JP6370197B2 - 耐黄変性ホットメルトシール組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、両面をガラス板で挟持された太陽電池モジュールのシール組成物に関し、特に2枚のガラス板を一定の隙間を持たせて重ね合わせた際に形成される4方向の端部をシールする耐黄変性ホットメルトシール組成物に関する。
従来、両面をガラス板で挟持された、例えばフレームレスの太陽電池モジュールのシール材に使用可能で、シール材の溶融温度において適度な流れ性を有し、絶縁性、防水性、水蒸気バリア性、耐久性に優れるホットメルトシール組成物が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
特許文献1に記載のホットメルトシール組成物は、重量平均分子量が10〜30万のポリイソブチレンと、少なくとも生石灰またはゼオライトから成る吸湿剤と、シラン変性ポリオレフィンと、充填材と、から成ることを特徴とするホットメルトシール組成物である。また特許文献2に記載のホットメルトシール組成物は、重量平均分子量が15〜25万のポリイソブチレンと、重量平均分子量が35〜45万のポリイソブチレンと、重量平均分子量が8〜10万のポリイソブチレンと、少なくとも生石灰またはゼオライトから成る吸湿剤と、シラン変性ポリオレフィンと、充填材と、から成り、各ポリイソブチレンの重量平均分子量から求める数平均の分子量が19万〜30万であることを特徴とするホットメルトシール組成物である。
特開2013−213122号公報 特開2014−19837号公報
しかしながら、上記特許文献1又は特許文献2に示されるホットメルトシール組成物においては、150℃程度の高温促進環境下に長時間置くとガラスとの接着性が不良となる場合があり、これを防止するために一般的な酸化防止剤を配合すると組成物中から該酸化防止剤が溶出し、太陽電池モジュール中の太陽電池セルや電極を封止しているエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の透明封止剤を黄変させる場合があるという課題がある。また、これはあくまで推定ではあるが、上記EVA中に溶出した酸化防止剤が溶出した場合、酸化防止剤によっては配線金属に起因すると思われる金属を吸着して金属錯体を生成し、配線周辺にてEVAが発色する場合があるという課題がある。
本発明が解決しようとする課題は、150℃程度の高温促進環境下においてもガラスとの接着性が良好で、太陽電池セルや電極を封止しているエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の透明封止剤を黄変させることがなく、さらには配線周辺においても発色することがない耐黄変性ホットメルトシール組成物を提供することにある。
請求項1記載の発明は、ポリイソブチレンと、少なくとも生石灰またはゼオライトから成る吸湿剤と、シラン変性ポリオレフィンと、充填剤と、分子量が1000以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤と、分子量が1000以上のチオエーテル系酸化防止剤と、少なくとも、分子量が1500以上のヒンダードアミン系酸化防止剤又は融点が200℃以上のヒドラジン構造を有する酸化防止剤のいずれかと、から成ることを特徴とする耐黄変性ホットメルトシール組成物である。
また、請求項2記載の発明は、分子量が1000以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤は、ペンタエリスリトルテトラキス(3−(3,5−ジ−ターシャリー−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)であることを特徴とする請求項1記載の耐黄変性ホットメルトシール組成物である。
である。
また、請求項3記載の発明は、分子量が1000以上のチオエーテル系酸化防止剤は、2,2-ビス((3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロポキシ)メチル)プロパン−1,3−ジ−イルービス(3−(ドデシルチオ)プロピオネートであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の耐黄変性ホットメルトシール組成物である。
また、請求項4記載の発明は、分子量が1500以上のヒンダードアミン系酸化防止剤は、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと、3,9−ビス(2−ヒドキシ−1,1ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンとの混合エステル化物であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の耐黄変性ホットメルトシール組成物である。
また、請求項5記載の発明は、融点が200℃以上のヒドラジン構造を有する酸化防止剤は2´,3-ビス((3-(3,5−ジ−ターシャリー-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル))プロピオノヒドラジドであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の耐黄変性ホットメルトシール組成物である。
