JP6369142B2 - 金型及び成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、金型及び成形品の製造方法に関する。
特許文献1の金型には、スプルーの開口部に周方向に沿って複数の凹凸が設けられている。特許文献1の金型では、この複数の凹凸によりスプルー内の表面積を増加させ、スプルー部分及び周辺部の冷却速度を上げている。
特開2013−75504号公報
特許文献1の構成では、金型における樹脂が流れる方向のスプルーよりも下流側の部位の大きさが考慮されていない。このため、特許文献1の構成では、スプルーよりも流路の幅が狭い部位がスプルーよりも下流側にある場合に、スプルーを通過した樹脂の塊が流路内部で詰まる可能性があった。
本発明は、樹脂の塊が流路内部で詰まるのを抑制することができる金型及び成形品の製造方法を得ることを目的とする。
本発明の請求項1に係る金型は、成形品が成形される成形部に繋げられ樹脂が流れる流路と、該流路の注入口に形成され、樹脂が流れる方向と交差する交差方向の最少幅が該流路における該交差方向の最少幅よりも狭い狭小部であって、該交差方向の断面形状が十字状の孔部である前記狭小部と、を有する。
本発明の請求項2に係る金型は、前記流路の周囲には、前記樹脂を加熱する加熱手段が設けられ、前記狭小部は、前記樹脂の流れる方向で前記加熱手段よりも上流側に配置されている。
本発明の請求項に係る成形品の製造方法は、請求項1又は請求項に記載の金型の前記成形部に前記流路の注入口を通じて樹脂を注入する工程と、前記成形部内の樹脂を冷却して成形品にする工程と、前記成形品を前記成形部から取り出す工程と、を有する。
本発明の請求項に係る成形品の製造方法は、成形機から第1金型の第1成形部に第1樹脂材料を注入し、前記第1樹脂材料を冷却して、前記第1成形部から該第1樹脂材料で成形された第1成形品を取り出す第1成形工程と、前記第1樹脂材料の融点よりも低い融点の第2樹脂材料を、前記成形機から請求項1又は請求項に記載の金型としての第2金型の第2成形部に前記流路の注入口を通じて注入し、前記第2樹脂材料を冷却して、前記第2成形部から該第2樹脂材料で成形された前記成形品としての第2成形品を取り出す第2成形工程と、を有する。
請求項1の発明は、交差方向の最少幅が該流路の該交差方向の最少幅よりも狭い狭小部を有していない構成に比べて、樹脂の塊が流路内部で詰まるのを抑制することができる。
また、請求項1の発明は、狭小部が十字状とは異なる形状の孔部である構成に比べて、流路内部での樹脂の詰まりを抑制することができる。
請求項2の発明は、狭小部が樹脂の流れる方向で加熱手段よりも下流側に配置されている構成に比べて、流路内部での樹脂の詰まりを抑制することができる。
請求項の発明は、請求項1又は請求項に記載の金型を用いない方法に比べて、成形品の成形不良を抑制することができる。
請求項の発明は、第1樹脂材料で第1成形品を成形した後で、第1樹脂材料よりも高い融点の樹脂材料を成形する方法に比べて、第2成形品への第1樹脂材料の塊の混入を抑制することができる。
第1実施形態に係る成形機及び第1金型の全体構成図である。 第1実施形態に係る成形機及び第2金型の全体構成図である。 (A)第1実施形態に係る第1樹脂の説明図である。(B)第1実施形態に係る第2樹脂の説明図である。 (A)、(B)第1実施形態に係る狭小部を示す部分拡大断面図及び平面図である。(C)第1実施形態に係る第2金型内の流路が最も狭い部位を示す部分拡大断面図である。 第1実施形態に係る第2金型のゲートが閉じた状態を示す説明図である。 第1実施形態に係る第2金型のゲートが開いた状態を示す説明図である。 (A)、(B)第1実施形態に係る第2金型の狭小部で第1樹脂が止まった状態を示す平面図及び縦断面図である。 (A)第2実施形態に係る第2金型において仕切部材が無い状態での注入口部分を示す平面図である。(B)第2実施形態に係る仕切部材を示す斜視図である。(C)第2実施形態に係る仕切部材が第2金型の注入口部分に取り付けられた状態を示す平面図である。 第2実施形態に係る第2金型の狭小部で第1樹脂が止まった状態を示す平面図である。 (A)比較例に係る金型の注入口部分を示す平面図である。(B)比較例に係る金型の注入口部分を示す縦断面図である。(C)比較例に係る金型で第1樹脂が流路内部で詰まった状態を示す縦断面図である。
