用者にフィットすることができるようにしている。
しかしながら、前記特許文献1に記載のものの場合、2つの粘着剤の塗工領域は、失禁パッドの幅方向の長さが、塗工領域全体としてほぼ同じ長さに形成されているため、使用時において、使用者の内股からの押圧力を受けやすい、臀部側に位置する塗工領域は、失禁パッドの変形を妨げて着用者の内股に対してある程度の反力を発生させる。そうすると、肌に対する感触が低下する上、失禁パッドが使用者の動きを阻害させるため、使用感を著しく損なわせる。さらには、失禁パッドの着衣に対する接合が強すぎて、失禁パッド全体として着衣の動きに左右され易くなるため、結果として使用者と失禁パッドとのフィット感も損なわれる可能性がある。
特開平6−339498号公報
本発明の技術的課題は、着衣の動きに左右されることなく、使用者にしっかりフィットして排泄液を効率良く吸収することができる、使用感の良好な吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の吸収性物品は次のように構成されている。
(1)互いに直交する長さ方向、幅方向及び厚さ方向を有し、液透過性を有するトップシートと、液不透過性を有するバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された液吸収性を有する吸収体とを備えた吸収性物品であって、前記吸収性物品は、前記バックシートにおける前記吸収体とは反対側の面に、該吸収性物品の長さ方向に相互に離間した位置に形成され、該吸収性物品を着衣に取付けるための粘着剤が塗工された単一の第1の粘着剤塗工領域及び単一の第2の粘着剤塗工領域を備え、前記第1の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の長さ方向の一端部側に配設されていると共に、前記粘着剤が該第1の粘着剤塗工領域の全領域にわたって塗工され、前記第2の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の長さ方向の他端部側に配設されていると共に、前記粘着剤が該第2の粘着剤塗工領域の全領域にわたって塗工されていて、前記第1の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の幅方向の最大長さが、前記第2の粘着剤塗工領域における前記吸収性物品の幅方向の最大長さよりも大きく形成されている、吸収性物品。
(2)前記第1の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の幅方向の長さが、吸収体における前記吸収性物品の幅方向の最大長さよりも小さく形成されている、前記(1)に記載の吸収性物品。
(3)前記第1の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の幅方向の長さが、前記吸収性物品の長さ方向における前記第2の粘着剤塗工領域が設けられた方向の端部側よりも、該第2の粘着剤塗工領域とは反対方向の端部側の方が大きく形成されている、前記(1)又は(2)に記載の吸収性物品。
(4)前記第2の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の幅方向の長さが、前記吸収性物品の長さ方向における前記第1の粘着剤塗工領域が設けられた方向の端部側よりも、該第1の粘着剤塗工領域とは反対方向の端部側の方が大きく形成されている、前記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の吸収性物品。
(5)前記吸収性物品は、前記トップシート側に、基端側が該トップシートに固定され、且つ先端側が前記吸収体とは反対側の方向に立ち上がり可能である、前記吸収性物品の長さ方向に延びる一対の防漏壁とを備えていて、これらの一対の防漏壁は、先端側に、吸収性物品の長さ方向に伸縮自在の弾性部材を有している、前記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の吸収性物品。
(6)前記吸収性物品は、該吸収性物品の幅方向の中央部を通って長さ方向に延びる中心軸線上における、前記第1の粘着剤塗工領域が設けられた部分と前記第2の粘着剤塗工領域が設けられた部分との間に、前記吸収性物品の長さ方向に延びる圧搾溝又はスリットを備えている、前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の吸収性物品。
本発明によれば、該吸収性物品の長さ方向に、全領域に粘着剤が塗工された単一の第1の粘着剤塗工領域及び単一の第2の粘着剤塗工領域のそれぞれを、相互に離間した状態で設けて、第1の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の幅方向の最大長さが、前記第2の粘着剤塗工領域における前記吸収性物品の幅方向の最大長さよりも大きく形成された構成とする。
これにより、吸収性物品の長さ方向の両側は着衣に接合される一方で、吸収性物品が着衣の動きに左右されることなく、使用者の体形や動きに追従するため、使用者にしっかりフィットして排泄液を効率良く吸収することができ、使用感も良好である。
