JP6360429B2 - 給電システムとこれを用いた劣化検出システム及び方法 - Google Patents

給電システムとこれを用いた劣化検出システム及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6360429B2
JP6360429B2 JP2014237935A JP2014237935A JP6360429B2 JP 6360429 B2 JP6360429 B2 JP 6360429B2 JP 2014237935 A JP2014237935 A JP 2014237935A JP 2014237935 A JP2014237935 A JP 2014237935A JP 6360429 B2 JP6360429 B2 JP 6360429B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power
deterioration
detection sensor
data
moving body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014237935A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016101036A (ja
Inventor
雄一郎 小澤
雄一郎 小澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Aerospace Co Ltd
Original Assignee
IHI Aerospace Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Aerospace Co Ltd filed Critical IHI Aerospace Co Ltd
Priority to JP2014237935A priority Critical patent/JP6360429B2/ja
Publication of JP2016101036A publication Critical patent/JP2016101036A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6360429B2 publication Critical patent/JP6360429B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、電源のない構造物に取り付けた被給電体に給電する給電システムとこれを用いた劣化検出システム及び方法に関する。
例えばトンネル、橋梁、ダム、護岸、などの人工構造物や、斜面や岩壁等の自然構造物には、電源が無い。そのためこのような構造物に電力を必要とする装置を取り付けた場合、それを駆動するための電源の確保が必要となる。これを解決するものとして、例えば特許文献1が開示されている。
特許文献1に開示された劣化検出方法は、トンネルを走行車で走行しながら、トンネルの内部に埋設されたセンサに電磁波を送信して給電し、センサがその電力を用いて送信するデータを走行車で受信するものである。
特開2005−30811号公報
上述の特許文献1の劣化検出方法では、データの送信に必要な電力をセンサに供給するには、走行車を低速度もしくは停止させ、給電時間を確保しなければならない。そのため走行車が走行する一車線を通行止めにして一般車両の交通を妨げなければ、この方法で検査をできなかった。
また給電に時間がかかり、道路を通行止めにする必要があるため、構造物の状態を頻繁に検査できない。つまり、例えば検査の次の日に大雨で地盤が緩んだり、地震でトンネルが歪んだりといった劣化が生じた場合、従来の劣化検出方法では、それを把握できなかった。このように従来の劣化検出方法では、日常的に構造物の状態を監視することができなかった。
また従来の劣化検出方法では、走行車を低速度もしくは停止させて給電しなければならないため、たとえ鉄道のように高い頻度で営業車両が走行していたとしても、それとは別の検査専用の走行車を用意し走行させなければならず、営業車両の運転を停止させ、検査の時間を設けなければならない分、検査の効率が悪かった。
さらに電磁波の強度は法規制されているため、電磁波を必要以上に強く発信することはできない。そのため給電に時間がかかるという従来の劣化検出方法の課題を電磁波の強度を強くすることで解決することはできなかった。
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、移動する移動体から安全な強度の電磁波で位置が固定された被給電体に給電できる給電システムとこれを用いた劣化検出システム及び方法を提供することにある。
本発明によれば、位置が固定された被給電体に電磁波により電力を給電する給電システムであって、
前記被給電体から間隔を隔てた近傍位置を移動しながら前記被給電体に向けて前記電磁波を発信する移動体を備え、
前記移動体は、移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置され前記電磁波を発信する複数の送電器と、
前記移動体の現在位置を検知し、各送電器の前記電磁波の発信及び切断を制御する制御器と、を有し、
前記制御器は、前記現在位置と既知の前記被給電体の前記位置とから、前記被給電体と各送電器との位置関係を計算し、前記被給電体に近接する前記送電器に前記電磁波を発信させ、前記移動体の移動に合わせて前記電磁波の前記発信をする前記送電器を順次切り替えるように、前記送電器を制御する、ことを特徴とする給電システムが提供される。
また本発明によれば、構造物の劣化を検出する上述の給電システムを用いた劣化検出システムであって、
前記被給電体は、前記構造物に取り付けられ給電された前記電力で前記構造物の劣化状態を検知し劣化データとして送信可能な検知センサであり、
前記移動体は、前記劣化データを受信するデータ受信機を有し、
前記検知センサは、前記劣化状態の検知と前記劣化データの送信とに必要とする前記電力の給電が完了した後に前記劣化データを送信する、ことを特徴とする給電システムを用いた劣化検出システムが提供される。
