JP6361172B2 - ロボット、ロボットシステム、及び制御装置 - Google Patents

ロボット、ロボットシステム、及び制御装置

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Description

本発明は、ロボット、ロボットシステム、及び制御装置に関する。
近年、ロボット技術において、勘合作業など従来は難しかった作業が、カメラや力覚センサーの利用により可能になってきている。そして、勘合作業を行うのと同時に、その作業の良否判定を行うことが可能なロボットが求められている。
例えば、特許文献1には、ハンドを教示された組付動作の逆方向に後退移動させる段階と、ハンドを前記組付動作と同じ方向に前進移動させながら手首に加わる力覚情報を検出する段階と、検出された力覚情報を教示時の力覚パターンと比較し、それらの一致性の有無を判定する段階と、を有する組立用ロボットによるワーク自動組付方法について記載されている。
特開平8−174459号公報
しかしながら、特許文献1では、力覚情報のみを用いて、組付状態の良否を検査しているため、力覚情報のみでは、正確な良否判定を行うことができない場合がある。
本発明は、上記の点に鑑み為されたものであり、より正確な良否判定を行うことができるロボット、ロボットシステム、及び制御装置を提供することを目的とする。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、力センサーと、第1物体と第2物体とを相対移動させるアームと、前記アームが備えるエンドエフェクタと、前記アームと前記エンドエフェクタとを動作させる制御部と、を含み、前記制御部は、前記力センサーの出力情報と前記エンドエフェクタの位置情報とを用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動したか否かを判定する、ロボットである。
この構成により、ロボットは、力センサーの出力情報とエンドエフェクタの位置情報を用いて、第1物体と前記第2物体とが相対移動したか否かを判定するので、力覚情報のみを用いる場合と比較して、正確な良否判定を行うことができる。
また、本発明の一態様は、上記のロボットにおいて、時間と前記力センサーの出力情報の許容範囲を対応付けた第1許容情報を記憶するデータベースを含み、前記制御部は、時間毎の前記力センサーの出力情報と前記第1許容情報に基づいて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動したか否かを判定する。
この構成により、ロボットは、時間毎の力センサーの出力情報と第1許容情報に基づいて、第1物体と第2物体とが相対移動したか否かを判定するので、時間毎の情報を用いない場合と比較して、正確な良否判定を行うことができる。
また、本発明の一態様は、上記のロボットにおいて、時間と前記エンドエフェクタの位置情報の許容範囲を対応付けた第2許容情報を記憶するデータベースを含み、前記制御部は、時間毎の前記エンドエフェクタの位置情報と前記第2許容情報に基づいて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動したか否かを判定する。
この構成により、ロボットは、時間毎のエンドエフェクタの位置情報と第2許容情報に基づいて、第1物体と第2物体とが相対移動したか否かを判定するので、時間毎の情報を用いない場合と比較して、正確な良否判定を行うことができる。
また、本発明の一態様は、上記のロボットにおいて、前記制御部は、前記第1物体と前記第2物体とを第1方向へ相対移動させる第1動作を指令し、前記第1動作の後、前記第1物体と前記第2物体とを前記第1方向とは異なる第2方向へ相対移動させる第2動作を指令する。
この構成により、ロボットは、第1動作の後に第2動作を指令するので、異なる方向へ相対移動させる指令に対する動作についても良否判定を行うことができ、より正確な良否判定を行うことができる。
また、本発明の一態様は、上記のロボットにおいて、前記制御部は、前記第1物体と前記第2物体が、前記第1動作の後、前記第2方向への相対移動を防止する移動防止機能を有するか否かを判定する。
この構成により、ロボットは、第1物体と第2物体が移動防止機能を有するか否かに応じて、制御や良否判定をすることができる。
また、本発明の一態様は、上記のロボットにおいて、前記制御部は、前記第2動作の開始後、前記力センサーの出力情報又は前記エンドエフェクタの位置情報に基づいて、前記第1物体と前記第2物体が前記移動防止機能を有するか否かを判定する。
この構成により、ロボットは、例えば第1物体と第2物体が移動防止機能を有するか否かを予め設定しなくても、移動防止機能を有するか否かを判定できる。
また、本発明の一態様は、上記のロボットにおいて、前記制御部は、前記第1物体と前記第2物体が前記移動防止機能を有しないと判定した場合、前記第2動作の後、前記第1物体と前記第2物体とを前記第1方向へ相対移動させる第3動作を指令する。
この構成により、ロボットは、再度の第1方向へ相対移動させる動作についても良否判定を行うことができる。例えば、ロボットは、1回目の第1方向への相対移動では動作が安定しない場合でも、2回目の第1方向への相対移動により、良否判定の精度を上げることができる。
また、本発明の一態様は、上記のロボットにおいて、前記力センサーの出力情報と前記エンドエフェクタの位置情報との各々の許容範囲を示す許容情報を記憶するデータベースを含み、前記制御部は、前記第1物体と前記第2物体とを第1方向へ相対移動させる第1動作を指令し、前記第1動作の開始後、前記力センサーの出力情報、前記エンドエフェクタの位置情報、及び前記許容情報を用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動したか否かを判定する第1判定を行い、第1動作の後、前記第1物体と前記第2物体とを第1方向とは逆の第2方向へ相対移動させる第2動作を指令し、前記第2動作の後、前記第1物体と前記第2物体とを前記第1方向へ相対移動させる第3動作を指令し、前記第3動作の開始後、前記力センサーの出力情報、前記エンドエフェクタの位置情報、及び前記許容情報を用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動したか否かを判定する第2判定を行い、前記第2判定に用いる許容情報の示す許容範囲は、前記第1判定に用いる許容情報の示す許容範囲とは異なる。
この構成により、ロボットは、1回目の第1方向への相対移動と、2回目の第1方向への相対移動とで、許容範囲を変えることができる。
また、本発明の一態様は、上記のロボットにおいて、前記制御部は、前記第1物体と前記第2物体とを第1方向へ相対移動させる第1動作を指令し、第1動作の後、前記第1物体と前記第2物体とを前記第1方向とは異なる第2方向へ相対移動させる第2動作を指令し、前記第1動作は、前記第1物体と前記第2物体を結合させる動作又は分離させる動作であり、前記第2動作は、前記第1物体と前記第2物体を分離させる動作又は結合させる動作である。
この構成により、ロボットは、結合させる動作、又は分離させる動作の両方について、良否判定を行うことができ、より正確な良否判定を行うことができる。
また、本発明の一態様は、上記のロボットにおいて、前記制御部は、前記力センサーの出力情報を用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動していないと判定した場合に、第1エラー情報を出力させ、前記エンドエフェクタの位置情報を用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動していないと判定した場合に、前記第1エラー情報とは異なる第2エラー情報を出力させる。
この構成により、ロボットは、力センサーの出力情報に基づく第1エラー情報と、ハンドの位置情報に基づく第2エラー情報を、別々に出力できる。これにより、ロボットの管理者は、エラーを識別できる。
