JP6356597B2 - 光電変換層および光電変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光電変換層および光電変換装置に関する。
量子ドット太陽電池として知られる光電変換装置は、量子ドットに特定波長の太陽光が当たり励起される電子と、その電子が価電子帯から伝導帯まで励起されたときに生じる正孔とをキャリアとして利用する。
量子ドットは、通常、その周囲を、量子ドット自身のバンドギャップよりも大きなバンドギャップを有する障壁層によって囲まれている。
このため、理論的には、電子のフォノン放出によるエネルギー緩和が起こりにくく消滅し難いと考えられているが、量子ドットを集積させて量子ドット集積部を形成した場合には、量子ドット内に生成したキャリアは、障壁層を含む量子ドット集積部内に存在する欠陥と結合して消滅しやすく、これによりキャリアの密度が低下し、電極まで到達できる電荷量の低下が起こり、光電変換効率を高められないという問題がある。
このような問題に対し、近年、量子ドット集積部内において、キャリアの収集能力を高めるための構造が種々提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
図5は、従来の光電変換層の一例を示す断面模式図である。図5に示した光電変換層100は、キャリアの収集能力を有する膜状に形成された基部層101をベース層として、この基部層101の表面上に、これもキャリアの収集能力を有する柱状部材103が設けられており、また、基部層101上の柱状部材103の周囲に複数の量子ドット105aが配置され、量子ドット集積部105が形成されている。
特表2009−536790号公報
しかしながら、特許文献1に開示された光電変換層100の場合、柱状部材103が配置されている基部層101が膜状のバルク体であり、隣接している量子ドット集積部105の量子ドット105aとは、結晶の形状やサイズが大きく異なることから、基部層101と量子ドット集積部105との間でバンドギャップの差が1eVを超えるものとなっていた。
このため量子ドット集積部105側から基部層101側へキャリアcが移動し難く、キャリアの収集効率が低くなり、これにより光電変換層100の変換効率の指標となっている開放電圧を高められないという問題がある。
従って本発明は、キャリアの収集能力が高く、開放電圧を高めることのできる光電変換層および光電変換装置を提供することを目的とする。
本発明の光電変換層は、複数の量子ドットが集積された膜状の第1の量子ドット集積部と、該第1の量子ドット集積部上に配置され、前記第1の量子ドット集積部の厚み方向に延伸してなる柱状部材と、前記第1の量子ドット集積部上における前記柱状部材の周囲に配置された複数の量子ドットより構成される第2の量子ドット集積部と、を備え、前記第1の量子ドット集積部は前記第2の量子ドット集積部側の表面に凹部を有しており、前記第1の量子ドット集積部、前記柱状部材および前記第2の量子ドット集積部は、それぞれの間のバンドギャップの差が1eV以内にある。
本発明の光電変換装置は、上記の光電変換層が2つの導体層間に配置されているものである。
本発明によれば、キャリアの収集能力を高くでき、開放電圧を高めることができる。
本発明の光電変換層の一実施形態を部分的に示す断面模式図である。 (a)は、本発明の光電変換層の他の実施形態を部分的に示す断面模式図であり、(b)は、(a)を簡略化した模式図である。 本発明の光電変換装置の一実施形態を部分的に示す断面模式図である。 本実施形態の光電変換装置の製造方法を示す工程図である。 従来の光電変換層を部分的に示す断面模式図である。
図1は、本発明の光電変換層の一実施形態を部分的に示す断面模式図である。ここでは光電変換層Aが1層の太陽電池を示しているが、本発明はこれに限られるものではなく、光電変換層Aが2層以上となったものにも適用される。
図1に示す本実施形態の光電変換層Aは、複数の量子ドット1aが集積された膜状の第1の量子ドット集積部1をベース層とし、この表面に、第1の量子ドット集積部1の厚み方向に延伸してなる柱状部材3が設けられている。第1の量子ドット集積部1および柱状部材3は、光電変換層Aにおいて、少なくともキャリアの収集能力を有する部材として機能する。
また、この光電変換層Aには、第1の量子ドット集積部1上における柱状部材3の周囲に、複数の量子ドット5aより構成される第2の量子ドット集積部5が配置されている。第2の量子ドット集積部5は、光の吸収によって量子ドット5a内にキャリアc(電子e、ホールh)が生成し発電に寄与する発電層となる。