また前記移動体は、移動方向に直列に連結された複数の車両を有する列車であり、
前記送電器は、複数の車両にわたり移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置され、
前記データ受信機は、移動方向の後方に位置する前記車両に配置されている。
また前記移動体は、別々に移動可能な複数の車両又は船舶を有し、
各車両又は各船舶は、前記制御器、前記送電器、及び前記データ受信機を有し、
前記制御器は、各車両又は各船舶が前記近傍位置を移動するときに、前記電磁波の前記発信をするように前記送電器を制御し、
前記近傍位置を前記電力の給電の完了の後に移動する前記車両又は前記船舶の前記データ受信機は、前記劣化データを受信する。
また前記移動体は、移動方向の前後に延びた車体を有する車両、又は移動方向の前後に延びた船体を有する船舶であり、
前記送電器は、前記車体又は前記船体に、移動方向の前後に互いに間隔を隔てて設けられており、
前記データ受信機は、前記車体又は前記船体の後部に搭載される。
また本発明によれば、位置が固定された被給電体に電磁波により電力を給電する給電方法であって、
前記被給電体から間隔を隔てた近傍位置を移動しながら前記被給電体に向けて前記電磁波を発信する移動体を準備し、
前記移動体に、前記電磁波を発信する複数の送電器を移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置して取り付け、
前記移動体の現在位置を検知する制御器を該移動体に取り付け、
前記現在位置と既知の前記被給電体の前記位置とから、前記被給電体と各送電器との位置関係を前記制御器で計算し、前記被給電体に近接する前記送電器から前記電磁波を発信し、前記移動体の移動に合わせて前記電磁波の前記発信をする前記送電器を順次切り替える、ことを特徴とする給電方法が提供される。
また本発明によれば、構造物の劣化を検出する劣化検出方法であって、
(A)電磁波により給電された電力で前記構造物の劣化状態を検知し劣化データとして送信可能な検知センサを前記構造物に取り付け、
(B)前記構造物から間隔を隔てた近傍位置を移動可能な移動体に、前記電磁波を発信する複数の送電器を移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置し取り付け、前記劣化データを受信するデータ受信機を取り付け、
(C)前記移動体で前記近傍位置を移動しながら、各送電器で前記検知センサに向けて前記電磁波を発信し、
(D)前記劣化状態の検知と前記劣化データの送信とに必要とする電力の給電が完了した後に、前記検知センサから前記劣化データを送信し、該劣化データを前記移動体で受信するものであり、
前記(C)において、前記移動体の現在位置と既知の前記検知センサの位置とから、前記検知センサと各送電器との位置関係を計算し、前記検知センサに近接する前記送電器から前記電磁波を発信し、前記移動体の移動に合わせて前記発信をする前記送電器を順次切り替える、ことを特徴とする劣化検出方法が提供される。
上述した装置と方法によれば、複数の送電器が、移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置されており、移動体が移動している間に制御器が電磁波を発信する送電器を次々に切り替え、被給電体に近接する送電器から電磁波を発信するため、被給電体の近傍を移動体が通過している間中、被給電体に給電できる。そのため、本発明の給電システムは、一般の列車、車両、若しくは船舶と同等の移動速度で移動する移動体からでも、その位置が固定された被給電体に電力を給電することができる。
また本発明の装置と方法は、複数回給電を繰り返すことにより被給電体の給電を完了させるので、発信する電磁波が安全な強度であっても、被給電体の給電を完了させることができる。
本発明の給電システムの説明図である。 本発明の給電方法の説明図である。 本発明の劣化検出システムの第1実施形態の全体説明図である。 本発明の検知センサの説明図である。 本発明の劣化検出システムと方法の説明図である。 本発明の劣化検出システムの第2実施形態の説明図である。 本発明の劣化検出システムの第3実施形態の説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明の給電システム1の説明図である。図1(A)は、給電システム1の斜視図であり、図1(B)は、近傍位置Pと近接位置Qの説明図である。
本発明の給電システム1は、位置が固定された構造物Xに取り付けられた被給電体2に、電磁波により電力を給電するシステムである。図1において被給電体2は、構造物Xに取り付けられることにより位置が固定されている。被給電体2は、電磁波により給電される電力を蓄電できる電力を必要とする装置であり、例えばセンサ、中継器、等の電気機器である。
本発明の給電システム1は、被給電体2から間隔を隔てた近傍位置P(以下、単に近傍位置P)を移動しながら、被給電体2に向けて電磁波を発信する移動体3を備える。移動体3は、複数の送電器Fと制御器5とを有する。
ここで近傍位置Pとは、図1(B)に示すように、送電器Fから発信される電磁波が被給電体2に届く位置(以下、近接位置Q)を一部に含む位置であるが、近傍位置Pの全ての範囲から被給電体2に電磁波が届く必要はない。
移動体3は、鉄道、地下鉄、モノレール、又はリニアモーターカー、等の電車や路面電車、ディーゼル列車、自動車、大型自動車、バス等の車両、海上を往航する船舶のいずれでもよく、その他の移動体であってもよい。また移動体3は、日常的に運転されている営業列車や営業車両、営業用の船舶であってもよく、検査専用の列車や車両、船舶であってもよい。
複数の送電器Fは、その移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置されて移動体3に取り付けられており、電磁波を発信する。送電器Fは、マイクロ波による非接触給電に限定せず、他の非接触給電方式で電力を供給するものであっても良い。また送電器Fが発信する電磁波は、安全な強度の範囲内であることが好ましい。
送電器Fが発信する電磁波は、マイクロ波や光であってもよい。
