JP6360980B2 - 燃料電池セル - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池セルに関する。
従来、内部に燃料ガス流路が形成された燃料電池セルは、燃料ガス流路の排出口から排出される余剰燃料ガスを燃焼させることによって、効率的に昇温できるように構成されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開2015−149295号公報 特開2015−170599号公報
しかしながら、燃料ガス流路の排出口近傍には、燃料ガスの燃焼熱によって生じる熱応力によってクラックが生じやすい。
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、燃料ガスの排出口近傍にクラックが生じることを抑制可能な燃料電池セルを提供することにある。
本発明に係る燃料電池セルは、長手方向に延びる燃料ガス流路が内部に形成された多孔支持基板と、多孔支持基板の端面のうち燃料ガス流路の排出口の周囲に配置された繊維状粒子とを備える。
本発明によれば、燃料ガスの排出口近傍にクラックが生じることを抑制可能な燃料電池セルを提供することができる。
実施形態に係る燃料電池セルの斜視図 図1の切断面Aにおける断面図 実施形態に係る多孔支持基板の端面の平面図 実施形態に係る繊維状物質を示すSEM画像
(燃料電池セル1の構成)
図1は、燃料電池セル1の斜視図である。図2は、図1の切断面Aにおける断面図である。図1の切断面Aは、多孔支持基板10の短手方向に対して垂直な平面である。
燃料電池セル1は、いわゆる横縞型の固体酸化物型燃料電池セル(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)である。燃料電池セル1は、多孔支持基板10、6つの発電部20、表裏接続部30及び緻密シール膜40を備える。
(1)多孔支持基板10
多孔支持基板10は、長手方向に延びる扁平な平板状に形成される。多孔支持基板10の内部には、6本の燃料ガス流路10aが形成される。各燃料ガス流路10aは、多孔支持基板10の長手方向に延びる。発電時、各燃料ガス流路10aには、図示しない燃料マニホールドから燃料ガス(例えば、水素)が供給される。なお、燃料ガス流路10aの本数は、6本に限られない。
各燃料ガス流路10aを流れる燃料ガスのうち発電に使用されなかった余剰燃料ガスは、多孔支持基板10の端面S1に形成された排出口10bから排出される。排出口10bから排出された余剰燃料ガスは、酸素含有ガスと反応して燃焼する。この余剰燃料ガスの燃焼熱によって、燃料電池セル1を効率的に昇温させるとともに、適切な作動温度に維持することができる。
多孔支持基板10の端面S1は、燃料電池セル1の先端部側の端面である。燃料電池セル1の基端部が燃料マニホールドに支持された場合、多孔支持基板10の端面S1は、燃料マニホールドと反対側に位置する。多孔支持基板10の端面S1近傍の微構造については後述する。
多孔支持基板10は、電子伝導性の低い多孔質材料によって構成される。多孔支持基板10は、例えば、CSZ(カルシア安定化ジルコニア)、MgO(酸化ニッケル)とYSZ(イットリア安定化ジルコニア)の複合材料、MgO(酸化ニッケル)とY(イットリア)の複合材料、MgO(酸化マグネシウム)とMgAl(マグネシアアルミナスピネル)の複合材料などによって構成することができる。
多孔支持基板10の気孔率は特に制限されないが、20%〜60%とすることができる。多孔支持基板10の厚さは特に制限されないが、1mm〜10mmとすることができる。
多孔支持基板10は、遷移金属を含有していてもよい。多孔支持基板10における遷移金属の含有率は3000ppm以下が好ましい。遷移金属としては、例えば、Ni、Fe、Co、及びこれらの酸化物が挙げられる。遷移金属の含有率は、多孔支持基板の一部を破断して溶液に溶かしたものを島津製作所社製のICPE-9000を用いてICP発光分光分析(高周波誘導結合プラズマ発光分光分析)することで得られる。多孔支持基板10が遷移金属を酸化物の形態で含有する場合、作動中の還元雰囲気において、遷移金属酸化物の少なくとも一部は遷移金属に還元される。
(2)発電部20
多孔支持基板10の一方の主面には3つの発電部20が長手方向に並べられ、他方の主面にも3つの発電部20が長手方向に並べられている。発電部20の個数は適宜変更することができる。
図2に示すように、各発電部20は、燃料極4、固体電解質層5、空気極6、空気極集電層7及びインターコネクタ8を備える。
燃料極4は、アノードとして機能する。燃料極4は、燃料極集電層41と燃料極活性層42を有する。
