JP6370123B2 - 梁接合構造及び建造物 - Google Patents

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Description

本発明は、梁接合構造に関する。
鉄骨建造物においては、大梁に対し、継手を用いて小梁を接合する梁接合構造が広く採用されている。予め工場で大梁及び小梁の一方又は双方に継手を溶接しておき、それらを搬入した施工現場では、作業者が継手をボルトで締結することで、施工現場における溶接作業を省略することが可能となる。
例えば、図4に表す特許文献1記載の梁接合構造では、H形鋼である2つの梁100、200を、接合部材300を介して接合する。図4は、特許文献1記載の梁接合構造の断面図である(特許文献1の第4図に相当)。
この接合部材300は、垂直方向に延在する垂直接合板310と、垂直接合板310の上端及び下端のそれぞれから水平方向に延在する支持板320、330と、支持板320と支持板330との間で垂直方向に延在する補強板340と、を有しており、梁200の端部に取り付けられる。詳細には、接合部材300の補強板340が、梁200のウェブ230の端部に溶接されるとともに、接合部材300の支持板320、330が、それらの端部321、331において、梁200の上下のフランジ210、220と溶接される。
接合部材300の垂直接合板310には、複数のボルト孔が開設されており、梁100のウェブ130にも、これに対応する複数のボルト孔が開設されている。梁200の端部に溶接された接合部材300は、その垂直接合板310が梁100のフランジ110、120の間に配置され、ウェブ130と当接する。そして、ウェブ130を挟んで梁200の反対側に配置される接合部材400とともに、ボルト孔に挿通するボルト500、500によって締結される。
ここで、梁100のフランジ110、120の厚さ寸法t1、t2は、梁接合構造に要求される強度を満足するようなものでなければならない。すなわち、当該要求強度が高い建造物では、厚さ寸法t1、t2が比較的大きいフランジ110、120からなる梁100を選択して使用する必要がある。使用される梁100の厚さ寸法t1、t2が比較的大きい場合、他の梁に比べて厚さ寸法t1、t2が増す分だけ、フランジ110、120の間隔は小さなものとなる。
このように、フランジ110、120の内法寸法が異なる種々の梁100に対応するため、接合部材300の支持板320、330には、両者の外法寸法を部位によって異ならせるように段部322、332が形成されている。これにより、支持板320、330の外法寸法は、垂直接合板310側が比較的小さくなるように形成され、梁100のフランジ110、120の間隔が小さい場合でも、そこに接合部材300を配置することを可能にしている。一方、支持板320、330の端部321、331側は間隔が比較的大きくなるように形成され、梁200のフランジ210、220と当接し、溶接できるよう構成されている。
特開平3−221636号公報
特許文献1記載の梁接合構造では、梁200を支持した状態で、梁200に下向きの荷重Pが印加されると、ボルト500、500によって梁100と締結されている接合部材300にも力が伝達される。接合部材300は、前述のように、その支持板320、330の端部321、331において、梁200の上下のフランジ210、220と溶接されている。したがって、荷重Pが印加されると、支持板320、330には、ボルト500、500と端部321、331との間で引張又は圧縮の力が作用する。
このように支持板320、330に引張又は圧縮の力が作用すると、形状が不連続に変化する段部322、332において応力集中と変形の集中が発生する。これにより、支持板320、330は、段部322、332を起点として大きく変形し、荷重Pが特に大きい場合には、その変形が塑性領域まで達することで、建造物に歪みが生じるという課題があった。