制御器5は、移動体3の現在位置を検知し、各送電器Fの電磁波の発信及び切断を制御する制御装置である。制御器5は、移動体3の現在位置を検知する位置検出装置を有する。
位置検出装置は、人工衛星から受信したGPS座標から現在位置を算出して特定するGPS受信機であることが好ましい。しかしそれに限らず位置検出装置は、地磁気から現在位置を算出する地磁気センサであってもよく、その他の現在位置を特定するセンサであってもよい。
もしくは位置検出装置は、移動体3の位置を積分値により求める加速度センサやジャイロセンサであることが好ましい。移動体3に既設の速度計で求めた速度情報を積分して制御器5が使用する位置情報として転用してもよい。
制御器5は、移動体3の現在位置と既知の被給電体2の位置とから、被給電体2と各送電器Fとの位置関係を計算し、被給電体2に近接する送電器Fに電磁波を発信させる。
ここで「被給電体2に近接する送電器F」とは、ある被給電体2の近接位置Qの範囲内に位置する送電器Fを意味する。
制御器5は、移動体3の移動に合わせて、電磁波の発信をする送電器Fを順次切り替える。それにより1つの被給電体2に対して代わる代わる複数の送電器Fで給電することができる。
図2は、本発明の給電方法の説明図である。図2(A)から図2(C)にかけて時間が経過する。また移動体3は、図2の右から左に向って移動する。なお、被給電体2の右隣に描かれた棒グラフYは、被給電体2の充電量を示している。
(ステップS1)まず、被給電体2から間隔を隔てた近傍位置Pを移動しながら近接位置Qで被給電体2に向けて電磁波を発信する移動体3を準備する。そして準備した移動体3に、電磁波を発信する複数の送電器Fを移動体3の移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置する。また移動体3の現在位置を検知する制御器5を移動体3に取り付ける。
(ステップS2)次いで、移動体3の現在位置と既知の被給電体2の位置とから、被給電体2と各送電器Fとの位置関係を制御器5で計算し、被給電体2に近接する送電器Fから電磁波を発信し、移動体3の移動に合わせて電磁波の発信をする送電器Fを順次切り替える。
具体的に制御器5は、移動体3における送電器Fの相対位置と移動体3の現在位置から、送電器Fの現在位置を求める。制御器5は、送電器Fの現在位置と、被給電体2の既知の位置(例えば緯度、経度等)を比較し、その距離が予め設定した値より小さくなった送電器F(すなわち被給電体2に近接する送電器Fであり、被給電体2の近接位置Qの範囲内に位置する送電器F)に向けて電磁波の発信を開始する旨の開始信号を出力する。開始信号を受信した送電器Fは、電磁波の発信を開始する。
例えば図2(A)に示すように、最前に位置する送電器F(以下、送電器F1)が近接位置Qに来たときに、制御器5が送電器F1を制御し、送電器F1が電磁波を発信する。それにより被給電体2(例えば後述の検知センサ102)の蓄電池11(図4を参照)には、図2(A)の棒グラフYに示すように、送電器F1から給電された分の電力が蓄えられる。
制御器5は、常に送電器Fの現在位置と、被給電体2の既知の位置との比較をし続ける。そして電磁波を発信していた送電器Fの現在位置と被給電体2との距離が所定の値より大きくなったとき(すなわち送電器Fが被給電体2の近接位置Qの範囲外に移動したとき)に、制御器5は、電磁波を切断する旨の切断信号をその送電器Fに向けて出力する。送電器Fは、その切断信号を受信し、電磁波を切断する。
例えば図2(B)に示すように移動体3の移動により送電器F1が近接位置Qより前方にまで移動すると、制御器5が送電器F1を制御し、送電器F1の電磁波を切断する。
制御器5は、このような送電器Fと被給電体2との相対距離の計算と、開始信号と切断信号の出力とを、全ての送電器Fについてそれぞれ行う。なお制御器5は、被給電体2が複数ある場合には、送電器Fに最も近い被給電体2と送電器Fとの相対距離をそれぞれ求める。
例えば図2(B)に示すように、最前から2番目に位置する送電器F(以下、送電器F2)が近接位置Qに来ると、制御器5は送電器F2を制御し、送電器F2が電磁波を発信する。図2(B)の棒グラフYに表した充電量が図2(A)より増加していることから解るように、被給電体2の蓄電池11には、予め蓄えられていた電力に加えて送電器F2から給電された電力が蓄えられる。
これらの図2(A)(B)のプロセスを最後尾に位置する送電器Fnまで繰り返す。それにより被給電体2は、送電器Fの個数(1〜n個)にあたる回数だけ給電されることになる。つまり例えば移動体3が送電器Fをn個有している場合に、1つの被給電体2は、電磁波による給電をn回受けることになる。それにより被給電体2は、n回分の電力を蓄積することができる。
このように被給電体2が、送電器Fの個数分、繰り返し電磁波を受信することにより、給電が繰り返されるため、発信する電磁波が弱くても、図2(C)に示すように被給電体2の給電を完了することができる。
本発明の給電システム1は、移動体3が移動している間に制御器5が電磁波を発信する送電器Fを次々に切り替え、被給電体2に近接する送電器Fから電磁波を発信する。それにより本発明の給電システム1は、被給電体2の近傍を移動体3が通過している間中、被給電体2に給電できる。そのため、本発明の給電システム1は、この構成により、一般の列車、車両、若しくは船舶と同等の移動速度で移動体3が移動していても、位置が固定された被給電体2に移動体3から電力を給電することができる。
次に、本発明の給電システム1を用いた劣化検出システム100について説明する。
(第1実施形態)
図3〜5は、劣化検出システム100の第1実施形態の説明図である。
図3は、本発明の劣化検出システム100の第1実施形態の全体説明図である。
図4は、本発明の検知センサ102の説明図である。図4(A)は、検知センサ102の第1実施例の説明図であり、図4(B)は、第1実施例の検知センサ102の構成の説明図である。図4(C)は、検知センサ102の第2実施例の説明図であり、図4(D)は、検知センサ102の第3実施例の説明図である。なお、図4(A)(B)において、1つの検知センサ102のみ、その構成を詳しく図に表し、その他の検知センサ102は、その描写を省略している。図4(D)において、1つの第1検知センサ102Hと第2検知センサ102Jについてのみ、その構成を詳しく図に表し、その他の第1検知センサ102Hと第2検知センサ102Jについては、制御装置12とデータ送信機4の描写を省略している。
