JP6372296B2 - 流量センサ - Google Patents

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本発明は、気体の流量を示す信号を発生する流量センサに関するものであり、特に、内燃機関に吸入される吸入空気の流量(以下、吸気量と呼ぶことがある。)を示す信号を発生するのに好適に利用することができる。
従来から、例えば、吸気量を示す信号を発生する流量センサでは、空気との伝熱を利用して信号を発生する感熱式の検出方式を採用するものが周知である。すなわち、感熱式の流量センサは、感熱抵抗体の膜からなるセンシング部を有し、例えば、吸入空気が流れるダクトから吸入空気の一部を取り込んでバイパスさせるバイパス流路に配置される。そして、流量センサは、バイパス流路を流れる空気とセンシング部との伝熱によりバイパス流路における空気の流量に応じた信号、すなわち、吸気量に応じた信号を発生する。
また、この流量センサは、例えば、矩形平板状のシリコンの基板を主体とするセンサチップと、センサチップを収容する樹脂製の収容体とを備える。ここで、センサチップは、基板の表面にセンシング部を設けるとともに、センシング部の裏面側を凹状に窪ませて空洞としたものであり、センサチップにおいて、センシング部が存在する部分は薄膜部になっている。また、収容体は、センサチップが収まる凹状の収容空間を有し、この収容空間において、センサチップは、センシング部を有する表面が収容空間の開口側に位置し、かつ、空洞の開口を有する裏面が収容空間の底側に位置している。
さらに、流量センサは、上記のバイパス流路を形成する樹脂製の筐体に固定され、この筐体やターミナルとともに流量測定装置を構成し、センサチップの表面がバイパス流路に露出するように組み付けられる。これにより、センシング部は、バイパス流路を通過する流体との熱交換によって、バイパス流路における流量に応じた信号を発生することができる。さらに、センシング部は、裏面側を空洞とする薄膜部に存在することで、基板の本体(薄くなっていない部分)と熱的に絶縁され、より精度の高い信号を発生することができる。
ところで、センシング部が存在する薄膜部は、数μmもの薄さに設けられていることから、センシング部の出力特性は、自身に発生する僅かな応力に影響を受けて変動してしまう。このため、センサチップと収容体との固定構造は、薄膜部から可能な限り遠い部位でセンサチップを収容体に接着する構造となっている。より具体的には、センサチップの裏面と収容空間の底面とを接着剤により接着する構造であり、接着範囲は、センサチップ裏面の内、薄膜部の片側で薄膜部から可能な限り離した部位に設定されている。
この結果、センサチップ裏面における空洞の開口周辺は、収容空間の底面との間に隙間を形成し、この隙間を介して空洞に気体が流れる(以下、センシング部裏面の空洞における気体の流れを底流と呼ぶことがある。)。このため、センシング部から発生する信号は底流の影響を受けてしまい、特に、流量の増大に伴って乱流になり、底流が旋回渦を形成するようになると、センシング部は、表面側とは逆の熱的影響を受けてしまい、信号の精度が低下する(なお、底流が旋回渦を形成することによる精度低下の問題は、実施例にて詳述する「出力の2値化」として顕在化する)。
つまり、センサチップ裏面と収容空間の底面との間に形成される隙間は、薄膜部における応力の発生を抑制する上で必要となるものであるが、底流の発生によって検出精度を低下させる可能性がある(以下、センサチップ裏面に形成される隙間を、薄膜部における応力の発生を抑制する機能に着目して応力抑制隙間と呼ぶことがある。)
そこで、底流の発生を阻止するため、収容空間の底面を部分的に隆起させて空洞の開口周辺の裏面に接触させ、開口を塞ぐ構造が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、センサチップの上流側側面を収容空間の内壁に当接させることで、底流の発生を阻止する構造も開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、特許文献1、2の構造は、両方とも、センサチップと収容体との接触により、底流の発生を抑制するものであり、接触に伴い、センサチップに応力が追加的に発生してしまう。すなわち、センサチップには、収容体に発生する振動等に起因する外部応力、センサチップと収容体との線膨張係数の差に起因する熱応力等が追加的に発生する。この結果、これらの応力の影響によりセンシング部の出力特性が変動する可能性が高まってしまう。