また、梁200の上下のフランジ210、220の厚さ寸法がそれぞれ大きい場合、これに対応して、支持板320、330の厚さ寸法も大きくすることが求められる。しかしながら、支持板320、330の厚さ寸法を大きくすると、形状が不連続に変化する段部322、332の加工が技術的に困難になるとともに、製造コストが増大するという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い剛性を担保しながらも、フランジ間隔の異なる種々の梁に対応可能な梁接合構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る梁接合構造は、上下方向に間隔をあけて配置される第1上フランジ及び第1下フランジと、前記第1上フランジと前記第1下フランジとの間に配置されてそれらを連結する第1ウェブと、を有するH形鋼である第1の梁と、上下方向に間隔をあけて配置される第2上フランジ及び第2下フランジと、前記第2上フランジと前記第2下フランジとの間に配置されてそれらを連結する第2ウェブと、を有するH形鋼であり、その端部において前記第1の梁の側部に対し接合される第2の梁と、前記第2の梁の端部に取り付けられ、前記第1の梁の側部に接合される接合部材と、を備え、前記接合部材は、前記第1上フランジと前記第1下フランジとの間に配置され、前記第1ウェブに接合するエンドプレートと、前記エンドプレートの上端部から前記第2上フランジと前記第2下フランジとの間に向けて延在し、前記第1上フランジの下面と対向する第1上フランジ対向部と、前記第2上フランジの下面と対向する第2上フランジ対向部と、を有する上支持板と、前記エンドプレートの下端部から前記第2上フランジと前記第2下フランジとの間に向けて延在し、前記第1下フランジの上面と対向する第1下フランジ対向部と、前記第2下フランジの上面と対向する第2下フランジ対向部と、を有する下支持板と、を有し、前記上支持板は、厚さ寸法が略一様の板材により形成され、前記第1上フランジ対向部と前記第2上フランジ対向部とが同一平面上に配置されており、前記下支持板は、厚さ寸法が略一様の板材により形成され、前記第1下フランジ対向部と前記第2下フランジ対向部とが同一平面上に配置されており、前記第2上フランジ対向部は、前記第2上フランジに対して直接的に又はスペーサーを介して溶接され、前記第2下フランジ対向部は、前記第2下フランジに対して直接的に又はスペーサーを介して溶接されることを特徴としている。
本発明に係る梁接合構造では、上支持板と下支持板は、いずれも厚さ寸法が略一様の板材により形成されており、第1上フランジ対向部と第2上フランジ対向部とが同一平面上に配置され、第1下フランジ対向部と第2下フランジ対向部とが同一平面上に配置される。したがって、上支持板と下支持板に引張又は圧縮の力が作用した場合にも、応力集中や変形の集中が発生することがない。
また、第2上フランジ対向部は、第2上フランジに対して直接的に又はスペーサーを介して溶接され、第2下フランジ対向部は、第2下フランジに対して直接的に又はスペーサーを介して溶接される。したがって、上記のように厚さ寸法が略一様の板材によって、第1上フランジ対向部と第2上フランジ対向部とを同一平面上に配置し、第1下フランジ対向部と第2下フランジ対向部とを同一平面上に配置する形態としながら、各対向部において隙間が生じる場合には、適宜スペーサーを介して溶接することが可能となる。
また、第2の梁の第2上フランジ及び第2下フランジの厚さ寸法がそれぞれ大きい場合、これに対応して、上支持板及び下支持板の厚さ寸法も大きくすることが求められるが、このような場合にも、形状が不連続に変化する段部の加工を必要とせず、製造効率の向上とコスト低減を図ることが可能となる。
すなわち、本発明によれば、応力集中の発生を抑制し、梁接合構造の剛性を担保しながらも、スペーサーを適宜介すことで、フランジの間隔が異なる種々の梁に対応して溶接することが可能となる。
また本発明に係る梁接合構造では、前記エンドプレートの幅寸法は、前記第2の梁の幅寸法よりも大きいことも好ましい。
この好ましい態様では、接合部材を用いることにより、第2の梁を直接第1の梁の第1ウェブに接合した場合に比べて、より大きな面積で第1の梁の第1ウェブに接合することとなるため、第2の梁を第1の梁に対し強固に接合させ、梁接合構造の剛性をさらに高めることが可能となる。
また本発明に係る梁接合構造では、前記第1上フランジは、上下方向に貫通するボルト孔が開設され、前記第1上フランジ対向部は、前記ボルト孔と対応する位置に設けられ幅寸法が比較的大きい幅広部を有し、前記第2上フランジ対向部は、幅寸法が比較的小さい縮幅部を有し、前記幅広部は、前記ボルト孔と対応する位置で上下方向に貫通する受容孔が開設されることも好ましい。
この好ましい態様では、第1上フランジにボルト孔が開設され、第1上フランジ対向部にはボルト孔と対応する位置に受容孔が開設される。したがって、ボルトを受容孔内に配置されるようにして、ボルトの頭部と上支持板の第1上フランジ対向部とを干渉させることなく、ボルトをボルト孔に挿通させることができる。このように挿通されるボルトにより、例えば手摺や腰壁を下方から支持する支持具など、建造物に設けられる他の建材を、第1の梁に対して接合することが可能となる。
