JP6356101B2 - 被覆導線と端子との接続方法およびその圧着管理方法 - Google Patents

被覆導線と端子との接続方法およびその圧着管理方法 Download PDF

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Description

本発明は自動車等に用いられる端子付き電線等に関するものである。
従来、自動車、OA機器、家電製品等の分野では、電力線や信号線として、電気導電性に優れた銅系材料からなる電線が使用されている。特に、自動車分野においては、車両の高性能化、高機能化が急速に進められており、車載される各種電気機器や制御機器が増加している。したがって、これに伴い、使用される端子付き電線も増加する傾向にある。
一方、環境問題が注目される中、自動車の軽量化が要求されている。したがって、ワイヤハーネスの使用量増加に伴う重量増加が問題となる。このため、従来使用されている銅線に代えて、軽量なアルミニウム電線が注目されている。
ここで、このような電線同士を接続する際や機器類等の接続部においては、接続用端子が用いられる。しかし、アルミニウム電線を用いた端子付き電線であっても、接続部の信頼性等のため、端子部には、電気特性に優れる銅が使用される場合がある。このような場合には、アルミニウム電線と銅製の端子とが接合されて使用される。
しかし、異種金属を接触させると、標準電極電位の違いから、いわゆる電食が発生する恐れがある。特に、アルミニウムと銅との標準電極電位差は大きいため、接触部への水の飛散や結露等の影響により、電気的に卑であるアルミニウム側の腐食が進行する。このため、接続部における電線と端子との接続状態が不安定となり、接触抵抗の増加や線径の減少による電気抵抗の増大、更には断線が生じて電装部品の誤動作、機能停止に至る恐れがある。
このような圧着端子の電線に対する接続構造としては、例えば、導体圧着部の前後において、止水シートが設けられ、導体圧着部と導体露出部との接続部の前後が止水シートで塞がれた接続構造がある(特許文献1)。
特開2015−65148号公報
特許文献1のように、電線導体圧着部と導体露出部との圧着部の前後に止水シートを配置することで、電線導体と端子との接合部分が密封され、接続部への水等の浸入を防止することができる。
一方、止水シートによる防水が確実に行われていることを確認するために、特許文献1では、止水シートを配置する際に、端子の圧着部の前後から、止水シートがはみ出すように配置される。このように、止水シートがはみ出していることで、止水シートが確実に配置されたことを外部から確認することができる。
しかし、止水シートを圧着部からはみ出すように配置すると、その後の取扱い時や、電線の圧着作業の際に、はみ出した止水シートの破れや破損の恐れがある。また、止水シートが圧着部からはみ出していても、適切な圧着が行われているかどうかを判断することは困難である。特に、端子の金属部分同士の重なり部だけではなく、被覆導線の被覆部の外周面と、端子内面との間の止水性が、圧着時に確実に得られたかどうかを確認することは困難である。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、確実に防水処理を行うことが可能であり、適切な圧着が行われていることを判断することが可能な被覆導線と端子との接続方法等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するためにの発明は、被覆導線と端子との接続方法であって、前記端子は、前記被覆導線が圧着される圧着部と、端子本体とを有し、前記圧着部は、前記被覆導線の被覆部を圧着する被覆圧着部と、前記被覆部から露出する導線を圧着する導線圧着部と、が一体で形成されており、前記圧着部に前記被覆導線の先端を配置した状態で、前記被覆圧着部の後端部近傍において、前記被覆圧着部と前記被覆導線の前記被覆部の間に樹脂が配置され、前記樹脂は、端子表面上に配置され、前記被覆圧着部の後端部から前記樹脂が形成される位置までの距離が、0mmを超えており、前記樹脂は、前記被覆圧着部の後端部からはみ出さないように配置され、前記樹脂は、前記被覆導線の前記被覆部の樹脂の硬度と同じか、またはそれよりも柔らかい樹脂であり、前記被覆圧着部で前記被覆導線の前記被覆部を圧着するとともに、前記導線圧着部で前記被覆部から露出する前記導線を圧着し、前記被覆圧着部の後端から、前記被覆導線の前記被覆部の外周に前記樹脂をはみださせることを特徴とする被覆導線と端子との接続方法である。