光電変換層Aでは、第1の量子ドット集積部1、集電部材3および第2の量子ドット集積部5は、それぞれの部材間のバンドギャップの差が1eV以内にある。
すなわち、第1の量子ドット集積部1と集電部材3との間、第1の量子ドット集積部1と第2の量子ドット集積部5との間、および集電部材3と第2の量子ドット集積部5との間におけるバンドギャップの差が1eV以内にある。
本実施形態の光電変換層Aによれば、第1の量子ドット集積部1、集電部材3および第2の量子ドット集積部5が、それぞれの部材間で、バンドギャップの差が1eV以内にあるため、バンドギャップの不整合が生じにくいことから、高い開放電圧(Voc)を得ることができる。
この場合、本実施形態の光電変換層Aは、キャリアの収集能力を示す柱状部材3を有していることに加えて、キャリアの収集能力を有するベース層である第1の量子ドット集積
部1が粒子状の量子ドット1aによって形成されている。
第1の量子ドット集積部1が粒子状の量子ドット1aによって形成されたものであると、量子ドット1aの粒径を変化させることによって、第1の量子ドット集積部1のバンドギャップを自在に変化させることができる。
これにより第2の量子ドット集積部5を構成する量子ドット5aの主成分の種類やサイズ(直径)に応じて、第1の量子ドット集積部1における量子ドット1aの主成分の種類やサイズ(直径)を変化させることにより、第1の量子ドット集積部1のバンドギャップを種々変化させることができる。
このため、キャリアの収集能力を有するベース層である第1の量子ドット集積部1と発電層である第2の量子ドット集積部5との間のバンドギャップの差を小さくすることができ、これにより光電変換層Aの開放電圧を高くすることができる。
この場合、柱状部材3は、第1の量子ドット集積部1に対して直角である必要はなく、少し傾いていても良く、その横断面は例えば円形状となっている。また、第1の量子ドット集積部1を構成する量子ドット1aおよび第2の量子ドット集積部5を構成する量子ドット5aは、直径が1〜10nmの球状体もしくは角部が丸みを帯びた多面体となっているのが良い。
これに対し、第1の量子ドット集積部1、集電部材3および第2の量子ドット集積部5のそれぞれの部材間のうち、いずれか一つのバンドギャップの差が1eVを超えるような場合には低い開放電圧しか得ることができない。
本実施形態の光電変換層Aでは、第1の量子ドット集積部1、柱状部材3および第2の量子ドット集積部5は、主相を構成する半導体材料が同じであることが望ましい。
第1の量子ドット集積部1、柱状部材3および第2の量子ドット集積部5の主相となる成分が同じであると、基になる素材のバンドギャップが同じになることから、量子ドット1a、5aの粒径や形状、柱状部材3の形状やサイズ(長さ、直径)にばらつきが生じている場合にも、バンドギャップのばらつきの範囲を小さいものにすることができる。これにより開放電圧が高く、かつ開放電圧の変動幅の小さい光電変換層Aを得ることができる。
この場合、開放電圧をより高めることができるという点で、第2の量子ドット集積部5と柱状部材3とは両部材間のバンドギャップの差が0.5eV以内、特に、0.2eV以内であることが望ましい。
ここで、主相とは、量子ドット1a、5aおよび柱状部材3を構成する各部材の中で最も重量分率の多い結晶相のことを言う。
主相を構成する半導体材料としては、種々の半導体材料を適用することが可能であるが、そのバンドギャップとしては、0.15〜4.50evを有するものが好適である。具体的な半導体材料としては、ゲルマニウム(Ge)、シリコン(Si)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、ヒ素(As)、アンチモン(Sb)、銅(Cu)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、硫黄(S)、鉛(Pb)、テルル(Te)およびセレン(Se)から選ばれるいずれか1種またはこれらの化合物もしくは酸化物が望ましい。
なお、第1の量子ドット集積部1、柱状部材3および第2の量子ドット集積部5には、
主相以外に、後述するように、これらの部材を必要に応じてn型またはp型とするための不純物が含まれる場合がある。
本実施形態の光電変換層Aでは、第1の量子ドット集積部1がn型の半導体材料を主相とし、第2の量子ドット集積部5がi型の半導体材料を主相とするものであることが望ましい。
第1の量子ドット集積部1がn型の半導体材料を主体とするものであり、第2の量子ドット集積部5がi型の半導体材料を主相とするものであると、第1の量子ドット集積部1と第2の量子ドット集積部5との間におけるキャリアの電荷分離性が高まるため、より高い開放電圧を得ることができる。