本発明の劣化検出システム100は、構造物Xの健全性を監視するために、構造物Xの劣化を検出するシステムである。ここで「健全性の監視」とは、主に、構造物Xの形状の変化の有無を監視することを意味するが、他の方法による監視であってもよい。
構造物Xは、例えばトンネル、橋梁、ダム、建物、護岸、道路、線路等の人工の構造物Xや、斜面や岩壁等の自然の構造物X等である。構造物Xは、例えば建物のように電源が確保された構造物であってもよいが、トンネル、橋梁、ダム、護岸、道路、線路、斜面や岩壁等のように電源が無い構造物であってもよい。図3には、構造物Xとして、トンネル、斜面、橋梁を図示している。
劣化検出システム100は、検知センサ102と移動体103を備える。検知センサ102は、上述した被給電体2の一例である。また本発明の劣化検出システム100は、検知センサ102から回収した劣化データを遠隔に位置する指令本部Rに送信する遠隔送信機108を有していることが好ましい。
検知センサ102は、構造物Xに取り付けられたセンサである。検知センサ102は、例えば構造物Xの表面に貼り付けられて、又は構造物Xの壁の内部に埋設されて取り付けられていることが好ましい。
また図4において本発明の検知センサ102は、外部から受ける電磁波を電力に変換し、その電力を充電できる充電式の蓄電池11と、劣化状態の検知と劣化データの送信とに必要とする電力の給電が完了した後に劣化データを送信するデータ送信機4とを有する。
なお、本発明の蓄電池11は、例えばバッテリ又はキャパシタである。
(検知センサ102の第1実施例)
図4(A)に示す検知センサ102の第1実施例は、ひずみゲージである。図4(B)に示すように検知センサ102の第1実施例は、その内部に、抵抗14に電力を流す充電式の蓄電池11と、蓄電池11に接続された複数の抵抗14と、蓄電池11を制御し、抵抗値を検知するセンサ15と、抵抗値を劣化データとして送信するデータ送信機4と、データ送信機4を制御する制御装置12を有する。構造物Xの構造(もしくは形状)が変化すると、構造物Xの表面又は構造物Xの壁の内部に取り付けられた検知センサ102に外力が加わり、ひずみが生じる。ひずみが生じると、ひずみゲージの抵抗値が増減する。図4(A)において、ひずみが生じた検知センサ102Dを斜線で示す。
各検知センサ102の劣化データは、遠隔地にある指令本部Rに収集される。指令本部Rは、検知センサ102ごとにひずみゲージの抵抗値の変化の有無を監視し、抵抗値に変化があるときに、構造物Xの、その検知センサ102が取り付けられた部位に歪みが生じている(つまり劣化している)と判断する。
(検知センサ102の第2実施例)
図4(C)に示す検知センサ102の第2実施例は、構造物Xの表面又は構造物Xの壁の内部の一部に張り巡らされた電線13と、その電線13に電力を流す充電式の蓄電池11と、蓄電池11を制御し、通電の有無を判定する制御装置12と、その通電の有無を劣化データとして送信するデータ送信機4と、を有する。
第2実施例の電線13は、例えば図4(C)のように、構造物Xのある一区画に張り巡らされていてもよい。図4(C)において、断線を起した検知センサ102Eを斜線で示す。例えば構造物Xに生じた亀裂Zにより検知センサ102の電線13が切断された場合、検知センサ102Eのみが劣化データを送信しない。それにより、構造物Xの検知センサ102が取り付けられた部位に劣化が生じていることを検出することができる。
(検知センサ102の第3実施例)
検知センサ102の第3実施例は、例えば図4(D)のように、移動方向に延びる電線13をもつ複数のセンサ(以下、第1検知センサ102H)と周方向に延びる電線13をもつ複数のセンサ(第2検知センサ102J)の2種類からなり、第1検知センサ102Hと第2検知センサ102Jの電線13が互いに交差している。図4(D)において、断線を起した検知センサ102K,102Mを斜線で示す。
なお、検知センサ102の第3実施例のその他の構成は、第2実施例と同様である。
この場合、例えばトンネルの図4(D)に示す位置に亀裂Zが生じた場合、亀裂Zの部位に取り付けられた電線13が断線するので、図4(D)の検知センサ102Mと検知センサ102Kのみから劣化データが送信されず、それ以外の検知センサ102(2H,102J)からは劣化データが送信される。したがって、検知センサ102Mの電線13と検知センサ102Kの電線13の交点の付近に劣化が生じていることを検出することができる。
なお、本発明の検知センサ102は、上述した第1実施例〜検知センサ102の第3実施例に限らず、その他の形式のセンサであってもよい。
この構成により、検知センサ102は、電磁波により給電された電力を蓄電池11に蓄電し、その電力で構造物Xの劣化状態を検知し、それを劣化データとして送信できる。
図5は、本発明の劣化検出システム100と方法の説明図である。図5(A)は、劣化検出システム100の斜視図であり、図5(B)は、近傍位置Pと近接位置Qの説明図である。また図5(C)は、劣化検出方法の説明図である。
本発明の劣化検出方法において、検知センサ102に給電するステップは、図2(A)から(C)と同じである。図5(C)は、図2(C)の後に続くステップを表している。移動体103は、図5の右から左に向って移動する。なお、検知センサ102の右隣に描かれた棒グラフYは、検知センサ102の充電量を示している。
移動体103は、近傍位置Pを移動しながら、近接位置Qで検知センサ102に向けて電磁波を発信し、劣化データを受信する車両である。図5(B)に示すように例えば構造物Xがトンネルである場合、近傍位置Pは、トンネルの空洞内の範囲であり、近接位置Qは、電磁波が検知センサ102に届くほど検知センサ102に近い範囲である。
移動体103は、移動方向に直列に連結された複数の車両を有する列車である。移動体103は、鉄道、地下鉄、モノレール、又はリニアモーターカー、等の電車や路面電車、ディーゼル列車、等のように日常的に運転されている列車であることが好ましい。それにより、構造物Xの健全性を日常的に監視できる。
