JP6368897B2 - 制御弁 - Google Patents

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Description

本発明は、対象装置を流れる流体の流れを制御するのに好適な制御弁に関する。
作動流体を用いて制御を行う装置には、その作動流体の流れを制御する制御弁が用いられる。例えば、自動車用空調装置には、エンジンの回転数によらず一定の冷房能力が維持されるように、冷媒の吐出容量を可変できる可変容量圧縮機(単に「圧縮機」ともいう)が用いられる。この圧縮機の容量制御には一般に、ソレノイド駆動の制御弁が用いられる(例えば特許文献1参照)。
この圧縮機は、エンジンによって駆動される回転軸に取り付けられた揺動板に圧縮用のピストンが連結され、揺動板の角度を変化させてピストンのストロークを変えることにより冷媒の吐出量を調整する。揺動板の角度は、密閉されたクランク室内に吐出冷媒の一部を導入し、ピストンの両面にかかる圧力の釣り合いを変化させることで連続的に変えられる。圧縮機のハウジングにはその冷媒通路に通じる取付孔が設けられ、制御弁がその取付孔に先端側(ソレノイドとは反対側)から挿入されるように取り付けられる。制御弁は、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量、およびクランク室から吸入室に導出する冷媒流量の少なくとも一方を制御し、圧縮機の吐出容量を変化させる。
特開2001−349278号公報
ところで、このような圧縮機の取付孔は、複数の冷媒通路間をシールするために、その奥方から開口側に向かって段階的に拡径される形状を有する。制御弁は、その取付孔と相補形状となるように基本的に挿入方向先端側から後端側に向かって段階的に外径が大きくなる形状を有する。これは、その段差部分を利用したシール構造を設けることにより、取付孔と制御弁の間隙を介した冷媒の外部漏れを防止するとともに、制御弁において冷媒を導入出させる複数のポート間のシール性を確保するものである。このようなシール構造を実現するために、制御弁には、ボディの外周におけるポート間にOリング等のシール部材が設けられる。すなわち、ボディの外周面には環状の凹部が周設され、その凹部にOリングが嵌着される。
しかしながら、このような構成を採用する場合、その凹部の形成を確保するようボディ外径を大きくしなければならない。あるいは、ボディを小さくするために凹部形成部位以外の部分を小径にするよう加工しなければならない。すなわち、ボディは通常、金属素材を成形して得られるところ、この凹部を設けることが、金属素材の材料コストや加工コストが嵩む要因となっていた。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、制御弁の外周部に設けられるシール構造を低コストに実現することにある。
本発明のある態様は、弁本体とソレノイドとを軸線方向に組み付けて構成され、対象装置を流れる流体の流れを制御するためにその対象装置に形成された取付孔に弁本体側から収容される制御弁である。弁本体は、流体が導入される第1ポートと、流体が導出される第2ポートとを有し、第1ポートと第2ポートとをつなぐ内部通路に弁部が設けられたボディと、ボディの外周面に少なくとも第1ポートを覆うように取り付けられ、第1ポートへの異物の侵入を規制するフィルタ部材と、を備える。フィルタ部材は、ボディに外挿されるように組み付けられ、外周面に嵌合用の凹部が周設された筒状の樹脂製フレームと、フレームに一体に設けられ、異物の通過を規制する金属又は樹脂製のメッシュと、フレームの凹部に嵌着され、弁本体が対象装置の取付孔に収容された際にシール機能を発揮するシールリングと、を含む。
この態様によると、フィルタ部材の外周面に凹部が設けられ、その凹部にシールリングが嵌着される。このようにフィルタ部材をシール構造に利用することにより、ボディの素材となる金属材料として外径の小さなものを用いることができる。その凹部のためにボディの削り代を大きくする必要もない。樹脂材の射出成形等によりフレームの形成と同時に凹部を形成することもでき、それにより樹脂材の歩留まりを良好に保つこともできる。その結果、制御弁の外周部に設けられるシール構造を低コストに実現することができる。
本発明によれば、制御弁の外周部に設けられるシール構造を低コストに実現することができる。
第1実施形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。 図1の上半部に対応する部分拡大断面図である。 制御弁の動作を表す図である。 制御弁の動作を表す図である。 制御弁が圧縮機に取り付けられた状態を表す部分断面図である。 フィルタ部材の具体的構成を表す図である。 フィルタ部材の取付工程を概略的に表す図である。 第2実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。 第3実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。 第4実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。 第5実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。 第6実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。 第7実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を上下と表現することがある。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る制御弁の構成を示す断面図である。
制御弁1は、自動車用空調装置の冷凍サイクルに設置される対象装置としての図示しない可変容量圧縮機(単に「圧縮機」という)の吐出容量を制御する電磁弁として構成されている。この圧縮機は、冷凍サイクルを流れる冷媒を圧縮して高温・高圧のガス冷媒にして吐出する。そのガス冷媒は凝縮器(外部熱交換器)にて凝縮され、さらに膨張装置により断熱膨張されて低温・低圧の霧状の冷媒となる。この低温・低圧の冷媒が蒸発器にて蒸発し、その蒸発潜熱により車室内空気を冷却する。蒸発器で蒸発された冷媒は、再び圧縮機へと戻されて冷凍サイクルを循環する。圧縮機は、自動車のエンジンによって回転駆動される回転軸を有し、その回転軸に取り付けられた揺動板に圧縮用のピストンが連結されている。その揺動板の角度を変化させてピストンのストロークを変えることにより、冷媒の吐出量が調整される。制御弁1は、その圧縮機の吐出室からクランク室へ導入する冷媒流量を制御することで揺動板の角度、ひいてはその圧縮機の吐出容量を変化させる。
制御弁1は、圧縮機の吸入圧力Ps(「被感知圧力」に該当する)を設定圧力に保つように、吐出室からクランク室に導入する冷媒流量を制御するいわゆるPs感知弁として構成されている。制御弁1は、弁本体2とソレノイド3とを一体に組み付けて構成される。弁本体2は、圧縮機の運転時に吐出冷媒の一部をクランク室へ導入するための冷媒通路を開閉する主弁と、圧縮機の起動時にクランク室の冷媒を吸入室へ逃がすいわゆるブリード弁として機能する副弁とを含む。ソレノイド3は、主弁を開閉方向に駆動してその開度を調整し、クランク室へ導入する冷媒流量を制御する。弁本体2は、段付円筒状のボディ5、ボディ5の内部に設けられた主弁および副弁、主弁の開度を調整するためにソレノイド力に対抗する力を発生するパワーエレメント6等を備えている。パワーエレメント6は、「感圧部」として機能する。
ボディ5には、その上端側からポート12,14,16が設けられている。ポート12は「吸入室連通ポート」として機能し、圧縮機の吸入室に連通する。ポート14は「クランク室連通ポート」として機能し、圧縮機のクランク室に連通する。ポート16は「吐出室連通ポート」として機能し、圧縮機の吐出室に連通する。また、ポート16は「第1ポート」として機能し、ポート14は「第2ポート」として機能する。ボディ5の上端開口部を閉じるように端部材13が固定されている。ボディ5の下端部はソレノイド3の上端部に連結されている。
