JP2016043455A - ロボットおよびロボットシステム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、このような問題を解決するために創作されたものであって、湾曲面を有さない嵌合部材を嵌合させるロボットおよびロボットシステムの提供を目的とする。
なお、各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
(1)ロボットの構成:
(2)制御部の構成:
(3)エンドエフェクターの構成:
(4)嵌合処理:
(4−1)点接触動作:
(4−2)線接触動作:
(4−3)面接触動作:
(4−4)嵌合動作:
(4−5)異常回復動作:
(5)他の実施形態:
図1Aは本発明の一実施形態にかかるロボット1の斜視図である。図1Aに示すように、ロボット1は、アーム10とエンドエフェクター20と制御部40とを備える。アーム10は、3個の曲げ関節B1〜B3と3個のねじり関節R1〜R3とを有する6軸アームである。曲げ関節B1〜B3とは、アーム10を構成する部材同士が、アーム10の長さ方向に直交する軸を中心に回転する関節である。ねじり関節R1〜R3とは、アーム10を構成する部材同士が、アーム10の長さ方向の軸を中心に回転する関節である。アーム10は、曲げ関節B1〜B3とねじり関節R1〜R3とを動作させるための駆動部としてのモーター群(図1Aにて不図示)を備えている。
制御部40は、ロボット1を制御するためのコンピューターである。本実施形態のように、制御部40はロボット1内に備えられてもよい。また、ロボット1の外部において当該ロボット1と通信可能に備えられ制御部40と、当該ロボット1とでロボットシステムが構成されてもよい。むろん、ロボット1内のコンピューターとロボット1の外部のコンピューターとが協働することにより制御部40が実現されてもよい。
図2Aは、エンドエフェクター20の斜視図である。エンドエフェクター20は、力覚センサーPとグリッパー22とチャック23,23と弾性部材24,24とを備えている。グリッパー22は、把持部としてのチャック23,23を接近および離間させるためのアクチュエーターを備えており、制御部40の出力部M3からの制御信号によってアクチュエーターが制御される。チャック23,23の先端は、アームの先端方向を向いている。互いに接近する方向に対向するチャック23,23の面は互いに平行となっており、当該対向する面の先端部分のそれぞれに弾性部材24,24が貼り付けられている。
図2Bは、嵌合処理における制御部40の制御内容を示す表である。以下、図2Bの表にしたがって嵌合処理にて行う各動作を順に説明していく。図2Bにおいては、各動作のそれぞれについて、位置制御部M1が実行する位置制御の方向が示されている。図2Bにて○が付された欄に対応する方向の位置や姿勢については目標の位置や姿勢が設定され、当該位置や姿勢を実現するように位置制御部M1がモーター群12に指令する制御量を取得する。×が付された欄に対応する方向の位置や姿勢については現在の位置や姿勢を維持するように、位置制御部M1がモーター群12に指令する制御量を取得する。さらに、図2Bにおいては、各動作のそれぞれについて、力制御部M2が実行する力制御の方向が示されている。図2Bにて○が付された欄に対応する方向の力やモーメントに応じてモーター群12に指令する制御量を力制御部M2が取得する。○の下に付された数値は力制御における目標の力を意味する。○が付されているが、目標の力が付されていない欄は、力やモーメントの大きさが正常な範囲(例えば噛み合いを生じさせない範囲)となるようにモーター群12を制御する対象であることを意味する。
次に、制御部40は点接触動作を行う(ステップS100)。点接触動作とは、嵌合部材Wと被嵌合部Qとを点接触させるための動作である。点接触動作において、制御部40は、X方向における目標の位置へと嵌合部材Wを移動させる位置制御を行う。また、点接触動作において、制御部40は、Z方向における力FZが目標の4Nとなるように力制御を行う。
次に、制御部40は線接触動作を行う(ステップS110)。線接触動作とは、被嵌合直線Q1aに対して、嵌合平面W1における嵌合方向Dの直交方向の端を構成する嵌合直線W1aが点接触した状態を維持しながら、嵌合平面W1を被嵌合直線Q1aに線接触させるための動作である。線接触動作において、制御部40は、X方向における目標の位置へと嵌合部材Wを移動させる位置制御を行う。また、点接触動作において、制御部40は、Z方向における力FZが目標の4Nとなるように力制御を行う。
次に、制御部40は面接触動作を行う(ステップS120)。面接触動作とは、被嵌合平面Q1における嵌合方向Dと反対方向の端を構成する被嵌合直線Q1aに対して、嵌合平面W1が線接触した状態を維持しながら、嵌合平面W1を被嵌合平面Q1に面接触させるための動作である。面接触動作において、制御部40は、Y方向の軸まわりの姿勢AYが目標の姿勢AYとなるように嵌合部材Wを回転させる位置制御を行う。また、点接触動作において、制御部40は、X方向とZ方向それぞれにおける力FX,FZが目標の3Nとなるように力制御を行う。
