JP6372285B2 - カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置 - Google Patents
カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6372285B2 JP6372285B2 JP2014199235A JP2014199235A JP6372285B2 JP 6372285 B2 JP6372285 B2 JP 6372285B2 JP 2014199235 A JP2014199235 A JP 2014199235A JP 2014199235 A JP2014199235 A JP 2014199235A JP 6372285 B2 JP6372285 B2 JP 6372285B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- furnace
- gas
- catalyst
- unit
- flange
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Description
また、上記成長工程では、使用する原料ガスの組成などに応じて原料ガスを噴射する噴射部と触媒基材との間の距離を適当な距離に調整し、噴射部から噴射された原料ガスが触媒基材に接触するまでの時間をCNTの合成に適した時間に調整することが求められていた。なお、原料ガスが触媒基材に接触するまでの時間は、原料ガスの供給流量を変化させることによっても調整することが可能であるが、当該調整方法には、特に原料ガスの供給流量を大きく変化させた場合に、原料ガスの供給が不安定になり、CNTの生産性や品質が低下するという問題があった。
なお、本発明において、「水平方向」とは厳密な意味で「水平面に沿う方向」のみを指すのではなく、「水平方向」には、「水平面に対して15°以下の角度で傾斜している方向」も含まれる。また、同様に、本発明において、「鉛直方向」とは厳密な意味で「鉛直面に沿う方向」のみを指すのではなく、「鉛直方向」には、「鉛直面に対して15°以下の角度で傾斜している方向」も含まれる。
ここで、本発明に係るカーボンナノチューブ配向集合体の製造装置は、基材の表面に触媒を担持してなる触媒基材上に、化学気相成長法(CVD法)を用いてCNT配向集合体を成長させる際に用いることができる。具体的には、本発明に係るカーボンナノチューブ配向集合体の製造装置では、基材に担持された触媒の周囲環境を還元ガス環境とすると共に触媒および/または還元ガスを加熱するフォーメーション工程を任意に実施した後に、触媒の周囲環境を原料ガス環境とすると共に触媒および原料ガスの少なくとも一方を加熱してCNTを成長させる成長工程を実施して、CNTを合成する。
ここで、図1に、本発明の第一実施形態に係る製造装置の横断面の概略構成を示す。図1に示す製造装置は、一つの炉10でフォーメーション工程および成長工程を行う、バッチ式の製造装置である。そして、図1に示す製造装置は、図示しない搬出入口から触媒基材20が搬入される炉10と、炉10の周囲に配置された、抵抗加熱ヒーター、赤外線加熱ヒーター、電磁誘導式ヒーターなどからなる加熱器90a〜90dとを備えている。
なお、図1では、上下方向が鉛直方向であり、左右方向が水平方向である。
なお、図2に図1のII−II線に沿う断面の要部を示すように、噴射部40、支持管50および気体供給管60は、図1の紙面に直交する方向に延在する触媒基材20の表面に対して噴射部40から噴射した気体を均一に接触させることができるように、炉10に複数本設けられている。具体的には、噴射部40、支持管50および気体供給管60は、図1の紙面に直交する方向に等間隔で千鳥状に複数本形成されている。
なお、分岐管52の用途は、炉10内の気体の排出に限定されるものではなく、分岐管52は、炉10内に任意の気体を供給する際に使用してもよい。
因みに、図2に示すように炉10には複数の気体供給管60および噴射部40が設けられているが、各気体供給管60および噴射部40から炉10内に供給される気体の種類は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。即ち、各気体供給管60の他端は、同一の気体供給源に接続されていてもよいし、異なる気体供給源に接続されていてもよい。
因みに、基材には、浸炭防止層が形成されていてもよい。この浸炭防止層は、成長工程において、基板が浸炭されて変形することを防止するための保護層である。また、基材としては、使用済みの触媒基材を使用(再利用)してもよい。
因みに、例えばアルコール類や一酸化炭素などのような炭素と酸素とを含有する化合物は、原料ガスとしても触媒賦活物質としても作用し得る。例えば、これらの化合物をエチレンなどの、分解して炭素源となりやすい原料ガスと併用する場合は、これらの炭素と酸素とを含有する化合物は、触媒賦活物質として作用する。また、炭素と酸素とを含有する化合物を、水などの活性が高い触媒賦活物質と併用する場合は、炭素と酸素とを含有する化合物は原料ガスとして作用するものと推測される。さらに、一酸化炭素などは、分解して生じる炭素原子が、CNTの成長反応の炭素源となる一方で、酸素原子がアモルファスカーボンおよびグラファイトなどを酸化してガス化する触媒賦活物質としても作用するものと推測される。
次に、図6に、本発明の第二実施形態に係る製造装置の概略構成を示す。図6に示す製造装置100は、搬送される触媒基材20に対してフォーメーション工程および成長工程を順次実施する連続式の製造装置である。
製造装置100の入口には入口パージ部1が設けられている。入口パージ部1とは、触媒基材20の入口から装置内へ外部空気が混入することを防止するための装置一式のことである。入口パージ部1は、装置内に搬送された触媒基材20の周囲環境をパージガスで置換する機能を有する。なお、触媒基材20は、上述した第一実施形態の触媒基材20と同様の構成を有している。
なお、パージガスとしては不活性ガスが好ましく、特に安全性、コスト、および、パージ性等の点から、パージガスは窒素であることが好ましい。