また、第1上フランジ対向部は、幅寸法が比較的大きい幅広部を有しており、受容孔は幅広部に開設されている。したがって、ボルト孔を開設することで断面積が欠損し、それに伴い第1上フランジ対向部の剛性が著しく低下しかねないところを、幅寸法を大きくして断面積を大きくすることで抑制することができる。一方、幅寸法が比較的小さい第2上フランジ対向部の縮幅部においては、第2上フランジからの突出を抑制し、他の建材などとの干渉を抑制することができる。
本発明によれば、高い剛性を担保可能な梁接合構造を提供することができる。
本発明の実施形態に係る梁接合構造の分解斜視図である。 本発明の実施形態に係る梁接合構造の上面図及び断面図である。 本発明の実施形態に係る梁接合構造に腰壁支持部材を接合した状態を表す断面図である。 特許文献1記載の梁接合構造の断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施形態に係る梁接合構造の概略を説明する。図1は、本発明の実施形態に係る梁接合構造の分解斜視図である。
図1に示すように、梁接合構造BCSは、いずれもH形鋼である被梁10及び自梁20を有している。被梁10と自梁20は、接合部材30を介して接合される。
被梁10は、建造物の大梁として架設される梁であり、適用される建造物に対応して予め設定された長さを有している。被梁10は、上下方向に間隔をあけて配置される被梁上フランジ11及び被梁下フランジ12と、被梁上フランジ11と被梁下フランジ12との間に配置されてそれらを連結する被梁ウェブ13とを有する。
被梁上フランジ11及び被梁下フランジ12は、上下方向を厚さ方向とする平板状であり、その厚さ寸法は、梁接合構造BCSに要求される強度に応じたものが選択される。被梁上フランジ11には、上下方向に貫通するボルト孔15が、4個を1組として、被梁10の長手方向に所定間隔をあけて3組開設されている。各組において、ボルト孔15は、被梁ウェブ13を挟んで一方側と他方側にそれぞれ2個ずつ開設されている。
被梁ウェブ13は、被梁上フランジ11及び被梁下フランジ12の幅方向中央部に配置されるとともに、それぞれに対し略垂直となるよう延在する。板状の被梁ウェブ13には、水平方向に貫通するボルト孔16が、4個を1組として、被梁10の長手方向に所定間隔をあけて3組開設されている。この3組のボルト孔16は、被梁上フランジ11の3組のボルト孔15と対応する位置に開設されている。
自梁20は、被梁10の側部に対し接合される梁であり、その長手方向が被梁10の長手方向に対し略垂直となるように接合される。また、自梁20は、上下方向に間隔をあけて配置される板状の自梁上フランジ21及び自梁下フランジ22と、自梁上フランジ21と自梁下フランジ22との間に配置されてそれらを連結する板状の自梁ウェブ23とを有する。自梁ウェブ23の被梁10側の端部には、自梁上フランジ21と自梁下フランジ22の間から突出する突出部24が形成されている。
接合部材30は、被梁10と自梁20との間に介在するよう設けられる部材である。接合部材30は、上下方向に延在するエンドプレート31と、エンドプレート31の上端部と下端部のそれぞれから、自梁20の自梁上フランジ21と自梁下フランジ22との間に向けて延在する上支持板32と下支持板33とを有している。上支持板32と下支持板33は、いずれもエンドプレート31に対して略垂直となるように延在している。
エンドプレート31は正面視で矩形状を呈し、その幅寸法は自梁20の幅寸法よりも大きい。エンドプレート31には、水平方向に貫通する4個のボルト孔31aが所定間隔をあけて開設されている。この4個のボルト孔31aの位置及び所定間隔の寸法は、被梁ウェブ13に開設され1組を形成する4個のボルト孔16の位置及び間隔の寸法とそれぞれ対応するよう設定されている。
上支持板32は、後述するように、被梁10と自梁20とを接合させた状態において、被梁上フランジ11と自梁上フランジ21との間を跨ぐようにして配置される。また、上支持板32は、被梁上フランジ11の下面と対向する被梁上フランジ対向部32aと、自梁上フランジ21の下面と対向する自梁上フランジ対向部32bと、を有している。この上支持板32は、厚さ寸法が略一様の板材により形成されており、被梁上フランジ対向部32aと自梁上フランジ対向部32bとが同一平面上に配置されるように形成されている。そして、被梁上フランジ対向部32aの上面と自梁上フランジ対向部32bの上面が面一となり、被梁上フランジ対向部32aの下面と自梁上フランジ対向部32bの下面が面一となるよう形成されている。
