JP6369303B2 - 封着材及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス及び無機フィラーを含む封着材及び該封着材の製造方法に関する。
従来、電子部品などを封着することを目的として、ガラスと無機フィラーとを含む封着材が広く用いられている。
例えば、下記の特許文献1には、ガラス及び耐火性フィラーを含む有機ELディスプレイ用の封着材が記載されている。特許文献1では、上記封着材を用いて2枚のガラス基板を封着することにより、有機ELディスプレイ内部の気密性を高め得ることが記載されている。
また、下記特許文献2,3には、ガラスとアルミナなどの無機フィラーとを含む気密端子用の封着材が記載されている。特許文献3では、上記封着材は、中心となる高強度ガラス層上に、中間ガラス層及び最外ガラス層が積層された多層構造を有することが記載されている。
特開2013−49613号公報 実用新案第2507783号公報 特開平6−20732号公報
しかしながら、特許文献1,2のような封着材においては、通常、ガラス及び無機フィラーが均一に分散するように製造される。そのため、互いに熱膨張係数の異なる異種材料間を封着する場合、いずれかの材料との界面において、剥離が生じることがあった。
また、特許文献3のように、封着材が、複数のガラス層が積層された多層構造を採る場合、製造工程が煩雑になるという問題があった。
本発明の目的は、互いに熱膨張係数の異なる異種材料間を封着することを可能とする、封着材及び該封着材の製造方法を提供することにある。
本発明に係る封着材は、互いに対向する第1,第2の主面を有し、単一層からなる封着材であって、ガラスと、上記ガラスと熱膨張係数の異なる無機フィラーとを含み、上記第1の主面側の上記ガラスの含有率と、上記第2の主面側の上記ガラスの含有率との差が、1質量%以上である。
本発明に係る封着材は、上記第2の主面側の上記ガラスの含有率が、上記第1の主面側の上記ガラスの含有率より高くてもよい。その場合、上記第1の主面から上記第2の主面に向かって、上記ガラスの含有率が徐々に高くなっていることが好ましい。
本発明に係る封着材は、好ましくは、上記第1の主面側の上記ガラスの含有率が、50質量%以上、90質量%以下の範囲にあり、上記第2の主面側の上記ガラスの含有率が、51質量%以上、95質量%以下の範囲にある。
本発明に係る封着材は、上記ガラスの密度が、上記無機フィラーの密度より大きくてもよい。その場合、上記ガラスと無機フィラーの密度の比(ガラス/無機フィラー)が、1.5以上であることが好ましい。
本発明に係る封着材は、上記ガラスの密度が、上記無機フィラーの密度より小さくてもよい。その場合においては、上記ガラスと無機フィラーの密度の比(ガラス/無機フィラー)が、0.7以下であることが好ましい。
本発明に係る封着材の製造方法は、上記封着材の製造方法であって、上記ガラスからなるガラス粉末と、上記無機フィラーからなる無機フィラー粉末とを含む、スラリーを用意する工程と、上記スラリーを塗布し、上記ガラス粉末と無機フィラー粉末のうち一方を他方と比べて優先的に沈降させつつ、乾燥させる工程とを備える。上記スラリーのずり速度4s−1における粘度が、1〜30Pa・sの範囲内にあることが好ましい。また、上記塗布したスラリーを乾燥させる時間が、300秒以上であることが好ましい。
本発明に係る封着材は、ガラスと、該ガラスと熱膨張係数の異なる無機フィラーとを含み、第1の主面側のガラスの含有率と、第2の主面側のガラスの含有率との差が、1質量%以上であり、異なっている。すなわち、本発明に係る封着材は、第1の主面側の熱膨張係数と、第2の主面側の熱膨張係数とが異なっている。そのため、互いに熱膨張係数の異なる異種材料間を封着するときに、いずれの材料との界面においても、熱膨張係数の差が小さくなり剥離が生じ難い。従って、本発明に係る封着材は、互いに熱膨張係数の異なる異種材料間を封着することができる。