前記樹脂のはみ出し量は、前記樹脂の厚み以下であってもよい。
前記樹脂は、前記被覆導線の外周に設けられ、前記樹脂が設けられた前記被覆導線を前記圧着部に配置して圧着してもよい。
前記樹脂は、前記被覆圧着部の内面に設けられ、前記樹脂が設けられた前記圧着部に前記被覆導線を配置して圧着してもよい。
の発明によれば、圧着前には、樹脂のはみ出しがないため、圧着作業時等に樹脂が破損することを防止することができ、取扱いが容易であるとともに、圧着後には、樹脂をはみ出させることで、確実に樹脂で接続部が密封されたことを把握することができる。
この際、樹脂をあらかじめ被覆導線の外周に設けておくことで、端子へ被覆導線を配置する際等に、当該樹脂が破損することを抑制することができる。
また、樹脂をあらかじめ被覆圧着部の内面に設けておくことで、被覆導線の挿入代によらず、被覆圧着部の後端部からの距離を一定にすることができる。
の発明は、被覆導線と端子との圧着管理方法であって、前記端子は、前記被覆導線が圧着される圧着部と、端子本体とを有し、前記圧着部は、前記被覆導線の被覆部を圧着する被覆圧着部と、前記被覆部から露出する導線を圧着する導線圧着部と、が一体で形成されており、前記圧着部に前記被覆導線の先端を配置した状態で、前記被覆圧着部の後端部近傍において、前記被覆圧着部と前記被覆導線の前記被覆部の間に樹脂が配置され、前記樹脂は、端子表面上に配置され、前記被覆圧着部の後端部から前記樹脂が形成される位置までの距離が、0mmを超えており、前記樹脂は、前記被覆圧着部の後端部からはみ出さないように配置され、前記樹脂は、前記被覆導線の前記被覆部の樹脂の硬度と同じか、またはそれよりも柔らかい樹脂であり、前記被覆圧着部で前記被覆導線の前記被覆部を圧着するとともに、前記導線圧着部で前記被覆部から露出する前記導線を圧着し、前記被覆圧着部の後端から、前記被覆部の外周に前記樹脂をはみださせ、前記樹脂のはみ出し量によって、圧着の良否を判定することを特徴とする被覆導線と端子との圧着管理方法である。
前記樹脂のはみ出し量は、前記樹脂の厚み以下であってもよい。
の発明によれば、圧着前には、樹脂のはみ出しがないため被覆導線の圧着時等に樹脂が破損することを防止することができ、取扱いが容易であるとともに、圧着後には、樹脂をはみ出させることで、確実に樹脂で密封されたことを把握することができる。この際、樹脂のはみ出し量によって、圧着の良否を判定することで、圧着が適切に行われたことを確実に把握することができる。
本発明によれば、確実に防水処理を行うことが可能であり、適切な圧着が行われていることを判断することが可能な被覆導線と端子との接続方法等を提供することができる。
端子1の斜視図。 端子1の展開平面図。 端子1へ被覆導線17を配置した状態の斜視図。 圧着部5を丸めた状態の斜視図。 圧着部5を圧縮した状態の斜視図。 圧着部5を圧縮した状態の長手方向の断面図。 圧着部5を圧縮した状態の平面図。 端子1aの斜視図。 端子1bの斜視図。 (a)〜(c)は、端子1cと被覆導線17を圧着する工程を示す図。 端子1dの展開平面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、被覆導線と接続される端子1を示す斜視図であり、図2は、端子1の展開平面図である。端子1は、例えば銅または銅合金製であり、端子本体3と圧着部5とからなる。端子本体3は、所定の形状の板状素材を、断面が矩形の筒体に形成したものである。端子本体3は、内部に、板状素材を矩形の筒体内に折り込んで形成される弾性接触片を有する。端子本体3は、前端部から雄端子などが挿入されて接続される。
圧着部5は、被覆導線と圧着される部位であり、端子1の長手方向に垂直な断面形状が略U字状のバレル形状を有する。圧着部5は、被覆導線の先端側の導線部を圧着する導線圧着部7と、被覆導線の被覆部の一部を圧着する被覆圧着部9とからなる。導線圧着部7と被覆圧着部9とは、一体で形成される。
導線圧着部7の内面の一部には、幅方向(後述する圧着部5を丸めた際の周方向)にセレーション11が設けられる。このようにセレーション11を形成することで、導線を圧着した際に、導線の表面の酸化膜を破壊しやすく、また、導線との接触面積を増加させることができる。
導線圧着部7の端子本体3側の前端部の少なくとも一部(図では、前端部近傍の圧着部5の略全幅)には、樹脂13aが配置される。また、被覆圧着部9の幅方向端部近傍の少なくとも一部(図では、圧着部5の幅方向の一方の側の端部近傍の略全長)には、樹脂13bが配置される。なお、本発明では、端子本体3側の前端部および圧着部5の幅方向の端部を合わせて縁部15とする。