また、請求項6記載の発明は、充填剤は、少なくともタルク、カオリンクレー、およびカーボンブラックのいずれかから成ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の耐黄変性ホットメルトシール組成物である。
本発明に係る耐黄変性ホットメルトシール組成物は、両面をガラス板で挟持された太陽電池モジュールのシール材に使用可能で、シール材の溶融温度において適度な流れ性を有し、絶縁性、防水性、水蒸気バリア性、耐久性に優れると共に、150℃程度の高温促進環境下においてもガラスとの接着性が良好であるという効果がある。また、太陽電池セルや電極を封止しているエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の透明封止剤を黄変させることがなく、さらには太陽電池モジュール内の配線周辺においても発色が生じることが無いという効果がある。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明のホットメルトシール組成物は、ポリイソブチレンと、少なくとも生石灰またはゼオライトから成る吸湿剤と、シラン変性ポリオレフィンと、充填剤と、分子量が1000以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤と、分子量が1000以上のチオエーテル系酸化防止剤と、少なくとも、分子量が1500以上のヒンダードアミン系酸化防止剤又は融点が200℃以上のヒドラジン構造を有する酸化防止剤のいずれかと、から成ることを特徴とする耐黄変性ホットメルトシール組成物であり、必要により、チクソ付与剤、希釈剤、粘着付与剤、耐熱補助剤、難燃剤、酸化防止剤等が配合される。
ポリイソブチレン
本発明に使用されるポリイソブチレンは、重量平均分子量が15〜25万のイソブチレンの重合体と、重量平均分子量が8〜10万のイソブチレンの重合体である。これらのポリイソブチレンは各ポリイソブチレンの重量平均分子量から求める数平均の分子量が12万〜19万となるように混合されるが、混合されたポリイソブチレンは優れた水蒸気バリア効果を有し、低分子量であるため、高温で溶融させて使用する際に良好な流れ性がある。各ポリイソブチレンの重量平均分子量から求める数平均の分子量が12万未満では、高温溶融時の流れ性が過剰となり、19万超では高温溶融時の流れ性が不足する。市販の重量平均分子量が20万のポリイソブチレンにはoppanolB30SF(商品名、BASF社製)が、同重量平均分子量が9万のポリイソブチレンにはoppanolB15SFN(商品名、BASF社製)がある。
吸湿剤
本発明に使用される吸湿剤は、少なくとも生石灰またはゼオライトから成り、複層ガラスの周囲を本発明であるホットメルトシール組成物でシールした際に、該周囲から複層ガラス内に進入する水分を吸着保持するために配合され、水分を吸着した際の重量増加率は、10〜30%のものが適していて、より好ましくは20〜25%である。10%未満では十分な吸着性能を保持できず、30%超では、吸湿性能が高いため保存安定性が不足する。特に配合される生石灰に関しては、ポリイソブチレンに対する分散性が良好な、粒子の表面を脂肪酸等で処理したものが適している。市販の生石灰としては、CML#31(商品名、表面脂肪酸処理生石灰、水分吸着時の重量増加率:20%、近江化学工業製)が、市販のゼオライトとしては、ミズカシーブス5AP(商品名、水分吸着時の重量増加率:24%、水澤化学製)がある。
吸湿剤の配合量は、前記ポリイソブチレン100重量部に対して20〜60重量部であり、より好ましくは25〜50重量部である。20重量部以下では吸湿効果が不十分であり、60重量部超では絶縁性が低下する。25重量部以下では吸湿効果が不十分となる傾向があり、50重量部超では絶縁性が低下する傾向にある。
シラン変性ポリオレフィン
シラン変性ポリオレフィンは、シリル化したアモルファスポリ−α-オレフィン重合体である。シリル化前のアモルファス−α−オレフィン重合体としては、アタクチックポリプレピレン、アタクチックポリブテンー1などのホモポリマー、コポリマー;エチレン、プロピレン、ブチレンなどのコポリマーまたはターポリマーを挙げることができる。該シラン変性ポリオレフィンの市販品としてはvestoplast206(粘度;5±1Pa・s/190℃、エポニックデグサ社製)、または、vestoplastEP2403(粘度;3±1Pa・s/190℃、エポニックデグサ社製)、がある。
シラン変性ポリオレフィンの配合量は、前記ポリイソブチレン100重量部に対して15〜45重量部であり、より好ましくは20〜40重量部である。15重量部以下では密着性が不良と成り、45重量部超では高温溶融時の流れ性及び絶縁性が不十分となる。20重量部以下では密着性が不良と成る傾向があり、40重量部超では高温溶融時の流れ性及び絶縁性が不十分となる傾向がある。
充填剤
本発明に使用する充填剤は、少なくともタルク、カオリンクレー、およびカーボンブラックのいずれかから成る。これらの充填剤は補強性を向上させる効果、および透湿性を向上させる効果があり、粒子表面がカップリング剤(ビニルシランまたは、アミノシラン)で処理されているもののほか未処理のものも使用できる。充填剤の平均粒子径は1nm〜1000μmであり、より好ましくは10nm〜100μmである。
