JP6363485B2 - セラミック流路体およびこれを備える熱交換器 - Google Patents

セラミック流路体およびこれを備える熱交換器 Download PDF

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Description

本発明は、炭化珪素質焼結体同士を接合してなるセラミック流路体およびこれを備える熱交換器に関する。
炭化珪素質焼結体は、機械的強度が高く、耐熱性や耐食性など優れた特性を有していることから、近年においては、腐食性環境で用いたり、腐食性のガスや液体を流体として用いる熱交換器の流路体にも用いられている。そして、このようなセラミックスからなる流路体(以下、セラミック流路体と記載する。)の形状の複雑化に伴い、炭化珪素質焼結体同士の接合が行なわれている。このようなセラミックスの接合に関しては、セラミック流路体に限らず、炭化珪素質焼結体同士の接合強度を向上させるため、種々の検討が為されている(特許文献1参照)。
特開2001−261459号公報
今般においては、熱交換効率の向上の観点から、セラミック流路体の多層化が一層進んでおり、一部の破損が、流路体全体の機能を失いかねないことから、取り扱い時に破損しにくく、優れた接合強度と優れた耐久性を有することが求められている。
本発明は、上記要求を満たすべく案出されたものであり、取り扱い時に破損しにくく、優れた接合強度と優れた耐久性を有するセラミック流路体と、このセラミック流路体を備える熱交換器とを提供することを目的とするものである。
本発明のセラミック流路体は、第1の流体と第2の流体とで熱交換を行なうセラミック流路体であって、該セラミック流路体は、一端側に導入側孔および他端側に排出側孔を備え、前記導入側孔および前記排出側孔を繋ぐ空間が前記第1の流体が流れる第1流路とされ、主面が互いに対向して配置された複数個の第1部材と、複数個の該第1部材の一端側で前記導入側孔に連通し、前記第1の流体を前記第1部材に導入するための第2部材と、複数個の前記第1部材の他端側で前記排出側孔に連通し、前記第1部材を流れた前記第1の流体を排出するための第3部材と、前記第1部材同士の間に、さらに、スペーサとを備え、複数個の前記第1部材同士の間が前記第2の流体が流れる第2流路とされており、前記第1部材、前記第2部材および前記第3部材は、炭化珪素質焼結体からなり、前記第1部材と、前記第2部材および前記第3部材とは、炭化珪素および金属珪素を含む第1接合層により接合され、前記スペーサは、炭化珪素質焼結体からなり、前記スペーサと前記第1部材とは、炭化珪素および金属珪素を含み、前記第1接合層よりも金属珪素の含有量の多い第2接合層により接合されていることを特徴とするものである。
また、本発明の熱交換器は、上記構成のセラミック流路体を備えることを特徴とするものである。
本発明のセラミック流路体は、取り扱い時に破損しにくく、優れた接合強度と優れた耐
久性を有するものである。
また、本発明の熱交換器は、上記構成のセラミック流路体を備えることから、高い信頼性を有する。
(a)は本実施形態のセラミック流路体の一例を示す外観斜視図であり、(b)は断面図である。 (a)および(b)は図1における第1部材上のスペーサの配置構成例を示す斜視図であり、(c)は第1部材上におけるスペーサの配置構成の他の例を示す斜視図である。 本実施形態のセラミック流路体の他の例を示す外観斜視図である。 (a)は本実施形態のセラミック流路体における第1被覆層の構成の一例を示す断面図であり、(b)は第2被覆層の構成の一例を示す断面図であり、(c)は第1被覆層を覆う第2被覆層の構成の一例を示す断面図である。
以下、本実施形態のセラミック流路体の例について説明する。
図1(a)は本実施形態のセラミック流路体の一例を示す外観斜視図であり、図1(b)は断面図である。また、図2はセラミック流路体における第1部材上のスペーサの構成を示す斜視図である。また、図3は本実施形態のセラミック流路体の他の例を示す外観斜視図である。また、図4(a)はセラミック流路体における第1被覆層の構成の一例を示す断面図であり、図4(b)は第2被覆層の構成の一例を示す断面図であり、図4(c)は第1被覆層を覆う第2被覆層の構成の一例を示す断面図である。なお、図1〜図4において同一の部材については同一の番号を付すものとする。
本実施形態のセラミック流路体1は、第1の流体と第2の流体とで熱交換を行なうのに用いられるものであり、一端側に導入側孔14aおよび他端側に排出側孔14bを備え、導入側孔14aおよび排出側孔14bを繋ぐ、内部に設けられた空間が第1の流体が流れる第1流路8とされた複数個の第1部材2を備えている。また、複数個の第1部材2の一端側で導入側孔14aに連通し、第1の流体を第1部材2に導入するための第2部材3を備えている。さらに、複数個の第1部材2の他端側で排出側孔14bに連通し、第1部材2を流れた第1の流体を排出するための第3部材4を備えている。複数個の第1部材2は、互いに主面が対向するように配置されている。そして、第1部材2、第2部材3および第3部材4は、炭化珪素質焼結体からなり、第1部材2と、第2部材3および第3部材4とは、炭化珪素および金属珪素を含む第1接合層16により接合され、複数個の第1部材2同士の間が第2の流体が流れる第2流路10とされている。