また、本実施形態の光電変換層Aでは、第1の量子ドット集積部1および柱状部材3は、いずれもn型の半導体材料を主相とするものであることが望ましい。
光電変換層Aにおいて、キャリアの収集能力を有する第1の量子ドット集積部1および柱状部材3を、ともに同じn型の半導体材料を主相とするものにすると、i型の半導体材料を主相とする第2の量子ドット集積部5により構成される発電層とキャリアの収集能力を有する層である第1の量子ドット集積部1および柱状部材3との間で、キャリアの電荷分離性をより高めることができるため、さらに開放電圧を高めることができる。
なお、第1の量子ドット集積部1および柱状部材3を構成する半導体材料の主相をn型とする場合には、主相となる半導体材料よりも原子価の低い元素をドープすれば良い。例えば、主相となる半導体材料にシリコン(Si)を用いる場合には、原子価が3価の元素(例えば、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)およびインジウム(In)など)が好適なものとなる。
なお、半導体材料をi型として用いる場合には、純度が99.999質量%以上の半導体材料を用いると良い。
図2は、(a)は、本発明の光電変換層の他の実施形態を部分的に示す断面模式図であり、(b)は、(a)を簡略化した模式図である。
光電変換層Bは、上記した光電変換層Aに、p型の半導体材料を主相とする第3の量子ドット集積部7を重ねたものである。
すなわち、光電変換層Bは、第2の量子ドット集積部5の第1の量子ドット集積部1側とは反対側の面に、さらに、複数の量子ドット7aより構成されるp型の半導体材料を主相とする第3の量子ドット集積部7を備えた構造である。
このような構成によれば、i型である第2の量子ドット集積部5を積層方向の中央に据えて、この第2の量子ドット集積部5をn型である第1の量子ドット集積部1とp型である第3の量子ドット集積部7とが挟む構造となることから、第2の量子ドット集積部5において生成したキャリアcの電子eとホールhの電荷分離性をさらに高めることができる。
この場合、p型として配置する半導体層が量子ドット7aによって構成される第3の量子ドット集積部7であることから、量子ドット5aによって構成される第2の量子ドット集積部5との間で粒径や主相を種々変化させることができる。これにより第2の量子ドット集積部5と第3の量子ドット集積部7との間のバンドギャップの差を小さくすることが
できる。
なお、柱状部材3と第3の量子ドット集積部7との間に第2の量子ドット集積部5を構成する量子ドット5aを配置し、柱状部材3と第3の量子ドット集積部7とが直接接しないようにするのが良い。これは第2の量子ドット集積部5を構成する量子ドット5aを柱状部材3の端部3a側にも配置させた方が柱状部材3に取り込まれるキャリアcの総量を高めることができるからである。
なお、i型である第2の量子ドット集積部5がn型である第1の量子ドット集積部1とp型である第3の量子ドット集積部7とで挟まれる構造の場合には、n型である第1の量子ドット集積部1およびp型である第3の量子ドット集積部7のバンドギャップをi型である第2の量子ドット集積部5とは異なるようにするのが良い。
第1の量子ドット集積部1および第3の量子ドット集積部7をn型およびp型とし、i型である第2の量子ドット集積部5との間でバンドギャップが異なるようにすると、n型である第1の量子ドット集積部1およびp型である第3の量子ドット集積部7が、第2の量子ドット集積部5とは異なる波長の光を吸収できる発電層としての機能を有するようになる。これにより高い開放電圧とともに、高い光電変換効率を得ることができる。
この場合、第1の量子ドット集積部1、柱状部材3、第2の量子ドット集積部5および第3の量子ドット集積部7は、主相となる半導体材料がいずれもシリコンであることが望ましい。
主相となる半導体材料がシリコン(Si)であると、第1の量子ドット集積部1、第2の量子ドット集積部5および第3の量子ドット集積部7を構成する量子ドット1a、5a、7aおよび柱状部材3のバンドギャップの範囲を1〜2eV、特に、1.1〜1.8eVと小さくできるため、第1の量子ドット集積部1、第2の量子ドット集積部5および第3の量子ドット集積部7を構成する量子ドット1a、5a、7aのバンドギャップの範囲を0.7eV以内にすることができる。
第2の量子ドット集積部5と柱状部材3とで、両部材間のバンドギャップの差を0.7eV以内にする場合には、柱状部材3の延伸方向と直交する光電変換層Bの断面において、複数の柱状部材3の平均の直径を第2の量子ドット集積部5を構成する量子ドット5aの平均粒径の3倍以下とするのが良い。