図1は本発明に係る吸収性物品としての失禁パッドの一実施の形態を模式的に示す斜視図である。 図2は本発明に係る吸収性物品としての失禁パッドの一実施の形態を模式的に示す、失禁パッドを長さ方向に伸ばした状態の平面図である。 図3は図2のA−A線における拡大の一実施の形態を模式的に示す端面図である。 図4は本発明に係る吸収性物品としての失禁パッドの一実施の形態を模式的に示す、失禁パッドを長さ方向に伸ばした状態の底面図である。 図5は第1の粘着剤塗工領域と第2の粘着剤塗工領域とが種々の形状に形成された例を模式的に示す底面図である。ただし(a)第1の粘着剤塗工領域及び第2の粘着剤塗工領域が略T字形状である場合、(b)第1の粘着剤塗工領域及び第2の粘着剤塗工領域が略三角形状である場合、(c)第1の粘着剤塗工領域が略T字形状、第2の粘着剤塗工領域が略矩形状である場合をそれぞれ示す。 図6はトップシート及び吸収体に圧搾溝を形成した態様を示す(a)平面図、(b)B−B線における拡大端面図である。
図1〜図4は、本発明の吸収性物品の一実施の形態を示すもので、この実施の形態においては、吸収性物品が、軽い失禁によって排出される尿等の排泄液を吸収する失禁パッドである場合について説明する。
即ち、この実施の形態の失禁パッド1は、液透過性を有するトップシート2と、該トップシート2の一面側に配設された、液不透過性を有するバックシート3と、これらのトップシート2とバックシート3との間に配設された、吸液性を有する一方向に長い吸収体4とを備えている。
また、この失禁パッド1は、全体として前記吸収体4の長さ方向に沿う方向に長い、平面視(トップシート側から見た場合)において略矩形状に形成されていて、互いに直交する長さ方向、幅方向及び厚さ方向を有した態様となっている。そして、前記失禁パッド1の長さ方向の一端側を使用者の腹側の方向に、他端側を使用者の臀部側の方向にそれぞれ向けた状態で、着衣(この場合は下着)に取付けることが可能となっている。
前記トップシート2は、使用者の肌に当接して該使用者からの尿等の排泄液を素早く吸収あるいは透過させ、前記吸収体4に向けて移行させるもので、液透過性に優れた不織布等により、前記失禁パッド1の幅のより幅狭の略矩形状に形成されている。
また、前記バックシート3は、失禁パッド1における使用者の着衣側(この場合は下着側。図3中のバックシート3の下面側)に設けられて、排出された排泄液の透過を防止して着衣に漏れ出るのを防止するもので、防水処理を施した不織布や合成樹脂フィルム等により、前記失禁パッド1の平面視形状と実質的に同形同大に形成されている。
前記吸収体4は、使用者の尿等の排泄液を吸収して保持するもので、パルプや吸水性ポリマー等を含み、外周面が不織布製の被覆シート(図示せず)により被覆されている。
この実施の形態においては、前記吸収体4は、前記トップシート2やバックシート3よりも小さな平面視略矩形状に形成されていて、平面視において前記失禁パッド1の中央に位置している。即ち、前記吸収体4は、該吸収体4の幅方向の中央部を通って長さ方向に延びる中心軸線と失禁パッド1の幅方向の中央部を通って長さ方向に延びる中心軸線とが相互に一致し、且つ吸収体4の長さ方向の中央部を通って幅方向に延びる中心軸線と失禁パッド1の長さ方向の中央部を通って幅方向に延びる中心軸線とが相互に一致した位置に配設されている。
また、前記失禁パッド1には、前記トップシート2側における幅方向の両側部に、前記吸収体4の幅方向の両端縁に沿うように該失禁パッド1の長さ方向に延びる、一対の防漏壁7,7が設けられている。これらの一対の防漏壁7,7は、排泄液の漏れを防止し得るように、例えば防水処理を施した不織布により形成されていて、先端側に、各防漏壁7,7の長さ方向、即ち前記失禁パッド1の長さ方向に伸縮自在の、ゴム等の弾性部材8をそれぞれ有している。
これらの一対の防漏壁7,7は、基端側が該トップシート2に固定され、且つ先端側が前記吸収体4とは反対側の方向に立ち上がり可能となっている。そして、失禁パッド1を着衣に取付けた際には、前記一対の防漏壁7,7は使用者の肌側に向けて立ち上がって先端側が着用者の肌に当接し、これにより、排泄液が着用者と失禁パッド1との間から外部に漏れ出ることを抑止している。
なお、前記失禁パッド1は、該失禁パッド1を着衣に取付けた際、前記弾性部材8の弾性的な収縮力により、失禁パッド1全体がバックシート3側に凸となるように湾曲するようになっている。これにより、前記一対の防漏壁7,7は使用者の肌側に起立して、各防漏壁7,7の先端側が着用者の肌に沿って密着し易くなっている。
また、前記バックシート3における前記吸収体4とは反対側の面には、前記失禁パッド1を着衣に取付けるための粘着剤が塗工された、単一の第1の粘着剤塗工領域5及び単一の第2の粘着剤塗工領域6がそれぞれ設けられている。
これらの第1の粘着剤塗工領域5及び第2の粘着剤塗工領域6は、前記バックシート3の着衣側の面に、前記失禁パッド1の長さ方向に相互に離間した位置に配設されていて、前記バックシート3の着衣側の面における、これらの第1の粘着剤塗工領域5と第2の粘着剤塗工領域6との間には、粘着剤が全く存在しない粘着剤不存在領域10が形成されている。
なお、前記第1の粘着剤塗工領域5や第2の粘着剤塗工領域6に塗工される粘着剤は、失禁パッド1を着衣に確実に取付けることができ、使用後に簡単に取り外すことができれば、任意のものを用いることができるが、本発明においては、例えばスチレン系ポリマー、各種石油樹脂やポリテルペン樹脂やテルペンフェノール樹脂等の粘着付与剤、モノマー可塑剤、ポリマー可塑剤等を用いることができる。