本発明の第1の実施形態に係る封着材を示す模式的斜視図である。 図1のA−A線に沿う模式的断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る封着材を用いて互いに熱膨張係数の異なる異種材料を封着した構造を示す模式的斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る封着材を示す模式的斜視図である。 図4のB−B線に沿う模式的断面図である。
以下、好ましい実施形態について説明する。但し、以下の実施形態は単なる例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照する場合がある。
[封着材]
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る封着材を示す模式的斜視図である。図2は、図1のA−A線に沿う模式的断面図である。封着材1は、タブレット状である。より詳細には、封着材1は、円板状である。封着材1は、リング状や、矩形板状であってもよい。封着材1は、単一層からなり、互いに対向する第1,第2の主面2,3を有している。
封着材1は、ガラス4と、無機フィラー5とを含む。本実施形態においては、ガラス4の密度が、無機フィラー5の密度より大きい。なお、本発明においては、ガラスの密度が、無機フィラーの密度より小さくてもよい。
ガラス4の密度が、無機フィラー5の密度より大きい場合、例えば、ガラス4としての鉛やビスマスを多く含む低融点ガラスと、無機フィラー5としてのコージェライト、ムライト、シリカ、ウィレマイト、β−スポジュメン、ジルコン、リン酸ジルコニウム、アルミナ等とを組み合わせて用いることができる。
また、ガラス4の熱膨張係数は、無機フィラー5の熱膨張係数より大きい。もっとも、本発明においては、無機フィラーの熱膨張係数がガラスの熱膨張係数より大きくてもよい。
本実施形態においては、第1の主面2側のガラス4の含有率と、第2の主面3側のガラス4の含有率とが異なっている。より詳細には、第2の主面3側のガラス4の含有率が、第1の主面2側のガラス4の含有率より高い。また、ガラス4の含有率は、第1の主面2から第2の主面3に向かって、徐々に高くなっている。なお、ガラス4の含有率とは、ガラス4及び無機フィラー5の合計に対するガラス4の含有率のことをいう。
また、第1の主面2側のガラス4の含有率とは、封着材1を厚み方向に2等分したときの第1の主面2側の層におけるガラス4の含有率のことをいう。他方、第2の主面3側のガラス4の含有率とは、封着材1を厚み方向に2等分したときの第2の主面3側の層におけるガラス4の含有率のことをいう。
第1の主面2側のガラス4の含有率は、50質量%以上、90質量%以下であることが好ましく、第2の主面3側のガラス4の含有率は、51質量%以上、95質量%以下であることが好ましい。第2の主面3側のガラス4の含有率と、第1の主面2側のガラス4の含有率の差は、1質量%以上である。また、第2の主面3側のガラス4の含有率と、第1の主面2側のガラス4の含有率の差は、20質量%以下であることが好ましい。第1の主面2及び第2の主面3におけるガラス4の含有率の差が、上記範囲内にある場合、互いに熱膨張係数の異なる異種材料間を封着させたときに生じる界面剥離をより一層確実に抑制することができる。
封着材1の厚みとしては、特に限定されないが、好ましくは、100μm〜1mm以下である。封着材1の厚みが100μmより小さいと、第1の主面2側と第2の主面3側において、ガラスの含有率に差をつけることが難しくなり、熱膨張係数の異なる異種材料間を封着させたときに界面剥離を抑制しにくくなることがある。封着材1の厚みが、1mmより大きいと、封着材1内部で凝集破壊を生じ易くなり、異種材料間を封着することが困難となることがある。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る封着材を用いて、互いに熱膨張係数の異なる異種材料の間に封着材を配置して、熱膨張係数の異なる異種材料を封着した構造を示す模式的斜視図である。図3に示すように、熱膨張係数の小さい材料10と、熱膨張係数の大きい材料20との間に、封着材1が設けられている。
通常、ガラスの熱膨張係数は60〜100×10−7/℃程度であるのに対し、無機フィラーの熱膨張係数は、例えばシリカで4×10−7/℃程度と小さい。また、上述したように第2の主面3側のガラス4の含有率は、第1の主面2側のガラス4の含有率より高い。従って、ガラス4の含有率が高い第2の主面3側の方が、第1の主面2側より熱膨張係数が高いこととなる。
