JP6365345B2 - 産業車両 - Google Patents

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本発明は、揚高検出の手段を有する産業車両に関する。
従来の産業車両には、昇降可能な昇降部の揚高を検出する揚高検出手段が設けられる場合がある。例えばフォークリフトにおいて、フォークの揚高位置を、例えばリール式揚高検出手段のリール巻取り量から算出している。ところで、気圧センサは、気圧を検出するセンサであり、例えば大気圧の変化を敏感に検出するものである。また、気圧センサは小型のセンサであり、安価に車両や端末機器への搭載することが可能である。例えば特許文献1において、気圧センサはリフト装置上の一箇所に配置され、フォークの昇降に伴う気圧の変化を検出している。
特許文献1には、リフトの高さを決定するための揚高検出手段としての気圧センサをリフト装置上に配置したフォークリフトが開示されている。
特表2013−503802号公報
しかしながら、気圧センサは高低差による気圧変化や気象条件による大気圧の変化や室内の空調環境の変化といった外的要因からの影響を受ける。特許文献1に記載のフォークリフトのように一箇所に気圧センサが設けられた場合では、揚高を検出する精度に欠ける場合がある。例えば、坂道を含む高低差のある使用環境では、フォークがマストの長手方向において同じ揚高位置であっても、坂道の上と下では気圧が異なることから、気圧センサは坂道の上と下では異なる気圧を検出する。その結果、フォークの揚高を正確に検出できない場合がある。
本発明の目的は、上記課題を鑑み、昇降部の揚高を正確に検出できる産業車両を提供することにある。
上記目的を達成する産業車両は、車体と、前記車体に連結された昇降装置と、前記昇降装置に設けられ、昇降可能な昇降部と、前記昇降装置に設けられ、昇降不能な非昇降部と、を有する産業車両において、前記車体または前記非昇降部のいずれか一方には気圧を検出する第1気圧センサが設けられ、前記昇降部には気圧を検出する第2気圧センサが設けられるとともに、前記車体には、前記第1気圧センサおよび前記第2気圧センサと電気的に接続された演算部が設けられ、前記演算部は、前記第1気圧センサおよび前記第2気圧センサから伝達される信号に基づき前記昇降部の揚高を算出し、前記昇降装置には、前記演算部と接続され、前記昇降装置の長手方向と鉛直方向とが成す傾斜角度を検出する角度センサが設けられ、前記演算部は、前記角度センサからの傾斜角度を示す信号に基づいて前記昇降部の揚高を補正することを特徴とする。
本発明によれば、第1気圧センサは昇降装置において昇降不能な非昇降部または車体に設けられ、第2気圧センサは昇降装置の昇降部に設けられている。そして、演算部は、第1気圧センサおよび第2気圧センサから伝達される信号に基づいて昇降部における気圧と非昇降部または車体における気圧を認識する。昇降部における気圧と非昇降部または車体における気圧は、気象条件による大気圧の変化や高低差による気圧変化によって変動する。また、第2気圧センサが認識する気圧は昇降部が揚高することで変化をするが、第1気圧センサが認識する気圧は昇降部が揚高しても変化をしない。本発明によれば、従来のようにリフト装置上における一箇所に設けられた気圧センサによって昇降部の揚高を求める場合と比較すると、正確に昇降部の揚高を検出できる。また、昇降装置の傾動動作によって昇降部の揚高を補正する必要が生じたときに、演算部が昇降部の揚高を角度センサの信号に基づいて補正して算出する。したがって、揚高の検出精度が良くなる。
上記産業車両において、前記演算部は、前記第1気圧センサと前記第2気圧センサとから伝達される気圧を示す信号に基づき、前記第1気圧センサと前記第2気圧センサとの気圧の差を求め、前記昇降部の揚高を前記気圧の差に基づいて算出してもよい。
この場合、昇降部の気圧と非昇降部または車体の気圧との差から、昇降部の揚高位置を検出できる。