また、シリコン(Si)は単一組成であるため、化合物半導体のような組成の変動が無いため、半導体材料に不純物を注入することによって形成されるn型、i型およびp型への変性が容易である。このため、第1の量子ドット集積部1、第2の量子ドット集積部5、柱状部材3および第3の量子ドット集積部7の各層がn型、i型およびp型に明確に分けられた構成の光電変換層Bを得ることができる。
また、図2(b)に示すように、本実施形態の光電変換層Bでは、第1の量子ドット集積部1は、第2の量子ドット集積部5側の表面1bが凹部1cを有していることが望ましい。言い換えると、第1の量子ドット集積部1の第2の量子ドット集積部5および集電部材3側の表面1bが凹部1cおよび凸部1dを成している構造となる。図2(b)に示す光電変換層Bでは、第1の量子ドット集積部1の表面1bに並んだ複数の量子ドット1aのうちの一部が欠損し、そこに凹部1c(凸部1d)が形成されている。そして、この凹部1cに第2の量子ドット集積部5を構成する量子ドット5aの一部が入り込んでいる。
第1の量子ドット集積部1の表面1bが、このように凹部1cおよび凸部1dを有する
構造であると、入射光側である第1の量子ドット集積部1内に光の行路長(L、L)の異なる領域が形成されることになる。第1の量子ドット集積部1内において、光の行路長(L、L)の異なる領域が形成されると、第1の量子ドット集積部1内および第1の量子ドット集積部1から第2の量子ドット集積部5における領域において光の屈折が起こりやすくなることから、光の閉じ込め効果を向上させることができる。その結果、第1の量子ドット集積部1における光の吸収係数が高まり、光電変換層Bの光電変換効率を高めることが可能になる。
図3は、本発明の光電変換装置の一実施形態を部分的に示す断面模式図である。図3には、光電変換装置Cとして、上記した光電変換層Bを備えた例を示している。光電変換装置Cは、光電変換層Bの下層側に透明導電膜9およびガラス基板11を有し、光電変換層Bの上層側に電極層13を有する。この場合、ガラス基板11の下面側が光の入射面15aとなり、電極層13の上面側が光の出射面15bとなる。なお、光の入射面15a側であるガラス基板11の表面や光の出射面15bである電極層13の上面には保護層や反射防止材などが設けられる場合がある。
本実施形態の光電変換装置Cによれば、第1の量子ドット集積部1、集電部材3、第2の量子ドット集積部5および第3の量子ドット集積部7のそれぞれの部材間におけるバンドギャップの差が1eV以内にあるため、バンドギャップの差が小さく、不整合が生じにくいことから、高い開放電圧(Voc)を得ることができる。
上述のように、本実施形態の光電変換層A、Bおよび光電変換装置Cについて、図1〜図3を基に説明したが、本発明の光電変換層A、Bおよび光電変換装置Cは、光電変換層AまたはBの厚みを変化させたり、光電変換層AまたはBを多層化した構造にすると、吸収できる光の量をさらに多くでき、生成するキャリアcの量を増やすことができる。これにより高い光電変換効率を示す光電変換層A、Bまたは光電変換装置Cを得ることができる。
上記した光電変換層A、Bおよび光電変換装置Cを構成する第1の量子ドット集積部1、集電部材3、第2の量子ドット集積部5および第3の量子ドット集積部7のそれぞれのバンドギャップは各部材を露出させた表面を光電子分光法によって直接求めるか、または、第1の量子ドット集積部1、集電部材3、第2の量子ドット集積部5および第3の量子ドット集積部7の各部材を露出させた表面を電子顕微鏡およびこれに付帯の分析器により分析し、主相である半導体材料を確認し、バンドギャップのデータから求める。
次に、本実施形態の光電変換装置Cを例として、その製造方法を説明する。
図4は、本実施形態の光電変換装置の製造方法を示す工程図である。
まず、図4(a)に示すように、例えば、透明導電膜9(ITO)が形成されたガラス基板11を用意し、このガラス基板11上の透明導電膜9の表面にシリコンのナノ粒子21aの集積膜21を形成する。シリコンのナノ粒子21aとしては、例えば、シリコン溶解法などで作製したものを用いるのが良い。また、成膜はスピンコート法などが好適であり、集積膜21の厚みとしては約100nmとするのが良い。
次に、図4(b)に示すように、この第1の量子ドット集積膜1となる集積膜21の表面にプラズマCVDなどの薄膜形成装置より、アモルファスシリコン膜23を形成する。このときの厚みとしては2μm程度が良い。この場合、ナノ粒子21aおよびアモルファスシリコン膜23はいずれもn型のシリコンを主相とするものが好適である。