燃料極集電層41は、多孔支持基板10上に配置される。本実施形態において、燃料極集電層41は、多孔支持基板10の凹部内に配置されているが、多孔支持基板10の主面上に配置されていてもよい。燃料極集電層41は、NiOを含み、電子伝導性を有する物質によって構成される。燃料極集電層41は、酸素イオン伝導性を有する物質を含んでいてもよい。
燃料極集電層41は、例えば、NiO−8YSZ、NiO−Y、NiO−CSZなどによって構成することができる。燃料極集電層41は多孔質であればよく、その気孔率は特に制限されないが、25%〜50%とすることができる。燃料極集電層41の厚さは特に制限されないが、50μm〜500μmとすることができる。
燃料極活性層42は、燃料極集電層41上に配置される。本実施形態において、燃料極活性層42は、燃料極集電層41の凹部内に配置されているが、燃料極集電層41の表面上に配置されていてもよい。燃料極活性層42は、電子伝導性を有する物質と酸素イオン伝導性を有する物質とによって構成される。
燃料極活性層42は、例えば、NiO−8YSZやNiO−GDC(ガドリニウムドープセリア)などによって構成することができる。燃料極活性層42における酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合は、燃料極集電層41における酸素イオン伝導性を有する物質の体積割合よりも大きいことが好ましい。燃料極活性層42の気孔率は特に制限されないが、25%〜50%とすることができる。燃料極活性層42の厚さは特に制限されないが、5μm〜30μmとすることができる。
固体電解質層5は、燃料極4上に配置される。固体電解質層5は、一のインターコネクタ8から他のインターコネクタ8まで長手方向に延びる。このように、燃料電池セル10の長手方向において、固体電解質層5とインターコネクタ8とが交互に配置されることによって、多孔支持基板10側の燃料ガスと空気極6側の酸素含有ガス(例えば、空気)との混合を防止するガスバリア層が構成されている。本実施形態において、固体電解質層5は、緻密シール膜40と一体的に形成されている。
固体電解質層5は、酸化物イオン伝導性が電子伝導性より高い緻密質材料によって構成される。固体電解質層5は、ジルコニアを主成分として含むことができる。固体電解質層5を構成する材料としては、例えば、3YSZ、8YSZ、ScSZなどを用いることができる。固体電解質層5の気孔率は、多孔支持基板10や燃料極4の気孔率よりも低い。固体電解質層5の気孔率は、20%以下とすることができ、10%以下であることが好ましい。固体電解質層5の厚さは特に制限されないが、3μm〜50μmとすることができる。
空気極6は、固体電解質層5上に配置される。空気極6は、混合導電性を有する多孔質材料によって構成される。空気極6を構成する材料としては、例えば、(La,Sr)(Co,Fe)O(LSCF、ランタンストロンチウムコバルトフェライト)、(La,Sr)FeO(LSF、ランタンストロンチウムフェライト)、La(Ni,Fe)O(LNF、ランタンニッケルフェライト)、(La,Sr)CoO(LSC、ランタンストロンチウムコバルタイト)などが挙げられる。空気極6の厚さは特に制限されないが、10〜100μmとすることができる。
空気極集電層7は、空気極6上に配置される。空気極集電層7は、電子伝導性を有する多孔質材料によって構成される。空気極集電層7は、例えば、LSCF、LSC、Ag(銀)、Ag−Pd(銀パラジウム合金)などによって構成することができる。空気極集電層7の厚さは特に制限されないが、50μm〜500μmとすることができる。
インターコネクタ8は、燃料極集電層41上に配置される。本実施形態において、インターコネクタ8は、燃料極集電層41の凹部内に配置されているが、燃料極集電層41の表面上に配置されていてもよい。インターコネクタ8は、電子伝導性を有する緻密材料によって構成される。
インターコネクタ8は、例えば、LaCrO(ランタンクロマイト)や(Sr,La)TiO(ストロンチウムチタネート)によって構成することができる。インターコネクタ8の気孔率は、20%未満が好ましく、10%以下がより好ましく、8%以下がさらに好ましい。インターコネクタ8は、固体電解質層5とともにガスバリア層として機能する。インターコネクタ8の厚さは、例えば、10〜100μmとすることができる。
(3)表裏接続部30
表裏接続部30は、図1に示すように、多孔支持基板10の一端部に設けられる。表裏接続部30は、多孔支持基板10の一端部に巻回されている。