被梁上フランジ対向部32aは、自梁上フランジ対向部32bに比べて幅寸法が大きく形成されており、上支持板32は、被梁上フランジ対向部32a側から自梁上フランジ対向部32b側にかけて幅寸法が漸次小さくなるように形成されている。また、被梁上フランジ対向部32aには、上下方向に貫通する受容孔32d、32dが所定間隔をあけて開設されることで、部分的な欠損が生じている。また、自梁上フランジ対向部32bの自梁20側の端部には、被梁10側に向けて切欠くように切欠部32cが形成されている。
下支持板33は、後述するように、被梁10と自梁20とを接合させた状態において、被梁下フランジ12と自梁下フランジ22との間を跨ぐようにして配置される。また、下支持板33は、被梁下フランジ12の上面と対向する被梁下フランジ対向部33aと、自梁下フランジ22の上面と対向する自梁下フランジ対向部33bと、を有している。この下支持板33は、厚さ寸法が略一様の板材により形成されており、被梁下フランジ対向部33aと自梁下フランジ対向部33bとが同一平面上に配置されるように形成されている。そして、被梁下フランジ対向部33aの上面と自梁下フランジ対向部33bの上面が面一となり、被梁下フランジ対向部33aの下面と自梁下フランジ対向部33bの下面が面一となるよう形成されている。
被梁下フランジ対向部33aは、自梁下フランジ対向部33bに比べて幅寸法が大きく形成されており、下支持板33は、被梁下フランジ対向部33a側から自梁下フランジ対向部33b側にかけて幅寸法が漸次小さくなるように形成されている。また、自梁下フランジ対向部33bの自梁20側の端部には、被梁10側に向けて切欠くように切欠部33cが形成されている。
以上のように構成された接合部材30は、工場において予め自梁20の端部に溶接して取り付けられ、その状態で施工現場に搬入される。これにより、作業環境が悪い施工現場における溶接作業を省略している。
次に、自梁20の端部に対する接合部材30の取り付けについて説明する。まず、自梁20の自梁ウェブ23の端部に形成される突出部24を、接合部材30の上支持板32と下支持板33の間に嵌入させる。この際、接合部材30の上支持板32と下支持板33のそれぞれに形成されている切欠部32c、33c内に、自梁ウェブ23の上部及び下部が嵌入する。
突出部24の接合部材30側の端部である側端24aが、接合部材30のエンドプレート31の正面31bに突き当たるまで上記嵌入が行われると、上支持板32の自梁上フランジ対向部32bが自梁上フランジ21の下面21aと対向配置され、下支持板33の自梁下フランジ対向部33bが自梁下フランジ22の上面22aと対向配置される。
この状態において、突出部24の側端24aとエンドプレート31の正面31bとを溶接する。また、突出部24の上端24bと上支持板32の下面とを溶接し、突出部24の下端24cと下支持板33の上面とを溶接する。これにより、接合部材30は、突出部24の周囲3個所において溶接される。
さらに、接合部材30は、上支持板32の自梁上フランジ対向部32bが自梁上フランジ21の下面21aと溶接され、下支持板33の自梁下フランジ対向部33bが自梁下フランジ22の上面22aと溶接される。自梁上フランジ対向部32bと自梁上フランジ21の下面21aとの間、及び、自梁下フランジ対向部33bと自梁下フランジ22の上面22aとの間に隙間が生じる場合は、各隙間を埋めるように配置される後述のスペーサー41、42を介して溶接する。各隙間の大きさに応じたスペーサーを適宜介すことで、自梁上フランジ21と自梁下フランジ22との間隔が異なる種々の自梁20に対応して溶接することが可能となる。
次に、図2を参照して、接合部材30が取り付けられた自梁20と、被梁10との接合について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る梁接合構造の上面図及び断面図である。図2(A)は、被梁上フランジ11と自梁上フランジ21を透視した状態を表し、図2(B)は、図2(A)のS−S断面を表す。
端部に接合部材30が取り付けられた自梁20は、その接合部材30を被梁上フランジ11と被梁下フランジ12との間に挿入するようにして、被梁10の側部に配置される。接合部材30は、そのエンドプレート31が被梁ウェブ13と当接する。また、接合部材30は、エンドプレート31のボルト孔31aが、被梁ウェブ13のボルト孔16のいずれかと連通するよう配置される。このとき同時に、上支持板32の被梁上フランジ対向部32aに開設された受容孔32d、32dが、被梁上フランジ11のボルト孔15のいずれかと連通するよう構成されている。