前記第1の粘着剤塗工領域5は、全体として、前記失禁パッド1の長さ方向における使用者の腹側の端部の近傍に配設されていて、前記粘着剤がこの第1の粘着剤塗工領域5の全領域にわたって、隙間なく塗工されている。
この実施の形態においては、前記第1の粘着剤塗工領域5は、前記失禁パッド1の幅方向に延びる略矩形状に形成されていて、失禁パッド1の幅方向に長く且つ該失禁パッド1の長さ方向には短い領域となっている。
また、前記第1の粘着剤塗工領域5は、該第1の粘着剤塗工領域5の幅方向の全部が、前記吸収体4における長さ方向の端部のうちの使用者の腹側の端部側と、厚さ方向において重複した位置に配設されていると共に、該第1の粘着剤塗工領域5の長さ方向の中央部と、前記吸収体4の幅方向の中央部とが一致した位置に配設されている。
ここで、図4に示すように、前記第1の粘着剤塗工領域5は、該第1の粘着剤塗工領域5の長さ方向(即ち、前記失禁パッド1の幅方向)の長さが、前記吸収体4の幅方向(即ち、失禁パッド1の幅方向)の最大長さよりも小さく形成されている。
この実施の形態においては、前述のように、前記吸収体4は平面視略矩形状に形成されていることから、長さ方向の全長にわたって幅方向長さは同じである。したがって、この第1の粘着剤塗工領域5は、吸収体4と厚さ方向に重複した位置において、前記バックシート3における前記吸収体4の幅方向の両端縁に相当する位置よりも、吸収体4の幅方向の内側に位置していることとなる。
この実施の形態においては、第1の粘着剤塗工領域5の長さ方向の長さは、該第1の粘着剤塗工領域5の長さ方向の両端縁が、吸収体4の幅方向の直近の端縁と厚さ方向に重複しない程度に近接した位置となる程度の大きさとなっている。
なお、前記第1の粘着剤塗工領域5は、該第1の粘着剤塗工領域5の長さ方向の中央部を通って幅方向に延びる中心軸線と、前記吸収体4の幅方向の中央部を通って長さ方向に延びる中心軸線とが一致した位置に配設されている。したがって、前記バックシート3の着衣側において、第1の粘着剤塗工領域5の長さ方向の両端縁から吸収体4の直近の端縁に相当する位置までの距離はいずれも同じ長さとなっている。
このように、前記第1の粘着剤塗工領域5を、前記失禁パッド1の幅方向の長さを、前記吸収体4における前記失禁パッド1の幅方向の最大長さよりも小さく形成したのは、失禁パッド1の使用感の向上と、排泄液の漏れの安定的な抑止を図るためである。
前記吸収体4を含めた失禁パッド1の幅方向の両側は、使用者の脚、より具体的には内股部分に接触することから、失禁パッド1の使用感を向上させるためには、脚の動きを阻害することなくフィットさせることが肝要である。その一方で、吸収体4における使用者からの排泄液が排泄される排泄領域については、できるだけ皺がよらないようにして、排泄液が流れる流路が形成されないようにする必要がある。
ここで、前記吸収体4における、前記第1の粘着剤塗工領域5と厚さ方向において重複している部分については着衣にしっかりと接合されて、使用者の動きに起因する変形が生じにくい傾向にあるが、重複していない部分については、第1の粘着剤塗工領域5の粘着剤による拘束を受けにくいため、使用者の動きに比較的追従しやすい。
そのため、この実施の形態においては、第1の粘着剤塗工領域5の長さ方向の長さを、吸収体4の最大長さよりも小さくすることにより、失禁パッド1を着衣に取付けた状態においては、吸収体4の幅方向の両側に、該第1の粘着剤塗工領域5と厚さ方向において重複しない部分が形成されるようにしている。
その一方で、前記吸収体4における、前記第1の粘着剤塗工領域5と厚さ方向において重複する部分、即ち、吸収体の幅方向の中央部側の部分については、その重複する範囲での吸収体4の変形を可及的に抑えて該吸収体4に皺が形成されないようにしている。これにより、吸収体4の皺による凹凸により排泄液の流路が形成されることを抑止して、該皺により形成される流路を通じて排泄液が外部に漏れ出ないようにしている。
この結果、前記吸収体4の幅方向の両側は、比較的自由な変形が可能となり、使用者の体形や脚の動きに追従しやすくなるため、使用者の体形や動きに合わせて湾曲等の変形を行うことできる一方、吸収体4の幅方向の中央部分では、該吸収体4の皺の形成を抑え、皺に起因する排泄液の漏れを抑止している。
また、前記吸収体4の幅方向の両側の一部が自由に変形可能であることにより、前記トップシート2が、着衣内において最も蒸れ易い部位の一つである使用者の内股部分にフィットすることが可能となるため、該トップシート4を通じて、前記吸収体4が該内股部分の湿気を吸収して、着衣内の環境を良好に維持することができるという利点もある。
この結果、使用者の動きを阻害することなくフィット感を良好に保ち、また排泄液の漏れも安定的に抑止することが可能となる。
なお、前記第1の粘着剤塗工領域5における、前記失禁パッド1の幅方向の長さは、前記吸収体4の幅方向の長さの0.5〜0.9倍程度が好ましい。0.5倍未満であると、失禁パッド1(特にバックシート3)の一部が、吸収体4における第1の粘着剤塗工領域5と重複する領域に覆い被さるように変形した場合に、該吸収体4の吸収領域が大きく覆われることになり、排泄液の吸収の阻害につながる。一方、0.9倍を超えると、吸収体4の自由変形が可能な領域が狭くなるため、使用者が違和感を感じる原因となる。