フォーメーションユニット2とは、フォーメーション工程を実現するための装置一式のことである。フォーメーションユニット2は、触媒基材20の表面に形成された触媒の周囲環境を還元ガス環境にすると共に、触媒および還元ガスのうち少なくとも一方を加熱する機能を有する。
成長ユニット3は、成長工程を実現するための装置一式のことである。成長ユニット3は、触媒基材20の周囲の環境を原料ガス環境に保持する炉である成長炉3aと、触媒と原料ガスの少なくとも一方を加熱するためのヒーター3cとを備えている。また、成長炉3a内には、原料ガスを成長炉3a内に噴射するための複数の噴射部3bと、成長炉3a内のガスを排気するための排気フード3dとが設けられている。なお、噴射部3bは、原料ガス以外に触媒賦活物質を噴射してもよい。
搬送ユニット6とは、複数の触媒基材20を製造装置100内に連続的に搬入するために必要な装置一式のことである。搬送ユニット6は、メッシュベルト6aとベルト駆動部6bとを備えている。触媒基材20は、搬送ユニット6によって各炉内空間を、フォーメーションユニット2、成長ユニット3、および、冷却ユニット4の順に搬送されるようになっている。
接続部7〜9とは、各ユニットの炉内空間を空間的に接続し、触媒基材20がユニットからユニットへ搬送されるときに、触媒基材20が外気に曝されることを防ぐための装置一式のことである。接続部7〜9としては、例えば、触媒基材20の周囲環境と外気とを遮断し、触媒基材20をユニットからユニットへ通過させることができる炉またはチャンバなどが挙げられる。
しかし、成長ユニット3と冷却ユニット4との間の接続部9を加熱することにより、先端部のG/D比と根元部のG/D比との差を小さくすることができる。そのため、品質の安定したCNTを得ることが可能になる。
ガス混入防止手段101〜103は、各ユニットの炉内空間に存在するガスが、相互に混入することを防ぐ機能を実現するための装置一式のことである。ガス混入防止手段101〜103は、各ユニットの炉内空間を互いに空間的に接続する接続部7〜9に設置される。ガス混入防止手段101〜103は、各炉における触媒基材20の搬入口および搬出口の開口面に沿ってシールガスを噴射するシールガス噴射部101b〜103bと、主に噴射されたシールガス(およびその他近傍のガス)を各炉内に入らないように吸引して装置外に排気する排気部101a〜103aとを、それぞれ少なくとも1つ以上備えている。
冷却ユニット4とは、成長工程後に冷却工程を実現するため、すなわちCNTが成長した触媒基材20を冷却するための装置一式のことである。冷却ユニット4は、成長工程後のCNT、および、触媒基材20を冷却し、高温状態にある成長工程後のCNT、触媒および基材が酸化するのを防止する機能を有する。
製造装置100の出口には、入口パージ部1とほぼ同様の構造をした出口パージ部5が設けられている。出口パージ部5とは、触媒基材20の出口から製造装置100の内部に外部の空気が混入することを防止するための装置一式のことである。出口パージ部5は、触媒基材20の周囲環境をパージガス環境にする機能を有する。
なお、パージガスとしては、不活性ガスが好ましく、特に安全性、コスト、および、パージ性等の点からパージガスは窒素であることが好ましい。
2 フォーメーションユニット
2a フォーメーション炉
2b 噴射部
3 成長ユニット
3a 成長炉
3b 噴射部
4 冷却ユニット
4a 冷却炉
5 出口パージ部
6 搬送ユニット
7〜9 接続部
10 炉
20 触媒基材
30 載置部
31 支柱
32 支持台
40 噴射部
41 噴射孔
42 端部
42a ボルト孔
50 支持管
51 第1フランジ
51b ボルト孔
60 気体供給管
61 第2フランジ
61b ボルト孔
70 ボルト
80 受け台
81 載置部材
81a ボルト孔
90a〜90d 加熱器
100 製造装置
101〜103 ガス混入防止手段
Claims (5)
- 表面に触媒を担持した基材上にカーボンナノチューブ配向集合体を成長させるカーボンナノチューブ配向集合体の製造装置であって、
前記触媒を担持した基材が搬入される炉と、
前記炉内に設けられ、前記触媒を担持した基材を載置する載置部、または、搬入口から搬出口に向かって前記触媒を担持した基材を搬送する搬送部と、
前記炉内に気体を噴射する噴射部と、
前記載置部または前記搬送部と、前記噴射部との少なくとも一方の配置位置を前記炉内で変更して前記載置部または前記搬送部上の前記触媒を担持した基材と、前記噴射部との間の距離を変更可能な変位機構と、
を備え、
前記変位機構が、前記炉の内外を連通する支持管と、前記支持管に挿通されて前記炉内まで延在し、且つ、炉内側の端部が前記噴射部に接続された気体供給管と、前記支持管に対し、前記気体供給管を、前記支持管内の位置を変更可能に保持する保持治具とを備え、前記気体供給管の位置を変更することで前記噴射部の位置を前記炉内で変更可能に構成されていることを特徴とする、カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置。 - 前記支持管は、前記炉の内外を水平方向に連通しており、
前記噴射部の配置位置を変更する方向は、鉛直方向であり、
前記保持治具は、前記支持管の外側端部の近傍に配設されている第一の保持治具を有していることを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ配向集合体の製造装置。 - 前記保持治具は、前記噴射部を支持する第二の保持治具を有していることを特徴とする、請求項2に記載のカーボンナノチューブ配向集合体の製造装置。
- 前記第一の保持治具は、前記支持管の外側端部に配設された第1フランジと、前記気体供給管に配設されて前記第1フランジに当接する第2フランジとを有し、
前記第1フランジおよび前記第2フランジは、第1フランジと第2フランジとを締結するためのボルトが挿通されるボルト孔を有し、