上記産業車両において、前記車体と前記昇降装置を連結する連結部が設けられ、前記昇降装置は、前記連結部を支点に、前記車体に対して傾動し、前記第1気圧センサは、前記連結部に設けられてもよい。
この場合、昇降装置の傾動動作があっても鉛直方向における連結部の位置が変化しないため、連結部に備えられた第1気圧センサも、鉛直方向における位置の変化を伴わない。従って、第1気圧センサは傾動動作による気圧変化を受けない。
上記産業車両において、前記昇降部は、前記昇降部に積載される積載対象物が接する載置面を有し、前記第2気圧センサは、前記載置面と同じ高さに設けられてもよい。
この場合、昇降部が有する載置面の高さを昇降部の揚高位置とすることにより、載置面の高さと第2気圧センサとの高さの高低差がなくなる。このため、昇降部の揚高位置を求める際に載置面と第2気圧センサとの高低差を補正する必要がなく、揚高位置の検出にかかる演算が簡単になる。
この発明によれば、昇降部の揚高を正確に検出できる産業車両を提供することができる。
本発明の実施形態に係るフォークリフトの全体側面を表した概略図である。 演算部とフォークリフトに設けられた機器との電気的な接続を示すブロック図である。 昇降部の揚高に応じて第1気圧センサと第2気圧センサとが演算部に伝達する電圧を示すグラフ図である。 フォークリフトがフォークを昇降させずに坂道を上るときの第1気圧センサと第2気圧センサとが演算部に伝達する電圧を示すグラフ図である。 昇降装置が傾動する場合の揚高の補正を説明するフォークリフトの側面図である。
本発明を具体化した実施形態として、図1に産業車両としてのフォークリフト10を示す。以下の説明における、前、後、左、右、上、下とは、フォークリフト10の運転者がフォークリフト10を前進させる方向を前と規定したものである。フォークリフト10は車体11を備え、車体11には左右一対の前輪12と左右一対の後輪13が備わっている。車体11における後輪13の上部にはカウンタウェイト14が備わっている。車体11の上部には運転者シート15が設けられている。車体11における運転者シート15の後方には、左右一対のリアピラー16が備えられている。一方で、車体11における運転者シート15の前方には、左右一対のフロントピラー17が備えられている。運転者シート15の上部には、リアピラー16とフロントピラー17に接続されてヘッドガード18が設けられている。また、車体11にはエンジン36が搭載され、エンジン36は油圧ポンプ37に動力を伝えている。
車体11の前部にはステアリングコラム19が設けられ、ステアリングコラム19にはステアリングホイール20が備わっている。ステアリングホイール20は運転者シート15の前方に位置している。ステアリングホイール20の右側には、フォークリフト10の荷役装置Lにおける昇降部を昇降させるリフトレバー21と、車体11の前方に連結された荷役装置Lを傾動させるティルトレバー22が設けられている。荷役装置Lは、本発明の昇降装置に相当する。また、車体11の前部には、コントローラ23が車体11の内部に設けられている。コントローラ23は、フォークリフト10に設けられた複数の機器や各種のセンサと電気的に接続されている。そして、コントローラ23は各種のセンサから受信した信号をもとに演算を行い、演算結果をフォークリフト10に備わる機器に伝達する。また、コントローラ23は、特定の機器から受信した信号をもとに演算を行い、他の機器に対し演算結果を伝達する。即ち、コントローラ23は演算部としての役割を担っている。
車体11の前方に連結される荷役装置Lは、左右一対のアウタマスト24を有している。アウタマスト24は車体11の前部とティルトシリンダ25を介して接続している。荷役装置Lにおけるアウタマスト24の上部には、角度センサ35が備わっている。
左右一対のアウタマスト24の内側には、インナマスト26が備わっている。荷役装置Lにはリフトシリンダ27が設けられており、油圧によってリフトシリンダ27の備えるロッドが上下方向に往復動することにより、インナマスト26は昇降可能である。