一方、前記第2の粘着剤塗工領域6は、全体として、前記失禁パッド1の長さ方向における使用者の臀部側の端部の近傍に配設されていて、前記粘着剤がこの第2の粘着剤塗工領域6の全領域にわたって、隙間なく塗工されている。
この実施の形態においては、前記第2の粘着剤塗工領域6は、前記失禁パッド1の長さ方向に延びる略矩形状に形成されていて、失禁パッド1の長さ方向に長く、該失禁パッド1の幅方向には短い領域となっている。
また、前記第2の粘着剤塗工領域6は、前記吸収体4における長さ方向の端部のうちの使用者の臀部側の端部と、厚さ方向において一部が重複した位置に配設されていると共に、該第2の粘着剤塗工領域6の幅方向(失禁パッド1の幅方向と同じ方向)の中央部と、前記吸収体4の幅方向の中央部とが一致した位置に配設されている。
ここで、前記第2の粘着剤塗工領域6は、その幅方向の最大長さ(即ち、失禁パッド1の幅方向の最大長さ)が、前記第1の粘着剤塗工領域5の長さ方向の最大長さ(即ち、失禁パッド1の幅方向の最大長さ)よりも小さく形成されている。つまり、前記第1の粘着剤塗工領域5は、前記失禁パッド1の幅方向の最大長さが、前記第2の粘着剤塗工領域6における前記失禁パッド1の幅方向の最大長さよりも大きくなっている。
なお、この実施の形態においては、前記第1の粘着剤塗工領域5及び第2の粘着剤塗工領域6は、いずれも略矩形状の領域であるため、前記第1の粘着剤塗工領域5の長さ方向の長さは一定(即ち、その一定の長さが最大長さ)であり、また、前記第2の粘着剤塗工領域6の幅方向の長さは一定(即ち、その一定の長さが最大長さ)である。
このように、前記第1の粘着剤塗工領域5及び第2の粘着剤塗工領域6における失禁パッドの幅方向の長さの関係について、前記第1の粘着剤塗工領域5における前記失禁パッド1の幅方向の最大長さを、前記第2の粘着剤塗工領域6における前記失禁パッド1の幅方向の最大長さよりも大きく形成したのは、次のような理由からである。
即ち、失禁パッド1の長さ方向の両側のうち、第2の粘着剤塗工領域6が形成されている側を、前記第1の粘着剤塗工領域5が形成されている側よりも自由に変形できるようにして、前記失禁パッド1における第2の粘着剤塗工領域6側の部分を、使用者の動きに合わせて該使用者の肌に柔軟に接触できるようにするためである。一方で、失禁パッド1の長さ方向の両側のうち、前記第1の粘着剤塗工領域5が形成されている側については、着衣に対する接合を安定的に行って、失禁パッド1を確実に着衣に取付けるためである。
通常、使用者の動きは、腹側に比べて内股部分や臀部側の方が複雑且つ大きいことから、失禁パッドを着衣に取付け場合には、該失禁パッドは腹側よりも臀部側が柔軟に変形できる方が、使用感の観点からは好ましい。
そのため、例えばこの実施の形態のように、失禁パッド1の長さ方向の両側のうち、前記第1の粘着剤塗工領域5を腹側、前記第2の粘着剤塗工領域6側を臀部側とする場合には、第2の粘着剤塗工領域6側の方については、柔軟性を優先させて比較的自由な変形を可能として、使用者の動き追従させ易くし、フィットさせ易くすることが重要である。
その一方で、失禁パッド1は、着衣にしっかり接合した状態が維持されるようにして、排泄液の漏れをよくする必要もある。
ここで、前記粘着剤は、失禁パッドを着衣に取付けるために必要不可欠であるが、失禁パッドにおいて、粘着剤で着衣に接合された部分と重複する領域については、その粘着性によって該失禁パッドの変形は抑えられる可能性があるため、粘着剤の塗工領域の大きさは、失禁パッドの着衣への接合と失禁パッドの柔軟性との兼ね合いで設定する必要がある。
即ち、失禁パッド1の長さ方向の両側のうち、臀部側に位置する第2の粘着剤塗工領域6については、着衣への接合能力が損なわれない範囲内において粘着剤の塗工領域を可及的に小さくして、柔軟性を優先させる一方、使用者の動きが臀部側に比べて比較的小さい腹側に位置する第1の粘着剤塗工領域5側については、着衣への接合をさせて漏れを抑止できるようにすることが好ましい。
そのため、本発明においては、前記第1の粘着剤塗工領域における前記吸収性物品である失禁パッドの幅方向の最大長さを、前記第2の粘着剤塗工領域における前記失禁パッドの幅方向の最大長さよりも大きく形成している。これにより、第1の粘着剤塗工領域については、失禁パッドの着衣への接合を確実且つ安定的に行えるようにして排泄液の漏れを抑止すると共に、第2の粘着剤塗工領域については、柔軟性を優先させて使用者の動き容易に追従させることができるようにし、フィットさせ易くしている。
この結果、この実施の形態のように、前記第1の粘着剤塗工領域5を腹側、前記第2の粘着剤塗工領域6側を臀部側とする場合には、失禁パッド1の腹側は着衣との接合を確実且つ安定的に行うことができ、臀部側については、使用者の動き柔軟に変形してフィットさせることができるため、使用感を良好に保つことができる。