なお、接触によって底流発生を抑制する構造とは別に、空洞内まで隆起を突き出させることで、底流の流量を低減して乱流化を抑制する構造も開示されている(例えば、特許文献3参照。)。しかし、元来、薄膜部の厚さや空洞の深さは100μmオーダーの小さいものであり、このような小さいオーダーの部位に、さらに凹凸を設けて嵌合構造を形成する必要がある。このため、わずかな組み付け上のばらつきにより接触する部分が発生する可能性があり、このような接触を避けようとすると製造工程が煩雑になってしまう。
特開2002−139360号公報 特開2000−002573号公報 特開2010−151542号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、流量センサにおいてセンサチップと他部品との接触を伴うことなく、底流の発生を抑制することにある。
本願の第1発明によれば、流量センサは、感熱抵抗体の膜からなるセンシング部を有し、所定の流路に配置されて流路を通過する気体とセンシング部との伝熱により流路における気体の流量に応じた信号を発生する感熱式である。
また、流量センサは、次のセンサチップと樹脂製の収容体とを備える。
まず、センサチップは、基板の表面にセンシング部を設けるとともに、センシング部の裏面側を凹状に窪ませて空洞としている。また、収容体は、センサチップが収まる凹状の収容空間を有する。さらに、センサチップは、収容空間において、センシング部を有する表面が収容空間の開口側に位置し、かつ、空洞の開口を有する裏面が収容空間の底側に位置する。
そして、センサチップの裏面と収容空間の底面との間には、空洞の開口を覆う中間体が配置され、中間体は、陽極接合、拡散接合、または常温接合によりセンサチップの裏面に部分的に接合し、センサチップの裏面との間に隙間を形成している。
これにより、応力抑制隙間を、センサチップの裏面と収容空間の底面との間ではなく、センサチップの裏面と中間体との間に形成する。そして、センサチップと中間体との固定方法として陽極接合、拡散接合、または常温接合を採用することで、応力抑制隙間を極めて狭く設定することができる。
つまり、従来のセンサチップの固定方法である接着等によれば、応力抑制隙間を極めて狭く設定しようとすると、センサチップの僅かな傾斜により、センサチップが固定対象物と接触する虞が高い。これに対し、陽極接合、拡散接合、または常温接合によれば、センサチップの傾斜を抑制しつつセンサチップを固定対象物に固定することができるので、センサチップを固定対象物に接触させることなく応力抑制隙間を狭めることができる。
さらに、固定対象物を収容体とは別の中間体とすることで、陽極接合、拡散接合、または常温接合に適した素材を固定対象物として選択することができる。
このため、応力抑制隙間を狭めることで空洞に空気が流れるのを抑制することができるので、流量センサにおいてセンサチップと他部品との接触を伴うことなく、底流の発生を抑制することができる。
また、本願の第1発明によれば、センサチップは、矩形の平板状に設けられている。また、センシング部で気体が流れる方向は、矩形において直交する2辺の内、長い方の辺が伸びる長手方向に垂直であり、空洞は、センサチップにおいて長手方向に関し、中央よりも一方側に片寄って設けられている。そして、センサチップと中間体との接合範囲は、センサチップの裏面の内、空洞の開口よりも長手方向に関して他方側に設定されている。
これにより、センサチップと中間体との接合範囲を、薄膜部からできる限り遠ざけることができる。このため、センサチップと中間体との接合によって薄膜部に応力が追加的に発生するのを抑制することができる。
本願の第2発明によれば、中間体は、接着剤により収容体に固定されている。
中間体と収容体との固定構造は応力抑制隙間の形成に係わらなくなる。このため、センサチップおよび中間体を機械的に保持する必要性を優先して、接着範囲を自在に設けることができる。
流量測定装置の内部、および、流量測定装置をダクトに取り付けた状態を示す断面図である。 流量センサの斜視図である。 センシング部を示す平面図である。 図2のIV−IV断面図である。 図2のV−V断面図である。 従来の底流を説明するための図2のV−V断面の相当図である。 (a)は実施例における流量測定装置の流量と出力との相関であり、(b)は従来の流量測定装置の流量と出力との相関である。
以下、発明を実施するための形態を、実施例を用いて説明する。なお、実施例は具体的な一例を開示するものであり、本願発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