インナマスト26には、リフトブラケット28が設けられている。リフトブラケット28はインナマスト26の昇降に連動して昇降可能に設けられている。リフトブラケット28には左右一対のフォーク29が備わっている。フォーク29は、例えば、荷やパレットといった積載対象物を積載する場合に、積載対象物が接する載置面30を有する。
アウタマスト24は、アウタマスト24に設けられた連結部31を支点として傾動可能に設けられている。車体11は連結部31を軸支する軸支部(図示せず)を備え、連結部31と軸支部とは係合しており、アウタマスト24と車体とは連結部31において連結している。さらに、ティルトシリンダ25の備えるロッドは、アウタマスト24とティルトブラケット32において接続されている。ティルトシリンダ25のロッドが往復動すると、アウタマスト24は連結部31を支点として傾動する。連結部31はアウタマスト24の傾動による鉛直方向の位置変化を伴わない。荷役装置Lにおけるアウタマスト24が傾動すると、アウタマスト24に備わるインナマスト26とリフトシリンダ27とリフトブラケット28およびフォーク29も傾動する。したがって本発明において、アウタマスト24は傾動するが昇降しないため、荷役装置Lにおける昇降不能な非昇降部に該当する。インナマスト26とリフトシリンダ27とリフトブラケット28およびフォーク29は荷役装置Lにおける昇降可能な昇降部に該当する。
本実施形態において、連結部31には第1気圧センサ33が設けられている。また、リフトブラケット28には、第2気圧センサ34が設けられている。第1気圧センサ33と第2気圧センサ34は揚高検出の手段であり、互いに同一の構成である。第2気圧センサ34は、リフトブラケット28において、フォーク29の載置面30と同一平面上に設けられる。即ち、載置面30と第2気圧センサ34は、ほぼ同じ高さに位置する。本実施形態では、フォーク29の揚高Hは、路面Gからフォーク29の載置面30までの高さを指す。フォーク29の揚高Hは、路面Gから連結部31(第1気圧センサ33)までの距離D1と、アウタマスト24の長手方向における第1気圧センサ33と第2気圧センサ34との間の距離(以下「センサ間距離」と表記する)D2と、を加えた高さである。例えばフォーク29を荷役装置Lに沿って上昇させ、載置面30が路面Gから150cm上昇している場合には揚高Hは150cmとなる。また、特に断りがない場合、フォーク29の揚高Hとは、フォーク29における載置面30が路面Gから上昇された高さを意味するものとする。因みに、センサ間距離D2は、アウタマスト24の長手方向における連結部31から載置面30までの距離に相当する。
図2にしたがって、コントローラ23の信号伝達について説明する。第1気圧センサ33と第2気圧センサ34と角度センサ35はコントローラ23に電気的に接続されており、信号を受信する。第1気圧センサ33と第2気圧センサ34は、夫々検出する気圧を電圧の信号としてコントローラ23に伝達する。角度センサ35は、アウタマスト24の長手方向と鉛直方向とが成す角度θ(以後、単にθまたは角度θという)を電気的な信号としてコントローラ23に伝達する。
コントローラ23は、各種センサの他に、エンジン36やアクチュエータ38やディスプレイ39と電気的に接続されている。エンジン36はエンジン36の回転数の情報をコントローラ23と伝達し合っている。エンジン36からの動力をうけて作動する油圧ポンプ37は、アクチュエータ38と接続されている。アクチュエータ38は油圧ポンプ37と接続され、油圧ポンプ37はコントローラ23からの信号の伝達をうけて油圧制御を行う。車体11の前部にはディスプレイ39が設けられ、ディスプレイ39はフォークリフト10の運転者が操作可能な操作パネルを有している。ディスプレイ39は、例えばタッチパネルにて操作された操作情報をコントローラ23に伝達する。また、ディスプレイ39はコントローラ23からの信号が伝達されると、信号に対応する気圧や信号に関連する情報を画面上に表示する。例えば、揚高Hをグラフや数値で表示したり、荷役装置Lの傾動した角度をグラフや数値で表示したりする。