しかし移動体103は、それに限らず、保守専用の走行車であってもよい。
図5(A)に示すように移動体103は、給電システム1の送電器T及び制御器105と、劣化データを受信するデータ受信機106とを有する。
例えば送電器Tは、図5(A)に示すように、複数の車両にわたり移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置される。
最後尾に位置する送電器T(以下、送電器Tn)は、検知センサ102に劣化データを発信させるための発信要請信号を電磁波と共に送信することが好ましい。
もしくは劣化検出システム100は、発信要請信号を検知センサ102に送信するための信号送信機107を送電器Tとは別に備えていてもよい。移動体103が信号送信機107を備える場合、信号送信機107は、最後尾に位置する送電器Tnとデータ受信機106との移動方向における間に配置されることが好ましい。
データ受信機106は、検知センサ102への給電が完了した後に、検知センサ102から送信される劣化データを受信する受信機である。
データ受信機106は、移動方向の後方に位置する車両に配置される。それによりデータ受信機106が検知センサ102の近接位置Qに移動するタイミングを給電が完了した後に設定することができる。
劣化検出システム100に搭載された制御器105は、最後尾に位置する送電器T又は信号送信機107や、遠隔送信機108をも制御することが好ましい。
制御器105は、最後尾に位置する送電器T又は信号送信機107が検知センサ102の近接位置Qに来たときに、発信要請信号を送信するように、最後尾に位置する送電器T又は信号送信機107を制御する。
さらに制御器105は、データ受信機106が受信した劣化データを記憶し、その劣化データを遠隔地に位置する指令本部Rへ送信するように、遠隔送信機108を制御する。
なお、本発明の劣化検出システム100は、検知センサ102に遠隔送信機108を設けることで、検知センサ102から直接、指令本部Rに劣化データを送信するようにしてもよい。
次に、本発明の劣化検出方法について説明する。
本発明の劣化検出方法における検知センサ102への送電は、上述した給電方法の(ステップS1)の前に、電磁波によって給電可能な検知センサ102を構造物Xに取り付ける。ここでは、給電された電力で構造物Xの劣化状態を検知し劣化データとして送信できるセンサを検知センサ102として用いる。
次に図2に示した給電システム1の(ステップS1)と同様に、構造物Xから間隔を隔てた近傍位置Pを移動可能な移動体103を準備し、移動体103に、電磁波を発信する複数の送電器Tを移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置して取り付ける。また劣化データを受信するデータ受信機106を移動体103に取り付ける。
次いで、図2に示した給電システム1の(ステップS2)と同様に、移動体103で近傍位置Pを移動しながら、近接位置Qで、各送電器Tで検知センサ102に向けて電磁波を発信する。
具体的には、まず、移動体103の現在位置と既知の検知センサ102の位置とから、若しくは移動体103の現在位置と既知の検知センサ102の位置とから、検知センサ102と各送電器Tとの位置関係を計算する。次いで、検知センサ102に近接する(すなわち検知センサ102の近接位置Qの範囲に位置する)送電器Tから電磁波を発信し、移動体103の移動に合わせて電磁波の発信をする送電器Tを順次切り替える。
(ステップS3)その後、検知センサ102が劣化状態の検知と劣化データの送信とに必要とする電力の給電が完了した後に、検知センサ102から劣化データを送信し、劣化データを移動体103に搭載したデータ受信機106で受信する。
具体的には、劣化検出システム100の移動体103は、図5(C)に示すように、最後尾に位置する送電器Tn又は信号送信機107から発信要請信号を送信する。検知センサ102は、発信要請信号を受信すると、構造物Xの劣化状態を検知し、劣化データを送信する。データ受信機106は、最後尾に位置する送電器Tn又は信号送信機107より後方に配置されている。データ受信機106は、劣化データを受信し、制御器105に向けて出力する。
(ステップS4)制御器105は、データ受信機106から劣化データを受信して記憶し、遠隔送信機108を介して指令本部Rに送信する。
現在、トンネル、橋梁、ダム、建物、護岸、等の人工の構造物Xの老朽化が進行する中、それらの構造物Xの健全性をモニタするためのセンサの開発が求められている。
また斜面や岩壁等の自然の構造物Xを監視することにより、土砂災害や転石の前兆をいち早く検知し、災害の発生を未然に防ぐ取り組みが求められている。
本実施形態の劣化検出システム100は、この構成により、高速で移動する移動体103に搭載した送電器Tでも検知センサ102の充電を完了させることができる。したがって普段から日常的に運転している列車に本発明の送電器T、データ受信機106、及び制御器105を搭載することで、簡単に本発明の劣化検出システム100を実施できる。それにより運行経路上にある構造物Xの劣化状態を日常的に効率的に監視できる。そのため例えば大雨により斜面の地盤が急に緩んだ場合や、地震によりトンネルが歪んだ場合など、突発的に構造物Xが、劣化や歪み、形状の変化等を生じた場合でも、それを検出して後続の移動体103やその乗客の安全を守ることができる。
つまり例えば構造物X(例えば運行経路上のトンネル、橋梁、斜面、線路、等)に歪みが発見された場合、それを把握した指令本部Rが後続の列車に連絡してその運行を停止させる等の処理をすることにより、後続の列車が構造物Xの崩壊による事故(例えばトンネルの崩落事故、土砂災害、線路の陥没による脱線事故、等)に巻き込まれるのを未然に防ぐことができる。
また普段から日常的に運転している移動体103で構造物Xの劣化データを回収するので、列車の経路を通行止めにする必要が無い。そのため本発明の劣化検出システム100は、検査を行う時間を一般の列車の運転時間と別個に設ける必要がなく、構造物Xの監視を効率的に行うことができる。また劣化データとして日常的に継続したデータを得られるので、指令本部Rが構造物Xの微細な変化をも把握することができる。そのため年に数回しか検査を行えない従来の劣化検出方法よりも、高い検出率で構造物Xの劣化、歪み等の微細な変化を検出することができる。