また、被覆圧着部9の後端部15a近傍の少なくとも一部(図では、後端部15a近傍の圧着部5の略全幅)には、樹脂13cが配置される。樹脂13cは、被覆導線の被覆部の樹脂の硬度と同じか、またはそれよりも軟らかい樹脂であることが望ましく、例えばポリアミドイミドである。なお、樹脂13a、13b、13cは、同じ材質であることが望ましい。樹脂13a、13b、13cは、端子1の所定の部位に塗布によって設けてもよく、予め所定の形状に形成されたブチルゴム、シリコーンゴム、エポキシ樹脂、ウレタンゴム等の樹脂シートを所定の位置に貼り付けてもよい。また、樹脂13a、13b、13cは、端子形状に成形する前の展開状態に配置してもよく、または端子形状に成形した後に配置してもよい。
樹脂13a、13b、13cは、圧着部5の縁部15および後端部15aからはみ出さないように配置(すなわち、端子表面上にのみ配置)される。すなわち、圧着部5の縁部15から樹脂13a、13bが形成される位置までの距離Xは、0mm<X≦5t(但し、tは樹脂の厚み)であることが望ましく、圧着部5の後端部15aから樹脂13cが形成される位置までの距離Aは、0mm<A≦5t(但し、tは樹脂の厚み)であることが望ましい。さらに望ましくは、0mm<X≦t、0mm<A≦tである。なお、樹脂の厚みtは0.01mm〜0.2mmであることが望ましい。樹脂の厚みtが薄すぎると、圧着時に破壊や切断する恐れがあり、樹脂の厚みtが厚すぎると、コネクタハウジングキャビティに収まらなくなる可能性がある。
樹脂13a、13b、13cの位置が、圧着部5の縁部15または後端部15aと一致するか、縁部15または後端部15aからはみ出していると、端子1と被覆導線との圧着作業時などにおいて、樹脂13a、13b、13cが他の部材や被覆導線などと干渉して、剥がれや破損するおそれがある。
これに対し、圧着部5の縁部15または後端部15aから、樹脂13a、13b、13cがはみ出さないようにすることで、樹脂13a、13b、13cの破損等を抑制することができる。また、圧着部5の縁部15または後端部15aから樹脂13a、13b、13cが形成される位置までの距離X、Aが、樹脂厚みtの5倍を超えると、後述する端子の圧着時に、樹脂13a、13b、13cを所定の量だけはみ出させることが困難となる。
次に、被覆導線と端子1との接続方法について説明する。まず、図3に示すように、被覆導線17の先端の所定長さの被覆部21を除去して、導線19を露出させる。なお、被覆導線17の導線19は、アルミニウムまたはアルミニウム合金製であることが望ましい。
次に、圧着部5に、被覆導線17の先端を配置する。この際、被覆部21から露出する導線19は、導線圧着部7(セレーション11の形成部)に配置され、被覆部21が被覆圧着部9に配置される。
次に、図4に示すように、圧着部5は、対向するバレルの先端同士が互いに重なりあうように、断面が円形の筒体となるように板状素材が丸められる。すなわち、端子1は、圧着時に、対向するバレルの先端同士が互いに重なりあうオーバーラップ型である。なお、圧着部5が丸められた際、被覆圧着部9は、導線圧着部7よりも径が大きい。
この際、前述した、圧着部5の樹脂13bが配置された側の縁部15が、外側に位置するように、圧着部5が丸められる。すなわち、圧着部5を丸めると、圧着部5を構成する金属同士の重なり部において、内周側の金属部と外周側の金属部との間に樹脂13bが配置される。また、圧着部5に被覆導線17の先端を配置した状態で、被覆圧着部9の後端部15a近傍において、被覆圧着部9と被覆導線17の被覆部21の間に樹脂13cが配置される。
次に、図5に示すように、圧着部5を、図示を省略した金型で一括して圧縮して、被覆圧着部9で被覆導線17の被覆部21を圧着するとともに、導線圧着部7で被覆部21から露出する導線19を圧着する。
図6に示すように、圧着部5を圧縮して(図中矢印C)、端子1と被覆導線17とを圧着すると、被覆圧着部9の後端部15aから、被覆導線17の被覆部21の外周に樹脂13cをはみださせることができる(図中矢印B)。
また、同様に、圧着部5を圧縮して、端子1と被覆導線17とを圧着すると、圧着部5を構成する金属同士の重なり部(圧着部5の端子本体3側の端部であって、丸められた圧着部がつぶされて封止される部位)において、樹脂13aを外部にはみださせることができる(図中矢印E)。さらに、圧着部5を構成する金属同士の重なり部(対向するバレル部の端部同士の重なり部)において、樹脂13bを外部にはみださせることができる。