〔実施例の構成〕
実施例の流量センサ1の構成を、図1〜図5を用いて説明する。
流量センサ1は、気体の流量を示す信号を発生するものであり、特に、内燃機関に吸入される吸入空気の流量(吸気量)を示す信号を発生するのに好適に利用することができる。また、流量センサ1は、空気との伝熱を利用して空気の流量に応じた信号を発生する感熱式の検出方式を採用するものであり、感熱抵抗体2の膜からなるセンシング部3を有する(図3参照。)。
また、流量センサ1は、樹脂製の筐体4に固定されて流量測定装置5を構成する。ここで、筐体4は、吸入空気が流れるダクト6から吸入空気の一部を取り込んでバイパスさせる第1バイパス流路7、および、第1バイパス流路7を流れる空気を更にバイパスさせる第2バイパス流路8を有し、センシング部3は、第2バイパス流路8に配置される。そして、流量センサ1は、第2バイパス流路8を流れる空気とセンシング部3との伝熱により第2バイパス流路8における空気の流量に応じた信号、すなわち、吸気量に応じた信号を発生する。
なお、第1バイパス流路7は、取込口10から取り込んだ空気をダクト6における流れとほぼ平行に直進させて放出口11からダクト6に戻すものであり、取り込んだ空気に含まれる異物を直進させ、異物がセンシング部3の方に向うのを防止する。また、第2バイパス流路8は、第1バイパス流路7から取り込んだ空気の流れを周回させ、放出口11とは別の放出口12からダクト6に戻すものであり、空気の流れる距離を直進時よりも大きくすることで信号の精度を高める機能を有する。そして、センシング部3は、第2バイパス流路8において、空気の流れがダクト6における流れの逆方向となる位置に配置される。
また、流量センサ1は、例えば、矩形平板状のシリコンの基板を主体とするセンサチップ14と、センサチップ14を収容する樹脂製(例えば、エポキシ樹脂)の収容体15とを備える。
ここで、センサチップ14は、基板の表面にセンシング部3を設けるとともに、センシング部3の裏面側を凹状に窪ませて空洞16としたものであり、センサチップ14において、センシング部3が存在する部分は薄膜部17になっている(図4および図5参照。)。
そして、流量センサ1は、センサチップ14の表面14cが第2バイパス流路8に露出するように筐体4に組み付けられる。このとき、センシング部3上で空気が流れる方向は、センサチップ14の矩形において直交する2つ辺14a、14bの内、長い方の辺14aが伸びる方向に垂直(つまり、短い方の辺14bが伸びる方向と平行)になる(図2〜図5参照:以下、長い方の辺14aが伸びる方向を「長手方向」と呼ぶことがある。)。また、空洞16や薄膜部17は、センサチップ14において、長手方向に関して中央ではなく、一方側に片寄って設けられている(図4参照。)。
これにより、センシング部3は、第2バイパス流路8を通過する空気との熱交換によって、第2バイパス流路8における流量に応じた信号を発生する。さらに、センシング部3は、裏面側を空洞16とする薄膜部17に存在することで、基板の本体(薄くなっていない部分)と熱的に絶縁され、より精度の高い信号を発生することができる。
なお、センシング部3を構成する感熱抵抗体2には、例えば、以下のような発熱抵抗体2a、上流側、下流側測温抵抗体2b、2c等が含まれる(図3参照。)。
すなわち、発熱抵抗体2aは、第2バイパス流路8を通過する空気との温度差が一定となるように通電制御されて空気に熱を与える。また、上流側、下流側測温抵抗体2b、2cは、それぞれ、発熱抵抗体2aの上流側、下流側に配置され、発熱抵抗体2aから熱的な影響を受けて抵抗値が変化することで通電量が変化する。そして、流量に応じて発熱抵抗体2aの発熱量が増減し、この発熱量の増減に応じて上流側、下流側測温抵抗体2b、2c間の温度差が変化することで、流量に応じた電気的な信号が発生する。
収容体15は、センサチップ14が収まる凹状の収容空間19を有し、収容空間19において、センサチップ14は、センシング部3を有する表面14cが収容空間19の開口側に位置し、かつ、空洞16の開口(16a)を有する裏面14dが収容空間19の底側に位置している(図4および図5参照。)。
なお、収容体15は、センサチップ14以外に回路チップ20やターミナル21等を有する(図2参照。)。