[第1実施形態]
第1実施形態に係る金型及び成形品の製造方法の一例について説明する。
<全体構成>
図1には、成形機10及び第1金型20が示されている。第1金型20は、後述する金型の一例としての第2金型30(図2参照)に置換可能となっている。また、成形機10は、第1金型20、第2金型30に対して、共通で使用可能となっている。
第1金型20は、後述する第1樹脂材料の一例としての第1樹脂PA(図3(A)参照)の成形に用いられる。第2金型30は、後述する第2樹脂材料の一例としての第2樹脂PB(図3(B)参照)の成形に用いられる。また、本実施形態では、第1金型20での成形が終了した後で、第1金型20が第2金型30に交換される場合がある。
(第1樹脂)
図3(A)に示す第1樹脂PAは、熱可塑性樹脂であり、一例として、複数のペレット状のPPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)で構成されている。また、第1樹脂PAの融点は、一例として、300[℃]以上320[℃]以下となっており、後述する第2樹脂PB(図3(B)参照)の融点よりも高くなっている。
(第2樹脂)
図3(B)に示す第2樹脂PBは、熱可塑性樹脂であり、一例として、複数のペレット状のABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)で構成されている。また、第2樹脂PBの融点は、一例として、220[℃]以上240[℃]以下となっている。即ち、第2樹脂PBは、第1樹脂PAよりも低い融点となっている。
〔成形機〕
図1に示す成形機10は、一例として、ホッパ、射出ユニット、シリンダ、ヒータ(いずれも図示省略)、及びノズル12を有している。ホッパには、第1樹脂PA(図3(A)参照)又は第2樹脂PB(図3(B)参照)が貯留される。射出ユニットは、ホッパ内の材料をシリンダ及びノズル12を介して射出させる。ヒータは、シリンダを加熱し、シリンダ内の材料を可塑化させる。
また、成形機10では、第1樹脂PAを用いて第1金型20内に射出が行われた後、ホッパ内に第1樹脂PAに換えて第2樹脂PBが貯留される場合がある。そして、成形機10では、第2樹脂PBを用いた仮射出(第1樹脂PAから第2樹脂PBへの置換)が設定時間行われた後、第2金型30(図2参照)が配置され、第2樹脂PBを用いて第2金型30内に射出が行われるようになっている。
〔第1金型〕
図1に示すように、第1金型20は、固定型22と、シリンダ(図示省略)により固定型22に対して接触又は退避自在とされた可動型24とを有している。
固定型22には、成形機10のノズル12が接触する凹部22Aと、凹部22Aに形成された開口と繋がり、可塑化された第1樹脂PAが注入されるスプルー22Bとが形成されている。また、固定型22には、第1樹脂PAの流れる方向(矢印Aで示し、以後、A方向という)でスプルー22Bよりも下流側に中空部22Cが形成されている。さらに、固定型22のスプルー22Bが形成された部位には、ヒータ28Aが設けられている。ヒータ28Aは、第1樹脂PAを可塑化する温度でスプルー22Bを加熱するようになっている。
中空部22C内には、ホットランナーノズル27と、ヒータ28Bと、バルブゲート部材29とが設けられている。ホットランナーノズル27には、可塑化された第1樹脂PAが流れるホットランナー26と、ホットランナー26のA方向の下流端で開口されたゲート26Aが形成されている。また、ホットランナー26は、ゲート26Aよりも上流側において、バルブゲート部材29を避けるように分流され、ゲート26A付近で合流するようになっている。