すなわち、適切な圧着が行われた場合には、圧着部5の端子本体3側の端部の金属同士の重なり部に、樹脂13aを外部にはみ出させ、圧着部5の長手方向に沿って形成される金属同士の重なり部に沿って、樹脂13bを外部にはみ出させ、さらに、被覆圧着部9の後端部15aから、被覆部21の外周に樹脂13cをはみ出させることができる。
ここで、適切な圧着条件としては、導線圧着部の圧縮率が40〜70%であり、被覆圧着部の圧縮率が60〜90%である。ここで、圧着部の圧縮率とは、(圧縮後の断面積)/(圧縮前の断面積)で算出される。すなわち、導線圧着部の圧縮率とは、(圧縮後の導線19の断面積)/(圧縮前の導線19断面積)であり、被覆圧着部の圧縮率とは、(圧縮後の被覆部21における被覆導線17の断面積)/(圧縮前の被覆部21における被覆導線17の断面積)である。圧縮率が適切ではないと、十分な止水性や引き抜き強度を得ることができない。
このように、被覆導線17が、端子1の圧着部5で圧着され、圧着部5を構成する金属同士の重なり部において、樹脂13a、13bが外部にはみだしており、被覆圧着部9の後端部15aから、被覆部21の外周に樹脂13cがはみだしている端子付き電線20を得ることができる。
図7は、被覆導線17と端子1とが接続された端子付き電線20の平面図である。圧着部5の圧縮量は、端子1の長手方向の位置によって異なる。例えば、圧着部5の端子本体3側の端部(封止部)と、導線圧着部7は強圧着部(図中F)となり、強圧着部同士の間と、被覆圧着部9は、中圧着部(図中G)となり、導線圧着部7と被覆圧着部9との境界部近傍のテーパ部は弱圧着部(図中H)となる。
この場合には、圧縮量に応じて、各部位の樹脂13a、13b、13cの縁部15または後端部15aからのはみ出し量(図中K)が異なる。例えば、圧縮量の大きな強圧着部では、樹脂13a、13b、13cの縁部15または後端部15aからのはみ出し量が大きくなり、弱圧着部では、樹脂13a、13b、13cの縁部15または後端部15aからのはみ出し量が小さくなる。このように、各部における樹脂13a、13b、13cのはみ出し量をそれぞれ測定し、基準と比較することによって、圧着の良否を判定することができる。
なお、圧着の良否を判定するためには、縁部15または後端部15aのいずれの部位からも0mmを超える樹脂13a、13b、13cのはみ出し量がある必要がある。また、樹脂13a、13b、13cのはみ出し量が多すぎると、圧着が強すぎて、導線や被覆部の破れ、樹脂の破れや剥がれの恐れがある。このため、樹脂13a、13b、13cのはみ出し量は、樹脂13a、13b、13cの厚みt以下であって、各部それぞれに設定される所定の量以下の場合に合格と判断される。なお、樹脂13a、13b、13cのはみ出し量は、目視で判断してもよく、カメラ画像から自動判断してもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、圧着後の樹脂13a、13b、13cのはみ出し量から、圧着の良否を判定することができる。このため、金属の重なり部が確実に密封されるとともに、被覆部21と被覆圧着部9との間が確実に密封されて、内部へ水分が浸入することを防止することができる。すなわち、被覆導線17と端子1との圧着管理方法を提供することができる。
また、樹脂13a、13b、13cは、圧着前では、端子1の縁部15または後端部15aからはみ出さないため、取扱い時や圧着作業時に、樹脂13a、13b、13cが破損することを抑制することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施の形態にかかる端子1aを用いた例を示す斜視図である。なお、以下の説明において、端子1等と同一の機能を奏する構成については、図1〜図7と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
端子1aは、端子1とほぼ同様の構成であるが、圧着部5の形態が異なる。端子1aの圧着部5は、断面が円形の筒体となるように板状素材が丸められ、板状素材の縁部15同士を突き合わせて溶接部23で接合して一体化することにより形成される。なお、溶接部23は、例えばレーザ溶接等によって溶接される。筒状に形成された圧着部5の後端部から、被覆導線17が挿入される。