表裏接続部30は、図2に示すように、一方の主面側の発電部20のインターコネクタ8と、他方の主面側の発電部20の空気極集電層7とに接続される。本実施形態において、表裏接続部30は、他方の主面側の発電部20の空気極集電層7と一体的に形成されている。
表裏接続部30は、導電性セラミックス材料によって構成することができる。表裏接続部30を構成する材料としては、LSCF、LSC、La(Ni、Fe、Cu)O、及びこれらの2種以上を含む複合材料を用いることができる。
表裏接続部30の気孔率は特に制限されないが、例えば25%〜50%とすることができる。表裏接続部30の厚さは特に制限されないが、50μm〜500μmとすることができる。
(4)緻密シール膜40
緻密シール膜40は、多孔支持基板10の外表面を覆う。本実施形態において、緻密シール膜40は、各発電部20の固体電解質層5と一体的に形成されている。緻密シール膜40は、ガスバリア層として機能する。
緻密シール膜40は、緻密質材料によって構成することができる。緻密質材料としては、例えば、YSZ、ScSZ、ガラス、スピネル酸化物などが挙げられる。
(多孔支持基板10の端面S1近傍の微構造)
(1)燃料ガス流路10aと排出口10b
図3は、多孔支持基板10の端面S1の平面図である。端面S1には、6本の燃料ガス流路10aに対応する6つの排出口10bが形成される。6本の燃料ガス流路10aは、2本の中央部流路a1と、2本の端部流路a2と、2本の中間部流路a3とを含む。6つの排出口10bは、2つの中央部排出口b1と、2つの端部排出口b2と、2つの中間部排出口b3とを含む。
2本の中央部流路a1は、6本の燃料ガス流路10aのうち短手方向中央とその近傍に配置された燃料ガス流路10aである。具体的には、短手方向中央を中心として、短手方向における多孔支持基板10の全長の1/3程度の範囲に配置された燃料ガス流路10aを、中央部流路a1とすることができる。本実施形態では、6本の燃料ガス流路10aのうち2本が中央部流路a1となっているが、中央部流路a1の本数は、多孔支持基板10の全長と燃料ガス流路10aの本数及びサイズとに応じて適宜変更できる。
2つの中央部排出口b1は、2本の中央部流路a1に対応する。2つの中央部排出口b1は、6つの排出口10bのうち短手方向の中央部に位置する排出口10bである。具体的には、短手方向の中央を中心として、短手方向における多孔支持基板10の全長の1/3程度の範囲に配置された排出口10bが中央部排出口b1である。
2本の端部流路a2は、6本の燃料ガス流路10aのうち短手方向の端部に位置する燃料ガス流路10aである。2つの端部排出口b2は、2本の端部流路a2に対応する。2つの端部排出口b2は、6つの排出口10bのうち短手方向の端部に位置する排出口10bである。
2本の中間部流路a3それぞれは、中央部流路a1と端部流路a2との間に位置する燃料ガス流路10aである。本実施形態では、中央部流路a1と端部流路a2との間に中間部流路a3が1つだけ配置されているが、中間部流路a3の本数は、多孔支持基板10の全長と燃料ガス流路10aの本数及びサイズとに応じて適宜変更できる。2つの中間部排出口b3は、2本の中間部流路a3に対応する。2つの中間部排出口b3は、中央部排出口b1と端部排出口b2との間に位置する排出口10bである。
(1)繊維状物質
図3に示すように、多孔支持基板10の端面S1の平面視において、各中央部排出口b1の周囲には、繊維状物質が配置された第1領域R1が設けられている。この繊維状物質によって余剰燃料ガスの燃焼熱を効率的に放熱することができるため、多孔支持基板10の端面S1から内部に向かう温度勾配が緩和される。その結果、各中央部排出口b1の周囲における熱応力が緩和されるため、多孔支持基板10の端面S1のうち中央部排出口b1近傍にクラックが生じることを抑制できる。この繊維状物質による効果は実験的にも確認済みである。
本実施形態において、第1領域R1は、環状(O字状)に形成されているが、C字状や半円状に形成されていてもよいし、断続的(例えば、破線状)に形成されていてもよい。第1領域R1の幅W1は特に制限されないが、中央部排出口b1の直径r1の1/4倍〜1倍とすることができる。ただし、第1領域R1の幅W1は全体的に一様でなくてもよい。中央部排出口b1の直径r1は特に制限されないが、例えば0.2mm〜2.0mmとすることができる。
本実施形態において、第1領域R1の面積は、後述する端部排出口b2の周囲に設けられる第2領域R2の面積よりも広いことが好ましい。これによって、端部排出口b2よりも高温になりやすい中央部排出口b1周辺の広範囲においてクラックを抑制できる。