なお、前記第1の粘着剤塗工領域における前記吸収性物品である失禁パッドの幅方向の最大長さは、前記第2の粘着剤塗工領域における前記失禁パッドの幅方向の最大長さの1.2〜20倍程度大きくすることが好ましい。1.2倍未満だと、相対的に第2の粘着剤塗工領域における前記失禁パッドの幅方向の最大長さが大きくなりすぎ、失禁パッドが自由に変形できる領域が小さくなるため、使用者の動きに追従しずらくフィットしにくい上、使用者が違和感を感じ易い。逆に20倍を超えると、相対的に第2の粘着剤塗工領域における前記失禁パッドの幅方向の最大長さが小さくなりすぎるため、該第2の粘着剤塗工領域での粘着剤による着衣への接合が弱くなってしまい、使用者の動きに伴う第2の粘着剤塗工領域によって接合されていない部分の動きによって、この第2の接合剤塗工領域が着衣からはがれてしまう可能性がある。
また、前記第1の粘着剤塗工領域5及び第2の粘着剤塗工領域6は、前述のように、前記粘着剤が、これらの第1の粘着剤塗工領域5及び第2の粘着剤塗工領域6の全領域にわたってそれぞれ塗工されている。
このように、前記粘着剤を、これらの第1の粘着剤塗工領域5及び第2の粘着剤塗工領域6の全領域にわたってそれぞれ塗工したのは次の理由からである。
即ち、失禁パッド1を着衣に取付けた際、トップシート2やバックシート3、吸収体4における、前記第1の粘着剤塗工領域5及び第2の粘着剤塗工領域6と厚さ方向において重複する部分に、できるだけ皺が形成されないようにして、排泄液の外部への漏れにつながる流路が形成されないようにするためである。
具体的に説明すると、仮に、粘着剤の塗工領域が、例えば粘着剤が一定間隔を空けて複数列に分割された状態で塗工されている態様である場合、その塗工領域における粘着剤の列の間の、粘着剤が存在しない部分はバックシートが着衣に接合されないため、そのバックシートにおける粘着剤が存在しない部分については、比較的自由な変形が可能となる。
このとき、前記バックシートに皺が形成されると、該バックシートに接する吸収体、さらに該吸収体と接するトップシートにも皺が形成される可能性が高く、これにより、その皺による凹凸が、排泄液が流れる流路となって排泄液を移動させ、場合によっては、排泄液を失禁パッドの外部向けて流出させることが考えられる。
そのため、本発明においては、前記第1の粘着剤塗工領域及び第2の粘着剤塗工領域は、いずれも、前記粘着剤がこれらの第1の粘着剤塗工領域及び第2の粘着剤塗工領域の全領域にわたってそれぞれ塗工されたものとして、各粘着剤塗工領域の全領域を着衣に接合可能な構成とすることにより、トップシートやバックシート、吸収体における、前記第1の粘着剤塗工領域又は第2の粘着剤塗工領域と厚さ方向において重複する部分に皺が形成されることを可及的に抑えている。
この結果、トップシートやバックシート、吸収体に形成される皺に起因する排泄液の失禁パッド1の外部への漏れを抑止することができる。
なお、第1の粘着剤塗工領域及び第2の粘着剤塗工領域をそれぞれ単一ずつ設けたのも、仮にこれらの第1の粘着剤塗工領域や第2の粘着剤塗工領域を複数設けた場合に、バックシートにおける隣り合う塗工領域の間の隙間に皺が形成されて吸収体等に前述のような皺による凹凸ができ、排泄液の流路となるのを防ぐためである。
なお、前記第1の粘着剤塗工領域5及び第2の粘着剤塗工領域6を形成する場合には、前記バックシート3における、これらの第1の粘着剤塗工領域5を形成すべき領域、及び第2の粘着剤塗工領域6を形成すべき領域の全領域に対して粘着剤を隙間なく塗工することができれば任意の方法で前記バックシート3に対して粘着剤を塗工することができる。
例えば、コータやスパイラル、オメガ、ビード等によって粘着剤を塗工して、全領域が粘着剤で隙間なく埋められた前記第1の粘着剤塗工領域及び第2の粘着剤塗工領域を形成することができる。
ところで、前記吸収体4については、その坪量を任意に設定することができ、吸収体全体として均一な坪量としてもよいが、前記吸収体4において、前記バックシート3の長さ方向における前記第1の粘着剤塗工領域5と第2の粘着剤塗工領域6の間の領域、即ち粘着剤不存在領域10と厚さ方向において重複する部分については、他の部分よりも坪量を大きくしてもよく、逆に他の部分よりも小さくしてもよい。
前記吸収体4における、前記粘着剤不存在領域10と重複する部分の坪量を、他の部分よりも大きくした場合、その吸収体4における粘着剤不存在領域10と重複する部分の厚みが増して使用者の肌に一層確実にフィットするため、排泄液の漏れをより効果的に抑止することができる。
一方、前記吸収体4における、前記粘着剤不存在領域10と重複する部分の坪量を、他の部分よりも小さくした場合、その吸収体4における粘着剤不存在領域10と重複する部分は、剛性が小さく且つ粘着剤も存在しないことから、使用者の体形や動きに一層安定的に追従しやすくなって排泄液の漏れを抑止することができる上、失禁パッド1に対する違和感も少なくなるという利点がある。
前記構成を有する失禁パッド1は、該失禁パッド1の長さ方向の両側のうち、第1の粘着剤塗工領域5が設けられている側を、下着等の着衣の腹側に、該第1の粘着剤塗工領域5の粘着剤によって接合する。
一方、第2の粘着剤塗工領域6が設けられている側を、下着等の着衣の臀部側に、該第2の粘着剤塗工領域6の粘着剤によって接合する。