ここで、例えば、シリコン(熱膨張係数が40×10−7/℃程度)、アルミナ(熱膨張係数が70〜80×10−7/℃)、SUS(熱膨張係数が110〜150×10−7/℃)のいずれか2種を封着する場合、各材料間で熱膨張係数が大きく異なる。そのため、ガラス4及び無機フィラー5が均一に分散されている封着材を用いて封着しようとすると、熱膨張係数の小さい材料10と熱膨張係数の大きい材料20のいずれかとの界面で剥離が生じることとなる。
しかしながら、本実施形態では、上記のようにガラス4の含有率が低く、熱膨張係数の小さい封着材1の第1の主面2側が、熱膨張係数の小さい材料10に接している。また、ガラス4の含有率が高く、熱膨張係数の大きい封着材1の第2の主面3側が、熱膨張係数の大きい材料20に接している。すなわち、封着材1は、熱膨張係数の異なる異種材料10及び20のいずれと接する側においても、これらの材料10及び20との熱膨張係数の差が小さい。従って、封着材1は、熱膨張係数の異なる異種材料10及び20のいずれと接する側の界面においても、剥離が生じ難い。よって、封着材1を用いることにより、互いに熱膨張係数の異なる異種材料間を封着することができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る封着材を示す模式的斜視図である。図5は、図4のB−B線に沿う模式的断面図である。
第2の実施形態では、ガラス4の密度が無機フィラー5の密度より小さい。このようなガラス4及び無機フィラー5の組合せとしては、例えば、ガラス4としての鉛やビスマスを含む低融点ガラスと、無機フィラー5としてのチタン酸鉛との組み合わせが挙げられる。なお、本実施形態においても、ガラス4の熱膨張係数は、無機フィラー5の熱膨張係数より大きい。
第2の実施形態においては、第1の主面2側のガラス4の含有率が、第2の主面3側のガラス4の含有率より高い。また、ガラス4の含有率は、第2の主面3から第1の主面2に向かって、徐々に高くなっている。
第1の主面2側のガラス4の含有率は、51質量%以上、95質量%以下であることが好ましく、第2の主面3側のガラス4の含有率は、50質量%以上、90質量%以下であることが好ましい。より具体的には、第1の主面2側のガラス4の含有率と、第2の主面3側のガラス4の含有率の差は、1質量%以上である。また、第2の主面3側のガラス4の含有率と、第1の主面2側のガラス4の含有率の差は、20質量%以下であることが好ましい。ガラス4の含有率の差が上記範囲内にある場合、互いに熱膨張係数の異なる異種材料間を封着させたときに生じる界面剥離をより一層確実に抑制することができる。その他の点は、第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態においては、ガラスの含有率が低く、熱膨張係数の低い第2の主面3側に、熱膨張係数の低い材料を積層し、他方、ガラスの含有率が高く、熱膨張係数の高い第1の主面2側に、熱膨張係数の高い材料を積層することで、互いに熱膨張係数の異なる材料間を封着することができる。
第1,第2の実施形態で示したように、本発明に係る封着材は、ガラスと、ガラスと熱膨張係数の異なる無機フィラーとを含み、第1の主面側のガラスの含有率と、第2の主面側の上記ガラスの含有率とが異なっている。すなわち、本発明に係る封着材では、第1,第2の主面の熱膨張係数が異なっており、互いに熱膨張係数の異なる異種材料間を封着することが可能となる。また、本発明に係る封着材は、単一層からなるため、簡便に製造することができる。また、単一層からなるため、従来の複数層からなる封着材に比べ、厚みを薄くすることができる。
本発明に係る封着材は、上記のように互いに熱膨張係数の異なる材料の封着に用いることができる。そのため、本発明に係る封着材は、圧力センサー等の用途に好適に用いることができる。
[製造方法]
