JP6368994B2 - 液晶表示装置、光学フィルム及び光学フィルム用転写体 - Google Patents
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前記出射面側又は前記バックライト側の直線偏光板と前記液晶セルとの間に、Aプレート(nx>ny=nz又はnz=nx>ny)又は2軸性プレート(nx>ny>nz又はnz>nx>ny)を、+Cプレート(nx=ny<nz)及び−Cプレート(nx=ny>nz)により挟持した積層体による光学補償層が設けられ、前記Aプレート又は2軸性プレートが液晶化合物により形成された。但し、nx、ny(nx≧ny)は面内方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率である。
前記Aプレート又は2軸性プレートは、リタデーション値30nm以上、110nm以下である。
前記光学補償層は、
前記液晶セル側より、−Cプレート、+Aプレート(nx>ny=nz)又は負の2軸性プレート(nx>ny>nz)、+Cプレートが順次配置されており、
前記+Aプレート又は負の2軸性プレートは、遅相軸方向が前記液晶セルの遅相軸方向と直交するように配置されている。
前記光学補償層は、
前記液晶セル側より、+Cプレート、+Aプレート(nx>ny=nz)又は負の2軸性プレート(nx>ny>nz)、−Cプレートが順次配置されており、
前記+Aプレート又は負の2軸性プレートは、遅相軸方向が前記液晶セルの遅相軸方向と一致するように配置されている。
前記光学補償層は、
前記液晶セル側より、−Cプレート、−Aプレート(nz=nx>ny)又は正の2軸性プレート(nz>nx>ny)、+Cプレートが順次配置されており、
前記−Aプレート又は正の2軸性プレートは、遅相軸方向が前記液晶セルの遅相軸方向と直交するように配置されている。
前記光学補償層は、
前記液晶セル側より、+Cプレート、−Aプレート(nz=nx>ny)又は正の2軸性プレート(nz>nx>ny)、−Cプレートが順次配置されており、
前記−Aプレート又は正の2軸性プレートは、遅相軸方向が前記液晶セルの遅相軸方向と一致するように配置されている。
前記出射面側又は前記バックライト側の直線偏光板と、
Aプレート(nx>ny=nz又はnz=nx>ny)又は2軸性プレート(nx>ny>nz又はnz>nx>ny)を、+Cプレート(nx=ny<nz)及び−Cプレート(nx=ny>nz)により挟持した積層体による光学補償層とを備え、前記Aプレート又は2軸性プレートが液晶化合物により形成された。但し、nx、ny(nx≧ny)は面内方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率である。
図1は、本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置を示す断面図である。この液晶表示装置1は、IPS液晶表示装置であり、バックライト2の前面に液晶表示パネル3を配置して形成される。なおこの図1において、水平方向及び垂直方向を示す矢印による記号、奥行方向を示す二重丸による記号は、直線偏光板の吸収軸方向、液晶セル及び位相差層の遅相軸方向を示す。
図2は、光学フィルム6の生産に使用する光学フィルム用転写体である転写フィルムを示す断面図である。この実施形態では、光学フィルム6の生産に転写法が適用され、−Cプレート7C、+Aプレート7A、+Cプレート7Bによる積層体が、転写に供する転写層に設定される。ここで転写法は、例えば基材の上に所望の層を形成する場合に、この層を直接当該基材上に形成するのでは無く、一旦、離型性の支持体上に剥離可能に該層を積層形成して転写体を作成した後、工程、需要等に応じて、該支持体上に形成した層を、最終的に該層を積層すべき基材(被転写基材)上に接着、積層し、その後、該支持体を剥離除去することにより、該基材上に所望の層を形成する方法である。この光学フィルムの例では、被転写基材を基材9、偏光子8の積層体に設定し、−Cプレート7C、+Aプレート7A、+Cプレート7Bの積層体を被転写基材に転写する。
ところで上述したように+Aプレート7Aに棒状液晶による液晶化合物を適用する場合には、光学フィルム6全体の厚みを薄くすることができ、さらには屈曲性を向上して曲げによるクラックの発生を有効に回避することができる。従って液晶示装置1の生産性を著しく向上することができる。