(第2実施形態)
図6は、本発明の劣化検出システム200の第2実施形態の説明図である。図6(A)は、移動体203が車両であるときの説明図であり、図6(B)は、移動体203が船舶であるときの説明図である。図6(A)は、構造物Xがトンネルである場合を例としている。また図6(B)は、構造物Xが橋梁である場合を例としている。
図6(A)に示すように、移動体203は、別々に移動可能な複数の車両を有する。車両は、例えばタクシーや一般車両等の普通自動車や、運輸業のトラック等の大型自動車、又はバス等が好ましいが、その他の車両であってもよい。
本実施形態の各車両は、それぞれが、制御器205、送電器U、及びデータ受信機206を有する。各車両の送電器Uとデータ受信機206とは、第1実施形態の送電器Fやデータ受信機106と同様に作動する。
また本実施形態の制御器205は、各車両が近傍位置Pを移動するときに、近接位置Qで電磁波の発信をするように送電器Uを制御する。
検知センサ202は、給電が完了した後に劣化データを送信する。つまり図6(A)の場合、一番先頭を移動する移動体203(移動体203L)のデータ受信機206が図で一番左側に位置する検知センサ202(検知センサ202L)の近接位置Qに位置しているが、検知センサ202Lの蓄電池11はまだ給電を完了していない。そのため、移動体203Lの信号送信機207から発信要請信号を受信しても、検知センサ202Lは劣化データを発信しない。
検知センサ202Lの蓄電池11の電力は、移動体203が近くを通過する度に、蓄えられていく。そして例えば図6(A)の一番右側の検知センサ202(以下、検知センサ202R)に示すように、検知センサ202Rの蓄電池11の給電が完了した後に移動体203が近くを通過した場合に、検知センサ202(202R)は、その移動体203のデータ受信機206に向けて劣化データを送信する。
検知センサ202の給電の完了の後にそれの近傍位置Pを移動する車両のデータ受信機206は、劣化データを受信し、制御器205に向けて出力する。その車両の制御器205は、劣化データを受信して記憶し、遠隔送信機208を介して指令本部Rへ送信する。
劣化検出システム200の第2実施形態は、この構成により、一般道路や高速道路などの道路のように、複数の車両が様々な速度や方向に別々に移動する場合であっても、構造物Xの健全性を検査できる。それにより、移動体203が普通自動車や大型自動車、又はバス等の車両の場合、構造物X(例えばトンネル、橋梁、斜面、道路、等)に歪みが発見された場合、それを把握した指令本部Rが、搭載されたカーナビを介して後続の車両に警告することにより、もしくは構造物Xの周囲の道路を通行止めにすることにより、後続の車両が構造物Xの崩壊による事故(例えば地盤沈下による道路の陥没やトンネルの崩落事故、斜面の崩壊による土砂災害、等)に巻き込まれるのを回避できる。
また移動体203は、図6(B)に示すように、別々に往航可能な船舶であってもよい。その場合、制御器205、送電器U、及びデータ受信機206は、各船舶が有する。例えば図6(B)に示すように橋梁の健全性を検査する場合や、護岸の健全性を検査する場合に、船舶を移動体203として使用できる。
本発明の劣化検出システム200は、電磁波を使って給電するので、検知センサ202は、水面より上に設置することが好ましい。また本発明の検知センサ202は、電磁波を使って給電するものであるため、外部の電源と連結する配線が無く、検知センサ202を水密に密閉して防水性に構成することが可能である。それにより本発明の検知センサ202を橋梁や護岸等の水辺等の水が掛かる場所にも設置することができるため、本発明の劣化検出システム200は、橋梁や護岸等の水辺の健全性をも検査することができる。
その他の劣化検出システム200の第2実施形態と方法の構成は、第1実施形態のそれらと同様である。
(第3実施形態)
図7は、本発明の劣化検出システム300の第3実施形態の説明図である。図7(A)は、移動体303が車両であるときの説明図であり、図7(B)は、移動体303が船舶であるときの説明図である。図7(A)は、構造物Xがトンネルである場合を例としている。また図7(B)は、構造物Xが橋梁である場合を例としている。
移動体303は、図7(A)に示すような移動方向の前後に延びた車体を有する車両、又は図7(B)に示すような移動方向の前後に延びた船体を有する船舶である。車両は、例えば一両編成の列車、バス、大型トラック、又はトレーラ等である。
本実施形態の送電器Wは、車体又は船体に、移動方向の前後に互いに間隔を隔てて設けられている。また本実施形態のデータ受信機306は、車体又は船体の後部に搭載される。
その他の劣化検出システム300の第3実施形態と方法の構成は、第1実施形態又は第2実施形態のそれらと同様である。
第3実施形態の劣化検出システム300は、一車両の車体が移動方向の前後に延びた形状をしているので、一車両あたり複数の送電器Wを設置できる。そのため、検知センサ302の近くを一車両が通過する間に、検知センサ302の給電を完了させることができる。
上述した装置と方法によれば、複数の送電器Fが、移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置されており、移動体3が移動している間に制御器5が電磁波を発信する送電器Fを次々に切り替え、被給電体2に近接する送電器Fから電磁波を発信するため、被給電体2の近傍を移動体3が通過している間中、被給電体2に給電できる。そのため、本発明の給電システム1は、一般の列車、車両、若しくは船舶と同等の移動速度で移動する移動体3からでも、その位置が固定された被給電体2に電力を給電することができる。
また本発明の装置と方法は、複数回給電を繰り返すことにより被給電体2の給電を完了させるので、発信する電磁波が安全な強度であっても、被給電体2の給電を完了させることができる。
なお本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