ヒータ28Bは、ホットランナーノズル27に接触しており、第1樹脂PAを可塑化する温度で、ホットランナーノズル27及びホットランナー26を加熱するようになっている。バルブゲート部材29は、スイッチ(図示省略)のOFF状態でA方向に移動してゲート26Aを閉止し、該スイッチのON状態で−A方向(A方向とは逆方向)に移動してゲート26Aを開放するようになっている。
ここで、第1金型20では、固定型22と可動型24をパーティング面23で接触させて型締めすることにより、第1成形品17が成形される第1成形部の一例としてのキャビティ25が形成される。
<要部構成>
次に、要部構成である第2金型30について説明する。
なお、図2において、第2金型30を正面視して、矢印Yで示す方向(Y方向)を高さ(重力)方向、Y方向と直交し矢印Xで示す方向(X方向)を水平方向とする。また、Y方向及びX方向のそれぞれに直交する方向(Z方向)を奥行き方向とする。さらに、X方向、Y方向、Z方向のそれぞれ一方側と他方側を区別する必要がある場合は、第2金型30を正面視して、上側をY側、下側を−Y側、右側をX側、左側を−X側、奥側をZ側、手前側を−Z側と記載する。
〔第2金型〕
図2に示すように、第2金型30は、固定型32と、シリンダ(図示省略)により固定型32に対してY方向に沿って接触又は退避する可動型34とを有している。
固定型32は、一例として、1つのスプルー部36及びマニホールド38と、2組のホットランナーノズル42A、42Bと、1つの型本体43とを有している。さらに、固定型32は、1つのヒータ44Aと、2組のヒータ44B、44Cと、4つのバルブゲート部材46とを有している。ヒータ44A、44B、44Cは、加熱手段の一例である。
型本体43には、第2樹脂PB(図3(B)参照)の流れる方向(矢印Bで示し、以後、B方向という)でマニホールド38よりも下流側に配置された、4つの中空部39が形成されている。中空部39は、断熱空間である。そして、固定型32には、スプルー部36から各バルブゲート部材46の周囲まで繋がり、可塑化された第2樹脂PBが流れる流路の一例としての4つのホットランナー33が形成されている。
スプルー部36は、Y方向を高さ方向とする柱状に形成されている。スプルー部36のY側には、成形機10のノズル12が接触する凹部36Aが形成されている。また、スプルー部36には、凹部36Aの中央で開口され、可塑化された第2樹脂PBが注入される注入口36Bと、スプルー36Cと、後述する狭小部60とが形成されている。なお、注入口36Bは、ホットランナー33の注入口である。注入口36B及びスプルー36Cは、ホットランナー33に含める。さらに、スプルー部36の外周面には、ヒータ44Aが接触している。狭小部60は、B方向でヒータ44Aよりも上流側に配置されている。
マニホールド38は、X−Z面に沿って広がっている。また、マニホールド38内では、スプルー36Cと繋がった1つのホットランナー33が、4つに分流されている。
ホットランナーノズル42A、42Bは、中空部39内に1つずつ設けられている。また、ホットランナーノズル42A、42Bには、ホットランナー33と、ホットランナー33のB方向の下流端で開口されたゲート33Aが形成されている。ホットランナー33は、ゲート33AよりもB方向の上流側において、バルブゲート部材46を避けるように分流され、ゲート33A付近で合流するようになっている。さらに、ホットランナー33は、後述するキャビティ52に繋がっている。
ヒータ44Aは、第2樹脂PBを可塑化する温度で、スプルー部36を加熱するようになっている。ヒータ44Bは、ホットランナーノズル42Aに接触している。ヒータ44Cは、ホットランナーノズル42Bに接触している。そして、ヒータ44B、44Cは、第2樹脂PBを可塑化する温度で、ホットランナーノズル42A、42B、及びホットランナー33を加熱するようになっている。なお、ヒータ44A、44B、44Cと型本体43との間には、中空部39の隙間が形成されており、ヒータ44A、44B、44Cがホットランナー33を加熱するときの熱が型本体43に奪われることが抑制されている。