また、本発明の一態様は、エンドエフェクタと力センサーを備え、第1物体と第2物体とを相対移動させるロボットと、前記ロボットを動作させる制御部と、を含み、前記制御部は、前記力センサーの出力情報と前記エンドエフェクタの位置情報とを用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動した否かを判定する、ロボットシステムである。
また、本発明の一態様は、エンドエフェクタと力センサーを備え、第1物体と第2物体とを相対移動させるロボットを動作させる制御装置であって、前記力センサーの出力情報と前記エンドエフェクタの位置情報とを用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動したか否かを判定する、制御装置である。
本発明の第1実施形態に係るロボットシステムの概略的な構成例を示す図である。 本実施形態に係るロボットシステムの機能構成を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係るロボットシステムの作業動作を説明するフローチャートである。 本実施形態に係る1回目の挿入動作のプロファイルと許容情報を示す概念図である。 本実施形態に係る引き抜き動作のプロファイルと許容情報を示す概念図である。 本実施形態に係る2回目の挿入動作のプロファイルと許容情報を示す概念図である。 本実施形態に係る抜け防止機能が有るワークの一例を表す概略図である。 本実施形態に係る引き抜き動作のプロファイルと許容情報の別の一例を示す概念図である。 本発明の第2実施形態に係るロボットシステムの作業動作を説明するフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るロボットシステムの概略的な構成例を示す図である。 本実施形態に係るロボットシステムの機能構成を示す概略ブロック図である。 各実施形態に係るワークの別の一例を表す概略図である。 各実施形態の変形例に係る双腕のロボットの概略的な構成例を示す図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るロボット10の概略的な構成例を示す図である。
ロボット10は、メスコネクタ30にオスコネクタ40を挿入し、勘合させる。ロボット10は、把持部11、力覚センサー12、アーム部13、支持台14を含んで構成される。なお、支持台14の内部には、制御装置20が設けられている。把持部11は、力覚センサー12を介して、アーム部13の先端に設けられており、3つの指を有し、オスコネクタ40を把持することができる。力覚センサー12は、把持部11とアーム部13との間に設けられ、把持部11とアーム部13との間で作用している3軸方向の力と、把持部11の取り付け方向の軸回りのモーメントとを検出する。アーム部13は、支持台14に対して、旋回可能かつ屈伸可能に連結されている。
支持台14は、アーム部13と連結されており、床面などに固定されている。
ロボット10は、例えば7軸垂直多関節ロボットであり、支持台14とアーム部13と把持部11との連係した動作によって7軸の自由度を有する。つまり、その7軸の自由度は、支持台14及びアーム部13による6軸の自由度と、把持部11による1軸の自由度とである。なお、ロボット10は、6軸垂直多関節ロボットなど、7軸未満の自由度であってもよいし、7軸を超える自由度であってもよい。制御装置20は、力覚センサー12による検出結果を取得し、該検出結果を用いて、ロボット10の各関節を駆動するサーボモーターを制御する。なお、本実施形態では、サーボモーターにより、ロボット10の各関節を駆動しているが、ワイヤーによる駆動や、人工筋肉による駆動など、その他の駆動方法を用いてもよい。
ロボット10は、メスコネクタ30とオスコネクタ40を相対移動させる。例えば、メスコネクタ30は、把持又は固定され、位置及び向きが固定されている。ロボット10は、オスコネクタ40を移動させる。ここで、ロボット10は、力覚センサー12の力覚情報と把持部11の位置情報(以下、単に「位置情報」とも称する)とを用いて、メスコネクタ30とオスコネクタ40とが相対移動したか否かを判定する。また、ロボット10は、力覚センサー12の力覚情報と把持部11の位置情報とを用いて、各作業の良否判定を行う。例えば、ロボット10は、メスコネクタ30とオスコネクタ40が正しく勘合したか否かの良否判定を行う。
なお、位置情報は、把持しているオスコネクタ40の位置を示す情報でもある。また、位置情報は、把持部11の姿勢(向きや回転等)を示す情報を含むものであってもよく、例えば、把持しているオスコネクタ40の姿勢を示す情報でもあってもよい。また、メスコネクタ30とオスコネクタ40が勘合した場合、ハウジング内の金属ピン同士が接触し、金属ピンを介して電流を流すことができる。また、ロボット10が挿入し合うワークは、メスコネクタ30とオスコネクタ40に限らず、例えば、ナットとボルト、ネジ穴とネジ、又は鍵穴と鍵であってもよい。ワークとは、ロボット10により作業が行われる対象となる対象物をいう。
図2は、本実施形態に係るロボット10の機能構成を示す概略ブロック図である。ロボット10は、把持部11、力覚センサー12、アーム部13、支持台14、検出部15、制御装置20を含んで構成される。検出部15は、各軸位置検出部151、力覚検出部152を含んで構成される。制御装置20は、統合制御部201、動作制御部202、データベース203、良否判定部204を含んで構成される。
統合制御部201は、ユーザーからの動作指令に基づいて、ロボット10を制御するための指令を生成する。ここで、統合制御部201は、良否判定部204が出力した良否判定結果情報、検出部15が出力した位置情報及び力覚情報に基づいて、指令を生成する。力覚情報は、力覚センサー12が検出した3軸方向の力とモーメントを示す情報である。また、統合制御部201は、ロボット10に行わせる動作を示す動作情報、及び、生成した指令を示す指令情報を、良否判定部204へ出力する。
具体的には、統合制御部201は、予め記憶する動作シーケンスを読み出し、それに従い、各タイミングにおける動作(目標動作)の指令を生成する。ここで、目標動作の指令は、例えば、把持部11の位置及び姿勢と、力覚センサー12が検出すべき3軸方向の力とモーメントである。あるいは、把持部11の位置及び姿勢と、把持部11が外部に加える力及びモーメントであってもよい。
統合制御部201は、例えば、オスコネクタ40のメスコネクタ30への挿入について、挿入を開始したことを示す動作情報(「挿入開始」)や、挿入中であることを示す動作情報(「挿入中」)、又は、挿入を完了したことを示す動作情報(挿入完了)を、良否判定部204へ出力する。また、統合制御部201は、例えば、目標位置を示す指令情報を、良否判定部204へ出力する。
例えば、統合制御部201は、生成した指令に従った動作をロボット10が行うように、インピーダンス制御を行ってもよく、この場合、ロボット10の各関節を駆動する複数のサーボモーターを制御する。このとき、統合制御部201は、フィードバックとして、位置情報及び力覚情報を用いる。なお、インピーダンス制御は、把持部11の手先に外から力を加えた場合に生じる機械的なインピーダンス(慣性、減衰係数、剛性)を、目的とする作業に都合の良い値に設定するための公知の位置と力の制御手法である。例えば、ロボットのエンドエフェクター(ワークと接触する点)に質量と粘性係数と弾性要素が接続されるモデルにおいて、目標として設定した質量と粘性係数と弾性係数で物体に接触するようにする制御である。
動作制御部202は、統合制御部201が生成した指令に基づいて、ロボット10に電力を供給するとこで、ロボット10の動作を制御する。
把持部11、アーム部13、支持台14は、動作制御部202の制御に従って動作する。
力覚センサー12は、外力による歪みを示す電気信号を出力する。
各軸位置検出部151は、各軸の角度を検出し、検出結果に基づいて位置情報を生成する。各軸位置検出部151は、例えば、光学式エンコーダーやレゾルバーである。