このとき、前記第1の粘着剤塗工領域5と第2の粘着剤塗工領域6とは、相互に離間した状態で設けられているため、これらの第1の粘着剤塗工領域5と第2の粘着剤塗工領域6との間の粘着剤不在領域10は、下着の動きに左右されることなく、使用者の動きに追従することができ、使用者の肌に安定的にフィットして吸収体4により排泄液を確実に吸収、保持することができる。特に、使用者が男性である場合、前記失禁パッド1における粘着剤不在領域10の部分が、使用者の運動や姿勢等によって位置が変わりやすい男性器の動きに追従し、フィットした状態を安定的に保つことができるため、排泄液の吸収、保持をきわめて効果的に行うことができる。
しかも、第1の粘着剤塗工領域5は、前記失禁パッド1の幅方向の最大長さが、前記第2の粘着剤塗工領域6における前記失禁パッド1の幅方向の最大長さよりも大きく形成されているため、第1の粘着剤塗工領域5は、比較的使用者の体の凹凸が比較的少なく且つ動きが小さい該使用者の腹側において、失禁パッド1を着衣に安定的に接合することができる。
一方、第2の粘着剤塗工領域6は、使用者の体の凹凸が複雑で動きも大きい使用者の臀部側において、必要最小限の範囲において着衣に接合する。
しかしながら、失禁パッド1の長さ方向における該第2の粘着剤塗工領域6が設けられた側については、この第2の粘着剤塗工領域6以外の部分が、第1の粘着剤塗工領域5に比べて大きいため、使用者の体の凹凸に合わせて折れ曲がったり湾曲したりして使用者の体に柔軟にフィットする上、使用者の脚等の体の動きに追従し易い。
これにより、前記失禁パッド1は、使用者からの排泄液を確実に受け止めて効率良く吸収することができるため、使用感を良好に保つことができる。
前記実施の形態においては、前記第1の粘着剤塗工領域5及び第2の粘着剤塗工領域6が、略矩形状に形成された領域となっている。
しかしながら、これらの第1の粘着剤塗工領域及び第2の粘着剤塗工領域は、いずれも、その全領域に対して粘着剤が塗工されて、且つ前記第1の粘着剤塗工領域における吸収性物品の幅方向の最大長さが、前記第2の粘着剤塗工領域における前記吸収性物品の幅方向の最大長さよりも大きく形成されていれば、任意の形状とすることができる。
例えば、図5(a)に示す失禁パッド21のように、第1の粘着剤塗工領域25は、前記吸収性物品21の幅方向の長さを、該失禁パッド21の長さ方向における前記第2の粘着剤塗工領域26が設けられた方向の端部側よりも、該第2の粘着剤塗工領域26とは反対方向の端部側の方が大きく形成されたもの(略T字状)としてもよい。
また、前記第2の粘着剤塗工領域26は、前記吸収性物品21の幅方向の長さが、前記吸収性物品21の長さ方向における前記第1の粘着剤塗工領域25が設けられた方向の端部側よりも、該第1の粘着剤塗工領域25とは反対方向の端部側の方が大きく形成されたもの(略T字状)としてよい。
前記第1の粘着剤塗工領域25及び前記第2の粘着剤塗工領域26を、図5(a)に示すような形状とすることにより、基本的には前記実施の形態と同様の効果を得ることがきるが、前記実施の形態に比べて、失禁パッド21を着衣により安定的に取付けることができる。その一方で、失禁パッド21における使用者の臀部や内股部分に接する部分については、該吸収パッド21の変形をほとんど妨げず、特に内股部分については、失禁パッド21の幅方向の中央部において直線状に延びる部分が着衣に接合されるため、内股部分の形状に折れ曲がり易い。これにより、使用者に対する失禁パッドのフィット感を良好に維持することが可能となる。
なお、この場合において、前記第1の粘着剤塗工領域25における失禁パッド21の長さ方向の長さは、該失禁パッド21の長さの0.1〜0.8倍程度の長さとすることが好ましく、この範囲にすることにより失禁パッド全体を着衣に確実且つ安定的に取付けることができる。また、前記第2の粘着剤塗工領域25における失禁パッド21の長さ方向の長さは、前記第1の粘着剤塗工領域25と接しない範囲において、該失禁パッド21の長さの0.2〜0.8倍程度の長さとすることが好ましく、この範囲にすることにより、第2の粘着剤塗工領域25における失禁パッド21の幅方向の長さが小さくても、この第2の粘着剤塗工領域25が着衣からはがれないように該着衣に接合することができる。
さらに、図5(a)に示す吸収性物品21においては、前記第1の粘着剤塗工領域25及び第2の粘着剤塗工領域26は、いずれも略T字状に形成されているが、図5(b)に示す吸収性物品31のように、第1の粘着剤塗工領域35については、第2の粘着剤塗工領域36側に行くに従って、また第2の粘着剤塗工領域36については、第1の粘着剤塗工領域35側に行くに従って、それぞれ次第に吸収性物品31の幅方向の長さが次第に小さくなる略三角形状とすることができる。
前記第1の粘着剤塗工領域35及び前記第2の粘着剤塗工領域36を、図5(b)に示すような形状とした場合でも、基本的には、前記図5(a)に示す吸収性物品21と同様に効果を得ることができる。
なお、前記第1の粘着剤塗工領域35及び第2の粘着剤塗工領域36における、失禁パッド21の長さ方向のそれぞれの好ましい長さは、基本的に、前記第1の粘着剤塗工領域25及び第2の粘着剤塗工領域26と同じである。
また、第1の粘着剤塗工領域と第2の粘着剤塗工領域とは、相互に同系統の形状とする(例えば、いずれも略T字状や略矩形状、略三角形状等とする)必要はなく、相互に異なる形状に形成してもよい。
例えば、図5(c)に示す吸収性物品41のように、第1の粘着剤塗工領域45については、前記吸収性物品41の幅方向の長さを、前記吸収性物品41の長さ方向における第2の粘着剤塗工領域46が設けられた方向の端部側よりも、該第2の粘着剤塗工領域46とは反対方向の端部側の方を大きく形成した形状とし、第2の粘着剤塗工領域46については、略矩形状等の別の形状としてよい。