この場合には、圧着部5の長手方向に対して、圧着部を構成する金属部の重なり部が形成されない。このため、図2における樹脂13bは不要である。したがって、端子1aでは、圧着部5の端子本体3側の端部近傍の内面全周に配置される樹脂13aと、圧着部5の後端部15a近傍に内面全周に配置される樹脂13cのみでよい。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。この場合でも、樹脂13a、13cの圧着後のはみ出し量から、圧着の良否判定を行うことができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。図9は、第3の実施の形態にかかる端子1bを用いた例を示す斜視図である。端子1bは端子1aとほぼ同様の構成であるが、圧着部5の端子本体3側の端部が封止された封止部25が設けられる点で異なる。
端子1bの圧着部5は、断面が円形の筒体となるように板状素材が丸められ、板状素材の側縁部同士を突き合わせて溶接部23で接合して一体化することにより形成される。また、圧着部5の前端部(端子本体3側)には封止部25が設けられる。すなわち、圧着部5は、一方が閉じた略筒状で、被覆導線が挿入される後端部15a以外は、封止される。筒状に形成された圧着部5の後端部から、被覆導線17が挿入される。なお、溶接部23および封止部25は、例えばレーザ溶接等によって溶接される。
この場合には、圧着部を構成する金属部の重なり部(溶接されていない重なり部)が形成されない。このため、図2における樹脂13a、13bともに不要である。したがって、端子1bでは、圧着部5の後端部15a近傍に配置される樹脂13cのみでよい。
第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。このように、本発明では、樹脂13aと樹脂13bは、必ずしも必要ではない。端子に、溶接されていない金属の重なり部が生じる場合に、必要に応じて、圧着部5の幅方向の縁部近傍の少なくとも一部または導線圧着部7の端子本体3側の端部の少なくとも一部に、それぞれ樹脂13a、13bを配置すればよい。
次に、第4の実施の形態について説明する。図10(a)は、第4の実施の形態にかかる端子1cを用いた例を示す平面図である。端子1cは端子1bとほぼ同様の構成であるが、圧着部5の内面の後端部15a近傍に、樹脂13cが配置されていない点で異なる。
端子1cの圧着部5は、端子1bと同様に、一方が閉じた略筒状で、被覆導線が挿入される後端部15a以外は封止される。筒状に形成された圧着部5の後端部から、被覆導線17が挿入される。
端子1cに挿入される被覆導線17の被覆部21の外周には、樹脂13dが設けられる。樹脂13dは、被覆部21の端部近傍(露出する導線19との境界部近傍)に所定の幅、所定の厚みで、被覆部21の外面全周に設けられる。
図10(b)に示すように、圧着部5に被覆導線17の先端を配置した状態で、樹脂13dは、被覆圧着部9の後端部15a近傍において、被覆圧着部9と被覆部21の間に配置され、圧着部5の内部に完全に隠れる。すなわち、圧着前において、樹脂13dは、圧着部5からはみ出さない。
この状態から、図10(c)に示すように、圧着部5を、図示を省略した金型で一括して圧縮して、被覆圧着部9で被覆部21を圧着するとともに、導線圧着部7で被覆部21から露出する導線19を圧着する。圧着部5を圧縮して、端子1と被覆導線17とを圧着すると、被覆圧着部9の後端部15aから、被覆導線17の被覆部21の外周に樹脂13dをはみださせることができる。
第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。この場合でも、樹脂13dの圧着後のはみ出し量から、圧着の良否判定を行うことができる。
なお、樹脂13dを被覆導線17の被覆部21の外周に配置することで、端子1cの内部に樹脂を配置する必要がない。このため、被覆導線17を圧着部5に挿入する際に、圧着部内面の樹脂が破損することを防止することができる。一方、前述した実施形態のように、圧着部5の内面にあらかじめ樹脂13cを配置しておけば、樹脂13cと後端部15aの距離を制御しやすい。このため、圧着管理を行う場合には、圧着部5の内面にあらかじめ樹脂13cを配置することが望ましい。
次に、第5の実施の形態について説明する。図11は、第5の実施の形態にかかる端子1dの展開平面図である。端子1dは端子1とほぼ同様の構成であるが、樹脂の配置が異なる。