なお、ここでいう一端側および他端側とは、第1の流体の流れる方向に沿った一端側および他端側を意味する。また、第1の流体および第2の流体は、液体や気体等、目的に応じて適宜用いることができ、例えば第1の流体を水等の液体とし、第2の流体を高温のガス等の気体とすることができる。
そして、図1(a)に示すように、本実施形態のセラミック流路体1は、第1部材2同士の間に、炭化珪素質焼結体からなるスペーサ6を備え、炭化珪素および金属珪素を含み、第1接合層16よりも金属珪素の含有量の多い第2接合層17により、スペーサ6が第1部材2に接合されている。
このような構成を満たしている本実施形態のセラミック流路体1は、取り扱い時に破損
しにくく、優れた接合強度と優れた耐久性を有する。このような優れた効果を奏することができるのは、セラミック流路体1の第1部材2同士の間に、炭化珪素質焼結体からなるスペーサ6を備えていることにより、第1部材2が撓んだりすることなく、第1部材2が固定されているためである。
また、共に炭化珪素および金属珪素を含む第1接合層16と第2接合層17とにおいて、第2接合層17の金属珪素の含有量が第1接合層16よりも多いものであることから、接合層形成における熱処理時に、スペーサ6を接合する第2接合層17は、第1接合層16よりも収縮する。そして、このとき、第1部材2はスペーサ6側に引っ張られるような状態となるため、第1部材2を接合する第1接合層16には圧縮応力が掛かり、熱処理後の第1接合層16には、この圧縮応力が残存することとなる。このように、圧縮応力の残存によって、第1接合層16にはクラックが入りにくくなるため、セラミック流路体1は、優れた接合強度と優れた耐久性を有するものとなる。
また、第1接合層16および第2接合層17が、骨材となる炭化珪素と、被接合材である第1部材2やスペーサ6と濡れ性のよい金属珪素とを含む構成であることも、優れた接合強度を有する一因である。
また、本実施形態のセラミック流路体1は、スペーサ6が第1部材2同士の間に配置されていることにより、スペーサ6が第2流路10を流れる第2の流体を分岐させるとともに、分岐した第2の流体の合流時に第2の流体の流れが乱流となるため、第2の流体と第1部材2との間の熱交換効率を向上するという効果も奏する。
次に、本実施形態のセラミック流路体1を構成する各部材について説明する。第1部材2は、第2部材3および第3部材4と連通する必要があるため、第2部材3および第3部材4のそれぞれと連通するための孔(導入側孔14a、排出側孔14b)を有している。なお、第1部材2のうち、第1の流体が流れる方向に沿った一端である最上段に配置される第1部材2(図1においては、2aに該当する。)は、内部を流れる流体が外部に漏れないよう、上面側に孔は設けられておらず、下面側にのみ孔を有している。そして、第2部材3および第3部材4を導入側孔14aおよび排出側孔14bに連通させて配置することにより、第1部材2と、第2部材3および第3部材4とを簡単に組み合わせることができ、各流路を容易に連通させることができる。図1に示す例においては、3つの第1部材2が、主面間に第2流路10となる空間を設けて配置され、隣り合う第1部材2の導入側孔14a同士を第2部材3で連通させ、排出側孔14b同士を第3部材4で連通させるように、第2部材3および第3部材4が配置されており、複数の第1部材2に設けられた複数の第1流路8は互いに連通したものとなっている。
なお、第1部材2の内部には、隔壁等を設けて第1の流体との接触面積を増やしてもよい。また、第1の流体が効率よく流れる構成とすべく、例えば、第2部材3との接続部から内側に向けて広がった構成とし、第3部材4との接続部に向けて縮まる構成とすることもできる。
次に、第2部材3および第3部材4は、筒状(例えば、円筒状)の部材で構成されている。そして、この第2部材3と導入側孔14aおよび第3部材4と排出側孔14bとを連通させることで、第2部材3の内部に設けられた流路(以下、入口流路7という。)を流れた第1の流体は、それぞれの第1部材2内の第1流路8に流れ、この第1流路8を流れる間に、第2流路10を流れる第2の流体と熱交換することができる。また、第1流路8を流れた第1の流体は、第3部材4の内部に設けられた流路(以下、出口流路9という。)を流れて外部に排出される。
なお、入口流路7を流れた第1の流体が、効率よく第1流路8に流れ、また第1流路8を流れた第1の流体が効率よく出口流路9に流れるよう、導入側孔14a、排出側孔14bにおいては、それぞれ第1部材2b、2cの内側における部分のみが開口していることが好適である。
なお、図1に示すセラミック流路体1においては、第2部材3および第3部材4の下側に、第1の流体を導入する導入部11と、第3部材4を流れた第1の流体を排出する排出部12とを備えるフランジ部5を有している例を示している。この例において第2部材3および第3部材4は、フランジ部5に隣り合って配置された第1部材2cの導入側孔14aおよび排出側孔14bが、それぞれフランジ部5の導入部11および排出部12と連通するように配置されている。