すなわち、回路チップ20は センシング部3で得られた信号に所定の処理を施すための回路を有するものであり、ターミナル21は、例えば、回路チップ20で処理された信号を外部に出力するために用いられる。また、センサチップ14の回路と回路チップ20の回路との間、および、回路チップ20の回路とターミナル21との間は、ボンディングワイヤ22によって結線されている。さらに、ターミナル21を介して出力される信号は、吸気量を示す信号として、流量測定装置5と別体の電子制御ユニット(ECU:図示せず。)に出力されて内燃機関の運転制御に利用される。
そして、流量センサ1は、特徴的な構成として、以下に説明する中間体24を備える(図4および図5参照。)。
すなわち、中間体24とは、センサチップ14の裏面14dと収容空間19の底面19aとの間に配置されるものであり、空洞16の開口16aの全域を裏面側から覆っている。また、中間体24は、陽極接合、拡散接合、または常温接合によりセンサチップ14の裏面14dに部分的に接合し、センサチップ14の裏面14dとの間に隙間25を形成している。
中間体24の素材は、陽極接合、拡散接合、または常温接合の何れを選択したか、また、センサチップ14の主体となる基板の素材が何であるか、に応じて選定する。すなわち、基板の素材がシリコンであるときに陽極接合を選択した場合、中間体24の素材として、例えばガラスを選定する。また、基板の素材がシリコンであるときに拡散接合を選択した場合、シリコンを選定し、常温接合を選択した場合、シリコンまたは化合物半導体を選定する。
ここで、センサチップ14と中間体24との接合範囲27は、空洞16の開口16aよりも長手方向に関して他方側に設定されている。
また、中間体24は、接着剤28(例えば、エポキシ樹脂)により収容体15に固定されており、接着範囲は、中間体24の裏面のほぼ全域である。
〔実施例の効果〕
実施例の流量センサ1によれば、センサチップ14の裏面14dと収容空間19の底面19aとの間に、空洞16の開口16aを覆う中間体24が配置され、中間体24は、陽極接合、拡散接合、または常温接合により裏面14dに部分的に接合し、裏面14dとの間に隙間25を形成している。
これにより、隙間25を、薄膜部17における応力の発生を抑制するために必要とされる応力抑制隙間として利用することができる(以下、隙間25を応力抑制隙間25と呼ぶ。)。つまり、応力抑制隙間25を、センサチップ14の裏面14dと収容空間19の底面19aとの間ではなく、センサチップ14の裏面14dと中間体24との間に形成する。そして、センサチップ14と中間体24との固定方法として陽極接合、拡散接合、または常温接合を採用することで、応力抑制隙間25を極めて狭く設定することができる。
つまり、従来のセンサチップ14の固定方法である接着等(図6参照。)によれば、応力抑制隙間25を極めて狭く設定しようとすると、センサチップ14の僅かな傾斜により、センサチップ14が固定対象物(収容体15)と接触する虞が高い。これに対し、陽極接合、拡散接合、または常温接合によれば、センサチップ14の傾斜を抑制しつつセンサチップ14を固定対象物(中間体24)に固定することができるので、センサチップ14を固定対象物(中間体24)に接触させることなく応力抑制隙間25を狭めることができる。
さらに、固定対象物を収容体15と別の中間体24とすることで、陽極接合、拡散接合、または常温接合に適した素材を固定対象物として選択することができる。
このため、応力抑制隙間25を狭めることで空洞16に空気が流れるのを抑制することができるので、流量センサ1においてセンサチップ14と他部品との接触を伴うことなく、底流の発生を抑制することができる。
また、センサチップ14と中間体24との接合範囲27は、センサチップ14の裏面14dの内、空洞16の開口16aよりも、長手方向に関して他方側のみに設定されている。
これにより、接合範囲27を薄膜部17からできる限り遠ざけることができる。このため、センサチップ14と中間体24との接合によって薄膜部17に応力が追加的に発生するのを抑制することができる。
さらに、中間体24は、接着剤28により収容体15に固定されている。
中間体24と収容体15との固定構造は、応力抑制隙間25の形成に係わらなくなる。このため、センサチップ14および中間体24を機械的に保持する必要性を優先して、接着範囲を自在に設けることができる。
なお、応力抑制隙間25が大きいことによる問題、つまり、底流が旋回渦を形成することによる精度低下の問題は、以下に説明する「出力の2値化」として顕在化する。
すなわち、出力の2値化とは、図7に示すように、流量測定装置5から出力される信号の出力において、1つ出力の数値に対して、2つの流量の数値が対応する状態を意味する。