本実施形態のコントローラ23は、第1気圧センサ33と第2気圧センサ34から伝達される電圧の信号に基づいて、第1気圧センサ33が検出する気圧と第2気圧センサ34が検出する気圧を認識する機能を有する。さらに、コントローラ23は、検出された第1気圧センサ33の気圧および第2気圧センサ34の気圧の差を求める機能を備えるほか、求めた気圧の差により揚高Hを算出する機能を有する。第1気圧センサ33の気圧および第2気圧センサ34の気圧の差を求める機能は、具体的には、第1気圧センサ33と第2気圧センサ34からそれぞれ伝達される信号の電圧の差を求めることにより実現されている。なお、コントローラ23は、路面Gから連結部31までの距離D1を予め記憶している。
次に、本実施形態に係るフォークリフトの作用を説明する。
リフトシリンダ27を伸長させフォーク29を上昇させると、リフトブラケット28も上昇する。第2気圧センサ34は、リフトブラケット28に設けられているので、フォーク29が上昇すると第2気圧センサ34も上昇する。一方、第1気圧センサ33は連結部31に設けられており、連結部31は荷役装置Lにおける非昇降部の一部であるからフォーク29の昇降に関わらず昇降をしない。このとき、コントローラ23は、第1気圧センサ33と第2気圧センサ34から検出された気圧の信号の伝達を受ける。コントローラ23は、第1気圧センサ33と第2気圧センサ34からの信号(電圧)に基づいて、第1気圧センサ33が検出する気圧と第2気圧センサ34が検出する気圧を認識する。そして、コントローラ23は、第1気圧センサ33の気圧および第2気圧センサ34の気圧の差を求め、求めた気圧の差によりフォーク29の揚高Hを算出する。つまり、フォーク29の揚高Hは、第1気圧センサ33と第2気圧センサ34から伝達される電圧の信号の差をコントローラ23が算出することで一義的に求められる。即ち、第1気圧センサ33と第2気圧センサ34との信号の電圧の差は、アウタマスト24の長手方向における第1気圧センサ33と第2気圧センサ34との間のセンサ間距離D2として変換可能であり、センサ間距離D2から揚高Hが導かれる。
図3に従い、フォーク29を上昇させる場合において、第1気圧センサ33と第2気圧センサ34とが検出する気圧を示す信号をコントローラ23へ伝達する様態を説明する。図3の縦軸は第1気圧センサ33と第2気圧センサ34とがコントローラ23へ伝達する夫々の電圧の信号であり、横軸はフォーク29の最下点からの昇降距離を示している。第1気圧センサ33および第2気圧センサ34は高い位置にあるほど高い電圧の信号をコントローラ23に伝達する。本実施形態では、第2気圧センサ34が連結部31より下に位置するとき、第1気圧センサ33の信号の電圧値よりも第2気圧センサ34の信号の電圧値は低くなる。第1気圧センサ33と第2気圧センサ34の高さが一致するとき、即ち載置面30が連結部31と同じ高さの位置にあるとき、第1気圧センサ33および第2気圧センサ34からコントローラ23に伝達される夫々の信号の電圧はほぼ等しくなる。第2気圧センサ34が連結部31より上に位置するとき、第1気圧センサ33の信号の電圧値は第2気圧センサ34の信号の電圧値よりも低くなる。図3のように、第1気圧センサ33の信号の電圧値が一定となる場合には、車体11の高低の変化がない状態にてフォーク29だけを昇降させる場合や、高低差のない路面Gでフォーク29を昇降させる場合が含まれる。