力覚検出部152は、力覚センサー12が出力した電気信号に基づいて、互いに直交する3軸方向の外力とその周りのモーメントを検出する。力覚検出部152は、検出結果に基づいて力覚情報を生成する。
検出部15は、各軸位置検出部151が生成した位置情報、及び力覚検出部152が生成した力覚情報を、統合制御部201、動作制御部202、良否判定部204へ出力する。
良否判定部204は、統合制御部201が出力した動作情報に基づいて、計時を行う。良否判定部204は、計時した時刻(「計時時刻」と称する)と、検出部15が出力した位置情報(現在位置)と、を対応付け、位置情報プロファイルとして、逐次、データベース203へ記憶させる。また、良否判定部204は、計時時刻と、検出部15が出力した力覚情報(実測値)と、を対応付け、力覚情報プロファイルとして、逐次、データベース203へ記憶させる。なお、計時時刻とは、ある動作の開始から経過した時間であるが、現在時刻であってもよい。
良否判定部204は、データベース203が予め記憶する許容範囲を示す許容情報を読み出し、位置情報プロファイル及び力覚情報プロファイルに基づいて、各作業の良否判定を行う。ここで、許容情報は、計時時刻と位置情報の許容範囲を示す情報、及び、計時時刻と力覚情報の許容範囲を示す情報である。なお、許容情報は、作業や動作毎に存在する。
図3は、本実施形態に係るロボット10の作業動作を説明するフローチャートである。このフローチャートでは、ロボット10は、最初に、ワークを挿入させて、勘合させる動作(挿入動作と称し、また、勘合操作とも称する)を行う。その後、ロボット10は、ワークを引き抜く動作(引き抜き動作と称する)を行う。ロボット10は、ワークが実際に引き抜かれているか否かを判定する。ロボット10は、ワークが引き抜かれている場合には、再度、挿入動作を行う。
このように、ロボット10は、ワークが実際に引き抜かれているか否かを判定する。これにより、ロボット10は、ワークの抜け防止機能の有無に応じて、動作を制御することができる。ここで、ワークの抜け防止機能とは、例えば、コネクタの爪であり、コネクタが一度勘合した場合に爪も勘合し、コネクタが抜けないようにする機能である。また、ロボット10は、2回の挿入動作を行う場合がある。これにより、ロボット10は、1回目の挿入動作では動作が安定しない場合でも、2回目の挿入動作により、良否判定の精度を上げることができる。1回目の挿入動作では動作が安定しない原因は、例えば、ワークに、挿入障害(例えばバリ)が有ることであり、この挿入障害は、1回目の挿入動作により除かれることがある。
(ステップS101)統合制御部201は、ロボット10の動作を開始させる。その後、ステップS102へ進む。
(ステップS102)統合制御部201は、例えばユーザーからの動作指令に基づいて、1回目の挿入動作の動作シーケンスを読み出す。この動作シーケンスは、オスコネクタ40をメスコネクタ30へ挿入するものである。統合制御部201は、読み出した動作シーケンスに基づいて、ロボット10に、1回目の挿入動作を開始させる。その後、ロボット10は、1回目の挿入動作を行う。ここで、良否判定部204は、1回目の挿入動作が行われている間、検出部15が出力した位置情報及び力覚情報のそれぞれを、予め定められた単位の計時時刻毎に対応付け、位置情報プロファイルA及び力覚情報プロファイルAとして、データベース203へ記憶させる。その後、ステップS103へ進む。
(ステップS103)統合制御部201は、検出部15が出力した位置情報及び力覚情報や動作シーケンスに基づいて、1回目の挿入動作が完了したことを検出する。良否判定部204は、位置情報プロファイルA及び力覚情報プロファイルAの記憶を完了する。その後、ステップS104へ進む。
(ステップS104)良否判定部204は、データベース203から、位置情報プロファイルA、力覚情報プロファイルA、及び、1回目の挿入動作の許容情報Aを読み出す。良否判定部204は、位置情報プロファイルA及び力覚情報プロファイルAのそれぞれが、許容情報Aが示す許容範囲Aにあるか否かを判定することで、1回目の挿入動作の良否判定(良否判定1と称する)を行う。なお、許容範囲Aには、力覚の許容範囲A1、及び位置の許容範囲A2が含まれる(図4参照)。位置情報プロファイルA及び力覚情報プロファイルAのそれぞれが許容範囲Aにある場合、良否判定部204は、1回目の挿入動作が「良」である(YES)、つまり、1回目の挿入動作が成功したと判定する。この場合、ステップS105へ進む。一方、それ以外の場合は、良否判定部204は、1回目の挿入動作が「否」である(NO)、つまり、1回目の挿入動作が失敗したと判定する。この場合、ステップS111へ進む。
(ステップS105)統合制御部201は、引き抜き動作の動作シーケンスを読み出す。この動作シーケンスは、メスコネクタ30からオスコネクタ40を引き抜くものである。統合制御部201は、読み出した動作シーケンスに基づいて、ロボット10に引き抜き動作を開始させる。その後、ロボット10は、引き抜き動作を行う。つまり、第1動作(ステップS102の挿入動作)が成功した場合に、逆の第2動作(ステップS105の引き抜き動作)を行う。良否判定部204は、引き抜き動作が行われている間、検出部15が出力した位置情報及び力覚情報のそれぞれを、予め定められた単位の計時時刻毎に対応付け、位置情報プロファイルB及び力覚情報プロファイルBとして、データベース203へ記憶させる。その後、ステップS106へ進む。
(ステップS106)良否判定部204は、データベース203から、位置情報プロファイルB、力覚情報プロファイルB、及び、引き抜き動作の許容情報Bを読み出す。良否判定部204は、位置情報プロファイルB及び力覚情報プロファイルBのそれぞれが、許容情報Bが示す許容範囲Bにあるか否かを判定することで、引き抜き動作の良否判定(良否判定2と称する)を行う。なお、許容範囲Bには、力覚の許容範囲B1、及び位置の許容範囲B2が含まれる(図5参照)。位置情報プロファイルB及び力覚情報プロファイルBのそれぞれが許容範囲Bにある場合、良否判定部204は、引き抜き動作が「良」である(YES)、つまり、引き抜き動作が成功したと判定する。この場合、ステップS107へ進む。一方、それ以外の場合は、良否判定部204は、引き抜き動作が「否」である(NO)、つまり、引き抜き動作が失敗したと判定する。この場合、ステップS111へ進む。
なお、引き抜き動作の許容範囲Bは、ワークの抜け防止機能が有るか否かによって、異なる(図4と図5参照)。
(ステップS107)良否判定部204は、ワークの抜け防止機能が有るか否かを判定する。なお、良否判定部204は、位置情報プロファイルB又は力覚情報プロファイルBに基づいて、ワークの抜け防止機能が有るか否かを判定する。具体的には、良否判定部204は、計時時刻に対して、位置情報が一定のままである場合、或いは、力覚情報が示す力覚がロボット10がワークに加える力覚の逆向きである場合には、ワークの抜け防止機能が有ると判定する。あるいは、良否判定部204は、位置情報が位置指令を追従せず、位置情報が示す位置と位置指令の示す位置の差、又はそれらの計時時刻に対する傾きの差が閾値を超える場合に、ワークの抜け防止機能が有ると判定する。ただし、データベース203には、ワークの抜け防止機能が有るか否かを示す情報が、予め記憶されており、良否判定部204は、この情報に基づいて、ワークの抜け防止機能が有るか否かを判定してもよい。
良否判定部204がワークの抜け防止機能が有ると判定した場合(YES)、ワークは、引き抜かれておらず、ステップS103で挿入された状態のままである。この場合、ステップS110へ進む。一方、良否判定部204がワークの抜け防止機能が無いと判定した場合(NO)、ワークは引き抜かれている。その場合、ステップS108へ進む。