1 給電システム、100,200,300 劣化検出システム、
2 被給電体、3,103,203,203L,303 移動体、
4 データ送信機、5,105,205,305 制御器、
102,202,202L,202R,302 検知センサ、
102H 第1検知センサ、102J 第2検知センサ、
102D,102K,102M,102E 劣化を検出した検知センサ、
106,206,306 データ受信機、
107,207,307 信号送信機、
108,208,308 遠隔送信機、
11 蓄電池、12 制御装置、13 電線、14 抵抗、15 センサ、
P 近傍位置、Q 近接位置、R 指令本部、
F,F1,F2,T,U,W 送電器、
X 構造物、Y 棒グラフ、Z 亀裂

Claims (7)

  1. 位置が固定された被給電体に電磁波により電力を給電する給電システムであって、
    前記被給電体から間隔を隔てた近傍位置を移動しながら前記被給電体に向けて前記電磁波を発信する移動体を備え、
    前記移動体は、移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置され前記電磁波を発信する複数の送電器と、
    前記移動体の現在位置を検知し、各送電器の前記電磁波の発信及び切断を制御する制御器と、を有し、
    前記制御器は、前記現在位置と既知の前記被給電体の前記位置とから、前記被給電体と各送電器との位置関係を計算し、前記被給電体に近接する前記送電器に前記電磁波を発信させ、前記移動体の移動に合わせて前記電磁波の前記発信をする前記送電器を順次切り替えるように、前記送電器を制御する、ことを特徴とする給電システム。
  2. 構造物の劣化を検出する請求項1に記載の給電システムを用いた劣化検出システムであって、
    前記被給電体は、前記構造物に取り付けられ給電された前記電力で前記構造物の劣化状態を検知し劣化データとして送信可能な検知センサであり、
    前記移動体は、前記劣化データを受信するデータ受信機を有し、
    前記検知センサは、前記劣化状態の検知と前記劣化データの送信とに必要とする前記電力の給電が完了した後に前記劣化データを送信する、ことを特徴とする給電システムを用いた劣化検出システム。
  3. 前記移動体は、移動方向に直列に連結された複数の車両を有する列車であり、
    前記送電器は、複数の車両にわたり移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置され、
    前記データ受信機は、移動方向の後方に位置する前記車両に配置されている、ことを特徴とする請求項2に記載の給電システムを用いた劣化検出システム。
  4. 前記移動体は、別々に移動可能な複数の車両又は船舶を有し、
    各車両又は各船舶は、前記制御器、前記送電器、及び前記データ受信機を有し、
    前記制御器は、各車両又は各船舶が前記近傍位置を移動するときに、前記電磁波の前記発信をするように前記送電器を制御し、
    前記近傍位置を前記電力の給電の完了の後に移動する前記車両又は前記船舶の前記データ受信機は、前記劣化データを受信する、ことを特徴とする請求項2に記載の給電システムを用いた劣化検出システム。
  5. 前記移動体は、移動方向の前後に延びた車体を有する車両、又は移動方向の前後に延びた船体を有する船舶であり、
    前記送電器は、前記車体又は前記船体に、移動方向の前後に互いに間隔を隔てて設けられており、
    前記データ受信機は、前記車体又は前記船体の後部に搭載される、ことを特徴とする請求項2に記載の給電システムを用いた劣化検出システム。
  6. 位置が固定された被給電体に電磁波により電力を給電する給電方法であって、
    前記被給電体から間隔を隔てた近傍位置を移動しながら前記被給電体に向けて前記電磁波を発信する移動体を準備し、
    前記移動体に、前記電磁波を発信する複数の送電器を移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置して取り付け、
    前記移動体の現在位置を検知する制御器を該移動体に取り付け、
    前記現在位置と既知の前記被給電体の前記位置とから、前記被給電体と各送電器との位置関係を前記制御器で計算し、前記被給電体に近接する前記送電器から前記電磁波を発信し、前記移動体の移動に合わせて前記電磁波の前記発信をする前記送電器を順次切り替える、ことを特徴とする給電方法。
  7. 構造物の劣化を検出する劣化検出方法であって、
    (A)電磁波により給電された電力で前記構造物の劣化状態を検知し劣化データとして送信可能な検知センサを前記構造物に取り付け、
    (B)前記構造物から間隔を隔てた近傍位置を移動可能な移動体に、前記電磁波を発信する複数の送電器を移動方向の前後に互いに間隔を隔てて配置し取り付け、前記劣化データを受信するデータ受信機を取り付け、
    (C)前記移動体で前記近傍位置を移動しながら、各送電器で前記検知センサに向けて前記電磁波を発信し、
    (D)前記劣化状態の検知と前記劣化データの送信とに必要とする電力の給電が完了した後に、前記検知センサから前記劣化データを送信し、該劣化データを前記移動体で受信するものであり、
    前記(C)において、前記移動体の現在位置と既知の前記検知センサの位置とから、前記検知センサと各送電器との位置関係を計算し、前記検知センサに近接する前記送電器から前記電磁波を発信し、前記移動体の移動に合わせて前記発信をする前記送電器を順次切り替える、ことを特徴とする劣化検出方法。
JP2014237935A 2014-11-25 2014-11-25 給電システムとこれを用いた劣化検出システム及び方法 Active JP6360429B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014237935A JP6360429B2 (ja) 2014-11-25 2014-11-25 給電システムとこれを用いた劣化検出システム及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014237935A JP6360429B2 (ja) 2014-11-25 2014-11-25 給電システムとこれを用いた劣化検出システム及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016101036A JP2016101036A (ja) 2016-05-30