バルブゲート部材46は、スイッチ(図示省略)のOFF状態でB方向側に位置してゲート33Aを閉止し、該スイッチのON状態で−B方向(図示を省略するが、B方向とは逆方向)側に位置してゲート33Aを開放するようになっている。
ここで、第2金型30では、固定型32と可動型34をパーティング面35で接触させて型締めすることにより、成形品の一例としての第2成形品48(図6参照)が成形される成形部及び第2成形部の一例としてのキャビティ52が2組形成される。即ち、第2金型30では、一例として、第2成形品48が2個取りされるようになっている。なお、図2では、可塑化された第2樹脂PBが、キャビティ52に充填される途中の状態が示されている。
(狭小部)
次に、狭小部60について説明する。
図4(A)に示すように、狭小部60は、注入口36Bに形成されている。また、図4(B)に示すように、狭小部60は、一例として、既述のB方向(図2参照)と交差するX−Z面における断面形状が十字状の孔部62である。なお、B方向と交差する交差方向をまとめてC方向とする。即ち、X方向及びZ方向は、C方向に含まれる。
図4(B)に示すように、孔部62の孔縁は、一例として、X方向及びZ方向で対称配置された4つの鋭角部62Aと、隣り合う鋭角部62Aを繋ぐ4つの鈍角部62Bとを有している。鋭角部62Aは、凹部36Aの中央から外側へ向けて凸形状の部位である。また、鈍角部62Bは、凹部36Aの中央に向けて凸形状の部位である。そして、孔部62では、一例として、対向する1組の鈍角部62Bの間隔が、孔部62の最小幅L1となっている。
図4(C)に示すように、ホットランナー33では、一例として、バルブゲート部材46が設けられた部位のX方向(C方向(図4(B)参照に含まれる)の幅が、ホットランナー33で最も小さい最小幅L2となっている。
ここで、図4(B)、(C)において、最小幅L1は、最小幅L2よりも狭くなっている。また、最小幅L1は、第1樹脂PA(図3(A)参照)が通過できない幅となっている。なお、図4(C)では、一例として、ホットランナーノズル42Aを示して最小幅L2を説明したが、ホットランナーノズル42B(図2参照)の最小幅L2についても同様である。
(比較例)
次に、比較例について説明する。なお、本実施形態と同様の構成については、本実施形態と同じ符号を用いて説明を省略する。
図10(A)、(B)、(C)に示すように、比較例の金型200には、可塑化された樹脂が成形機10(図1参照)により注入される注入口202と、スプルー36Cと、ホットランナー33とが形成されている。なお、図示を省略するが、金型200には、ヒータ44A、44B、44C(図2参照)が設けられている。樹脂は、一例として、第1樹脂PA(図3(A)参照)又は第2樹脂PB(図3(B)参照)である。
注入口202及びスプルー36Cは、ホットランナー33に含まれる。また、樹脂が流れる方向において、注入口202の下流側にスプルー36Cが配置されている。さらに、注入口202の最小幅L3は、ホットランナー33の最小幅L2よりも広くなっている(L3>L2)。
なお、金型200とは異なる金型(図示省略)に成形機10から可塑化された第1樹脂PA(図3(A)参照)が注入され、成形された後、成形機10に第2樹脂PB(図3(B)参照)が投入され、金型200を用いて成形が行われるものとする。
比較例の金型200では、第2樹脂PBを可塑化して成形を行うとき、成形機10内に第2樹脂PBよりも融点が高い第1樹脂PAが、可塑化されずに塊として残留している。そして、成形機10に塊として残留している第1樹脂PAは、可塑化された第2樹脂PBの流れによって注入口202へ搬送される。
ここで、比較例の金型200では、ホットランナー33の最小幅L2と同等の大きさの塊である第1樹脂PAが、第2樹脂PBと共に注入口202へ流れた場合、L3>L2であるため、第1樹脂PAの塊が、最小幅L2のスプルー36C内に侵入する。そして、この第1樹脂PAの塊は、第2樹脂PBよりも融点が高いため、第2樹脂を可塑化させるためのヒータ44A、44B、44C(図2参照)の加熱温度では、可塑化されない。これにより、第1樹脂PAの塊は、ホットランナー33の最小幅L2の部位に到達したとき、下流側に流れることができず、ホットランナー33の最小幅L2の部位(内部)を詰まらせる可能性がある。