本発明に係る封着材の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、上記のガラスからなるガラス粉末と、上記の無機フィラーからなる無機フィラー粉末とを含む、スラリーを用意する工程と、スラリーを塗布し、ガラス粉末と無機フィラー粉末のうち一方を他方と比べて優先的に沈降させつつ、乾燥させる工程とを備える製造方法により製造することができる。以下、本発明に係る封着材の製造方法の一例をより詳細に説明する。
まず、ガラス粉末及び無機フィラー粉末を、バインダー樹脂を含む溶剤に分散させスラリーを作製する。このとき、スラリーのずり速度4s−1における粘度が1〜30Pa・sの範囲内となるように、配合比率を調整することが好ましい。より好ましくは、スラリーのずり速度4s−1における粘度が1〜20Pa・sの範囲内となるように配合比率を調整する。スラリーの粘度が上記範囲内にある場合、後述する乾燥工程において、ガラス粉末と無機フィラー粉末のうち一方を他方と比べてより一層優先的に沈降させることができる。
上記バインダー樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体等を用いることができる。上記溶剤としても、特に限定されないが、イソプロピルアルコール、トルエン、アセトン、メチルイソブチルケトン等を好適に用いることができる。
次に、得られたスラリーを塗布し、ガラス粉末と無機フィラー粉末のうち一方を他方と比べて優先的に沈降させつつ、乾燥させる。得られたスラリーは、シート形状となるように塗布することが好ましい。また、塗布したスラリーの乾燥時間は、300秒以上であることが好ましい。乾燥時間を300秒以上にすることにより、ガラス粉末と無機フィラー粉末のうち一方を他方と比べてより優先的に沈降させることができる。塗布したスラリーの乾燥時間は、スラリーが完全に乾燥するまでとすることがより好ましい。
また、ガラスの密度は、無機フィラーの密度より、大きくてもよく、小さくてもよい。ガラスの密度が無機フィラーの密度より大きい場合、より一層ガラス粉末を優先的に沈降させる観点から、上記ガラスと無機フィラーの密度の比(ガラス/無機フィラー)は、1.5以上であることが好ましい。一方、無機フィラーの密度がガラスの密度より大きい場合、より一層無機フィラー粉末を優先的に沈降させる観点から、上記ガラスと無機フィラーの密度の比(ガラス/無機フィラー)は、0.7以下であることが好ましい。
シート成形によりシートを得る場合、金型で打ち抜き、タブレット状とすることができる。しかる後、ガラスの軟化点よりも低い温度で仮焼成することにより、封着材が得られる。上記仮焼成は、350〜650℃で行うことが好ましい。
本製造方法においては、上述したように、上記ガラス粉末と無機フィラー粉末のうち一方を他方と比べて優先的に沈降させる。そのため、得られた封着材の第1の主面側と、第2の主面側におけるガラスの含有率を異ならせることができる。これを以下詳細に説明する。
一般的に用いられる低融点ガラス粉末を用いた場合、ガラス粉末は鉛やビスマスを多く含有するガラスからなるため、ガラス粉末の密度は6程度である。そのため、シリカやムライトのような低膨張かつ低密度の無機フィラー粉末を用いた場合、ガラスの密度が無機フィラーの密度より大きくなり、上記乾燥工程において、ガラス粉末が優先的に沈降されることとなる。その結果、第2の主面側におけるガラスの含有率が高くなり、第1の主面側における無機フィラーの含有率が高くなる。
ここで、一般的に熱膨張係数はガラスの方が高いことから、第2の主面側の熱膨張係数が高くなる。従って、第2の主面側に熱膨張係数の高い材料を封着させた場合、界面における剥離が抑制される。他方、第1の主面側の熱膨張係数は低くなるため、第1の主面側に熱膨張係数の低い材料を封着させた場合、界面における剥離が抑制される。すなわち、互いに熱膨張係数の異なる材料間を確実に封着することができる。
一方、密度の高いチタン酸鉛を無機フィラー粉末として用いた場合、無機フィラーの密度がガラスの密度より高くなり、無機フィラー粉末が優先的に沈降されることとなる。その結果、第1の主面側におけるガラスの含有率が高くなり、第2の主面側における無機フィラーの含有率が高くなる。
