JP6989288B2 - 端子付き電線およびその製造方法 - Google Patents
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Description
まず、本発明の実施形態による端子付き電線を構成する圧着端子について説明する。図1は、この一実施形態における圧着端子を幅方向中央部で分断した縦断斜視図である。
次に、以上のように構成された圧着端子10の製造方法について説明する。図2および図3は、この一実施形態による圧着端子の製造方法を説明するための斜視図である。図2および図3に示すように、この一実施形態においては、長手方向溶接箇所(以下、溶接部)W1が高さ方向Zに変化する溶接を行う。この場合、様々な形状の圧着部30を形成できる。
すなわち、図2および図3に示すように、まず、プレス加工によって端子形状に打ち抜いた板材としての銅合金条を丸めた後、長手方向Xの前端部分をつぶすことにより、封止部30cを含む圧着部30の形状をあらかじめ形成する。続いて、丸めることによって突き合わされる対向端部32a同士を、長手方向Xに沿って、焦点位置を適切に調整させたファイバーレーザー溶接を行う。これにより、圧着部30が溶接される。一方、圧着部30における封止部30cの領域を、プレス加工により端子の板材を重ね合わせてU字状に形成した後、封止部30cにおいて長手方向Xに沿って突合わせて溶接された部分に対して交差するように、幅方向溶接箇所W2に沿って溶接を行う。これにより、凹状封止部35が形成される。なお、封止部30cにおけるU字状への変形と溶接との順序は特に限定されず、封止部30cにおけるU字状への変形は溶接前後のいずれに行っても良い。すなわち、バレル構成片32の内面同士を突き合わせて溶接部W1で溶接し、溶接部W1に交差するように幅方向溶接箇所W2に沿って溶接を行った後、偏平状の封止部(図示せず)をU字状に変形させることにより、凹状封止部35を形成しても良い。以上により圧着部30が形成される。上述したプレス加工からファイバーレーザー溶接までの一連の工程を通じて、圧着端子10を裏返すことなく加工できる。そのため、製造工程を簡略化することができ、例えば数百個/分程度の圧着端子10の量産化が可能になって、量産化に伴う低コスト化を実現できる。
次に、圧着端子10に被覆電線50を圧着させて製造する端子付き電線の製造方法について説明する。図4および図5は、この一実施形態による端子付き電線の製造方法を説明するための、圧着端子および被覆電線の斜視図である。図6は、図5における端子付き電線1のVI−VI線に沿った断面図である。
次に、図4に示すように、上述のように構成された被覆電線50の先端部分における絶縁被覆52の周方向に沿った表面の少なくとも一部を覆うように、弾性部材100を配設する。弾性部材100は、例えば、弾性を有する材料からなる円筒状のチューブから構成される。なお、弾性部材100は、弾性を有する材料をシート状にしたものや、一方の面に接着剤が設けられたテープ状にしたものから構成しても良い。この場合、弾性部材100の配設状態は、絶縁被覆52の周方向に沿って、二重巻き以上にしても、一部だけ配設するようにしても良い。
次に、被覆電線50における長手方向Xと直交する円断面における中心を通って長手方向Xに平行な中心軸と、圧着部30の長手方向Xに平行な中心軸とを略一致させた後、被覆電線50を圧着部30に他方の端部としての圧着端部32bから挿入する。被覆電線50は、被覆電線50の中心軸が圧着部30の長手方向Xに平行になるように挿通される。長手方向Xに沿った導線露出部51aの先端51aaの位置が圧着部30における封止部30cより後方になるように、被覆電線50を圧着部30に圧着端部32bから挿入して配置する。これにより、圧着部30と絶縁被覆52との間の少なくとも一部、この一実施形態においては全部に弾性部材100が位置する。
その後、端子圧着装置(図示せず)によって、導線露出部51a、被覆電線50、および弾性部材100が圧着される。これにより、図5および図6に示すように、導線露出部51aの先端51aaから、絶縁被覆52の被覆先端52aおよび弾性部材100の部材端部100aより後方までが、圧着部30により圧着されて一体的に囲繞される。すなわち、圧着部30が、弾性部材100、絶縁被覆52、および導線露出部51aの周面に密着した状態で圧着される。
次に、上述した弾性部材100の詳細について説明する。上述した一実施形態による端子付き電線1は、例えば自動車のエンジンルーム内などの、120℃を超える高温環境下で用いられる場合がある。端子付き電線1をこのような用途に用いる場合、被覆電線50が圧着された状態で、高温環境下においても止水性能を維持する必要がある。
Cs(%)=(t0−t2)/(t0−t1)×100 …(1)
なお、圧縮永久ひずみCsの算出は、JIS K6262(加硫ゴムおよび可塑性ゴムの常温・高温および低温における圧縮永久歪みの求め方)に準拠したものである。試験片としては、JISに記載された試験片の形状例が好ましいが、端子付き電線1における絶縁被覆52および弾性部材100から採取可能な寸法を切り出して、これらの圧縮永久ひずみCsの大小を相対的に比較することが可能である。
0.25×D1≦D2 …(2)
弾性部材100の非圧着状態での厚さD2が、絶縁被覆52の非圧着部の被覆厚D1の0.25倍未満であると、圧着時におけるつぶし代が不十分になり、圧着部30に対する反発力が十分に得られない可能性がある。
D2≦D1 …(3)
弾性部材100の非圧着状態での厚さD2が、絶縁被覆52の非圧着部の被覆厚D1より大きいと、弾性部材100の潰れによる変形が大きくなって、潰れの均一性が不十分になる可能性がある。
0.25×D1≦D2≦D1 …(4)
D2≦D3 …(5)
D2≦0.1×D4 …(6)