図1に示すセラミック流路体1における第1の流体の経路は、フランジ部5の一方側に設けられた導入部11から導入され、入口流路7、第1流路8および出口流路9を流れて、フランジ部5の他方側に設けられた排出部12から排出されるものである。
なお、導入部11および排出部12は、それぞれが混合しないよう、独立して設けられていればよく、また、導入部11および排出部12は互いに独立した流路を形成してもよく、その大きさは適宜設定することができる。図1に示す例のように、導入部11および排出部12が一体となったフランジ部5の主面を第1部材2cの主面に対向させて配置したときには、フランジ部5の主面でも熱交換をすることができるため、セラミック流路体1の熱交換効率を高めることができる。
また、セラミック流路体1を用いて効率のよい熱交換を行なうにあたっては、第1の流体と第2の流体とが対向流となるように配置することが好ましいが、必ずしも対向流となるように配置する必要はなく、例えば直交流となるように配置する、流体の流れを同じ方向となるように配置する等、適宜、目的とする流体の流れに合わせて配置することができる。
次に、本実施形態のセラミック流路体1を構成する各部材の含有成分や含有量等について説明する。まず、本実施形態のセラミック流路体1は、炭化珪素質焼結体からなることにより、耐熱性や耐腐食性に優れる。なお、炭化珪素質焼結体とは、炭化珪素質焼結体を構成する全成分100質量%のうち、炭化珪素が70質量%以上を占めるものである。
なお、第1部材2、第2部材3、第3部材4およびスペーサ6の炭化珪素質焼結体における炭化珪素の含有量は、次のようにして求めることができる。
まず、X線回折装置(XRD)を用いて測定し、得られた2θ(2θは、回折角度である。)の値よりJCPDSカードを用いて同定することにより、炭化珪素の存在を確認する。次に、例えばICP(Inductively Coupled Plasma)発光分光分析装置(ICP)を用いて、珪素(Si)の定量分析を行なう。そして、ICPで測定したSiの含有量を炭化珪素(SiC)に換算すればよい。
また、本実施形態のセラミック流路体1を構成する炭化珪素質焼結体は、相対密度が95体積%以上99体積%以下であることが好適である。各部材の炭化珪素質焼結体の相対密度は、JIS R 1634−1998に準拠して求め、この見掛密度を炭化珪素質焼結体の理論密度で除すことにより求めればよい。また、用いられる環境に応じて、相対密度の異なる組合せとしてもよい。例えば、外部から受けた熱を流体に効率よく伝えたいところに、相対密度の高い炭化珪素質焼結体を用いたり、流体が持つ熱を放散させたくないところに、相対密度の低い炭化珪素質焼結体を用いたりすることができる。
次に、炭化珪素および金属珪素を含む第1接合層16において、炭化珪素の含有量は、53質量%以上90質量%以下であることが好ましく、特に好ましくは、60質量%以上83質量%以下であり、残部が金属珪素であればよい。なお、第1接合層16には銅を含有していても構わない。第1接合層16に銅を含むときには、高温と室温の温度サイクル下での使用環境により、金属珪素の体積変化によってクラックが生じたとしても、この生じたクラックを銅が埋める傾向があり、接合強度が維持されるため、優れた耐久性を有する。銅を含有する場合、炭化珪素の含有量が、60質量%以上83質量%以下であり、金属珪素の含有量が、14質量%以上37質量%以下であり、銅の含有量が、3質量%以上20質量%であることが好適である。
また、第2接合層17は、金属珪素が53質量%以上90質量%以下であることが好ましく、特に好ましくは、60質量%以上83質量%以下であり、残部が炭化珪素であればよい。なお、第2接合層17にも銅を含有していても構わない。銅を含有する場合、金属珪素の含有量が、60質量%以上83質量%以下であり、炭化珪素の含有量が、14質量%以上37質量%以下であり、銅の含有量が、3質量%以上20質量%であることが好適である。
また、第1接合層16、第2接合層17の炭化珪素および金属珪素の存在の確認および含有量については、次のようにして求める。
第1接合層16および第2接合層17のいずれの場合も測定方法は同じであるため、第1接合層16の場合を例に説明する。
第1接合層16における炭化珪素および金属珪素の存在の有無については、走査型電子顕微鏡(SEM)および付設のエネルギー分散型分析装置(EDS)を用いて確認すればよい。具体的には、第1接合層16を含むようにセラミック流路体1を切断し、切断面をダイヤモンド砥粒などの研磨剤を用いて鏡面に加工し、この鏡面をSEMで観察し、EDSにより、観察領域において確認される結晶粒子および結晶粒子以外の部分に電子線を照射して検出される特性X線より確認すればよい。なお、結晶粒子において珪素と炭素が観察され、結晶粒子以外の部分に珪素が確認されれば、炭化珪素および金属珪素が存在するといえる。