ここで、図4は、第1領域R1をSEM(走査型電子顕微鏡)で10000倍に拡大した画像である。図4に示すように、繊維状物質は、多孔支持基板10の構成粒子上に配置される。繊維状物質は、複数本が三次元的に組み合わされることによって網目状構造体を構成していてもよい。この網目状構造体は、部分的にウール状の塊を形成していてもよい。
繊維状物質は、燃料電池セル1の作動温度(例えば、600〜800℃)に耐えられる酸化物によって構成される。このような酸化物としては、典型的にはセラミックスのような無機材料を用いることができる。無機材料としては、例えば、MgO、MgAl,ガラスウールなどのうち少なくとも1つを用いることができる。
繊維状物質の平均長さは特に制限されないが、放熱効果を考慮すれば、5μm以上であることが好ましい。繊維状物質による放熱効果は、平均長さが長いほど向上するが、その取り扱い性を考慮すれば、100μm以下であることが好ましい。繊維状物質の平均直径は特に制限されないが、例えば、10nm以上100nm以下とすることができる。繊維状物質の平均長さと平均直径は、第1領域R1を10000倍に拡大したSEM画像において、20本の繊維状物質の長さと直径を算術平均することによって得られる。
図4に示す例では、繊維状物質が多孔支持基板10を部分的に覆うように配置されている。繊維状物質の量は特に制限されないが、放熱効果を考慮すれば、第1領域R1を10000倍に拡大したSEM画像において、繊維状物質が多孔支持基板10の面積の25%以上75%以下を覆うように配置されていることが好ましい。
なお、繊維状物質は、中央部流路a1の内面S2(図2参照)のうち中央部排出口b1の近傍にも配置されていることが好ましい。これによって、中央部排出口b1の周囲にクラックが生じることをより抑制することができる。中央部流路a1の内面S2において繊維状物質が配置される幅(深さ)は特に制限されないが、例えば0.1mm〜2.0mmとすることができる。
また、図3に示すように、各端部排出口b2の周囲には、繊維状物質が配置された第2領域R2が設けられている。これによって、余剰燃料ガスの燃焼熱を効率的に放熱して多孔支持基板10の端面S1から内部に向かう温度勾配を緩和できるため、端部排出口b2近傍にクラックが生じることを抑制することができる。繊維状物質の構成は上述のとおりである。第2領域R2の面積は、第1領域R1の面積より小さくてもよい。
本実施形態において、第2領域R2は、環状に形成されているが、C字状や半円状に形成されていてもよいし、断続的に形成されていてもよい。第2領域R2の幅W2は特に制限されないが、端部排出口b2の直径r2の1/6倍〜1倍とすることができる。ただし、第2領域R2の幅W2は全体的に一様でなくてもよい。端部排出口b2の直径r2は特に制限されないが、中央部排出口b1の直径r1と同等にすることができる。
なお、繊維状物質は、端部流路a2の内面S2のうち端部排出口b2近傍にも配置されていることが好ましい。
また、図3に示すように、各中間部排出口b3の周囲には、繊維状物質が配置された第3領域R3が設けられている。これによって、余剰燃料ガスの燃焼熱を効率的に放熱して多孔支持基板10の端面S1から内部に向かう温度勾配を緩和できるため、中間部排出口b3近傍にクラックが生じることを抑制できる。繊維状物質の構成は上述のとおりである。
本実施形態において、第3領域R3は、環状に形成されているが、C字状や半円状に形成されていてもよいし、断続的に形成されていてもよい。第3領域R3の幅W3は特に制限されないが、中間部排出口b3の直径r3の1/5倍〜1倍とすることができる。ただし、第3領域R3の幅W3は全体的に一様でなくてもよい。中間部排出口b3の直径r3は特に制限されないが、中央部排出口b1の直径r1と同等にすることができる。
第3領域R3の面積は、第2領域R2の面積より大きいことが好ましい。これによって、端部排出口b2よりも高温になりやすい中間部排出口b3周辺の広範囲においてクラックを抑制することができる。第3領域R3の面積は、第1領域R1の面積より小さくてもよい。
なお、繊維状物質は、中間部流路a3の内面S2のうち中間部排出口b3の近傍にも配置されていることが好ましい。
(燃料電池セル1の製造方法)
燃料電池セル1の製造方法の一例について説明する。
まず、多孔支持基板10の粉末に造孔材とバインダーを添加して調製した坏土を押出成形することによって、6本の燃料ガス流路10aを有する多孔支持基板10の成形体を形成する。
次に、燃料極集電層41の材料をペースト化して、多孔支持基板10の成形体上に印刷することによって、燃料極集電層41の成形体を形成する。続いて、燃料極活性層42の材料をペースト化して、燃料極集電層41の成形体上に印刷することによって、燃料極活性層42の成形体を形成する。