(ステップS108)統合制御部201は、2回目の挿入動作の動作シーケンスを読み出す。統合制御部201は、読み出した動作シーケンスに基づいて、ロボット10に2回目の挿入動作(第3動作)を開始させる。その後、ロボット10は、2回目の挿入動作を行う。ここで、良否判定部204は、2回目の挿入動作が行われている間、検出部15が出力した位置情報及び力覚情報のそれぞれを、予め定められた単位の計時時刻毎に対応付け、位置情報プロファイルC及び力覚情報プロファイルCとして、データベース203へ記憶させる。その後、ステップS109へ進む。
(ステップS109)良否判定部204は、データベース203から、位置情報プロファイルC、力覚情報プロファイルC、及び、2回目の挿入動作の許容情報Cを読み出す。良否判定部204は、位置情報プロファイルC及び力覚情報プロファイルCのそれぞれが、許容情報Cが示す許容範囲Cにあるか否かを判定することで、2回目の挿入動作の良否判定(良否判定3と称する)を行う。なお、許容範囲Cには、力覚の許容範囲C1、及び位置の許容範囲C2が含まれる(図6参照)。位置情報プロファイルC及び力覚情報プロファイルCのそれぞれが許容範囲Cにある場合、良否判定部204は、2回目の挿入動作が「良」である(YES)、つまり、2回目の挿入動作が成功したと判定する。この場合、ステップS110へ進む。一方、それ以外の場合は、良否判定部204は、2回目の挿入動作が「否」である(NO)、つまり、2回目の挿入動作が失敗したと判定する。この場合、ステップS111へ進む。
(ステップS110)統合制御部201は、図3のフローチャートの動作により、良品が所定の数に達したか否かを判定する。具体的には、統合制御部201は、ステップS107又はステップS109で「YES」と判定された場合に、その数を計数し、計数した数が所定の数に達したか否かを判定する。良品が所定の数に達したと判定された場合(YES)、図3のフローチャートの作業動作を終了する。一方、良品が所定の数に達していないと判定された場合(NO)、ステップS102へ戻る。
(ステップS111)統合制御部201は、ワークを所定の場所へ移動し、ロボット10を停止させる。これにより、ロボット10は、不良品と判定されたワークを所定の場所へ移動し、次のワークに対する作業を開始する準備を行う。その後、ステップS102へ戻る。
なお、上記の許容範囲A、B、Cは、それぞれ異なるが、例えば、許容範囲A、Cは同じであってもよい。また、許容範囲Aは、許容範囲B、Cより広くても、換言すれば、後の動作の許容範囲B、Cは、その前の同様の動作の許容範囲Aよりも、狭くてもよい。つまり、1回目の挿入動作は挿入障害があるので、許容範囲Aを広げておき、2回目以降の挿入動作は挿入障害が低減しているので、許容範囲Cを許容範囲Aよりも狭めてもよい。
なお、上記のロボット10の作業動作において、ステップS103、S105、S108の挿入動作又は引き抜き動作の途中で、位置もしくは外力情報のいずれか一つ以上に許容範囲を外れた異常値が発生した場合には、動作完了を待たずに即時にS111に移行してもよい。
図4は、本実施形態に係る1回目の挿入動作のプロファイルと許容情報の一例を示す概念図である。
図4(A)は、1回目の挿入動作の力覚情報プロファイルA及び力覚の許容情報A1を示す。図4(A)では、縦軸が力覚情報であり、横軸が計時時刻である。図4(A)では、計時時刻毎に、実線で示す力覚の実測値と、鎖線で示す許容範囲A1が対応付けられている。なお、力覚の実測値は、挿入方向(オスコネクタ40からメスコネクタ30へ向かう方向)を負とし、力の大きさを表している。また、許容範囲については、2つの鎖線で挟まれた範囲が許容範囲である(以下、図5、6においても、同じ)。なお、本願では「許容範囲」とは、下限又は上限のいずれか一方を定めるものであってもよい。
図4(B)は、1回目の挿入動作の位置情報プロファイルA及び位置の許容情報A2を示す。図4(B)では、縦軸が位置情報であり、横軸が計時時刻である。図4(B)では、計時時刻毎に、実線で示す現在位置と、鎖線で示す許容範囲A2、一点鎖線で示す位置指令の位置が対応付けられている。位置指令は、統合制御部201が生成する指令の1つであり、ロボット10に移動させようとする位置情報である。換言すれば、位置指令は、動作シーケンスのうち位置を表すものである。なお、図4(B)の現在位置は、挿入方向を正とし、オスコネクタ40の位置を表している。
統合制御部201は、図4(B)の位置指令を出力し、計時時刻に比例して、メスコネクタ30とオスコネクタ40の位置を近づけようとする。その結果、メスコネクタ30とオスコネクタ40の位置が近づき、検出部15は、図4(B)の現在位置を出力する。一方、力覚については、挿入動作の開始後は、計時時刻t11まで、静止摩擦力やワーク(メスコネクタ30とオスコネクタ40同士)の位置ずれによって、挿入に対して抵抗する力(正)が生じる。計時時刻t11の後、この抵抗する力は弱まり、計時時刻t12から計時時刻t13までは、動摩擦力による一定の力が生じる。計時時刻t13の後は、ワークの構造(例えば、過剰な挿入を防止するための構造)により、挿入に対する抵抗力が増す。そして、統合制御部201は、例えば、力覚の大きさが、予め定められた値を超えたときに、挿入動作を完了させる。あるいは、それに加え若しくは代えて、統合制御部201は、ロボット10がワークに加える力覚を変化させたときに、力覚情報が示す力覚がほとんど変化せず、力覚の変化が所定の範囲内になった場合に挿入動作を完了させてもよい。
ここで、許容範囲Aは、上述のワークの位置関係及び力覚を、計時時刻に沿って考慮したものになっている。例えば、力覚の許容範囲A1は、時刻に沿って、増加して減少し、一定となり、また増加するといったものになっている。図4(A)では、すべての計時時刻毎において、実測値は、許容範囲A1に収まっている。また、図4(B)でも、すべての計時時刻毎において、現在位置は、許容範囲A2に収まっている。図4の場合、良否判定部204は、図3のステップS104の良否判定1で、実測値及び現在位置の両方が許容範囲Aに収まっていると判定し、1回目の挿入動作が「良」であると判定する。
図5は、本実施形態に係る引き抜き動作のプロファイルと許容情報の一例を示す概念図である。図5は、ワークの抜け防止機能が無い場合のものである。
図5(A)は、引き抜き動作の力覚情報プロファイルB及び力覚の許容情報B1を示す。図5(A)では、計時時刻毎に、実線で示す力覚の実測値と、鎖線で示す許容範囲B1が対応付けられている。図5(B)は、引き抜き動作の位置情報プロファイルB及び位置の許容情報B2を示す。図5(B)では、計時時刻毎に、実線で示す現在位置と、鎖線で示す許容範囲B2、一点鎖線で示す位置指令の位置が対応付けられている。図5(A)、(B)の座標軸は、それぞれ、図4(A)、(B)のものと同じである。
統合制御部201は、図5(B)の位置指令を出力し、計時時刻に比例して、メスコネクタ30とオスコネクタ40の位置を遠ざけるようとする。その結果、メスコネクタ30とオスコネクタ40の位置が遠ざかり、検出部15は、図5(B)の現在位置を出力する。一方、力覚については、引き抜き動作(良否判定動作)の開始後は、計時時刻t21まで、静止摩擦力によって、引き抜きに対して抵抗する力(負)が生じる。計時時刻t21の後、この抵抗する力は弱まり、計時時刻t22から計時時刻t23までは、動摩擦力による一定の力が生じる。計時時刻t23の後は、メスコネクタ30とオスコネクタ40の一部が順に外れ、最後にメスコネクタ30とオスコネクタ40が外れ、引き抜きに対する抵抗力がなくなる。そして、統合制御部201は、引き抜き動作(良否判定動作)を終了させる。
ここで、許容範囲Bは、上述のワークの位置関係及び力覚を、計時時刻に沿って考慮したものになっている。例えば、力覚の許容範囲B1は、時刻に沿って、減少して増加し(力の大きさの絶対値は、増加して減少し)、一定となり、また増加するといったものになっている。図5(A)では、すべての計時時刻毎において、実測値は、許容範囲B1に収まっている。また、図5(B)でも、すべての計時時刻毎において、現在位置は、許容範囲B2に収まっている。図5の場合、良否判定部204は、図3のステップS106の良否判定2で、実測値及び現在位置の両方が許容範囲Bに収まっていると判定し、引き抜き動作が「良」であると判定する。