充填剤の配合量は、前記ポリイソブチレン100重量部に対して20〜100重量部であり、より好ましくは30重量部〜80重量部である。20重量部以下では補強効果が不十分であり、100重量部超では密着性が不十分となる。30重量部以下では補強効果と透湿性が不十分となる傾向に有り、80重量部超では密着性が不十分となる傾向がある。
市販の炭酸カルシウムとしては、BF200(商品名、平均粒子径5.5μm、備北粉化製)があり、タルクとしては、タルクMS(商品名、平均粒子径20μm、日本タルク社製)、カオリンクレーとしては、ST−KE(商品名、ビニルシラン処理焼成カオリンクレー、平均粒子径2.2μm、白石カルシウム社製)、カーボンブラックとして、旭サーマルカーボン(商品名、旭サーマル社製)やMA100(商品名、三菱化学製)がある。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤
本発明に使用されるヒンダードフェノール系酸化防止剤は、下記構造式(1)を有する分子量が1000以上の酸化防止剤で、ポリイソブチレンの酸化の際に発生するラジカルを捕捉する一次酸化防止剤として作用する。
Figure 0006370197
該分子量が1000以上のヒンダードフェノール系の酸化防止剤としては、下記構造式(2)で示される、ペンタエリスリトルテトラキス(3−(3,5−ジ−ターシャリー−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)があり、市販品としては、Irganox1010(商品名、分子量1178、Ciba Speciality Chemicals社製)がある。配合量はポリイソブチレン100重量部に対して0.3〜1.0重量部であり、0.3重量未満では一次酸化防止効果が不十分であり、1.0重量部超では耐黄変性が低下する。
Figure 0006370197
チオエーテル系酸化防止剤
本発明に使用されるチオエーテル系酸化防止剤は、R−S−Rのチオエーテル構造を有する酸化防止剤で分子量が1000以上の高分子量であることが好ましい。高分子量であるため組成物中から溶出して太陽電池モジュール中の太陽電池セルや電極を封止しているエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の透明封止剤を黄変させることがない。分子量が1000以上のチオエーテル系酸化防止剤としては、下記構造式(3)で示される、2,2-ビス((3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロポキシ)メチル)プロパン−1,3−ジ−イルービス(3−(ドデシルチオ)プロピオネートがあり、市販品としてはアデカスタブAO−412S(商品名、分子量1162、株式会社ADEKA)がある。配合量はポリイソブチレン100重量部に対して0.5〜3.0重量部であり、0.5重量部未満では酸化防止効果が不十分であり、3.0重量部超では耐黄変性が低下する。
Figure 0006370197
ヒンダードアミン系酸化防止剤
本発明に使用されるヒンダードアミン系酸化防止剤は、紫外線によって生じるフリーラジカルを捕捉し結果として樹脂が光によって酸化されることを防止し、下記構造式(4)を有する分子量が1500以上の酸化防止剤である。分子量が1500以上であるため組成物中から溶出して太陽電池モジュール中の太陽電池セルや電極を封止しているエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の透明封止剤を黄変させることがない。
Figure 0006370197


分子量が1500以上のヒンダードアミン系酸化防止剤としては、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと、3,9−ビス(2−ヒドキシ−1,1ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンとの混合エステル化物があり、市販品としてはアデカスタブLA−63P(商品名、分子量約2000、株式会社ADEKA)がある。配合量はポリイソブチレン100重量部に対して0.5〜1.0重量部であり、0.5重量部未満では酸化防止効果が不十分であり、1.0重量部超では耐黄変性が低下する。
ヒドラジン構造を有する酸化防止剤
本発明に使用されるヒドラジン構造を有する酸化防止剤は、−NH−NH−のヒドラジン構造を有する酸化防止剤で融点は200℃以上であることが好ましい。融点が高いため組成物中から溶出して太陽電池モジュール中の太陽電池セルや電極を封止しているエチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)等の透明封止剤を黄変させることがなく、また該酸化防止剤はヒドラジン構造の極性により金属イオンを吸着する効果があるものと考えられ、これにより他の酸化防止剤が金属イオンと錯体を形成することを防止し結果として太陽電池モジュール中の配線周辺における発色を防止する。市販品としては下記構造式(5)のIrganox MD1024(商品名、分子量553、融点221−232℃、Ciba Speciality Chemicals社製)がある。配合量はポリイソブチレン100重量部に対して0.3〜1.0重量部であり、0.3重量部未満では酸化防止効果が不十分であり、1.0重量部超では耐黄変性が低下する。
Figure 0006370197
以下、実施例及び比較例にて本出願に係る耐黄変性ホットメルトシール組成物について具体的に説明する。