図4は、図1との対比により本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置を示す図である。この液晶表示装置21では、光学フィルム6に代えて光学フィルム26が適用される点を除いて、液晶表示装置1と同一に構成される。また光学フィルム26は、液晶セル4側から+Cプレート7B、+Aプレート7A、−Cプレート7Cの積層体による光学補償層27が設けられる点を除いて、光学フィルム6と同一に構成される。
図5は、図1との対比により本発明の第3実施形態に係る液晶表示装置を示す図である。この液晶表示装置31では、光学フィルム6に代えて光学フィルム36が適用される点を除いて、液晶表示装置1と同一に構成される。また光学フィルム36は、+Aプレート7Aに代えて、−Aプレート7Dが配置されて光学補償層37が形成される点を除いて、光学フィルム6と同一に構成される。
図6は、図4との対比により本発明の第4実施形態に係る液晶表示装置を示す図である。この液晶表示装置41では、光学フィルム26に代えて光学フィルム46が適用される点を除いて、液晶表示装置21と同一に構成される。また光学フィルム46は、+Aプレート7Aに代えて、−Aプレート7Dが配置されて光学補償層47が形成される点を除いて、光学フィルム26と同一に構成される。
この実施形態では、+Aプレートに代えて負の2軸性プレート、又は−Aプレートに代えて正の2軸性プレートが適用される点を除いて、対応する上述の各実施形態と同一に構成される。ここで負の2軸性プレートは、nx>ny>nzの光学特性を備え、正の2軸性プレートはnz>nx>nyの光学特性を備える。
図7は、上述の第1の実施形態に係る実施例及び比較例を示す図である。各実施例、比較例は以下のように構成される。
<光学補償層7>
(−Cプレート)
上述の(11)の棒状液晶材料にカイラル剤としてBASF社製LC−756を棒状液晶材料の重量比に対して15wt%添加し、開始剤としてBASF社製イルガキュア907を棒状液晶材料(11)の重量比に対して4%添加した。これらすべてを固形分濃度が30%になるようにシクロヘキサノンに溶解した。
このようにして作成したPETフィルム及び−Cプレートの積層体によるロールを送り出しながら進行方向に対して0度方向に液晶が配向するように、ラビングロールを使用してラビングを行った。上記液晶化合物(11)に、開始剤としてBASF社製イルガキュア184、もしくはイルガキュア907を4%加え、MIBK、シクロヘキサノン、またはMIBKとシクロヘキサノンの混合溶剤を用いて固形分濃度25%により溶解して塗工液を作製した。これをミヤバーにより基材に塗工して110℃設定で3分間の乾燥工程を得て、窒素雰囲気下で紫外線硬化により配向固定して作製した。なおこの塗工液は、測定波長550nmでの正面位相差R2(550)が40nmになるように塗工時に流量調整した。また紫外線の照射は、Fusion社製のHバルブを使用し、照射量は380mJ/cm2である。これによりPETフィルムに、−Cプレート、+Aプレートを積層したロールを作製した。リタデーション値Reは−Cプレート/+Aプレート部のみをPET基材から剥離して、王子計測機器(株)社製 KOBRA−WRを用いて測定し、−Cプレート部のみを測定した値から差し引いて正面位相差R2(550)を算出した。
このPETフィルム、−Cプレート、+Aプレートの積層体にメルク社製液晶材料であるRMM28を固形分濃度25%になるようにメチルイソブチルケトンで調整したインキを測定波長550nmでのリタデーション値Rth3(550)が−220nmになるように塗工時に流量調整してダイヘッドコーティング方式で塗工した。その後、乾燥温度40℃で、2分間乾燥させた後にFusion社製のHバルブで照射量が380mJ/cm2になるように窒素雰囲気下で紫外線を照射して硬化させることで固定化し、PETフィルム、−Cプレート、+Aプレート、+Cプレートの積層体(光学補償層)によるロールを作製した。リタデーション値Rthは−Cプレート/+Aプレート/+Cプレート部のみをPET基材から剥離して、王子計測機器(株)社製 KOBRA−WRを用いて測定し、−Cプレート/+Aプレート部のみを測定した値から差し引いてリタデーション値Rth3(550)を算出した。