<作用>
次に、第1実施形態の作用について説明する。
図1に示すように、ヒータ28A、28Bがホットランナー26を加熱した状態で、成形機10から第1金型20のキャビティ25内部へ、可塑化された第1樹脂PAを注入する。そして、キャビティ25内部の第1樹脂PAを冷却した後、キャビティ25から第1樹脂PAの第1成形品17を取り出す(第1成形工程の一例)。
続いて、第1金型20に替えて、図2及び図5に示すように、第2金型30を配置する。なお、第2金型30が配置される前に、成形機10では、ホッパ(図示省略)内の第1樹脂PAが、第2樹脂PB(図3(B)参照)に置換される。
しかし、第1樹脂PAの融点は、成形機10のヒータ(図示省略)による第2樹脂PBの加熱温度よりも高い。このため、残留している第1樹脂PAは、可塑化された第2樹脂PBが流れても、可塑化されずに塊となって成形機10内部に残留する可能性がある。
続いて、図6に示すように、ヒータ44A、44Bがホットランナー33を加熱した状態で、成形機10から第2金型30のキャビティ52内部へ、可塑化された第2樹脂PBが注入される。なお、このとき、ホットランナー33の最小幅L2(図4(C)参照)の部位まで流れ且つ最小幅L2の部位を詰まらせる大きさの第1樹脂PA(図3(A)参照)が、成形機10内に残留していたと仮定する。
ここで、第2金型30において、狭小部60の最小幅L1(図4(B)参照)は、ホットランナー33の最小幅L2よりも狭い。このため、図7(A)、(B)に示すように、最小幅L2の部位を詰まらせる大きさの第1樹脂PAは、狭小部60に到達したとき、狭小部60によって、ホットランナー33内への流入が規制される。即ち、第2金型30では、ホットランナー33内部に第1樹脂PAが侵入することが抑制されるので、第1樹脂PAの塊がホットランナー33内部で詰まることが抑制される。そして、キャビティ52内には、可塑化された第2樹脂PBが注入される。
続いて、キャビティ52内の第2樹脂PBを冷却した後、キャビティ52から第2樹脂PBの第2成形品48が取り出される(第2成形工程の一例)。このように、第1実施形態の第2金型30では、成形機10内に残留している第1樹脂PAが第2金型30のホットランナー33内部に侵入することが抑制される。
なお、成形機10内に複数の第1樹脂PAの塊が残留していた場合、この複数の第1樹脂PAの塊が狭小部60に蓄積されることで、成形機10の射出圧が高まる。このため、成形機10の射出圧が初期の圧力から高くなったとき、成形機10を第2金型30から外して、狭小部60に蓄積された第1樹脂PAを取り除く。狭小部60は、成形機10を移動させることで露出するので、第2金型30のホットランナー33内部に第1樹脂PAが詰まる場合に比べて、第1樹脂PAが簡単に取り除かれる。
また、第1実施形態の第2金型30では、図5に示すように、狭小部60が、A方向でヒータ44Aよりも上流側に配置されている。このため、ヒータ44Aの加熱温度が、第1樹脂PA(図3(A)参照)の融点に近い温度となることがあっても、狭小部60よりもA方向の上流側にある第1樹脂PAが可塑化されることが抑制され、狭小部60を通過することが抑制される。これにより、第2金型30では、狭小部60がA方向でヒータ44Aよりも下流側に配置されている構成に比べて、ホットランナー33内部での第1樹脂PAの詰まりが抑制される。
さらに、第1実施形態の第2金型30では、図4(B)に示すように、狭小部60が、C方向の断面形状が十字状の孔部62で構成されている。このため、第2金型30では、例えば、断面形状が円形の孔部に比べて、注入口36Bの中央付近に、より多くの角部(鈍角部62B)が配置される。これにより、第2金型20では、第1樹脂PAの注入口36B内への侵入が、より効果的に規制されるので、ホットランナー33内部での第1樹脂PAの詰まりがさらに抑制される。