また、他の方法としては、電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて、上述の第1接合層16を含むようにセラミック流路体1を切断して加工した鏡面において、炭素が確認される領域で珪素が確認されれば炭化珪素の結晶粒子が存在するとみなし、珪素が確認される領域で炭素が確認されなければ金属珪素が存在するとみなしてもよい。
次に、第1接合層16における金属珪素および炭化珪素のそれぞれの含有量を求めるには、珪素(Si)の含有量(以下、全珪素量という。)をICP、炭素(C)の含有量を炭素分析装置で測定して、炭素の含有量から炭化珪素(SiC)に換算した値を炭化珪素の含有量とする。そして、全珪素量から、炭化珪素中の珪素量(炭化珪素の含有量−炭素の含有量)を差し引いた値を金属珪素の含有量とすればよい。
以上の方法により、第1接合層16中の炭化珪素および金属珪素の含有量を測定することができる。また、第2接合層17についても同様であり、第1接合層16および第2接合層17の金属珪素の含有量の比較によって、第2接合層17が、第1接合層16の金属珪素の含有量よりも多いか否かを確認することができる。
また、本実施形態のセラミック流路体1は、第2の流体が流れる第1部材2の主面において、第2部材3と第3部材4との間における外周部にスペーサ6が配置されていること
が好ましい。
ここで、第1部材2の主面において、第2部材3と第3部材4との間における外周部にスペーサ6を配置している例を図2に示す。図2(a)は図1における中段の第1部材2b上のスペーサ6の配置構成を示し、図2(b)は図1における下段の第1部材2c上のスペーサ6の配置構成を示し、図2(c)は第1部材2上におけるスペーサ6の配置構成の他の例を示している。そして、図2(a)においては2個のスペーサ6が配置され、図2(b)においては4個のスペーサ6が配置されており、図2(c)においては、6個のスペーサ6が配置されている例を示している。なお、図2においてはいずれも第1接合層16および第2接合層17は図示していない。また、図2(a)〜(c)において、いずれもスペーサ6が配置されている領域は、第2部材3と第3部材4との間における第1部材2の主面13の外周部であり、第2部材3と第3部材4との間における第1部材2の端面側の領域と言い換えることもできる。
そして、第1部材2の主面13において、第2部材3と第3部材4との間における外周部にスペーサ6が配置されているときには、セラミック流路体1の外周部の強度が向上する。
また、セラミック流路体1全体の強度、第1接合層16に残留する圧縮応力の観点から、第1部材2の主面13の上面視において、長辺側、短辺側ともに、左右対称となるように、スペーサ6を配置することが好ましい。それゆえ、図2(b)、(c)に示すように、第2部材3と第3部材4の間のスペーサ6が配置される領域において、第2部材3と第3部材4の並び方向およびこの方向に直交する方向において対称にスペーサ6を配置するのが好ましい。このようにスペーサ6が配置されているときには、セラミック流路体1の部位によって受ける温度が大きく異なったとしても、第1部材2は、スペーサ6によって拘束されており、熱膨張による変形が抑制されることから、第1接合層16にクラックが生じるおそれを少なくすることができる。
また、本実施形態のセラミック流路体1は、正面視したとき、複数のスペーサ6が列状を為していることが好ましい。
ここで、複数のスペーサ6が列状を為している例を図3に示す。なお、正面視とは、第1部材2内を流れる第1の流体の流れに直交するように見たときのことでる。また、列状を為すとは、第1部材2の配置方向に複数のスペーサが配列されており、第1部材2の主面13に垂直な方向から見て、複数のスペーサ6が、その断面積の95%以上が互いに重なっているということである。言い換えれば、図1における縦方向に位置する複数のスペーサ6において、95%以上重なっていることを言う。このような構成を満たしているときには、セラミック流路体1の縦方向に掛かる力に対する耐力が向上する。
次に、図4(a)は、第2部材3(第3部材4)が第1接合層16を介して第1部材2上に接合され、第1接合層16が、第1被覆層18で覆われている例を示している。このような構成において、第1接合層16が、第1接合層16よりも金属珪素の含有量の多い第1被覆層18で覆われていることが好ましい。第1接合層16が、第1接合層16よりも金属珪素の含有量の多い第1被覆層18で覆われているときには、第1接合層16の形成時において、骨材となる炭化珪素を繋ぐ役目をする第1接合層16に含まれている金属珪素だけでは埋めることのできない炭化珪素の周囲の微細な空隙から第1の流体が漏れることをも抑制することができる。特に、第1の流体が腐食性の高いハロゲン系のガスや液体、例えば、CFなどのフッ素系ガス、フッ化水素(HF)水溶液などの液体などの有害な流体である場合に、上述した構成とすることが気密性の観点から好適である。
第1被覆層18の金属珪素の含有量は、第1被覆層18を構成する全成分100質量%のうち