第2気圧センサ34が第1気圧センサ33よりも下方に位置する場合、コントローラ23に伝達される信号の電圧の差は負の値となる。第2気圧センサ34が第1気圧センサ33よりも上方に位置する場合、第1気圧センサ33および第2気圧センサ34の信号の電圧の差は正の値をとなる。第2気圧センサ34が第1気圧センサ33と同等の高さに位置する場合、第1気圧センサ33および第2気圧センサ34の信号の電圧の差はない。第1気圧センサ33および第2気圧センサ34の信号の電圧の差が負になる場合には、コントローラ23は、フォーク29の載置面30が連結部31よりも下に位置すると認識する。第1気圧センサ33および第2気圧センサ34の信号の電圧の差が正の値となる場合には、コントローラ23は、フォーク29の載置面30が連結部31よりも上に位置すると認識する。第1気圧センサ33および第2気圧センサ34の信号の電圧の差がない場合には、コントローラ23は、フォーク29の載置面30が連結部31の高さにあると認識する。
第1気圧センサ33は連結部31に固定されるため、コントローラ23は連結部31の位置を基準にフォーク29の揚高Hを算出する。したがって、路面Gから連結部31までの距離D1を、第1気圧センサ33と第2気圧センサ34とからコントローラ23へそれぞれ伝達される信号の電圧の差によって算出されるセンサ間距離D2に加算した値は揚高Hである。なお、路面Gから連結部31までの距離D1はフォークリフト10の種類によって異なる。コントローラ23は、フォークリフト10の種類毎の固有値となる路面Gから連結部31までの距離D1を予め記憶している。
図4を用いて、フォークリフト10が坂道を走行する場合を説明する。なお図4は坂道を上る場合を図示しており、縦軸は第1気圧センサ33と第2気圧センサ34とがコントローラ23へ伝達する夫々の信号の電圧値であり、横軸はフォークリフト10が坂道を上った登坂距離である。坂道においてフォーク29が昇降されなければ、センサ間距離D2は一定である。例えば、荷をフォーク29ですくい上げ、フォーク29を昇降させずに一定の傾斜角を有する坂道を上って運搬する場合が考えられる。この場合、第1気圧センサ33と第2気圧センサ34は、坂道を上る(下る)ことによって生じる気圧の変化を検出するから、図4に示すように、連続的に変化する電圧の信号をコントローラ23に伝達する。坂道を上る(下る)ことにより、コントローラ23に伝達される第1気圧センサ33および第2気圧センサ34信号の電圧の変化量は、夫々ほぼ同じである。坂道を走行してもフォーク29のアウタマスト24の長手方向における揚高Hは変化しない。
高低差のない路面Gにおいて、フォーク29が昇降されると、第2気圧センサはコントローラ23へ電圧の信号を伝達し、コントローラ23は揚高Hを算出する。しかしながら、図5に示すように、荷役装置Lが傾いた状態にあるときには、コントローラ23は揚高Hの補正をする。なぜなら、アウタマスト24の長手方向におけるセンサ間距離D2と、鉛直方向におけるセンサ間距離とでは距離が異なるためである。荷役装置Lが傾いていると、角度θは傾動で生じる角度に等しい。即ち、角度θは傾動角θに置き換えられる。荷役装置Lが傾動角θだけ傾いているときには、鉛直方向におけるセンサ間距離は、アウタマスト24の長手方向におけるセンサ間距離D2に(1−cosθ)を掛けた値に相当する距離だけ短くなる。傾動角θはアウタマスト24に設けられた角度センサ35によって検出される。コントローラ23は、第1気圧センサ33および第2気圧センサ34からコントローラ23に伝達される信号から、鉛直方向におけるセンサ間距離を算出する。その後、算出値に対し角度センサ35から伝達される傾動角θの情報により得られるcosθの値を除してセンサ間距離D2に補正する。
坂道においてフォーク29が昇降される場合も、鉛直方向におけるセンサ間距離は実際の揚高Hであるセンサ間距離D2とは異なるため、コントローラ23は補正を行う。アウタマスト24に設けられた角度センサ35は、アウタマスト24が鉛直方向からどの程度傾いているかを示す角度θを検出する。高低差のない路面Gでは、傾動で生じる角度が角度θと等しいが、坂道では等しくない。坂道において荷役装置Lを傾動させた場合には、坂道の傾斜角に角度センサ35は傾動で生じる角度を含めて角度θを検出する。コントローラ23は、鉛直方向におけるセンサ間の距離を、cosθの値を除すことでセンサ間距離D2に補正する。