図6は、本実施形態に係る2回目の挿入動作のプロファイルと許容情報の一例を示す概念図である。
図6(A)は、2回目の挿入動作の力覚情報プロファイルC及び力覚の許容情報C1を示す。図6(A)では、計時時刻毎に、実線で示す力覚の実測値と、鎖線で示す許容範囲C1が対応付けられている。図6(A)は、2回目の挿入動作の位置情報プロファイルC及び位置の許容情報C2を示す。図6(B)では、計時時刻毎に、実線で示す現在位置と、鎖線で示す許容範囲C2、一点鎖線で示す位置指令の位置が対応付けられている。なお、図6(A)、(B)の座標軸は、それぞれ、図4(A)、(B)のものと同じである。また、図6(B)の位置指令は、図4(B)の位置指令と同じものである。
統合制御部201は、図6(B)の位置指令を出力し、計時時刻に比例して、メスコネクタ30とオスコネクタ40の位置を近づけようとする。その結果、メスコネクタ30とオスコネクタ40の位置が近づき、検出部15は、図6(B)の現在位置を出力する。一方、力覚については、挿入動作の開始後は、計時時刻t31まで、静止摩擦力によって、挿入に対して抵抗する力(正)が生じる。計時時刻t31の後、この抵抗する力は弱まり、計時時刻t32から計時時刻t33までは、動摩擦力による一定の力が生じる。計時時刻t3の後は、ワークの構造により、挿入に対する抵抗力が増す。そして、統合制御部201は、例えば、力覚の大きさが、予め定められた値を超えたときに、挿入動作を完了させる。
ここで、許容範囲Cは、上述のワークの位置関係及び力覚を、計時時刻に沿って考慮したものになっている。例えば、力覚の許容範囲C1は、時刻に沿って、増加して減少し、一定となり、また増加するといったものになっている。図6(A)では、すべての計時時刻毎において、実測値は、許容範囲C1に収まっている。また、図6(B)でも、すべての計時時刻毎において、現在位置は、許容範囲C2に収まっている。図6の場合、良否判定部204は、図3のステップS109の良否判定3で、実測値及び現在位置の両方が許容範囲Cに収まっていると判定し、2回目の挿入動作が「良」であると判定する。
図6(A)と図4(A)を比較すると、計時時刻各々において、許容範囲Cは許容範囲Bよりも狭くなっている。また、図6(A)の実測値は、図4の実測値よりも、揺らぎが少なく安定し、実測値(力)の絶対値も小さい。これは、挿入障害が1回目の挿入動作により除かれ、2回目の挿入作業が、1回目の挿入動作よりもより円滑に行われることを示している。
次に、ワークの抜け防止機能が有る場合のプロファイルについて説明する。
図7は、本実施形態に係る抜け防止機能が有るワークの一例を表す概略図である。メスコネクタ30aとオスコネクタ40aには、勘合した場合に、組み合う爪301aと爪401aが設けられている。爪301aと爪401aが組み合った場合、メスコネクタ30aとオスコネクタ40aは、挿入方向とは逆向きに引き抜こうとしても、引き抜けなくなる。ワークの抜け防止機能が有る場合には、引き抜き動作のプロファイルは、図5のものとは異なる(図8参照)。
図8は、本実施形態に係る引き抜き動作のプロファイルと許容情報の別の一例を示す概念図である。図8は、ワークの抜け防止機能が有る場合のものである。
図8(A)は、引き抜き動作の力覚情報プロファイルB’及び力覚の許容情報B1’を示す。図8(A)では、計時時刻毎に、実線で示す力覚の実測値と、鎖線で示す許容範囲B1’が対応付けられている。図8(B)は、引き抜き動作の位置情報プロファイルB’及び位置の許容情報B2’を示す。図8(B)では、計時時刻毎に、実線で示す現在位置と、鎖線で示す許容範囲B2’、一点鎖線で示す位置指令の位置が対応付けられている。図8(A)、(B)の座標軸は、それぞれ、図4(A)、(B)のものと同じである。また、図8(B)の位置指令は、図6(B)の位置指令と同じものである。
統合制御部201は、図8(B)の位置指令を出力し、計時時刻に比例して、メスコネクタ30とオスコネクタ40の位置を遠ざけるようとする。しかし、抜け防止機能によってメスコネクタ30とオスコネクタ40の位置は変わらず、検出部15は、図8(B)の現在位置を出力する。一方、力覚については、引き抜き動作(良否判定動作)の開始後は、抜け防止機能によって、引き抜きに対して抵抗する力(負)が生じる。統合制御部201は、図8(A)の実測値の逆向きの力を加えるため、検出部15は、図8(A)の実測値を出力する。そして、統合制御部201は、例えば、所定の時間経過後、引き抜き動作(良否判定動作)を終了させる。
ここで、許容範囲B’は、上述のワークの位置関係及び力覚を、計時時刻に沿って考慮したものになっている。例えば、力覚の許容範囲B1’は、時刻に沿って、減少して(力の大きさの絶対値は、増加して)、一定となるといったものになっている。また、位置の許容範囲B2’は、一定である。図8(A)では、すべての計時時刻毎において、実測値は、許容範囲B1’に収まっている。また、図8(B)でも、すべての計時時刻毎において、現在位置は、許容範囲B2’に収まっている。図8の場合、良否判定部204は、図3のステップS106の良否判定2で、実測値及び現在位置の両方が許容範囲B’に収まっていると判定し、引き抜き動作が「良」であると判定する。一方、統合制御部201(又は良否判定部204)は、例えば、引き抜き動作を行ったにもかかわらず、現在位置が変化しないことを検出し、ステップS107で、ワークの抜け防止機能が有ると判定する。
以上のように、本実施形態では、ロボット10は、力覚センサー12(力センサー)と、オスコネクタ40(第1物体)とメスコネクタ30(第2物体)とを相対移動させるアーム部13と、アーム部13が備える把持部11(エンドエフェクタ)と、アーム部13と把持部11を動作させる制御装置20と、を含む。制御装置20は、力覚センサー12の力覚情報(出力情報)と把持部11の位置情報とを用いて、オスコネクタ40とメスコネクタ30とが相対移動したか否かを判定する。この構成により、ロボット10は、力覚センサー12の力覚情報と把持部11の位置情報を用いて、オスコネクタ40とメスコネクタ30とが相対移動したか否かを判定するので、力覚情報のみを用いる場合と比較して、正確な良否判定を行うことができる。
また、本実施形態では、ロボット10は、計時時刻と力覚情報の許容範囲を示す情報(第1許容情報)を記憶するデータベース203を含む。制御装置20は、力覚情報プロファイルと第1許容情報に基づいて、オスコネクタ40とメスコネクタ30とが相対移動したか否かを判定する。この構成により、ロボット10は、力覚情報プロファイルと第1許容情報に基づいて、オスコネクタ40とメスコネクタ30とが相対移動したか否かを判定するので、時間毎の情報を用いない場合と比較して、正確な良否判定を行うことができる。
また、本実施形態では、ロボット10は、計時時刻と位置情報の許容範囲を示す情報(第2許容情報)を記憶するデータベース203を含む。制御装置20は、位置情報プロファイルと第2許容情報に基づいて、オスコネクタ40とメスコネクタ30とが相対移動したか否かを判定する。この構成により、ロボット10は、位置情報プロファイルと第2許容情報に基づいて、オスコネクタ40とメスコネクタ30とが相対移動したか否かを判定するので、時間毎の情報を用いない場合と比較して、正確な良否判定を行うことができる。
また、本実施形態では、ロボット10では、制御装置20は、オスコネクタ40とメスコネクタ30とを挿入方向(第1方向)へ相対移動させる挿入動作(第1動作)を指令し、挿入動作の後、オスコネクタ40とメスコネクタ30とを挿入方向とは逆の引き抜き方向(第2方向)へ相対移動させる引き抜き動作を指令する。この構成により、ロボット10は、挿入動作の後に引き抜き動作を指令するので、逆方向へ相対移動させる指令に対する動作についても良否判定を行うことができ、より正確な良否判定を行うことができる。なお、本実施形態では、ロボット10は、挿入動作後、挿入方向とは逆の方向に相対移動させる場合に説明したが、本発明はこれに限らず、挿入方向とは逆の方向以外の方向であって、挿入方向とは異なる方向に相対移動させてもよい。