、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることが好適であり、95質量%以上であることがより好適である。
そして、第1被覆層18の金属珪素の存在の確認および含有量については、次のようにして求めることができる。
まず、金属珪素の存在の確認については、第1被覆層18をサンプリングしてXRDで測定し、得られた2θの値よりJCPDSカードを用いて同定することにより、金属珪素の存在を確認する。または、第1接合層16のときと同様に、SEMおよび付設のEDSを用いて確認すればよい。
そして、第1被覆層18の金属珪素の含有量については、EPMAを用いて面分析を行ない、金属珪素が確認される領域に他の成分の存在(例えば、炭素)が確認されない領域を金属珪素の領域とみなす。そして、この金属珪素の領域と見なした部分の面積の割合(面積%)を体積の割合(体積%)とみなして、含有成分の密度を用いた計算によって金属珪素の含有量を求める。
なお、計算の一例として、第1被覆層18が金属珪素と炭化珪素とからなる場合について説明する。面分析から求めた面積の割合からみなされる金属珪素の体積%をVSi、炭化珪素の体積%をVSiCとする。そして、金属珪素の密度DSi(2.33g/cm)と、炭化珪素の密度DSiC(3.21g/cm)とを用いて、WSi=DSi×VSi/(DSi×VSi+DSiC×VSiC)×100に代入して金属元素の含有量WSiを求める
。なお、気孔については、計算の対象外とする。さらに、他の成分が含まれている場合には、その成分の体積%と、密度を用いて計算すればよい。
また、第1被覆層18のみの試料採取が可能であり、第1被覆層18が金属珪素以外の珪素の化合物を含まないものである場合、金属珪素の含有量は、ICPで測定することにより、金属珪素の含有量を求めることができる。また、第1被覆層18が、金属珪素と炭化珪素とからなる場合については、珪素(Si)の含有量(以下、全珪素量という。)をICP、炭素(C)の含有量を炭素分析装置で測定して、炭素の含有量から炭化珪素(SiC)に換算した値を炭化珪素の含有量とする。そして、全珪素量から、炭化珪素中の珪素量(炭化珪素の含有量−炭素の含有量)を差し引いた値を金属珪素の含有量とすればよい。
また、第1接合層16が、第1被覆層18に覆われているか否かについては、以下の方法により確認することができる。まず、第1被覆層18が、炭化珪素等の結晶を含まないものであるときには、第1接合層16および第1被覆層18が観察できる断面において、SEMで観察し、結晶の有無によって確認することができる。
また、含有成分が同じであるとき、例えば、第1被覆層18も、金属珪素の他に炭化珪素を含むものであるときには、第1接合層16であることが揺ぎ無い、第2部材3の直下に相当する位置から採取した試料と、接合部分の最も外側から採取した試料とを定量分析することにより、含有量差があり、第2部材3の直下に相当する位置から採取した試料よりも、接合部分の最も外側から採取した試料の方が金属珪素の含有量が多ければ、第1接合層16が、第1被覆層18に覆われているとみなすことができる。
次に、図4(b)は、第2部材3(第3部材4)が第1接合層16を介して第1部材2上に接合され、第1接合層16が、第2被覆層19で覆われている例を示している。このような構成において、第1接合層16が、Ni、Cu、Al、Crの少なくとも1種からなる第2被覆層19で覆われていることが好ましい以下の記載においては、第1接合層16を対象とし
て基づいて説明するが、スペーサ6を接合する第2接合層17についても、Ni、Cu、Al、Crの少なくとも1種からなる第2被覆層19で覆われていることが好ましい。
図4(b)に示すように、第1接合層16が、Ni、Cu、Al、Crの少なくとも1種を、第2被覆層19を構成する全成分100質量%のうち、合計で50質量%を超えて含む第2
被覆層19で覆われているときには、腐食性の高いガスや液体に曝される使用環境下において接合強度の低下を少なくすることができる。これは、第1接合層16に含まれる金属珪素が、腐食性の高いハロゲン系のガスや液体、例えば、CFなどのフッ素系ガス、フッ化水素(HF)水溶液などの液体に触れることによって、フッ化物となって昇華したり、溶出したりすることを妨げることができるからである。
次に、図4(c)は、第1接合層16が、第1被覆層18に覆われ、第1被覆層18が第2被覆層19で覆われている例を示している。このような構成を満たしているときには、優れた気密性と優れた耐食性を有することができる。
なお、第2被覆層19は、第1接合層16のみならず、第1部材2および第2部材3、または、第1部材2および第3部材4に亘って第1接合層16を覆うものであっても構わない。また、第2接合層17のみならず、第1部材2およびスペーサ6に亘って覆うものであっても構わない。
そして、第2被覆層19に含まれるNi、Cu、Al、Crの存在は、XRD、EDS、EPMAで測定することにより確認することができ、含有量については、第2被覆層19をサンプリングし、上述した測定によって確認された成分について、ICPを用いて定量分析すればよい。