この場合、第1の主面側における熱膨張係数が高くなるため、第1の主面側に熱膨張係数の高い材料を封着させることができる。他方、第2の主面側の熱膨張係数は低くなるため、第2の主面側に熱膨張係数の低い材料を封着させることができる。
よって、本製造方法により得られた封着材は、互いに熱膨張係数の異なる異種材料間を封着することができる。また、得られた封着材は、単一層からなるため、製造工程を簡略化することができる。
以下、本発明の具体的な実施例を挙げることにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ガラス粉末としてZnO−Bi−B系ガラス(密度:4.7g/cm)44.8質量%及び無機フィラー粉末としてコージェライト(密度:2.6g/cm)19.2質量%を、バインダー樹脂1.2質量%を含む溶剤36.0質量%に分散させ、ずり速度4s−1における粘度が15Pa・sのスラリーを作製した。
得られたスラリーを、シート形状となるように塗布し、360秒乾燥させることによりシート成形した。次に、シート成形により得られたシートを金型で打ち抜き、タブレット状とし、温度500℃で仮焼成することにより、封着材を得た。
(実施例2)
ガラス粉末としてPbO−SiO−B系ガラス(密度:5.3g/cm)54.4質量%及び無機フィラー粉末としてシリカ(密度:2.2g/cm)13.6質量%を、バインダー樹脂1.4質量%を含む溶剤32.0質量%に分散させ、ずり速度4s−1における粘度が28Pa・sのスラリーを作製した。
得られたスラリーを、シート形状となるように塗布し、320秒乾燥させることによりシート成形した。次に、シート成形により得られたシートを金型で打ち抜き、タブレット状とし、温度420℃で仮焼成することにより、封着材を得た。
(実施例3)
ガラス粉末としてBi−B−ZnO系ガラス(密度:4.9g/cm)36.0質量%及び無機フィラー粉末としてムライト(密度:3.2g/cm)24.0質量%を、バインダー樹脂1.0質量%を含む溶剤40.0質量%に分散させ、ずり速度4s−1における粘度が2Pa・sのスラリーを作製した。
得られたスラリーを、シート形状となるように塗布し、480秒乾燥させることによりシート成形した。次に、シート成形により得られたシートを金型で打ち抜き、タブレット状とし、温度450℃で仮焼成することにより、封着材を得た。
(実施例4)
ガラス粉末としてPbO−ZnO−B系ガラス(密度:5.1g/cm)51.0質量%及び無機フィラー粉末としてチタン酸鉛(密度:7.5g/cm)17.0質量%を、バインダー樹脂1.4質量%を含む溶剤32.0質量%に分散させ、ずり速度4s−1における粘度が25Pa・sのスラリーを作製した。
得られたスラリーを、シート形状となるように塗布し、320秒乾燥させることによりシート成形した。次に、シート成形により得られたシートを金型で打ち抜き、タブレット状とし、温度410℃で仮焼成することにより、封着材を得た。
(比較例1)
ガラス粉末としてPbO−ZnO−B系ガラス(密度:5.1g/cm)56.8質量%及び無機フィラー粉末としてチタン酸鉛(密度:7.5g/cm)14.2質量%を、バインダー樹脂1.5質量%を含む溶剤29.0質量%に分散させ、ずり速度4s−1における粘度が45Pa・sのスラリーを作製した。
得られたスラリーを、シート形状となるように塗布し、420秒乾燥させることによりシート成形した。次に、シート成形により得られたシートを金型で打ち抜き、タブレット状とし、温度415℃で仮焼成することにより、封着材を得た。
(比較例2)
ガラス粉末としてBi−B−ZnO系ガラス(密度:4.9g/cm)56.3質量%及び無機フィラー粉末としてムライト(密度:3.2g/cm)18.7質量%を、バインダー樹脂1.2質量%を含む溶剤35.0質量%に分散させ、ずり速度4s−1における粘度が15Pa・sのスラリーを作製した。
得られたスラリーを、シート形状となるように塗布し、240秒乾燥させることによりシート成形した。次に、シート成形により得られたシートを金型で打ち抜き、タブレット状とし、温度450℃で仮焼成することにより、封着材を得た。
(評価)
ガラスの含有率;