次に延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、富士フィルム社製セルロースアセテートフィルム(ZRD60SL)にケン化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光子の両面に貼り付けて偏光板を形成した。この偏光板に偏光子の吸収軸が+Aプレートの遅相軸と一致するように粘着剤を用いて上記PETフィルム、−Cプレート、+Aプレート、+Cプレートの積層体(PET付き光学補償層7)を貼合し、PET基材を剥離することで、光学フィルム6を作製した。
次に延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光膜を作製し、富士フィルム社製セルロースアセテートフィルム(ZRD60SL)にケン化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光子の両面に貼り付け偏光板を形成した。
次にアップル社製iPhone4S を分解して、パネルに貼合されている2枚の偏光板を剥離した後、出射側の液晶セルに光学フィルム6を偏光子の吸収軸が液晶セルの遅相軸と直交するように粘着剤を介して貼合し、バックライト側の液晶セルに直線偏光板の吸収軸が液晶セルの遅相軸と一致するように粘着剤を介して貼合することで、液晶表示パネル3を作製した。
−Cプレート7Cのリタデーション値、+Aプレート7Aのリタデーション値、+Cプレートのリタデーション値を液晶層の厚みの変更によりこの図7に記載の通りに変更する以外は実施例1と同様に作製した。
第2位相差層を40μmからなるポリカーボネートからなるポリマーフィルムに変更し、−Cプレート7Cのリタデーション値、+Aプレート7Aのリタデーション値、+Cプレートのリタデーション値を液晶層の厚みの変更により図7に記載の通りに変更する以外は実施例1と同様に作製した。
作成した光学フィルムの耐屈曲性を試験してクラックの発生を確認し、これによりクラック性を評価した。耐屈曲性の試験は、円筒形マンドレル法(JIS:K5600−5−1(ISO1519))によって行った。実験には、最も細い直径が2mmのマンドレルを使用した。また作製した液晶表示パネル3を黒表示になるように設定し、図3について上述した正面黒輝度及び視野角内最大黒輝度を計測して斜め観察光漏れ、正面観察光漏れを評価した。なお図7における位相差膜厚は、光学補償層7の厚みである。ここで図7の耐クラック性においては、クラックの発生の有無を記号「○」及び「×」により示す。また光漏れについては、注視しても知覚できない場合を記号「○」により示し、注視して知覚できる場合、注視しなくても知覚できる場合を記号「△」及び「×」により示す。
第2位相差層の+Aプレートの材料を特表2010−522892号公報記載の化合物(1)、RM(1)、RM(3)の混合物を5:3:2の配合比で用い、厚みを調整してR2(550)=40nmに調整した以外は、実施例1〜6と同様に作製した。この実施例7では、+Aプレートが逆分散性であるため、斜め観察光漏れ、正面観察光漏れ評価については、実施例1〜6より斜め観察光漏れが良好になり、正面観察光漏れは同等であることがわかった。
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を種々に変更することができる。
2 バックライト
3 液晶表示パネル
4 液晶セル
5 直線偏光板
5A 基材
5B 偏光子
5C 保護フィルム
6、26、36、46 光学フィルム
7、27、37、47 光学補償層
7A +Aプレート
7B +Cプレート
7C −Cプレート
7D −Aプレート
11 転写フィルム
12 支持体
Claims (7)
- 吸収軸方向が直交するように配置されたバックライト側及び出射面側の直線偏光板によりIPS液晶による液晶セルを挟持した液晶表示装置において、
前記出射面側又はバックライト側の直線偏光板と前記液晶セルとの間に、+Aプレート(nx>ny=nz)を、+Cプレート(nx=ny<nz)及び−Cプレート(nx=ny>nz)により挟持した積層体による光学補償層が設けられ、
前記光学補償層は、前記液晶セル側より、−Cプレート、+Aプレート(nx>ny=nz)、+Cプレートが順次配置されており、
前記+Aプレートは、
遅相軸方向が前記液晶セルの遅相軸方向と直交するように配置され、
液晶化合物により形成され、
リタデーション値が30nm以上、110nm以下であり、
前記+Cプレートは、厚み方向のリタデーション値が、−400nm以上、−20nm以下であり、
前記−Cプレートは、厚み方向のリタデーション値Rが、20nm以上、400nm以下であり、