圧縮率(%)=圧着後の圧着部30内におけるYZ断面積/(圧着前の弾性部材100および被覆電線50の合計におけるYZ断面積)×100 …(7)
次に、上述した一実施形態による端子付き電線1の具体的な実施例、および実施例の効果を説明するための比較例について説明する。まず、実施例1〜6および比較例1〜4において用いられる端子付き電線1の被覆電線50は、外径D4が3.58mmであって、絶縁被覆52の被覆厚D2が0.4mmの5sqアルミニウム電線である。実施例1〜6および比較例1〜4の条件および耐久試験の結果を表1に示す。
また、上述したように、端子付き電線1は高温環境に曝される場合があることから、高温環境下においても止水性能を維持する必要がある。そこで、上述した用途に使用する際の耐久性を検査するために、端子付き電線に対して耐久試験が行われる。ここで、耐久試験として、120℃環境放置後負圧試験、および140℃環境放置後負圧試験について説明する。図7は、端子付き電線の被覆電線側を負圧にするための試験装置を示す略線図である。120℃環境放置後負圧試験は、端子付き電線1を120℃の温度環境下に24時間放置した後、端子付き電線1の被覆電線50側を負圧にして、水漏れの有無を評価する試験である。140℃環境放置後負圧試験は、端子付き電線1を放置する際の温度を、120℃環境放置後負圧試験より20℃高くして、温度の条件をより厳しくした試験である。図7に示すように、負圧試験においては、水を入れた水槽61中に被覆電線50を圧着した圧着端子10を入れ、150mmの長さの被覆電線50の端部を容器62内に挿入し、ポンプ63によって容器62内を−30kPaの負圧にした状態で1分間保持する。
10 圧着端子
20 端子接続部
21 弾性接触片
22 底面部
23 側面部
30 圧着部
30a 被覆圧着範囲
30b 導線圧着範囲
30c 封止部
31 圧着面
32 バレル構成片
32a 対向端部
32b 圧着端部
34 導線用係止溝
35 凹状封止部
40 トランジション部
50 被覆電線
51 導線
51a 導線露出部
51aa 先端
52 絶縁被覆
52a 被覆先端
61 水槽
62 容器
63 ポンプ
100 弾性部材
100a 部材端部
Claims (9)
- 被覆厚D1が0.4mmで断面積が5mm 2 の導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線が、前記被覆電線に圧着接続する圧着部を有する圧着端子に接続された端子付き電線であって、
前記圧着部において、前記圧着端子と前記被覆電線との間の少なくとも一部に、弾性部材が設けられ、
前記被覆部の圧着されていない部分における被覆厚D1と、前記弾性部材の圧着されていない状態での厚さD2との間において、
0.25×D1≦D2≦D1
が成立し、
前記弾性部材の圧着されていない状態の厚さD2に関して、
0.1mm≦D2≦0.3mm
が成立する
ことを特徴とする端子付き電線。 - 前記弾性部材における、140℃の温度環境下に120時間保持した後の圧縮永久ひずみが前記被覆部における前記圧縮永久ひずみよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の端子付き電線。
- 前記弾性部材において、140℃の温度環境下に120時間保持した後の圧縮永久ひずみ(%)が30%以下である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の端子付き電線。 - 前記弾性部材は、フッ素樹脂またはシリコン樹脂を含む
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の端子付き電線。 - 前記弾性部材の圧着されていない状態の厚さD2と前記被覆電線の圧着されていない部分の外径D4とにおいて、D2≦0.1×D4が成立する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の端子付き電線。 - 前記弾性部材の圧縮率(%)が70%以上95%以下であり、前記弾性部材および前記被覆電線の圧縮率(%)が50%以上90%以下である
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の端子付き電線。 - 前記弾性部材の硬度が前記被覆部の硬度より低い
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の端子付き電線。 - 前記圧着端子が銅または銅合金からなり、前記導体部がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の端子付き電線。 - 被覆厚D1が0.4mmで断面積が5mm 2 の導体部および前記導体部を被覆する被覆部を有する被覆電線が、前記被覆電線に圧着接続する圧着部を有する圧着端子に接続された端子付き電線の製造方法であって、
前記圧着部を、長手方向の一方の端部が封止されているとともに、前記長手方向の他方の端部が開口した断面中空筒形状に形成する圧着部形成工程と、
前記被覆部の表面に弾性部材を配設する弾性部材配設工程と、
前記弾性部材が前記圧着部と前記被覆部との間の少なくとも一部に位置するように、前記被覆電線を前記圧着部に前記他方の端部から挿入する挿入工程と、
前記他方の端部を前記被覆電線と圧着する圧着工程と、を含み、
前記弾性部材配設工程において、前記弾性部材の圧着されていない状態での厚さが前記被覆部の圧着されていない部分における厚さの0.25倍以上1倍以下、かつ、前記弾性部材の圧着されていない状態の厚さD2が、0.1mm≦D2≦0.3mmとなる前記弾性部材を配設する
ことを特徴とする端子付き電線の製造方法。
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