実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10
表1に示す配合にて、ポリイソブチレンの一つに重量平均分子量20万のポリイソブチレンAとしてoppanolB30SFを、同重量平均分子量が9万のポリイソブチレンBとしてoppanolB15SFNを、吸湿剤としてCML#31を、充填剤の一つに充填剤AとしてタルクMSを、充填剤Bとして旭サーマルカーボンを、シラン変性ポリオレフィンとしてvestoplast206またはこれに代えてシラン変性EVA(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂) リンクロンXVF600(商品名、JIS K 7210のMFR(190℃、21.2N):1.0g/10min、三菱化学社製)を、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(分子量が1000以上)としてIrganox1010を、チオエーテル系酸化防止剤としてアデカスタブAO−412Sを、ヒンダードアミン系酸化防止剤としてアデカスタブLA−63Pを、ヒドラジン構造を有する酸化防止剤としてIrganox MD1024を、これらの酸化防止剤に代えてヒンダードフェノール系酸化防止剤(分子量1000未満)としてアデカスタブAO−80(商品名、化学名:3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−1,−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、Mw:741、融点110〜120℃以上、株式会社ADEKA社製)を、ヒンダードフェノール系であり且つリン酸エステル系の酸化防止剤としてSumilizer GP(商品名、化学名:6−[3−(3−1−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサフォスフィン、Mw:661、融点115℃以上、住友化学株式会社製)、リン酸エステル系酸化防止剤としてウエストン618F(商品名、化学名:3,9−ビス(オクタデシルオキシ)−2,4,8,10−テトラオキサ−3,9−ジホスファスピロ[5,5]ウンデカン、Mw:733、融点44−47℃、Addivant社製)を使用し、試験用ニーダー(1L)で160℃に加熱しながら混練し、実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物を得た。
Figure 0006370197
評価項目および評価方法
透湿度及び透湿飽和時間
実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物を0.7mm厚みに調整した試験片について、JISK7129:2008プラスチックフィルム及びシート−水蒸気透過度の求め方(機器測定法)の赤外線センサ法(付属書B)に準拠し、透過セルの温度85℃湿度100%の条件で、透湿度を測定した。9g/mm・day以下を○と評価し、これを越えるものを×とした。また一定の透湿度に到るまでの時間を透湿飽和時間(時間)として求めた。40時間以上を○と評価し、40時間未満を×とした。
吸湿性
実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物を10mm×100mm×0.7mm厚みに調整した試験片を、40℃90%RHに14日間放置した際の重量変化率を測定した。重量変化率が2%以上を○と評価し、2%未満を×とした。
せん断密着強度及びせん断密着破壊状態
20mm×50mm×3m厚のガラス板に実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物を厚さ0.7mm厚で塗付し、直ちに同形状のガラス板を巾10mmでオーバーラップさせるように載置する。150℃5分間真空脱気後、55kPa圧力で15分間プレスする。その後さらに23℃2日間養生後、引張速度20mm/分で2枚のガラス板を引張り、破壊強度を測定し、単位面積あたりの破壊強度をせん断密着強度(N/mm)とした。0.4N/mm以上を○と評価し0.4N/mm未満を×とした。 また、破壊時の破壊面を目視で評価し、耐黄変性ホットメルトシール組成物の100%凝集破壊を○と評価し、これ以外を×とした。
180度はく離密着強度及び180度はく離破壊状態
180mm×30mm×3mm厚のガラス板に実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物を厚さ0.7mmで塗付し、直ちに25mm×400mm×1mmの綿布を張り付ける。150℃5分間真空脱気後、55kPa圧力で15分間プレスする。その後さらに23℃2日間養生した後、引張速度100mm/分で綿布をガラス板に対して180度方向に引っ張り、綿布がはく離する際の強度を測定し、単位長あたりの強度を180度はく離密着強度(N/mm)とした。1.5N/mm以上を○と評価し、1.5N/mm未満を×とした。また、はく離時のはく離面を目視で評価し、耐黄変性ホットメルトシール組成物の50%以上の凝集破壊を○と評価し、これ以外を×とした。
ラミネート性
ガラス板上に実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物を厚さ0.7mmで塗付し、150℃で5分間脱気後、60kPa圧力で15分間プレスし、その状態を目視で観察した。耐黄変性ホットメルトシール組成物に気泡の混入がないものを○と評価し、気泡があるものを×とした。