また、図4(c)において、第1接合層16が、第1被覆層18に覆われ、第1被覆層18が第2被覆層19で覆われている例を示したが、この場合、第1被覆層18と第2被覆層19とは、例えば次の方法で判別できる。第1被覆層18と第2被覆層19が観察できる断面を、SEMの反射電子像を用いて、例えば、150倍以上1000倍以下の倍率を適宜選択して鏡面を観
察することにより色調差により判別したり、EPMAを用いて、当該断面の鏡面における各元素の面分析を行なって構成元素の違いから判別したりすることができる。
また、本実施形態のセラミック流路体1を構成する、第1部材2,第2部材3,第3部材4およびスペーサ6が、第2被覆層19によって覆われていることがさらに好適である。このような構成を満たしているときには、セラミック流路体1全体の耐食性が向上する。
また、本実施形態のセラミック流路体1は、第1部材2の主面13において、第1流路8が位置する領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)が、第1流路8が位置する以外の領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)よりも小さいことが好ましい。
本実施形態のセラミック流路体1において、さらに熱交換効率を向上させるにあたり、第2流路10を流れる第2の流体の熱を効率よく第1流路8を流れる第1の流体に伝熱するため、第1部材2の主面13において、主面13側から第1部材2を透視して第1流路8が位置する領域(第1流路8と重なる領域)の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)を粗くして、第2の流体の熱をより多く第1の流体に伝熱することが考えられる。
しかしながら、この場合、第1部材2の主面13における第1流路8が位置する領域において、第2の流体の熱が効率よく第1の流体に伝わるものの、第1流路8が位置する以外の領域の第1部材2においては、第2の流体より伝わった熱の第1流路8への伝熱量が減少し、第2の流体より伝わった熱が蓄熱されてしまう。それにより、第1部材2の主面13
において、第1流路8が位置する領域と第1流路8が位置する以外の領域とで温度差を生じ、それに伴って、第1流路8が位置する以外の領域においてクラック等の破損を生じるおそれがある。それゆえ、第1部材2の主面13において、第1流路8が位置する領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)が、第1流路8が位置する以外の領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)よりも小さいことが好ましいのである。
なお、図において、第1部材2の主面13は、一方主面のみを引き出し線で指しているが、他方主面についても、第1流路8が位置する領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)が、第1流路8が位置する以外の領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)よりも小さいことが好ましいことは言うまでもなく、第1流路8が位置する領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)と、第1流路8が位置する以外の領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)との比較は、同じ主面内で行なうものである。
また、第1部材2の主面13において、第1流路8が位置する領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)が0.2〜0.4μmであり、第1流路8が位置する以外の領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)が0.5〜1.4μmであることがより好ましい。これにより、第1流路8が位置する以外の領域を介して第1流路8に伝熱される熱量を増やすことができ、第1部材2の主面13における温度差を低減できることで、破損を抑制でき、信頼性の向上したセラミック流路体1とすることができる。
また、第1部材2の主面13において、第1流路8が位置する領域の粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が、第1流路8が位置する以外の領域の粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)よりも小さいことが好ましい。
具体的には、第1流路8が位置する領域の粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)としては50〜100μmであることが好ましく、第1流路8が位置する以外の領域の粗さ曲線要素の