実施例1〜4及び比較例1,2で得られた封着材の厚み方向における断面をEPMAによりライン分析を行うことで第1の主面側及び第2の主面側におけるガラス含有率を測定した。結果を下記の表1に示す。
剥離の有無;
実施例1〜3及び比較例2で得られた封着材について、SUS基板上(熱膨張係数:110×10−7/℃)に、封着材を配置した後、封着材上にシリコン(熱膨張係数:40×10−7/℃)を配置し、仮焼成温度+50℃、10分で加熱することで、SUS基板とシリコンを封着した。なお、封着材は、封着材の第1の主面側がシリコンと、第2の主面側がSUS基板と接するように配置した。
また、実施例4及び比較例1で得られた封着材について、シリコン上に、封着材を配置した後、封着材上にSUS基板を配置し、実施例1と同様に加熱し、SUS基板とシリコンを封着した。なお、封着材は、封着材の第1の主面側がSUS基板と、第2の主面側がシリコンと接するように配置した。
このように、SUS基板とシリコンを封着した試料について、封着材とSUS基板との界面部分、及び、封着材とシリコンとの界面部分を目視で観察し、それぞれの界面部分において、隙間が観察できなかったものを「○」、いずれかの界面に隙間が生じたものを「×」とした。結果を下記の表1に示す。
Figure 0006369303
表1より、実施例1〜4で得られた封着材の第1の主面側と第2の主面側のガラスの含有率の差は、1質量%以上であった。他方、比較例1,2で得られた封着材の第1の主面側と第2の主面側のガラスの含有率の差は、1質量%未満であった。
また、実施例1〜4の封着材を用いた場合、シリコン及びSUS基板のいずれの界面においても隙間は観察されず、剥離は確認されなかった。これに対し、比較例1,2の封着材を用いた場合、シリコンまたはSUS基板のいずれかの界面に隙間が観察され、剥離が生じることが確認できた。
1,21…封着材
2…第1の主面
3…第2の主面
4…ガラス
5…無機フィラー
10…熱膨張係数の小さい材料
20…熱膨張係数の大きい材料

Claims (11)

  1. 互いに対向する第1,第2の主面を有し、単一層からなる封着材であって、
    ガラスと、前記ガラスと熱膨張係数の異なる無機フィラーとを含み、
    前記第1の主面側の前記ガラスの含有率と、前記第2の主面側の前記ガラスの含有率との差が、1質量%以上である、封着材。
  2. 前記第2の主面側の前記ガラスの含有率が、前記第1の主面側の前記ガラスの含有率より高い、請求項1に記載の封着材。
  3. 前記第1の主面から前記第2の主面に向かって、前記ガラスの含有率が徐々に高くなっている、請求項1または2に記載の封着材。
  4. 前記第1の主面側の前記ガラスの含有率が、50質量%以上、90質量%以下の範囲にあり、前記第2の主面側の前記ガラスの含有率が、51質量%以上、95質量%以下の範囲にある、請求項1〜3のいずれか1項に記載の封着材。
  5. 前記ガラスの密度が、前記無機フィラーの密度より大きい、請求項1〜4のいずれか1項に記載の封着材。
  6. 前記ガラスと無機フィラーの密度の比(ガラス/無機フィラー)が、1.5以上である、請求項5に記載の封着材。
  7. 前記ガラスの密度が、前記無機フィラーの密度より小さい、請求項1〜4のいずれか1項に記載の封着材。
  8. 前記ガラスと無機フィラーの密度の比(ガラス/無機フィラー)が、0.7以下である、請求項7に記載の封着材。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の封着材の製造方法であって、
    前記ガラスからなるガラス粉末と、前記無機フィラーからなる無機フィラー粉末とを含む、スラリーを用意する工程と、
    前記スラリーを塗布し、前記ガラス粉末と無機フィラー粉末のうち一方を他方と比べて優先的に沈降させつつ、乾燥させる工程とを備える、封着材の製造方法。
  10. 前記スラリーのずり速度4s−1における粘度が、1〜30Pa・sの範囲内にある、請求項9に記載の封着材の製造方法。
  11. 前記塗布したスラリーを乾燥させる時間が、300秒以上である、請求項9または10に記載の封着材の製造方法。
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