JP6360429B2 true JP6360429B2 (ja) 2018-07-18

Family

ID=56077703

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014237935A Active JP6360429B2 (ja) 2014-11-25 2014-11-25 給電システムとこれを用いた劣化検出システム及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6360429B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109774868B (zh) * 2019-02-28 2020-11-10 广州市曦庭景观设计工程有限公司 一种可远程监测的景观水体治理监测浮床
JP2023021727A (ja) * 2021-08-02 2023-02-14 ミネベアミツミ株式会社 距離推定装置、アンテナ装置、給電システム、給電装置、及び給電方法
JP2023021726A (ja) * 2021-08-02 2023-02-14 ミネベアミツミ株式会社 距離推定装置、アンテナ装置、給電システム、給電装置、及び給電方法
JP7407264B1 (ja) * 2022-12-01 2023-12-28 容平 石川 洋上エネルギー貯留装置及び洋上エネルギー貯留システム

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07334789A (ja) * 1994-06-13 1995-12-22 Oki Electric Ind Co Ltd マイクロチップを内蔵した道路標識、ならびにこれを用いた路車間通信システム
JP3416875B2 (ja) * 2000-07-24 2003-06-16 日本エルエスアイカード株式会社 土木・建設構造物の状態検査システム並びにそれに用いるセンサ一体型デバイス
JP5545229B2 (ja) * 2011-01-26 2014-07-09 株式会社デンソー 車載電源装置、路側電源装置、路車間電力伝送システム
JP6098284B2 (ja) * 2013-03-28 2017-03-22 日本電気株式会社 電力伝送システム、送電装置、受電装置、及び電力伝送方法
JP5657820B1 (ja) * 2014-02-14 2015-01-21 株式会社Iic 構造物点検システム、構造物点検方法、車載器およびその制御方法と制御プログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016101036A (ja) 2016-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6721812B2 (ja) 車両
JP6360429B2 (ja) 給電システムとこれを用いた劣化検出システム及び方法
AU2014323587B2 (en) System and method for identifying damaged sections of a route
CN103117007B (zh) 基于ZigBee及GPS的车辆定位及防撞预警系统
CN104192174B (zh) 列车预警系统和列车预警方法
KR101147447B1 (ko) 도로공사 교통관리 시스템 및 방법
JP6815685B2 (ja) 車両システム構成とワイヤレス通信性能を相関させるための通信システムおよび方法
US10279825B2 (en) Transfer of vehicle control system and method
JP4931719B2 (ja) 列車運転指示装置
JP6448963B2 (ja) 障害物検知システム
JP4945286B2 (ja) 列車位置検知装置
US20190193759A1 (en) Locomotive control system
US20210107540A1 (en) Crossing obstruction detection system
KR101871842B1 (ko) 도로 돌발 상황 알림 시스템
JP2014063240A (ja) 移動体情報通信装置
JP4769486B2 (ja) 車両制動方法
CN110636434A (zh) 车辆对基础设施的通信
JP2005234791A (ja) 停止車両情報伝達システム
US11794778B2 (en) Vehicle location determining system and method
US9910433B1 (en) System for remotely operating a vehicle system
JP2008111686A (ja) 衝突検知方法
JP6618883B2 (ja) 衝撃検知装置及び災害監視システム
JP6297511B2 (ja) 運行管理システム及び運行管理方法
CN109094607A (zh) 空中轨道车辆的控制系统
CN203094106U (zh) 高速列车防追尾告警装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180611

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180615

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180622

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6360429

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250