端子1dでは、樹脂13eが、圧着部5の幅方向の縁部15近傍、導線圧着部7の端子本体3側の端部近傍、および後端部15a近傍のみではなく、セレーション11(導線19と端子1bとの導通をとる部分)以外の略全面に対して配置される。なお、樹脂13eも、圧着部5の縁部15および後端部15aから所定の距離だけ離して配置される。このため、圧着前においては、樹脂13eは、圧着部5の縁部からはみ出すことがない。
第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。このように、本発明では、被覆圧着部9の後端部15a近傍の少なくとも一部に樹脂が配置されれば、その他の部位にも樹脂が配置されていてもよい。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
前述した実施の形態では、雌端子について説明したが、雄端子でも同様に使用することができる。また、各端子の形状と、樹脂の配置は、それぞれ組み合わせることができる。また、本発明にかかる端子付き電線を複数本束ねてワイヤハーネスとして使用することもできる。
1、1a、1b、1c、1d………端子
3………端子本体
5………圧着部
7………導線圧着部
9………被覆圧着部
11………セレーション
13a、13b、13c、13d、13e………樹脂
15………縁部
15a………後端部
17………被覆導線
19………導線
20………端子付き電線
21………被覆部
23………溶接部
25………封止部

Claims (6)

  1. 被覆導線と端子との接続方法であって、
    前記端子は、前記被覆導線が圧着される圧着部と、端子本体とを有し、
    前記圧着部は、前記被覆導線の被覆部を圧着する被覆圧着部と、前記被覆部から露出する導線を圧着する導線圧着部と、が一体で形成されており、
    前記圧着部に前記被覆導線の先端を配置した状態で、前記被覆圧着部の後端部近傍において、前記被覆圧着部と前記被覆導線の前記被覆部の間に樹脂が配置され、前記樹脂は、端子表面上に配置され、
    前記被覆圧着部の後端部から前記樹脂が形成される位置までの距離が、0mmを超えており、前記樹脂は、前記被覆圧着部の後端部からはみ出さないように配置され、
    前記樹脂は、前記被覆導線の前記被覆部の樹脂の硬度と同じか、またはそれよりも柔らかい樹脂であり、
    前記被覆圧着部で前記被覆導線の前記被覆部を圧着するとともに、前記導線圧着部で前記被覆部から露出する前記導線を圧着し、前記被覆圧着部の後端部から、前記被覆導線の前記被覆部の外周に前記樹脂をはみださせることを特徴とする被覆導線と端子との接続方法。
  2. 前記樹脂のはみ出し量は、前記樹脂の厚み以下であることを特徴とする請求項記載の被覆導線と端子との接続方法。
  3. 前記樹脂は、前記被覆導線の外周に設けられ、前記樹脂が設けられた前記被覆導線を前記圧着部に配置して圧着することを特徴とする請求項記載の被覆導線と端子との接続方法。
  4. 前記樹脂は、前記被覆圧着部の内面に設けられ、前記樹脂が設けられた前記圧着部に前記被覆導線を配置して圧着することを特徴とする請求項記載の被覆導線と端子との接続方法。
  5. 被覆導線と端子との圧着管理方法であって、
    前記端子は、前記被覆導線が圧着される圧着部と、端子本体とを有し、
    前記圧着部は、前記被覆導線の被覆部を圧着する被覆圧着部と、前記被覆部から露出する導線を圧着する導線圧着部と、が一体で形成されており、
    前記圧着部に前記被覆導線の先端を配置した状態で、前記被覆圧着部の後端部近傍において、前記被覆圧着部と前記被覆導線の前記被覆部の間に樹脂が配置され、前記樹脂は、端子表面上に配置され、
    前記被覆圧着部の後端部から前記樹脂が形成される位置までの距離が、0mmを超えており、前記樹脂は、前記被覆圧着部の後端部からはみ出さないように配置され、
    前記樹脂は、前記被覆導線の前記被覆部の樹脂の硬度と同じか、またはそれよりも柔らかい樹脂であり、
    前記被覆圧着部で前記被覆導線の前記被覆部を圧着するとともに、前記導線圧着部で前記被覆部から露出する前記導線を圧着し、前記被覆圧着部の後端部から、前記被覆部の外周に前記樹脂をはみださせ、
    前記樹脂のはみ出し量によって、圧着の良否を判定することを特徴とする被覆導線と端子との圧着管理方法。
  6. 前記樹脂のはみ出し量は、前記樹脂の厚み以下であることを特徴とする請求項記載の被覆導線と端子との圧着管理方法。
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