ボディ5内には、ポート16とポート14とを連通させる内部通路である主通路と、ポート14とポート12とを連通させる内部通路である副通路とが形成されている。主通路には主弁が設けられ、副通路には副弁が設けられる。すなわち、制御弁1は、一端側からパワーエレメント6、副弁、主弁、ソレノイド3が順に配置される構成を有する。主通路には主弁孔20と主弁座22が設けられる。副通路には副弁孔32と副弁座34が設けられる。
ポート12は、ボディ5の上部に区画された作動室23と吸入室とを連通させる。パワーエレメント6は、作動室23に配置されている。ポート16は、吐出室から吐出圧力Pdの冷媒を導入する。ポート16と主弁孔20との間には主弁室24が設けられ、主弁が配置されている。ポート14は、圧縮機の定常動作時に主弁を経由してクランク圧力Pcとなった冷媒をクランク室へ向けて導出する一方、圧縮機の起動時にはクランク室から排出されたクランク圧力Pcの冷媒を導入する。ポート14と主弁孔20との間には副弁室26が設けられ、副弁が配置されている。ポート12は、圧縮機の定常動作時に吸入圧力Psの冷媒を導入する一方、圧縮機の起動時には副弁を経由して吸入圧力Psとなった冷媒を吸入室へ向けて導出する。
すなわち、主弁の開弁時には、ポート16が吐出室からの冷媒を導入するための「導入ポート」として機能するとともに、ポート14がクランク室へ向けて冷媒を導出するための「導出ポート」として機能する。一方、副弁の開弁時には、ポート14がクランク室からの冷媒を導入するための「導入ポート」として機能するとともに、ポート12が吸入室へ向けて冷媒を導出するための「導出ポート」として機能する。ポート14は、主弁および副弁の開閉状態に応じて冷媒を導入又は導出する「導入出ポート」として機能する。
ボディ5には、ポート14およびポート16の双方を外側から覆うように円筒状のフィルタ部材15(「異物侵入規制部材」として機能する)が取り付けられている。フィルタ部材15は、ボディ5の内部への異物の侵入を抑制するためのメッシュを含み、主弁の開弁時にはポート16への異物の侵入を規制し、副弁の開弁時にはポート14への異物の侵入を規制する。フィルタ部材15およびその周辺の構造については後に詳述する。
主弁室24と副弁室26との間に主弁孔20が設けられ、その下端開口端部に主弁座22が形成されている。ポート14と作動室23との間にはガイド孔25が設けられている。ボディ5の下部(主弁室24の主弁孔20とは反対側)にはガイド孔27が設けられている。ガイド孔27には、円筒状の主弁体30が摺動可能に挿通されている。
主弁体30の上半部が縮径し、主弁孔20を貫通しつつ内外を区画する区画部33となっている。主弁体30の中間部に形成された段部が、主弁座22に着脱して主弁を開閉する弁形成部35となっている。主弁体30が主弁室24側から主弁座22に着脱することにより主弁を開閉し、吐出室からクランク室へ流れる冷媒流量を調整する。区画部33の上部が上方に向かってテーパ状に拡径し、その上端開口部に副弁座34が構成されている。副弁座34は、主弁体30と共に変位する可動弁座として機能する。
一方、ガイド孔25には、有底円筒状の副弁体36が摺動可能に挿通されている。副弁体36の内部通路が副弁孔32となっている。この内部通路は、副弁の開弁により副弁室26と作動室23とを連通させる。副弁体36と副弁座34とは軸線方向に対向配置されている。副弁体36が副弁室26にて副弁座34に着脱することにより副弁を開閉する。
また、ボディ5の軸線に沿って長尺状の作動ロッド38が設けられている。作動ロッド38の上端部は、副弁体36を貫通てパワーエレメント6と作動連結可能に接続される。作動ロッド38の下端部は、ソレノイド3の後述するプランジャ50に作動連結可能に接続されている。作動ロッド38の上半部は、段階的に縮径しつつ主弁体30を貫通し、その上部にて副弁体36を下方から支持する。
作動ロッド38の軸線方向中間部にはリング状のばね受け40が挿通され、支持されている。主弁体30とばね受け40との間には、主弁体30を主弁の閉弁方向に付勢するスプリング42(「付勢部材」として機能する)が介装されている。一方、パワーエレメント6と副弁体36との間には、副弁体36を副弁の閉弁方向に付勢するとともに、主弁体30を主弁の開弁方向に付勢可能なスプリング44(「付勢部材」として機能する)が介装されている。
パワーエレメント6は、吸入圧力Psを感知して変位するベローズ45を含み、そのベローズ45の変位によりソレノイド力に対抗する力を発生させる。この対抗力は、副弁体36を介して主弁体30にも伝達される。副弁体36が副弁座34に着座して副弁を閉じることにより、クランク室から吸入室への冷媒のリリーフが遮断される。また、副弁体36が副弁座34から離間して副弁を開くことにより、クランク室から吸入室への冷媒のリリーフが許容される。
一方、ソレノイド3は、段付円筒状のコア46と、コア46の下端開口部を封止するように組み付けられた有底円筒状のスリーブ48と、スリーブ48に収容されてコア46と軸線方向に対向配置された段付円筒状のプランジャ50と、コア46およびスリーブ48に外挿された円筒状のボビン52と、ボビン52に巻回され、通電により磁気回路を生成する電磁コイル54と、電磁コイル54を外方から覆うように設けられる円筒状のケース56と、ケース56の下端開口部を封止するように設けられた端部材58と、ボビン52の下方にて端部材58に埋設された磁性材料からなるカラー60を備える。なお、コア46、ケース56およびカラー60がヨークを構成する。また、ボディ5、端部材13、コア46、ケース56および端部材58が制御弁1全体のボディを形成している。
弁本体2とソレノイド3とは、ボディ5の下端部がコア46の上端開口部に圧入されることにより固定されている。コア46と主弁体30との間には圧力室28が形成されている。一方、コア46の中央を軸線方向に貫通するように、作動ロッド38が挿通されている。圧力室28に導入される吸入圧力Psは、作動ロッド38とコア46との間隙により形成される連通路62を通ってスリーブ48の内部にも導かれる。
スプリング44は、コア46とプランジャ50とを両者を互いに離間させる方向に付勢するオフばねとしても機能する。作動ロッド38は、副弁体36およびプランジャ50のそれぞれに対して同軸状に接続されているものの、固定されてはいない。すなわち、作動ロッド38は、その上部が副弁体36に遊嵌され、下端部がプランジャ50に遊嵌されている。副弁体36とパワーエレメント6との間にスプリング44(オフばね)を設けているため、作動ロッド38を副弁体36およびプランジャ50のそれぞれに対して圧入等により固定しなくても問題ないからである。むしろ、そのような圧入固定をなくすことにより、副弁体36、作動ロッド38およびプランジャ50の各部品加工性およびそれらの組立性を向上させることができる。なお、変形例においては、作動ロッド38を副弁体36およびプランジャ50の少なくとも一方に対して圧入等により固定してもよい。
作動ロッド38は、プランジャ50により下方から支持され、主弁体30、副弁体36およびパワーエレメント6と作動連結可能に構成されている。作動ロッド38は、コア46とプランジャ50との吸引力であるソレノイド力を、主弁体30および副弁体36に適宜伝達する。一方、作動ロッド38には、パワーエレメント6の伸縮作動による駆動力(「感圧駆動力」ともいう)がソレノイド力と対抗するように負荷される。すなわち、主弁の制御状態においては、ソレノイド力と感圧駆動力とにより調整された力が主弁体30に作用し、主弁の開度を適切に制御する。圧縮機の起動時には、ソレノイド力の大きさに応じて作動ロッド38がスプリング44の付勢力に抗してボディ5に対して相対変位し、主弁を閉じた後に副弁体36を押し上げて副弁を開弁させる。また、主弁の制御中であっても、吸入圧力Psが相当高まると、作動ロッド38がベローズ45の付勢力に抗してボディ5に対して相対変位し、主弁を閉じた後に副弁体36を押し上げて副弁を開弁させる。それによりブリード機能を発揮させる。