また、本実施形態では、ロボット10では、制御装置20は、オスコネクタ40とメスコネクタ30が、挿入動作の後、引き抜き方向への相対移動を防止する抜け防止機能(移動防止機能)を有するか否かを判定する。この構成により、ロボット10は、オスコネクタ40とメスコネクタ30が抜け防止機能を有するか否かに応じて、制御や良否判定をすることができる。
また、本実施形態では、ロボット10では、制御装置20は、引き抜き動作の開始後、力覚センサー12の力覚情報と把持部11の位置情報に基づいて、オスコネクタ40とメスコネクタ30が抜け防止機能を有するか否かを判定する。なお、本願では「開始後」とは、動作を開始した直後であってもよいし、動作を開始して完了した後であってもよい。この構成により、ロボット10は、例えばオスコネクタ40とメスコネクタ30が抜け防止機能を有するか否かを予め設定しなくても、抜け防止機能を有するか否かを判定できる。
また、本実施形態では、ロボット10では、制御装置20は、オスコネクタ40とメスコネクタ30が抜け防止機能を有しないと判定した場合、引き抜き動作の後、2回目の挿入動作を指令する。この構成により、ロボット10は、2回目の挿入動作についても良否判定を行うことができる。例えば、ロボットは、1回目の挿入動作が安定しない場合でも、2回目の挿入動作により、良否判定の精度を上げることができる。
また、本実施形態では、ロボット10は、力覚センサー12の力覚情報と把持部11の位置情報との各々の許容範囲を示す許容情報を記憶するデータベース203を含む。制御装置20は、1回目の挿入動作を指令し、1回目の挿入動作の開始後、力覚センサー12の力覚情報、把持部11の位置情報、及び許容情報Aを用いて、良否判定1(第1判定)を行う。制御装置20は、1回目の挿入動作の後、引き抜き動作を指令し、引き抜き動作の後、2回目の挿入動作を指令する。制御装置20は、2回目の挿入動作の開始後、力覚センサー12の力覚情報、把持部11の位置情報、及び許容情報Cを用いて、良否判定3(第2判定)を行う。ここで、良否判定3に用いる許容情報Cの示す許容範囲Cは、良否判定1に用いる許容情報Aの示す許容範囲Aとは異なる。例えば、許容範囲Cは、許容範囲Aよりも狭い。この構成により、ロボット10は、1回目の挿入動作と、2回目の挿入動作とで、許容範囲を変えることができる。
また、本実施形態では、ロボット10では、制御装置20は、1回目の挿入動作を指令し、1回目の挿入動作の後、引き抜き動作を指令する。ここで、1回目の挿入動作は、オスコネクタ40とメスコネクタ30を結合させる動作であり、引き抜き動作は、オスコネクタ40とメスコネクタ30を分離させる動作である。また、制御装置20は、引き抜き動作(第1動作)を指令し、引き抜き動作の後、2回目の挿入動作(第2動作)を指令する。ここで、引き抜き動作は、オスコネクタ40とメスコネクタ30を分離させる動作であり、2回目の挿入動作は、オスコネクタ40とメスコネクタ30を結合させる動作である。なお、相対移動には、結合や分離が含まれる。結合には、挿入や勘合、組合せること、及び、螺入等も含まれる。分離には、引き抜きや引き離し、組合せを外すこと、及び、螺出等も含まれる。この構成により、ロボット10は、結合させる動作、又は分離させる動作の両方について、良否判定を行うことができ、より正確な良否判定を行うことができる。
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
第2実施形態と第1実施形態を比較すると、ロボット10の作業動作が異なる。他の点は、同じであるので、説明は省略する。
図9は、本発明の第2実施形態に係るロボット10の作業動作を説明するフローチャートである。図9と図3を比較すると、ステップS204の処理とS207の処理が異なる。しかし、他の処理は、同じであるので、説明を省略する。
図9のフローチャートでは、ロボット10は、最初に、挿入動作を行い、その後、良否判定1を行う。ロボット10は、良否判定が「良」の場合には作業完了判定を行う。一方、良否判定が「否」の場合には引き抜き動作を行い、再度、挿入動作を行う。つまり、本実施形態に係るロボット10は、最初の挿入動作で失敗した場合に、引き抜き動作及び再度の挿入動作を行うものである。
(ステップS204)良否判定部204は、データベース203から、位置情報プロファイルA、力覚情報プロファイルA、及び、1回目の挿入動作の許容情報Aを読み出し、良否判定1を行う。良否判定部204が1回目の挿入動作が「良」であると判定した場合(YES)、ステップS110へ進む。一方、それ以外の場合(NO)、ステップS105へ進む。
(ステップS207)良否判定部204は、ワークの抜け防止機能が有るか否かを判定する。良否判定部204がワークの抜け防止機能が有ると判定した場合(YES)、ステップS110へ進む。一方、良否判定部204がワークの抜け防止機能が無いと判定した場合(NO)、ワークは、抜けている。その場合、ステップS108へ進む。
このように、本実施形態では、ロボット10は、1回目の挿入動作が「良」であると判定した場合には、当該ワークに対する作業は成功したと判定する。一方、ロボット10は、1回目の挿入動作が「否」であると判定した場合に良否判定2、3を行い、引き抜き動作が「良」であり、かつ、抜け防止機能「有」或いは2回目の挿入動作が「良」である場合に、当該ワークに対する作業は成功したと判定する。
この構成により、ロボット10は、挿入が失敗したときでも、その他の条件により、当該ワークに対する動作を成功したと判定できる。つまり、1度動作が失敗したワークでも、ロボット10は、失敗から回復させることができ、動作を「良」(成功)とすることができる。
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
第3実施形態と第1実施形態を比較すると、制御装置20が、ロボット10の外部に設けられている。他の点(例えば、各構成の機能)は、同じであるので、説明は省略する。
図10は、本発明の第3実施形態に係るロボットシステム100の概略的な構成例を示す図である。ロボットシステム100は、メスコネクタ30にオスコネクタ40を挿入し、勘合させる。ロボットシステム100は、ロボット10、制御装置20を含んで構成される。つまり、ロボットは、把持部11と力覚センサー12を備え、メスコネクタ30とオスコネクタ40とを相対移動させる。制御装置20は、ロボット10を動作させる。制御装置20は、力覚センサー12の出力情報と把持部11の位置情報とを用いて、メスコネクタ30とオスコネクタ40とが相対移動した否かを判定する。
図11は、本実施形態に係るロボットシステム100の機能構成を示す概略ブロック図である。ロボット10は、把持部11、力覚センサー12、アーム部13、支持台14、検出部15、制御装置20を含んで構成される。検出部15は、各軸位置検出部151、力覚検出部152を含んで構成される。制御装置20は、統合制御部201、動作制御部202、データベース203、良否判定部204を含んで構成される。
(変形例)
なお、上記各実施形態において、ロボット10は、良否判定1、2、3で「否」であると判定した場合に、エラーを出力してもよい。ここで、ロボット10は、力覚情報プロファイルが許容範囲にないのか、又は、位置情報プロファイルが許容範囲にないのかに応じて、エラーを分けてもよい。例えば、ロボット10は、力覚情報プロファイルが許容範囲にない場合にエラーコード「E1」を出力し、位置情報プロファイルが許容範囲にない場合にエラーコード「E2」を出力してもよい。また、ロボット10は、力覚情報プロファイル及び位置情報プロファイルが許容範囲にない場合には「E3」を出力してもよい。