この場合、基本的には、前記実施の形態と同様の効果を得ることがきる。しかしながら、前記第1の粘着剤塗工領域45については、失禁パッド41の幅方向の中央部において直線状に延びる部分が存在する分、前記実施の形態に比べて失禁パッド21を着衣により安定的に取付けることができる。また、内股部分については、第1の粘着剤塗工領域45の、失禁パッド21の幅方向の中央部において直線状に延びる部分が着衣に接合されることにより、内股部分の形状に折れ曲がり易い。その上、第2の粘着剤塗工領域46による着衣への接合の範囲が比較的小さいため、失禁パッド41の長さ方向における第2の粘着剤塗工領域46側が使用者の体の凹凸や動きにあわせて追従し、使用者にフィットし易い。この結果、失禁パッド41は、着衣への取付けをより安定的に行うことができる一方で、良好なフィット感をより効果的に維持することができる。
なお、前記第1の粘着剤塗工領域及び第2の粘着剤塗工領域については、図5(a)〜(c)に示す形状以外、例えば略楕円形や略H字型等の形状とすることができる。また、図5(a)〜(c)中のバックシート3については、前記実施の形態と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
さらに、実施の形態においては、前記失禁パッド1は、前記第1の粘着剤塗工領域5が設けられた部分と前記第2の粘着剤塗工領域6が設けられた部分との間には、特に大きな凹凸がなく、トップシート2やバックシート3、吸収体4のいずれも平坦となっている。
しかしながら、図6(a),(b)に示す失禁パッド51のように、該失禁パッド51の幅方向の中央部を通って長さ方向に延びる中心軸線L上における、前記第1の粘着剤塗工領域55が設けられた部分と前記第2の粘着剤塗工領域56が設けられた部分との間に、前記失禁パッド51の長さ方向に延びる、エンボス加工等の各種方法により前記トップシート3及び吸収体4を厚さ方向に圧搾させて形成された圧搾溝60を設けてもよい。
この場合には、前記圧搾溝の部分が折れ起点となって、失禁パッドが折れ曲がり易くなるため、失禁パッドが使用者の内股部分の形状に沿って柔軟に折れ曲がり、これにより、該失禁パッドのトップシート側がより安定的に使用者の肌に柔らかく当接するため、使用感がさらに向上する。
なお、図6に示す失禁パッド51については、圧搾溝60に係る構成以外、即ちトップシート、バックシート、吸収体等については、実質的に前記実施の形態と同じであるため、同様の符号を付して詳細な説明は省略する。
なお、図6に示すものの場合、前記圧搾溝60は、失禁パッド51の長さ方向のほぼ中央部に設けられているが、この圧搾溝における失禁パッド51の長さ方向の位置は、失禁パッド51を折れ曲がり易くしたい位置に応じて任意の位置とすることができる。また、前記圧搾溝60については、該圧搾溝60の部分が折れ起点となって、失禁パッド51を折れ曲がり易くするため、深さは失禁パッド51の厚さの0.2〜0.9倍程度、溝幅は失禁パッド51の幅方向長さの0.01〜0.5倍程度、長さは失禁パッド51の長さ方向長さの0.25〜0.9倍程度とすることが好ましい。
さらに、図6に示すものの場合、圧搾溝が設けられているが、この圧搾溝の代わりに、前記吸収体に、前記吸収性物品の長さ方向に延びるスリットを設けてもよく、この場合であっても、該スリットが折れ起点となって吸収性物品が折れ曲がり易くなるため、圧搾溝の場合と同様の効果を得ることができる。なお、スリットの深さや幅、長さ等については、前記圧搾溝60の場合とほぼ同じである。
前記実施の形態においては、吸収性物品としての失禁パッド1として、平面視略矩形状に形成されているが、吸収性物品の形状としては、例えば、幅方向の両端縁に該幅方向の中央側に向けて凸となるように湾曲した股ぐりが形成された括れ形状や、略台形状、略三角形状や略楕円形状等、任意の形状とすることができる。
また、前記実施の形態においては、吸収体4の形状が、平面視略矩形状となっているが、吸収体の形状は、吸収性物品の平面視形状に応じて、幅方向の両端縁に該幅方向の中央側に向けて凸となるように湾曲した股ぐりが形成された括れ形状や、略台形状、略三角形状や略楕円形状等、任意の形状とすることができる。
前記実施の形態においては、前記第1の粘着剤塗工領域5は、前記失禁パッド1の幅方向の長さが、吸収体4における前記失禁パッド1の幅方向の最大長さよりも小さく形成されているが、前記第1の粘着剤塗工領域における吸収性物品の幅方向の長さは、吸収体における幅方向の最大長さよりも大きくてもよい。この場合には、吸収性物品は第1の粘着剤塗工領域に一層安定的に着衣に接合され、また吸収体については全幅にわたって第1の粘着剤塗工領域によって着衣に固定されるため、第1の粘着剤塗工領域と厚さ方向に重複する範囲においては皺が一層形成されにくい。
さらに、前記実施の形態においては、前記第1の粘着剤塗工領域5は、該第1の粘着剤塗工領域5の幅方向の全長、即ち、失禁パッド1の長さ方向の全長にわたって、前記吸収体4と厚さ方向において重複しているが、第1の粘着剤塗工領域は、吸収性物品の長さ方向の少なくとも一部が吸収体と厚さ方向において重複していてもよく、あるいは、厚さ方向において全く重複していなくてもよい。