次に、インターコネクタ8の材料をペースト化して、燃料極集電層41の成形体上に印刷することによって、インターコネクタ8の成形体を形成する。
次に、固体電解質層5の材料をペースト化して、燃料極活性層42の成形体上に印刷することによって、固体電解質層5の成形体を形成する。この際、固体電解質5の材料のペーストを多孔支持基板10の第1主面S1、第2主面S2、第1側面S3及び第2側面S4にも印刷することによって、緻密シール膜40の成形体を固体電解質層5の成形体と一体的に作製する。
次に、多孔支持基板10、燃料極4、インターコネクタ8、固体電解質層5及び緻密シール膜40の成形体を共焼成(1300〜1600℃、2〜20時間)する。
次に、空気極6の材料をペースト化して、固体電解質層5上に印刷することによって、空気極6の成形体を形成する。続いて、空気極集電層7の材料をペースト化して空気極6の成形体上に印刷することによって、空気極集電層7の成形体を形成する。
次に、空気極6及び空気極集電層7の成形体を焼成(900〜1100℃、1〜20時間)する。
次に、無機材料(MgO粉、MgAl粉,ガラスウールなど)と分散剤とバインダーを混合した混合溶液を多孔支持基板10の端面S1に塗布する。この際、各燃料ガス流路10aの内面S2にも繊維状物質を配置する場合には、混合溶液を内面S2にも所望深さで塗布する。
次に、塗布された混合溶液を熱処理(750〜1000℃、1〜4時間)することによって、端面S1及び内面S2に繊維状物質を固着させる。
(変形例)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記実施形態では、本発明に係る多孔支持基板10を横縞型の固体酸化物型燃料電池セルに適用した場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、多孔支持基板10は、いわゆる縦縞型の固体酸化物型燃料電池セルにも適用することができる。縦縞型の固体酸化物型燃料電池セルは、絶縁性の多孔支持基板と、多孔支持基板の一方の主面上に順次形成された燃料極、固体電解質層及び空気極と、多孔支持基板の他方の主面上に形成されたインターコネクタとを備える。
上記実施形態では、図3に示すように、幅W1>幅W3>幅W2の関係が成立することとしたが、不等号の少なくとも1つは等号であってもよいし、不等号の少なくとも1つは逆であってもよい。
上記実施形態では、図3に示すように、第1乃至第3領域R1〜R3それぞれが一様な環状に形成されることとしたが、これに限られるものではない。第1乃至第3領域R1〜R3それぞれは、不規則な複雑形状であってもよい。第1乃至第3領域R1〜R3それぞれが不規則な複雑形状である場合、幅W1〜幅W3は、第1乃至第3領域R1〜R3それぞれの最大幅である。
1 燃料電池セル
10 多孔支持基板
10a 燃料ガス排出路
a1 中央部流路
a2 端部流路
a3 中間部流路
10b 排出口
b1 中央部排出口
b2 端部排出口
b3 中間部排出口
S1 端面
S2 内面

Claims (3)

  1. 長手方向に延びる燃料ガス流路が内部に形成された多孔支持基板と、
    前記多孔支持基板の端面のうち前記燃料ガス流路の排出口の周囲に配置された繊維状物質と、
    を備
    前記繊維状物質の平均長さは、5μm以上100μm以下であり、
    前記繊維状物質の平均直径は、10nm以上100nm以下である、
    燃料電池セル。
  2. 前記燃料ガス排出路の内面のうち前記排出口の近傍に配置された繊維状物質を備える、請求項1に記載の燃料電池セル。
  3. 長手方向に延びる燃料ガス流路が内部に形成された多孔支持基板と、
    前記多孔支持基板の端面のうち前記燃料ガス流路の排出口の周囲に配置された繊維状物質と、
    を備え
    前記多孔支持基板は、前記燃料ガス流路を含む複数の燃料ガス流路を有し、
    前記多孔支持基板の前記端面には、前記排出口を含む複数の排出口が形成されており、
    前記複数の排出口は、前記長手方向に直交する短手方向に並んでおり、前記短手方向の中央部に位置する中央部排出口と、前記短手方向の端部に位置する端部排出口とを含み、
    前記端面の平面視において、前記中央部排出口の周囲において前記繊維状物質が配置された第1領域の面積は、前記端部排出口の周囲において前記繊維状物質が配置された第2領域の面積より大きい、
    燃料電池セル。
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