このように、ロボット10では、制御装置20は、力覚センサー12の力覚情報を用いて、オスコネクタ40とメスコネクタ30とが相対移動していないと判定した場合に、エラーコード「E1」(第1エラー情報)を出力させる。一方、制御装置20は、把持部11の位置情報を用いて、オスコネクタ40とメスコネクタ30とが相対移動していないと判定した場合に、エラーコード「E1」とは異なるエラーコード「E2」(第2エラー情報)を出力させる。この構成により、ロボット10は、力覚センサー12の力覚情報に基づくエラーコード「E1」と、把持部11の位置情報に基づく把持部11の位置情報を、別々に出力できる。これにより、ロボット10の管理者は、エラーを識別できる。
また、上記各実施形態において、ロボット10は、良否判定1、2、3で力覚情報プロファイル又は位置情報プロファイルのいずれか1つを用いて、そのプロファイルが許容範囲にあるか否かを判定することによって、良否判定を行ってもよい。
また、ロボット10は、所定の条件により、力覚情報プロファイル又は位置情報プロファイルのいずれか1つを用いて良否判定を行うように切り替えてもよい。例えば、ロボット10は、作業動作の回数、動作の回数、良否判定の回数、これらの回数に対する良品の割合、又は、作業動作開始からの経過時間に応じて、この切り替えを行う。また、ロボット10は、力覚情報プロファイル又は位置情報プロファイルに基づいて、この切り替えを行ってもよい。具体的には、ロボット10は、作業動作毎の力覚情報プロファイル又は位置情報プロファイルを比較し、プロファイルがほとんど同じ場合には(例えば、98%以上の確率で、プロファイルのずれが所定の範囲に収まる場合には)、そのプロファイルも用いることを止めてもよい。これにより、ロボット10は、2つのプロファイルを比較する場合と比較して、作業を早めることができる。
また、上記各実施形態において、ロボット10は、教示のときに、許容範囲を決定してもよい。これにより、ロボット10は、実際の対象に即したデータに基づく許容範囲となるため、良否判定の精度を上げることができる。なお、教示は、ロボット10の動作作業を開始する前に管理者が設定するものであってもよいし、動作作業後のプロファイルに基づいてフィードバックしたものであってもよい。
また、上記各実施形態において、ロボット10は、引き抜き動作において、ワーク同士が完全に引き抜かれる手前で、引き抜き動作を完了してもよい。具体的には、引き抜き動作の動作シーケンスにおいて、引き抜きの際の移動量が予め記憶されている。この移動量は、1回目の挿入動作の際の移動量より、小さい値である。ロボット10は、引き抜き動作の動作シーケンスを読み出して、引き抜きの際の移動量だけ、ワークを引き抜く。
引き抜き動作で、ワークを完全に引き抜いてしまった場合、ロボット10は、再度の挿入で、ワーク同士のさらなる位置合わせが必要な場合や、挿入の際の抵抗力が大きくなってしまう場合がある。また、ワークの構造や耐性によっては、ワークが壊れてしまう可能性もある。ロボット10は、ワーク同士が完全に引き抜かれる手前で、引き抜き動作を完了するので、より円滑に、2回目の挿入動作をすることができる。
なお、2回目の挿入動作の際の移動量は、引き抜きの際の移動量と同じであってもよい。
また、上記各実施形態において、ロボット10は、ネジ等の物体40b(第1物体)を、バカ穴を有する物体30b(第2物体)に挿入し、また、引き抜く動作を行ってもよい。
図12は、各実施形態に係るワークの別の一例を表す概略図である。図12(B)は、図12(A)のD−D’断面の断面図である。ネジ40bは、部材301bのバカ穴H1を介して、部材302bのタップ穴H2に螺入される。バカ穴H1は、ネジ40bの外径よりも大きい穴である。
ロボット10は、ワークが「バカ穴」を有すると判定した場合、上述の機能を発揮してもよいし、別の機能を発揮してもよい。例えば、ロボット10は、作業動作の前に、予め記憶するワークの種類を読み出し、ワークが「バカ穴」を有するか否かを判定してもよい。ロボット10は、ワークが「バカ穴」を有すると判定した場合には、力覚情報は用いずに、例えば、位置情報を用いてネジ40bと部材301bとが相対移動したか否かを判定してもよい。すなわち、「バカ穴」は、そこに挿入する挿入物体より大きな穴であるので、挿入物体は、バカ穴と接触することは少ない。したがって、ロボット10は、力覚情報を用いなくても十分な良否判定を行うことができ、力覚情報を用いる場合と比較して、処理負荷を軽減できる。
また、ロボット10は、ワークが「バカ穴」を有すると判定した場合、挿入方向に直交する向きの成分を持つように、ワーク同士を相対移動させてもよい。例えば、ロボット10は、部材301bにネジ40bを挿入後、引き抜き動作を行う。ロボット10は、引き抜き動作の完了後、部材301b又はネジ40bを挿入方向に直交する方向へ動かす。ロボット10は、例えば、挿入方向に直交する方向の力を検出した場合、ネジ40bが部材301bに挿入されていたと判定する。あるいは、ロボット10は、部材301b又はネジ40bが完全に引き抜かれている位置において、部材301b又はネジ40bを挿入方向に直交する方向へ動かし、その後、挿入動作をして、挿入方向の力を検出した場合、ネジ40bが部材301bに挿入されていたと判定する。つまり、ネジ40bをバカ穴H1に当てることで、ネジ40bがバカ穴H1に、挿入されていたことを確認する。判定後、ロボット10は、部材301b又はネジ40bを挿入方向に直交する方向へ動かす前の位置に、部材301b又はネジ40bを戻し、再び、2回目の挿入動作を行う。
また、ロボット10は、ワークが「バカ穴」を有しないと判定した場合には、図3の作業動作を行い、ワークが「バカ穴」を有すると判定した場合には、図9の作業動作を行ってもよい。例えば、「バカ穴」に挿入物体を挿入する場合には、バリ等の挿入障害の心配は少ないため、ロボット10は、図9の作業動作で十分な作業品質を確保できる。
また、ロボット10は、ワークが抜け防止機能を有すると判定した場合には、図3の作業動作を行い、ワークが抜け防止機能を有しないと判定した場合には、図9の作業動作を行ってもよい。例えば、ワークが抜け防止機能を有すると判定した場合には、ロボット10は、図3の作業動作により、抜け防止機能が正常に機能しているか否かを確認できる。なお、ロボット10は、ロボット動作開始の前に、ワークの種類(バカ穴の有無、抜け防止機能の有無)を判定し、図3又は図9のいずれの作業動作を行うかを選択し、選択した作業動作を行ってもよい。
また、上記各実施形態において、ロボット10と、制御装置20とは、有線接続されていてもよいし、無線通信にて接続されていてもよい。また、制御装置20は、力覚情報又は位置情報のいずれか一方あるいは両方が、予め決められた範囲を超えているときは、ロボット10が動作を停止するように、制御してもよい。これにより、ロボット10が周囲に対して、大きな力を作用させてしまうことや、広い範囲に力を作用させてしまうことを防止できる。
また、上記各実施形態において、ロボット10は、一定速、または所定の速度で挿入(嵌合)し、又は、引き抜きを行ってもよい。これにより、ロボット10は、更に正確に良否判定をすることができる。また、上記各実施形態において、ロボット10は、検出と良否判定を、6軸のそれぞれ行ってもよいし、所定の1軸のみで行ってもよい。また、力覚センサー12は、6軸力覚センサーでなく、3軸あるいは単軸の外力検出器でもよい。
また、上記各実施形態において、図13に示すロボット10aのように、2つのマニピュレーターを有する双腕のロボットシステムであってもよいし、床面などに固定されていない移動可能なロボットシステムであってもよい。あるいは、3つ以上のマニピュレーターを有するロボットシステムであってもよい。その場合、挿入動作を行うロボット10と、引き抜き動作を行うロボット10とを異なるものとしてもよい。
図13は、上記各実施形態の変形例に係る双腕のロボット10aの概略的な構成例を示す図である。図13は、ロボット10aの外観を示す正面図である。ただし、制御装置20は、便宜的に表すものであり、ロボット10aの本体内部に設けられている。ロボット10aは、アーム部13A、13Bと、制御装置20を含んで構成される。なお、アーム部13Aは、力覚センサー12A及び把持部11Aを有し、アーム部13Bは、力覚センサー12B及び把持部11Bを有している。