加えて、第1実施形態の第2成形品48の製造方法では、第2金型30を用いているので、第2金型30を用いていない構成に比べて、ホットランナー33内部の詰まりが抑制される。これにより、第1実施形態の第2成形品48の製造方法では、キャビティ52内への第2樹脂PBの注入量(充填量)が不足することが抑制されるので、第2成形品48の成形不良が抑制される。
また、第1実施形態の第2成形品48の製造方法では、第1樹脂PAを用いて第1成形品17を成形した後で、第1樹脂PAよりも融点が低い第2樹脂PBを用いて第2成形品48を成形している。このため、成形機10に第1樹脂PAが混入している場合、第2樹脂PBが加熱により可塑化されても、成形機10内の第1樹脂PAは可塑化されない。即ち、第2樹脂PBを可塑化して成形するときに、第1樹脂PAが可塑化されずに塊として狭小部60に送られるので、狭小部60で第1樹脂PAが除去される。これにより、成形機10に第1樹脂PAが混入している場合でも、第2成形品48への第1樹脂PAの混入が抑制される。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る金型及び成形品の製造方法の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材及び部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図8(C)に示すように、第2実施形態の金型の一例としての第2金型70は、第1実施形態の第2金型30(図2参照)の狭小部60(図2参照)が、狭小部80に置き換えられた構成となっている。なお、狭小部80を除く他の構成については、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
図8(A)に示すように、第2金型70の注入口36Bは、Y方向に見て、円形に形成されている。また、注入口36Bの内壁には、注入口36Bの周方向に等間隔で4箇所の切込部84A、84B、84C、84Dが形成されている。切込部84A、84B、84C、84Dは、注入口36Bの中心に向けて開口すると共にY方向に沿って延びている。
図8(C)に示すように、狭小部80は、一例として、注入口36Bが仕切部材82で仕切られることで4つ形成されている。また、図8(B)に示すように、仕切部材82は、一例として、1枚の第1仕切板82Aと、2枚の第2仕切板82Bとを有する。第1仕切板82A及び第2仕切板82Bは、それぞれY方向に沿った長さがhで、互いに厚みが等しくなっている。第1仕切板82A及び第2仕切板82Bの厚みは、切込部84A、84B、84C、84Dに挿入可能な大きさとなっている。また、2枚の第2仕切板82Bの端部は、第1仕切板82Aの長手方向の中央の側面に溶接されている。そして、仕切部材82は、Y方向に見て、十字形状となっている。
ここで、図8(A)、(B)において、第1仕切板82Aの長手方向の両端部及び2枚の第2仕切板82Bの端部を切込部84A、84B、84C、84Dに差し込み、溶接することで、図8(C)に示すように、4つの狭小部80が形成されている。4つの狭小部80は、同じ形状、同じ大きさとなっている。
図8(C)に示すように、1つの狭小部80は、一例として、注入口36BをY方向に見て、1/4円状に形成されており、半径が最小幅L1となっている。既述のように、最小幅L1は、ホットランナー33の最小幅L2(図4(C)参照)よりも小さくなっている。
<作用>
次に、第2実施形態の作用について説明する。
既述の方法で第1成形品17(図1参照)を成形した後、成形機10(図1参照)から第2金型70のキャビティ52(図5参照)内へ、可塑化された第2樹脂PB(図3(B)参照)を注入する。