前記+Cプレートの厚み方向のリタデーション値の絶対値を|Rth+|、前記−Cプレートの厚み方向のリタデーション値の絶対値を|Rth−|とするとき、
|Rth+|>|Rth−|
を満たす
液晶表示装置。
但し、nx、ny(nx≧ny)は面内方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率である。 - 吸収軸方向が直交するように配置されたバックライト側及び出射面側の直線偏光板によりIPS液晶による液晶セルを挟持した液晶表示装置において、
前記出射面側又はバックライト側の直線偏光板と前記液晶セルとの間に、−Aプレート(nz=nx>ny)を、+Cプレート(nx=ny<nz)及び−Cプレート(nx=ny>nz)により挟持した積層体による光学補償層が設けられ、
前記−Aプレートは、液晶化合物により形成され、
前記−Aプレートは、リタデーション値が30nm以上、110nm以下であり、
前記+Cプレートは、厚み方向のリタデーション値が、−400nm以上、−20nm以下であり、
前記−Cプレートは、厚み方向のリタデーション値Rが、20nm以上、400nm以下であり、
前記+Cプレートの厚み方向のリタデーション値の絶対値を|Rth+|、前記−Cプレートの厚み方向のリタデーション値の絶対値を|Rth−|とするとき、
|Rth+|<|Rth−|
を満たす
液晶表示装置。
但し、nx、ny(nx≧ny)は面内方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率である。 - 前記光学補償層は、
前記液晶セル側より、−Cプレート、−Aプレート(nz=nx>ny)、+Cプレートが順次配置されており、
前記−Aプレートは、遅相軸方向が前記液晶セルの遅相軸方向と直交するように配置されている
請求項2に記載の液晶表示装置。 - 前記光学補償層は、
前記液晶セル側より、+Cプレート、−Aプレート(nz=nx>ny)、−Cプレートが順次配置されており、
前記−Aプレートは、遅相軸方向が前記液晶セルの遅相軸方向と一致するように配置されている
請求項2に記載の液晶表示装置。 - 前記+Cプレート及び−Cプレートが液晶化合物により形成された
請求項1から請求項4までの何れかに記載の液晶表示装置。 - 吸収軸方向が直交するように配置されたバックライト側及び出射面側の直線偏光板によりIPS液晶による液晶セルを挟持した液晶表示装置の、前記出射面側又は前記バックライト側の直線偏光板と前記液晶セルとの間に配置されて光学補償に供する光学フィルムにおいて、
前記出射面側又は前記バックライト側の直線偏光板と、
−Aプレート(nz=nx>ny)を、+Cプレート(nx=ny<nz)及び−Cプレート(nx=ny>nz)により挟持した積層体による光学補償層と
を備え、
前記−Aプレートは、液晶化合物により形成され、
前記−Aプレートは、リタデーション値が30nm以上、110nm以下であり、
前記+Cプレートは、厚み方向のリタデーション値が、−400nm以上、−20nm以下であり、
前記−Cプレートは、厚み方向のリタデーション値Rが、20nm以上、400nm以下であり、
前記+Cプレートの厚み方向のリタデーション値の絶対値を|Rth+|、前記−Cプレートの厚み方向のリタデーション値の絶対値を|Rth−|とするとき、
|Rth+|<|Rth−|
を満たす
光学フィルム。
但し、nx、ny(nx≧ny)は面内方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率である。 - −Aプレート(nz=nx>ny)を、+Cプレート(nx=ny<nz)及び−Cプレート(nx=ny>nz)により挟持した積層体による転写層と、
前記転写層を保持する支持体と
を備え、
前記−Aプレートは、液晶化合物により形成され、
前記−Aプレートは、リタデーション値が30nm以上、110nm以下であり、
前記+Cプレートは、厚み方向のリタデーション値が、−400nm以上、−20nm以下であり、
前記−Cプレートは、厚み方向のリタデーション値Rが、20nm以上、400nm以下であり、
前記+Cプレートの厚み方向のリタデーション値の絶対値を|Rth+|、前記−Cプレートの厚み方向のリタデーション値の絶対値を|Rth−|とするとき、
|Rth+|<|Rth−|
を満たす
光学フィルム用転写体。
但し、nx、ny(nx≧ny)は面内方向の屈折率であり、nzは厚さ方向の屈折率である。
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