平均長さ(RSm)としては、110〜300μmであることが好ましい。それぞれの粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)をこの範囲にすることで、第1流路8が位置する以外の領域に伝熱された熱をより多く第1流路8側に伝えることができ、第1部材2の第1流路8が位置する領域に蓄熱される熱量を低減できる。それゆえ、第1部材2における温度差を低減でき、第1流路8が位置する以外の領域の第1部材2の主面13におけるクラック等の破損を抑制することができる。
また、第1部材2の主面13において、第1流路8が位置する領域における粗さ曲線の最大高さ粗さ(Rz)が、第1流路8が位置する以外の領域における粗さ曲線の最大高さ粗さ(Rz)よりも小さいことが好ましく、具体的には、第1流路8が位置する領域における粗さ曲線の最大高さ粗さ(Rz)が、0.7〜3.0μmであることが好ましく、第1流路8が位置する以外の領域における粗さ曲線の最大高さ粗さ(Rz)が、1.3〜8.0μmであることが好ましい。
そして、本実施形態の熱交換器は、本実施形態のセラミック流路体1を備えることにより、取り扱い時に破損しにくく、優れた接合強度と気密性を有し、耐食性および耐久性にも優れ、信頼性の向上したものとできるので好ましい。
次に、本実施形態のセラミック流路体の製造方法の一例について説明する。
まず、第1部材、第2部材、第3部材、スペーサ、およびフランジ部の炭化珪素質焼結体をそれぞれ準備する。
第1部材と第2部材の少なくとも一方の接合面、および第1部材と第3部材の少なくと
も一方の接合面に、第1接合層となるペーストA(例えば、それぞれ有機溶媒中に、炭化珪素粉末、金属珪素粉末、エチルセルロースまたはアクリル系のバインダーなどを含む)を塗布する。フランジ部と、第2部材および第3部材との接合面にも、同様にしてペーストAを塗布する。
第1部材とスペーサの少なくとも一方の接合面に第2接合層となるペーストB(例えば、それぞれ有機溶媒中に、炭化珪素粉末、金属珪素粉末、エチルセルロースまたはアクリル系のバインダーなどを含む)を塗布する。フランジ部とスペーサの接合面にも、同様にしてペーストBを塗布する。なお、スペーサの配置は、この時点で適宜調整すればよい。
そして、第1接合層となるペーストAは、炭化珪素の含有量が53質量%以上90質量%以下であり、残部を金属珪素とすればよい。また、銅を含有する場合には、炭化珪素の含有量を60質量%以上83質量%以下、金属珪素の含有量を14質量%以上37質量%以下、銅の含有量を3質量%以上20質量%とすればよい。
また、第2接合層となるペーストBは、金属珪素の含有量が53質量%以上90質量%以下であり、残部を炭化珪素とすればよい。また、銅を含有する場合には、金属珪素の含有量を60質量%以上83質量%以下、炭化珪素の含有量を14質量%以上37質量%以下、銅の含有量を3質量%以上20質量%とすればよい。
上記ペーストAおよびペーストBの塗布後、各部材の接合面を合わせて接合面に垂直な方向から加圧して接合する。なお、加圧については、接合する部材それぞれの自重によるものであっても構わない。
次に、第1接合層を第1被覆層で覆う場合には、有機溶媒中にエチルセルロースまたはアクリル系のバインダーなどを含み、第1被覆層を構成する全成分100質量%のうち、金
属珪素を80質量%以上含有するペーストC(例えば、有機溶媒中に、金属珪素粉末、エチルセルロースまたはアクリル系のバインダーを含む)を作製しておき、第1接合層となるペーストA上に、ペーストCを形成する。なお、このとき、第1接合層となるペーストAのみならず、第1部材および第2部材、または、第1部材および第3部材に亘って第1接合層となるペーストAを覆うものであってもよい。
そして、加圧した状態で、温度を80℃以上200℃以下、保持時間を8時間以上14時間以
下として乾燥する。
その後、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中、圧力を1気圧、保持温度を1400℃以上1500℃以下、保持時間を30分以上90分以下として熱処理することにより、本実施形態のセラミック流路体を得ることができる。なお、1100℃から保持温度までの昇温速度は、例えば、2℃/分以上2.5℃/分以下とすることが好適である。
次に、第2被覆層を形成するには、熱処理後に、洗浄および乾燥を行ない、所望の箇所(第1接合層、第2接合層、第1接合層を覆う第1被覆層、セラミック流路体全体)に、Ni、Cu、Al、Crの少なくとも1種を、第2被覆層を構成する全成分100質量%の
うち、合計で50質量%を超えて含む第2被覆層を形成すればよい。なお、第2被覆層の形成方法は以下の通りである。
まず、第1の方法として、所望の箇所に、無電解メッキ法により第2被覆層(メッキ)を形成する。第2被覆層の厚みは、5〜20μm程度とすればよい。
第2の方法としては、プラズマ溶射法により、第2被覆層(溶射膜)を形成する。なお
、プラズマ溶射法においては、例えば、NiAl粉末、NiCr粉末、AlCr粉末およびCuAl粉末等の金属粉末のいずれかを用いて550〜800℃で溶射すればよい。これにより、NiAl、NiAl、NiAl、CrAl、CuAl、CuAlの結晶相を少なくとも1つ含む第2被覆層を形成することができる。このとき、第2被覆層の厚みは、5〜50μm程度とすればよい。
また、第1部材、第2部材、第3部材およびスペーサの表面に、第2被覆層を形成する場合は、例えば、サンドブラスト法等によって、表面粗さを大きくしておけば、第2被覆層を強固に固着させることができる。
また、第1部材の主面において、第1流路が位置する領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)を、第1流路が位置する以外の領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)よりも小さくするには、各部材を接合する前の焼結体に、予め第1部材の主面において、サンドブラスト法を用いて、第1流路が位置する領域および第1流路が位置する以外の領域の表面性状を形成しておけばよい。なお、焼結体のみならず、成形体の段階で、ブラスト処理してもよい。さらには、所望の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)を転写可能な表面性状を有する金型を用いて、第1部材となる成形体を得てもよい。
以上の製造方法により、本実施形態のセラミック流路体を製造することができ、このようにして製造された本実施形態のセラミック流路体は、取り扱い時に破損しにくく、優れた接合強度と優れた耐久性を有するものとなる。
また、本実施形態の熱交換器は、本実施形態のセラミック流路体を備えることで、信頼性の向上した熱交換器とすることができる。
1:セラミック流路体
2:第1部材
3:第2部材
4:第3部材
5:フランジ部
6:スペーサ
7:入口流路
8:第1流路
9:出口流路
10:第2流路
11:導入部
12:排出部
13:主面
14a:導入側孔
14b:排出側孔
16:第1接合層
17:第2接合層
18:第1被覆層
19:第2被覆層

Claims (7)

  1. 第1の流体と第2の流体とで熱交換を行なうセラミック流路体であって、
    該セラミック流路体は、
    一端側に導入側孔および他端側に排出側孔を備え、前記導入側孔および前記排出側孔を繋ぐ空間が前記第1の流体が流れる第1流路とされ、主面が互いに対向して配置された複数個の第1部材と、
    複数個の該第1部材の一端側で前記導入側孔に連通し、前記第1の流体を前記第1部材に導入するための第2部材と、
    複数個の前記第1部材の他端側で前記排出側孔に連通し、前記第1部材を流れた前記第1の流体を排出するための第3部材と、
    前記第1部材同士の間に、さらに、スペーサとを備え、
    複数個の前記第1部材同士の間が前記第2の流体が流れる第2流路とされており、
    前記第1部材、前記第2部材および前記第3部材は、炭化珪素質焼結体からなり、
    前記第1部材と、前記第2部材および前記第3部材とは、炭化珪素および金属珪素を含む第1接合層により接合され、
    前記スペーサは、炭化珪素質焼結体からなり、前記スペーサと前記第1部材とは、炭化珪素および金属珪素を含み、前記第1接合層よりも金属珪素の含有量の多い第2接合層により接合されていることを特徴とするセラミック流路体。
  2. 前記スペーサは、前記第2部材と前記第3部材との間における前記第1部材の主面の外周部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のセラミック流路体。
  3. 正面視したとき、複数の前記スペーサが列状を為していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のセラミック流路体。
  4. 前記第1接合層が、該第1接合層よりも金属珪素の含有量の多い第1被覆層で覆われていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のセラミック流路体。
  5. 前記第1接合層および前記第2接合層の少なくともいずれかが第2被覆層で覆われており、該第2被覆層は、Ni、Cu、Al、Crの少なくとも1種を、前記第2被覆層を構成する全成分100質量%のうち、合計で50質量%を超えて含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のセラミック流路体。
  6. 前記主面において、前記第1流路が位置する領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)が、前記第1流路が位置する以外の領域の粗さ曲線の算術平均粗さ(Ra)よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のセラミック流路体。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のセラミック流路体を備えることを特徴とする熱交換器。
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