つまり、吸気量の増加により底流の流量が増加すると、底流が乱流になって旋回渦を形成するようになる(図6参照。)。この結果、センシング部3は、表面側とは逆の熱的影響を受けてしまい、出力は、吸気量の増加に伴ってピークを示した後、下降し始める。この結果、出力がピークを示すときの吸気量(つまり、旋回渦の影響が現れ始めるときの吸気量:以下、ピーク相当量と呼ぶ。)を挟んで、2つの流量の数値が1つ出力の数値に対応してしまう。
そこで、上記のような陽極接合、拡散接合、または常温接合を採用することで応力抑制隙間25を極めて狭く設定する。これにより、底流の乱流化を抑制し、旋回渦の形成が始まる吸気量、つまり、ピーク相当量を高い数値に引き上げることができるので、吸気量の測定範囲を拡大することができる。
例えば、本発明者らによれば、ダクト6の内径が65mmのときに、応力抑制隙間25を40μm以下にすることで、吸気量250g/secまで測定範囲の拡大が可能であることを確認した。なお、応力抑制隙間25を30μm以下にすることで、出力の数値と流量の数値とをリニアに対応させることができ、更に精度の高い信号を発生することができる。
〔変形例〕
本願発明の態様は実施例に限定されず、種々の変形例を考えることができる。
例えば、実施例の流量センサ1によれば、センシング部3が配置される流路は、筐体4に設けられた第2バイパス流路8であったが、第1バイパス流路7にセンシング部3を配置してもよく、ダクト6にセンシング部3を配置してもよい。
センシング部3の態様やセンサチップ14の形状等も、実施例に限定されるものではない。
例えば、センシング部3の発熱制御の態様は、第2バイパス流路8を通過する空気と発熱抵抗体2aとの温度差が一定となるように通電制御するものであったが、発熱抵抗体2aとは、別に、発熱抵抗体2aから熱的な影響を受ける傍熱抵抗体を設け、第2バイパス流路8を通過する空気と傍熱抵抗体との温度差が一定となるように通電制御してもよい
1 流量センサ 2 感熱抵抗体 3 センシング部 8 第2バイパス流路(流路) 14 センサチップ 14c 表面 14d 裏面 15 収容体 16 空洞 16a 開口 19 収容空間 24 中間体 25 隙間(応力抑制隙間)

Claims (3)

  1. 感熱抵抗体(2、2a、2b、2c)の膜からなるセンシング部(3)を有し、所定の流路(8)に配置されてこの流路(8)を通過する気体と前記センシング部(3)との伝熱により前記流路(8)における気体の流量に応じた信号を発生する感熱式の流量センサ(1)において、
    基板の表面に前記センシング部(3)を設けるとともに、このセンシング部(3)の裏面側を凹状に窪ませて空洞(16)としたセンサチップ(14)と、
    前記センサチップ(14)が収まる凹状の収容空間(19)を有する樹脂製の収容体(15)とを備え、
    前記センサチップ(14)は、前記収容空間(19)において、前記センシング部(3)を有する表面(14c)が前記収容空間(19)の開口側に位置し、かつ、前記空洞(16)の開口(16a)を有する裏面(14d)が前記収容空間(19)の底側に位置し、
    前記センサチップ(14)の裏面(14d)と前記収容空間(19)の底面(19a)との間には、前記空洞(16)の開口(16a)を覆う中間体(24)が配置され、
    この中間体(24)は、陽極接合、拡散接合、または常温接合により前記センサチップ(14)の裏面(14d)に部分的に接合し、前記センサチップ(14)の裏面(14d)との間に隙間(25)を形成しており、
    前記センサチップ(14)は、矩形の平板状に設けられており、
    前記センシング部(3)で気体が流れる方向は、前記矩形において直交する2辺(14a、14b)の内、長い方の辺(14a)が伸びる長手方向に垂直であり、
    前記空洞(16)は、前記センサチップ(14)において前記長手方向に関し、中央よりも一方側に片寄って設けられ、
    前記センサチップ(14)と前記中間体(24)との接合範囲(27)は、前記センサチップ(14)の裏面(14d)の内、前記空洞(16)の開口(16a)よりも前記長手方向に関して他方側に設定されていることを特徴とする流量センサ(1)。
  2. 請求項1に記載の流量センサ(1)において、
    前記中間体(24)は、接着剤(28)により前記収容体(15)に固定されていることを特徴とする流量センサ(1)。
  3. 請求項1または請求項2に記載の流量センサ(1)において、
    前記隙間(25)は40μm以下であることを特徴とする流量センサ(1)
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