算出された揚高Hに基づき、コントローラ23は種々の制御を行う。例えば、フォーク29の揚高Hが規定値以上となった場合、コントローラ23はアクチュエータ38に対し荷役装置Lが傾動する角度を規制するように制御する。即ち、コントローラ23は、荷役装置Lを一定の角度以上に前傾しないようにしたり、傾動する速度を低速にしたりする。さらに、揚高Hが規定値以上となった場合には、コントローラ23がエンジンの回転数を下げる走行制限を行う。
以上詳述した本実施形態によれば以下の効果を奏する。
(1)第1気圧センサ33は非昇降部である連結部31に設けられており、第2気圧センサ34は昇降部としてのリフトブラケット28に設けられている。坂道での走行を伴う場合においても、フォーク29の昇降を行わなければセンサ間距離D2は変化しない。大気圧の変化が生じる場合においても、フォーク29の昇降を行わなければ、フォークリフト10の存する空間における気圧は一様に変化する。即ち、大気圧の変化によって第1気圧センサ33の検出する気圧が変化した場合、ほぼ同値の気圧変化を第2気圧センサは検出する。したがってフォークリフト10は、使用環境に左右されること無く揚高Hを検出できる。
(2)第1気圧センサ33および第2気圧センサ34は、リール式の揚高検出手段を用いた揚高検出手段と比較すると小さなセンサ部品であるから、揚高検出手段として搭載されても前方の視界を妨げることがない。
(3)コントローラ23は第1気圧センサ33と第2気圧センサ34とからの信号を受信し、第1気圧センサ33及び第2気圧センサ34の信号の電圧の差を適宜揚高(高さ)へ変換すればよいから、複雑な制御プログラムを必要としない。
(4)第1気圧センサ33は連結部31に設けられている。連結部31は荷役装置Lが傾動する支点である。したがって、荷役装置Lが傾動しても第1気圧センサ33の高さは変化しない。即ち、第1気圧センサ33においては荷役装置Lの傾動にかかる影響を考慮する必要はなく、コントローラ23は荷役装置Lの傾動にかかる第2気圧センサ34の高さの変化を考慮するのみでよい。
(5)フォークリフト10における昇降部のうち揚高Hを検出する部位は載置面30である。本実施形態において、第2気圧センサ34はフォーク29における載置面30と、車体11の上下方向においてほぼ同じ高さに位置する。したがって、フォーク29の揚高Hは第2気圧センサ34の位置とほぼ等しくなるため、コントローラ23において載置面30の揚高Hを算出する演算が簡単となる。
(6)アウタマスト24は角度センサ35を備えており、コントローラ23は、アウタマスト24の傾動や坂道走行によって鉛直方向におけるセンサ間距離が短縮された場合、角度センサ35からの情報に基づき鉛直方向におけるセンサ間距離をセンサ間距離D2に補正することができる。したがって、荷役装置Lの傾動があったり、坂道での使用が必要となったりする場合においても、正確に揚高Hを算出することができる。
(7)コントローラ23は昇降部の揚高Hを検出できるため、規定値以上の揚高Hに昇降部が達したときには、フォークリフト10の走行速度の制限をしたり、アウタマスト24の傾動の制限をしたりできる。したがって、荷を高く掲げた状態で走行しようとしたりアウタマスト24を傾動させようとしたりする場合には、フォークリフト10が不安定な動作をしないように制御することが可能である。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、以下のように変更してもよい。
○上記の実施形態では、産業車両としてフォークリフトを例示したがこの限りでない。例えば、高所作業車やショベルカーのような産業車両にも車体および昇降装置は備えられており、昇降装置は昇降部や非昇降部を有する。したがって、フォークリフト以外の産業車両で実施してもよい。