スリーブ48は非磁性材料からなる。プランジャ50の側面には軸線に平行な複数の連通溝66が設けられ、プランジャ50の下部には内外を連通する連通孔68が設けられている。このような構成により、図示のようにプランジャ50が下死点に位置しても、吸入圧力Psがプランジャ50とスリーブ48との間隙を通って背圧室70に導かれる。
ボビン52からは電磁コイル54につながる一対の接続端子72が延出し、それぞれ端部材58を貫通して外部に引き出されている。同図には説明の便宜上、その一対の片方のみが表示されている。端部材58は、ケース56に内包されるソレノイド3内の構造物全体を下方から封止するように取り付けられている。端部材58は、耐食性を有する樹脂材のモールド成形(射出成形)により形成され、その樹脂材がケース56と電磁コイル54との間隙にも満たされている。このように樹脂材がケース56と電磁コイル54との間隙に樹脂材を満たすことで、電磁コイル54で発生した熱をケース56に伝達しやすくし、その放熱性能を高めている。端部材58からは接続端子72の先端部が引き出されており、図示しない外部電源に接続される。
図2は、図1の上半部に対応する部分拡大断面図である。
主弁体30のガイド孔27との摺動面には、冷媒の流通を抑制するための複数の環状溝からなるラビリンスシール74が設けられている。ばね受け40は、作動ロッド38の段部78(「第1係合部」として機能する)により下方から支持され、圧力室28内に配置されている。
主弁体30の下半部は内径が拡径されており、スプリング42がその拡径部に収容されるように配置されている。このような構成により、スプリング42と主弁体30との当接ポイントが、ガイド孔27における摺動部の中央よりも主弁室24側に位置するため、主弁体30がいわゆるやじろべいのような態様でスプリング42に安定に支持される。その結果、主弁体30が開閉駆動されるときのぐらつきによるヒステリシスの発生を防止又は抑制することができる。
副弁体36は、その中央を軸線方向に貫通する挿通孔43を有する。作動ロッド38の上部は、その挿通孔43を貫通してパワーエレメント6まで延在している。副弁体36は、作動ロッド38の上側の段部79(「第2係合部」として機能する)により下方から支持されている。副弁体36における挿通孔43の周囲には、主弁体30の内部通路37と作動室23とを連通させるための複数の内部通路39が形成されている。内部通路39は、挿通孔43と平行に延在し、副弁体36を貫通している。なお、作動ロッド38は、副弁体36が副弁座34に着座した図示の状態においては、ばね受け40の上面が主弁体30の下面から少なくとも所定間隔Lをあけて離間するように、段部78,79の位置が設定されている。所定間隔Lは、いわゆる「遊び」として機能する。
ソレノイド力を大きくすると、作動ロッド38を主弁体30に対して相対変位させて副弁体36を押し上げることもできる。それにより、副弁体36と副弁座34とを離間させて副弁を開くことができる。また、ばね受け40と主弁体30とを係合(当接)させた状態でソレノイド力を主弁体30に直接的に伝達することができ、主弁体30を主弁の閉弁方向に大きな力で押圧することができる。この構成は、主弁体30とガイド孔27との摺動部への異物の噛み込みにより主弁体30がロックした場合に、それを解除するロック解除機構として機能する。
主弁室24は、ボディ5と同軸状に設けられ、主弁孔20よりも大径の圧力室として構成される。このため、主弁とポート16との間には比較的大きな空間が形成され、主弁を開弁させたときに主通路を流れる冷媒の流量を十分に確保することができる。同様に、副弁室26もボディ5と同軸状に設けられ、主弁孔20よりも大径の圧力室として構成される。このため、副弁とポート14との間にも比較的大きな空間が形成される。そして図示のように、主弁体30の上端と副弁体36の下端との着脱部が、副弁室26の中央部に位置するように設定されている。つまり、副弁座34が常に副弁室26に位置するよう主弁体30の可動範囲が設定され、副弁室26にて副弁が開閉されるようになる。このため、副弁を開弁させたときに副通路を流れる冷媒の流量を十分に確保することができる。つまり、ブリード機能を効果的に発揮することができる。
パワーエレメント6は、ベローズ45の上端開口部を第1ストッパ82により閉止し、下端開口部を第2ストッパ84により閉止して構成されている。ベローズ45は「感圧部材」として機能し、第1ストッパ82および第2ストッパ84は、それぞれ「ベース部材」として機能する。第1ストッパ82は、端部材13と一体成形されている。第2ストッパ84は、金属材をプレス成形して有底円筒状に構成されており、その下端開口部に半径方向外向きに延出するフランジ部86を有する。ベローズ45は、蛇腹状の本体の上端部が端部材13の下面に気密に溶接され、その本体の下端開口部がフランジ部86の上面に気密に溶接されている。ベローズ45の内部は密閉された基準圧力室Sとなっており、ベローズ45の内方には、端部材13とフランジ部86との間に、ベローズ45を伸長方向に付勢するスプリング88が介装されている。基準圧力室Sは、本実施形態では真空状態とされている。
端部材13は、パワーエレメント6の固定端となっている。端部材13のボディ5への圧入量を調整することにより、パワーエレメント6の設定荷重(スプリング88の設定荷重)を調整できるようにされている。なお、第1ストッパ82の中央部がベローズ45の内方に向けて下方に延在し、第2ストッパ84の中央部がベローズ45の内方に向けて上方に延在し、それらがベローズ45の軸芯を形成している。作動ロッド38の上端部が第2ストッパ84に嵌合している。ベローズ45は、作動室23の吸入圧力Psと基準圧力室Sの基準圧力との差圧に応じて軸線方向(主弁および副弁の開閉方向)に伸長または収縮する。ベローズ45の変位に応じて主弁体30に開弁方向の駆動力が付与される。その差圧が大きくなっても、ベローズ45が所定量収縮すると、第2ストッパ84が第1ストッパ82に当接して係止されるため、その収縮は規制される。
本実施形態においては、ベローズ45の有効受圧径Aと、主弁体30の主弁における有効受圧径B(シール部径)と、主弁体30の摺動部径C(シール部径)と、副弁体36の摺動部径D(シール部径)とが等しく設定されている。このため、主弁体30とパワーエレメント6とが作動連結した状態においては、主弁体30と副弁体36との結合体に作用する吐出圧力Pd,クランク圧力Pcおよび吸入圧力Psの影響がキャンセルされる。その結果、主弁の制御状態において、主弁体30は、パワーエレメント6が作動室23にて受ける吸入圧力Psに基づいて開閉動作することになる。つまり、制御弁1は、いわゆるPs感知弁として機能する。
本実施形態ではこのように、径B,C,Dを等しくするとともに、弁体(主弁体30および副弁体36)の内部通路を上下に貫通させることで、弁体に作用する圧力(Pd,Pc,Ps)の影響をキャンセルすることができる。つまり、副弁体36,主弁体30,作動ロッド38およびプランジャ50の結合体の前後(図では上下)の圧力を同じ圧力(吸入圧力Ps)とすることができ、それにより圧力キャンセルが実現される。これにより、ベローズ45の径に依存することなく各弁体の径を設定することもでき、設計自由度が高い。このため、変形例においては、径B,C,Dを等しくする一方、有効受圧径Aをこれらと異ならせてもよい。すなわち、ベローズ45の有効受圧径Aを、径B,C,Dより小さくしてもよいし、径B,C,Dより大きくしてもよい。
ボディ5の外面には、ポート12とポート14とを上下に隔離する隔壁90が半径方向外向きに突設されている。隔壁90の外径は、フィルタ部材15の内径よりも大きく、かつフィルタ部材15の外径よりも小さい。フィルタ部材15は、ボディ5に外挿されるように嵌着されるが、隔壁90の下面とコア46(ヨーク)の上面との間に挟持されることで、ボディ5に対する位置決めがなされるとともに、そのガタつきが防止されている。
フィルタ部材15の軸線方向中間部の外周面には、環状溝92(「嵌合用の凹部」,「第1凹部」として機能する)が周設されている。そして、シール用のOリング94(「第1のシールリング」として機能する)が環状溝92に嵌着されている。また、隔壁90の外周面にも環状溝96が周設され、シール用のOリング98(「第2のシールリング」として機能する)が嵌着されている。さらに、コア46の上端近傍の側面にも環状溝100が周設され、シール用のOリング102(「第3のシールリング」として機能する)が嵌着されている。これらのOリング94,98,102は、制御弁1が圧縮機の取付孔に取り付けられた際に冷媒の漏洩を規制するが、その詳細については後述する。
次に、制御弁の動作について説明する。
図3および図4は、制御弁の動作を表す図である。既に説明した図2は、制御弁の最小容量運転状態を示している。図3は、制御弁の起動時等にブリード機能を動作させたときの状態を示している。図4は、比較的安定した制御状態を示している。以下では図1に基づき、適宜図2〜図4を参照しつつ説明する。
図2に示すように、制御弁1においてソレノイド3が非通電のとき、つまり自動車用空調装置が動作していないときには、コア46とプランジャ50との間に吸引力が作用しない。一方、スプリング44の付勢力が副弁体36を介して主弁体30に伝達される。その結果、主弁体30が主弁座22から離間して主弁が全開状態となる。このとき、パワーエレメント6は実質的に機能しない。副弁は閉弁状態を維持する。
一方、図3に示すように、自動車用空調装置の起動時にソレノイド3の電磁コイル54に起動電流が供給されると、吸入圧力Psがその供給電流値により定まる開弁圧力(「副弁開弁圧力」ともいう)よりも高ければ、副弁が開弁する。すなわち、ソレノイド力がスプリング42の付勢力に打ち勝ち、副弁体36が一体的に押し上げられる。その結果、副弁体36が副弁座34から離間して副弁が開かれ、ブリード機能が有効に発揮される。この動作過程で主弁体30がスプリング42の付勢力により押し上げられ、主弁座22に着座する。その結果、主弁は閉弁状態となる。すなわち、主弁が閉じてクランク室への吐出冷媒の導入を規制した後、副弁が開いてクランク室内の冷媒を吸入室に速やかにリリーフさせる。その結果、圧縮機を速やかに起動させることができる。なお、「副弁開弁圧力」については、車両がおかれる環境下に応じて後述する設定圧力Psetが変化されると、それに応じて変化する。
ソレノイド3に供給される電流値が主弁の制御電流値範囲にあるときには、吸入圧力Psが供給電流値により設定された設定圧力Psetとなるよう主弁の開度が自律的に調整される。この主弁の制御状態においては図4に示すように、副弁体36が副弁座34に着座し、副弁は閉弁状態を維持する。一方、吸入圧力Psが比較的低いためにベローズ45が伸長し、主弁体30が動作して主弁の開度を調整する。このとき、主弁体30は、スプリング44による開弁方向の力と、スプリング42による閉弁方向の力と、閉弁方向のソレノイド力と、吸入圧力Psに応じたパワーエレメント6による開弁方向の力とがバランスした弁リフト位置にて停止する。
そして、例えば冷凍負荷が大きくなり吸入圧力Psが設定圧力Psetよりも高くなると、ベローズ45が縮小するため、主弁体30が相対的に上方(閉弁方向)へ変位する。その結果、主弁の弁開度が小さくなり、圧縮機は吐出容量を増やすよう動作する。その結果、吸入圧力Psが低下する方向に変化する。逆に、冷凍負荷が小さくなって吸入圧力Psが設定圧力Psetよりも低くなると、ベローズ45が伸長する。その結果、パワーエレメント6が主弁体30を開弁方向に付勢して主弁の弁開度が大きくなり、圧縮機は吐出容量を減らすよう動作する。その結果、吸入圧力Psが設定圧力Psetに維持される。なお、吸入圧力Psが設定圧力Psetよりも相当高くなると、その吸入圧力Psの高さによっては主弁が閉弁し、副弁が開くことも想定される。ただし、主弁が閉じた後に副弁が開くまでに圧力範囲(不感帯)があるため、主弁と副弁が不安定に開閉する等の事態は防止される。
このような定常制御が行われている間にエンジンの負荷が大きくなり、空調装置への負荷を低減させたい場合、制御弁1においてソレノイド3がオンからオフに切り替えられる。そうすると、コア46とプランジャ50との間に吸引力が作用しなくなるため、スプリング44の付勢力により主弁体30が主弁座22から離間し、主弁が全開状態となる。このとき、副弁体36は副弁座34に着座しているため、副弁は閉弁状態となる。それにより、圧縮機の吐出室からポート16に導入された吐出圧力Pdの冷媒は、全開状態の主弁を通過し、ポート14からクランク室へと流れることになる。したがって、クランク圧力Pcが高くなり、圧縮機は最小容量運転を行うようになる。
次に、制御弁の異物侵入規制構造およびシール構造について詳細に説明する。
図5は、制御弁が圧縮機に取り付けられた状態を表す部分断面図である。図6は、フィルタ部材の具体的構成を表す図である。(A)は斜視図であり、(B)は縦断面図である。図7は、フィルタ部材の取付工程を概略的に表す図である。
図5に示すように、圧縮機のハウジング110には、制御弁1を取り付けるための取付孔112が設けられている。ハウジング110には、吸入室に連通する連通路114、クランク室に連通する連通路116、吐出室に連通する連通路118が形成され、それぞれ取付孔112に開口している。取付孔112は、その奥方から開口端に向けて複数段に拡径されており、奥方の段から連通路114,116,118が順に開口している。
制御弁1は、取付孔112にその先端側から挿通され、その後端部がワッシャ104を介して取付孔112に固定されている。ポート12は連通路114に対向し、ポート14は連通路116に対向し、ポート16は連通路118に対向するように配置される。制御弁1の外周面には上述したOリング98,94,102が嵌着されており、これらのOリングにより各連通路間、各ポート間、および取付孔112の内外のシール性が確保されている。すなわち、Oリング98により連通路114と連通路116との間のシール性が確保され、またポート12とポート14との間のシール性が確保されている。Oリング94により連通路116と連通路118との間のシール性が確保され、またポート14とポート16との間のシール性が確保されている。端部材58の側面にもOリング106が嵌着されており、Oリング102,106により取付孔112の内外のシール性が確保されている。
そして図示のように、フィルタ部材15は、連通路116に連通する圧力室と、連通路118に連通する圧力室とを跨ぐように配置される。フィルタ部材15は、クランク室から導入される冷媒に異物が含まれる場合にその異物がポート14に侵入するのを規制する。フィルタ部材15は、また、吐出室から導入される冷媒に異物が含まれる場合にその異物がポート16に侵入するのを規制する。
図6(A)に示すように、フィルタ部材15は、側面に複数の開口部を有する段付円筒状のフレーム120と、このフレーム120の内周部に一体に設けられた円筒状のメッシュ121,122を含んで構成される。フレーム120の軸線方向中央部の外周面には、上述したOリング94が嵌着されている。
図6(B)にも示すように、フレーム120は樹脂材からなり、上半部よりも下半部のほうがやや小径となるように形成されている。すなわち、フレーム120は、軸線方向中央に設けられた隔壁部124と、隔壁部124の上方に連設された第1保持部126と、隔壁部124の下方に連設された第2保持部128とを有する。第1保持部126の側部には4つの開口部130が等間隔にて設けられている。言い換えれば、第1保持部126の上端部が円環状につながった環状部132となっており、その環状部132と隔壁部124とが4つの支柱134により接続されている。これらの支柱134は、フィルタ部材15の中心に対して90度おきに設けられている。同様に、第2保持部128の側部には4つの開口部136が等間隔にて設けられている。言い換えれば、第2保持部128の下端部が円環状につながった環状部138となっており、その環状部138と隔壁部124とが4つの支柱140により接続されている。これらの支柱140は、フィルタ部材15の中心に対して90度おきに設けられている。
メッシュ121,122は、それぞれ帯状の樹脂製メッシュを円筒状に丸めて形成され、所定の金型を用いた樹脂材のインサート成形によりフレーム120と一体に形成される。図示のように、メッシュ121は、第1保持部126の内周面近傍に埋設される形で安定に保持されつつ、4つの開口部130を覆うように設けられている。メッシュ122は、第2保持部128の内周面近傍に埋設される形で安定に保持されつつ、4つの開口部136を覆うように設けられている。図示のように、フレーム120の内周面がメッシュ121,122のやや内側に位置するように構成することで、メッシュ121,122がボディ5の外周面に直接当接しないようにされている。
フレーム120における隔壁部124の内周部142(より詳細には、その内周部において軸線方向にメッシュ121,122の間に位置する部分)は、その内径がボディ5における装着面の外径よりもやや小さくされている。また、フレーム120の下端開口部144がやや縮径され、その内径がボディ5における装着面の外径よりもやや小さくされている。これらは、フィルタ部材15がボディ5に取り付けられる際の圧入代を構成する。このように、フィルタ部材15の軸線方向中間部に位置する内周部142がボディ5の外周面に圧入されることで、ボディ5とフィルタ部材15との間隙を介したポート16とポート14との間の冷媒の流通が遮断される。
図2に示されるように、ボディ5は隔壁90において外径が最大となるが、フィルタ部材15の外径はそれよりも大きい。弁本体2の外径は、Oリング94の位置において最大となり、その上下に向かって小さくなるように構成されている。すなわち、弁本体2において最大径のOリング94が設けられる部分の半径方向の肉厚がフィルタ部材15により補われることで、ボディ5の金属部分を小さく抑えている。
図7に示すように、制御弁1の組立工程において、フィルタ部材15は、ボディ5がソレノイド3に取り付けられる前にボディ5に取り付けられる。すなわち、弁本体2およびソレノイド3がそれぞれ個別に組み立てられた後、両者が組み付けられる。概略的には、ボディ5に対してパワーエレメント6,副弁体36,主弁体30,Oリング98等を組み付けたものに対し、Oリング94が取り付けられたフィルタ部材15を下方(ボディ5のソレノイド3との連結部側)から組み付ける。上述したボディ5とフィルタ部材15との寸法関係があるため、フィルタ部材15をボディ5の規定位置に安定に固定(圧入)することができる。このようにフィルタ部材15が組み付けられた弁本体2の下端部をコア46の上端部に圧入することにより、図1に示した制御弁1が得られる。なお、このように制御弁1が組み立てられた状態では、既に述べたように、フィルタ部材15が隔壁90とコア46とに挟まれる態様で安定に支持される。
以上に説明したように、本実施形態では、フィルタ部材15の外周面に環状溝92が設けられ、その環状溝92にOリング94が嵌着される。このようにフィルタ部材15をシール構造の一部に利用することにより、ボディ5の素材となる金属材料として外径の小さなものを用いることができる。また、その環状溝92のためにボディ5の削り代を大きくする必要もない。さらに、本実施形態では樹脂材の射出成形によりフレーム120の形成と同時に環状溝92を形成するため、樹脂材の歩留まりを良好に保つこともできる。その結果、制御弁1の外周部に設けられるシール構造を低コストに実現することができる。
[第2実施形態]
図8は、第2実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。以下では第1実施形態との相異点を中心に説明する。なお、同図において第1実施形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付している。
本実施形態の制御弁201においては、フィルタ部材およびその周辺の構造が第1実施形態とは異なる。制御弁201は、弁本体202とソレノイド3とを一体に組み付けて構成される。本実施形態では、隔壁290がボディ205の軸線方向に長く形成されており、その隔壁290においてポート14が開口している。
フィルタ部材215は、ポート16のみを外側から覆うようにボディ205に取り付けられる。すなわち、フィルタ部材215は、第1実施形態のフィルタ部材15において、ポート14を覆う部分を除いたような構造を有する。フィルタ部材215は、フレーム220に対してメッシュ122を一体に設けて構成される。フレーム220は、隔壁290とコア46(ヨーク)とに挟持される態様で安定に支持される。
本実施形態においても、フィルタ部材215の外周面に環状溝92が設けられ、その環状溝92にOリング94が嵌着される。このため、第1実施形態と同様に、ボディ205の素材となる金属材料として外径の小さなものを用いることができる。その結果、制御弁201の外周部に設けられるシール構造を低コストに実現することができる。
なお、本実施形態では、副弁の開弁時にポート14への異物の侵入を規制するフィルタ部材を設けていない。これは、クランク室から流れる冷媒には吐出室から流れる冷媒と比較して問題となるような異物が含まれる可能性が低いため、クランク室連通ポートに対するフィルタ部材の設置を省略するものである。このような場合であっても、吐出室連通ポートに設置するフィルタ部材に対して上述したシール構造を適用することができる。
[第3実施形態]
図9は、第3実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。以下では第1実施形態との相異点を中心に説明する。同図において第1実施形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付している。
本実施形態の制御弁301においては、フィルタ部材およびその周辺の構造が第1実施形態とは異なる。制御弁301は、弁本体302とソレノイド303とを一体に組み付けて構成される。本実施形態では、ポート16と大気との間をシールするOリング102がフィルタ部材315に嵌着されている。フィルタ部材315は、フレーム320に対してメッシュ121,122を一体に設けて構成される。
フレーム320の外径は下端部318において最大となり、その下端部318に環状溝100(「第3凹部」として機能する)が周設され、Oリング102(第3のシールリング)が嵌着されている。すなわち、フレーム320は、この下端部318を有する分、第1実施形態のフレーム120と比較して軸線方向に長くされている。逆に、コア346(ヨーク)は、Oリング102の装着部を有しない分、第1実施形態のコア46と比較して軸線方向に短くされている。
また、Oリング94の内方に位置するボディ305の外周面には小幅の環状溝310が周設され、Oリング312が嵌着されている。Oリング312は、フィルタ部材315の中間部317とボディ305との間隙を介した冷媒の流通を遮断し、ポート16とポート14との間のシール性を確保する「第4のシールリング(シール部材)」として機能する。さらに、Oリング102の内方に位置するボディ305の外周面には小幅の環状溝306が周設され、Oリング308が嵌着されている。Oリング308は、フィルタ部材315の下端部318とボディ305との間隙を介した冷媒の流通を遮断し、ポート16と圧力室28との間のシール性を確保する「第5のシールリング(シール部材)」として機能する。フィルタ部材315の中間部317および下端部318は、ボディ305に対して圧入されていない。
本実施形態では、フィルタ部材315の外周面に環状溝92,100が設けられ、それらにOリング94,102が嵌着される。このため、ボディ305の素材となる金属材料として外径の小さなものを用いることができ、さらに磁性部材からなるコア346を小さくすることもできる。その結果、制御弁301の外周部に設けられるシール構造を低コストに実現することができる。
[第4実施形態]
図10は、第4実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。以下では第1実施形態との相異点を中心に説明する。同図において第1実施形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付している。
本実施形態の制御弁401においては、フィルタ部材、パワーエレメントおよびそれらの周辺の構造が第1実施形態とは異なる。制御弁401は、弁本体402とソレノイド403とを一体に組み付けて構成される。本実施形態では、ポート12とポート14との間をシールするOリング98がフィルタ部材415に嵌着されている。フィルタ部材415は、フレーム420に対してメッシュ421,122を一体に設けて構成される。
フレーム420は、隔壁部124の上方にある第1保持部426が軸線方向に長くされており、その先端部427に環状溝96(「第2凹部」として機能する)が周設され、Oリング98が嵌着されている。それにより、ボディ405に形成された隔壁490は、第1実施形態の隔壁90よりも外径が小さくされている。フレーム420は、隔壁490とコア446(ヨーク)とに挟持される態様で安定に支持される。
ボディ405は、第1ボディ407と第2ボディ408とを軸線方向に組み付けて構成される。第2ボディ408は、円筒状をなし、第1ボディ407の上端開口部に同軸状に圧入されている。フィルタ部材415は、第1ボディ407の外周面に取り付けられる。ポート12は、第2ボディ408に設けられている。ポート12の内方には作動室23が形成され、パワーエレメント406が収容されている。第2ボディ408の上端部には端部材413が圧入されている。
パワーエレメント406は、第1ストッパ82、第2ストッパ84、ベローズ445およびスプリング88を有する。第1ストッパ82は、端部材413と一体成形されておらず、ベローズ445の内部に収容されている。第1ストッパ82は、その上端部に半径方向外向きに延出するフランジ部83を有し、そのフランジ部83がベローズ445の底部に当接している。ベローズ445は、蛇腹状の本体の上端部が閉止され、下端開口部が第2ストッパ84のフランジ部86に固定されている。フランジ部83とフランジ部86との間にスプリング88が介装されている。ベローズ445は、フランジ部86とは反対側端部が端部材413に当接して支持されている。端部材413の中央には、そのベローズ445の端部中央に嵌合する嵌合孔416が設けられている。
本実施形態では、フィルタ部材415の外周面に環状溝92,96が設けられ、それらにOリング94,98が嵌着される。このため、ボディ405の素材となる金属材料として外径の小さなものを用いることができる。特に隔壁490の外径を小さくできるため、第1実施形態と比較してさらに材料コストの低減を図ることが可能となる。その結果、制御弁401の外周部に設けられるシール構造を低コストに実現することができる。
[第5実施形態]
図11は、第5実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。以下では第3実施形態との相異点を中心に説明する。同図において第3実施形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付している。
本実施形態の制御弁301においては、フィルタ部材およびその周辺の構造が第3実施形態と異なる。制御弁501は、弁本体502とソレノイド303とを一体に組み付けて構成される。本実施形態では、ポート12とポート14との間をシールするOリング98と、ポート16と大気との間をシールするOリング102が、ともにフィルタ部材515に嵌着されている。フィルタ部材515は、フレーム520に対してメッシュ121,122を一体に設けて構成される。
フレーム520は、隔壁部124の上方にある第1保持部526が軸線方向に長くされており、その先端部527に環状溝96が周設され、Oリング98が嵌着されている。それにより、ボディ505に形成された隔壁590は、第1実施形態の隔壁90よりも外径が小さくされている。フレーム520は、隔壁590とコア346とに挟持される態様で安定に支持される。
本実施形態では、フィルタ部材515の外周面に環状溝92,96,100(それぞれ「第1凹部」,「第2凹部」,「第3凹部」として機能する)が設けられ、それらにOリング94,98,102が嵌着される。このため、ボディ505の素材となる金属材料として外径の小さなものを用いることができ、さらに磁性部材からなるコア346を小さくすることもできる。その結果、制御弁501の外周部に設けられるシール構造を低コストに実現することができる。
[第6実施形態]
図12は、第6実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。以下では第1実施形態との相異点を中心に説明する。なお、同図において第1実施形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付している。
本実施形態の制御弁601においては、フィルタ部材およびその周辺の構造が第1実施形態と若干異なる。制御弁601は、弁本体602とソレノイド3とを一体に組み付けて構成される。フィルタ部材615は、フレーム620に対してメッシュ121,122を一体に設けて構成され、ボディ605の外周面に組み付けられる。
フレーム620は、隔壁部624の上方に第1保持部126を有し、下方に第2保持部128を有する。第2保持部128の下面には、環状の突起628が設けられている。また、隔壁部624の内周面には、上方に向かってやや大径化するテーパ面625が設けられている。一方、ボディ605における隔壁部624に対応する位置には、下方に向けて小径化されることで形成された段差形状によるエッジ610が設けられている。
このような構成により、ボディ605とソレノイド3とをフィルタ部材615を挟むように組み付けたときには、突起628の先端が潰れることによりフレーム620とコア46とが密着する。それにより、フィルタ部材615のガタつきが効果的に防止される。また、エッジ610がテーパ面625に食い込むことにより、フレーム620とボディ605とが密着する。それにより、ボディ605とフィルタ部材615との間隙を介したポート14とポート16との間の冷媒の流通が遮断される。
本実施形態においても、フィルタ部材215の外周面に環状溝92が設けられ、その環状溝92にOリング94が嵌着される。このため、第1実施形態と同様に、ボディ605の素材となる金属材料として外径の小さなものを用いることができる。その結果、制御弁601の外周部に設けられるシール構造を低コストに実現することができる。
[第7実施形態]
図13は、第7実施形態に係る制御弁の上半部に対応する部分拡大断面図である。以下では第1実施形態との相異点を中心に説明する。なお、同図において第1実施形態とほぼ同様の構成部分については同一の符号を付している。
本実施形態の制御弁701においては、フィルタ部材およびその周辺の構造が第1実施形態と異なる。制御弁701は、弁本体702とソレノイド703とを一体に組み付けて構成される。副弁体736は、作動ロッド38の上端部に圧入されている。副弁体736の圧入位置は、作動ロッド38の上側の段部79により規制されている。副弁体736とパワーエレメント6との間にスプリングは設けられておらず、コア746とプランジャ50との間にスプリング44が介装されている(図示略)。
フィルタ部材715は、フレーム720に対してメッシュ722を一体に設けて構成され、ボディ705の外周面に組み付けられる。メッシュ722は、一枚の樹脂メッシュからなり、フレーム720に対してインサート成形されている。フレーム720の軸線方向中央部が半径方向内向きにやや膨出した膨出部724となっており、その膨出部724がボディ705の外周面におけるポート14とポート16との間の位置に圧入されている。それにより、ボディ705とフィルタ部材715との間隙を介したポート14とポート16との間の冷媒の流通が遮断される。
本実施形態においても、フィルタ部材715の外周面に環状溝92が設けられ、その環状溝92にOリング94が嵌着される。このため、第1実施形態と同様に、ボディ705の素材となる金属材料として外径の小さなものを用いることができる。その結果、制御弁701の外周部に設けられるシール構造を低コストに実現することができる。また、メッシュ722が一枚であるため、フィルタ部材715の成形が容易となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はその特定実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能であることはいうまでもない。
上記第1実施形態では、図2,図6等に示したように、フィルタ部材の軸線方向中間部(内周部142)をボディに圧入することでその圧入部にシール機能をもたせる構成を例示した。変形例においては、フィルタ部材の軸線方向中間とボディとの間にシールリングを介装することによりシール機能をもたせるようにしてもよい。
上記実施形態では、フィルタ部材のメッシュを樹脂メッシュとしたが、金属メッシュにて構成してもよい。その場合もフレームを射出成形する際に金属メッシュをインサート成形するとよい。
上記実施形態では、可変容量圧縮機の吐出室からクランク室に導入する冷媒の流量を調整するいわゆる入れ制御の制御弁を示したが、変形例においては、クランク室から吸入室へ導出する冷媒の流量を調整するいわゆる抜き制御の制御弁として構成してもよい。その場合、クランク室連通ポートを覆うように上記実施形態のフィルタ部材を配置する。
上記実施形態では、制御弁として、吸入圧力Psが満たされる作動室23にパワーエレメント6を配置し、吸入圧力Psを直接感知して動作するいわゆるPs感知弁を例示した。変形例においては、クランク圧力Pcが満たされる容量室にパワーエレメントを配置する一方、クランク圧力Pcをキャンセルする構造を採用することで、実質的に吸入圧力Psを感知して動作するPs感知弁として構成してもよい。
上記実施形態では、パワーエレメント6を構成する感圧部材としてベローズ45を採用する例を示したが、ダイヤフラムを採用してもよい。その場合、その感圧部材として必要な動作ストロークを確保するために、複数のダイヤフラムを軸線方向に連結する構成としてもよい。
上記実施形態では、スプリング42,44,88等に関し、付勢部材としてスプリング(コイルスプリング)を例示したが、ゴムや樹脂等の弾性材料、あるいは板ばね等の弾性機構を採用してもよいことは言うまでもない。
上記実施形態では、ベローズ45の内部の基準圧力室Sを真空状態としたが、大気を満たしたり、基準となる所定のガスを満たすなどしてもよい。あるいは、吐出圧力Pd、クランク圧力Pc、および吸入圧力Psのいずれかを満たすようにしてもよい。そして、パワーエレメントが適宜ベローズの内外の圧力差を感知して作動する構成としてもよい。また、上記実施形態では、主弁体が直接受ける圧力Pd,Pc,Psをキャンセルする構成としたが、これらの少なくともいずれかの圧力をキャンセルしない構成としてもよい。
上記実施形態では、圧縮機のハウジングと制御弁との間をシールするシールリングとして、断面円形のOリング94,98,102を採用する例を示した。変形例においては、これらOリング94,98,102の少なくともいずれかに代えて、断面非円形のシールリング(パッキンなど)を採用してもよい。
上記実施形態では、ボディの一端側(ソレノイドと反対側)から順に吸入室連通ポート、クランク室連通ポート、吐出室連通ポートが設けられ、吐出室連通ポートがソレノイドに近接配置される構成を例示した。変形例においては、それ以外のポート配置構成を採用してもよい。例えば、クランク室連通ポートがソレノイドに近接配置される構成としてもよいし、吸入室連通ポートがソレノイドに近接配置される構成としてもよい。
上記実施形態では、主弁と副弁を有し、その副弁によりブリード機能を発揮する制御弁を例示した。変形例においては、主弁のみを有し、ブリード機能を有しない制御弁に対して上記フィルタ部材およびそのシール構造を適用してもよい。
上記実施形態の制御弁は、ハウジング内部を流れる流体の流れを制御する必要がある対象装置であれば圧縮機に限らず適用できることは言うまでもない。上記実施形態の構成は、流体の導入ポートと導出ポートとを有する制御弁であれば適用可能であることはもちろんである。すなわち、上記実施形態では、上述したフィルタ部材を利用したシール構造を特定の制御弁、つまり可変容量圧縮機を制御対象とする制御弁に適用した。変形例においては、可変容量圧縮機以外を対象装置として組み込まれる制御弁に適用してもよい。例えば湯水を制御する弁、油圧を制御する弁などに適用してもよい。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1 制御弁、 2 弁本体、 3 ソレノイド、 5 ボディ、 12,14 ポート、 15 フィルタ部材、 16 ポート、 20 主弁孔、 22 主弁座、 23 作動室、 24 主弁室、 25 ガイド孔、 26 副弁室、 27 ガイド孔、 28 圧力室、 30 主弁体、 32 副弁孔、 34 副弁座、 36 副弁体、 38 作動ロッド、 42,44 スプリング、 46 コア、 50 プランジャ、 90 隔壁、 92 環状溝、 94 Oリング、 96 環状溝、 98 Oリング、 100 環状溝、 102,106 Oリング、 110 ハウジング、 112 取付孔、 114,116,118 連通路、 120 フレーム、 121,122 メッシュ、 124 隔壁部、 126 第1保持部、 128 第2保持部、 201 制御弁、 202 弁本体、 205 ボディ、 215 フィルタ部材、 220 フレーム、 290 隔壁、 301 制御弁、 302 弁本体、 303 ソレノイド、 305 ボディ、 306 環状溝、 308 Oリング、 315 フィルタ部材、 320 フレーム、 346 コア、 401 制御弁、 402 弁本体、 403 ソレノイド、 405 ボディ、 415 フィルタ部材、 420 フレーム、 421 メッシュ、 446 コア、 490 隔壁、 501 制御弁、 502 弁本体、 505 ボディ、 515 フィルタ部材、 520 フレーム、 601 制御弁、 602 弁本体、 605 ボディ、 610 エッジ、 615 フィルタ部材、 620 フレーム、 625 テーパ面、 628 突起、 701 制御弁、 702 弁本体、 703 ソレノイド、 705 ボディ、 715 フィルタ部材、 720 フレーム、 722 メッシュ、 736 副弁体、 746 コア。

Claims (9)

  1. 弁本体とソレノイドとを軸線方向に組み付けて構成され、対象装置を流れる流体の流れを制御するためにその対象装置に形成された取付孔に前記弁本体側から収容される制御弁であって、
    吸入室に導入される冷媒を圧縮して吐出室から吐出する可変容量圧縮機の吐出容量を、前記吐出室からクランク室に導入する冷媒の流量を調整することにより変化させる可変容量圧縮機用制御弁として構成され、
    前記弁本体は、
    流体が導入される第1ポートと、流体が導出される第2ポートとを有し、前記第1ポートと前記第2ポートとをつなぐ内部通路に弁部が設けられたボディと、
    前記ボディの外周面に少なくとも前記第1ポートを覆うように取り付けられ、前記第1ポートへの異物の侵入を規制するフィルタ部材と、
    を備え、
    前記フィルタ部材は、
    前記ボディに外挿されるように組み付けられ、外周面に凹部が周設された筒状の樹脂製フレームと、
    前記フレームに一体に設けられ、異物の通過を規制する金属又は樹脂製のメッシュと、
    前記フレームの凹部に嵌着され、前記弁本体が前記対象装置の取付孔に収容された際にシール機能を発揮するシールリングと、
    を含み、
    前記ボディは、前記第1ポートとして前記吐出室に連通する吐出室連通ポートと、前記第2ポートとして前記クランク室に連通するクランク室連通ポートと、前記吸入室に連通する吸入室連通ポートと、前記内部通路として前記吐出室連通ポートと前記クランク室連通ポートとを連通させる主通路と、前記クランク室連通ポートと前記吸入室連通ポートとを連通させる副通路と、を有し、
    前記弁部として前記主通路を開閉する主弁が設けられ、
    前記副通路を開閉する副弁が設けられ、
    前記主弁の開弁時には、前記吐出室連通ポートが前記吐出室からの冷媒を導入するための導入ポートとして機能するとともに、前記クランク室連通ポートが前記クランク室へ向けて冷媒を導出するための導出ポートとして機能し、
    前記副弁の開弁時には、前記クランク室連通ポートが前記クランク室からの冷媒を導入するための導入ポートとして機能するとともに、前記吸入室連通ポートが前記吸入室へ向けて冷媒を導出するための導出ポートとして機能し、
    前記フィルタ部材は、前記吐出室連通ポートおよび前記クランク室連通ポートの双方を覆うように前記ボディに取り付けられ、前記主弁の開弁時には前記吐出室連通ポートへの異物の侵入を規制する一方、前記副弁の開弁時には前記クランク室連通ポートへの異物の侵入を規制し、
    前記フレームの外側における前記吐出室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間の冷媒の流通が、前記シールリングにより遮断されることを特徴とする制御弁。
  2. 前記フィルタ部材は、前記ボディと前記ソレノイドとが組み付けられる前に、前記ボディに前記ソレノイドとの連結部側から外挿されるようにして前記ボディに組み付けられることを特徴とする請求項1に記載の制御弁。
  3. 前記フィルタ部材は、一枚のメッシュにより前記吐出室連通ポートおよび前記クランク室連通ポートの双方を覆うように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の制御弁。
  4. 前記ボディにおいて前記吐出室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間に位置する外周面に、前記フィルタ部材の軸線方向中間部が圧入されることにより、前記ボディと前記フィルタ部材との間隙を介した前記吐出室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間の冷媒の流通が遮断されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の制御弁。
  5. 前記ボディにおいて前記吐出室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間に位置する外周面と、前記フィルタ部材の軸線方向中間部との間にシール部材が介装されることにより、前記ボディと前記フィルタ部材との間隙を介した前記吐出室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間の冷媒の流通が遮断されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の制御弁。
  6. 前記フレームの外周面に、前記吐出室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間に位置する前記凹部としての第1凹部と、前記クランク室連通ポートと前記吸入室連通ポートとの間に位置する第2凹部とが周設され、
    前記第2凹部に嵌着され、前記弁本体が前記対象装置の取付孔に収容された際にシール機能を発揮する第2のシールリングをさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の制御弁。
  7. 前記フレームの外周面に、前記吐出室連通ポートと前記クランク室連通ポートとの間に位置する前記凹部としての第1凹部と、前記第1凹部よりも前記ソレノイドの近傍に位置する第3凹部とが周設され、
    前記第3凹部に嵌着され、前記弁本体が前記対象装置の取付孔に収容された際にシール機能を発揮する第3のシールリングをさらに備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の制御弁。
  8. 弁本体とソレノイドとを軸線方向に組み付けて構成され、対象装置を流れる流体の流れを制御するためにその対象装置に形成された取付孔に前記弁本体側から収容される制御弁であって、
    前記弁本体は、
    流体が導入される第1ポートと、流体が導出される第2ポートとを有し、前記第1ポートと前記第2ポートとをつなぐ内部通路に弁部が設けられたボディと、
    前記ボディの外周面に少なくとも前記第1ポートを覆うように取り付けられ、前記第1ポートへの異物の侵入を規制するフィルタ部材と、
    を備え、
    前記フィルタ部材は、
    前記ボディに外挿されるように組み付けられ、外周面に凹部が周設された筒状の樹脂製フレームと、
    前記フレームに一体に設けられ、異物の通過を規制する金属又は樹脂製のメッシュと、
    前記フレームの凹部に嵌着され、前記弁本体が前記対象装置の取付孔に収容された際にシール機能を発揮するシールリングと、
    を含み、
    前記ボディの外周面に前記フレームの内径よりも大きい外径を有する隔壁が突設され、
    前記フィルタ部材は、前記ソレノイドのヨークと前記隔壁との間に前記フレームが挟持されることにより、その軸線方向への動きが規制されていることを特徴とする制御弁。
  9. 弁本体とソレノイドとを軸線方向に組み付けて構成され、対象装置を流れる流体の流れを制御するためにその対象装置に形成された取付孔に前記弁本体側から収容される制御弁であって、
    前記弁本体は、
    流体が導入される第1ポートと、流体が導出される第2ポートとを有し、前記第1ポートと前記第2ポートとをつなぐ内部通路に弁部が設けられたボディと、
    前記ボディの外周面に少なくとも前記第1ポートを覆うように取り付けられ、前記第1ポートへの異物の侵入を規制するフィルタ部材と、
    を備え、
    前記フィルタ部材は、
    前記ボディに外挿されるように組み付けられ、外周面に凹部が周設された筒状の樹脂製フレームと、
    前記フレームに一体に設けられ、異物の通過を規制する金属又は樹脂製のメッシュと、
    前記フレームの凹部に嵌着され、前記弁本体が前記対象装置の取付孔に収容された際にシール機能を発揮するシールリングと、
    を含み、
    前記ボディにおいて前記第1ポートと前記第2ポートとの間に位置する外周面に、段差形状によるエッジが設けられ、そのエッジが前記フィルタ部材の内周面に食い込むことにより、前記ボディと前記フィルタ部材との間隙を介した前記第1ポートと前記第2ポートとの間の冷媒の流通が遮断されることを特徴とする制御弁。
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