受容孔32d、32dは、ボルト孔15に比べてその内径を大きく形成されている。したがって、ボルト孔15の開設時に、その開設位置に多少の誤差が生じた場合であっても、それの誤差を受容孔32d側で吸収し、ボルト孔15との連通を図ることができる。また、受容孔32d、32dと、ボルトの頭部との干渉を回避することができる。
上支持板32は、被梁上フランジ11と自梁上フランジ21との間を跨ぐようにして配置され、下支持板33は、被梁下フランジ12と自梁下フランジ22との間を跨ぐようにして配置される。また、上支持板32の被梁上フランジ対向部32aが、被梁上フランジ11の下面と対向配置され、下支持板33の被梁下フランジ対向部33aが、被梁下フランジ12の上面と対向配置される。
また、前述のとおり、被梁上フランジ対向部32a、被梁下フランジ対向部33aは、それぞれ自梁上フランジ対向部32b、自梁下フランジ対向部33bに比べて幅寸法が大きく形成されている。また、被梁上フランジ対向部32a、被梁下フランジ対向部33aは、いずれもその略全体が被梁上フランジ11と被梁下フランジ12の間に収まるよう形成されている。さらに、幅寸法が小さく形成された自梁上フランジ対向部32b、自梁下フランジ対向部33bも、いずれもその略全体が自梁上フランジ21と自梁下フランジ22の間に収まるよう形成されている。
以上のようにして、施工現場において被梁10の側部に自梁20が配置された後、接合部材30のボルト孔31a及び被梁ウェブ13のボルト孔16に一方から挿通するボルト51、52と、他方においてこのボルト51、52と螺合するナット54、55により、接合部材30が被梁ウェブ13に対し締結して接合される。このとき、自梁20は、被梁ウェブ13の反対側に設けられる自梁20と同形状の80とともに締結される。また、締結を強固なものとするため、接合部材30のエンドプレート31には、板状の補強プレート70を溶接接合した状態で締結される。
このようにして被梁10と自梁20とが接合されると、図2(B)に表すように、被梁10と接続した状態で自梁20に下向きの荷重Pが印加されると、ボルト51、52によって被梁10と締結されている接合部材30にも力が伝達される。前述のように、その上支持板32、下支持板33は、それぞれ自梁上フランジ対向部32b、自梁下フランジ対向部33bにおいて、自梁20の自梁上フランジ21、自梁下フランジ22と、スペーサー41、42を介して溶接されている。したがって、接合部材30の上支持板32、下支持板33には、ボルト51、52と自梁上フランジ対向部32b、自梁下フランジ対向部33bとの間で引張又は圧縮の力が作用する。
ここで、前述したように、上支持板32は、厚さ寸法が略一様の板材で形成されており、被梁上フランジ対向部32aと自梁上フランジ対向部32bとが同一平面上に配置されるように形成されている。また、下支持板33は、厚さ寸法が略一様の板材で形成されており、被梁下フランジ対向部33aと自梁下フランジ対向部33bとが同一平面上に配置されるように形成されている。このため、上支持板32、下支持板33には、形状が不連続に変化する部位が形成されず、自梁20に印加される荷重Pによって上支持板32、下支持板33に引張又は圧縮の力が作用しても、応力集中と変形の集中が発生することがない。
また、エンドプレート31は、その幅寸法が自梁20の幅寸法よりも大きくなるよう形成されている。したがって、接合部材30を用いることにより、自梁20を直接被梁10の被梁ウェブ13に接合した場合に比べて、より大きな面積で被梁ウェブ13に接合することとなるため、自梁20を被梁10に対し強固に接合させ、梁接合構造BCSの剛性をさらに高めることが可能となる。
次に、図3を参照して、他の建材を被梁10に接合する構造について説明する。図3は、本発明の実施形態に係る梁接合構造に腰壁支持部材を接合した状態を表す断面図である。
図3に表す腰壁支持部材60は、建造物の屋内又は屋外に立設される腰壁(図示せず)を下方から支持する部材である。腰壁支持部材60は、略水平方向に延在する平板状の基部61と、この基部61から垂直に立ち上がるよう形成されて腰壁が固定される固定部62を有しており、その断面は略L字状を呈している。基部61は、上下方向に貫通するボルト孔61aが複数開設されている。
腰壁支持部材60は、その基部61が被梁上フランジ11と自梁上フランジ21の上面に当接するとともに、それらの間に跨るように配置される。また、腰壁支持部材60のボルト孔61aが、被梁10の被梁上フランジ11のボルト孔15と上下方向に連通するように配置される。