前記第1フランジのボルト孔および前記第2フランジのボルト孔の少なくとも一方は、鉛直方向に細長い長孔であることを特徴とする、請求項2または3に記載のカーボンナノチューブ配向集合体の製造装置。 - 前記保持治具は、前記支持管に挿抜可能であり、且つ、前記気体供給管が挿通される貫通孔を有する充填部材からなる、請求項2または3に記載のカーボンナノチューブ配向集合体の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014199235A JP6372285B2 (ja) | 2014-09-29 | 2014-09-29 | カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014199235A JP6372285B2 (ja) | 2014-09-29 | 2014-09-29 | カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016069212A JP2016069212A (ja) | 2016-05-09 |
JP6372285B2 true JP6372285B2 (ja) | 2018-08-15 |
Family
ID=55865976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014199235A Active JP6372285B2 (ja) | 2014-09-29 | 2014-09-29 | カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6372285B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5339281B2 (ja) * | 2007-02-05 | 2013-11-13 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 配向カーボンナノチューブの製造装置 |
US20110070370A1 (en) * | 2008-05-28 | 2011-03-24 | Aixtron Ag | Thermal gradient enhanced chemical vapour deposition (tge-cvd) |
CN102471065B (zh) * | 2009-07-01 | 2014-03-26 | 日本瑞翁株式会社 | 取向碳纳米管集合体的制造装置 |
US8198794B2 (en) * | 2010-07-22 | 2012-06-12 | Indian Institute Of Technology Bombay | Device having aligned carbon nanotube |
-
2014
- 2014-09-29 JP JP2014199235A patent/JP6372285B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016069212A (ja) | 2016-05-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5471959B2 (ja) | カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置及び製造方法 | |
KR101621581B1 (ko) | 카본 나노 튜브 배향 집합체의 제조 장치 | |
JP5590603B2 (ja) | カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置 | |
JP6048591B2 (ja) | カーボンナノチューブ | |
JP5574265B2 (ja) | カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置 | |
KR101924850B1 (ko) | 카본 나노튜브 배향 집합체의 제조장치 및 제조방법 | |
JP6428613B2 (ja) | カーボンナノチューブの製造方法 | |
JP2006225199A (ja) | 仕切構造型カーボンナノ構造物製造装置 | |
JP6164226B2 (ja) | カーボンナノチューブの製造方法 | |
JP5622101B2 (ja) | カーボンナノチューブ配向集合体の製造方法 | |
WO2012165514A1 (ja) | カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置及び製造方法 | |
JP5505785B2 (ja) | カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置 | |
JP7081252B2 (ja) | 炭素構造体の製造方法および製造装置 | |
JP5700819B2 (ja) | カーボンナノチューブ配向集合体の製造方法 | |
JP2013173639A (ja) | カーボンナノチューブ配向集合体の製造方法 | |
JP6372285B2 (ja) | カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置 | |
JP2012126598A (ja) | 噴出装置、カーボンナノチューブ配向集合体の製造装置及び製造方法 | |
JP6476759B2 (ja) | カーボンナノチューブ配向集合体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170421 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20171221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180109 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180227 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180619 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180702 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6372285 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |