以下に添付図面を参照して、本発明の画像形成装置の一例として、一実施形態に係るカラープリンタ2000を詳細に説明する。
図1は、一実施形態のカラープリンタ2000の概略構成を示す図である。カラープリンタ2000は、記録紙(対象物)にトナーを転写して印刷物を製造する。カラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタである。
カラープリンタ2000は、図1に示されるように、光走査装置2010と、4つの感光体ドラム2030a,2030b,2030c,2030d(4つを総称する場合には感光体ドラム2030と称する。)と、4つのクリーニングユニット2031a,2031b,2031c,2031d(4つを総称する場合にはクリーニングユニット2031と称する。)と、4つの帯電装置2032a,2032b,2032c,2032d(4つを総称する場合には帯電装置2032と称する。)とを備える。さらに、カラープリンタ2000は、4つの現像ローラ2033a,2033b,2033c,2033d(4つを総称する場合には現像ローラ2033と称する。)と、4つのトナーカートリッジ2034a,2034b,2034c,2034d(4つを総称する場合にはトナーカートリッジ2034と称する。)とを備える。さらに、カラープリンタ2000は、転写ベルト2040と、転写ローラ2042と、定着ローラ2050と、給紙コロ2054と、レジストローラ対2056と、排紙ローラ2058と、給紙トレイ2060と、排紙トレイ2070と、通信制御装置2080と、プリンタ制御装置2090とを備える。
通信制御装置2080は、ネットワーク等を介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、カラープリンタ2000に備えられるそれぞれの部を統括的に制御する。プリンタ制御装置2090は、CPU(Central Processing Unit)、CPUで実行されるコードで記述されたプログラムおよびプログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路等を有する。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの要求に応じて各部を制御するとともに、上位装置からの画像データを光走査装置2010に送る。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、およびクリーニングユニット2031aは、一組で使用される。これらは、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(Kステーションという場合もある)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、およびクリーニングユニット2031bは、一組で使用される。これらは、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(Cステーションという場合もある)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、およびクリーニングユニット2031cは、一組で使用される。これらは、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(Mステーションという場合もある)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、およびクリーニングユニット2031dは、一組で使用される。これらは、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(Yステーションという場合もある)を構成する。
各感光体ドラム2030は、潜像担持体の一例であり、何れも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、それぞれの感光体ドラム2030の表面は、被走査面となる。なお、感光体ドラム2030a,2030b,2030c,2030dは、回転軸が平行に並んで配置され、例えば全て同一の方向(例えば図1における面内で矢印方向)に回転する。
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、それぞれの感光体ドラム2030の中心軸に平行な方向をY軸方向、それぞれの感光体ドラム2030の配列方向に沿った方向をX軸方向として説明する。
各帯電装置2032は、対応する感光体ドラム2030の表面をそれぞれ均一に帯電させる。光走査装置2010は、画像データ(ブラック画像データ、シアン画像データ、マゼンタ画像データ、イエロー画像データ)に基づいて、色毎に変調された光束を、対応する帯電された感光体ドラム2030の表面にそれぞれ照射する。これにより、それぞれの感光体ドラム2030の表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像データに対応した潜像がそれぞれの感光体ドラム2030の表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム2030の回転に伴って対応する現像ローラ2033の方向に移動する。なお、この光走査装置2010の構成については詳細を後述する。
ところで、それぞれの感光体ドラム2030において、画像データが書き込まれる領域は、「有効走査領域」、「画像形成領域」、「有効画像領域」などと呼ばれている。
トナーカートリッジ2034aには、ブラックトナーが格納されている。ブラックトナーは、現像ローラ2033aに供給される。トナーカートリッジ2034bには、シアントナーが格納されている。シアントナーは、現像ローラ2033bに供給される。トナーカートリッジ2034cには、マゼンタトナーが格納されている。マゼンタトナーは、現像ローラ2033cに供給される。トナーカートリッジ2034dには、イエロートナーが格納されている。イエロートナーは、現像ローラ2033dに供給される。
各現像ローラ2033は、回転に伴って、対応するトナーカートリッジ2034からのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、それぞれの現像ローラ2033の表面のトナーは、対応する感光体ドラム2030の表面に接すると、この表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、それぞれの現像ローラ2033は、対応する感光体ドラム2030の表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。
転写ベルト2040は、ベルト回転機構に掛け渡されて、一定方向に回転する。転写ベルト2040は、外側の面が、それぞれの感光体ドラム2030a,2030b,2030c,2030dの表面に、光走査装置2010とは反対側の位置で接触する。また、転写ベルト2040は、外側の面が、転写ローラ2042と接触する。
ここで、各感光体ドラム2030の表面上におけるトナーが付着した像(トナー画像)は、該感光体ドラム2030の回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのそれぞれのトナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされてカラー画像が形成される。転写ベルト2040上に形成されたカラー画像は、転写ベルト2040の移動に伴い、転写ローラ2042の方向に移動する。
給紙トレイ2060には、記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には、給紙コロ2054が配置されている。給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対2056に搬送する。
レジストローラ対2056は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出す。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像は、記録紙に転写される。ここで転写された記録紙は、定着ローラ2050に送られる。
定着ローラ2050は、熱と圧力とを記録紙に加える。これにより、定着ローラ2050は、トナーを記録紙上に定着させることができる。トナーが定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次スタックされる。
各クリーニングユニット2031は、対応する感光体ドラム2030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム2030の表面は、再度対応する帯電装置2032に対向する位置に戻る。
図2は、光走査装置2010の構成を示す図である。図3は、光源2200aからポリゴンミラー2104までの光路、および、光源2200bからポリゴンミラー2104までの光路の一例を示す図である。図4は、光源2200cからポリゴンミラー2104までの光路、および、光源2200dからポリゴンミラー2104までの光路の一例を示す図である。図5は、ポリゴンミラー2104から各感光体ドラム2030への光路の一例を示す図である。
次に、光走査装置2010の構成について説明する。光走査装置2010は、図2に示されるように、4つの光源2200a,2200b,2200c,2200d(4つを総称する場合には光源2200と称する。)と、4つのカップリングレンズ2201a,2201b,2201c,2201dと、4つの開口板2202a,2202b,2202c,2202dと、4つのシリンドリカルレンズ2204a,2204b,2204c,2204dとを有する。さらに、光走査装置2010は、ポリゴンミラー2104と、4つの走査レンズ2105a,2105b,2105c,2105d(4つを総称する場合には走査レンズ2105と称する。)と、6枚の折り返しミラー2106a,2106b,2106c,2106d,2108b,2108cとを有する。これらは、光学ハウジングの所定位置に組み付けられている。
なお、光走査装置2010は、電気系の回路も有するが、該回路については、後に説明する。
各光源2200は、複数の発光部が2次元配列された面発光レーザアレイを含んでいる。各発光部は、垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)である。面発光レーザアレイの複数の発光部は、すべての発光部を副走査対応方向に伸びる仮想線上に正射影したときに、発光部間隔が等間隔となるように配置されている。
カップリングレンズ2201aは、光源2200aから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
カップリングレンズ2201bは、光源2200bから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
カップリングレンズ2201cは、光源2200cから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
カップリングレンズ2201dは、光源2200dから射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光束とする。
開口板2202aは、開口部を有し、カップリングレンズ2201aを介した光束を整形する。
開口板2202bは、開口部を有し、カップリングレンズ2201bを介した光束を整形する。
開口板2202cは、開口部を有し、カップリングレンズ2201cを介した光束を整形する。
開口板2202dは、開口部を有し、カップリングレンズ2201dを介した光束を整形する。
シリンドリカルレンズ2204aは、開口板2202aの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
シリンドリカルレンズ2204bは、開口板2202bの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
シリンドリカルレンズ2204cは、開口板2202cの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
シリンドリカルレンズ2204dは、開口板2202dの開口部を通過した光束を、ポリゴンミラー2104の偏向反射面近傍にZ軸方向に関して結像する。
カップリングレンズ2201aと開口板2202aとシリンドリカルレンズ2204aとからなる光学系は、Kステーションの偏向器前光学系である。
カップリングレンズ2201bと開口板2202bとシリンドリカルレンズ2204bとからなる光学系は、Cステーションの偏向器前光学系である。
カップリングレンズ2201cと開口板2202cとシリンドリカルレンズ2204cとからなる光学系は、Mステーションの偏向器前光学系である。
カップリングレンズ2201dと開口板2202dとシリンドリカルレンズ2204dとからなる光学系は、Yステーションの偏向器前光学系である。
ポリゴンミラー2104は、Z軸に平行な軸まわりに回転する2段構造の4面鏡を有し、各鏡が偏向反射面となる。そして、1段目(下段)の4面鏡では、シリンドリカルレンズ2204bからの光束およびシリンドリカルレンズ2204cからの光束がそれぞれ偏向され、2段目(上段)の4面鏡ではシリンドリカルレンズ2204aからの光束およびシリンドリカルレンズ2204dからの光束がそれぞれ偏向されるように配置されている(図3及び図4参照)。
また、シリンドリカルレンズ2204a、2204bからの光束は、ポリゴンミラー2104の−X側に偏向され、シリンドリカルレンズ2204c、2204dからの光束はポリゴンミラー2104の+X側に偏向される(図5参照)。
各走査レンズ2105は、光束を対応する感光体ドラム2030の表面近傍に集光する光学的パワー、及びポリゴンミラー2104の回転に伴って、対応する感光体ドラム2030の表面上で光スポットが主走査方向に等速で移動するような光学的パワーを有している。
走査レンズ2105a、2105bは、ポリゴンミラー2104の−X側に配置されている。走査レンズ2105c、2105dは、ポリゴンミラー2104の+X側に配置されている。
そして、走査レンズ2105a、2105bは、Z軸方向に積層されている。走査レンズ2105bは、ポリゴンミラー2104の1段目の4面鏡に対向している。走査レンズ2105aは、ポリゴンミラー2104の2段目の4面鏡に対向している。
また、走査レンズ2105c、2105dは、Z軸方向に積層されている。走査レンズ2105cは、ポリゴンミラー2104の1段目の4面鏡に対向している。走査レンズ2105dは、ポリゴンミラー2104の2段目の4面鏡に対向している。
ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204aからの光束は、走査レンズ2105a、折り返しミラー2106aを介して、感光体ドラム2030aに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030aの長手方向に移動する。すなわち、この光スポットは、感光体ドラム2030a上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030aでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030aの回転方向が、感光体ドラム2030aでの「副走査方向」である。
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204bからの光束は、走査レンズ2105b、折り返しミラー2106bおよび折り返しミラー2108bを介して、感光体ドラム2030bに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030bの長手方向に移動する。すなわち、この光スポットは、感光体ドラム2030b上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030bでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030bの回転方向が、感光体ドラム2030bでの「副走査方向」である。
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204cからの光束は、走査レンズ2105c、折り返しミラー2106cおよび折り返しミラー2108cを介して、感光体ドラム2030cに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030cの長手方向に移動する。すなわち、この光スポットは、感光体ドラム2030c上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030cでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030cの回転方向が、感光体ドラム2030cでの「副走査方向」である。
また、ポリゴンミラー2104で偏向されたシリンドリカルレンズ2204dからの光束は、走査レンズ2105d、折り返しミラー2106dを介して、感光体ドラム2030dに照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー2104の回転に伴って感光体ドラム2030dの長手方向に移動する。すなわち、この光スポットは、感光体ドラム2030d上を走査する。このときの光スポットの移動方向が、感光体ドラム2030dでの「主走査方向」であり、感光体ドラム2030dの回転方向が、感光体ドラム2030dでの「副走査方向」である。
なお、折り返しミラー2106a,2106b,2106c,2106d,2108b,2108cは、ポリゴンミラー2104から対応する感光体ドラム2030に至る光路長が互いに一致するとともに、対応する感光体ドラム2030への光束の入射位置及び入射角が何れも互いに等しくなるように、それぞれ配置されている。
ポリゴンミラー2104と各感光体ドラム2030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。ここでは、走査レンズ2105aと折り返しミラー2106aとからKステーションの走査光学系が構成されている。また、走査レンズ2105bと2枚の折り返しミラー2106b,2108bとからCステーションの走査光学系が構成されている。そして、走査レンズ2105cと2枚の折り返しミラー2106c,2108cとからMステーションの走査光学系が構成されている。さらに、走査レンズ2105dと折り返しミラー2106dとからYステーションの走査光学系が構成されている。なお、各走査光学系は、複数の走査レンズから構成されていても良い。
図6には、光走査装置2010の電気系の構成が示されている。光走査装置2010の電気系は、図6に示されるように、インターフェイスユニット3101と、画像処理ユニット3102(画像処理部)と、駆動制御ユニット3103(光源制御部)とを含む。
インターフェイスユニット3101は、上位装置(例えばパソコン)から通信制御装置2080、プリンタ制御装置2090を介して転送されてきた画像データを、後段の画像処理ユニット3102に転送する。
ここでは、インターフェイスユニット3101は、RGB形式、解像度が1200dpi、ビット数が8ビットの画像データをプリンタ制御装置2090から受け取り、画像処理ユニット3102に受け渡す。
画像処理ユニット3102は、インターフェイスユニット3101からの画像データを、印刷方式に対応したカラーの画像データに変換する。
ここでは、画像処理ユニット3102は、画像データのデータ形式をRGB形式からタンデム形式(CMYK形式)に変換する。また、画像処理ユニット3102は、データ形式の変換に加えて、画像データに各種の処理(解像度変換処理等)を施す。この解像度変換処理では、一例として画像データの解像度を1200dpiから2400dpiに変換する。
結果として、画像処理ユニット3102は、CMYK形式、解像度が2400dpi、ビット数が1ビットの画像データを出力する。なお、画像処理ユニット3102から出力される画像データの解像度は、2400dpiに限られない。以下では、画像処理ユニット3102から出力される画像データの解像度(ここでは2400dpi)を、第1解像度と呼ぶ。
また、画像処理ユニット3102は、第1解像度(2400dpi)の画像データの各画素が、文字又は線画を構成する画素であるか否かを示すタグ情報を生成する。そして、画像処理ユニット3102は、生成した第1解像度の画像データ及びタグ情報を後段の駆動制御ユニット3103に受け渡す。
ここでは、駆動制御ユニット3103は、画像処理ユニット3102からの第1解像度の画像データ及びタグ情報を、光源駆動に対応した解像度である、第1解像度よりも高い第2解像度(ここでは4800dpi)のカラーの画像データに変換する。
結果として、駆動制御ユニット3103は、画像処理ユニット3102からの画像データ及びタグ情報を、CMYK形式、解像度が4800dpi、ビット数が1ビットの画像データに変換する。また、駆動制御ユニット3103は、解像度の変換に加えて、画像データの処理対象領域に画像処理(例えば細線化処理)を施す。
駆動制御ユニット3103は、第2解像度の画像データを画素の発光タイミングを示すクロック信号に変調して、色毎の独立した変調信号を生成する。そして、駆動制御ユニット3103は、各光源2200を、該光源の色に対応した変調信号に応じて駆動して発光させる。なお、駆動制御ユニット3103は、解像度変換処理と変調処理とを一体的に行ってもよい。
また、駆動制御ユニット3103は、一例として、4つの光源2200の近傍に設けられたワンチップ化された単一の集積デバイスである。このため、組み付けや取り外しが容易であり、メンテナンス性、交換性に優れる。画像処理ユニット3102及びインターフェイスユニット3101は、駆動制御ユニット3103と比較して、4つの光源2200から遠くに配置される。そして、画像処理ユニット3102と駆動制御ユニット3103との間は、ケーブル3104により接続される。
以上のように構成される光走査装置2010は、画像データに応じた光を各光源から射出させて対応する感光体ドラム2030の表面に潜像を形成することができる。
図7には、インターフェイスユニット3101の構成が示されている。インターフェイスユニット3101は、一例として、フラッシュメモリ3211と、RAM3212と、IF回路3213と、CPU3214とを有する。フラッシュメモリ3211、RAM3212、IF回路3213及びCPU3214は、それぞれバスで接続される。
フラッシュメモリ3211は、CPU3214で実行されるプログラム、および、CPU3214でのプログラムの実行に必要な各種データを格納する。RAM3212は、CPU3214がプログラムを実行する場合の作業用の記憶領域である。IF回路3213は、プリンタ制御装置2090と双方向の通信をする。
CPU3214は、フラッシュメモリ3211に格納されたプログラムに従って動作して、光走査装置2010の全体を制御する。
以上のように構成されるインターフェイスユニット3101は、プリンタ制御装置2090から送信された入力画像データ(RGB形式、1200dpi、8ビット)を、画像処理ユニット3102に受け渡す。
図8には、画像処理ユニット3102の構成が示されている。画像処理ユニット3102は、属性分離部3220と、色変換部3221と、墨生成部3222と、ガンマ補正部3223と、位置補正部3224と、階調処理部3225と、タグ生成部3226とを有する。
属性分離部3220は、インターフェイスユニット3101から、入力画像データ(RGB形式、1200dpi、8ビット)を受け取る。ここで、入力画像データの各画素には、属性情報(属性データ)が付加されている。属性情報は、その領域(画素)のソースとなるオブジェクトの種類を示す。例えば、画素が文字の一部であれば、属性情報には、「文字」を示す属性が示される。例えば、画素が線の一部であれば、属性情報には、「線」を示す属性が示される。また、画素が図形の一部であれば、属性情報には、「図形」を示す属性が示される。また、画素が写真の一部であれば、属性情報には、「写真」を示す属性が示される。
属性分離部3220は、入力画像データから属性情報及び画像データを分離する。属性分離部3220は、分離した属性情報及び画像データをタグ生成部3226に受け渡す。また、属性分離部3220は、画像データを色変換部3221に受け渡す。属性分離部3220から出力される画像データは、一例として、RGB、1200dpi/8ビットである。また、属性分離部3220から出力される属性データは、一例として、画像データと同一の解像度(1200dpi)で、ビット数が2ビットのデータである。
色変換部3221は、8ビットのRGB形式の画像データを、8ビットのCMY形式の画像データに変換する。
墨生成部3222は、色変換部3221により生成されたCMY形式の画像データから、黒成分を生成してCMYK形式の画像データを生成する。
ガンマ補正部3223は、墨生成部3222により生成されたCMYK形式の画像データを、テーブル等を用いて各色のレベルを線形変換する。
位置補正部3224は、ガンマ補正部3223から画像データを受け取り、ノイズまたは歪みを除去する。さらに、位置補正部3224は、変倍、シフト等をして、画像の位置補正を行う。また、この際、位置補正部3224は、1200dpiの解像度を、2400dpiに変換する。そして、位置補正部3224は、1画素が複数ビット(ここでは8ビット)で表された2400dpi(第1解像度)のCMYK形式の画像データを出力する。
階調処理部3225は、位置補正部3224から、2400dpi、8ビットのCMYK形式の画像データを受け取る。階調処理部3225は、受け取った8ビットの画像データの階調数を低減して、1ビットの画像データを出力する。階調処理部3225は、例えば、ディザ処理、誤差拡散処理等により疑似中間調処理をすることにより、8ビットの画像データの階調数を1ビットに低減する。この結果、画像データに周期性のあるスクリーン(例えば網点スクリーン、ラインスクリーン等)、すなわち絵柄を構成するスクリーンが形成される。そして、階調処理部3225は、第1解像度(2400dpi)の1ビットの画像データを、駆動制御ユニット3103に送信する。
なお、「網点スクリーン」は、網点の大きさの大小で濃淡を表現するものである。「ラインスクリーン」は、ラインの幅の大小で濃淡を表現するものである。
タグ生成部3226は、1200dpiの画像データの各画素が、文字又は線画を構成する画素であることを示すタグ情報を生成する。タグ生成部3226は、一例として、属性情報に基づき、タグ情報を生成する。
ここでは、タグ生成部3226は、文字又は線画を示す属性情報が付加されていた画素(黒画素や白画素)に、文字又は線画を示すタグ情報を割り当てる(図11参照)。なお、ここで、「黒画素」とは、階調数を1ビットに低減した場合に画素値が1となる画素であり、各光源2200から対応する感光体ドラム2030に光が出射される画素である。また、「白画素」とは、階調数を1ビットに低減した場合に画素値が0となる画素であり、各光源2200から対応する感光体ドラム2030に光が出射されない画素である。
タグ生成部3226により生成されたタグ情報は、位置補正部3224及び階調処理部3225を介して、駆動制御ユニット3103に受け渡される。ここで、位置補正部3224は、画像データを1200dpiから2400dpiに高解像度化する処理及び画像データの位置補正をする処理と同一の処理を、タグ情報に施す。これにより、位置補正部3224は、タグ情報も1200dpiから2400dpiに高解像度化し、高解像度化後の各画素にタグ情報を割り当てることができる。
このように、画像処理ユニット3102は、第1解像度(2400dpi)の画像データの各画素に対応付けられたタグ情報を、駆動制御ユニット3103に送信することができる。なお、画像処理ユニット3102は、一部または全部がハードウェアにより実現されていても良いし、CPU3214がソフトウェアプログラムを実行することにより実現されても良い。
図9には、駆動制御ユニット3103の構成が示されている。駆動制御ユニット3103は、クロック生成部3232と、変調信号生成部3233と、光源駆動部3234とを有する。
クロック生成部3232は、画素の発光タイミングを示すクロック信号を生成する。クロック信号は、4800dpiに対応する分解能で画像データを変調可能な信号である。
変調信号生成部3233は、画像処理ユニット3102から、第1解像度(ここでは2400dpi)の画像データを取得する。そして、変調信号生成部3233は、第1解像度の画像データに基づき、第1解像度よりも高い第2解像度(ここでは4800dpi)の画像データを生成する。ここでは、変調信号生成部3233は、CMYK形式、2400dpi、1ビットの画像データに基づき、CMYK形式、4800dpi、1ビットの画像データを生成する。そして、変調信号生成部3233は、このような第2解像度の画像データをクロック信号に変調して、4800dpiの画像を形成するための変調信号を生成する。
さらに、変調信号生成部3233は、画像処理ユニット3102から、タグ情報を取得する。そして、変調信号生成部3233は、タグ情報の内容に応じて画素毎の解像度変換を実行する(図12参照)とともに、処理対象領域に対して画像処理(例えば細線化処理)を施す。
光源駆動部3234は、変調信号生成部3233から第2解像度の画像データに応じた変調信号を受け取る。光源駆動部3234は、変調信号生成部3233から出力された色毎に独立した各変調信号に応じて、対応する光源2200を駆動する。これにより光源駆動部3234は、各光源2200を対応する変調信号に応じた光量で発光させることができる。
図10には、変調信号生成部3233の構成が示されている。変調信号生成部3233は、バッファメモリ3251と、解像度変換部3252と、ガンマ変換部3253とを含む。
バッファメモリ3251は、画像処理ユニット3102から送られてくる、第1解像度の画像データ(2400dpi/1ビット)、及び第1解像度のタグ情報(2400dpi/1ビット)を蓄積する。バッファメモリ3251は、後段の解像度変換部3252からの読み出しに応じて、蓄積した画像データ及びタグ情報を解像度変換部3252に受け渡す。
解像度変換部3252は、バッファメモリ3251から第1解像度の画像データ及びタグ情報を読み出す。そして、解像度変換部3252は、第1解像度の画像データを、第1解像度より高い第2解像度(4800dpi/1ビット単位)の画像データに変換する。
解像度変換部3252は、イメージマトリクス3261と、特定部3262と、変換部3263と、処理調整部3264と、セレクタ3265とを含む。
イメージマトリクス3261は、前段のバッファメモリ3251から2次元パターンマッチングのための複数ライン分のデータを取り込む。
特定部3262は、例えば細線化、太線化、スムージング化等の処理の対象画素(処理対象領域の画素)を、イメージマトリクス3261で取り込んだデータ、特にタグ情報の2次元の位置関係(図13参照)から特定する。すなわち、特定部3262は、タグ情報のある注目画素(対象画素)の周辺の画素におけるタグ情報の有無に基づいて処理対象領域を設定する。
変換部3263は、パターンマッチング信号を元に、2400dpi/2bitの対象画素を、主走査方向及び副走査方向それぞれに2分割した、4800dpi単位のパターンに変換する。例えば細線化処理を行う場合、図14に示されるような、2400dpiパターンを、4800dpi単位で一部白画素に変化させたパターンに変換することで、高解像度変換を実施しつつ、細線化を行う。また、変換部3263は、細線化処理を行った場合、イネーブル信号を後段のセレクタ3265に出力する。
セレクタ3265は、変換部3263からのデータを、後述する処理調整部3264と、変換部3263とのイネーブル信号を元に使用するか否かを選択する。
図15の上図及び下図には、それぞれ細線化前の画像及び細線化後の画像が示されている。変換部3263は、対象画素を、処理調整部3264が図14に示される9個の画素パターンの中から選択した1つの画素パターンと置き換える。これにより、変換部3263は、図15の下図に示されるように、文字や線画におけるエッジの黒領域を狭めて細線化した第2解像度(ここでは4800dpi)の画像データを生成することができる。
図16には、細線化していない文字の一例(ここでは機)が示されている。図17には、図16と同一の文字を細線化した文字の一例(ここでは機)が示されている。
図16と図17を比較すると、文字の微細な部分を細線化できていることがわかる。このようにカラープリンタ2000は、駆動制御ユニット3103において第1解像度の画像データを第2解像度の画像データに変換する際に、画像内における文字や線画の部分を細線化させることができる。これにより、カラープリンタ2000は、微小な文字や線画に対して、黒部分(光を照射してトナーを付着させる部分)を細くして、文字や線画の再現性を向上させることができる。なお、白抜きの文字や線画に対して細線化処理を行う場合は、白部分(光を照射せずトナーを付着させない部分)を細くすることで、文字や線画の再現性を向上させることができる。
以上では、下地(例えば白地)と異なる色(例えば黒)の文字や線画を形成する場合を想定していたが、次に、下地(例えば黒地)と同じ色の文字や線画を形成する場合について考える。
図18に示されるように、下地(例えば黒地)を構成するタグ情報の無い網点スクリーンと同じ色(例えば黒)の文字や線画のエッジを構成する複数の画素のうち特定画素と、当該網点スクリーンとが接する場合がある。
このような場合でも文字や線画のエッジを構成する複数の画素をタグ情報から判別でき、図19に示されるように、下地と同じ色の文字や線画を正確に細線化することができるが、網点スクリーンと上記特定画素との間に空白、すなわちトナー付着に関して不安定な領域が生じてしまう。
図20の上図、下図には、それぞれ下地(網点スクリーン)と同じ色の文字(ここでは機)の細線化前、細線化後の状態が示されている。図20の下図に示されるように、細線化後では文字の周辺に、細線化によって網点スクリーンが削られた空白、すなわちトナー付着に関して不安定な領域が生じる。この不安定な領域(空白)により、印刷画像において、文字、線画にジャギーが生じてしまう。
そこで、本実施形態では、処理調整部3264は、図21に示されるように細線化の対象画素の周辺の4つの画素を見て該4つの画素のうちいずれかが網点スクリーンの画素であるか否かによって、当該対象画素が網点スクリーンと接する画素であるか否かを判定する。
そして、処理調整部3264は、対象画素が網点スクリーンと接する画素であると判定すると、セレクタ3265に、当該対象画素に対して細線化処理しないデータを選択させるための信号を送る。一方、処理調整部3264は、対象画素が網点スクリーンと接する画素でないと判定すると、セレクタ3265に、当該対象画素に対して細線化処理したデータを選択させるための信号を送る。
すなわち、処理調整部3264は、処理対象領域の画素(対象画素)のうち網点スクリーンに接している画素に対する細線化処理のみをキャンセル(リセット)する(図22参照)。
この結果、図23に示されるように、細線化をしても、網点スクリーンが削られず、不安定領域が生じることによる、ジャギー発生を防ぐことができる。
以上説明した本実施形態のカラープリンタ2000は、画像データに基づく光により感光体ドラム2030を露光して画像を形成する画像形成装置であって、光を射出する光源2200と、画像データに擬似中間調処理を施して周期性のあるスクリーン(例えば網点スクリーン)を形成し、該スクリーンが形成された画像データの処理対象領域に画像処理(例えば細線化処理)を施し、該画像処理が施された画像データに基づいて光源2200を駆動する処理装置と、を備え、該処理装置は、画像処理によって処理対象領域の特定画素とスクリーンとの間に空白が生じる場合、特定画素に対する画像処理をキャンセルする
また、本実施形態の画像形成方法は、画像データに基づく光により感光体ドラム2030を露光して画像を形成する画像形成方法において、画像データに擬似中間調処理を施して周期性のあるスクリーン(例えば網点スクリーン)を形成し、該スクリーンが形成された画像データの処理対象領域に画像処理(例えば細線化処理)を施し、該画像処理が施された画像データに基づいて光源2200を駆動して該光源2200から光を射出させる工程を含み、該射出させる工程では、画像処理によって処理対象領域の特定画素とスクリーンとの間に空白が生じる場合、特定画素に対する画像処理をキャンセルする。
本実施形態のカラープリンタ2000及び画像形成方法では、画像処理によって特定画素とスクリーンとの間に空白が生じる場合に、処理対象領域における特定画素に対して画像処理が施されないデータを用い、処理対象領域における特定画素以外の画素に対して画像処理が施されたデータを用いることができるため、空白が生じるのを防止しつつ画像処理を行うことができる。
この結果、画像品質を安定して向上できる。
また、駆動制御ユニット3103は、スクリーンと画像処理前の特定画素とが隣接する場合に、特定画素に対する細線化処理(画像処理)をキャンセルするため、スクリーンと特定画素との間に空白が生じるのを確実に防止できる。
なお、スクリーンと細線化処理前の特定画素とが重なる場合に、その重なり加減及び細線化の程度によってはスクリーンと特定画素との間に空白が生じるおそれがあるため、特定画素に対する細線化処理をキャンセルしても良い。
要は、駆動制御ユニット3103は、スクリーンと画像処理前の特定画素とが隣接する場合及び重なる場合の少なくとも一方の場合に、特定画素に対する細線化処理を実施しないこととすれば良い。
また、処理装置は、画像データに第1解像度(例えば2400dpi)で擬似中間調処理を施す画像処理ユニット3102と、擬似中間調処理が施された画像データの解像度を第1解像度から該第1解像度よりも大きい第2解像度(例えば4800dpi)に変換し、処理対象領域に対して画像処理(例えば細線化処理)を施すとともに特定画素に対する画像処理をキャンセル可能であり、画像処理が施された画像データに基づいて光源2200を駆動する駆動制御ユニット3103と、を含む。
この場合、駆動制御ユニット3103へのデータ転送レートが低いままで元データ解像度よりも高い解像度で画像処理を実施することが可能になり、データ転送高速化に関するコストアップを抑えることができる。
また、画像処理ユニット3102は、画像データにおけるオブジェクト(例えば文字、線画、写真等)を構成する各画素にタグ情報を割り当て、駆動制御ユニット3103は、タグ情報のある注目画素の周辺の画素におけるタグ情報の有無に基づいて処理対象領域(例えば文字等のエッジ)を設定する。
この場合、画像処理ユニット3102及び駆動制御ユニット3103それぞれでの処理負担を軽減しつつ処理対象領域を設定できる。
なお、画像処理ユニット3102が、画像データにおけるオブジェクト(例えば文字、線画、写真等)を構成する画素とその周辺画素の濃度情報を取得し、該濃度情報に基づいて処理対象領域を設定し、その設定情報を駆動制御ユニット3103に出力することとしても良い。
この場合、駆動制御ユニット3103での処理負担を大幅に軽減しつつ処理対象領域を設定できる。
また、上記実施形態では、駆動制御ユニット3103が行う画像処理について、細線化処理を中心に説明したが、例えば太線化処理、スムージング処理等の画像処理を行う場合においても、上述のような空白が生じる場合に、特定画素に対する画像処理をキャンセルすることで、上記実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、駆動制御ユニット3103が行う画像処理としては、細線化処理、太線化処理、スムージング処理の少なくとも1つを含むことが好ましい。例えば、これら3つの処理のうち複数の処理を、文字、線画、写真等のオブジェクトの複数の部位に対して個別に行っても良い。
ここで、スムージング処理によって文字や線画と網点スクリーンとの間に空白が生じる場合について、具体例を挙げて簡単に説明する。図24(A)には、文字や線画の段差が網点スクリーンと重なっている状態が示されている。この場合に、段差に対してスムージング処理を施すと、図24(B)に示されるように、文字や線画と網点スクリーンとの間に空白が生じてしまう。
また、文字や線画の段差と網点スクリーンとが隣接しているときに段差に対してスムージング処理を施す場合にも、文字や線画と網点スクリーンとの間に空白が生じるため、網点スクリーンと隣接する画素(特定画素)に対するスムージング処理をキャンセルしても良い。
要は、駆動制御ユニット3103は、スクリーンとスムージング処理前の特定画素とが隣接する場合及び重なる場合の少なくとも一方の場合に、特定画素に対するスムージング処理を実施しないこととすれば良い。
また、上記実施形態では、網点スクリーンを含む画像データを例に説明したが、カラープリンタ2000では、網点スクリーン以外の絵柄を構成するスクリーン(例えばラインスクリーン)を含む画像データに対しても、同様の効果を期待できる。
また、上記実施形態において駆動制御ユニットが行う処理の少なくとも一部(例えば解像度変換処理、細線化処理、太線化処理、スムージング処理等)を、画像処理ユニットが行うこととしても良い。
また、上記実施形態において画像処理ユニットが行う処理の少なくとも一部(例えば解像度変換処理、擬似中間処理等)を、駆動制御ユニットが行うこととしても良い。
また、上記実施形態において、CPU3214での処理の少なくとも一部を、プリンタ制御装置2090が行っても良い。また、プリンタ制御装置2090での処理の少なくとも一部を、CPU3214が行っても良い。
また、上記実施形態では、光走査装置が一体的に構成される場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、画像形成ステーション毎に光走査装置が設けられても良いし、2つの画像形成ステーション毎に光走査装置が設けられても良い。
また、上記実施形態では、光源は、面発光レーザを含んでいるが、これに限らず、例えばLED(発光ダイオード)、有機EL素子、端面発光レーザ、その他のレーザ等を含んでいても良い。
また、上記実施形態では、画像データに基づく光を感光体ドラム2030に照射して潜像を形成する露光装置として、光走査装置2010が採用されたが、これに限らず、一軸方向(例えばY軸方向)に並べて配置された複数の光源を含み、画像データに基づく複数の光を感光体ドラムに照射して潜像を形成する光プリントヘッドを採用しても良い。
また、上記実施形態では、カラープリンタ2000は、感光体ドラムを4つ備えているが、これに限定されるものではない。例えば、感光体ドラムを5つ以上備えていても良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、モノクロプリンタであっても良い。
また、例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であっても良い。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
また、画像形成装置として、プリンタ以外の画像形成装置、例えば、複写機、ファクシミリ、又はこれらが集約された複合機であっても良い。
以下に、発明者らが上記実施形態に至った思考プロセスを説明する。
近年、電子写真プロセスを用いたデジタル印刷機のプロダクションプリンティング分野への参入が盛んに行われており、それによって電子写真の高画質化、高信頼化に対する要求が高まっている。その中でも、細線や文字再現性、特に2、3ポイントに相当する微小サイズの文字の再現性向上や電子写真プロセス由来の文字太りの抑制等が求められている。
上記の流れを受け、プロダクションプリンティング分野のデジタル印刷機は、入力画像データに対して画像処理を行い、様々な補正を実施する画像処理部を備えている。高画質を達成するため、画像処理部における処理は1200dpiや2400dpiの高解像度かつ多ビットデータで行われていることが多い。
また、電子写真プロセスのデジタル印刷機の中には、表面が感光性を有する被走査面としての感光体ドラム、レーザ光を射出する光源、該光源からのレーザ光を偏向するポリゴンミラー、該ポリゴンミラーで偏向されたレーザ光を感光体ドラムの表面に導く走査光学系等から構成されているものがある。
このデジタル印刷機は、光源からの光束を被走査面に照射するとともに、該被走査面を光束で走査することによって感光体ドラム上に静電潜像を形成するが、高画質化のために、この光源をLD(端面発光レーザ)やVCSEL(面発光レーザ)のような高密度に複数の発光部を有する素子とすることで、1200dpi以上の、画像データよりも解像度が高い2400dpiや4800dpiで静電潜像を形成可能な機種も存在する。このような、高解像度での画像処理や、光走査装置は微小文字再現性や細線再現性等の達成に有力な手段である。
しかしながら、高解像度での画像処理には、データ転送の課題がある。画像処理部で扱うデータ解像度を例えば2400dpiや4800dpiの多ビットデータとすると、画像処理の自由度が高まり、また、1200dpiの1画素を多用する微小な文字やラインに対しても対応できるようになるが、その分下流側の光源駆動部へ転送しなければならないデータが膨大となってしまい、生産性に対して律速になってしまう。
そこで、上記実施形態は、上記データ転送の問題を解決しつつ、階調処理後の様々な画像処理を、副作用なく簡易かつ高解像度で実施して高画質化を達成すべく発明者らによってなされた。