また、前記実施の形態においては、前記第2の粘着剤塗工領域6は、該第2の粘着剤塗工領域6の長さ方向の一部が吸収体4と厚さ方向において重複しているが、第2の粘着剤塗工領域は、吸収性物品の長さ方向の全長にわたって吸収体と厚さ方向において重複していてもよく、あるいは、厚さ方向において全く重複していなくてもよい。
前記実施の形態においては、前記トップシート2側に、先端側に弾性部材8を有する一対の防漏壁7,7とを備えているが、これらの一対の防漏壁は必ずしも設ける必要はない。
なお、前記実施の形態においては、バックシート3における第1の粘着剤塗工領域5と第2の粘着剤塗工領域6との間は、粘着剤が全く存在しない粘着剤不存在領域10となっていたが、バックシートにおける第1の粘着剤塗工領域と第2の粘着剤塗工領域との間には、着衣との安定的な接合には供されず、わずかな外力で着衣との接合が解除されてしまう程度の、ごく低坪量の粘着剤を塗工してもよい。この場合においては、吸収性物品の長さ方向に沿うように、線状や複数の点状に粘着剤を塗工することができる。
前記実施の形態においては、吸収性物品として失禁パッド1を例に説明したが、本発明の吸収性物品としては、失禁パッド以外であっても、パンティーライナーや生理用ナプキン、尿取りパッド、使い捨ておむつ等の各種吸収性物品であってもよい。
1,21,31,41,51 失禁パッド(吸収性物品)
2 トップシート
3 バックシート
4 吸収体
5,25,35,45,55 第1の粘着剤塗工領域
6,26,36,46,56 第2の粘着剤塗工領域
7 防漏壁
8 弾性部材

Claims (6)

  1. 互いに直交する長さ方向、幅方向及び厚さ方向を有し、
    液透過性を有するトップシートと、液不透過性を有するバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された液吸収性を有する吸収体とを備えた吸収性物品であって、
    前記吸収性物品は、
    略矩形形状に形成されており、
    前記バックシートにおける前記吸収体とは反対側の面に、該吸収性物品の長さ方向に相互に離間した位置に形成され、該吸収性物品を着衣に取付けるための粘着剤が塗工された単一の第1の粘着剤塗工領域及び単一の第2の粘着剤塗工領域を備え、
    前記第1の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の長さ方向の腹側の端部側に配設されていると共に、前記粘着剤が該第1の粘着剤塗工領域の全領域にわたって塗工され、
    前記第2の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の長さ方向の臀部側の端部側に配設されていると共に、前記粘着剤が該第2の粘着剤塗工領域の全領域にわたって塗工されていて、
    前記第1の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の幅方向の最大長さが、前記第2の粘着剤塗工領域における前記吸収性物品の幅方向の最大長さよりも大きく形成されている、吸収性物品。
  2. 前記第1の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の幅方向の長さが、吸収体における前記吸収性物品の幅方向の最大長さよりも小さく形成されている、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記第1の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の幅方向の長さが、前記吸収性物品の長さ方向における前記第2の粘着剤塗工領域が設けられた方向の端部側よりも、該第2の粘着剤塗工領域とは反対方向の端部側の方が大きく形成されている、請求項1又は請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第2の粘着剤塗工領域は、前記吸収性物品の幅方向の長さが、前記吸収性物品の長さ方向における前記第1の粘着剤塗工領域が設けられた方向の端部側よりも、該第1の粘着剤塗工領域とは反対方向の端部側の方が大きく形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性物品は、前記トップシート側に、基端側が該トップシートに固定され、且つ先端側が前記吸収体とは反対側の方向に立ち上がり可能である、前記吸収性物品の長さ方向に延びる一対の防漏壁とを備えていて、これらの一対の防漏壁は、先端側に、吸収性物品の長さ方向に伸縮自在の弾性部材を有している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性物品は、該吸収性物品の幅方向の中央部を通って長さ方向に延びる中心軸線上における、前記第1の粘着剤塗工領域が設けられた部分と前記第2の粘着剤塗工領域が設けられた部分との間に、前記吸収性物品の長さ方向に延びる圧搾溝又はスリットを備えている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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