腰壁支持部材60のボルト孔61a、及び、被梁上フランジ11のボルト孔15には、下方からボルト53が挿通される。ボルト53の頭部は、接合部材30の上支持板32に開設される受容孔32d内に配置される。ボルト53の頭部を受容孔32d内に配置することで、ボルト53と上支持板32の被梁上フランジ対向部32aとを干渉させることなく、ボルト53をボルト孔61a、15に挿通させることができる。このボルト53を用いた締結により、腰壁支持部材60を被梁10に接合することが可能となる。
ここで、受容孔32dは、上支持板32のうち、幅寸法が自梁上フランジ対向部32bよりも大きい被梁上フランジ対向部32aに開設されている。したがって、受容孔32dが開設されることによって断面積が欠損し、それに伴い被梁上フランジ対向部32aの剛性が著しく低下しかねないところを、幅寸法を大きくして断面積を大きくすることで抑制している。一方、幅寸法が比較的小さい自梁上フランジ対向部32bにおいては、自梁上フランジ21からの突出を抑制し、他の建材などとの干渉を抑制することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
BCS:梁接合構造
10 :被梁(第1の梁)
11 :被梁上フランジ(第1上フランジ)
12 :被梁下フランジ(第1下フランジ)
13 :被梁ウェブ(第1ウェブ)
15、16:ボルト孔
20 :自梁(第2の梁)
21 :自梁上フランジ(第2上フランジ)
22 :自梁下フランジ(第2下フランジ)
23 :自梁ウェブ(第2ウェブ)
30 :接合部材
31 :エンドプレート
32 :上支持板
32a:被梁上フランジ対向部(第1上フランジ対向部、幅広部)
32b:自梁上フランジ対向部(第2上フランジ対向部、縮幅部)
32d:受容孔
33 :下支持板
33a:被梁下フランジ対向部(第1下フランジ対向部)
33b:自梁下フランジ対向部(第2下フランジ対向部)
41、42:スペーサー
51、52、53:ボルト
60 :腰壁支持部材
61a:ボルト孔

Claims (4)

  1. 上下方向に間隔をあけて配置される第1上フランジ及び第1下フランジと、前記第1上フランジと前記第1下フランジとの間に配置されてそれらを連結する第1ウェブと、を有する第1の梁と、
    上下方向に間隔をあけて配置される第2上フランジ及び第2下フランジと、前記第2上フランジと前記第2下フランジとの間に配置されてそれらを連結する第2ウェブと、を有し、その端部において前記第1の梁の側部に対し接合される第2の梁と、
    前記第2の梁の端部に取り付けられ、前記第1の梁の側部に接合される接合部材と、
    を備え、
    前記接合部材は、
    前記第1上フランジと前記第1下フランジとの間に配置され、前記第1ウェブに接合するエンドプレートと、
    前記エンドプレートの上端部から前記第2上フランジと前記第2下フランジとの間に向けて延在し、前記第1上フランジの下面と対向する第1上フランジ対向部と、前記第2上フランジの下面と対向する第2上フランジ対向部と、を有する上支持板と、
    前記エンドプレートの下端部から前記第2上フランジと前記第2下フランジとの間に向けて延在し、前記第1下フランジの上面と対向する第1下フランジ対向部と、前記第2下フランジの上面と対向する第2下フランジ対向部と、を有する下支持板と、
    を有し、
    前記上支持板は、厚さ寸法が略一様の板材により形成され、前記第1上フランジ対向部と前記第2上フランジ対向部とが同一平面上に配置されており、
    前記下支持板は、厚さ寸法が略一様の板材により形成され、前記第1下フランジ対向部と前記第2下フランジ対向部とが同一平面上に配置されており、
    前記第2上フランジ対向部は、前記第2上フランジに対してスペーサーを介して溶接され、
    前記第2下フランジ対向部は、前記第2下フランジに対してスペーサーを介して溶接される
    接合構造。
  2. 前記エンドプレートの幅寸法は、前記第2の梁の幅寸法よりも大きい、請求項1に記載の梁接合構造。
  3. 前記第1上フランジは、上下方向に貫通するボルト孔が開設され、
    前記第1上フランジ対向部は、前記ボルト孔と対応する位置に設けられ幅寸法が比較的大きい幅広部を有し、
    前記第2上フランジ対向部は、幅寸法が比較的小さい縮幅部を有し、
    前記幅広部は、前記ボルト孔と対応する位置で上下方向に貫通する受容孔が開設される、請求項2に記載の梁接合構造。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の梁接合構造を備えた、建造物。
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