ここで、第2金型70において、狭小部80の最小幅L1(図8(C)参照)は、ホットランナー33の最小幅L2(図4(C)参照)よりも狭い。このため、図9に示すように、最小幅L2の部位を詰まらせる大きさの第1樹脂PAは、狭小部80に到達したとき、狭小部80によって、ホットランナー33内部への流入が規制される。即ち、第2金型70では、ホットランナー33内に第1樹脂PAが侵入することが抑制されるので、第1樹脂PAの塊がホットランナー33内部で詰まることが抑制される。そして、キャビティ52(図5参照)内には、可塑化された第2樹脂PB(図3(B)参照)が注入される。
続いて、キャビティ52内の第2樹脂PBを冷却した後、キャビティ52から第2樹脂PBで成形された第2成形品48(図6参照)が取り出される。
また、図9に示すように、第2実施形態の第2金型70では、十字形状の仕切部材82を注入口36Bに取り付けることで、注入口36Bに複数の狭小部80が形成される。これにより、第2金型70を切削加工してホットランナー33を複数の流路に分割する構成に比べて、狭小部80の製造が容易となる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
第2金型30は、第2成形品48を2個取りするものに限らず、1個取り、あるいは、3個以上の複数個取りするものであってもよい。また、第2金型30の注入口36Bは、A方向でヒータ44Aよりも上流側に配置されるものに限らない。ヒータ44Aの温度が第1樹脂PAの融点よりも低い場合は、注入口36BがA方向でヒータ44Aよりも下流側に配置されてもよい。
狭小部60は、最小幅L1を有するものであれば、十字形状のものに限らず、円形、楕円形、多角形状のものであってもよい。
狭小部80は、ホットランナー33を4分割するものに限らず、2分割、3分割、あるいは5分割以上の複数に分割するものであってもよい。また、ホットランナー33の分割は、等しい大きさに分割するものに限らず、大きさが異なるように分割するものであってもよい。この場合、大きさが最も大きい部位について、最小幅L1を設定すればよい。
10 成形機
17 第1成形品
20 第1金型
25 キャビティ(第1成形部の一例)
30 第2金型(金型の一例)
33 ホットランナー(流路の一例)
36B 注入口
44A ヒータ(加熱手段の一例)
44B ヒータ(加熱手段の一例)
44C ヒータ(加熱手段の一例)
48 第2成形品(成形品の一例)
52 キャビティ(成形部及び第2成形部の一例)
60 狭小部
62 孔部
70 第2金型(金型の一例)
80 狭小部
82 仕切部材
L1 最小幅
L2 最小幅
PA 第1樹脂(第1樹脂材料の一例)
PB 第2樹脂(第2樹脂材料の一例)

Claims (4)

  1. 成形品が成形される成形部に繋げられ樹脂が流れる流路と、
    該流路の注入口に形成され、樹脂が流れる方向と交差する交差方向の最少幅が該流路における該交差方向の最少幅よりも狭い狭小部であって、該交差方向の断面形状が十字状の孔部である前記狭小部と、
    を有する金型。
  2. 前記流路の周囲には、前記樹脂を加熱する加熱手段が設けられ、
    前記狭小部は、前記樹脂の流れる方向で前記加熱手段よりも上流側に配置されている請求項1に記載の金型。
  3. 請求項1又は請求項に記載の金型の前記成形部に前記流路の注入口を通じて樹脂を注入する工程と、
    前記成形部内の樹脂を冷却して成形品にする工程と、
    前記成形品を前記成形部から取り出す工程と、
    を有する成形品の製造方法。
  4. 成形機から第1金型の第1成形部に第1樹脂材料を注入し、前記第1樹脂材料を冷却して、前記第1成形部から該第1樹脂材料で成形された第1成形品を取り出す第1成形工程と、
    前記第1樹脂材料の融点よりも低い融点の第2樹脂材料を、前記成形機から請求項1又は請求項に記載の金型としての第2金型の第2成形部に前記流路の注入口を通じて注入し、前記第2樹脂材料を冷却して、前記第2成形部から該第2樹脂材料で成形された前記成形品としての第2成形品を取り出す第2成形工程と、
    を有する成形品の製造方法。
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