次に、制御部40は嵌合動作を行う(ステップS130)。嵌合動作とは、被嵌合部Qが備える嵌合方向Dに平行な平面である被嵌合平面Q1に対して、嵌合平面W1が面接触した状態を維持しながら、嵌合部材Wを移動させることにより被嵌合部Qに嵌合させるための動作である。嵌合動作において、制御部40は、Z方向における目標の位置へと嵌合部材Wを移動させる位置制御を行う。また、嵌合触動作において、制御部40は、Z方向における力FZが目標の10Nとなるように力制御を行うとともに、Z方向の力制御におけるインピーダンスを他の動作を行う場合よりも変位が生じにくくなるように設定する。これにより、嵌合部材WのZ方向の面が被嵌合部Qの嵌合方向Dの面に突き当たるまで、強く確実に嵌合部材Wを押し込むことができる。なお、制御部40は、X方向についても所定の大きさの力FXで力制御することにより、被嵌合平面Q1と嵌合平面W1とが面接触した状態を維持できる。
制御部40は、力覚センサーPの測定結果に基づいて異常を検出した場合、異常回復動作を行う。例えば、嵌合動作において、Z方向の目標の位置に嵌合部材Wを移動させようとした際に、所定の閾値以上の力やモーメントが力覚センサーPにて計測された場合に、制御部40は、嵌合部材Wが被嵌合部Qに噛み合っているとして、異常を検出してもよい。
前記実施形態においては、面接触動作を1回のみ行ったが、制御部40は、図2Bの括弧内に示すように2回目の面接触動作を行ってもよい(ステップS125)。すなわち、制御部40は、図3Fに示すように被嵌合平面Q1に嵌合平面W1を面接触した状態を維持したまま、X方向の軸まわりの姿勢AXを変化させることにより、図2Cに示す第2被嵌合平面Q2に第2嵌合平面W2を面接触させてもよい。これにより、嵌合部材Wを互いに直交する二方向から位置決めすることができ、より確実に嵌合部材Wを被嵌合部Qに嵌合させることができる。
Claims (9)
- 嵌合方向に平行な平面である嵌合平面を少なくとも1個備える嵌合部材を、前記嵌合方向に移動させることにより被嵌合部に嵌合させる制御部を備える、
ロボット。 - 前記制御部は、前記被嵌合部が備える前記嵌合方向に平行な平面である被嵌合平面に対して、前記嵌合平面が面接触した状態を維持しながら、前記嵌合部材を移動させることにより前記被嵌合部に嵌合させる嵌合動作を行う、
請求項1に記載のロボット。 - 前記制御部は、前記被嵌合平面における前記嵌合方向と反対方向の端を構成する直線である被嵌合直線に対して、前記嵌合平面が線接触した状態を維持しながら、前記嵌合平面を前記被嵌合平面に面接触させる面接触動作を行う、
請求項2に記載のロボット。 - 前記制御部は、前記被嵌合直線に対して、前記嵌合平面における前記嵌合方向の直交方向の端を構成する直線である嵌合直線が点接触した状態を維持しながら、前記嵌合平面を前記被嵌合直線に線接触させる線接触動作を行う、
請求項3に記載のロボット。 - 前記制御部は、異常を検出した場合、
前記嵌合平面または前記被嵌合平面の直交方向に前記嵌合部材を移動させる位置制御と、
前記嵌合平面または前記被嵌合平面の直交方向の力を前記嵌合部材に作用させる力制御と、の少なくとも一方を行う、
請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のロボット。 - 前記制御部は、異常を検出した場合、
前記被嵌合直線まわりに前記嵌合部材を回転させる位置制御と、
前記被嵌合直線まわりのモーメントを前記嵌合部材に作用させる力制御と、の少なくとも一方を行う、
請求項3から請求項5のいずれか一項に記載のロボット。 - 前記制御部は、異常を検出した場合、
前記被嵌合直線と直交し、かつ、前記嵌合平面または前記被嵌合平面と平行な方向に前記嵌合部材を移動させる位置制御と、
前記被嵌合直線と直交し、かつ、前記嵌合平面または前記被嵌合平面と平行な方向の力を前記嵌合部材に作用させる力制御と、の少なくとも一方を行う、
請求項3から請求項6のいずれか一項に記載のロボット。 - 前記嵌合部材を把持する把持部と、
前記嵌合部材と前記把持部との接触部位において前記嵌合部材と前記把持部との間に挟み込まれる弾性部材とを、
さらに備える請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のロボット。 - 嵌合方向に平行な平面である嵌合平面を少なくとも1個備える嵌合部材を、前記嵌合方向に移動させることにより被嵌合部に嵌合させる制御部、
を備えるロボットシステム。
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