次いで、成膜したアモルファスシリコン膜23の表面に金属のナノ粒子25((例えば、銀(Ag))を塗布する。
次に、図4(c)に示すように、第1の量子ドット集積膜1となる集積膜21の上面側にアモルファスシリコン膜23および金属のナノ粒子25の膜を形成した基体27をフッ酸と過酸化水素の混合溶液に浸して触媒エッチングを行う。このとき、金属のナノ粒子25の下層側にあるアモルファスシリコン膜23のみがエッチングされ、第1の量子ドット集積膜1となる集積膜21の表面上に柱状体29(柱状部材3)が形成される。この後、基体27を酸性溶液に浸漬して金属のナノ粒子25を除去する。
次に、図4(d)に示すように、柱状体29(柱状部材3)を形成した基体27上に、再び、シリコンのナノ粒子31aの集積膜31をスピンコート法などにより形成する。この集積膜31が第2の量子ドット集積膜5となる。この場合、シリコンのナノ粒子31bは柱状体29の周囲のみならず、柱状体29の上面側をも覆うように成膜するのが良い。ここで用いるシリコンのナノ粒子31aはi型のシリコンとなる。
次に、図4(e)に示すように、第2の量子ドット集積膜5となる集積膜31の表面に、さらに、シリコンのナノ粒子33aの集積膜33を形成する。この集積膜33が第3の量子ドット集積膜7となる。この場合も製膜法としてはスピンコート法を用いるのが良い。
最後に、図4(f)に示すように、第3の量子ドット集積膜5となる集積膜33の表面に電極層13となる金属膜35(例えば、白金(Pt)を形成する。こうして光電変換装置Cを得ることができる。
A、B・・・・・・・・・・光電変換層
C・・・・・・・・・・・・光電変換装置
1・・・・・・・・・・・・第1の量子ドット集積膜
1a、5a、7a・・・・・量子ドット
3・・・・・・・・・・・・集電部材
5・・・・・・・・・・・・第2の量子ドット集積膜
7・・・・・・・・・・・・第3の量子ドット集積膜
9・・・・・・・・・・・・透明導電膜
11・・・・・・・・・・・ガラス基板
13・・・・・・・・・・・電極層
15a・・・・・・・・・・光の入射面
15b・・・・・・・・・・光の出射面
17・・・・・・・・・・・半導体層
c・・・・・・・・・・・・キャリア
21、31、33・・・・・集積膜
21a、31a、33a・・シリコンのナノ粒子
23・・・・・・・・・・・アモルファスシリコン膜
25・・・・・・・・・・・金属のナノ粒子
27・・・・・・・・・・・基体
29・・・・・・・・・・・柱状体
35・・・・・・・・・・・金属膜

Claims (7)

  1. 複数の量子ドットが集積された膜状の第1の量子ドット集積部と、
    該第1の量子ドット集積部上に配置され、前記第1の量子ドット集積部の厚み方向に延伸してなる柱状部材と、
    前記第1の量子ドット集積部上における前記柱状部材の周囲に配置された複数の量子ドットより構成される第2の量子ドット集積部と、を備え、
    前記第1の量子ドット集積部は前記第2の量子ドット集積部側の表面に凹部を有しており、前記第1の量子ドット集積部、前記柱状部材および前記第2の量子ドット集積部は、それぞれの間のバンドギャップの差が1eV以内にあることを特徴とする光電変換層。
  2. 前記第1の量子ドット集積部、前記柱状部材および前記第2の量子ドット集積部は、主相を構成する半導体材料が同じであることを特徴とする請求項1に記載の光電変換層。
  3. 前記第1の量子ドット集積部がn型の半導体材料を主相とし、前記第2の量子ドット集積部がi型の半導体材料を主相とすることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換層。
  4. 前記柱状部材がn型の半導体材料を主相とすることを特徴とする請求項3に記載の光電変換層。
  5. 前記第2の量子ドット集積部の前記第1の量子ドット集積部側とは反対側の面に、さらに、複数の量子ドットより構成されるp型の半導体材料を主相とする第3の量子ドット集積部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の光電変換層。
  6. 前記第1の量子ドット集積部、前記柱状部材、前記第2の量子ドット集積部および前記第3の量子ドット集積部は、前記主相となる半導体材料がいずれもシリコンであることを特徴とする請求項5に記載の光電変換層。
  7. 請求項1乃至のうちいずれかに記載の光電変換層が2つの導体層間に配置されていることを特徴とする光電変換装置。
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