耐熱フロー性
ガラス板上に1.4mm×1.4mm×1.4mmに成形した実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物を載置し、150℃1時間後のフローを測定した。10mm以上20mm以下を○と評価し、10mm未満を△、20mm超を×とした。
絶縁性
JISK6911の5.13抵抗率に準拠し、実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物の体積抵抗率(Ω・cm)を測定した。1011Ω・cm以上を○とし、1011Ω・cm未満を×とした。
黄変性
実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物について、上記ラミネート性の評価方法に準じて15分間プレスした後、85℃85%RH環境下に500時間、1000時間、及び2000時間放置し、その後の状態を目視で観察し黄変がわずかでもあるものを×、それ以外を○と評価した。
また同様に、120℃で5分脱気後、60kPa圧力で15分間プレスし、85℃85%RH環境下に500時間、1000時間、及び2000時間放置し、その後の状態を目視で観察し黄変がわずかでもあるものを×、それ以外を○と評価した。
耐熱接着性
20mm×50mm×3mm厚のガラス板に実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物を厚さ0.7mm厚で塗付し、直ちに同形状のガラス板を巾10mmでオーバーラップさせるように載置する。この状態で150℃5分間真空脱気後、55kPa圧力で15分間プレスし各試験体とする。該試験体を156℃×1000時間養生後、23℃に徐冷後、引張速度20mm/分で2枚のガラス板を引張り、破壊強度を測定し単位面積あたりの破壊強度をせん断密着強度(N/mm)とした。また、これとは別に上記15分間プレス後の各試験体を用意してそれぞれ23℃×24時間養生する。該試験体についても同様にせん断密着強度(N/mm)を測定し、該測定値を初期せん断密着強度(N/mm)とする。実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例10の耐黄変性ホットメルトシール組成物毎に、それぞれ初期せん断密着強度(N/mm)にて、156℃×1000時間後のせん断密着強度(N/mm)を除し、その値が0.5以上を○と評価し、0.5未満を×とした。
評価結果
評価結果を表2に示す。実施例1乃至実施例4の耐黄変性ホットメルトシール組成物はすべての評価項目が○であった。
Figure 0006370197

Claims (6)

  1. ポリイソブチレンと、少なくとも生石灰またはゼオライトから成る吸湿剤と、シラン変性ポリオレフィンと、充填剤と、分子量が1000以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤と、分子量が1000以上のチオエーテル系酸化防止剤と、少なくとも、分子量が1500以上のヒンダードアミン系酸化防止剤又は融点が200℃以上のヒドラジン構造を有する酸化防止剤のいずれかと、から成ることを特徴とする耐黄変性ホットメルトシール組成物。
  2. 分子量が1000以上のヒンダードフェノール系酸化防止剤は、ペンタエリスリトルテトラキス(3−(3,5−ジ−ターシャリー−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)であることを特徴とする請求項1記載の耐黄変性ホットメルトシール組成物。
  3. 分子量が1000以上のチオエーテル系酸化防止剤は、2,2-ビス((3−(ドデシルチオ)−1−オキソプロポキシ)メチル)プロパン−1,3−ジ−イルービス(3−(ドデシルチオ)プロピオネートであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の耐黄変性ホットメルトシール組成物。
  4. 分子量が1500以上のヒンダードアミン系酸化防止剤は、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノールと、3,9−ビス(2−ヒドキシ−1,1ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンとの混合エステル化物であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の耐黄変性ホットメルトシール組成物。
  5. 融点が200℃以上のヒドラジン構造を有する酸化防止剤は2´,3-ビス((3-(3,5−ジ−ターシャリー-ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル))プロピオノヒドラジドであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の耐黄変性ホットメルトシール組成物。
  6. 充填剤は、少なくともタルク、カオリンクレー、およびカーボンブラックのいずれかから成ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の耐黄変性ホットメルトシール組成物。

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