○上記の実施形態では、連結部に第1気圧センサを設けリフトブラケットに第2気圧センサを設けたがこの限りでない。第1気圧センサは好適には連結部に用いられるが、車体における他の部位やアウタマスト等の昇降不能な非昇降部に設けてもよい。第2気圧センサは好適には昇降部における載置面と同じ高さに設けられるが、昇降部に設けられていればコントローラの演算処理によって揚高を算出可能である。したがって、例えばリフトブラケットの上部の設けてもよい。
○上記の実施形態では、第1気圧センサおよび第2気圧センサは気圧を電圧としてコントローラに伝達するとしたが、気圧情報そのものをコントローラに伝達してもよい。コントローラは伝達された気圧の差を算出し揚高を検出してもよい。
○上記の実施形態では、フォークリフトの一例としてエンジン車を示したが、バッテリ車にも適用可能である。
○上記の実施形態では、フォークの揚高Hが規定値以上となった場合、コントローラは、昇降装置としての荷役装置を一定の角度以上に前傾しないようにしたり、傾動する速度を低速にしたりするとしたが、傾動の角度や速度の規定値を定める手段は問わない。例えば、規定値は、予めディスプレイのパネル操作によって運転者が設定できるものであってもよいし機台毎に予め定められていてもよい。運転者が規定値を設定できる場合、運転者がリフトアップ操作を行わなくても予め設定した高さにフォークの載置面を自動的に合わせる制御を行うことができる。
○上記の実施形態では、第1気圧センサと第2気圧センサとを気圧センサとしてフォークリフトに設けたが、第3気圧センサを設置してもよく、少なくとも2つ以上の気圧センサが設けられていればよい。
○上記の実施形態では、連結部はフォークリフトのアウタマストに設けられた部材としたが、車体側に設けられてもよい。例えば高所作業車では、連結部は車体に設けられるのが好適である。
10…フォークリフト、11…車体、L…荷役装置、23…コントローラ、24…アウタマスト、26…インナマスト、28…リフトブラケット、29…フォーク、33…第1気圧センサ、34…第2気圧センサ。

Claims (4)

  1. 車体と、
    前記車体に連結された昇降装置と、
    前記昇降装置に設けられ、昇降可能な昇降部と、
    前記昇降装置に設けられ、昇降不能な非昇降部と、を有する産業車両において、
    前記車体または前記非昇降部のいずれか一方には気圧を検出する第1気圧センサが設けられ、
    前記昇降部には気圧を検出する第2気圧センサが設けられるとともに、
    前記車体には、前記第1気圧センサおよび前記第2気圧センサと電気的に接続された演算部が設けられ、
    前記演算部は、前記第1気圧センサおよび前記第2気圧センサから伝達される信号に基づき前記昇降部の揚高を算出し、
    前記昇降装置には、前記演算部と接続され、前記昇降装置の長手方向と鉛直方向とが成す傾斜角度を検出する角度センサが設けられ、
    前記演算部は、前記角度センサからの傾斜角度を示す信号に基づいて前記昇降部の揚高を補正することを特徴とする産業車両。
  2. 前記演算部は、前記第1気圧センサと前記第2気圧センサとから伝達される気圧を示す信号に基づき、前記第1気圧センサと前記第2気圧センサとの気圧の差を求め、前記昇降部の揚高を前記気圧の差に基づいて算出することを特徴とする請求項1に記載の産業車両。
  3. 前記車体と前記昇降装置を連結する連結部が設けられ、
    前記昇降装置は、前記連結部を支点に、前記車体に対して傾動し、
    前記第1気圧センサは、前記連結部に設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の産業車両。
  4. 前記昇降部は、前記昇降部に積載される積載対象物が接する載置面を有し、
    前記第2気圧センサは、前記載置面と同じ高さに設けられたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の産業車両
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