この場合、ロボット10a(制御装置20aの良否判定部204)は、力覚センサー12Aの力覚情報又は力覚センサー12Bの力覚情報のいずれか一方或いは両方と、許容情報に基づいて、良否判定を行っても良い。例えば、ロボット10aは、力覚センサー12Aの力覚から力覚センサー12Bの力覚を差し引いた値(又は除算した値)と、その許容情報に基づいて、良否判定を行っても良い。また、ロボット10aは、把持部11Aの位置情報又は把持部11Bの位置情報のいずれか一方或いは両方と、許容情報に基づいて、良否判定を行っても良い。例えば、ロボット10aは、把持部11Aの位置から把持部11Bの位置を差し引いた相対位置と、その許容情報に基づいて、良否判定を行っても良い。
また、上記各実施形態において、ロボット10、10aのアーム部13の先端には、エンドエフェクタとして、把持部11(ハンド)が取り付けられている場合について説明をした。しかし、本発明はこれに限らず、エンドエフェクタは、ハンドに限らず、例えば、ワークを吸着するものやワークを置くもの、ワークを固定するものであってもよい。
なお、本発明の一態様は、ロボット10、10a、ロボットシステム100における制御方法において、力覚センサー12、12A、12Bの力覚情報を取得する過程と、第1物体と第2物体とを相対移動させる把持部11、11A、11Bの位置情報を取得する過程と、力覚センサー12、12A、12Bの力覚情報と把持部11、11A、11Bの位置情報とを用いて、第1物体と第2物体とが相対移動したか否かを判定する過程、を有する制御方法である。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
なお、上述した実施形態における制御装置20、20aの一部をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、制御装置C1に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上述した実施形態における制御装置C1の一部、または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現しても良い。制御装置C1の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化しても良い。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
10、10a…ロボット、100…ロボットシステム、11、11A、11B…把持部、12、12A、12B…力覚センサー、13、13A、13B…アーム部、14…支持台、15…検出部、151…各軸位置検出部、152…力覚検出部、20、20a…制御装置、201…統合制御部、202…動作制御部、203…データベース、204…良否判定部

Claims (10)

  1. 1物体と第2物体とを相対移動させるアームを備えるロボットの動作を制御する制御部を備え
    前記制御部は、
    前記第1物体と前記第2物体とを第1方向へ相対移動させる第1動作を指令し、
    前記第1動作の後、前記アームに設けられているエンドエフェクタの位置情報と、前記アームと前記エンドエフェクタの間に設けられている力センサーの出力情報と、を用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動したか否かを判定する第1の判定を行い、
    前記第1の判定において、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動したと判定した場合、前記第1物体と前記第2物体とを、前記第1方向とは異なる第2方向へ相対移動させる第2動作を指令し、
    前記第1動作の後、前記第1物体と前記第2物体とが前記第2方向へ相対移動することを防止する移動防止機能を有するか否かを判定する第2の判定を行い、
    前記第2の判定において、前記第1物体と前記第2物体とが前記移動防止機能を有しないと判定した場合、前記第2動作の後、前記第1物体と前記第2物体とを前記第1方向へ相対移動させる第3動作を指令する、
    制御装置。
  2. 時間と前記力センサーの出力情報の許容範囲を対応付けた第1許容情報を記憶するデータベースを含み、
    前記制御部は、時間毎の前記力センサーの出力情報と前記第1許容情報に基づいて、前記第1の判定を行う
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記データベースは、時間と前記エンドエフェクタの位置情報の許容範囲とを対応づけた第2許容情報を記憶
    前記制御部は、時間毎の前記エンドエフェクタの位置情報と前記第2許容情報に基づいて、前記第1の判定を行う
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 前記第2方向は、前記第1方向と逆方向であり、
    前記制御部は、前記第3動作の開始後、前記力センサーの出力情報、前記エンドエフェクタの位置情報、前記第1許容情報および前記第2許容情報を用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動したか否かを判定する第3の判定を行い、
    前記第1の判定に用いられる前記第1許容情報と、前記第3の判定に用いられる前記第1許容情報と、の前記力センサーの出力情報の許容範囲が異なり、
    前記第1の判定に用いられる前記第2許容情報と、前記第3の判定に用いられる前記第2許容情報と、の前記エンドエフェクタの位置情報の許容範囲が異なる、
    請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記第2動作の開始後、前記力センサーの出力情報又は前記エンドエフ
    ェクタの位置情報に基づいて、前記第2の判定を行う、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の制御装置。
  6. 前記第1動作は、前記第1物体と前記第2物体を結合させる動作であり、
    前記第2動作は、前記第1物体と前記第2物体を分離させる動作である、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の制御装置。
  7. 前記第1動作は、前記第1物体と前記第2物体を分離させる動作であり、
    前記第2動作は、前記第1物体と前記第2物体を結合させる動作である、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の制御装置。
  8. 前記制御部は、
    前記第1の判定において、前記力センサーの出力情報を用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動していないと判定した場合に、第1エラー情報を出力
    前記第1の判定において、前記エンドエフェクタの位置情報を用いて、前記第1物体と前記第2物体とが相対移動していないと判定した場合に、前記第1エラー情報とは異なる第2エラー情報を出力る、
    請求項1から請求項のいずれか一項に記載の制御装置
  9. 第1対象物と第2物体とを相対移動させるアームを備え、
    前記アームには力センサーおよびエンドエフェクタが設けられており、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の制御装置によって、前記アームの動作が制御される、ロボット。
  10. ロボットと、
    前記ロボットに設けられるエンドエフェクタと、
    前記ロボットと前記エンドエフェクタとの間に設けられる力センサーと、
    前記請求項1から8のいずれか一項に記載の制御装置と、
    を備える、ロボットシステム。
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